JP4207599B2 - 液晶パネルの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のマイクロレンズが配列形成されたマイクロレンズ基板の製造方法およびマイクロレンズ基板を用いた液晶パネルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、フラットデイスプレイの普及・市場躍進が著しい。プラズマデイスプレイ、液晶直視型大画面デイスプレイ、フィールドエミッション型デイスプレイ、有機及び無機ELデイスプレイなどである。これらは、フラット大画面で、また所謂「壁掛けTV」と称されるような薄型のデザインで好評を得ていることが、躍進の原因の一つと考えられる。
【0003】
一方、LCD(liquid clystal display)、DMD(digital mirror display)、LCOS(liquid clystal on silicon)等のライトバルブを用いたプロジェクタの開発も盛んである。上述したような、完全に「壁掛け」程度まで薄くできなくとも、リアプロジェクションTVは、高画質・低価格化には十分対応でき、大画面デイスプレイの一翼を担っていける能力がある。更に、プロジェクタの場合は、フロントAVプロジェクタのように、それ自身の特性である投影画面サイズを任意に選択しうるという応用も可能であるし、小型化の進展に伴い可搬性にも富むので、野外での使用も可能といった特徴もある。今後は、それぞれ、自身の特徴に応じた市場でのすみわけが始まるものと思われる。
【0004】
ところで、従来の液晶プロジェクタ装置用の高精細な液晶パネル(液晶ライトバルブ)には、画素毎にマイクロレンズを設けたマイクロレンズ基板が用いられている。マイクロレンズ基板の形成には、石英基板あるいは各種ガラス基板を用い、(a)ウエットエッチング法、(b)2P(Photo−Polimarization)法、(c)ドライエッチング法などの適用が実用化されている。
【0005】
このうち、(a)ウエットエッチング法を、図7に基づいて説明する。先ず、図7(1)に示すように、ガラスあるいは石英からなる基板101上にレジストパターン102を形成する。次に、図7(2)に示すように、レジストパターン102をマスクにしてHF系エッチャントによる等方性エッチングを行い、基板101にレンズ形状の凹状曲面101aを形成する。レジストパターン102を除去した後、図7(3)に示すように、基板101上に樹脂103を塗布し、凹状曲面101aの内部に当該樹脂103を充填する。次いで、図7(4)に示すように、樹脂103を介して基板101上にカバーガラス104を貼り合わせ、凹状曲面101a内に樹脂103を充填してなるマイクロレンズ105を形成する。その後、図7(5)に示すように、カバーガラス104上にITO電極106を形成してマイクロレンズ基板107を完成させる。尚、図7(2)で用いた等方性エッチングのマスクには、HF系エッチャントに対する耐性が良好な、金属(クロム等)あるいは不純物を含有するポリシリコンなどの材料を用いても良い。
【0006】
また、以上の他にも、基板上のレジストパターンを熱加工してレンズ形状とし、これをマスクに用いて基板をエッチングすることで基板にレンズ形状の凸状曲面を転写する方法もある(下記特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−92365号公報(【0008】〜【0009】および図6)
【0010】
以上説明したいずれの方法においても、マイクロレンズは樹脂を用いて形成され、そのレンズパワーの源泉は、樹脂と基板の屈折率差である。特に、(b)2P法においては、UV硬化型樹脂を用いることは、2P法の本質的な内容であり、UV硬化樹脂使用は、不可避である。
【0011】
そして、このようなマイクロレンズ基板に用いられる樹脂には、次のような▲1▼〜▲6▼の性質が要求される。
▲1▼可視光領域で、高透過率であること。
▲2▼マイクロレンズ形成後の液晶表示装置の製造プロセスにおける耐熱性(具体的には200℃程度まで)が必要であること。
▲3▼耐光性が必要なこと。
▲4▼耐薬品性、その後のプロセスでの薬剤(アルコール、ケトン類、耐水性)に対する耐性が必要であること。
▲5▼高温、高湿、低温、ヒートサイクルなどで白濁などが発生しない、屈折率変化少ない、クラックなどが入らない、等の信頼性が良好であること。
