JPH08271875A - マイクロレンズアレイ付き液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

マイクロレンズアレイ付き液晶表示装置の製造方法

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JPH08271875A
JPH08271875A JP7071505A JP7150595A JPH08271875A JP H08271875 A JPH08271875 A JP H08271875A JP 7071505 A JP7071505 A JP 7071505A JP 7150595 A JP7150595 A JP 7150595A JP H08271875 A JPH08271875 A JP H08271875A
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microlens array
film
substrate
liquid crystal
microlens
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JP7071505A
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Akiyoshi Fujii
暁義 藤井
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Sharp Corp
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/1335Structural association of cells with optical devices, e.g. polarisers or reflectors
    • G02F1/133526Lenses, e.g. microlenses or Fresnel lenses

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マイクロレンズアレイ付き液晶表示装置の製
造方法において、そり量を一定の範囲内に制御すること
ができ、工程中で対向基板の割れがなり、歩留まりを向
上することができ、表示品位の良いマイクロレンズアレ
イ付き液晶表示装置を提供することができる。 【構成】 マイクロレンズアレイ付き液晶表示装置11
は、マイクロレンズアレイ付き基板15のマイクロレン
ズアレイ1側にカバーフィルム2を貼り合わせ、マイク
ロレンズアレイ形成面とは反対側の面にカウンターフィ
ルム5を貼り、次に、液晶表示装置を構成するTFT基
板4と貼り合わされた後に、カウンターフィルム5を剥
がして作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像を拡大投影する液
晶プロジェクターに使用されるマイクロレンズアレイが
形成された基板を用いた高精細な液晶表示装置、および
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、直視型液晶表示装置は高開口率化
と共に大型化が進んでいる。一方、プロジェクション分
野に関しては、プロジェクター本体の小型化、軽量化か
ら、ランプから投影系までの光学系も省スペース化傾向
にある。このため、直視型液晶表示装置の大型化とは逆
に、プロジェクターに用いられる液晶表示装置は小型液
晶表示装置の中で高い開口率と高精細を実現する傾向に
ある。これに加え、特にこの分野では、スクリーンに投
影された時のスクリーン照度をより明るいものとするた
め、光の利用効率をできるだけ高めることが要求されて
いる。
【0003】しかし、液晶表示装置の小型化と高開口率
化は、互いに逆の関係にある。例えば、液晶表示装置の
TFT素子形成に関して、小型化は配線密度を上げなが
らも歩留りを保つ関係から、配線をむやみに細いものに
はできないため、開口部面積を大きくすることが困難に
なる。
【0004】このような課題を解決する一手段として、
液晶表示装置の開口部にマイクロレンズを形成する方法
が実施されている。これは、液晶表示装置の照明光の入
