JP2017009638A - 光学素子及び光学素子の製造方法 - Google Patents

光学素子及び光学素子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017009638A
JP2017009638A JP2015121708A JP2015121708A JP2017009638A JP 2017009638 A JP2017009638 A JP 2017009638A JP 2015121708 A JP2015121708 A JP 2015121708A JP 2015121708 A JP2015121708 A JP 2015121708A JP 2017009638 A JP2017009638 A JP 2017009638A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
film
optical element
lens array
optical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015121708A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6439604B2 (ja
Inventor
新一朗 原
Shinichiro Hara
新一朗 原
基 森
Motoi Mori
基 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2015121708A priority Critical patent/JP6439604B2/ja
Publication of JP2017009638A publication Critical patent/JP2017009638A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6439604B2 publication Critical patent/JP6439604B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】簡易な工程により低コスト化を図りつつ、フィルムの開口部とレンズアレイの光学面とを高精度に位置決めすることができる光学素子及び光学素子の製造方法を提供する。
【解決手段】円形穴CHと第1の凸部PJ1とは隙間なく嵌合しているので、フィルム載置面FLにおける直交するX方向及びY方向の原点位置(第1の凸部PJ1の中心Oとする)が定まる。更に、長穴LHと第2の凸部PJ2との嵌合によって、フィルム載置面FLに対する第1遮光フィルムSH1の原点O回りの角度(ここでは原点Oを通過する長穴LHの軸線LとY軸との交差角θ)が定まる。これにより、開口部AP1と金型側光学面OPの位置決めを精度良く行うことができる。
【選択図】図11