▲6▼樹脂膜厚の均一性のための最適な粘度(100cps〜500cps程度)、密着性、密着強度を有すること。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現実的には、上記▲1▼〜▲6▼までの性能を満たす樹脂は、非常に少ない。したがって、上記のような性能を満たす樹脂を探して、その屈折率に合わせて最適なマイクロレンズ形状設計を個々のデバイスに応じて行っているのが実態であり、材料選定が難しいと言った問題があった。また特に、マイクロレンズ用の樹脂を接着剤として用いたり、またマイクロレンズとは別に接着剤樹脂を用いた場合、現実的には、上記▲1▼の可視光透過率以外の課題は、すべて現実の液晶表示装置で問題になるといわねばならない。
【0013】
例えば、▲3▼の耐光性向上の課題としては、下記の様である。つまり、最近の液晶プロジェクタ装置の輝度向上によって、液晶パネルを構成する樹脂(有機材料)の耐光性向上はますます重要となる。特に、プロジェクタに用いられるランプの発光領域のブルー領域(400nm付近)の光を、わずかに吸収する程度であっても、輝度向上に伴って無視できない樹脂劣化を引き起こしやすい。通常プロジェクタでは、420nm以下の波長領域の光はUV−IRカットフィルタなどでカットされるが、UV−IRカットフィルタのわずかな性能バラツキ等によって、含まれている当該波長成分の光により樹脂劣化が無視できなくなってきているのである。もっとも極端な場合は、樹脂が、黄変、茶色化したり、プロジェクタ使用時の変形のストレスなどでうねりが出る例もある。
【0014】
また、▲4▼の耐薬品性に関しては、LCD組み立て工程では、基板洗浄、パネル洗浄工程にアルコールケトン類などを用いているが、これらにわずかにでも溶解すると、LCDの電圧保持率に影響したり、イオン伝導に寄与し、LCDの劣化をもたらす。さらに配向膜上に、たとえ単分子層でもこのような樹脂が形成されると、液晶分子のプレチルト角のばらつき、液晶分子のアンカリング特性、動作に影響あたえてしまう。
【0015】
さらに、▲5▼の信頼性に関しては、一般的に樹脂は、耐湿性に弱い。水分分子は、基本的に樹脂中を拡散することにより、密着性を劣化させたり、また水分そのものの屈折率(n=1.33)は、一般的に樹脂屈折率よりも小さいので、耐湿性試験時間が経過するに従い、樹脂屈折率が変化し、しいてはマイクロレンズのパワーを劣化させ、焦点距離を変化させる。
【0016】
また、▲6▼は、基板材料と樹脂の熱膨張の差が特に問題となる。一般に二桁以上の熱膨張率の差がある。
【0017】
さらにまた、有機物は一般的に屈折率が低く、その分高輝度化の為にレンズを深く形成する必要があり、一般的に深いレンズを形成する方が難しい。エッチング等では、均一性、生産性にも悪影響及ぼし、低コスト化のために基板サイズを大きくしたいような場合は、レンズ形状の均一化が困難になる。
【0018】
そこで本発明は、耐薬品性に優れると共に強力な光照射に対する耐光性に優れ、かつ形状精度の良好なマイクロレンズを形成可能なマイクロレンズ基板の製造方法、およびこのマイクロレンズ基板を用いた液晶パネルの製造方法を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するための本発明のマイクロレンズ基板の製造方法は、次の工程を行うことを特徴としている。先ず、透明基板の表面側にレンズ形状の曲面を形成する。次に、曲面を埋め込む状態で透明基板上に無機材料膜を形成する。その後、無機材料膜の表面を平坦化することで、曲面を無機材料膜で埋め込んでなるマイクロレンズを形成する。
【0020】
また本発明の液晶パネルの製造方法は、以上のようにしてマイクロレンズ基板を形成した後、さらに無機材料膜上におけるマイクロレンズの周縁部となる位置に薄膜トランジスタを形成してマイクロレンズ基板を作製し、この薄膜トランジスタの形成面側に当該マイクロレンズ基板に対向させて対向基板を配置した状態で、これらの基板間に液晶層を封止することを特徴としている。
【0021】
以上のようなマイクロレンズ基板の製造方法および液晶パネルの製造方法では、透明基板に形成されたレンズ形状の曲面を無機材料膜で埋め込んでマイクロレンズを形成することで、樹脂を用いることなく、無機材料のみでマイクロレンズ基板を構成することが可能になる。このため、耐薬品性および耐光性に優れたマイクロレンズ基板が得られる。また、耐熱性の向上が図られるため、平坦化された無機材料膜上に薄膜トランジスタを形成する工程等の熱処理を有する工程を施すことが可能となる。これにより、マイクロレンズに対して高精度に位置合わせを行いつつ、薄膜トランジスタの形成を行うことが可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚ここでは、0.7インチXGA(extended graphics arrey:1024×768画素)表示の液晶パネル用のマイクロレンズ基板の製造方法、および液晶パネルの製造方法を、この順に説明する。
