JP2011062879A - ウェハレベルレンズアレイの成形方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】ゴーストやフレア等の不具合が生じることを防止できるとともに製造コストの増加を抑えることができるウェハレベルレンズアレイの成形方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニットを提供する。
【解決手段】基板部1と、該基板部1に配列された複数のレンズ部10とが形成されたウェハレベルレンズアレイを転写型により一体成形するウェハレベルレンズアレイの成形方法であって、転写型の複数のレンズ部10に対応する領域以外の部分に遮光材料を配置する工程と、転写型に供給された成形材料を該転写型により押圧し、成形材料に基板部1に複数のレンズ部10が配列された形状を転写し、その後、成形材料を硬化させる工程とからなり、基板部1の、複数のレンズ部10が成形された領域以外の少なくとも一部に、遮光材料からなる遮光部14を形成する。
【選択図】図8
【解決手段】基板部1と、該基板部1に配列された複数のレンズ部10とが形成されたウェハレベルレンズアレイを転写型により一体成形するウェハレベルレンズアレイの成形方法であって、転写型の複数のレンズ部10に対応する領域以外の部分に遮光材料を配置する工程と、転写型に供給された成形材料を該転写型により押圧し、成形材料に基板部1に複数のレンズ部10が配列された形状を転写し、その後、成形材料を硬化させる工程とからなり、基板部1の、複数のレンズ部10が成形された領域以外の少なくとも一部に、遮光材料からなる遮光部14を形成する。
【選択図】図8
Description
本発明は、ウェハレベルレンズアレイの成形方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニットに関する。
近年、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などの電子機器の携帯端末には、小型で薄型な撮像ユニットが搭載されている。このような撮像ユニットは、一般に、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの固体撮像素子と、固体撮像素子上に被写体像を形成するためのレンズと、を備えている。
携帯端末の小型化・薄型化に伴って撮像ユニットの小型化・薄型化が要請されている。また、携帯端末のコストの低下を図るため、製造工程の効率化が望まれている。このような小型かつ多数のレンズを製造する方法としては、基板部に複数のレンズを形成した構成であるウェハレベルレンズアレイを製造し、該基板部を切断して複数のレンズをそれぞれ分離させることでレンズモジュールを量産する方法が知られている。
また、複数のレンズ部が形成された基板部と複数の固体撮像素子が形成された半導体ウェハとを一体に組み合わせ、各レンズ部と固体撮像素子をセットとして含むように基板部とともに半導体ウェハを切断することで撮像ユニットを量産する方法が知られている。
従来、ウェハレベルレンズの成形方法としては、例えば下記特許文献1に示すものがある。
ところで、基板部とレンズ部とが一体のウェハレベルレンズアレイでは、レンズ部を構成する透明な材料が基板部と同じ材料で構成されており、ウェハレベルレンズアレイの全てにおいて光を透過させることができる。このため、ウェハレベルレンズアレイをダイシングしてレンズモジュールとし、撮像素子に搭載して撮像モジュールとした場合に、レンズ部以外の領域で光の透過や反射が生じるため、撮像時にゴーストやフレアといった光学性能上の不具合が生じやすくなることが懸念されている。このような不具合を防止するためには、例えばウェハレベルレンズアレイのレンズ部以外の領域に遮光部材を取り付けるなどの加工を行う対策が考えられる。
基板部と複数のレンズ部とを一体成形してウェハレベルレンズアレイを製造する場合には、製造コストを抑えることができるという利点がある。しかし、遮光部材を別途取り付ける加工を別途行うと、その分だけ製造コストが増加してしまう。
基板部と複数のレンズ部とを一体成形してウェハレベルレンズアレイを製造する場合には、製造コストを抑えることができるという利点がある。しかし、遮光部材を別途取り付ける加工を別途行うと、その分だけ製造コストが増加してしまう。
本発明は、ゴーストやフレア等の不具合が生じることを防止できるとともに製造コストの増加を抑えることができるウェハレベルレンズアレイの成形方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニットを提供する。
本発明は、基板部と、該基板部に配列された複数のレンズ部とが形成されたウェハレベルレンズアレイの成形方法であって、
前記基板部に前記複数のレンズ部を一体に成形する型の一部に遮光材料を配置する工程と、
供給された成形材料を前記型で押圧し、前記成形材料に前記複数のレンズ部の形状を転写し、前記成形材料を硬化させる工程と、を有し、
前記基板部の、前記複数のレンズ部が成形された領域以外の少なくとも一部に、前記遮光材料からなる遮光部を形成するウェハレベルレンズアレイの成形方法である。
前記基板部に前記複数のレンズ部を一体に成形する型の一部に遮光材料を配置する工程と、
供給された成形材料を前記型で押圧し、前記成形材料に前記複数のレンズ部の形状を転写し、前記成形材料を硬化させる工程と、を有し、
前記基板部の、前記複数のレンズ部が成形された領域以外の少なくとも一部に、前記遮光材料からなる遮光部を形成するウェハレベルレンズアレイの成形方法である。
このウェハレベルレンズアレイの成形方法では、基板部と複数のレンズ部とを一体に成形する際に、基板部のうちレンズ部以外の部位に遮光材料からなる遮光部を一緒に形成することができる。こうすれば、成形されたウェハレベルレンズアレイに遮光部材を別途取り付ける工程を行う必要がない。このため、一つの基板部に複数のレンズ部を同時に製造することで低コストを実現できるウェハレベルレンズアレイの利点を生かしつつ、ウェハレベルレンズアレイを撮像モジュール等に適用した場合にゴーストやフレアといった光学性能上の不具合が生じることを防止できる。
また、本発明は、基板部と、該基板部に配列された複数のレンズ部とが形成されたウェハレベルレンズアレイであって、
前記基板部の、前記複数のレンズ部が成形された領域以外の少なくとも一部に、遮光材料からなる遮光部が一体に成形されたウェハレベルレンズアレイである。
前記基板部の、前記複数のレンズ部が成形された領域以外の少なくとも一部に、遮光材料からなる遮光部が一体に成形されたウェハレベルレンズアレイである。
このウェハレベルレンズアレイは、基板部に一体に成形されたレンズ部を除く部位の少なくとも一部に遮光材料からなる遮光部が成形されている。遮光部によってレンズ部以外に入射した光が、ウェハレベルレンズアレイを透過することを抑えられる。そして、ウェハレベルレンズアレイを撮像モジュール等に適用した場合には、ゴーストやフレアといった光学性能上の不具合が生じることを防止できる。
また、このような構成のウェハレベルレンズアレイによれば、基板部と複数のレンズ部とを一体に成形する際に、基板部のうちレンズ部以外の部位に遮光材料からなる遮光部を一緒に成形することで、製造コストの上昇を抑えることができる。
また、このような構成のウェハレベルレンズアレイによれば、基板部と複数のレンズ部とを一体に成形する際に、基板部のうちレンズ部以外の部位に遮光材料からなる遮光部を一緒に成形することで、製造コストの上昇を抑えることができる。
本発明によれば、ゴーストやフレア等の不具合が生じることを防止できるとともに製造コストの増加を抑えることができるウェハレベルレンズアレイの成形方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニットを提供できる。
先ず、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュールと撮像ユニットの構成について説明する。
図1は、ウェハレベルレンズアレイの構成の一例を示す平面図である。図2は、図1に示すウェハレベルレンズアレイの構成のA−A線断面図である。