Description

本発明は、金型を用いて成形される光学素子及び光学素子の製造方法に関する。
近年、スマートフォンなどの携帯端末においては、デザイン性向上のため,それに搭載される撮像装置の小型化が推進され、それに伴い撮像装置に搭載される光学系の低背化の要求がますます高まっている。一方で、携帯端末に対しても高画質な画像を撮像できるよう、光学系の高性能化も要求されている。
これらの要求に対し、光軸を異ならせて配置した複数の撮像光学系(個眼光学系)で構成されるレンズアレイ(アレイ光学系)を用いて、複数の物体像を固体撮像素子の撮像面上のイメージエリアに個々に形成し、各物体像に対応する画像信号を画像処理することで、1つの画像を再構成するいわゆる超解像技術を用いた小型で薄型な撮像装置が開発されるに至った。このような撮像装置に用いる撮像光学系では、複数の画像を再構成することで低画素な画像から高画素な画像を作り出すことが出来るため、個眼光学系各々が個眼像を形成するイメージエリアの画素数を少なくすることができる。その結果として、既存の光学系よりも大幅な低背化を実現しながらも高解像な撮像装置を提供することが可能となる。
ところで、個眼光学系を個々のレンズから形成すると組み付けに手間がかかるので、複数のレンズを並設して一体としたレンズアレイを用いることが好ましい。又、このようなレンズアレイをプラスチックにより形成すると、意図する形状が高精度に反映されたレンズアレイを低コストで作製することができる。しかるに、このようなレンズアレイを用いる際の1つの課題は、単眼のレンズと同様に不要な反射光等が発生し、或いはレンズから出射した光が隣のイメージエリアに入射するなどして、被写体画像に悪影響を与えるゴーストが出現する恐れがあることである。このような不要な光を抑制するために、各レンズに対向して複数の開口部を備えた絞り部材を設けることが有効である。絞り部材は光学素子のFナンバーを決める機能を併せ持つため、単眼のレンズでも一般的に用いられている。そこで、単眼のレンズなどに設ける金属製の絞り板を流用して、複数の開口部を設けた金属製の絞り板をレンズアレイに接着することが考えられるが、各レンズに対して開口部が位置ずれすると光学性能が劣化する恐れがある。よって、複数のレンズと開口部とをそれぞれ精度良く位置決めする工夫が必要となる。
レンズアレイに対して金属製の絞り板を接合する手法として、レンズアレイに設けた位置決め部に絞り板を設置し、更に黒色の接着剤を塗布して接着固定する技術が既に開発されている。ところが接着剤は硬化するまでに比較的長い時間を要し、加えて上述したように接着前にレンズアレイと絞り板の高精度な位置決め調整も必要であるので、調整時間に加え調整用の治具も必要となって製造工数の増大を招いている。更に、接着剤を塗布する場合、絞り板の外周部だけでは足りず、中央付近でフランジ部に対し浮き沈みすることを阻止するため、レンズアレイ中央部まで接着剤の塗布が必要になる。又、光学面近傍で絞り板が浮き上がると不要光が洩れやすくなるから、光学面の境界ぎりぎりまで黒色の接着剤を塗布して絞り板とレンズアレイとの隙間を埋めてやる必要がある。しかしながら、レンズアレイの中央部を含む光学面近傍に塗布する接着剤の量が多すぎると、レンズアレイに絞り板を密着させた際に、塗布した接着剤がはみ出して光学面を汚染してしまうという現象が起きやすく、接着剤塗布の難易度が高く、組立収率が悪くなるという問題がある。
これに対し、レンズアレイにおける不要光を抑制する別なアプローチが検討されている。例えば、インサート成形によりフィルムを成形品と一体化する技術が以前から知られている。そこで、かかる技術を流用して、レンズアレイに、開口部を形成したフィルムをインサート成形することで、組み立て工程を簡素化し低コスト化を推進しようとする試みがある。例えば特許文献1には、OA機器などのスイッチパネル用にインサート成形品を使用することが記載されていて、インサート用フィルムの外周部に位置決め用穴を複数個設け、その穴にピンを挿通することで金型内にフィルムを位置決めし、成形品の成形時にフィルムを接合する技術が開示されている。しかしながら、特許文献1に開示された技術には、レンズアレイのレンズ部用の開口部などがない平坦で均質な特性のフィルムと平坦な成形品とを接合する技術を開示するのみである。また、特許文献2には、均質な光学特性を持つ偏光シートフィルムを、成形品であるメガネ用レンズ全面に接合する技術が開示され、シートの外周部を金型に設けた吸引孔により金型の成形面に吸引する技術が開示されている。
特許第3488760号明細書 特許第3607493号明細書
特に複数の光学面を持つレンズアレイにおいては、単眼の光学素子と絞り板との位置決めと異なり、光学面と開口部との高精度な位置決めが、光軸直交方向だけでなく回転方向にも必要となるという特異性がある。加えて、一般的なレンズアレイの成形時には、高精度な光学面形状を得るために、金型のキャビティ内における樹脂の熱収縮分を補うべく、樹脂に所定の圧力(例えば60MPa以上)を印加して金型内に押し込むことが多い。よって、金型内の適切な位置にフィルムを載置できたとしても、流入する樹脂の圧力にてフィルムがずれてしまう恐れがある。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、簡易な工程により低コスト化を図りつつ、フィルムの開口部とレンズアレイの光学面とを高精度に位置決めすることができる光学素子及び光学素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の光学素子は、非透過性樹脂素材から形成されたフィルムと、金型を用いた成形により転写形成される複数の光学面を有するレンズアレイとを接合してなる光学素子であって、
前記フィルムには、円形穴と、前記円形穴に向かう方向を長手方向とする長穴又は切欠と、複数の開口部が形成されており、
前記金型には、前記光学面を転写形成する複数の金型側光学面と、前記フィルムを載置する載置面と、前記載置面における中心領域に配置された第1の凸部と、前記載置面における前記中心領域より外周に近い周辺領域に配置された第2の凸部とが形成されており、
前記第1の凸部を前記円形穴に挿通させ、前記第2の凸部を前記長穴又は切欠に挿通させるようにして、各開口部を前記金型側光学面に対して位置決めした状態で、前記フィルムが前記金型の載置面に装着された後に、前記金型内に溶融した樹脂を流入させて、固化させることで前記レンズアレイを成形するとともに、前記フィルムを接合してなるものである。
本発明の光学素子の製造方法は、非光透過性樹脂素材から形成されたフィルムと、金型を用いた成形により転写形成される複数の光学面を有するレンズアレイとを接合してなる光学素子の製造方法であって、