【0023】
<第1実施形態>
図1は、本発明のマイクロレンズ基板の製造方法の第1例を説明する断面工程図であり、この図に基づいて第1実施形態を説明する。
【0024】
先ず、図1(1)に示すように、例えば6インチ径の石英(またはネオセラム)からなる透明基板1上にレジスト膜3を形成する。ここでは、スピンコート法によって、10μmの膜厚にレジスト膜3を塗布形成する。
【0025】
次に、図1(2)に示すように、リソグラフィー処理を行うことによって、レジスト膜3の表面側に、マイクロレンズの原型となるレンズ形状の凹状曲面3aを配列形成する。ここでは、透明基板1の表面側中央の表示領域を区切る14μm×14μm程度の各画素領域に凹状曲面3aを配列形成する。
【0026】
このリソグラフィー処理においては、レジスト膜3に対して、複数枚の露光マスク(多重マスク)3を用いて順次パターン露光を行う多重露光を行う。尚、この多重露光においては、i線ステッパを用いた露光が行われる。そして、この多重露光の後には、レジスト膜3に対して、コータデベロッパを用いた現像処理を行う。
【0027】
また、上記多重露光の際には、例えば非球面のレンズ形状の凹状曲面3aが形成されるような多重マスクを用いる。このレンズ形状は、マイクロレンズを構成する材料の屈折率差によって適宜設定される。例えば、以下で形成されるマイクロレンズが、レンズ形状の凹状曲面を構成する石英(屈折率n=1.46)とこの凹部曲面内に充填されたAl23(屈折率n=1.58〜1.65)とで構成される場合、非球面定数k=−0.95〜−0.8程度、焦点距離は40〜45μm(大気中)程度のレンズ形状に設定される。このとき、レンズ深さは5〜7μm程度になる。この場合の多重マスクのマスク枚数は十枚程度になる。
【0028】
尚、以上のリソグラフィー処理の後には、加熱処理によって凹状曲面3aの段差形状をなだらかにしても良い。
【0029】
次に、図1(3)に示すように、レジスト膜(3)上からのドライエッチングによって、レジスト膜(3)の表面側に形成されたレンズ形状の凹状曲面(3a)を、透明基板1に転写する。これにより、透明基板1の表面にレンズ形状の凹状曲面1aを形成する。この凹状曲面1aは、レンズ深さd=5〜7μm程度になる。ここでは、例えば平行平板型RIE装置を用い、エッチング雰囲気内の圧力を0.1Pa以上、電極パワーを0.2kW以上に保ち、エッチングガスとしてCF4、CF3H、CH22を用いたエッチングが行われる。尚、エッチングガスとしては、SF6、C38、などのガスを用いることもできる。また、このエッチングにおいては、エッチング選択比をレジスト膜(3):基板1=1:1〜7:1程度の範囲で設定が可能である。
【0030】
以上の工程は、特開平7−191209、特開平8−219808等に記載された多重露光法を適用することができる。また、上述したリソグラフィーにおいてのパターン露光は、多重露光法に換えてグレーマスク法によって行っても良い。
【0031】
その後、図1(4)に示すように、凹状曲面1aが形成された透明基板1上に、凹状曲面1aを埋め込むのに十分な膜厚の無機材料膜5を形成する。無機材料膜5は、例えばAl23(屈折率n=1.62〜1.70)、HfO2(屈折率n=1.95〜2.03)、Ta25(屈折率n=2.03〜2.12)、Nb25(屈折率n=2.23〜2.32)、およびZrO2(n=1.98〜2.05)のうちの少なくとも1つを用いて形成される。
【0032】
このような無機材料膜5は、無機材料に電子線を照射して材料粒子を透明基板1上に供給して積層成膜する真空蒸着法によって形成される。尚、このようなAl23からなる無機材料膜5の形成の際には、Al23のストイキオメトリーを維持するために、雰囲気ガスに酸素を加えてもよい。また、無機材料膜5の形成方法は、スパッタ法、あるいはCVD法、更にTMA(トリメチルアルミニウム)などを用いたMOCVD(有機気相成長)法などを適用してもよい。
【0033】
ここでは、上述したように、レンズ深さ(凹状曲面1aの深さ)dがd=5〜7μm程度である場合、無機材料膜5を15μm程度の膜厚で形成することにより、無機材料膜5によって凹状曲面1aが完全に埋め込まれるようにする。
【0034】
また、無機材料膜5は、屈折率の調整を目的として、適宜の割合で上述した各材料を混合して形成しても良い。この際、上述した真空蒸着法であれば、複数の材料にそれぞれ電子線を照射することで、透明基板1上に同時に複数の材料を蒸着させる。たとえば屈折率n=1.80付近の無機材料膜5を形成したい場合には、Al23及びHfO2を真空蒸着室内の別々のターゲット用のるつぼに入れ、それぞれに電子先を照射することで、Al23及びHfO2を透明基板1の表面に同時に蒸着する。このとき各材料に照射する電子線の印加電力を調整することによって、各材料の蒸着量を調整し、屈折率を最適化することができる。