ウェハレベルレンズアレイは、基板部1と、該基板部1に配列された複数のレンズ部10とを備えている。複数のレンズ部10は、基板部1に対して1次元又は2次元に配列されている。この構成例では、図1のように、複数のレンズ部10が、基板部1に対して2次元に配列されている構成を例に説明する。この構成例では、レンズ部10は基板部1と同じ材料から構成され、該基板部1に一体成形されたものである。レンズ部10の形状は、特に限定されず、用途などによって適宜変形される。なお、レンズ部10と基板部1とが異なる材料で構成されていてもよい。
ウェハレベルレンズアレイは、基板部1と、該基板部1に配列された複数のレンズ部10とを備えている。複数のレンズ部10は、基板部1に対して1次元又は2次元に配列されている。この構成例では、図1のように、複数のレンズ部10が、基板部1に対して2次元に配列されている構成を例に説明する。この構成例では、レンズ部10は基板部1と同じ材料から構成され、該基板部1に一体成形されたものである。レンズ部10の形状は、特に限定されず、用途などによって適宜変形される。なお、レンズ部10と基板部1とが異なる材料で構成されていてもよい。
基板部1の一方の面には、他の部材と重ね合わせるときの間隔を確保するためのスペーサ12が一体に成形されている。スペーサ12は、例えば、基板部1の面から突出する壁状の部材で、レンズ部10の周囲の一部又は全部を囲うように設けられている。スペーサ12は、基板部1の両方の面に一体に設けられていてもよい。また、スペーサ12は、基板部1に一体成形されたものではなく、平行平板状の基板部1の少なくとも一方の面に、別途取り付けられたものであってもよい。
基板部1の一方の面(図2では下側の面)において、複数のレンズ部10が成形された領域以外の少なくとも一部に、遮光部として機能するシート部材14が設けられている。この構成例では、シート部材14を基板部1の一方の面に設けたが、両方の面に設けてもよい。また、シート部材14は、基板部1のレンズ部10の周囲近傍にのみ設けられていてもよい。また、シート部材14は、スペーサ12の表面を覆うように設けられていてもよい。シート部材14の、レンズ部に相当する部分に開口が設けられ、この開口からレンズ部10が露呈している。
シート部材14は、基板部1と複数のレンズ部10とを一体に成形する際に、基板部1に一体に成形されたものである。基板部1に遮光部を一体に成形する手順については後述する。
シート部材14は、基板部1と複数のレンズ部10とを一体に成形する際に、基板部1に一体に成形されたものである。基板部1に遮光部を一体に成形する手順については後述する。
図3は、レンズモジュールの構成の一例を示す断面図である。
レンズモジュールは、基板部1と、及び該基板部1に一体成形されたレンズ部10とを含んだ構成であり、例えば図1及び図2に示すウェハレベルレンズアレイの基板部1をダイシングし、レンズ部10ごとに分離させたものを用いる。ここで、基板部1の、レンズ部10が成形された領域以外の少なくとも一部にシート部材14が設けられている。スペーサ12は、ダイシングする境界に位置し、ダイシングによって同時に分離され、各レンズモジュールの基板部1に付属する。
レンズモジュールは、基板部1と、及び該基板部1に一体成形されたレンズ部10とを含んだ構成であり、例えば図1及び図2に示すウェハレベルレンズアレイの基板部1をダイシングし、レンズ部10ごとに分離させたものを用いる。ここで、基板部1の、レンズ部10が成形された領域以外の少なくとも一部にシート部材14が設けられている。スペーサ12は、ダイシングする境界に位置し、ダイシングによって同時に分離され、各レンズモジュールの基板部1に付属する。
図4は、撮像ユニットの構成の一例を示す断面図である。
撮像ユニットは、上述のレンズモジュールと、センサモジュールとを備える。レンズモジュールのレンズ部10は、センサモジュール側に設けられた固体撮像素子Dに被写体像を結像させる。レンズモジュールの基板部1とセンサモジュールの半導体基板Wとが、互いに略同一となるように平面視略矩形状に成形されている。ここで、基板部1の、レンズ部10が成形された領域以外の少なくとも一部にシート部材14が設けられている。
撮像ユニットは、上述のレンズモジュールと、センサモジュールとを備える。レンズモジュールのレンズ部10は、センサモジュール側に設けられた固体撮像素子Dに被写体像を結像させる。レンズモジュールの基板部1とセンサモジュールの半導体基板Wとが、互いに略同一となるように平面視略矩形状に成形されている。ここで、基板部1の、レンズ部10が成形された領域以外の少なくとも一部にシート部材14が設けられている。
センサモジュールは、半導体基板Wと、半導体基板Wに設けられた固体撮像素子Dを含んでいる。半導体基板Wは、例えばシリコンなどの半導体材料で形成されたウェハを平面視略矩形状に切り出して成形されている。固体撮像素子Dは、半導体基板Wの略中央部に設けられている。固体撮像素子Dは、例えばCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサである。センサモジュールは、チップ化された固体撮像素子Dを配線等が形成された半導体基板上にボンディングした構成とすることができる。又は、固体撮像素子Dは、半導体基板Wに対して周知の成膜工程、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程、不純物添加工程等を繰り返し、該半導体基板に電極、絶縁膜、配線等を形成して構成されてもよい。
レンズモジュールは、その基板部1がスペーサ12を介してセンサモジュールの半導体基板Wの上に重ね合わされている。レンズモジュールのスペーサ12とセンサモジュールの半導体基板Wとは、例えば接着剤などを用いて接合される。スペーサ12は、レンズモジュールのレンズ部10がセンサモジュールの固体撮像素子D上で被写体像を結像させるように設計され、レンズ部10がセンサモジュールに接触しないように、該レンズ部10と固体撮像素子Dとの間に所定の距離を隔てる厚みで形成されている。
スペーサ12は、レンズモジュールの基板部1とセンサモジュールの半導体基板Wとを所定の距離を隔てた位置関係を保持することができる範囲で、その形状は特に限定されず適宜変形することができる。例えば、スペーサ12は、基板の4隅にそれぞれ設けられる柱状の部材であってもよい。また、スペーサ12は、センサモジュールの固体撮像素子Dの周囲を取り囲むような枠状の部材であってもよい。固体撮像素子Dを枠状のスペーサ12によって取り囲むことで外部から隔絶すれば、固体撮像素子Dにレンズを透過する光以外の光が入射しないように遮光することができる。また、固体撮像素子Dを外部から密封することで、固体撮像素子Dに塵埃が付着することを防止できる。
なお、図3に示すレンズモジュールは、レンズ部10が形成された基板部1を1つ備えた構成であるが、レンズ部10が形成された基板部1を複数備えた構成としてもよい。このとき、互いに重ね合わされる基板部1同士がスペーサ12を介して組み付けられる。
また、レンズ部10が形成された基板部1を複数備えたレンズモジュールの最下位置の基板部1にスペーサ12を介してセンサモジュールを接合して撮像ユニットを構成してもよい。レンズ部10が形成された基板部1を複数備えたレンズモジュール及び該レンズモジュールを備えた撮像ユニットの成形方法については後述する。
以上のように構成された撮像ユニットは、携帯端末等に内蔵される図示しない回路基板にリフロー実装される。回路基板には、撮像ユニットが実装される位置に予めペースト状の半田が適宜印刷されており、そこに撮像ユニットが載せられ、この撮像ユニットを含む回路基板に赤外線の照射や熱風の吹付けといった加熱処理が施され、撮像ユニットが回路基板に溶着される。
シート部材の材料としては、遮光処理を施したポリエステルフィルム、PES(ポリエーテルサルフォン)、PPSU(ポリフェニルサルフォン)を用いることができる。遮光処理は黒着色剤を混入させるか、又は、黒塗装を施してもよい。
シート部材の配置の一例としては、たとえば下記の手順で形成することができる。シート部材のレンズ部に対応する部分とスペーサに対応する部分をくりぬく。ここで、外形や位置決めピン用孔と一緒に打ち抜いてもよい。スペーサ部分はレンズ周辺相当部分が離れないように部分的に連結部を設けてつないでおいてもよい。
次に、シート部材を型面に位置合わせする。先に、シート部材に打ち抜かれた位置決めピン用孔にピンを貫通させることで位置合わせをしてもよい。その後、押し型で連結部を切断すると同時にレンズ部の外周を折り込んでもよい。PESやPPSUのように硬くて折り込みが困難な材料の場合には、折り込み部分がない形態としてもよい。
