JP2011090263A - ウェハレベルレンズアレイの製造方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニット - Google Patents

ウェハレベルレンズアレイの製造方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】成形されたウェハレベルレンズに損傷を与えることなく、成形型から剥すことができるウェハレベルレンズアレイの成形型、ウェハレベルレンズアレイの製造方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニットを提供する。
【解決手段】基板部1と、該基板部1に配列された複数のレンズ部10とを樹脂で一体に成形するウェハレベルレンズアレイの成形型は、樹脂を挟み込んでエネルギーを付加することにより該樹脂を成形し硬化させる一対の型部材102,104からなり、一対の型部材102,104の樹脂と接する面のレンズ部に対応する部分以外の非レンズ対応部分の硬化後の樹脂に対する離型性が互いに異なる。
【選択図】図6

Description

本発明は、ウェハレベルレンズアレイの製造方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニットに関する。
近年、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などの電子機器の携帯端末には、小型で薄型な撮像ユニットが搭載されている。このような撮像ユニットは、一般に、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの固体撮像素子と、固体撮像素子上に被写体像を形成するためのレンズと、を備えている。
携帯端末の小型化・薄型化に伴って撮像ユニットの小型化・薄型化が要請されている。また、携帯端末のコストの低下を図るため、製造工程の効率化が望まれている。このような小型かつ多数のレンズを製造する方法としては、基板部に複数のレンズを形成した構成であるウェハレベルレンズアレイを製造し、該基板部を切断して複数のレンズをそれぞれ分離させることでレンズモジュールを量産する方法が知られている。
また、複数のレンズ部が形成された基板部と複数の固体撮像素子が形成された半導体ウェハとを一体に組み合わせ、各レンズ部と固体撮像素子をセットとして含むように基板部とともに半導体ウェハを切断することで撮像ユニットを量産する方法が知られている。
従来、ウェハレベルレンズの製造方法としては、例えば次の工程によりウェハレベルレンズアレイを製造する例がある。このような製造方法としては下記特許文献1に示すものがある。
(1)ウェハ上に樹脂を塗布した状態で、1つの転写体(型)の形状を樹脂に転写する。
(2)型の形状を転写する工程を1500〜2400回程度繰り返し、1つのウェハ上に1500〜2400個のレンズ形状を持つマスタレンズアレイを形成する。
(3)マスタレンズアレイのレンズ面に、電鋳によってNi等の金属イオンを堆積させてスタンパ(Ni電鋳型)を製造する。
(4)スタンパを一対のレンズアレイ用成形型として使用し、これら一対のレンズアレイ用成形型のうち下型部材に光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂を供給する。
(5)供給された樹脂を上型部材のレンズアレイ用成形型で押圧することによって上型部材及び下型部材の成形面に倣って樹脂を変形させる。
(6)樹脂に光又は熱を照射して硬化させることでレンズアレイを成形する。
国際公開第2008/153102号 特開平06−80430号公報 特開平06−87619号公報
特許文献1のように、数インチ〜10インチ程度の大きさの基板に多数(数百個〜数千個)の光学素子(レンズ部)形状を形成したウエハレベルレンズアレイを成形する場合には、上下の型の転写面と成形品との接触面積が大きいために、従来の個別レンズを成形する場合に比べて、成形品が型の転写面に付着し易く、型開きの際に反りや変形が発生することや破損することが懸念されている。
上記のような不具合に対して、特許文献2のように、成形物を押さえる係合部材を用いると係合部材による押さえ代にはレンズ部等の光学素子形状を形成できない点や係合部材と成形物とを離す工程が必要になる点で、製造効率を向上できない。
更に、特許文献3のように、成形物の素材と、上型部材及び下型部材の素材とに線膨張率の大小関係を適用しても、成形物の材料が熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂(アクリル系やエポキシ系樹脂)の線膨張係数は、硝子材料とは異なり、型の材質である金属やガラスなどの線膨張係数とは桁が異なる程に大きいため、適当な条件を設定できない点や仮に条件を設定しても正常に機能しない場合もある。
本発明は、成形されたウェハレベルレンズに損傷を与えることなく離型することができるウェハレベルレンズアレイの成形型、ウェハレベルレンズアレイの製造方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニットを提供する。
本発明は、基板部と、該基板部に配列された複数のレンズ部とからなるウェハレベルレンズアレイを樹脂で一体に成形する成形型であって、
前記成形型は、前記樹脂を挟み込んでエネルギーを付加することにより該樹脂を成形し硬化させる一対の型部材からなり、前記一対の型部材の前記樹脂と接する面の前記レンズ部に対応する部分以外の非レンズ対応部分の硬化後の前記樹脂に対する離型性が互いに異なるウェハレベルレンズアレイの成形型である。
この成形型は、一対の型部材のうち一方の型部材の型面と他方の型部材の型面とで離型性が異なる構成である。つまり、成形されたウェハレベルレンズアレイを成形型から離型する際に、一対の型部材の型面は、成形されたウェハレベルレンズアレイに対するそれぞれの界面において、ウェハレベルレンズアレイの離型のしやすさが異なる。すると、ウェハレベルレンズアレイを一対の型のうち所望の一方に残すことができ、その後、ウェハレベルレンズアレイを他方の型から確実に離型させることができる。こうすることで、ウェハレベルレンズアレイにかける負荷を小さくすることができ、反りや変形などの不具合が生じることや破損が生じることを防止できる。
また、離型性を異ならせるための型面に設けられた粗面、溝、あるいはアンカー孔等は、型面においてレンズ部に対応する部分以外の非レンズ対応部分に設けられているため、成形されたウェハレベルレンズアレイのレンズ部の形状に影響を与えることがなく、光学性能を損なうことがない。
なお、開口の最大寸法とは、開口を平面視した状態で、開口形状の直線方向の寸法が最大となる部分のその長さをいう。例えば、円形の場合にはその直径に相当し、矩形の場合にはその対角線の長さに相当する。
また、本発明は、基板部と、該基板部に配列された複数のレンズ部とからなるウェハレベルレンズアレイを樹脂で一体に成形する成形方法であって、
一対の型部材で前記樹脂を挟み込んで変形させる工程と、
前記樹脂にエネルギーを付加することにより該樹脂を成形し硬化させる工程と、
前記一対の型部材の前記樹脂と接する面の前記レンズ部に対応する部分以外の非レンズ対応部分の硬化後の前記樹脂に対する離型性が互いに異なるようにすることで、前記一対の型部材の一方から成形体を離型させ、その後、前記一対の型部材の他方からウェハレベルレンズアレイを離型させる工程と、を有するウェハレベルレンズアレイの製造方法である。
この製造方法は、成形後にウェハレベルレンズアレイを型から離型する工程で、一対の型部材のうち一方の型部材の型面と他方の型の型面とで離型性が異なることにより、一対の型部材のうち所望の型面にウェハレベルレンズアレイを残し、その後、他方の型部材からは確実に離型できる。こうすることで、離型の工程でウェハレベルレンズアレイにかける負荷を小さくすることができ、反りや変形などの不具合が生じることや破損が生じることを防止できる。