【0035】
以上の後、図1(5)に示すように、無機材料膜5の平坦化処理を行うことにより、基板1の凹状曲面1aを無機材料膜5で埋め込んでなるマイクロレンズ7を形成する。ここでは、例えば、平坦化処理として研磨を行うこととする。この際、無機材料膜5がAl23からなる場合には、研磨材として酸化セリウム(CeO2)を用いる。そして、無機絶縁膜5の表面が平坦化され、さらに透明基板1の平坦部上において無機材料膜5が約3〜5μmの膜厚になるまで研磨を行うこととする。尚、研磨終了後には、研磨面の洗浄を行うこととする。
【0036】
次に、図1(6)に示すように、平坦化した無機材料膜5上に、カバー膜9を形成する。このカバー膜9は、透明基板1と同程度の熱膨張率を有する材料で構成することが好ましい。尚、カバー膜9の厚みは、無機絶縁膜5の厚みあと合わせた合計で、性能上必要な厚みになるよう任意に設定される。
【0037】
ここでは、例えば、スパッタ法により、SiO2からなるカバー膜9を、約19μmの膜厚で形成する。この場合のスパッタ条件としては、成膜雰囲気内圧力:0.1〜0.6Pa、基板温度:100℃〜350℃:スパッタリングガス:ArおよびO2が用いられる。尚、SiO2からなる無機材料膜5の形成は、CVD法、や真空蒸着法によって行っても良い。尚、このカバー膜9として、プラズマCVD法によってSiN膜を薄く形成し、より積極的にストレス調整を行う様にしても良い。プラズマCVD法によるSiN膜の形成は、二周波法などにより、SiO2膜よりも膜ストレスの調整範囲が広いのである。
【0038】
次に、図1(7)に示すように、カバー膜9の上部に、透明電極膜11を形成する。ここでは、スパッタ法によってITO(Indium Tin Oxide)からなる透明電極膜11を約140nmの膜厚で形成した。これにより、透明基板1の平坦部上における、無機材料膜5、カバー膜9、および透明電極膜11の合計の光学膜厚tを、t=約18μm(空気中換算値)とする。
【0039】
以上のようにして、透明基板1面に複数のマイクロレンズ7を配列形成してなるマイクロレンズ基板13を得る。
【0040】
また、このようにして作製したマイクロレンズ基板13を用いて液晶パネルを形成する場合、ここでの図示は省略したが、透明電極膜11の上部に配向膜を形成する。一方、画素電極と、この画素電極を駆動するための薄膜トランジスタ(thin film transistor:以下TFT)が設けられた表面側を、配向膜で覆ってなる通常のTFT基板を用意する。そして、マイクロレンズ基板13とTFT基板の配向膜形成面を対向配置し、これらの間に液晶層を充填して封止することで、液晶パネルを形成する。
【0041】
以上説明した第1実施形態の製造方法によれば、石英やガラス等の透明基板1に形成されたレンズ形状の凹状曲面1aを無機材料膜5で埋め込んでマイクロレンズ7を形成することで、樹脂を用いることなく、無機材料のみで構成されたマイクロレンズ基板13を得ることができる。このため、樹脂を用いることによる様々な弊害を発生させることなく、耐薬品性および耐光性に優れたマイクロレンズ基板13が得られる。また、このようなマイクロレンズ基板13を用いた液晶パネルにおいては、マイクロレンズ基板13に樹脂が用いられていないことにより、プロセス上の樹脂によるクロスコンタミが防止され、また作製された液晶パネルにおいても液晶層への樹脂の回り込みが防止される。このため、液晶層への樹脂の影響を完全に排除でき、表示特性の良好な液晶パネルを得ることができる。
【0042】
さらに、樹脂が用いられていないため、樹脂と基板との間の熱膨張係数差に起因する具合の発生を防止することができる。しかも、樹脂を用いた場合には、透明基板との屈折率差から、レンズ深さが深く設定されていたが、屈折率の大きい材料を選択できる無機材料膜を用いることで、レンズ深さを浅くすることが可能になり、レンズ形状の曲面の形成が容易になる。これにより、複数の曲面の均一性が向上する。以上のことから、マイクロレンズ基板13の大型化を図ることも可能になる。
【0043】
また、以上のように、マイクロレンズ基板13の耐光性の向上が図られるため、このマイクロレンズ基板13を用いた液晶パネルを、ライトバルブとして液晶プロジェクタ装置に設けることで、液晶プロジェクタ装置のランプ光量の増加を図り、さらなる高輝度化を達成することが可能になる。これにより、その分のスクリーンのゲインを下げることが可能になり、広視野角特性の向上を図ることが可能になる。