前記金型には、前記光学面を転写形成する複数の金型側光学面と、前記フィルムを載置する載置面と、前記載置面における中心領域に配置された第1の凸部と、前記載置面における前記中心領域より外周に近い周辺領域に配置された第2の凸部と、吸引孔が形成されており、
円形穴と、前記円形穴に向かう方向を長手方向とする長穴又は切欠と、複数の開口部とを有する前記フィルムを前記金型に接近させながら、前記第1の凸部を前記円形穴に挿通させ、前記第2の凸部を前記長穴又は切欠に挿通させるようにして、各開口部を前記金型側光学面に対して位置決めした状態で、前記吸引孔を覆うようにして前記フィルムを前記金型に装着し、
前記吸引孔を介して前記フィルムを吸引し保持し、
前記金型を型締めし、
前記金型内に溶融した樹脂を流入させ、
前記樹脂を固化させることでレンズアレイを成形するとともに、前記フィルムを接合し、
前記金型より前記光学素子を離型するものである。
本発明によれば、簡易な工程により低コスト化を図りつつ、フィルムの開口部とレンズアレイの光学面とを高精度に位置決めすることができる光学素子及び光学素子の製造方法を提供することができる。
本実施の形態にかかる撮像装置を模式的に示す図である。 レンズユニットLUの拡大断面図である。 レンズユニットLUの断面図である。 第1レンズアレイLA1を成形する金型ユニットの断面図である。 図4の金型ユニットをV-V線で切断して矢印方向に見た図である。 固定金型ユニットFMの断面斜視図である。 凸部の拡大斜視図である。 中央領域と周辺領域の範囲を示す図である。 第1遮光フィルムSH1と第1レンズアレイLA1とをインサート成形する工程を説明する図である。 第1遮光フィルムSH1の正面図である。 第2の金型MD2のフィルム載置面FLに第1遮光フィルムSH1を装着した状態を示す図である。 図9(d)に矢印XIIで示す部位を拡大して示す図である。 各変形例にかかる第1遮光フィルムSH1を示す正面図である。 変形例にかかる第2の金型MD2の端面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る光学素子を用いたレンズユニットと、それを用いた撮像装置等を説明する。レンズユニットは、1つの撮像素子に対して複数の個眼レンズ部(光軸が共通するもの)がマトリクス状に配置されており、各個眼レンズ部がわずかにずれたほぼ同じ視野の撮像を行う超解像タイプと、各個眼レンズ部が異なる視野の撮像を行う視野分割タイプと、に通常分けられる。いずれのタイプでも実現可能であるが、本実施の形態では、同一被写体の複数の低解像度画像を画像処理にて合成し、1枚の高解像度画像を出力する超解像タイプにかかるレンズユニットについて説明する。
図1に、本実施の形態にかかる撮像装置を模式的に示す。図1に示すように、撮像装置CAは、撮像ユニットCU,画像処理回路IPを含むデジタル処理回路DP,インタフェースIFを介して画像データを記憶できる記録部RD,画像データに基づき画像を表示する画像表示部DSP、及びこれらを制御する制御部CPUを有している。制御部CPUは、操作キーKYから操作信号を入力し、上記回路を制御するようになっている。
撮像ユニットCUは、回路基板STに実装された1つの撮像素子SRと、その撮像素子SRに対して複数の結像を行うレンズユニットLUと、A/D変換部ADとを有している。撮像素子SRとしては、例えば複数の画素を有するCCD型イメージセンサー,CMOS型イメージセンサー等の固体撮像素子が用いられる。撮像素子SRの光電変換部である受光面SS上に、複数の被写体の光学像が形成されるようにレンズユニットLUが設けられている。
撮像装置CAの動作について説明する。レンズユニットLUによって形成された複数の被写体像は、撮像素子SRの受光面SSにおける予め座標が決まった複数のイメージエリアにそれぞれ結像される。本実施の形態によれば、後述する第1遮光フィルムSH1、第2遮光フィルムSH2、第3遮光部材SH3が設けられているので、各個眼光学系を通過する被写体光が隣のイメージエリアに入射したり、不要な反射光が発生することを有効に抑制できる。制御部CPUの制御下で、被写体像を結像したイメージエリアにて個々に複数のアナログ信号に変換され,更にA/D変換部ADでデジタル信号に変換されて、デジタル処理回路DPに入力される。このデジタル信号は画像処理回路IPにて合成され、1枚の合成画像に対応する画像データが形成される。かかる画像データは、画像表示部DSPに入力されて合成画像が表示され、或いはインタフェースIFを介して記録部RDに入力されて記憶される。
図2は、鏡枠HLDに保持されたレンズユニットLUの断面図である。図3は、レンズユニットLUの分解斜視図である。レンズユニットLUは、図3に示すように光軸方向から見て四角形状であり、物体側より順に、第1遮光フィルムSH1を接合した第1レンズアレイLA1、第2遮光フィルムSH2を接合した第2レンズアレイLA2、第3遮光部材SH3が配置されており、これらは互いに接着されて鏡枠HLDにより保持されている。図2に示すように鏡枠HLDは、周囲壁HLDaと、その物体側に連結された天井壁HLDbとを有する。樹脂製の第1遮光フィルムSH1は、第1及び第2レンズアレイの複数のレンズ部L1,L2に対応する複数(ここでは4行4列に並べた16個)の開口部AP1を形成しており、後述するようにして第1レンズアレイLA1の物体側の面に接合されている。第1遮光フィルムSH1は開口絞りとして機能する。
第1レンズアレイLA1は、マトリクス状に配置された複数(ここでは4行4列に並べた16個)の第1レンズ部L1と、第1レンズ部L1同士をつなげるフランジ部L1fとを一体に形成している。又、第2レンズアレイLA2は、第1レンズアレイLA1の第1のレンズ部L1に対応する複数(ここでは4行4列に並べた16個)の第2レンズ部L2と、第2レンズL2同士をつなげるフランジ部L2fとを一体に形成している。第1レンズアレイLA1と第2レンズアレイLA2は、それぞれポリカーボネートやアクリル樹脂などのプラスチックを用いて射出成形され、プラスチックからなる一体物として構成されている。
樹脂製の第2遮光フィルムSH2は、第2のレンズ部L2の各々に対応して、複数(ここでは4行4列に並べた16個)の開口部AP2を形成しており、第2レンズアレイLA2の物体側の面に接合されている。SUS等の金属製の四角形板状の第3遮光部材SH3は、レンズ部L1,L2の各々に対応して、複数(ここでは4行4列に並べた16個)の開口部AP3を形成しており、図3に示す接着剤BDにより第2レンズアレイLA2の像側の面に接合されている。各開口部AP1、AP2、AP3の中心と、第1レンズ部L1、第2レンズ部L2の光軸とは一致しており、これらにより個眼光学系が構成される。遮光フィルムSH1,SH2は隣の個眼光学系に不要光が進入するのを防止し、第3遮光部材SH3は隣の個眼光学系に対応する固体撮像素子の結像領域に不要光が進入するのを防止する。