また、型部材に設けられた粗面、溝、あるいはアンカー孔等が、非レンズ対応部分に設けられているため、成形されたウェハレベルレンズアレイのレンズ部の形状に影響を与えることがなく、光学性能を損なうことがない。
本発明によれば、成形されたウェハレベルレンズに損傷を与えることなく、成形型から剥すことができるウェハレベルレンズアレイの成形型、ウェハレベルレンズアレイの製造方法、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュール及び撮像ユニットを提供できる。
ウェハレベルレンズアレイの構成の一例を示す平面図である。 図1に示すウェハレベルレンズアレイの構成のA−A線断面図である。 レンズモジュールの構成の一例を示す断面図である。 撮像ユニットの構成の一例を示す断面図である。 5A〜5Dは、基板部にレンズ部を成形するための型の製作する手順を示す図である。 ウェハレベルレンズアレイの成形型を示す図である。 7A及び7Bは、成形型の型面の変形例を示す図である。 型の型面に設けられた溝部の構成の一例を平面視で示した図である 型の型面に設けられた溝部の構成の他の例を平面視で示した図である。 10Aから10Cはウェハレベルレンズアレイを成形し、離型する手順を示す図である。 11A及び11Bは、一対の型の変形例を示す図である。 12A及び12Bは、一対の型の変形例を示す図である。 13Aから13Cは、一対の型の変形例を示す図である。 14A及び14Bは、型の変形例を示す図である。 15A及び15Bは、ウェハレベルレンズアレイをダイシングする工程を説明する図である。 16A及び16Bは、レンズモジュールの製造方法の手順を示す図である。 レンズモジュールを製造する手順の別の例を示す図である。 18A及び18Bは、撮像ユニットを製造する手順を示す図である。 19A及び19Bは、撮像ユニットを製造する手順の別の例を示す図である。
先ず、ウェハレベルレンズアレイ、レンズモジュールと撮像ユニットの構成について説明する。
図1は、ウェハレベルレンズアレイの構成の一例を示す平面図である。図2は、図1に示すウェハレベルレンズアレイの構成のA−A線断面図である。
ウェハレベルレンズアレイは、基板部1と、該基板部1に配列された複数のレンズ部10とを備えている。複数のレンズ部10は、基板部1に対して1次元又は2次元に配列されている。図2に見られるように、基板部1の両面に複数のレンズ部10が配列されている。この構成例では、図1のように、複数のレンズ部10が、基板部1に対して2次元に配列されている構成を例に説明する。レンズ部10は、基板部1と同じ材料から構成され、該基板部1に一体成形されたものである。レンズ部10の形状は、特に限定されず、用途などによって適宜変形される。
図3は、レンズモジュールの構成の一例を示す断面図である。
レンズモジュールは、基板部1と、及び該基板部1に一体成形されたレンズ部10とを含んだ構成であり、例えば図1及び図2に示すウェハレベルレンズアレイの基板部1をダイシングし、レンズ部10ごとに分離させたものを用いる。
基板部1の一方の面又は両方の面には、他の部材と重ね合わせるときの間隔を確保するためのスペーサ12が設けられていてもよい。スペーサ12は、例えば、基板部1の面から突出する壁状の部材で、レンズ部10の周囲の一部又は全部を囲うように設けられている。スペーサ12は、ダイシングする境界に位置し、ダイシングによって同時に分離され、各レンズモジュールの基板部1に付属する。また、スペーサ12は、基板部1に同じ成形材料によって一体に成形されていてもよい。
図4は、撮像ユニットの構成の一例を示す断面図である。
撮像ユニットは、上述のレンズモジュールと、センサモジュールとを備える。レンズモジュールのレンズ部10は、センサモジュール側に設けられた固体撮像素子Dに被写体像を結像させる。レンズモジュールの基板部1とセンサモジュールの半導体基板Wとが、互いに略同一となるように平面視略矩形状に成形されている。
センサモジュールは、半導体基板Wと、半導体基板Wに設けられた固体撮像素子Dを含んでいる。半導体基板Wは、例えばシリコンなどの半導体材料で形成されたウェハを平面視略矩形状に切り出して成形されている。固体撮像素子Dは、半導体基板Wの略中央部に設けられている。固体撮像素子Dは、例えばCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサである。センサモジュールは、チップ化された固体撮像素子Dを配線等が形成された半導体基板上にボンディングした構成とすることができる。又は、固体撮像素子Dは、半導体基板Wに対して周知の成膜工程、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程、不純物添加工程等を繰り返し、該半導体基板に電極、絶縁膜、配線等を形成して構成されてもよい。
レンズモジュールは、その基板部1がスペーサ12を介してセンサモジュールの半導体基板Wの上に重ね合わされている。レンズモジュールのスペーサ12とセンサモジュールの半導体基板Wとは、例えば接着剤などを用いて接合される。スペーサ12は、レンズモジュールのレンズ部10がセンサモジュールの固体撮像素子D上で被写体像を結像させるように設計され、レンズ部10がセンサモジュールに接触しないように、該レンズ部10と固体撮像素子Dとの間に所定の距離を隔てる厚みで形成されている。
スペーサ12は、レンズモジュールの基板部1とセンサモジュールの半導体基板Wとを所定の距離を隔てた位置関係を保持することができる範囲で、その形状は特に限定されず適宜変形することができる。また、スペーサ12は、センサモジュールの固体撮像素子Dの周囲を取り囲むような枠状の部材であってもよい。固体撮像素子Dを枠状のスペーサ12によって取り囲むことで外部から隔絶すれば、固体撮像素子Dにレンズを透過する光以外の光が入射しないように遮光することができる。また、固体撮像素子Dを外部から密封することで、固体撮像素子Dに塵埃が付着することを防止できる。
なお、図3に示すレンズモジュールは、レンズ部10が形成された基板部1を1つ備えた構成であるが、レンズ部10が形成された基板部1を複数備えた構成としてもよい。このとき、互いに重ね合わされる基板部1同士がスペーサ12を介して組み付けられる。
また、レンズ部10が形成された基板部1を複数備えたレンズモジュールの最下位置の基板部1にスペーサ12を介してセンサモジュールを接合して撮像ユニットを構成してもよい。レンズ部10が形成された基板部1を複数備えたレンズモジュール及び該レンズモジュールを備えた撮像ユニットの製造方法については後述する。
以上のように構成された撮像ユニットは、携帯端末等に内蔵される図示しない回路基板にリフロー実装される。回路基板には、撮像ユニットが実装される位置に予めペースト状の半田が適宜印刷されており、そこに撮像ユニットが載せられ、この撮像ユニットを含む回路基板に赤外線の照射や熱風の吹付けといった加熱処理が施され、撮像ユニットが回路基板に溶着される。
基板部1及びレンズ部10は同一の成形材料(以下、単に材料ともいう。)によって構成される。
本発明のウェハレベルレンズアレイに用いられるエネルギー硬化性の樹脂組成物は、熱により硬化する樹脂組成物、あるいは活性エネルギー線の照射(例えば紫外線、電子線照射)により硬化する樹脂組成物のいずれであってもよい。
モールド形状の転写適性等、成形性の観点から硬化前には適度な流動性を有していることが好ましい。具体的には常温で液体であり、粘度が1000〜50000mPa・s程度のものが好ましい。