【0044】
<第2実施形態>
次に、図2の断面工程図に基づいて、本発明のマイクロレンズ基板の製造方法の第2例を説明する。
【0045】
先ず、図2(1)に示すように、第1実施形態と同様の透明基板1上に、リソグラフィー法によってレジストパターン21を形成する。このレジストパターン21は、マイクロレンズの原型となるレンズ形状の凹状曲面の形成位置の中央に孔21aを設けた形状に形成される。
【0046】
次に、図2(2)に示すように、このレジストパターン21をマスクに用いて透明基板1を等方性エッチングする。これにより、レジストパターン21の孔21aを中心とした等方性エッチングが進み、透明基板1の表面側中央の表示領域を区切る14μm×14μm程度の各画素領域に凹状曲面1aを配列形成する。ただし、ここで形成される各凹状曲面1aは、球面形状となる。このエッチング終了後には、レジストパターン21を除去する。
【0047】
尚、透明基板1の等方性エッチングに用いるマスク(マスクパターン)は、レジストパターン21限定されることはない。このマスクパターンは、レジストパターンをマスクにしたパターンエッチングで得られた金属膜や不純物を含有するポリシリコンなどの材料からなるマスクパターンであっても良く、等方性エッチングの際のエッチャントに対する耐性を備えていれば良い。
【0048】
そして以上の工程の後には、上述した第1実施形態において図1(4)〜図1(7)を用いて説明したと同様に行うことで、マイクロレンズ基板13を得る。また、このマイクロレンズ基板13を用いた液晶パネルの形成は、第1実施形態で説明したと同様に行われる。
【0049】
以上説明した第2実施形態の製造方法であっても、石英やガラス等の透明基板1に形成されたレンズ形状の凹状曲面1aを無機材料膜5で埋め込んでマイクロレンズ7を形成するため、上述した第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0050】
<第3実施形態>
次に、図3の断面工程図に基づいて、本発明のマイクロレンズ基板の製造方法の第3例を説明する。尚、この断面工程図は、第1実施形態及び第2実施形態で用いた図1、図2の要部を拡大した図に相当する。
【0051】
先ず、例えば上述した第1実施形態において図1(1)〜図1(6)を用いて説明した工程を行うことにより、図3(1)に示すように、透明基板1の凹状曲面1aを無機材料膜5で埋め込んだマイクロレンズ7を形成し、さらにカバー膜9を形成する工程までを行う。尚、第2実施形態の手順を適用してこの工程までを行っても良い。
【0052】
次に、図3(2)に示すように、カバー膜9上に、遮光膜パターン31を形成する。この遮光膜パターン31は、各マイクロレンズ7の周囲を囲む位置、すなわち各画素領域の周縁に沿って配置され、次に説明するTFTのゲート線や信号線の配線位置に一致させて配置されることとする。このような遮光膜パターン31は、WSi、Ti,W,Ta,Crのような遷移金属からなる層をスパッタ法によって形成し、これをパターニングすることによって形成する。または、特許第3231757号公報に記載されている方法を適用し、ポリサイドからなる層をパターニングすることによって形成しても良い。尚、遮光膜パターン31の膜厚は、一例として200nm程度であることとする。
【0053】
次に、この遮光膜パターン31を埋め込む状態で、カバー膜9上に層間絶縁膜32を形成する。この際、例えばAP(常圧)-CVD法などにより、SiO2からなる層間絶縁膜32を600nm程度の膜厚で形成する。尚、以降に行うTFTプロセスのため、層間絶縁膜32を形成した後に、この層間絶縁膜32の表面をCMP法によって平坦化処理する工程を行っても良い。
【0054】
次いで、図3(3)に示すように、層間絶縁膜32上にTFT回路33を形成する工程を行う。この場合、例えば先ず、層間絶縁膜32上に、LP(減圧)-CVD法によって、ポリシリコンからなる半導体薄膜34を約75nmの膜厚で形成する。次に、イオン注入法により、半導体薄膜34にSiイオンを約2E15cm-2程度注入してアモルファス化した後、600℃で24時間程度の熱処理を行うことによって固相成長させる。
【0055】
尚、多結晶性の半導体薄膜34の形成には、基板温度が1000℃程度になる高温ポリシリコンプロセス、またはエキシマレーザーアニール法を用いた低温ポリシリコンプロセス(基板温度450℃〜600℃)などの一般的な方法を適用することができる。尚、低温ポリシリコンプロセスについては、例えば、Katzuhide.Yoshinaga,etal;“A0.9”XGA Low Temperature POLY-Si TFT LCLV with stacked Storage Capacitor,SID 02 Digest,p.1013〜1015に記載の方法が適用される。