図2において、第2レンズアレイLA2と撮像素子SRとの間には、透光性のある平行平板であるIRカットフィルタFが配置され,その周縁が鏡枠HLDの周囲壁HLDaに当接して接着されている。IRカットフィルタFの物体側の面には、4行4列で開口部AP4を有する第4遮光フィルムSH4が接着されている。
図4は、第1レンズアレイLA1を成形する金型ユニットの断面図である。図4に示す金型ユニットの周囲には、不図示のベース金型が設けられている。図5は、図4の金型ユニットをV-V線で切断して矢印方向に見た図であるが、一部省略している。図6は、固定金型ユニットFMの断面斜視図である。図4において、不図示の駆動源により軸線方向に移動可能とされた可動金型ユニットMMの端部に、第1の金型(第1のコアともいう)MD1が取り付けられている。第1の金型MD1は、4つのピン孔MD1aを有しており、ピン孔MD1aに挿入された突き出しピンPRが、可動金型ユニットMM内に設けた突き出し機構DRにより突き出し可能に設けられている。又、第1の金型MD1は、4行4列に並んだ金型側光学面と、フランジ面転写面とを有する。
可動金型ユニットMMに対向して配置され不図示のベース金型に固定された固定金型ユニットFMは、図6に示すように、バックプレートBS、台座AT,キャビ部材FRがこの順序で取り付けられている。キャビ部材FR内に、調整板HDと第2の金型(第2のコアともいう)MD2が保持されている。尚、FHは、バックプレートBS、台座AT,キャビ部材FRを互いに固定するためのボルト(不図示)を挿通する孔である。
台座ATに対し、調整板HDと第2の金型MD2とが、中央のねじ孔MD1aに主ボルトBTを螺合することで固定されている。主ボルトBTの頭部に対応して、バックプレートBSに形成された凹部CBから、図示しない通路を介して外部の負圧源に接続されている。又、調整板HDには、4つ(図6では2つのみ図示)の貫通孔PHが設けられている。貫通孔PHの一端(図6で下端)は、台座ATと調整板HDとの面間隙間、及び主ボルトBTの側面と挿通した孔との径方向隙間を介して、凹部CBに連通している。一方、貫通孔PHの他端(図6で上端)は、第2の金型MD2において角部近傍に設けられた4つの円形開口COに連通している。円形開口COには、わずかに縮径した制限ピンRPが挿通されている。従って、吸引孔である円形開口COと制限ピンRPとの間(好ましくは片側で0.01〜0.03mm未満の隙間とする)を介して、凹部CBと第2の金型MD2の転写面側とが連通するようになっている。異なる径の制限ピンRPを選択して円形開口COに挿入することで、隙間の量を調整できる。
図5において、第2の金型MD2の端面には、矩形枠状のフランジ面転写面FPと、その内側のフィルム載置面FLとが形成されている。全体として平面状(但し金型側光学面OPは除く)のフィルム載置面FL内には、4行4列に並んだ金型側光学面OPが形成されており、フィルム載置面FLの角部と、それに最も近い金型側光学面OPとの間には、4つの円形開口COの端部が露出している。金型側光学面とは、レンズ面を転写する形状を備えた金型の面をいう。
キャビ部材FRの外周から第2の金型MD2のフランジ面転写面FPに連通するようにして、溝状のランナーRN及び絞られたゲートGTが形成されている。又、キャビ部材FRには、成形時にキャビティ内のエアを逃がす溝状の排出路EXが第2の金型MD2の外周に沿って延在し、キャビ部材FRの外周に至るように設けられている。
更に、フィルム載置面FLにおける中心領域には第1の凸部PJ1が形成され、フィルム載置面FLにおける中心領域より外周に近い周辺領域には、第2の凸部PJ2が形成されている。本実施の形態では、第1の凸部PJ1と第2の凸部PJ2とは同じ形状を有しており、その拡大斜視図を図7に示す。より具体的には、凸部PJ1,PJ2は、フィルム載置面FLから延在する円筒部CYの先端に、円錐部CNを形成した形状である。但し、円錐部CNの代わりに半球等を設けても良い。
ここで、金型側光学面OPが等間隔で偶数個並べて配置されていたときは、「中心領域」とは、金型側光学面OPのうちフィルム載置面FLの中心に最も近い複数の金型側光学面の間であると好ましい。具体的には、図8(a)に示すように、4行4列で等間隔に金型側光学面OPが並んでいた場合、「中心領域」は、フィルム載置面FLの中心に最も近い4つの金型側光学面OPに角部を内接させた最小の正方形AR1の内側であると好ましい。このとき、「周辺領域」とは、中心領域以外の領域であって且つ金型側光学面OP以外の領域(正方形AR1より外側)である。但し、より好ましくは、第1の凸部PJ1は、4つの金型側光学面OPの中点CPに設けることが望ましく、第2の凸部PJ2は、フィルム載置面FLの最も外周に近い金型側光学面OPに外接する正方形AR2より外周側に設けることが望ましい。
一方、金型側光学面OPが等間隔で奇数個並べて配置されていたときは、「中心領域」とは、金型側光学面OPのうちフィルム載置面FLの中心に最も近い金型側光学面と、それに隣接する金型側光学面との間であると好ましい。具体的には、図8(b)に示すように、3行3列で等間隔に金型側光学面OPが並んでいた場合、「中心領域」は、フィルム載置面FLの中心に最も近い金型側光学面OPに隣接する4つの金型側光学面OPに角部を内接させた最小の正方形AR3の内側であって且つ金型側光学面OP以外の領域であると好ましい。このとき、「周辺領域」とは、中心領域以外の領域(正方形AR3より外側)であって且つ金型側光学面OP以外の領域である。但し、より好ましくは、第1の凸部PJ1は、正方形AR3の一辺の長さをSとしたときに、中央の金型側光学面OPの光軸から半径(S/2)の円内に設けることが望ましく、第2の凸部PJ2は、フィルム載置面FLの最も外周に近い金型側光学面OPに外接する正方形AR4より外周側に設けることが望ましい。