シート部材の配置の一例としては、たとえば下記の手順で形成することができる。シート部材のレンズ部に対応する部分とスペーサに対応する部分をくりぬく。ここで、外形や位置決めピン用孔と一緒に打ち抜いてもよい。スペーサ部分はレンズ周辺相当部分が離れないように部分的に連結部を設けてつないでおいてもよい。
次に、シート部材を型面に位置合わせする。先に、シート部材に打ち抜かれた位置決めピン用孔にピンを貫通させることで位置合わせをしてもよい。その後、押し型で連結部を切断すると同時にレンズ部の外周を折り込んでもよい。PESやPPSUのように硬くて折り込みが困難な材料の場合には、折り込み部分がない形態としてもよい。
本発明のウエハレベルレンズアレイに用いられるエネルギー硬化性の樹脂組成物は、熱により硬化する樹脂組成物、あるいは活性エネルギー線の照射(例えば紫外線、電子線照射)により硬化する樹脂組成物のいずれであってもよい。
モールド形状の転写適性等、成形性の観点から硬化前には適度な流動性を有していることが好ましい。具体的には常温で液体であり、粘度が1000〜50000mPa・s程度のものが好ましい。
一方、硬化後にはリフロー工程を通しても熱変形しない程度の耐熱性を有していることが好ましい。該観点から、硬化物のガラス転移温度は200℃以上であることが好ましく、250℃以上であることがより好ましく、300℃以上であることが特に好ましい。樹脂組成物にこのような高い耐熱性を付与するためには、分子レベルで運動性を束縛することが必要であり、有効な手段としては、(1)単位体積あたりの架橋密度を上げる手段、(2)剛直な環構造を有する樹脂を利用する手段(例えばシクロヘキサン、ノルボルナン、テトラシクロドデカン等の脂環構造、ベンゼン、ナフタレン等の芳香環構造、9,9’−ビフェニルフルオレン等のカルド構造、スピロビインダン等のスピロ構造を有する樹脂、具体的には例えば、特開平9−137043号公報、同10−67970号公報、特開2003−55316号公報、同2007−334018号公報、同2007−238883号公報等に記載の樹脂)、(3)無機微粒子など高Tgの物質を均一に分散させる手段(例えば特開平5−209027号公報、同10−298265号公報等に記載)等が挙げられる。これらの手段は複数併用してもよく、流動性、収縮率、屈折率特性など他の特性を損なわない範囲で調整することが好ましい。
形状転写精度の観点からは硬化反応による体積収縮率が小さい樹脂組成物が好ましい。本発明に用いられる樹脂組成物の硬化収縮率としては10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、3%以下であることが特に好ましい。
硬化収縮率の低い樹脂組成物としては、例えば、(1)高分子量の硬化剤(プレポリマ−など)を含む樹脂組成物(例えば特開2001−19740号公報、同2004−302293号公報、同2007−211247号公報等に記載、高分子量硬化剤の数平均分子量は200〜100,000の範囲であることが好ましく、より好ましくは500〜50,000の範囲であり、特に好ましくは1,000〜20,000の場合である。また該硬化剤の数平均分子量/硬化反応性基の数で計算される値が、50〜10,000の範囲にあることが好ましく、100〜5,000の範囲にあることがより好ましく、200〜3,000の範囲にあることが特に好ましい。)、(2)非反応性物質(有機/無機微粒子,非反応性樹脂等)を含む樹脂組成物(例えば特開平6−298883号公報、同2001−247793号公報、同2006−225434号公報等に記載)、(3)低収縮架橋反応性基を含む樹脂組成物(例えば、開環重合性基(例えばエポキシ基(例えば、特開2004−210932号公報等に記載)、オキセタニル基(例えば、特開平8−134405号公報等に記載)、エピスルフィド基(例えば、特開2002−105110号公報等に記載)、環状カーボネート基(例えば、特開平7−62065号公報等に記載)、エン/チオール硬化基(例えば、特開2003−20334号公報等に記載)、ヒドロシリル化硬化基(例えば、特開2005−15666号公報等に記載)、(4)剛直骨格樹脂(フルオレン、アダマンタン、イソホロン等)を含む樹脂組成物(例えば、特開平9−137043号公報等に記載)、(5)重合性基の異なる2種類のモノマーを含み相互貫入網目構造(いわゆるIPN構造)が形成される樹脂組成物(例えば、特開2006−131868号公報等に記載)、(6)膨張性物質を含む樹脂組成物(例えば、特開2004−2719号公報、特開2008−238417号公報等に記載)等を挙げることができ、本発明において好適に利用することができる。また上記した複数の硬化収縮低減手段を併用すること(例えば、開環重合性基を含有するプレポリマーと微粒子を含む樹脂組成物など)が物性最適化の観点からは好ましい。
本発明のウエハレベルレンズアレイには、高−低2種類以上のアッベ数の異なる樹脂組成物が望まれる。
高アッべ数側の樹脂は、アッベ数(νd)が50以上であることが好ましく、より好ましくは55以上であり特に好ましくは60以上である。屈折率(nd)は1.52以上であることが好ましく、より好ましくは1.55以上であり、特に好ましくは1.57以上である。
このような樹脂としては、脂肪族の樹脂が好ましく、特に脂環構造を有する樹脂(例えば、シクロヘキサン、ノルボルナン、アダマンタン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン等の環構造を有する樹脂、具体的には例えば、特開平10−152551号公報、特開2002−212500号公報、同2003−20334号公報、同2004−210932号公報、同2006−199790号公報、同2007−2144号公報、同2007−284650号公報、同2008−105999号公報等に記載の樹脂)が好ましい。
高アッべ数側の樹脂は、アッベ数(νd)が50以上であることが好ましく、より好ましくは55以上であり特に好ましくは60以上である。屈折率(nd)は1.52以上であることが好ましく、より好ましくは1.55以上であり、特に好ましくは1.57以上である。
このような樹脂としては、脂肪族の樹脂が好ましく、特に脂環構造を有する樹脂(例えば、シクロヘキサン、ノルボルナン、アダマンタン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン等の環構造を有する樹脂、具体的には例えば、特開平10−152551号公報、特開2002−212500号公報、同2003−20334号公報、同2004−210932号公報、同2006−199790号公報、同2007−2144号公報、同2007−284650号公報、同2008−105999号公報等に記載の樹脂)が好ましい。
低アッべ数側の樹脂は、アッベ数(νd)が30以下であることが好ましく、より好ましくは25以下であり特に好ましくは20以下である。屈折率(nd)は1.60以上であることが好ましく、より好ましくは1.63以上であり、特に好ましくは1.65以上である。
このような樹脂としては芳香族構造を有する樹脂が好ましく、例えば9,9’−ジアリールフルオレン、ナフタレン、ベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール等の構造を含む樹脂(具体的には例えば、特開昭60−38411号公報、特開平10−67977号公報、特開2002−47335号公報、同2003−238884号公報、同2004−83855号公報、同2005−325331号公報、同2007−238883号公報、国際公開第06/095610号、特許第2537540号公報等に記載の樹脂等)が好ましい。
このような樹脂としては芳香族構造を有する樹脂が好ましく、例えば9,9’−ジアリールフルオレン、ナフタレン、ベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール等の構造を含む樹脂(具体的には例えば、特開昭60−38411号公報、特開平10−67977号公報、特開2002−47335号公報、同2003−238884号公報、同2004−83855号公報、同2005−325331号公報、同2007−238883号公報、国際公開第06/095610号、特許第2537540号公報等に記載の樹脂等)が好ましい。