射側にマイクロレンズを設置し、そのマイクロレンズで
光を開口部へ集光させ、その光を液晶表示装置から外部
へ透過させるものである。これにより、従来、液晶表示
装置面の遮光部で遮られていた光まで有効に液晶表示装
置を透過させることができるため、マイクロレンズのな
い液晶表示装置に対して、2倍程度明るいスクリーン照
度が得られている。
【0005】上記マイクロレンズの製造方法については
何通りかあり、以下にその代表的なものについて説明す
る。
【0006】例えば、レジストをパターン化した後、熱
によってだれさせ、レンズを作る熱だれ法、モノマー材
料の一部に選択的にUV光を照射し、照射した部分にポ
リマ−化反応をさせることにより、体積膨張させレンズ
形状を作る膨潤法、ソーダガラスにメタルをつけ、予め
フォトリソグラフィーでメタルに小穴を明けたものを用
意し、これを金属溶融塩の中へ入れ、ナトリウムイオン
と金属イオンを交換して、ガラスに屈折率の異なる分布
を作ることでレンズ効果を持たせるイオン交換法等があ
る。
【0007】現在、広く使用されている固体撮像素子用
マイクロレンズは、固体撮像素子の素子表面にレジスト
材料を用い、熱だれ法によって形成され、これにより各
画素の受光面積を見かけ上大きくする効果が得られてい
る。
【0008】一方、液晶表示装置に使用されるマイクロ
レンズは、固体撮像素子より一画素が大きいことと、固
体撮像素子ほどの短焦点レンズが必要でないために、固
体撮像素子用ほど小さなマイクロレンズは必要ない。そ
のため、主にイオン交換法よりなる製造方法で作製され
たマイクロレンズアレイ付き基板を液晶表示装置に貼り
合わせる方法がとられている。
【0009】この場合、液晶表示装置とマイクロレンズ
アレイ付き基板を貼り合わせて作製するため、マイクロ
レンズの焦点距離は液晶表示装置のTFT基板と対向す
る基板厚と等しくなるように形成される。現在、液晶プ
ロジェクター用液晶表示装置に使用されているガラス基
板としては、板厚が0.7mm、1.1mmのガラス基
板が多く使用され、これらに組み合わされるマイクロレ
ンズのレンズ直径も100〜200μm程度のものが主
流である。
【0010】しかし、小型化にともなってマイクロレン
ズの直径がこれらより小さくなり、また短焦点化が進ん
で、このイオン交換法によるマイクロレンズアレイ付き
基板を後付けする製造方法の適用が困難になってきてい
る。
【0011】例えば、最近ハイビジョンプロジェクター
用液晶表示装置として、2インチサイズのものが開発さ
れているが、画素数が約130万個と極端に多いため、
画素サイズも従来の液晶表示装置に採用されてきた画素
サイズより極端に小さく、TFT基板側のパターンも高
精細なパターンが要求されるため、大きな画素開口率を
実現することは困難である。
【0012】従って、より明るいスクリーン照度を得る
ために、マイクロレンズを用いる方法も検討されてい
る。但し、この場合は、画素サイズが極端に小さいた
め、上述したようなマイクロレンズアレイ付き基板を後
付けすることは困難である。
【0013】これに対処する方法として、液晶表示装置
のTFT基板と対向するブラックマトリックス側の基板
の内部に、マイクロレンズアレイを埋め込む方法が特開
平3−248125号公報に開示されている。
【0014】この方法は、基板上に熱だれ法、またはレ
ンズ型による押し付け方法等によってマイクロレンズを
形成した後、接着樹脂を介してレンズの焦点距離と同じ
厚さをもったガラスまたは樹脂フィルムを貼り合わせる
という方法である。
【0015】また、マイクロレンズアレイの上に接着樹
脂を介してガラスを貼り合わせた後、所望の焦点距離に
なるところまでガラスを研磨して作る方法も提案されて
いる(特願平5−326428号)。
【0016】マイクロレンズアレイ付き液晶表示装置の
製造方法を図5に示す。まず、図5の(a)と(b)に
示すように、ガラス基板20の上に熱だれ法、型押し法
等による方法でマイクロレンズアレイ21を形成する。
【0017】次に、図5の(c)に示すように、マイク
ロレレンズ21の上にUV樹脂などの接着樹脂23を塗
布し、カバー部材22を押し付けて接着する。
【0018】このようにして、図5の(d)に示すマイ