【0056】
次に、多結晶化させた半導体薄膜34をパターニングした後、酸化炉内にて1000℃程度の酸化処理を施すことにより、半導体薄膜34の表面層に約750nm程度の膜厚の酸化膜35を成長させる。
【0057】
次に、イオン注入法により、半導体薄膜34における、TFT部分にB+イオンを導入し、キャパシタ部分にAs+イオンを導入する。その後、酸化膜35を介して半導体薄膜34上に、300nm〜400nmの膜厚のゲート電極36、およびキャパシタの上部電極37を形成する。このゲート電極36および上部電極37の形成は、例えば特許2993665に記載された方法で行う。その後、ゲート電極36をマスクに用いたイオン注入法により、TFTのソース・ドレイン領域を形成するための不純物導入を行う。
【0058】
次に、ゲート電極36および上部電極37を覆う状態で、層間絶縁膜32上にPSG(P濃度2〜4wt%程度)からなる層間絶縁膜38を、600nm程度の膜厚で形成する。その後、この層間絶縁膜38に、半導体薄膜34に達する接続孔を形成し、この接続孔を介して半導体薄膜34に接続される信号線39および引出線40を形成する。この信号線39および引出線40は、例えば400〜600nmの膜厚のAl−Si(Si0.9%)膜をパターニングすることによって形成する。以上により、透明基板1の表面側中央の表示領域に、TFTとキャパシタとを配線してなるTFT回路33を形成する。このTFT回路33は、表示領域を分割する複数の画素領域を囲む位置には位置される。
【0059】
尚、以上におけるTFT回路33の形成は、上述した手順に限定されることはなく、特許第3231757号公報、特許第2993665号公報、特開2001−142089号公報、さらには特開2001−330856等に記載の手順が適用される。
【0060】
また、以上のTFT回路33の形成工程と平行して、透明基板1の表面側の表示領域を囲む周辺領域に、pチャンネル型のTFTを備えた駆動回路を形成し、CMOS構成として良い。また、TFTはLDD構造、ダブルゲート構造としても良い。
【0061】
以上の様にしてTFT回路33を形成した後、図3(4)に示すように、信号線39および引出線40を覆う状態で、層間絶縁膜38上にSiO2からなる層間絶縁膜41をAP−CVD法によって400nm程度の膜厚で形成する。その後、この層間絶縁膜41に、引出線40に達する接続孔を形成し、この接続孔を介して引出線40に接続される配線パターン42および遮光膜パターン43を形成する。これらの配線パターン42および遮光膜パターン43は、Ti、W,Ta等の金属遮光膜をパターンエッチングすることによって形成する。
【0062】
そしてさらに、配線パターン42および遮光膜パターン43を覆う状態で、層間絶縁膜41上に上層絶縁膜44を形成する。その後、この上層絶縁膜44に、配線パターン42に達する接続孔を形成し、この接続孔を介して配線パターン42に接続される画素電極45を形成する。この画素電極45は、例えばITO等の透明電極材料膜をパターンエッチングすることによって形成する。
【0063】
以上のようにして、画素電極45を駆動するためのTFT回路33が設けられたマイクロレンズ基板50を得る。このマイクロレンズ基板50は、TFT基板も兼ねたものとなる。
【0064】
このような構成のマイクロレンズ基板50を用いて液晶パネルを形成する場合、先ず、ここでの図示は省略したが、画素電極45を覆う状態で配向膜を形成する。
【0065】
一方、第1実施形態で図1を用いて説明した手順、または第2実施形態で図1および図2を用いて説明した手順でマイクロレンズ基板13を作製し、さらに、このマイクロレンズ基板13の透明電極膜11形成面上に配向膜(図示省略)を形成する。尚、このマイクロレンズ基板13は、従来の樹脂を用いたマイクロレンズ基板を用いても良い。
【0066】
次に、図4に示すように、マイクロレンズ基板50の配向膜形成面(画素電極45形成面)と、マイクロレンズ基板13の配向膜形成面(透明電極11形成面)とを対向させて配置する。この際、各画素領域において、マイクロレンズ基板13,50のマイクロレンズ7の主点P1,P2間の距離Lが、TFT基板を兼ねるマイクロレンズ基板50側のマイクロレンズ7の焦点距離に略一致するように、マイクロレンズ基板13,50を対向配置する。
【0067】