一方、硬化後にはリフロー工程を通しても熱変形しない程度の耐熱性を有していることが好ましい。該観点から、硬化物のガラス転移温度は200℃以上であることが好ましく、250℃以上であることがより好ましく、300℃以上であることが特に好ましい。樹脂組成物にこのような高い耐熱性を付与するためには、分子レベルで運動性を束縛することが必要であり、有効な手段としては、(1)単位体積あたりの架橋密度を上げる手段、(2)剛直な環構造を有する樹脂を利用する手段(例えばシクロヘキサン、ノルボルナン、テトラシクロドデカン等の脂環構造、ベンゼン、ナフタレン等の芳香環構造、9,9’−ビフェニルフルオレン等のカルド構造、スピロビインダン等のスピロ構造を有する樹脂、具体的には例えば、特開平9−137043号公報、同10−67970号公報、特開2003−55316号公報、同2007−334018号公報、同2007−238883号公報等に記載の樹脂)、(3)無機微粒子など高Tgの物質を均一に分散させる手段(例えば特開平5−209027号公報、同10−298265号公報等に記載)等が挙げられる。これらの手段は複数併用してもよく、流動性、収縮率、屈折率特性など他の特性を損なわない範囲で調整することが好ましい。
形状転写精度の観点からは硬化反応による体積収縮率が小さい樹脂組成物が好ましい。本発明に用いられる樹脂組成物の硬化収縮率としては10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、3%以下であることが特に好ましい。
硬化収縮率の低い樹脂組成物としては、例えば、(1)高分子量の硬化剤(プレポリマ−など)を含む樹脂組成物(例えば特開2001−19740号公報、同2004−302293号公報、同2007−211247号公報等に記載、高分子量硬化剤の数平均分子量は200〜100,000の範囲であることが好ましく、より好ましくは500〜50,000の範囲であり、特に好ましくは1,000〜20,000の場合である。また該硬化剤の数平均分子量/硬化反応性基の数で計算される値が、50〜10,000の範囲にあることが好ましく、100〜5,000の範囲にあることがより好ましく、200〜3,000の範囲にあることが特に好ましい。)、(2)非反応性物質(有機/無機微粒子,非反応性樹脂等)を含む樹脂組成物(例えば特開平6−298883号公報、同2001−247793号公報、同2006−225434号公報等に記載)、(3)低収縮架橋反応性基を含む樹脂組成物(例えば、開環重合性基(例えばエポキシ基(例えば、特開2004−210932号公報等に記載)、オキセタニル基(例えば、特開平8−134405号公報等に記載)、エピスルフィド基(例えば、特開2002−105110号公報等に記載)、環状カーボネート基(例えば、特開平7−62065号公報等に記載)、エン/チオール硬化基(例えば、特開2003−20334号公報等に記載)、ヒドロシリル化硬化基(例えば、特開2005−15666号公報等に記載)、(4)剛直骨格樹脂(フルオレン、アダマンタン、イソホロン等)を含む樹脂組成物(例えば、特開平9−137043号公報等に記載)、(5)重合性基の異なる2種類のモノマーを含み相互貫入網目構造(いわゆるIPN構造)が形成される樹脂組成物(例えば、特開2006−131868号公報等に記載)、(6)膨張性物質を含む樹脂組成物(例えば、特開2004−2719号公報、特開2008−238417号公報等に記載)等を挙げることができ、本発明において好適に利用することができる。また上記した複数の硬化収縮低減手段を併用すること(例えば、開環重合性基を含有するプレポリマーと微粒子を含む樹脂組成物など)が物性最適化の観点からは好ましい。
本発明のウエハレベルレンズアレイには、高−低2種類以上のアッベ数の異なる樹脂組成物が望まれる。
高アッべ数側の樹脂は、アッベ数(νd)が50以上であることが好ましく、より好ましくは55以上であり特に好ましくは60以上である。屈折率(nd)は1.52以上であることが好ましく、より好ましくは1.55以上であり、特に好ましくは1.57以上である。
このような樹脂としては、脂肪族の樹脂が好ましく、特に脂環構造を有する樹脂(例えば、シクロヘキサン、ノルボルナン、アダマンタン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン等の環構造を有する樹脂、具体的には例えば、特開平10−152551号公報、特開2002−212500号公報、同2003−20334号公報、同2004−210932号公報、同2006−199790号公報、同2007−2144号公報、同2007−284650号公報、同2008−105999号公報等に記載の樹脂)が好ましい。
低アッべ数側の樹脂は、アッベ数(νd)が30以下であることが好ましく、より好ましくは25以下であり特に好ましくは20以下である。屈折率(nd)は1.60以上であることが好ましく、より好ましくは1.63以上であり、特に好ましくは1.65以上である。
このような樹脂としては芳香族構造を有する樹脂が好ましく、例えば9,9’‐ジアリールフルオレン、ナフタレン、ベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール等の構造を含む樹脂(具体的には例えば、特開昭60−38411号公報、特開平10−67977号公報、特開2002−47335号公報、同2003−238884号公報、同2004−83855号公報、同2005−325331号公報、同2007−238883号公報、国際公開2006/095610号公報、特許第2537540号公報等に記載の樹脂等)が好ましい。
本発明の樹脂には屈折率を高める目的やアッベ数を調整する目的のために、無機微粒子をマトリックス中に分散させることが好ましい。無機微粒子としては、例えば、酸化物微粒子、硫化物微粒子、セレン化物微粒子、テルル化物微粒子が挙げられる。より具体的には、例えば、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ニオブ、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化ランタン、酸化イットリウム、硫化亜鉛等の微粒子を挙げることができる。
特に上記高アッべ数の樹脂に対しては、酸化ランタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム等の微粒子を分散させることが好ましく、低アッベ数の樹脂に対しては、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウム等の微粒子を分散させることが好ましい。無機微粒子は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、複数の成分による複合物であってもよい。また、無機微粒子には光触媒活性低減、吸水率低減などの種々の目的から、異種金属をドープしたり、表面層をシリカ、アルミナ等異種金属酸化物で被覆したり、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、有機酸(カルボン酸類、スルホン酸類、リン酸類、ホスホン酸類等)又は有機酸基を持つ分散剤などで表面修飾してもよい。無機微粒子の数平均粒子サイズは通常1nm〜1000nm程度とすればよいが、小さすぎると物質の特性が変化する場合があり、大きすぎるとレイリー散乱の影響が顕著となるため、1nm〜15nmが好ましく、2nm〜10nmが更に好ましく、3nm〜7nmが特に好ましい。また、無機微粒子の粒子サイズ分布は狭いほど望ましい。このような単分散粒子の定義の仕方はさまざまであるが、例えば、特開2006−160992号に記載されるような数値規定範囲が好ましい粒径分布範囲に当てはまる。ここで上述の数平均1次粒子サイズとは、例えばX線回折(XRD)装置あるいは透過型電子顕微鏡(TEM)などで測定することができる。無機微粒子の屈折率としては、22℃、589nmの波長において、1.90〜3.00であることが好ましく、1.90〜2.70であることが更に好ましく、2.00〜2.70であることが特に好ましい。無機微粒子の樹脂に対する含有量は、透明性と高屈折率化の観点から、5質量%以上であることが好ましく、10〜70質量%が更に好ましく、30〜60質量%が特に好ましい。