クロレンズアレイ付き基板(液晶表示装置の対向基板)
25を作製する。カバー部材22の材料はマイクロレン
ズアレイの焦点距離と同じ厚さのガラス、あるいは、樹
脂フィルムを用いる。ガラスの厚さが焦点距離より大き
い場合は、図5の(c)に示すように接着した後、所望
の焦点距離になるまで研磨する。
【0019】図5の(e)に示すように、対向基板25
とTFT側基板24とを貼り合わせて、マイクロレンズ
アレイ付き液晶表示装置29を作製する。カバー部材が
樹脂の場合、ガラスよりも薄く作ることが可能なため、
短焦点化には有利である。
【0020】このようにマイクロレンズアレイが対向基
板内に埋め込まれるような場合、マイクロレンズアレイ
21は、カバー部材22で周囲を覆われているため、マ
イクロレンズの屈折率とカバー部材の屈折率との差によ
り、集光する。従って、焦点距離はこの屈折率の差を考
慮して決定される。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のマイクロレンズアレイ付き液晶表示装置において
は、以下の問題点を有している。
【0022】液晶表示装置の対向基板内にマイクロレン
ズを埋め込むタイプでは、焦点距離がカバーガラスの厚
さより短い場合は、カバーガラスを研磨しなければなら
ないため、製造コスト的にみて不利である。また、研磨
後のカバーガラスの板厚が0.2mmを切ると、研磨中
や後のブラックマトリックスを形成する工程でカバーガ
ラスが割れ易くなる。
【0023】そこで、このような短焦点距離のマイクロ
レンズを作る場合、カバー部材をガラスに代えて樹脂フ
ィルムにすることで、上記問題点の解決が図られてい
る。しかし、この場合、新たに別の2つの問題が生じ
る。
【0024】まず、カバーフィルムとガラス基板の熱膨
張係数を一致させることができないため、そりが発生
し、これに起因して基板ガラスが割れてしまうという問
題である。マイクロレンズアレイ付き基板がそっている
ときの一例を図6に示す。このそりは、接着樹脂23が
硬化する際に生じる収縮や、ブラックマトリックスを形
成するための材料を成膜する際に生じる発生熱や、配向
膜の焼成工程で発生する熱が原因で生じる。
【0025】もう一つは、短焦点化によって、接着樹脂
厚のむらが無視できなくなるという問題である。図5の
(c)のような工程では、UV樹脂23を塗布した後、
プレスで均一になるように接着樹脂を伸ばそうとする
が、図7に示すように、基板中央部の接着樹脂層が周り
よりも厚くなる傾向がある。
【0026】接着樹脂厚のむらによって、マイクロレン
ズ効果がどうなるかを図8に示す。図8より、液晶表示
装置の入射光51が、マイクロレンズアレイ41側から
液晶表示装置に入射した場合、一画素を通過する光線の
状態を図8の(a)および(b)に示している。本来、
樹脂厚が均一であれば、図8の(a)に示すように、液
晶層47で入射光が絞られる構造となるが、樹脂層が厚
い場合、図8の(b)に示すように、マイクロレンズ4
1からの出射光がカバー部材42付近で絞られるため、
画素開口部44で既に広がってしまい、画素開口部44
で集光光の一部54がけられて、表示に悪影響を与えて
しまう。このため、接着樹脂厚にむらがあると、マイク
ロレンズの集光スポットが同じ位置にならないため、マ
イクロレンズの効果が不均一になる。
【0027】本発明は、上記問題点を解決し、表示品位
の良いマイクロレンズアレイ付き液晶表示装置を提供す
ることを目的になされたものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明は、対向配置させ
た2枚の基板のうち、一方の基板上にマイクロレンズア
レイを形成してなるマイクロレンズアレイ付き液晶表示
装置の製造方法において、前記マイクロレンズアレイが
形成された基板のマイクロレンズ側に第1のフィルムを
貼り合わせるとともに、マイクロレンズアレイ形成面と
は反対側の面に前記第1のフィルムと少なくとも熱膨張
係数が似通った第2のフィルムを貼り合わせ、前記マイ
クロレンズアレイ基板に2つのフィルムを貼り合わせた
状態で、もう一方の基板との貼り合わせを行うことを特
徴とする。
【0029】また、本発明は、前記第2のフィルムの熱