本発明の樹脂には屈折率を高める目的やアッベ数を調整する目的のために、無機微粒子をマトリックス中に分散させることが好ましい。無機微粒子としては、例えば、酸化物微粒子、硫化物微粒子、セレン化物微粒子、テルル化物微粒子が挙げられる。より具体的には、例えば、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ニオブ、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化ランタン、酸化イットリウム、硫化亜鉛等の微粒子を挙げることができる。
特に上記高アッべ数の樹脂に対しては、酸化ランタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム等の微粒子を分散させることが好ましく、低アッベ数の樹脂に対しては、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウム等の微粒子を分散させることが好ましい。無機微粒子は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、複数の成分による複合物であってもよい。また、無機微粒子には光触媒活性低減、吸水率低減などの種々の目的から、異種金属をドープしたり、表面層をシリカ、アルミナ等異種金属酸化物で被覆したり、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、有機酸(カルボン酸類、スルホン酸類、リン酸類、ホスホン酸類等)又は有機酸基を持つ分散剤などで表面修飾してもよい。無機微粒子の数平均粒子サイズは通常1nm〜1000nm程度とすればよいが、小さすぎると物質の特性が変化する場合があり、大きすぎるとレイリー散乱の影響が顕著となるため、1nm〜15nmが好ましく、2nm〜10nmが更に好ましく、3nm〜7nmが特に好ましい。また、無機微粒子の粒子サイズ分布は狭いほど望ましい。このような単分散粒子の定義の仕方はさまざまであるが、例えば、特開2006−160992号に記載されるような数値規定範囲が好ましい粒径分布範囲に当てはまる。ここで上述の数平均1次粒子サイズとは、例えばX線回折(XRD)装置あるいは透過型電子顕微鏡(TEM)などで測定することができる。無機微粒子の屈折率としては、22℃、589nmの波長において、1.90〜3.00であることが好ましく、1.90〜2.70であることが更に好ましく、2.00〜2.70であることが特に好ましい。無機微粒子の樹脂に対する含有量は、透明性と高屈折率化の観点から、5質量%以上であることが好ましく、10〜70質量%が更に好ましく、30〜60質量%が特に好ましい。
特に上記高アッべ数の樹脂に対しては、酸化ランタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム等の微粒子を分散させることが好ましく、低アッベ数の樹脂に対しては、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウム等の微粒子を分散させることが好ましい。無機微粒子は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、複数の成分による複合物であってもよい。また、無機微粒子には光触媒活性低減、吸水率低減などの種々の目的から、異種金属をドープしたり、表面層をシリカ、アルミナ等異種金属酸化物で被覆したり、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、有機酸(カルボン酸類、スルホン酸類、リン酸類、ホスホン酸類等)又は有機酸基を持つ分散剤などで表面修飾してもよい。無機微粒子の数平均粒子サイズは通常1nm〜1000nm程度とすればよいが、小さすぎると物質の特性が変化する場合があり、大きすぎるとレイリー散乱の影響が顕著となるため、1nm〜15nmが好ましく、2nm〜10nmが更に好ましく、3nm〜7nmが特に好ましい。また、無機微粒子の粒子サイズ分布は狭いほど望ましい。このような単分散粒子の定義の仕方はさまざまであるが、例えば、特開2006−160992号に記載されるような数値規定範囲が好ましい粒径分布範囲に当てはまる。ここで上述の数平均1次粒子サイズとは、例えばX線回折(XRD)装置あるいは透過型電子顕微鏡(TEM)などで測定することができる。無機微粒子の屈折率としては、22℃、589nmの波長において、1.90〜3.00であることが好ましく、1.90〜2.70であることが更に好ましく、2.00〜2.70であることが特に好ましい。無機微粒子の樹脂に対する含有量は、透明性と高屈折率化の観点から、5質量%以上であることが好ましく、10〜70質量%が更に好ましく、30〜60質量%が特に好ましい。
樹脂組成物に微粒子を均一に分散させるためには、例えばマトリックスを形成する樹脂モノマーとの反応性を有する官能基を含む分散剤(例えば特開2007−238884号公報実施例等に記載)、疎水性セグメント及び親水性セグメントで構成されるブロック共重合体(例えば特開2007−211164号公報に記載)、あるいは高分子末端又は側鎖に無機微粒子と任意の化学結合を形成しうる官能基を有する樹脂(例えば特開2007−238929号公報、特開2007−238930号公報等に記載)等を適宜用いて微粒子を分散させることが望ましい。
また、本発明に用いられるには樹脂組成物には、シリコン系、フッ素系、長鎖アルキル基含有化合物等の公知の離型剤やヒンダードフェノール等の酸化防止剤等の添加剤が適宜配合されていてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物には、必要に応じて硬化触媒又は開始剤を配合することができる。具体的には、例えば特開2005−92099号公報(段落番号〔0063〕〜〔0070〕)等に記載の熱又は活性エネルギー線の作用により硬化反応(ラジカル重合あるいはイオン重合)を促進する化合物を挙げることができる。これらの硬化反応促進剤の添加量は、触媒や開始剤の種類、あるいは硬化反応性部位の違いなどによって異なり一概に規定することはできないが、一般的には硬化反応性樹脂組成物の全固形分に対して0.1〜15質量%程度が好ましく、0.5〜5質量%程度がより好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は上記成分を適宜配合して製造することができる。この際、液状の低分子モノマー(反応性希釈剤)等に他の成分を溶解することができる場合には別途溶剤を添加する必要はないが、このケースに当てはまらない場合には溶剤を用いて各構成成分を溶解することにより硬化性樹脂組成物を製造することができる。該硬化性樹脂組成物に使用できる溶剤としては、組成物が沈殿することなく、均一に溶解又は分散されるものであれば特に制限はなく適宜選択することができ、具体的には、例えば、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、エステル類(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等)、エーテル類(例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等)アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコール等)、芳香族炭化水素類(例えば、トルエン、キシレン等)、水等を挙げることができる。硬化性組成物が溶剤を含む場合には該組成物を基板及び/又は型の上にキャストし溶剤を乾燥させた後にモールド形状転写操作を行うことが好ましい。
次に、ウェハレベルレンズアレイの成形方法について詳細に説明する。
図5A〜5Dは、基板部にレンズ部を成形するための型を製作する手順を示す図である。
図5Aに示すように、ガラス基板21上に、コア23の転写面を紫外線硬化性樹脂(アクリル又はエポキシ)に転写し、紫外線を照射することでレプリカレンズ22を成形する。こうして、図5Bに示すように、ガラス基板21上に複数のレプリカレンズ22が配列されてなる所望のレンズアレイの形状を模ったマスタレンズアレイを作成する。
図5A〜5Dは、基板部にレンズ部を成形するための型を製作する手順を示す図である。