そして、以上のように配置されたマイクロレンズ基板13,50間に液晶層51を充填して封止することで、液晶パネル52を得る。
【0068】
以上、図3を用いて説明した第3実施形態の製造方法によれば、第1実施形態で説明したようにマイクロレンズ7を形成することで、マイクロレンズ7の耐熱性の向上を図ることができる。このため、TFT基板にマイクロレンズ基板を貼り合わせる工程を行うことなく、マイクロレンズ7を構成する無機材料膜5上に、熱処理工程を有するTFT回路33の形成を行い、画素電極45を駆動するためのTFT回路33を備えたTFT基板を兼ねるマイクロレンズ基板50を得ることが可能になる。
【0069】
つまり、同一基板上にマイクロレンズ7を形成し、更に連続してTFT回路33および画素電極45の形成を行うことが可能になるため、先に形成されたマイクロレンズ7に対して位置合わせを行いつつ、TFT回路33の形成を行うことが可能になる。この位置合わせには、ステッパあるいはミラープロジェクションを用いた高精度な位置合わせが行われるため、マイクロレンズ7とTFT回路33および画素電極45の合わせ精度の向上を図り、高品質なTFT基板を兼ねたマイクロレンズ基板50を得ることができる。
【0070】
また、2枚の基板を貼り合わせることなく、このようなマイクロレンズ基板50が得られるため、透明基板の使用枚数を減らし、基板コストを削減することが可能になる。
【0071】
また、図4を用いて説明した、マイクロレンズ基板50を用いた液晶パネル52は、各画素領域において、液晶層51を挟んで2枚のマイクロレンズ7が上述した状態で配置されているため、フィールド機能を備え、液晶パネルへの入射光発散角度を抑えることができる。
【0072】
そして、上述したように、TFT基板を兼ねるマイクロレンズ基板50側のマイクロレンズ7が、TFT回路33および画素電極45に対して精度良好に配置されるため、上述したフィールド機能を非常に効率的に発現することが可能になる。また、マイクロレンズとの合わせ程度に依存した出射光量のばらつきも抑えることができ、歩留まりも向上する。
【0073】
さらに、図3を用いて説明した製造方法では、カバー膜9を形成した後に、この上部に1層の遮光膜パターン31を形成する構成を説明した。しかし、本発明では、レンズ形状の凹状曲面1aを埋め込む状態で無機絶縁膜5を形成し、この表面を平坦化処理することでマイクロレンズ7を得ているため、平坦化された無機絶縁膜5上に、直接、遮光膜パターンを形成することも可能になる。したがって、図5に示すように、カバー膜9を挟んだ上下に2層の遮光膜パターン31,31aを設けることもできる。
【0074】
このような、2層の遮光膜パターン31,31aを設ける場合には、無機材料膜5の平坦化処理後に、第1層目の遮光膜パターン31aを形成する工程を行い、これを覆う状態でカバー膜9を形成し、必要に応じてカバー膜9の表面を平坦化した後に、上述した第3実施形態で説明したと同様に、遮光膜パターン31(第2層目)を形成する工程と、それ以降の工程を行う。尚、第1層目の遮光膜パターン31aの形成は、上述した遮光膜パターン31の形成と同様に行われる。
【0075】
このように、2層の遮光膜パターン31,31aを設けることが可能になるため、透明基板1の裏面側からTFT回路33への光の入射を効率よく防止でき、光リーク電流の発生や、フリッカやコントラストの低下などの画質上の不具合を防止することが可能になる。さらに、このマイクロレンズ基板50aを用いて構成された液晶パネルにおける発熱を、2層の遮光膜パターン51,51aから放出することが可能になり、液晶パネルの動作温度をさらに低減することができ、これによる信頼性向上を図ることが可能になる。また、遮光膜パターン31,31aの両層で遮光するため、各々の層での遮光性を決めている膜厚マージンが拡大し、遮光プロセスマージンが拡大する効果もある。
【0076】
特に、このマイクロレンズ基板50aを用いて構成された液晶パネルを液晶ライトバルブとした液晶プロジェクタ装置においては、マイクロレンズ基板50aにおける透明基板1側が表示光の射出方向となる(例えばDouglas Hansen,et al.,“The Display Applications and Physics of the ProFlux(TM) Wire Grid Polarizer”,SID Digest2002,p730〜p733参照)。尚、マイクロレンズ基板50aを用いた液晶パネルは、図4を用いて説明した液晶パネル52のマイクロレンズ基板50を、同様の配置状態でマイクロレンズ基板50aに置き換えた構成となる。
【0077】