膨張係数およびヤング率の値がそれぞれ、前記マイクロ
レンズおよびと第1のフィルムの熱膨張係数およびヤン
グ率の値のほぼ平均値であることを特徴とする。
【0030】
【作用】本発明によれば、マイクロレンズアレイ付き基
板において、マイクロレンズアレイ側にカバーフィルム
が形成されているが、マイクロレンズアレイ形成面と対
向する面にカウンターフィルムを貼ることにより、マイ
クロレンズアレイとそのカバーフィルムとで生じるそり
とは反対方向のそりを生み出す働きがある。
【0031】つまり、ガラス基板をはさんでその両側
で、全く逆の方向に力が働くため、これらの大部分は互
いに打ち消し合うことになる。従って、カウンターフィ
ルムがないときより、そり量を抑えることができる。
【0032】また、これらフィルムをマイクロレンズア
レイ付き基板の両面に貼る場合、徐々に押さえていくこ
とにより、カバーフィルム接着樹脂を均一に塗布するこ
とができ、基板全体にわたってマイクロレンズの集光ス
ポットの位置を同じにすることができる。
【0033】さらに、樹脂厚が均一になるために、基板
全体にわたって熱膨張係数の違いで起きる熱応力が平均
化される働きがある。
【0034】そして、このようなマイクロレンズアレイ
付き基板をTFT側基板と貼り合わせてマイクロレンズ
付き液晶表示装置を完成する。
【0035】基板のそりが大幅に改善されることによ
り、接着樹脂厚を均一に塗布することができ、基板全体
にわたってマイクロレンズの集光スポットの位置を同じ
にすることができるため、集光効果が向上し、表示画面
が明るいマイクロレンズアレイ付き液晶表示装置を提供
することができる。
【0036】
【実施例】以下、図1から図4を用いて、本発明の一実
施例であるマイクロレンズアレイ付き液晶表示装置につ
いて説明する。
【0037】まず、図1の(a)から(e)に従って、
本実施例であるマイクロレンズアレイ付き液晶表示装置
の製造方法について説明する。
【0038】図1の(a)に示すように、ガラス基板1
0は液晶表示装置の対向基板となる基板で、通常TFT
基板と同じ無アルカリガラス(例えば、コーニング社製
の型番7059)や、石英ガラスなどの材料を用いる。
しかしながら、これに限定されるものではなく、ポリメ
チルメタクリレート(PMMA)やポリカーボネイト
(PC)のような樹脂基板でもよい。
【0039】図1の(b)に示すように、ガラス基板1
0の上にマイクロレンズアレイ1を形成する。マイクロ
レンズアレイ1は、例えば、熱だれ法などで作成する。
熱だれ法では、まずガラス基板10の上にレジストを所
望の厚さに塗布した後、フォトリソグラフィによって、
レンズの大きさにパターニングし、その後、オーブン等
でレジストの軟化点以上まで温度を上げ、表面張力でレ
ジストをレンズ形状にする方法でマイクロレンズアレイ
1を形成する。
【0040】マイクロレンズアレイ1は、熱だれ法に限
らず、型押し法など他の方法でも作成できる。型押し法
では、予めレジストの熱だれで作ったマイクロレンズア
レイを雄型にし、この上にNi等でメッキを施した後、
雄型をはずし、このNiメッキ部を雌型として用いて、
UV樹脂の上に押し付けた後、硬化させてマイクロレン
ズアレイを形成する。
【0041】次に、図1の(c)に示すように、マイク
ロレンズアレイ1の上にマイクロレンズの焦点距離に相
当する厚さをもったカバーフィルム2を貼る。さらに、
マイクロレンズアレイ形成面とは反対側の面にカウンタ
ーフィルム5を貼り合せる。カバーフィルム2、カウン
ターフィルム5は基板に貼り合わせる際、例えば、図1
の(c)に示すように、端からローラー(図示せず)な
どを使ってカバーフィルム2およびカウンターフィルム
5を伸ばしながら貼る。このとき必要に応じて、何度か
ローラを通すことで接着樹脂を均一な厚さにすることが
できる。
【0042】カバーフィルム2やカウンターフィルム5
を貼る方法として、端から徐々に押さえる以外に、図2
に示すように、中央から外方向に徐々に伸ばしながら貼
る方法もある。この方法でも、中央から徐々に外方向に
樹脂を伸ばしながら貼るので、均一な樹脂層が得られ
る。
【0043】カウンターフィルム5は、図1の(c)に
示すように、接着樹脂3で貼り合わせる方法でなくても