図5Aに示すように、ガラス基板21上に、コア23の転写面を紫外線硬化性樹脂(アクリル又はエポキシ)に転写し、紫外線を照射することでレプリカレンズ22を成形する。こうして、図5Bに示すように、ガラス基板21上に複数のレプリカレンズ22が配列されてなる所望のレンズアレイの形状を模ったマスタレンズアレイを作成する。
次に、図5Cに見られるように、のマスタレンズアレイのレンズ面に電鋳によってニッケル(Ni)等の金属イオンを堆積させてスタンパ(Ni電鋳型)102を製造する。
図5Dに見られるように、マスタレンズアレイから剥離したスタンパ102にはレンズ転写部102aが設けられる。この例では、レンズ転写部102aは凹部、つまり、凸状のレンズ部の形状に対応する形状としたが、凹状や非球面のレンズ部の形状に対応する形状としてもよい。なお、以下で説明する製造工程で用いる型は、このスタンパ102に特に限定されない。以下の説明では、スタンパ102を転写型(単に型ともいう。)とする。
図6は、型に遮光部であるシート部材を配置した状態を模式的に示す図である。この例では、成形材料を型102に供給する前に、型102にシート部材14を配置する。シート部材14には、レンズ転写部102a及びスペーサ転写部112aに相当する部位に開口が予め設けられている。又は、シート部材14を型102に配置した後、レンズ転写部102a及びスペーサ転写部112aに相当する部位を除去して開口を設けてもよい。
この例では、シート部材14が型102のレンズ転写部102aの周囲近傍の基板部1を覆うように配置されている。なお、シート部材14をスペーサ転写部112aを構成する溝の内壁にも配置してもよい。
図7は、型に成形材料である樹脂を供給している状態を示す図である。図7に示すように、型102のレンズ転写部102aにディペンサのノズル31から樹脂10Rを滴下する。各レンズ転写部102aに対して、所定量の樹脂10Rが供給される。なお、各レンズ転写部102aに滴下される樹脂10Rの量は均一であり、後の工程で成形する基板部、レンズ部、スペーサの容積によって予め決められる。この例では、基板部、レンズ部、スペーサがいずれも同じ樹脂10Rによって成形される。
図8A及び8Bは、基板部にレンズ部を一体成形する手順を説明する図である。なお、以下の説明では、型102を下型とし、型104を上型としている。また、ここでは基板部の両面に凸形状の複数のレンズを形成する例を説明する。しかし、レンズ形状は、凸形状に限定されず、凹形状や非球面であってもよい。この例では、型102に、スペーサ12の形状を転写するためのスペーサ転写部112aが形成され、基板部1にレンズ部10とともにスペーサ12を一体成形する。なお、スペーサ12は、基板部1の両方の面に一体成形されてもよく、又は、いずれの面にも一体成形しないで、別の部材として後工程で基板部1に貼り合わせてもよい。
図8Aに示すように、下型である型102には、上述したようにシート部材14が配置され、成形材料である樹脂10Rが供給されている。型102の複数のレンズ転写部102aのそれぞれには、レンズ部10の一つに対応する量の樹脂10Rが供給される。
型104は、そのレンズ転写部104aを型102側に向けた状態で、型102の上方に保持されている。
図8Bに示すように、成形時には、型104を型102の上方へ降下させることで、型102と型104とで樹脂10Rを挟み込んで、樹脂10Rをレンズ転写部102a,104aの形状に倣って変形させ、ウェハレベルレンズアレイを成形する。
型102と型104との位置決めのため、両方の型102,104が接触する部位(例えば、型の周縁近傍で樹脂10Rに接触しない部位)に位置決めピンを設け、成形時には該位置決めピンによって型102と型104との位置を合わせてもよい。型102と型104の位置決めは、両方の型102,104が接触する部位がテーパや段差によって嵌め合う構成としてもよい。
樹脂10Rを型102及び型104で変形させた後、加熱する。加熱は型を介して熱を伝えてもよい。また、熱線を照射してもよい。こうして、樹脂10Rを硬化させ、基板部1の両面に複数のレンズ部10が一体となったウェハレベルレンズアレイを成形することができる。同時に、型102に配置されたシート部材14が、成形される基板部1の型102側の表面に一体に成形される。
上記手順に示したウェハレベルレンズアレイの成形方法は、基板部1と複数のレンズ部10とを一体に成形する際に、基板部1のうちレンズ部10以外の部位に遮光材料からなるシート部材14を一緒に成形することができる。こうすれば、成形されたウェハレベルレンズアレイに遮光部材を別途取り付ける工程を行う必要がない。このため、一つの基板部1に複数のレンズ部10を同時に製造することで低コストを実現できるウェハレベルレンズアレイの利点を生かしつつ、ウェハレベルレンズアレイを撮像モジュール等に適用した場合にゴーストやフレアといった光学性能上の不具合が生じることを防止できる。
ウェハレベルレンズアレイは、シート部材14によってレンズ部10以外に入射した光が透過することを抑えられ、ウェハレベルレンズアレイを撮像モジュール等に適用した場合には、ゴーストやフレアといった光学性能上の不具合が生じることを防止できる。また、このウェハレベルレンズアレイは、基板部1と複数のレンズ部10とを一体に成形する際に、基板部1のうちレンズ部10以外の部位に遮光部として機能するシート部材を一緒に成形することで、製造コストの上昇を抑えることができる。
成形されたウェハレベルレンズアレイを型102,104から離型する。
ウェハレベルレンズアレイを離型する方法としては、型からピンなどでレンズ部10以外の領域を突き出すことで離型することができる。又は、型に設けられた孔からエアなどの流体を型102,104とウェハレベルレンズアレイとの境界に流し込むことで離型させてもよい。こうすれば、ウェハレベルレンズアレイを小さい負荷で型から剥すことができ、ウェハレベルレンズアレイに変形などの不具合が生じることを防止できる。
ウェハレベルレンズアレイを離型する方法としては、型からピンなどでレンズ部10以外の領域を突き出すことで離型することができる。又は、型に設けられた孔からエアなどの流体を型102,104とウェハレベルレンズアレイとの境界に流し込むことで離型させてもよい。こうすれば、ウェハレベルレンズアレイを小さい負荷で型から剥すことができ、ウェハレベルレンズアレイに変形などの不具合が生じることを防止できる。
以上の例では、ウェハレベルレンズアレイに設ける遮光部としてシート部材を用いた構成とした。しかし、遮光部はこれに限定されず、基板部1の、レンズ部10が成形された領域以外の少なくとも一部に成形することができれば、適宜変更することができる。次に、遮光部の他の構成例を説明する。
図9は、ウェハレベルレンズアレイの他の構成例を示す断面図である。これ例では、ウェハレベルレンズアレイのレンズ部10が上述の例と同じ成形材料で成形されている。一方で、基板部1には、少なくとも一部に遮光材料で成形された遮光部24が含まれている。この例のウェハレベルレンズアレイは、レンズ部10を構成する成形材料と、遮光部24を構成する遮光材料とが一緒に成形された構成である。
スペーサ12は、基板部の遮光部24と同じ遮光材料によって成形されている。こうすれば、スペーサ12自体にも遮光性を付加させることができる。なお、遮光部24は、レンズ部10が成形される領域以外であれば、他の基板部1の領域の全体やその一部に設けてもよい。
図10は、レンズモジュールの構成を示す断面図である。この例では、図9に示すウェハレベルレンズアレイの基板部1をダイシングし、レンズ部10ごとに分離させた構成である。
図11は、撮像ユニットの構成を示す断面図である。この撮像ユニットは、図10に示すレンズモジュールを、固体撮像素子Dを備えたセンサモジュールに接合させた構成である。
成形材料と同時に成形する遮光材料としては、熱硬化性樹脂である。また、レンズ部の材料と同じもので、黒着色が施される等の遮光性を有するものが好ましい。ここで、同じ材料とは、基本構成が同じで成分比率が異なる材料も含む。
図12は、型に成形材料である樹脂を供給している状態を示す図である。先に説明した構成例と同様に、型102のレンズ転写部102aにディペンサのノズル31から樹脂10Rを滴下する。各レンズ転写部102aに対して、所定量の樹脂10Rが供給される。この構成例では、更に、型102において隣り合うレンズ転写部102aの間に、遮光材料20Rを滴下する。遮光材料20Rは、樹脂10Rと同様にディスペンサのノズル41を用いて滴下される。この例では、型102のレンズ転写部102aの間にはスペーサ転写部112aが設けられている。遮光材料20Rは、スペーサ転写部112aに供給され、また、供給される遮光材料20Rは、スペーサ転写部112aから適宜溢れる量とする。なお、供給される遮光材料20Rの量は、成形した後でレンズ部に含まれない量となるように予め調整されている。