樹脂組成物に微粒子を均一に分散させるためには、例えばマトリックスを形成する樹脂モノマーとの反応性を有する官能基を含む分散剤(例えば特開2007−238884号公報実施例等に記載)、疎水性セグメント及び親水性セグメントで構成されるブロック共重合体(例えば特開2007−211164号公報に記載)、あるいは高分子末端又は側鎖に無機微粒子と任意の化学結合を形成しうる官能基を有する樹脂(例えば特開2007−238929号公報、特開2007−238930号公報等に記載)等を適宜用いて微粒子を分散させることが望ましい。
また、本発明に用いられるには樹脂組成物には、シリコン系、フッ素系、長鎖アルキル基含有化合物等の公知の離型剤やヒンダードフェノール等の酸化防止剤等の添加剤が適宜配合されていてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物には、必要に応じて硬化触媒又は開始剤を配合することができる。具体的には、例えば特開2005−92099号公報(段落番号[0063]〜[0070])等に記載の熱又は活性エネルギー線の作用により硬化反応(ラジカル重合あるいはイオン重合)を促進する化合物を挙げることができる。これらの硬化反応促進剤の添加量は、触媒や開始剤の種類、あるいは硬化反応性部位の違いなどによって異なり一概に規定することはできないが、一般的には硬化反応性樹脂組成物の全固形分に対して0.1〜15質量%程度が好ましく、0.5〜5質量%程度がより好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は上記成分を適宜配合して製造することができる。この際、液状の低分子モノマー(反応性希釈剤)等に他の成分を溶解することができる場合には別途溶剤を添加する必要はないが、このケースに当てはまらない場合には溶剤を用いて各構成成分を溶解することにより硬化性樹脂組成物を製造することができる。該硬化性樹脂組成物に使用できる溶剤としては、組成物が沈殿することなく、均一に溶解又は分散されるものであれば特に制限はなく適宜選択することができ、具体的には、例えば、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、エステル類(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等)、エーテル類(例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等)アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコール等)、芳香族炭化水素類(例えば、トルエン、キシレン等)、水等を挙げることができる。硬化性組成物が溶剤を含む場合には該組成物を基板及び/又は型の上にキャストし溶剤を乾燥させた後にモールド形状転写操作を行うことが好ましい。
次に、ウェハレベルレンズアレイの製造方法について詳細に説明する。
図5A〜5Dは、基板部にレンズ部を成形するための型を製作する手順を示す図である。
図5Aに示すように、ガラス基板21上に、コア23の転写面を紫外線硬化性樹脂(アクリル又はエポキシ)に転写し、紫外線を照射することでレプリカレンズ22を成形する。こうして、図5Bに示すように、ガラス基板21上に複数のレプリカレンズ22が配列されてなる所望のレンズアレイの形状を模ったマスタレンズアレイを作成する。
次に、図5Cに見られるように、のマスタレンズアレイのレンズ面に電鋳によってニッケル(Ni)等の金属イオンを堆積させてスタンパ(Ni電鋳型)102を製造する。
図5Dに見られるように、マスタレンズアレイから剥離したスタンパ102にはレンズ転写部102aが設けられる。この例では、レンズ転写部102aは凹部、つまり、凸状のレンズ部の形状に対応する形状としたが、凹状や非球面のレンズ部の形状に対応する形状としてもよい。なお、以下で説明する製造工程で用いる型は、このスタンパ102に特に限定されない。
以下の説明では、スタンパ102を単に型部材ともいう。
図6は、ウェハレベルレンズアレイの成形型を示す図である。なお、ウェハレベルレンズアレイの構成としては、図2で示した構成を適宜参照するものとする。成形型は、基板部1と、該基板部1の両面に配列される複数のレンズ部10とを樹脂で一体に成形するため、一対の型部材102,104からなる。一対の型部材102,104は、樹脂を挟み込んでエネルギーを付加することにより該樹脂を成形し硬化させる。型部材102,104はいずれも図5に示す手順で作成することができる。ここでは、一対の型のうち図中の上側に配置された型部材102を上型部材とし、下側に配置された型部材104を下型部材とする。なお、型部材102を下型部材とし、型部材104を上型部材として用いてもよい。
図6に示すように、型部材102の樹脂と接する型面102bでかつレンズ部10に対応する部分以外の部分(非レンズ対応部分)に粗面が形成されている。一方、型部材104の樹脂と接する型面104bでかつ非レンズ対応部分に鏡面が形成されている。
粗面は、微小な斜面が複数かつ不規則に形成されたものである。粗面は、面粗さが十点平均粗さ(Rz)で3μm〜25μmであることが好ましい。鏡面は、十点平均粗さ(Rz)で150nm以下であることが好ましい。
粗面が形成された型面と成形物の面が離型し易くなる。つまり、粗面は、成形された基板部の一方の面と他方の面の間で離型性に差を付けるように機能する。粗面は、成形物であるウェハレベルレンズアレイの離型の際に、ウェハレベルレンズアレイを構成する成形材料の硬化収縮や温度変化による膨張収縮に応じて、その表面で剥離力を生じせしめるものである。粗面は、一対の型部材102,104のうち、先にウェハレベルレンズアレイを離型させたい側の型面に設ければよい。粗面は、上述したようにスタンパを形成した後、型面となる部分に粗面加工などの機械加工を施すことで形成することができる。この例のように、一対の型部材102,104の非レンズ対応部分の少なくとも一方に粗面を形成すれば、該粗面によって一対の型部材102,104の非レンズ対応部分の離型性が異なる構成とすることできる。
図7A及び7Bは、成形型の型面の変形例を示す図である。
離型を促進する構造としては、型面に設けられた粗面の構成に限られず、図7A及び7Bのように、溝部102gとしてもよい。ここでは、一対の型部材102,104のうち、一方の型部材102に溝部102gを設けた。溝部102gは、ウェハレベルレンズアレイの離型の際に、上記粗面と同様に離型を促すだけでなく、更に、ウェハレベルレンズアレイと型面との界面に空気の進入を生じさせることで、ウェハレベルレンズアレイの離型を促進するものである。溝部102gは、一対の型部材102,104のうち、先にウェハレベルレンズアレイを離型させたい側の型面に設ければよい。この例のように、一対の型部材102,104の非レンズ対応部分の少なくとも一方に溝部102gを形成すれば、該溝部102gによって一対の型部材102,104の非レンズ対応部分の離型性が異なる構成とすることできる。溝部102gは、上述したようにスタンパを形成した後、型面となる部分に切削加工などの機械加工を施すことで形成することができる。
図7Aは、溝部102gの断面形状をV字形状とした例を示している。図7Bは、溝部102gの断面形状を円弧形状(又は半円形状)とした例を示している。溝部102gの断面形状はこれらに限定されず、後述するようにウェハレベルレンズアレイと型面との界面に空気の進入をさせることが可能な範囲で、例えば台形状など他の形状としてもよい。
図8は、型の型面に設けられた溝部の構成の一例を平面視で示した図である。
図8の例では、溝部102gは、型面のレンズ部を除く領域であって、平面視した型面の略中心から、円弧線状に型の周縁端部まで延びるように複数形成されている。こうすれば、溝線の斜面が上記粗面と同様に作用して離型を促すとともに、ウェハレベルレンズアレイと型面との間で溝部102gが空気の通路となり、ウェハレベルレンズアレイの離型がより一層促される。