更に、金型側光学面OPが、行方向(又は列方向)に等間隔で偶数個並べて配置され,列方向(又は行方向)に等間隔で奇数個並べて配置されていたときは、「中心領域」とは、金型側光学面OPのうちフィルム載置面FLの中央に最も2つの近い金型側光学面との間であると好ましい。具体的には、図8(c)に示すように、4行3列で等間隔に金型側光学面OPが並んでいた場合、フィルム載置面FLの中心に最も近い2つの金型側光学面OPの中点CPを中心として、当該金型側光学面OPに内接する円AR5の内側であると好ましい。このとき、「周辺領域」とは、中心領域以外の領域(円AR5より外側)であって且つ金型側光学面OP以外の領域である。但し、より好ましくは、第1の凸部PJ1は、中点CPに設けることが望ましく、第2の凸部PJ2は、フィルム載置面FLの最も外周に近い金型側光学面OPに外接する四角形AR6より外周側に設けることが望ましい。第1の凸部PJ1と第2の凸部PJ2とのスパンを極力大きくとることで、金型側光学面OPと開口部AP1との精度良い位置決めを実現できる。尚、以上にかかわらず、凸部PJ2を極力外側に配置して、凸部PJ1とのスパンを大きく確保することが、高精度な位置決めで重要となる。
次に、本実施の形態にかかる光学素子の製造方法について説明する。図9は、第1遮光フィルムSH1と第1レンズアレイLA1とをインサート成形する工程を説明する図であるが、第1の金型MD1と第2の金型MD2のみを簡略化して示す。図10は、第1遮光フィルムSH1の正面図である。前準備として、非透過性(例えば光透過率が1%以下とする)樹脂素材からなるフィルムシートから、図10に示す形状の第1遮光フィルムSH1をパンチで打ち抜いて形成する。より具体的には、第1遮光フィルムSH1は、金型側光学面OPと同じピッチで4行4列に開口部AP1を形成し、且つ中央に円形穴CHを形成し、1つの角部近傍に長穴LHを形成している。長穴LHの長手方向は、円形穴CHの中心を向いている。
図9(a)において、固定された第2の金型MD2に対し第1の金型MD1を離間させた状態で、不図示のロボットを用いて、第2の金型MD2のフィルム載置面FL(図5)に第1遮光フィルムSH1を装着する。より具体的には、第1遮光フィルムSH1の円形穴CHに、第2の金型MD2の第1の凸部PJ1を挿通し、長穴LHに第2の凸部PJ2を挿通する。このとき、凸部PJ1,PJ2の先端に円錐部CNが設けられているので、円形穴CH,長穴LHへの挿通をスムーズに行える。
図11は、第2の金型MD2のフィルム載置面FLに第1遮光フィルムSH1を装着した状態を示す図である。ここで、円形穴CHと第1の凸部PJ1とは隙間なく嵌合しているので、フィルム載置面FLにおける直交するX方向及びY方向の原点位置(第1の凸部PJ1の中心Oとする)が定まる。更に、長穴LHと第2の凸部PJ2との嵌合によって、フィルム載置面FLに対する第1遮光フィルムSH1の原点O回りの角度(ここでは原点Oを通過する長穴LHの軸線LとY軸との交差角θ)が定まる。単眼の光学系の場合、レンズに対する遮光部材の光軸回りの回転は位置決めする上で特に問題視されないが、レンズアレイの場合、遮光フィルムの回転位置が大きな問題となるからである。本実施の形態によれば、開口部AP1と金型側光学面OPの位置決めを精度良く行うことができる。尚、第1遮光フィルムSH1に製造誤差が生じていた場合でも、互いの原点位置Oは固定されるので、少なくとも原点位置O周囲の開口部AP1と金型側光学面OPの位置は精度良く定まることとなる。一方、フィルム載置面FLの周囲における開口部AP1と金型側光学面OPの位置は、互いに若干ずれるものの、第1遮光フィルムSH1の製造誤差の半分以下のずれ量に抑えることができる。
このとき、第1遮光フィルムSH1が円形開口COを覆うので、外部の負圧源から円形開口COを介して吸引することで、フィルム載置面FLに第1遮光フィルムSH1を吸着保持することができる。
次いで、図9(b)に示すように、第2の金型MD2に対して第1の金型MD1を接近させ型締めを行う。その後、第2の金型MD2と第1の金型MD1とで形成されるキャビティCV内に、ランナーRN及びゲートGT(図5)を介して外部から溶融した樹脂を供給し、熱収縮の影響を回避するために所定の圧力(60〜70MPa)に維持する。樹脂が供給されている間、円形開口COを介する吸引が続行されるので、フィルム載置面FLに第1遮光フィルムSH1を吸着保持した状態を維持でき、フィルム載置面FLに対する第1遮光フィルムSH1のずれ等を抑制できる。
本実施の形態によれば、円形開口COと制限ピンRPとの間の隙間が小さくなっているので、溶融した樹脂の圧力で、第1遮光フィルムSH1が押し破れることがなく、また円形開口COと制限ピンRPとの間に樹脂が入り込んで固化し、バリとなったり、吸引を阻害させる目詰まりを生じさせることなどを回避できる。
本実施の形態では、キャビティCV内に供給された樹脂の温度は、第1遮光フィルムSH1の熱変形温度より高くなっており、これにより第1遮光フィルムSH1との境界面が溶融するので、キャビティCV内に供給された樹脂の境界面と融合し、その後固化することで強固に接合することとなる。
更に、供給された樹脂が固化することで、第2の金型MD2において開口部AP1内の金型側光学面OPにより第1レンズ部L1の物体側面が転写形成されると共にフランジ面転写面FPによりフランジ部L1fの物体側面が転写され、同時に第1の金型MD1により、第1レンズ部L1の像側面とフランジ部L1fの像側面が転写形成され、第1遮光フィルムSH1を接合したレンズアレイLA1を成形できる。
その後、図9(c)に示すように、第2の金型MD2から第1の金型MD1を離間させる。このとき、凸部PJ1,PJ2の先端が円錐面であるから、成形品の離型をよりスムーズに行える。かかる状態で、図9(d)に示すように、第1の金型MD1から突き出しピンPRを突き出すことで、第1遮光フィルムSH1を接合した第1レンズアレイLA1を、第1の金型MD1から離型させることができる。その後、不図示のロボットにて成形品を次工程へと搬送すると共に、突き出しピンPRを退避させて図9(a)の工程へと戻り、以下同様な工程を繰り返す。
図12は、図9(d)に矢印XIIで示す部位を拡大して示す図である。図12に示すように、第1遮光フィルムSH1の円形穴CH内には、第1レンズアレイLA1を形成する樹脂の一部が進入し、且つ第1の凸部PJ1が転写形成されたテーパー状の第1の凹部DP1が形成されている。又、第1遮光フィルムSH1の長穴LH内には、第1レンズアレイLA1を形成する樹脂の一部が進入し、且つ第2の凸部PJ2が転写形成されたテーパー状の第2の凹部DP2が形成されている。製品となる光学素子において,凹部DP1,DP2は特に機能を有しないが、凸部を設ける場合と比べると、ゴーストが発生する恐れをより低くできる。
第2遮光フィルムSH2を接合した第2レンズアレイLA2も、同様な工程で製造できる。このように、第1遮光フィルムSH1を接合した第1レンズアレイLA1と、第2遮光フィルムSH2を接合したレンズアレイLA2を積層し、接着剤を用いて固定し、更に第3遮光部材SH3を、接着剤を用いて接着する。第3遮光部材SH3は、最もレンズユニットLUにて像側に位置するため、第2レンズアレイLA2と別体としても遮光効果に大きな影響はないが、上述と同様に第2レンズアレイLA2に樹脂製のフィルムをインサート成形することで第3遮光部材SH3としても良い。