良く、後で剥がすことを考え、粘着材が予め付いたフィ
ルムでも良い。
【0044】次に、図1の(d)に示すように、マイク
ロレンズアレイ付き基板15の両面にフィルムを貼った
後、平面性の良い定盤6にはさみ熱硬化、または、UV
照射することで接着が完了する。この工程では、平面の
平坦性、平滑性の良い定盤6で両側からプレスすること
で、ローラ等でできたうねりを矯正し、フィルムの平面
性を上げている。
【0045】この後、カバーフィルム2側にブラックマ
トリックス(図示せず)を形成するが、このときフィル
ム面の平坦性をより上げるためと、カバーフィルム2か
らのイオン性の物質が液晶層7に侵入するのを防ぐた
め、カラーフィルタの保護と平坦性を実現するトップコ
ート材のようなレベリング樹脂で表面を被っても良い。
プロジェクション用液晶表示装置の場合、ブラックマト
リックスには通常アルミニウムを使用しており、TFT
素子に入る光を遮光するとともに、パネルの温度上昇を
おさえる効果もある。
【0046】そして、ブラックマトリックスによって生
じる段差を緩和するため、レベリング層を介し透明電極
ITOを付け、配向膜を印刷、焼成した後、ラビング処
理を施したTFT側基板4とマイクロレンズアレイ付き
基板15とを貼り合わせる。アルミニウムの成膜はスパ
ッタ、蒸着といった工程で行われるが、成膜中にヒータ
熱、プラズマによる輻射、蒸着源のるつぼからの幅射
で、基板温度が上昇する。また、配向膜を印刷した後焼
成するため、この工程でも基板は温度の影響を受ける。
【0047】TFT側基板4とマイクロレンズアレイ付
き基板15を貼り合わせる場合、通常はマイクロレンズ
アレイ付き基板15または、TFT側基板4にシール材
8を印刷等によって塗布した後、これらの基板をアライ
メントを行いながら重ね、アライメント完了後に、UV
を照射して固定する。この後、150℃程度の温度で熱
硬化させて貼り合わせをより確実なものとしている。シ
ール材8に使用されるシール樹脂は、通常熱硬化中にそ
の粘度を常温の特性より低下する。
【0048】これらの温度上昇のために、マイクロレン
ズ、カバーガラスとの熱膨張率の違いから、従来ではそ
りが生じていたが、カウンターフィルム5を対向面につ
けているため、従来のカウンターフィルムのない場合と
比較して、そりがなくなるか、もしくは、大幅に小さく
なるため、工程中に生じるそりで基板が割れるようなこ
とがなくなった。
【0049】カウンターフィルム5がある場合とない場
合、マイクロレンズアレイ付き基板15のそり量を比較
した結果を図3に示す。カウンターフィルム5がある場
合は、温度の影響をほとんど受けない。それに対して、
カウンターフィルム5がない場合は、温度に対してほぼ
比例してそり量が増加し、やがて破断限界をこえて対向
基板が割れてしまう。
【0050】カウンターフィルム5を使用する場合と使
用しない場合、マイクロレンズアレイ付き基板15のそ
り量と表示品位との関係を図4に示す。
【0051】もし、マイクロレンズアレイ付き基板15
の裏面にカウンターフィルム5がない場合、硬化中にマ
イクロレンズアレイ付き基板15がそってしまうため、
樹脂が硬化したときは、このそった状態で固定されるこ
とになる。液晶が注入される層は約5μm程度になって
おり、液晶中にこの距離を保証するためのビーズ材料を
混入させているが、貼り合わせの際、この層には何もな
い状態であるため、液晶層を所望の距離を隔てて作るこ
とができない。
【0052】従って、図4に示すように、物によってそ
り量のばらつきが発生するので、液晶を注入して表示さ
せても、表示良好範囲に入る割合が少なく、表示品位を
損なった不良品が多くなる。
【0053】一方、カウンターフィルム5を裏面に貼り
合わせたマイクロレンズアレイ付き基板15では、図4
に示すように、そり量がすべて−200μmから+20
0μmの範囲に収まっている。これは、マイクロレンズ
アレイ付き基板15が熱硬化中にそりを生じることがな
いため、液晶が注入される層が対向基板のそりによって
影響されることがないということである。この結果、表
示品位の良い液晶表示装置を提供することができる。
【0054】ここで、図4に示した表示良好範囲とは、
基板のそりが大幅に改善されることにより、接着樹脂厚