溝部102gは、深さが1μm〜1mm、幅が1μmから5mmであって、幅は深さと同じかそれ以上(5倍程度まで)が好ましい。
図9は、型の型面に設けられた溝部の構成の他の例を平面視で示した図である。溝部102gは、型面のレンズ部を除く領域であって、メッシュ状に型の周縁端部まで延びるように複数形成されている。こうすれば、溝線の斜面が上記粗面と同様に作用して離型を促すとともに、ウェハレベルレンズアレイと型面との間で溝部102gが空気の通路となり、ウェハレベルレンズアレイの離型がより一層促される。
次に、一対の型を用いてウェハレベルレンズアレイを成形し、離型する手順を説明する。図10Aから10Cはウェハレベルレンズアレイを成形し、離型する手順を示す図である。この例の説明では、一対の型としては、図6で説明した型部材102,104の構成を適宜参照し、既に説明した構成やその作用及び効果について、説明を簡略又は省略する。
図10Aに示すように、下型部材である型部材104のレンズ転写部104a及び型面104b上に成形材料の樹脂10Rをディスペンサ31で供給する。樹脂10Rとしては、熱硬化性樹脂又は紫外線硬化性樹脂のいずれを用いてもよい。
樹脂10Rを供給した後、図10Bに示すように、上型部材である型部材102を移動して、型部材102と型部材104とで樹脂10Rを挟み込んで変形させる。この状態で、樹脂10Rを硬化させる。樹脂10Rが熱硬化性樹脂の場合には、熱を供給して樹脂10Rを硬化させる。又は、樹脂10Rが紫外線硬化性樹脂の場合には、型部材102,104の外部から図示しない光源を用いて紫外線を照射することで、樹脂10Rを硬化させる。
樹脂10Rを硬化させた後、図10Cに示すように、ウェハレベルレンズアレイを離型する工程を行なう。この例では、先に型部材102からウェハレベルレンズアレイを離型させることを想定し、予め型部材102の型面102bに粗面が形成されている。なお、粗面に代えて上述した溝部であってもよい。粗面や溝部は、一対の型部材のうち、先に離型したい側の所望の型部材に設ければよい。
離型の際に、ウェハレベルレンズアレイの基板部1が、型部材102の粗面との界面において、硬化収縮や温度変化による膨張収縮に伴って微小な斜面をスライドして剥離力が発生する。すると、型部材102とウェハレベルレンズアレイとの界面は、離型が促される。一方で、型部材104とウェハレベルレンズアレイとの界面には、粗面は設けられていないため、型部材102側に比べて、型部材104とウェハレベルレンズアレイとの密着する力が強く働く。このため、離型の際には、ウェハレベルレンズアレイは、先に型部材102から離型が行われ、型部材104に残る。そして、型部材102から離型した後、型部材104からウェハレベルレンズアレイを離型させればよい。こうすることで、ウェハレベルレンズアレイに、離型に伴う余計な負荷をかけることを防止できる。
粗面は、型面102bにおいて非レンズ対応部分に設けられているため、成形されたウェハレベルレンズアレイのレンズ部10の形状に影響を与えることがなく、成形するウェハレベルレンズアレイの光学性能を損なうことがない。
図10Cに示すように、成形されたウェハレベルレンズアレイのレンズ部10を除く基板部1の表面の少なくとも一部に、粗面に対応する突起が形成される。なお、型部材102の型面102bに溝部を形成した場合には、基板部1の表面には、溝部に対応する突起が形成される。ウェハレベルレンズアレイは、突起がレンズ部10以外の基板部1に設けられているため、光学性能を低下させるような影響を受けることがない。
図11A及び11Bは、一対の型の変形例を示す図である。図11Bは、図11Aの一点鎖線で囲んだ領域を拡大して示す図である。この例では、型部材104の型面にアンカー孔104nが設けられている。アンカー孔104nは、成形の際に樹脂の一部を収容して該樹脂と型面との接触面積を増やす。図11A及び図11Bでは、樹脂を硬化させた後で、離型前のウェハレベルレンズアレイの状態を示している。
離型の際には、成形されたウェハレベルレンズアレイが、アンカー孔104nによって一部が型部材104側に型部材102側よりも強い力で密着する。このため、ウェハレベルレンズアレイにおける型部材102側の界面と、型部材104側の界面とでは、型部材102側の界面の方で相対的に離型し易い。
アンカー孔104nは、型部材104の型面で非レンズ対応部分に設けられ、基板部1の一方の面(図中の下側面)との界面の離型性に比べて基板部の他方の面(図中の上側面)との界面の離型性に差を持たせている。
図11Bに示すように、成形されたウェハレベルレンズアレイのレンズ部10を除く基板部1の表面の少なくとも一部に、アンカー孔104nに対応する突起1nが形成される。
アンカー孔104nの型面からの深さをH、型面におけるアンカー孔104nの開口の最大寸法に相当する幅をWとする。なお、開口の最大寸法とは、開口を平面視した状態で、開口形状の直線方向の寸法が最大となる部分のその長さをいう。例えば、円形の場合にはその直径に相当し、矩形の場合にはその対角線の長さに相当する。
ここで、アンカー孔104nの深さHが幅Wより大きいことが好ましい。こうすれば、ウェハレベルレンズアレイを離型する際、アンカー孔を設けた側の型の型面に強固に係止し、反対側の型からの離型を確実に促進できる。
図12A及び12Bは、一対の型の変形例を示す図である。図12Bは、図12Aの一点鎖線で囲んだ領域を拡大して示す図である。この例では、型部材102,104の両方の型面102b,104bの、それぞれの非レンズ対応部分に、粗面を設けた構成である。型面102bの粗面の面粗さをRz(102)とし、型面104bの粗面の面粗さをRz(104)とする。離型の際に、先に型部材102からの離型を促進する場合には、Rz(102)>Rz(104)とする。つまり、一対の型の各型面に粗面を設ける構成では、先に離型を促進させる側の型面の粗面の面粗さを大きくする。こうすることで、所望の型の型面において、ウェハレベルレンズアレイの離型を促進させることができる。
図13Aから13Cは、一対の型の変形例を示す図である。この例では、下型部材である型部材104にアンカー孔104nが設けられている。ここでは、上型部材である型部材102からウェハレベルレンズアレイが既に離型された状態を示している。
アンカー孔104nは、型部材104の型面からその反対側の面(図13A中の下側の面)に貫通する。型部材104の反対側の面に密着するように回転部106が設けられている。回転部106は、型部材104に対して相対回転可能に設けられている。また、回転部106の型部材104に密着する側の面に、アンカー孔104nに連通するように開口した係合孔106nが設けられている。係合孔106nは、アンカー孔104nの貫通する角度とは異なる角度で連通するように設けられている。ここでは、アンカー孔104nは、図中の鉛直方向に貫通し、係合孔106nは、図中の水平方向に対して鋭角に傾斜した角度の向きで開口する。
型部材104に樹脂を供給する際に、樹脂の一部がアンカー孔104nを通過して、係合孔106nの内部にも充填される。そして、型部材102,104によって樹脂10Rを変形させて硬化させる際には、基板部1及びレンズ部10だけでなく、アンカー孔104n及び係合孔106nの内部の樹脂10Rも同じ工程で硬化される。硬化後に、突起1nがアンカー孔104n及び係合孔106nに係合することで、型部材104とウェハレベルレンズアレイとの間では離型は促進されず、保持される。
型部材102からウェハレベルレンズアレイを離型させた後、型部材104からウェハレベルレンズアレイさせる際には、先ず、回転部106を図13A中の一点鎖線で示す線を中心線として矢印に示すように回転させる。係合孔106nは、回転部106の回転に応じて、突起1nとの係合が解除されるように形成されている。例えば、係合孔106nの形状が、中心線に対して非対称に形成され、所定の量だけ回転部106を回転させたときに、突起1nと係合孔106nとの係合が解除される構成とする。こうすることで、図13Bに示すように、回転部106を回転させることで、型部材104から離脱させることができる。