図13は、各変形例にかかる第1遮光フィルムSH1を示す正面図である。図13(a)の変形例では、図10に示す実施の形態に対して、長穴LHが第1遮光フィルムSH1の一辺中央に近傍における2つの開口部AP1の中央に設けられている点のみが異なる。また図13(b)の変形例では、図10に示す実施の形態に対して、長穴の代わりに、切欠CTを第1遮光フィルムSH1の角部近傍に設けた点のみが異なる。切欠CTの長手方向は、円形穴CHを向いている。
更に、図13(c)の変形例では、図10に示す実施の形態に対して、角部に最も近い開口部AP1よりも円形穴CHに近い位置に、長穴LHが設けられている点のみが異なる。一方、図13(d)の変形例では、図10に示す実施の形態とは異なり、不図示の第1レンズアレイの光学面に対応して、3行3列で開口部AP1を形成している。本変形例を用いる場合、第2の金型MD2において、中央の金型側光学面OPを避けるためにフィルム載置面FLの中央に第1の凸部PJ1を配置できないので、その代わりに、中央の金型側光学面OPの近傍に第1の凸部PJ1を設け、これに対応して円形穴CHを、中央の開口部AP1の近傍に設けている。尚、長穴LHは同様に第1遮光フィルムSH1の角部近傍に設けている。
図14は、変形例にかかる第2の金型MD2の端面図である。本変形例によれば、上述した実施の形態に対して、4つの円形開口COを金型側光学面OPの間に追加している。よって、フィルム載置面FLに第1遮光フィルムSH1を載置したときに、合計8つ全ての円形開口COが第1遮光フィルムSH1によって覆われる。これにより円形開口COを介して吸引したときに、第1遮光フィルムSH1の保持力が高まる。それ以外の構成は上述した実施の形態と同様である。
本発明者らは、実施例として、図13(c)に示すような、外形8mm×8mmで、厚さ0.04〜0.2mmの第1遮光フィルムにおいて、φ0.8mmの開口部を4行4列で形成し、またφ0.8mmの円形穴と、0.2mm×0.3mmの長穴を形成した。これに対し、第2の金型の第1の凸部及び第2の凸部は、外径φ0.2mmであり、その高さを第1遮光フィルムの厚さより0.1mm以上高くし、その先端に0.08mmのフィレットを形成した。この第1遮光フィルムを、型温度は110℃に保持した第2の金型に装着し、第1のレンズアレイを射出成形した。本実施例では、開口部中心とレンズの光軸とにおいて0.004〜0.008mmの位置ずれが発生したが、許容範囲であることが分かった。
一方、比較例として、第1遮光フィルムと同じ形状の金属板を第2の金型に装着し、同じ条件で第1レンズアレイにインサート成形した。この金属板を用いた比較例では、実施例に対して成形品に変形が生じた。その原因は、金属の線膨張係数が樹脂の線膨張係数の1/3以下であるためと考察される。製品の離型後から室温に至るまでに部材の収縮が発生するが、金属板をインサート成形した場合、樹脂の収縮率の方が明らかに高いので、金属板をインサート成形していない側の収縮量が大きくなって、成形品に反りが生じるように変形するのである。以上より、第1遮光フィルムは、金属ではなく樹脂の方が好ましい。更に、より好ましくは第1遮光フィルムと第1レンズアレイの素材の線膨張係数を近づけることである。又、それぞれ厚みにもよるが、第1遮光フィルムのヤング率は、第1レンズアレイのヤング率より小さいと更に望ましい。第1レンズアレイの材料として、COC,PCなどを好適に用いることが出来、第1遮光フィルムの材料としては、PET,PVF,PCなどを好適に用いることができる。一例とすると、第1レンズアレイの材料として、三井化学株式会社製の製品名APELを用いる場合、第1遮光フィルムの材料としては、ソマール株式会社の製品名ソマブラックを用いることができる。
更に本発明者らは、第2の金型における円形開口をφ0.8mmとし、径の異なる制限ピンを挿入して、円形開口と制限ピンとのクリアランスを、片側0.01mm、0.03mm、0.1mmと変えて、その効果を確認した。成形時には、樹脂の収縮分を補って高精度な転写成形を行うために、金型に供給される樹脂の圧力(保圧)を60MPa以上に高めている。これにより、クリアランスが大きすぎると、この隙間に樹脂が押し込まれて、第1遮光フィルムが変形して開口部の変形を招いたり、隙間内での樹脂の硬化を招く恐れがある。
本発明者らの実験結果によれば、円形開口と制限ピンとのクリアランスがいずれの場合も、フィルムの保持効果は十分であるが、片側0.03mm以下であれば、第1遮光フィルムが変形して開口部の変形を招いたり、隙間内での樹脂の硬化を招くことなく、第1の遮光フィルムを第2の金型に適切に保持できることが判明した。又、円形開口の吸着痕は残るが、円形開口は金型側光学面以外の場所に設けられているので、光学性能に影響を与えるものではない。一方、円形開口と制限ピンとのクリアランスが、片側0.1mm以上であると、フィルムの厚さにもよるが保圧が高いと円形開口と制限ピンとの隙間に第1遮光フィルムが押し込まれ、破断する恐れがあることが分かった。この際に、円形開口と制限ピンとの隙間内で樹脂が固化してしまい、次の成形の前に分解清掃が必要になり、製造の効率化の妨げとなることが分かった。
AD A/D変換部
AP1 開口部
AP2 開口部
AP3 開口部
AP4 開口部
AT 台座
BS バックプレート
BT ボルト
CA 撮像装置
CB 凹部
CH 円形穴
CN 円錐部
CO 円形開口
CP 中点
CPU 制御部
CT 切欠
CU 撮像ユニット
CV キャビティ
CY 円筒部
DP デジタル処理回路
DP1 第1の凹部
DP2 第2の凹部
DR 突き出し機構
DSP 画像表示部
EX 排出路
F IRカットフィルタ
FL フィルム載置面
FM 固定金型ユニット
FP フランジ面転写面
FR キャビ部材
GT ゲート
HD 調整板
HLD 鏡枠
HLDa 周囲壁
HLDb 天井壁
IF インタフェース
IP 画像処理回路
KY 操作キー
L1 第1のレンズ部
L1f フランジ部
L2 第2のレンズ部
L2f フランジ部
LA1 第1レンズアレイ
LA2 第2レンズアレイ
LU レンズユニット
LH 長穴
MD1 第1の金型
MD1a ピン孔
MD2 第2の金型
MM 可動金型ユニット
OP 金型側光学面
PJ1 第1の凸部
PJ2 第2の凸部
PR 突き出しピン
RD 記録部
RP 制限ピン
SH1 第1遮光フィルム
SH2 第2遮光フィルム
SH3 第3遮光部材
SH4 第4遮光フィルム
SR 撮像素子
SS 受光面
ST 回路基板