を均一に塗布することができ、基板全体にわたってマイ
クロレンズの集光スポットの位置を同じにすることがで
きるため、集光効果が向上し、表示画面が明るいマイク
ロレンズ付き液晶表示装置を提供することができる範囲
である。
【0055】従って、一方に樹脂フィルムのあるような
マイクロレンズアレイ付き基板15を貼り合せる場合、
カウンターフィルム5を用いるのが効果的なことがわか
る。次に、図1の(e)に示すように、TFT側基板4
とマイクロレンズアレイ付き基板15とを貼り合わせ、
この後カウンターフィルム5のみを剥がして、マイクロ
レンズアレイ付き液晶表示装置11が完成する。
【0056】プロジェクション用の液晶表示装置は、光
源であるランプからの強い光の照射を受け、これによる
温度上昇が無視できなく、また、カウンターフィルム5
を貼ってある側は入射光側になるため、ランプからの光
をまず受ける。カウンターフィルム5はガラスより熱伝
導性が低いため、TFT側基板4とマイクロレンズアレ
イ付き基板のカウンターフィルム5側との間で温度勾配
ができ、カウンターフィルム5側が伸び易くなるため、
逆にそりを発生させることになり、投影画像の品位を落
とすことになる。
【0057】従って、TFT側基板4とマイクロレンズ
アレイ付き基板15を貼り合わせた後は、上記の理由か
ら、カウンターフィルム5を剥がす。
【0058】また、マイクロレンズ付き液晶表示装置1
1が熱の影響を受けない場合、カウンターフィルム5を
剥がさなくても、カウンターフィルム5を貼り合わせた
状態で、マイクロレンズ付き液晶表示装置を完成させて
も良い。ただし、カウンターフィルム5が表示に影響す
る場合、カウンターフィルム5を剥がす必要がある。ま
た、カウンターフィルム5を剥がした後の液晶表示装置
の断面構造は、図1の(e)からわかるように、マイク
ロレンズアレイ1とカバーフィルム2の樹脂層を中央
に、両側がガラス基板という構造であるため、両方のガ
ラス基板の熱膨張係数が同じなら、中央の樹脂を挟ん
で、熱膨張係数に起因する応力は、互いに逆の方向で打
ち消し合うことになるため、液晶表示装置全体として新
たにそりを生じる構造にはならない。
【0059】次に、カウンターフィルム5について説明
する。カバーフィルム2とカウンターフィルム5とは同
一の材料でもよく、カバーフィルム2と少なくとも熱膨
張係数が似通った別の材料でもよい。カウンターフィル
ム5の熱膨張係数およびヤング率は、マイクロレンズ1
およびカバーフィルム2の熱膨張係数およびヤング率の
平均に近い値であればなおよい。ヤング率は熱膨張係数
と同様に熱膨張、熱応力、熱ひずみに関係するファクタ
ーである。
【0060】もしくは、カウンターフィルム5の厚さに
よる剛性が、カバーフィルム2とマイクロレンズ1とを
合わせた剛性に近づくような条件の材料でもよい。
【0061】さらに、カウンターフィルム5には、対薬
品性に優れていること、低吸水性および低透気性等の特
性が要求される。カウンターフィルム5に適した材料と
しては、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、フ
ェノキシエーテル樹脂、一軸性ポリエステル樹脂等を挙
げることができる。
【0062】実施例では、マイクロレンズ1の平均の厚
みを約10μmとし、カバーフィルム2の厚さを200
μmとすると、カウンターフィルム5の厚さは300μ
m程度でよい。
【0063】マイクロレンズ1の熱膨張係数は1×10
- 4 /℃であり、ヤング率は0.2Kg/mm2 であ
る。カバーフィルム2とカウンターフィルム5の材料と
しては、同じものを使い、ポリカーボネートを使用し
た。ポリカーボネートの熱膨張係数は0.8×10- 4
/℃であり、ヤング率は0.02Kg/mm2 である。
【0064】例えば、マイクロレンズ1のヤング率が
0.02Kg/mm2 とポリカーボネートのヤング率と
等しいか、近い値であれば、熱膨張係数は上記のように
マイクロレンズ1とポリカーボネートは近い値であるの
で、マイクロレンズ1の厚さを無視してカウンターフィ
ルム5の厚さをカバーフィルム2の厚さと同じ200μ
mとしてよい。
【0065】しかし、マイクロレンズのヤング率は0.