そして、図13Cに示すように、突起1nの先端(係合孔106nに相当する部位)のみを図中の点線CTで示す切断線によって切り除くことで、ウェハレベルレンズアレイを型部材104から離型させることができる。なお、突起1nの先端は、回転部106を回転させたときに係合孔106nによって締め付けられることで、除去されるようにしてもよい。
なお、上記の例では、レンズ部としてはいずれも、基板部の表面から凸状に突出する形状とした。しかし、レンズ部の形状は特に限定されない。また、レンズ部の形状に合わせて、型のレンズ転写部の形状も適宜変更可能である。
図14A及び14Bは、型の変形例を示す図である。図14Aに示すように、レンズ転写部は、成形するレンズ部のうち、主に光学面を構成する凸部を転写する凹部202aと、レンズ部において凸部の周縁に設けられた段差部を転写する段部202cとを含む。このとき、型の型面202bにおけるレンズ部と接しない非レンズ対応部分には、粗面、溝部あるいはアンカー孔等を設けてもよい。
図14Bに示すように、レンズ転写部は、成形するレンズ部のうち、主に光学面を構成する凹部を転写する凸部302aと、レンズ部において凹部の周りを囲うように設けられた側壁部を転写する凹部302cとを含む。このとき、型の型面302bにおけるレンズ部と接しない非レンズ対応部分には、粗面、溝部あるいはアンカー孔等を設けてもよい。
このように、成形するウェハレベルレンズアレイのレンズ部の形状や、成形型のレンズ転写部の形状は適宜変更可能であり、それらの形状に特に制限されることなく、型面のレンズ部と接しない非レンズ対応部分に離型を促進する構造を設けることができる。
次に、ウェハレベルレンズアレイを用いて、更に、レンズモジュール及び撮像ユニットを製造する手順を説明する。
図15A及び15Bは、ウェハレベルレンズアレイをダイシングする工程を説明する図である。この例では、ウェハレベルレンズアレイの基板部1の一方の表面(同図では下方の面)にスペーサ12が一体に設けられている構成とした。
図15Bに示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板部1と、該基板部1と同様にウェハ状に形成された半導体基板Wとの位置合わせが行われる。半導体基板Wの一方の面(同図では上側の面)には、基板部1に設けられた複数のレンズ部10の配列と同じ配列で固体撮像素子Dが設けられている。そして、ウェハレベルレンズアレイの基板部1がスペーサ12(図2参照)を介して、該基板部1と同様にウェハ状に形成された半導体基板Wに重ね合わされ、一体に接合される。その後、一体とされたウェハレベルレンズアレイ及び半導体基板Wは、レンズ部10及び固体撮像素子Dそれぞれの配列の列間に規定される切断ラインに沿って、ブレードC等の切断手段を用いて切断され、複数の撮像ユニットに分離される。切断ラインは、例えば基板部1の平面視において格子状である。
なお、本例では、撮像ユニットを製造する際のダイジングを例に説明している。一方で、レンズモジュールを製造する際のダイジングは、半導体基板Wに接合させないで、レンズ部10の配列に応じて切断して複数のレンズモジュールに分離する。
図16A及び16Bは、レンズモジュールの製造方法の手順を示す図である。この手順では、1つの基板部1に複数のレンズ部10が一体成形されたウェハレベルレンズアレイをダイジングして複数のレンズモジュールに分離する例を説明する。
先ず、図16Aに示すように、ウェハレベルレンズアレイを準備する。ウェハレベルレンズアレイは、既に上述した手順で製造することができ、以下の説明では、その手順については説明することなく省略する。
次に、図16Bに示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板部1を、図中点線で示される切断ラインに沿って切断し、複数のレンズモジュールに分離する。このとき、各切断ライン上に位置するスペーサ12も同時に切断される。スペーサ12は、各切断ラインを境界として分割され、各切断ラインに隣接するレンズモジュールにそれぞれ付属する。こうして、レンズモジュールが完成する。
なお、分離されたレンズモジュールは、スペーサ12を介して図示しないセンサモジュールやその他の光学素子を備えた基板に組み付けられてもよい。
このように、ウェハレベルレンズアレイの基板部1に予めスペーサ12を一体成形しておき、その後に、スペーサ12ごとウェハレベルレンズアレイの基板部1をダイシング工程で切断すれば、分離されたレンズモジュールにそれぞれスペーサ12を接合する場合に比べて効率良くレンズモジュールを量産することができ、生産性を向上することができる。
図17は、レンズモジュールを製造する手順の別の例を示す図である。この手順では、2つの基板部1と、各基板部1に複数のレンズ部10が一体成形されたウェハレベルレンズアレイをダイジングし、複数のレンズモジュールに分離する例を説明する。
先ず、図17に示すように、複数のウェハレベルレンズアレイを準備する。ウェハレベルレンズアレイは、既に上述した手順で製造することができ、以下の説明では、その手順については説明することなく省略する。複数のウェハレベルレンズアレイの各基板部1の一方の面にスペーサ12が成形されている。そして、重ね合わせるウェハレベルレンズアレイの基板部1同士の位置合わせを行い、下方に配置するウェハレベルレンズアレイの基板部1の上面に、重ね合わせるウェハレベルレンズアレイの基板部1の下面を、スペーサ12を介して接合する。ウェハレベルレンズアレイ同士を重ね合わせた状態で、各基板部1に対してスペーサ12の位置が、各基板部1で同じになるようにする。
そして、ウェハレベルレンズアレイの基板部1を、図中点線で示される切断ラインに沿って切断し、複数のレンズモジュールに分離する。このとき、各切断ライン上に重なり合う位置のスペーサ12も同時に切断され、各切断ラインを境界として分割されたスペーサ12が、各切断ラインに隣接するレンズモジュールにそれぞれ付属する。こうして、複数のレンズ部10を備えたレンズモジュールが完成する。この手順では、重ね合わされるそれぞれの基板部1に対するレンズ部10及びスペーサ12の位置が同じであるため、分離された複数のレンズモジュールの構成はいずれも同じになる。また、重ね合わされるそれぞれの基板部1のうち、最上部の基板部1を基準に切断ラインの位置を決定し、切断すればよい。
なお、分離されたレンズモジュールは、スペーサ12を介して図示しないセンサモジュールやその他の光学素子を備えた基板に組み付けられてもよい。
このように、複数のウェハレベルレンズアレイ同士を重ね合わせ、その後に、ウェハレベルレンズアレイの基板部1をスペーサ2ごとダイシング工程で切断すれば、分離されたレンズモジュールを個別に重ね合わせる場合に比べて、効率よくレンズモジュールを量産することができ、生産性が向上する。
図18A及び18Bは、撮像ユニットを製造する手順を示す図である。この手順では、1つの基板部1と該基板部1に複数のレンズ部10が一体成形されたレンズモジュールをセンサモジュールに接合してダイジングし、複数の撮像ユニットに分離する例を説明する。
先ず、図18Aに示すように、ウェハレベルレンズアレイを準備する。ウェハレベルレンズアレイは、既に上述した手順で製造することができ、以下の説明では、その手順については説明することなく省略する。基板部1の下側の面にはスペーサ12が一体成形されている。
次に、複数の固体撮像素子Dが配列された半導体基板Wを準備する。ウェハレベルレンズアレイの基板部1と、半導体基板Wとの位置合わせを行った後、該基板部1をスペーサ12を介して半導体基板Wの上側の面に接合する。このとき、基板部1に設けられた各レンズ部10の光軸の延長が固体撮像素子Dの中央部とそれぞれ交わるようにする。