Claims (13)

  1. 非透過性樹脂素材から形成されたフィルムと、金型を用いた成形により転写形成される複数の光学面を有するレンズアレイとを接合してなる光学素子であって、
    前記フィルムには、円形穴と、前記円形穴に向かう方向を長手方向とする長穴又は切欠と、複数の開口部が形成されており、
    前記金型には、前記光学面を転写形成する複数の金型側光学面と、前記フィルムを載置する載置面と、前記載置面における中心領域に配置された第1の凸部と、前記載置面における前記中心領域より外周に近い周辺領域に配置された第2の凸部とが形成されており、
    前記第1の凸部を前記円形穴に挿通させ、前記第2の凸部を前記長穴又は切欠に挿通させるようにして、各開口部を前記金型側光学面に対して位置決めした状態で、前記フィルムが前記金型の載置面に装着された後に、前記金型内に溶融した樹脂を流入させて、固化させることで前記レンズアレイを成形するとともに、前記フィルムを接合してなる光学素子。
  2. 前記フィルムのヤング率は前記レンズアレイのヤング率より小さい請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記フィルムにおいて、フィルム中心領域に円形穴が形成され、フィルム周辺領域に前記円形穴に向かう方向を長手方向とする長穴又は切欠が形成され、前記円形穴と前記長穴または切欠きと別の場所に、前記レンズアレイの複数の光学面に対応する複数の開口部が形成されている請求項1又は2に記載の光学素子。
  4. 前記金型側光学面が等間隔で偶数個並べて配置されていたときは、前記中心領域は、前記金型側光学面のうち前記載置面の中心に最も近い複数の金型側光学面の間である請求項1〜3のいずれかに記載の光学素子。
  5. 前記金型側光学面が等間隔で奇数個並べて配置されていたときは、前記中心領域は、前記金型側光学面のうち前記載置面の中心に最も近い金型側光学面と、それに隣接する金型側光学面との間である請求項1〜3のいずれかに記載の光学素子。
  6. 前記周辺領域は、前記金型側光学面のうち前記載置面の外周に最も近い金型側光学面よりも外側にある請求項1〜5のずれかに記載の光学素子。
  7. 前記第1の凸部を転写した第1の凹部と、前記第2の凸部を転写した第2の凹部とが形成されている請求項1〜6のいずれかに記載の光学素子。
  8. 前記第1の凹部と前記第2の凹部の一部にテーパー形状を有する請求項7に記載の光学素子。
  9. 非光透過性樹脂素材から形成されたフィルムと、金型を用いた成形により転写形成される複数の光学面を有するレンズアレイとを接合してなる光学素子の製造方法であって、
    前記金型には、前記光学面を転写形成する複数の金型側光学面と、前記フィルムを載置する載置面と、前記載置面における中心領域に配置された第1の凸部と、前記載置面における前記中心領域より外周に近い周辺領域に配置された第2の凸部と、吸引孔が形成されており、
    円形穴と、前記円形穴に向かう方向を長手方向とする長穴又は切欠と、複数の開口部とを有する前記フィルムを前記金型に接近させながら、前記第1の凸部を前記円形穴に挿通させ、前記第2の凸部を前記長穴又は切欠に挿通させるようにして、各開口部を前記金型側光学面に対して位置決めした状態で、前記吸引孔を覆うようにして前記フィルムを前記金型に装着し、
    前記吸引孔を介して前記フィルムを吸引し保持し、
    前記金型を型締めし、
    前記金型内に溶融した樹脂を流入させ、
    前記樹脂を固化させることでレンズアレイを成形するとともに、前記フィルムを接合し、
    前記金型より前記光学素子を離型する光学素子の製造方法。
  10. 前記フィルムのヤング率は前記レンズアレイのヤング率より小さい請求項9に記載の光学素子の製造方法。
  11. 前記フィルムにおいて、フィルム中心領域に前記円形穴が形成され、フィルム周辺領域に前記円形穴に向かう方向を長手方向とする前記長穴又は切欠が形成され、前記円形穴と前記長穴または切欠と別の場所に、前記レンズアレイの複数の光学面に対応する前記複数の開口部が形成されている請求項9又は10に記載の光学素子の製造方法。
  12. 前記金型は、前記複数の金型側光学面とは異なる位置に前記吸引孔を設けている請求項9〜11のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
  13. 前記吸引孔にはピンが挿入されており、前記ピンの外周と前記吸引孔の内周との間を介して空気が吸引されるようになっている請求項9〜12のいずれかに記載の光学素子の製造方法。
JP2015121708A 2015-06-17 2015-06-17 光学素子及び光学素子の製造方法 Active JP6439604B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015121708A JP6439604B2 (ja) 2015-06-17 2015-06-17 光学素子及び光学素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015121708A JP6439604B2 (ja) 2015-06-17 2015-06-17 光学素子及び光学素子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017009638A true JP2017009638A (ja) 2017-01-12
JP6439604B2 JP6439604B2 (ja) 2018-12-19