2Kg/mm2 であるので、カウンターフィルム5の厚
さを厚くすることによるカウンターフィルム5の剛性
を、カバーフィルム2とマイクロレンズ1との合わさっ
た剛性に近づけることとした。カウンターフィルム5の
材料はカバーフィルム2の材料と同じであるから、カウ
ンターフィルム5の剛性をマイクロレンズ1とカバーフ
ィルム2とが合わさった剛性に近づくために、カウンタ
ーフィルム5の厚さを約300μmとした。
【0066】本実施例では、カバーフィルム2はマイク
ロレンズ1の焦点距離の関係により200μmとした
が、マイクロレンズ1のレンズ径、採用する焦点距離に
より変化するものである。
【0067】よって、カバーフィルム2の厚さが200
μm以外の場合でも、カウンターフィルム5は上記の実
施例のように採用する材料の熱膨張係数、ヤング率から
適宜選択すればよい。
【0068】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、熱膨張
の違いから生じるそり量を一定の範囲内に制御すること
ができ、接着樹脂厚を均一にすることができる。さら
に、レンズ、カバーフィルム側でできる熱応力を打ち消
し、全体としてそり量を少なくできるため、工程中で対
向基板の割れがなくなり、歩留まりを向上させることが
できる。
【0069】さらに、基板のそりが大幅に改善されるこ
とにより、接着樹脂厚を均一に塗布することができ、基
板全体にわたってマイクロレンズの集光スポットの位置
を同じにすることができるため、集光効果が向上し、表
示画面の明るいマイクロレンズ付き液晶表示装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明のマイクロレンズアレイ付き液晶
表示装置の製造工程を示す図である。
【図2】図2は本発明のフィルムを貼る別の方法を示す
図である。
【図3】図3はカウンターフィルムがある場合とない場
合、マイクロレンズアレイ付き基板のそり量と温度の関
係を示す図である。
【図4】図4はカウンターフィルムを使用する場合と使
用しない場合、マイクロレンズアレイ付き基板のそり量
と表示品位との関係を示す図である。
【図5】図5は従来技術であるマイクロレンズアレイ付
き液晶表示装置の製造方法を示す図である。
【図6】図6は従来のマイクロレンズアレイ付き基板が
熱の影響により変形した状態を示す断面図である。
【図7】図7は従来のマイクロレンズアレイ付き基板の
断面図である。
【図8】図8は接着樹脂厚のむらによるマイクロレンズ
効果を示す図である。
【符号の説明】
1 21 41 マイクロレンズアレイ 2 カバーフィルム 3 23 43 接着樹脂 4 24 TFT側基板 5 カウンターフィルム 6 定盤 7 27 47 液晶層 8 28 シール 10 20 ガラス基板 11 29 マイクロレンズアレイ付き液晶表示装置 15 25 マイクロレンズアレイ付き基板 22 42 カバー部材 44 画素開口部 51 液晶パネルへの入射光 52 53 集光光 54 遮光膜でけられた光線部分

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向配置させた2枚の基板のうち、一方
    の基板上にマイクロレンズアレイを形成してなるマイク
    ロレンズアレイ付き液晶表示装置の製造方法において、 前記マイクロレンズアレイが形成された基板のマイクロ
    レンズ側に第1のフィルムを貼り合わせるとともに、 マイクロレンズアレイ形成面とは反対側の面に前記第1
    のフィルムと少なくとも熱膨張係数が似通った第2のフ
    ィルムを貼り合わせ、 前記マイクロレンズアレイ基板に2つのフィルムを貼り
    合わせた状態で、もう一方の基板との貼り合わせを行う
    ことを特徴とするマイクロレンズアレイ付き液晶表示装
    置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第2のフィルムの熱膨張係数および
    ヤング率の値がそれぞれ、前記マイクロレンズおよびと
    第1のフィルムの熱膨張係数およびヤング率の値のほぼ
    平均値であることを特徴とする請求項1記載のマイクロ
    レンズアレイ付き液晶表示装置の製造方法。
JP7071505A 1995-03-29 1995-03-29 マイクロレンズアレイ付き液晶表示装置の製造方法 Pending JPH08271875A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000002803A (ja) * 1998-06-17 2000-01-07 Nippon Sheet Glass Co Ltd 平板型マイクロレンズアレイ
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