そして、図18Bに示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板部1と半導体基板Wとを接合した後、基板部1を、図中点線で示される切断ラインに沿って切断し、複数の撮像ユニットに分離する。このとき、各切断ライン上に位置するスペーサ12も同時に切断される。スペーサ12は、各切断ラインを境界として分割され、各切断ラインに隣接する撮像ユニットにそれぞれ付属する。こうして、撮像ユニットが完成する。
このように、ウェハレベルレンズアレイに予めスペーサ12を成形しておき、その後に、ウェハレベルレンズアレイの基板と固体撮像素子Dを備えた半導体基板Wを重ね合わせて、基板部1及び半導体基板Wをダイシング工程で一緒に切断すれば、分離されたレンズモジュールにそれぞれスペーサ12を介してセンサモジュールを接合して撮像ユニットを製造する場合に比べて、効率良く撮像ユニットを量産することができ、生産性を向上することができる。
図19A及び19Bは、撮像ユニットを製造する手順の別の例を示す図である。この手順では、2つの基板部1と各基板部1に複数のレンズ部10が一体成形されたウェハレベルレンズアレイを、固体撮像素子が設けられた半導体基板に接合してダイジングし、それぞれが2つのレンズ部10を備えた複数の撮像ユニットに分離する例を説明する。
先ず、図19Aに示すように、2つのウェハレベルレンズアレイを準備する。ウェハレベルレンズアレイは、既に上述した手順で製造することができ、以下の説明では、その手順については説明することなく省略する。重ね合わせる2つの基板部1それぞれの下側の面には、スペーサ12が予め成形されている。そして、重ね合わせるウェハレベルレンズアレイの基板部1同士の位置合わせを行い、下方に配置するウェハレベルレンズアレイの基板部1の上面に、上方に配置するウェハレベルレンズアレイの基板部1の下面を、スペーサ12を介して接合する。ウェハレベルレンズアレイ同士を重ね合わせた状態で、各基板部1に対するスペーサ12の位置が、各基板部1で同じになるようにする。
次に、複数の固体撮像素子Dが配列された半導体基板Wを準備する。重ね合わされた状態の複数のウェハレベルレンズアレイの基板部1と、半導体基板Wとの位置合わせを行う。その後、最下部に位置する該基板部1を、スペーサ2を介して半導体基板Wの上側の面に接合する。このとき、基板部1に設けられた各レンズ部10の光軸の延長が固体撮像素子Dの中央部とそれぞれ交わるようにする。
そして、図19Bに示すように、ウェハレベルレンズアレイの基板部1と半導体基板Wとを接合した後、基板部1及び半導体基板Wを、図中点線で示される切断ラインに沿って切断し、複数の撮像ユニットに分離する。このとき、各切断ライン上に位置するスペーサ12も同時に切断される。スペーサ12は、各切断ラインを境界として分割され、各切断ラインに隣接する撮像ユニットにそれぞれ付属する。こうして、複数のレンズ部10を備えた撮像ユニットが完成する。
このように、複数のウェハレベルレンズアレイ同士をスペーサ12を介して接合しておき、その後に、最下部のウェハレベルレンズアレイの基板部1と固体撮像素子Dを備えた半導体基板Wを重ね合わせて、基板部1及び半導体基板Wをダイシング工程で一緒に切断している。このような手順によれば、分離されたレンズモジュール同士を重ね合わせ、更に、各レンズモジュールとセンサモジュールとを接合していくことで各撮像ユニットを製造する場合に比べて、効率良く撮像ユニットを量産することができ、生産性を向上することができる。
本明細書は以下の内容を開示する。
(1)基板部と、該基板部に配列された複数のレンズ部とからなるウェハレベルレンズアレイを樹脂で一体に成形する成形型であって、
前記成形型は、前記樹脂を挟み込んでエネルギーを付加することにより該樹脂を成形し硬化させる一対の型部材からなり、前記一対の型部材の前記樹脂と接する面の前記レンズ部に対応する部分以外の非レンズ対応部分の硬化後の前記樹脂に対する離型性が互いに異なるウェハレベルレンズアレイの成形型。
(2)上記(1)に記載のウェハレベルレンズアレイの成形型であって、
前記一対の型部材の少なくとも一方の前記非レンズ対応部分に粗面を形成し、該粗面によって前記一対の型部材の前記非レンズ対応部分の離型性が異なるウェハレベルレンズアレイの成形型。
(3)上記(1)又は(2)に記載のウェハレベルレンズアレイの成形型であって、
前記一対の型部材のうち一方の型面を鏡面とするウェハレベルレンズアレイの成形型。
(4)上記(2)に記載のウェハレベルレンズアレイの成形型であって、
前記粗面の面粗さが十点平均粗さ(Rz)で3μm〜25μmであるウェハレベルレンズアレイの成形型。
(5)上記(1)に記載のウェハレベルレンズアレイの成形型であって、
前記一対の型部材のうち一方の型面に溝部が形成され、前記溝部によって前記一対の型部材の前記非レンズ対応部分の離型性が異なるウェハレベルレンズアレイの成形型。
(6)上記(5)に記載のウェハレベルレンズアレイの成形型であって、
前記溝部の幅が1μmから5mmであって、深さが1μmから1mmであるウェハレベルレンズアレイの成形型。
(7)上記(5)又は(6)に記載のウェハレベルレンズアレイの成形型であって、
前記溝部の断面形状がV字、円弧形、半円形、台形のいずれかであるウェハレベルレンズアレイの成形型。
(8)上記(1)に記載のウェハレベルレンズアレイの成形型であって、
前記一対の型部材の少なくとも一方の前記非レンズ対応部分に、成形の際に前記樹脂の一部を収容して当該樹脂と前記非レンズ対応部分との接触面積を増やすアンカー孔が設けられており、前記アンカー孔により前記一対の型部材の前記非レンズ対応部分の離型性が異なるウェハレベルレンズアレイの成形型。
(9)上記(8)に記載のウェハレベルレンズアレイの成形型であって、
前記アンカー孔が設けられた前記型部材に対して相対回転可能に接合された回転部を備え、
前記アンカー孔が前記型面を貫通して設けられ、前記回転部には、成形の際に該アンカー孔を通過した樹脂の一部を収容し、前記アンカー孔の貫通する角度とは異なる角度で連通するように設けられ、成形されたウェハレベルレンズアレイの一部と係合する係合孔が形成され、前記係合孔は前記回転部の回転に応じて、ウェハレベルレンズアレイとの係合が解除されるように形成されているウェハレベルレンズアレイの成形型。
(10)上記(8)に記載のウェハレベルレンズアレイの成形型であって、
前記アンカー孔の前記型面からの深さが、前記型面における前記アンカー孔の開口の最大寸法に相当する幅より大きいウェハレベルレンズアレイの成形型。
(11)基板部と、該基板部に配列された複数のレンズ部とからなるウェハレベルレンズアレイを樹脂で一体に成形する成形方法であって、
一対の型部材で前記樹脂を挟み込んで変形させる工程と、
前記樹脂にエネルギーを付加することにより該樹脂を成形し硬化させる工程と、
前記一対の型部材の前記樹脂と接する面の前記レンズ部に対応する部分以外の非レンズ対応部分の硬化後の前記樹脂に対する離型性が互いに異なるようにすることで、前記一対の型部材の一方から成形体を離型させ、その後、前記一対の型部材の他方からウェハレベルレンズアレイを離型させる工程と、を有するウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(12)上記(11)に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記一対の型部材の少なくとも一方の前記非レンズ対応部分に粗面を形成し、該粗面によって前記一対の型部材の前記非レンズ対応部分の離型性が異なるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(13)上記(11)に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記一対の型部材の少なくとも一方の前記非レンズ対応部分に溝部を形成し、該溝部によって前記一対の型部材の前記非レンズ対応部分の離型性が異なるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(14)上記(11)に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