Family

ID=57761568

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015121708A Active JP6439604B2 (ja) 2015-06-17 2015-06-17 光学素子及び光学素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6439604B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08271875A (ja) * 1995-03-29 1996-10-18 Sharp Corp マイクロレンズアレイ付き液晶表示装置の製造方法
JP2000202864A (ja) * 1999-01-14 2000-07-25 Nec Corp リリ―スフィルム封入金型
JP2001007574A (ja) * 1999-06-18 2001-01-12 Hitachi Ltd 電子機器
US20020094414A1 (en) * 2001-01-17 2002-07-18 Joachim Wagenblast Composite structural article having a low internal stress
JP2005049721A (ja) * 2003-07-31 2005-02-24 Olympus Corp 光学素子の製造方法
WO2005020328A1 (ja) * 2003-08-22 2005-03-03 Konica Minolta Opto, Inc. 固体撮像装置及び該固体撮像装置を備えた撮像装置並びに固体撮像装置のマイクロレンズアレイ製造方法
JP2011062879A (ja) * 2009-09-16 2011-03-31 Fujifilm Corp ウェハレベルレンズアレイの成形方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニット
JP2013037298A (ja) * 2011-08-10 2013-02-21 Nippon Sheet Glass Co Ltd 正立等倍レンズアレイプレート

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08271875A (ja) * 1995-03-29 1996-10-18 Sharp Corp マイクロレンズアレイ付き液晶表示装置の製造方法
JP2000202864A (ja) * 1999-01-14 2000-07-25 Nec Corp リリ―スフィルム封入金型
JP2001007574A (ja) * 1999-06-18 2001-01-12 Hitachi Ltd 電子機器
US20020094414A1 (en) * 2001-01-17 2002-07-18 Joachim Wagenblast Composite structural article having a low internal stress
JP2002283463A (ja) * 2001-01-17 2002-10-03 Bayer Ag 内部応力の低い複合構造物体
JP2005049721A (ja) * 2003-07-31 2005-02-24 Olympus Corp 光学素子の製造方法
WO2005020328A1 (ja) * 2003-08-22 2005-03-03 Konica Minolta Opto, Inc. 固体撮像装置及び該固体撮像装置を備えた撮像装置並びに固体撮像装置のマイクロレンズアレイ製造方法
JP2011062879A (ja) * 2009-09-16 2011-03-31 Fujifilm Corp ウェハレベルレンズアレイの成形方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニット
JP2013037298A (ja) * 2011-08-10 2013-02-21 Nippon Sheet Glass Co Ltd 正立等倍レンズアレイプレート

Also Published As

Publication number Publication date
JP6439604B2 (ja) 2018-12-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8982486B2 (en) Image pickup lens unit manufacturing method and image pickup lens unit
US20110063739A1 (en) Lens unit, camera module and manufacturing method of lens unit
KR20100113466A (ko) 금형
JP2007006475A (ja) 移動通信装置のカメラモジュール
JP2011128355A (ja) 撮像レンズ及び撮像レンズを用いたカメラモジュール並びに撮像レンズの製造方法及びカメラモジュールの製造方法
JP6479857B2 (ja) カメラモジュールの製造方法
JP2012083439A (ja) 光学装置、撮像装置、及び当該光学装置に備わるレンズ同士の調芯及び固定方法
JP4248586B2 (ja) 撮像装置及びその製造方法、並びに該撮像装置を搭載した携帯情報端末及び撮像機器
JP6536955B2 (ja) レンズアレイ、レンズアレイ積層体、及び、これらの製造方法
WO2021031725A1 (zh) 屏下摄像组件、摄像模组和光学镜头及其制作方法
JP2008268876A (ja) 撮影レンズおよびその製造方法ならびに複合レンズ
WO2013047653A1 (ja) 撮像レンズユニット及び撮像レンズユニットの製造方法
JP6439604B2 (ja) 光学素子及び光学素子の製造方法
WO2011086949A1 (ja) レンズ鏡筒
JP4969237B2 (ja) 固体撮像装置とその製造方法
JP2007279134A (ja) プリズム、それを備えた複合光学素子、及びそれを備えた光学装置
JP5880567B2 (ja) 撮像レンズユニット
WO2014192933A1 (ja) 積層型レンズアレイユニット及び撮像装置
JP5377880B2 (ja) レンズユニット、カメラモジュール、及びレンズユニットの製造方法
WO2021027431A1 (zh) 屏下摄像组件、摄像模组和光学镜头及其制作方法
JP6801961B2 (ja) 光学素子ユニット及び光学素子ユニットの製造方法
JP2005176117A (ja) 撮像装置
WO2014119737A1 (ja) 複眼光学系、撮像装置、及び複眼光学系の製造方法
JP2014085361A (ja) レンズユニット及び撮像装置
JP6561840B2 (ja) 積層型レンズアレイユニット及び撮像装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180828

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180905

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181005

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181015

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181023

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6439604

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150