図13A及び13Bは、基板部にレンズ部を一体成形する手順を説明する図である。なお、以下の説明では、型102を下型とし、型104を上型としている。この例では、型102に、スペーサ12の形状を転写するためのスペーサ転写部112aが形成され、基板部1にレンズ部10とともにスペーサ12を一体成形する。なお、スペーサ12は、基板部1の両方の面に一体成形されてもよく、又は、いずれの面にも一体成形しないで、別の部材として後工程で基板部1に貼り合わせてもよい。
図13Aに示すように、下型である型102には、図12で示す手順によって成形材料である樹脂10Rと、遮光材料20Rがそれぞれ供給されている。型102の複数のレンズ転写部102aのそれぞれには、レンズ部10の一つに対応する量の樹脂10Rが供給される。また、スペーサ転写部112aには、スペーサ12と、レンズ部10を除く基板部1との容積に応じた量の遮光材料20Rが供給される。型104は、そのレンズ転写部104aを型102側に向けた状態で、型102の上方に保持されている。
図13Bに示すように、成形時には、型104を型102の上方へ降下させることで、型102と型104とで樹脂10Rと遮光材料20Rを挟み込む。すると、樹脂10Rがレンズ転写部102a,104aの形状に倣って変形し、遮光材料20Rが、スペーサ転写部112aと、基板部1の形状に倣って変形する。
型102と型104との位置決めのため、型102及び型104の一部に位置決めピン、テーパや段差を設けた構成としてもよい。
樹脂10R及び遮光材料20Rを型102及び型104で変形させた後、加熱する。こうして、樹脂10R及び遮光材料20Rを硬化させ、基板部1の両面に複数のレンズ部10が一体となったウェハレベルレンズアレイを成形することができる。このとき、遮光材料20Rは、レンズ部の成形材料とは異なる材料であってもよいし、同じ材料に遮光性を持たせた材料であってもよい。この遮光材料20Rが成形材料と同時に成形され、レンズ部10が成形された領域以外の基板部1と一体に遮光部24が成形される。
次に、ウェハレベルレンズアレイを用いて、更に、レンズモジュール及び撮像ユニットを製造する手順を説明する。なお、以下では、図2から図4で説明した、シート部材14を遮光部として用いた構成を例に説明する。しかし、ウェハレベルレンズアレイとしては、図9から図11に示す構成のものであってもよい。
図14A及び14Bは、ウェハレベルレンズアレイをダイシングする工程を説明する図である。ウェハレベルレンズアレイの基板部1の一方の表面(同図では下方の面)には、スペーサ12が一体に設けられている。
図14Bに示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板部1と、該基板部1と同様にウェハ状に形成された半導体基板Wとの位置合わせが行われる。半導体基板Wの一方の面(同図では上側の面)には、基板部1に設けられた複数のレンズ部10の配列と同じ配列で固体撮像素子Dが設けられている。そして、ウェハレベルレンズアレイの基板部1がスペーサ12(図2参照)を介して、該基板部1と同様にウェハ状に形成された半導体基板Wに重ね合わされ、一体に接合される。その後、一体とされたウェハレベルレンズアレイ及び半導体基板Wは、レンズ部10及び固体撮像素子Dそれぞれの配列の列間に規定される切断ラインに沿って、ブレードC等の切断手段を用いて切断され、複数の撮像ユニットに分離される。切断ラインは、例えば基板部1の平面視において格子状である。
図14Bに示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板部1と、該基板部1と同様にウェハ状に形成された半導体基板Wとの位置合わせが行われる。半導体基板Wの一方の面(同図では上側の面)には、基板部1に設けられた複数のレンズ部10の配列と同じ配列で固体撮像素子Dが設けられている。そして、ウェハレベルレンズアレイの基板部1がスペーサ12(図2参照)を介して、該基板部1と同様にウェハ状に形成された半導体基板Wに重ね合わされ、一体に接合される。その後、一体とされたウェハレベルレンズアレイ及び半導体基板Wは、レンズ部10及び固体撮像素子Dそれぞれの配列の列間に規定される切断ラインに沿って、ブレードC等の切断手段を用いて切断され、複数の撮像ユニットに分離される。切断ラインは、例えば基板部1の平面視において格子状である。
なお、本例では、撮像ユニットを製造する際のダイジングを例に説明している。一方で、レンズモジュールを製造する際のダイジングは、半導体基板Wに接合させないで、レンズ部10の配列に応じて切断して複数のレンズモジュールに分離する。
図15A及び15Bは、レンズモジュールの成形方法の手順を示す図である。この手順では、1つの基板部1に複数のレンズ部10が一体成形されたウェハレベルレンズアレイをダイジングして複数のレンズモジュールに分離する例を説明する。
先ず、図15Aに示すように、ウェハレベルレンズアレイを準備する。ウェハレベルレンズアレイは、既に上述した手順で製造することができ、以下の説明では、その手順については説明することなく省略する。
次に、図15Bに示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板部1を、図中点線で示される切断ラインに沿って切断し、複数のレンズモジュールに分離する。このとき、各切断ライン上に位置するスペーサ12も同時に切断される。スペーサ12は、各切断ラインを境界として分割され、各切断ラインに隣接するレンズモジュールにそれぞれ付属する。こうして、レンズモジュールが完成する。
なお、分離されたレンズモジュールは、スペーサ12を介して図示しないセンサモジュールやその他の光学素子を備えた基板に組み付けられてもよい。
このように、ウェハレベルレンズアレイの基板部1に予めスペーサ12を一体成形しておき、その後に、スペーサ12ごとウェハレベルレンズアレイの基板部1をダイシング工程で切断すれば、分離されたレンズモジュールにそれぞれスペーサ12を接合する場合に比べて効率良くレンズモジュールを量産することができ、生産性を向上することができる。
図16は、レンズモジュールを製造する手順の別の例を示す図である。この手順では、2つの基板部1と、各基板部1に複数のレンズ部10が一体成形されたウェハレベルレンズアレイをダイジングし、複数のレンズモジュールに分離する例を説明する。
先ず、図16に示すように、複数のウェハレベルレンズアレイを準備する。ウェハレベルレンズアレイは、既に上述した手順で製造することができ、以下の説明では、その手順については説明することなく省略する。複数のウェハレベルレンズアレイの各基板部1の一方の面にスペーサ12が成形されている。そして、重ね合わせるウェハレベルレンズアレイの基板部1同士の位置合わせを行い、下方に配置するウェハレベルレンズアレイの基板部1の上面に、重ね合わせるウェハレベルレンズアレイの基板部1の下面を、スペーサ12を介して接合する。ウェハレベルレンズアレイ同士を重ね合わせた状態で、各基板部1に対してスペーサ12の位置が、各基板部1で同じになるようにする。
そして、ウェハレベルレンズアレイの基板部1を、図中点線で示される切断ラインに沿って切断し、複数のレンズモジュールに分離する。このとき、各切断ライン上に重なり合う位置のスペーサ12も同時に切断され、各切断ラインを境界として分割されたスペーサ12が、各切断ラインに隣接するレンズモジュールにそれぞれ付属する。こうして、複数のレンズ部10を備えたレンズモジュールが完成する。この手順では、重ね合わされるそれぞれの基板部1に対するレンズ部10及びスペーサ12の位置が同じであるため、分離された複数のレンズモジュールの構成はいずれも同じになる。また、重ね合わされるそれぞれの基板部1のうち、最上部の基板部1を基準に切断ラインの位置を決定し、切断すればよい。
なお、分離されたレンズモジュールは、スペーサ12を介して図示しないセンサモジュールやその他の光学素子を備えた基板に組み付けられてもよい。