つまり、図6に示すように、液晶プロジェクタ装置においては、マイクロレンズ基板50aと、これに対向配置されたマイクロレンズ基板13との間に液晶層51を狭持してなる液晶パネル52aが、二枚の偏光板54,55間に配置される。そして、対向側のマイクロレンズ基板13の偏光板54から入射したランプ光hのうち、偏光板54,液晶パネル52a,および偏光板55を通過して射出された光h1が、表示光となる。しかしながら、射出側の偏光板55が無機偏光板で構成されている場合において、黒表示を行う場合には、液晶パネル52aを通過した光h2は、偏光板55で液晶パネル52a側に反射され、戻り光h1’として液晶パネル52aに入射される。このため、液晶パネル52aの裏面側、すなわちマイクロレンズ基板50aの透明基板(1)側からの戻り光h1’が、TFT回路33に入射することを防止することは、光リーク電流の発生や、フリッカやコントラストの低下などの画質上の不具合を防止する上で非常に重要となる。
【0078】
したがって、図5を用いて説明したように、2層構造の遮光膜パターン31,31aを設けたTFT基板を兼ねるマイクロレンズ基板50aを用いることで、このような戻り光h1’のTFT回路33への入射を確実に防止できるため、液晶プロジェクタ装置の画質の向上を図ることが可能になる。
【0079】
尚、TFT基板を兼ねたマイクロレンズ基板においては、図5で示した第1層目の遮光膜パターン31aだけを形成し、第2層目の遮光膜パターン31を形成しない構成であっても良い。
【0080】
そして、上述した各TFT基板を兼ねたマイクロレンズ基板において、TFT回路の半導体薄膜の形成を低温プロセスにて行った場合には、このマイクロレンズ基板を直視型パネルの光拡散層として用いることも可能になる。
【0081】
また、以上の第1実施形態〜第3実施形態においては、カバー膜9上に透明電極膜11やTFT回路33を形成する構成を説明した。しかし、カバー膜9を形成せず、平坦化処理後に透明基板1の平坦部上に残す無機材料膜5の膜厚を厚く設定し、この平坦化された無機絶縁膜5上に、直接、透明電極膜11を形成しても良い。その場合、カバー膜9の形成工程が省略されるため、生産性の向上が図られる。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のマイクロレンズ基板の製造方法によれば、透明基板に形成されたレンズ形状の曲面を無機材料膜で埋め込んで平坦化することでマイクロレンズを形成する構成としたことで、耐薬品性および耐光性に優れ、かつ形状精度の良好なマイクロレンズを備えたマイクロレンズ基板を得ることが可能になる。また、本発明の液晶パネルの製造方法によれば、マイクロレンズ基板を用いることで、長期信頼性および表示精度に優れた液晶パネルを得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態におけるマイクロレンズ基板の製造方法の第1例を説明する断面工程図である。
【図2】第2実施形態におけるマイクロレンズ基板の製造方法の第2例を説明する断面工程図である。
【図3】第3実施形態におけるマイクロレンズ基板の製造方法の第3例を説明する断面工程図である。
【図4】第4実施形態の液晶パネルの断面構成図である。
【図5】第3実施形態の変形例を示す断面工程図である。
【図6】第3実施形態の液晶パネルを用いた液晶プロジェクタ装置の要部構成図である。
【図7】従来のマイクロレンズ基板の製造方法を説明する断面工程図である。
【符号の説明】
1…透明基板、1a、3a…曲面、5…無機材料膜、13,50,50a…マイクロレンズ基板、3…レジスト膜、21…レジストパターン(マスクパターン)、9…カバー膜、33…TFT回路、31,31a…遮光膜パターン、51……液晶層、52,52a…液晶パネル、P1,P2…主点

Claims (1)

  1. 透明基板の表面側にレンズ形状の曲面を形成し、当該曲面を埋め込む状態で前記透明基板上に無機材料膜を形成した後、前記無機材料膜の表面を平坦化することで前記曲面を当該無機材料膜で埋め込んでなるマイクロレンズを設けた第1のマイクロレンズ基板と第2のマイクロレンズ基板とを作製し、
    前記第1のマイクロレンズ基板の前記無機材料膜上におけるマイクロレンズの周縁部となる位置に薄膜トランジスタを形成し、
    前記2枚のマイクロレンズ基板におけるマイクロレンズの主点間を所定距離に保った状態で、前記第1のマイクロレンズ基板の薄膜トランジスタの形成面前記第2のマイクロレンズ基板の平坦化面とを対向配置し、これらのマイクロレンズ基板間に液晶層を封止する
    ことを特徴とする液晶パネルの製造方法。
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