前記一対の型部材の少なくとも一方の前記非レンズ対応部分に、成形の際に前記樹脂の一部を収容して当該樹脂と前記非レンズ対応部分との接触面積を増やすアンカー孔が設けられており、前記アンカー孔により前記一対の型部材の前記非レンズ対応部分の離型性が異なるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
(15)上記(14)に記載の前記ウェハレベルレンズアレイの前記基板部をダイシングして、前記レンズ部ごとに分断してなるレンズモジュール。
(16)上記(14)に記載のウェハレベルレンズアレイの前記基板部をダイシングして、前記レンズ部ごとに分断してなるレンズモジュールであって、
前記レンズ部が形成された前記基板部を複数備え、複数の前記基板部同士がそれら間に前記スペーサを挟んで重ね合わされるレンズモジュール。
(17)上記(15)又は(16)に記載のレンズモジュールを備えた撮像ユニットであって、
撮像素子と、
前記撮像素子が設けられた半導体基板とを備え、
前記基板部と前記半導体基板とが、前記スペーサを介して一体に接合された撮像ユニット。
上記ウェハレベルレンズアレイの製造方法は、デジタルカメラ、内視鏡装置、携帯型電子機器等の撮像部に設けられる撮像レンズを製造する際に適用することができる。
1 基板部
10 レンズ部
102,104 型部材
102g 溝部
104n アンカー孔

Claims (17)

  1. 基板部と、該基板部に配列された複数のレンズ部とからなるウェハレベルレンズアレイを樹脂で一体に成形する成形型であって、
    前記成形型は、前記樹脂を挟み込んでエネルギーを付加することにより該樹脂を成形し硬化させる一対の型部材からなり、前記一対の型部材の前記樹脂と接する面の前記レンズ部に対応する部分以外の非レンズ対応部分の硬化後の前記樹脂に対する離型性が互いに異なるウェハレベルレンズアレイの成形型。
  2. 請求項1に記載のウェハレベルレンズアレイの成形型であって、
    前記一対の型部材の少なくとも一方の前記非レンズ対応部分に粗面を形成し、該粗面によって前記一対の型部材の前記非レンズ対応部分の離型性が異なるウェハレベルレンズアレイの成形型。
  3. 請求項1又は2に記載のウェハレベルレンズアレイの成形型であって、
    前記一対の型部材のうち一方の型面を鏡面とするウェハレベルレンズアレイの成形型。
  4. 請求項2に記載のウェハレベルレンズアレイの成形型であって、
    前記粗面の面粗さが十点平均粗さ(Rz)で3μm〜25μmであるウェハレベルレンズアレイの成形型。
  5. 請求項1に記載のウェハレベルレンズアレイの成形型であって、
    前記一対の型部材のうち一方の型面に溝部が形成され、前記溝部によって前記一対の型部材の前記非レンズ対応部分の離型性が異なるウェハレベルレンズアレイの成形型。
  6. 請求項5に記載のウェハレベルレンズアレイの成形型であって、
    前記溝部の幅が1μmから5mmであって、深さが1μmから1mmであるウェハレベルレンズアレイの成形型。
  7. 請求項5又は6に記載のウェハレベルレンズアレイの成形型であって、
    前記溝部の断面形状がV字、円弧形、半円形、台形のいずれかであるウェハレベルレンズアレイの成形型。
  8. 請求項1に記載のウェハレベルレンズアレイの成形型であって、
    前記一対の型部材の少なくとも一方の前記非レンズ対応部分に、成形の際に前記樹脂の一部を収容して当該樹脂と前記非レンズ対応部分との接触面積を増やすアンカー孔が設けられており、前記アンカー孔により前記一対の型部材の前記非レンズ対応部分の離型性が異なるウェハレベルレンズアレイの成形型。
  9. 請求項8に記載のウェハレベルレンズアレイの成形型であって、
    前記アンカー孔が設けられた前記型部材に対して相対回転可能に接合された回転部を備え、
    前記アンカー孔が前記型面を貫通して設けられ、前記回転部には、成形の際に該アンカー孔を通過した樹脂の一部を収容し、前記アンカー孔の貫通する角度とは異なる角度で連通するように設けられ、成形されたウェハレベルレンズアレイの一部と係合する係合孔が形成され、前記係合孔は前記回転部の回転に応じて、ウェハレベルレンズアレイとの係合が解除されるように形成されているウェハレベルレンズアレイの成形型。
  10. 請求項8に記載のウェハレベルレンズアレイの成形型であって、
    前記アンカー孔の前記型面からの深さが、前記型面における前記アンカー孔の開口の最大寸法に相当する幅より大きいウェハレベルレンズアレイの成形型。
  11. 基板部と、該基板部に配列された複数のレンズ部とからなるウェハレベルレンズアレイを樹脂で一体に成形する成形方法であって、
    一対の型部材で前記樹脂を挟み込んで変形させる工程と、
    前記樹脂にエネルギーを付加することにより該樹脂を成形し硬化させる工程と、
    前記一対の型部材の前記樹脂と接する面の前記レンズ部に対応する部分以外の非レンズ対応部分の硬化後の前記樹脂に対する離型性が互いに異なるようにすることで、前記一対の型部材の一方から成形体を離型させ、その後、前記一対の型部材の他方からウェハレベルレンズアレイを離型させる工程と、を有するウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  12. 請求項11に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記一対の型部材の少なくとも一方の前記非レンズ対応部分に粗面を形成し、該粗面によって前記一対の型部材の前記非レンズ対応部分の離型性が異なるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  13. 請求項11に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記一対の型部材の少なくとも一方の前記非レンズ対応部分に溝部を形成し、該溝部によって前記一対の型部材の前記非レンズ対応部分の離型性が異なるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  14. 請求項11に記載のウェハレベルレンズアレイの製造方法であって、
    前記一対の型部材の少なくとも一方の前記非レンズ対応部分に、成形の際に前記樹脂の一部を収容して当該樹脂と前記非レンズ対応部分との接触面積を増やすアンカー孔が設けられており、前記アンカー孔により前記一対の型部材の前記非レンズ対応部分の離型性が異なるウェハレベルレンズアレイの製造方法。
  15. 請求項14に記載の前記ウェハレベルレンズアレイの前記基板部をダイシングして、前記レンズ部ごとに分断してなるレンズモジュール。
  16. 請求項14に記載のウェハレベルレンズアレイの前記基板部をダイシングして、前記レンズ部ごとに分断してなるレンズモジュールであって、
    前記レンズ部が形成された前記基板部を複数備え、複数の前記基板部同士がそれら間に前記スペーサを挟んで重ね合わされるレンズモジュール。
  17. 請求項15又は16に記載のレンズモジュールを備えた撮像ユニットであって、
    撮像素子と、
    前記撮像素子が設けられた半導体基板とを備え、
    前記基板部と前記半導体基板とが、前記スペーサを介して一体に接合された撮像ユニット。
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