このように、複数のウェハレベルレンズアレイ同士を重ね合わせ、その後に、ウェハレベルレンズアレイの基板部1をスペーサ2ごとダイシング工程で切断すれば、分離されたレンズモジュールを個別に重ね合わせる場合に比べて、効率よくレンズモジュールを量産することができ、生産性が向上する。
図17A及び17Bは、撮像ユニットを製造する手順を示す図である。この手順では、1つの基板部1と該基板部1に複数のレンズ部10が一体成形されたレンズモジュールをセンサモジュールに接合してダイジングし、複数の撮像ユニットに分離する例を説明する。
先ず、図17Aに示すように、ウェハレベルレンズアレイを準備する。ウェハレベルレンズアレイは、既に上述した手順で製造することができ、以下の説明では、その手順については説明することなく省略する。基板部1の下側の面にはスペーサ12が一体成形されている。
次に、複数の固体撮像素子Dが配列された半導体基板Wを準備する。ウェハレベルレンズアレイの基板部1と、半導体基板Wとの位置合わせを行った後、該基板部1がスペーサ12を介して半導体基板Wの上側の面に接合される。このとき、基板部1に設けられた各レンズ部10の光軸の延長が固体撮像素子Dの中央部とそれぞれ交わるようにする。
そして、図17Bに示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板部1と半導体基板Wとを接合した後、基板部1を、図中点線で示される切断ラインに沿って切断し、複数の撮像ユニットに分離する。このとき、各切断ライン上に位置するスペーサ12も同時に切断される。スペーサ12は、各切断ラインを境界として分割され、各切断ラインに隣接する撮像ユニットにそれぞれ付属する。こうして、撮像ユニットが完成する。
このように、ウェハレベルレンズアレイに予めスペーサ12を成形しておき、その後に、ウェハレベルレンズアレイの基板と固体撮像素子Dを備えた半導体基板Wを重ね合わせて、基板部1及び半導体基板Wをダイシング工程で一緒に切断すれば、分離されたレンズモジュールにそれぞれスペーサ12を介してセンサモジュールを接合して撮像ユニットを製造する場合に比べて、効率良く撮像ユニットを量産することができ、生産性を向上することができる。
図18A及び18Bは、撮像ユニットを製造する手順の別の例を示す図である。この手順では、2つの基板部1と各基板部1に複数のレンズ部10が一体成形されたウェハレベルレンズアレイを、固体撮像素子が設けられた半導体基板に接合してダイジングし、それぞれが2つのレンズ部10を備えた複数の撮像ユニットに分離する例を説明する。
先ず、図18Aに示すように、2つのウェハレベルレンズアレイを準備する。ウェハレベルレンズアレイは、既に上述した手順で製造することができ、以下の説明では、その手順については説明することなく省略する。重ね合わせる2つの基板部1それぞれの下側の面には、スペーサ12が予め成形されている。そして、重ね合わせるウェハレベルレンズアレイの基板部1同士の位置合わせを行い、下方に配置するウェハレベルレンズアレイの基板部1の上面に、上方に配置するウェハレベルレンズアレイの基板部1の下面を、スペーサ12を介して接合する。ウェハレベルレンズアレイ同士を重ね合わせた状態で、各基板部1に対するスペーサ12の位置が、各基板部1で同じになるようにする。
次に、複数の固体撮像素子Dが配列された半導体基板Wを準備する。重ね合わされた状態の複数のウェハレベルレンズアレイの基板部1と、半導体基板Wとの位置合わせを行う。その後、最下部に位置する該基板部1を、スペーサ2を介して半導体基板Wの上側の面に接合する。このとき、基板部1に設けられた各レンズ部10の光軸の延長が固体撮像素子Dの中央部とそれぞれ交わるようにする。
そして、図18Bに示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板部1と半導体基板Wとを接合した後、基板部1及び半導体基板Wを、図中点線で示される切断ラインに沿って切断し、複数の撮像ユニットに分離する。このとき、各切断ライン上に位置するスペーサ12も同時に切断される。スペーサ12は、各切断ラインを境界として分割され、各切断ラインに隣接する撮像ユニットにそれぞれ付属する。こうして、複数のレンズ部10を備えた撮像ユニットが完成する。
このように、複数のウェハレベルレンズアレイ同士をスペーサ12を介して接合しておき、その後に、最下部のウェハレベルレンズアレイの基板部1と固体撮像素子Dを備えた半導体基板Wを重ね合わせて、基板部1及び半導体基板Wをダイシング工程で一緒に切断している。このような手順によれば、分離されたレンズモジュール同士を重ね合わせ、更に、各レンズモジュールとセンサモジュールとを接合していくことで各撮像ユニットを製造する場合に比べて、効率良く撮像ユニットを量産することができ、生産性を向上することができる。
本明細書は以下の内容を開示する。
(1)基板部と、該基板部に配列された複数のレンズ部とが形成されたウェハレベルレンズアレイを転写型により一体成形するウェハレベルレンズアレイの成形方法であって、
前記転写型の前記複数のレンズ部に対応する領域以外の部分に遮光材料を配置する工程と、
前記転写型に供給された成形材料を該転写型により押圧し、前記成形材料に前記基板部に前記複数のレンズ部が配列された形状を転写し、その後、前記成形材料を硬化させる工程とからなり、
前記基板部の、前記複数のレンズ部が成形された領域以外の少なくとも一部に、前記遮光材料からなる遮光部を形成するウェハレベルレンズアレイの成形方法。
(2)上記(1)に記載のウェハレベルレンズアレイの成形方法であって、
前記転写型に配置する前記遮光材料が遮光性を有するシート部材であって、前記シート部材には、前記レンズ部の形状を転写するために前記転写型に設けられたレンズ転写部に相当する部位に開口が設けられているウェハレベルレンズアレイの成形方法。
(3)上記(1)に記載のウェハレベルレンズアレイの成形方法であって、
前記遮光材料が、前記レンズ部を構成する前記成形材料と同じ成形材料でかつ遮光性を有する材料であって、該遮光材料を前記転写型によって前記成形材料と同時に成形することで前記遮光部とするウェハレベルレンズアレイの成形方法。
(4)上記(1)に記載のウェハレベルレンズアレイの成形方法であって、
前記遮光材料が、前記レンズ部を構成する前記成形材料とは異なる別の材料でかつ遮光性を有する材料であって、該遮光材料を前記転写型によって前記成形材料と同時に成形することで前記遮光部とするウェハレベルレンズアレイの成形方法。
(5)基板部と、該基板部に配列された複数のレンズ部とが形成されたウェハレベルレンズアレイであって、
前記基板部の、前記複数のレンズ部が成形された領域以外の少なくとも一部に、遮光材料からなる遮光部が一体に成形されたウェハレベルレンズアレイ。
(6)上記(5)に記載のウェハレベルレンズアレイであって、
前記遮光部が、前記基板部に一体成形された遮光性を有するシート部材であって、前記シート部材には、前記レンズ部を露呈させるための開口が設けられているウェハレベルレンズアレイ。
(7)上記(5)に記載のウェハレベルレンズアレイであって、
前記遮光部が、前記レンズ部を構成する前記成形材料と同じ成形材料でかつ遮光性を有する材料からなり、前記レンズ部が構成される領域以外の部分でかつ前記基板部と一体に成形されているウェハレベルレンズアレイ。
(8)上記(5)に記載のウェハレベルレンズアレイであって、
前記遮光部が、前記レンズ部を構成する前記成形材料とは異なる別の材料でかつ遮光性を有する材料からなり、前記レンズ部が構成される領域以外の部分でかつ前記基板部と一体に成形されているウェハレベルレンズアレイ。
(9)上記(5)から(8)のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイであって、
前記基板部に一体にスペーサが成形され、前記スペーサの少なくとも一部が前記遮光部を含むウェハレベルレンズアレイ。
(10)上記(5)から(9)のいずれか1つに記載の前記ウェハレベルレンズアレイの前記基板部をダイシングして、前記レンズ部ごとに分断してなるレンズモジュール。
(11)上記(5)から(9)のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの前記基板部をダイシングして、前記レンズ部ごとに分断してなるレンズモジュールであって、
前記レンズ部が形成された前記基板部を複数備え、複数の前記基板部同士がそれら間に前記スペーサを挟んで重ね合わされるレンズモジュール。
(12)上記(11)に記載のレンズモジュールを備えた撮像ユニットであって、
撮像素子と、
前記撮像素子が設けられた半導体基板とを備え、
前記基板部と前記半導体基板とが、前記スペーサを介して一体に接合された撮像ユニット。
(1)基板部と、該基板部に配列された複数のレンズ部とが形成されたウェハレベルレンズアレイを転写型により一体成形するウェハレベルレンズアレイの成形方法であって、
前記転写型の前記複数のレンズ部に対応する領域以外の部分に遮光材料を配置する工程と、
前記転写型に供給された成形材料を該転写型により押圧し、前記成形材料に前記基板部に前記複数のレンズ部が配列された形状を転写し、その後、前記成形材料を硬化させる工程とからなり、
前記基板部の、前記複数のレンズ部が成形された領域以外の少なくとも一部に、前記遮光材料からなる遮光部を形成するウェハレベルレンズアレイの成形方法。
(2)上記(1)に記載のウェハレベルレンズアレイの成形方法であって、
前記転写型に配置する前記遮光材料が遮光性を有するシート部材であって、前記シート部材には、前記レンズ部の形状を転写するために前記転写型に設けられたレンズ転写部に相当する部位に開口が設けられているウェハレベルレンズアレイの成形方法。
(3)上記(1)に記載のウェハレベルレンズアレイの成形方法であって、
前記遮光材料が、前記レンズ部を構成する前記成形材料と同じ成形材料でかつ遮光性を有する材料であって、該遮光材料を前記転写型によって前記成形材料と同時に成形することで前記遮光部とするウェハレベルレンズアレイの成形方法。
(4)上記(1)に記載のウェハレベルレンズアレイの成形方法であって、
前記遮光材料が、前記レンズ部を構成する前記成形材料とは異なる別の材料でかつ遮光性を有する材料であって、該遮光材料を前記転写型によって前記成形材料と同時に成形することで前記遮光部とするウェハレベルレンズアレイの成形方法。
(5)基板部と、該基板部に配列された複数のレンズ部とが形成されたウェハレベルレンズアレイであって、
前記基板部の、前記複数のレンズ部が成形された領域以外の少なくとも一部に、遮光材料からなる遮光部が一体に成形されたウェハレベルレンズアレイ。
(6)上記(5)に記載のウェハレベルレンズアレイであって、
前記遮光部が、前記基板部に一体成形された遮光性を有するシート部材であって、前記シート部材には、前記レンズ部を露呈させるための開口が設けられているウェハレベルレンズアレイ。
(7)上記(5)に記載のウェハレベルレンズアレイであって、
前記遮光部が、前記レンズ部を構成する前記成形材料と同じ成形材料でかつ遮光性を有する材料からなり、前記レンズ部が構成される領域以外の部分でかつ前記基板部と一体に成形されているウェハレベルレンズアレイ。
(8)上記(5)に記載のウェハレベルレンズアレイであって、
前記遮光部が、前記レンズ部を構成する前記成形材料とは異なる別の材料でかつ遮光性を有する材料からなり、前記レンズ部が構成される領域以外の部分でかつ前記基板部と一体に成形されているウェハレベルレンズアレイ。
(9)上記(5)から(8)のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイであって、
前記基板部に一体にスペーサが成形され、前記スペーサの少なくとも一部が前記遮光部を含むウェハレベルレンズアレイ。
(10)上記(5)から(9)のいずれか1つに記載の前記ウェハレベルレンズアレイの前記基板部をダイシングして、前記レンズ部ごとに分断してなるレンズモジュール。
(11)上記(5)から(9)のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの前記基板部をダイシングして、前記レンズ部ごとに分断してなるレンズモジュールであって、
前記レンズ部が形成された前記基板部を複数備え、複数の前記基板部同士がそれら間に前記スペーサを挟んで重ね合わされるレンズモジュール。
(12)上記(11)に記載のレンズモジュールを備えた撮像ユニットであって、
撮像素子と、
前記撮像素子が設けられた半導体基板とを備え、
前記基板部と前記半導体基板とが、前記スペーサを介して一体に接合された撮像ユニット。
上記ウェハレベルレンズアレイの成形方法は、デジタルカメラ、内視鏡装置、携帯型電子機器等の撮像部に設けられる撮像レンズを製造する際に適用することができる。
1 基板部
10 レンズ
102,104 転写型
14 シート部材(遮光部)
24 遮光部
10 レンズ
102,104 転写型
14 シート部材(遮光部)
24 遮光部
Claims (12)
- 基板部と、該基板部に配列された複数のレンズ部とが形成されたウェハレベルレンズアレイを転写型により一体成形するウェハレベルレンズアレイの成形方法であって、
前記転写型の前記複数のレンズ部に対応する領域以外の部分に遮光材料を配置する工程と、
前記転写型に供給された成形材料を該転写型により押圧し、前記成形材料に前記基板部に前記複数のレンズ部が配列された形状を転写し、その後、前記成形材料を硬化させる工程とからなり、
前記基板部の、前記複数のレンズ部が成形された領域以外の少なくとも一部に、前記遮光材料からなる遮光部を形成するウェハレベルレンズアレイの成形方法。 - 請求項1に記載のウェハレベルレンズアレイの成形方法であって、
前記転写型に配置する前記遮光材料が遮光性を有するシート部材であって、前記シート部材には、前記レンズ部の形状を転写するために前記転写型に設けられたレンズ転写部に相当する部位に開口が設けられているウェハレベルレンズアレイの成形方法。 - 請求項1に記載のウェハレベルレンズアレイの成形方法であって、
前記遮光材料が、前記レンズ部を構成する前記成形材料と同じ成形材料でかつ遮光性を有する材料であって、該遮光材料を前記転写型によって前記成形材料と同時に成形することで前記遮光部とするウェハレベルレンズアレイの成形方法。 - 請求項1に記載のウェハレベルレンズアレイの成形方法であって、
前記遮光材料が、前記レンズ部を構成する前記成形材料とは異なる別の材料でかつ遮光性を有する材料であって、該遮光材料を前記転写型によって前記成形材料と同時に成形することで前記遮光部とするウェハレベルレンズアレイの成形方法。 - 基板部と、該基板部に配列された複数のレンズ部とが形成されたウェハレベルレンズアレイであって、
前記基板部の、前記複数のレンズ部が成形された領域以外の少なくとも一部に、遮光材料からなる遮光部が一体に成形されたウェハレベルレンズアレイ。 - 請求項5に記載のウェハレベルレンズアレイであって、
前記遮光部が、前記基板部に一体成形された遮光性を有するシート部材であって、前記シート部材には、前記レンズ部を露呈させるための開口が設けられているウェハレベルレンズアレイ。 - 請求項5に記載のウェハレベルレンズアレイであって、
前記遮光部が、前記レンズ部を構成する前記成形材料と同じ成形材料でかつ遮光性を有する材料からなり、前記レンズ部が構成される領域以外の部分でかつ前記基板部と一体に成形されているウェハレベルレンズアレイ。 - 請求項5に記載のウェハレベルレンズアレイであって、
前記遮光部が、前記レンズ部を構成する前記成形材料とは異なる別の材料でかつ遮光性を有する材料からなり、前記レンズ部が構成される領域以外の部分でかつ前記基板部と一体に成形されているウェハレベルレンズアレイ。 - 請求項5から8のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイであって、
前記基板部に一体にスペーサが成形され、前記スペーサの少なくとも一部が前記遮光部を含むウェハレベルレンズアレイ。 - 請求項5から9のいずれか1つに記載の前記ウェハレベルレンズアレイの前記基板部をダイシングして、前記レンズ部ごとに分断してなるレンズモジュール。
- 請求項5から9のいずれか1つに記載のウェハレベルレンズアレイの前記基板部をダイシングして、前記レンズ部ごとに分断してなるレンズモジュールであって、
前記レンズ部が形成された前記基板部を複数備え、複数の前記基板部同士がそれら間に前記スペーサを挟んで重ね合わされるレンズモジュール。 - 請求項11に記載のレンズモジュールを備えた撮像ユニットであって、
撮像素子と、
前記撮像素子が設けられた半導体基板とを備え、
前記基板部と前記半導体基板とが、前記スペーサを介して一体に接合された撮像ユニット。
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