JP2011062925A - レンズアレイ用成形型、レンズアレイ用成形型の製造方法、レンズアレイ、レンズモジュール、及び撮像ユニット - Google Patents

レンズアレイ用成形型、レンズアレイ用成形型の製造方法、レンズアレイ、レンズモジュール、及び撮像ユニット Download PDF

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Abstract

【課題】レンズアレイに成形される光硬化性の成形材料の各部を均一に硬化させる。
【解決手段】光硬化性の成形材料Mで複数のレンズ部6が配列されたレンズアレイ10を形成するレンズアレイ用成形型20であって、光を透過するガラス又は樹脂材料で形成されている。レンズアレイ10は、光硬化性の成形材料Mに成形型20を押し付けて成形型20の形状を転写し、その状態で成形型20を通して光Lを照射されて硬化され、製造される。
【選択図】図13

Description

本発明は、レンズアレイ用成形型、及びその製造方法に関する。
近年、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などの電子機器の携帯端末には、小型で薄型な撮像ユニットが搭載されている。このような撮像ユニットは、一般に、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの固体撮像素子と、固体撮像素子の受光面に結像するレンズと、を備えている。
携帯端末の小型化・薄型化、そして携帯端末の普及により、それに搭載される撮像ユニットにも更なる小型化・薄型化が要請され、そして生産性が要求される。かかる要求に対して、複数の固体撮像素子が配列されたセンサアレイに、複数のレンズ部が同様に配列されたレンズアレイを重ね、それらを一体に組み合わせた後に、個々にレンズ部及び固体撮像素子を含むようにレンズアレイ及びセンサアレイを分断して撮像ユニットを量産する方法が知られている。
上記の用途に用いられるレンズアレイを成形するにあたって、以下の成形方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
(1)所定のレンズ面形状を反転した形状のレンズ成形面を有する型を用い、基板の表面に供給された樹脂に型のレンズ成形面の形状を転写し、硬化させる。
(2)上記(1)の工程を繰り返し、レンズ面形状に成形された樹脂成形部を基板の表面に配列する。
(3)同様にして、基板の裏面にもレンズ面形状に成形された樹脂成形部を配列して、マスターモデルを得る。
(4)電鋳によって、マスターモデルの表裏にそれぞれNi等の金属を堆積させ、上型、及び下型を得る。
(5)上型と下型との間に光硬化性樹脂材料、又は熱硬化性樹脂材料を供給する。
(6)樹脂材料を上型と下型との間で挟み、圧縮することによって両型に倣って樹脂材料を変形させる。
(7)樹脂材料に光を照射し、又は熱を加え、樹脂材料を硬化させる。
上記のレンズアレイの成形方法によれば、マスターモデルの表裏面には、それぞれ所定のレンズ面形状に成形された曲面が配列される。上型には、マスターモデルの表面に配列されたレンズ面形状の曲面を反転した形状のレンズ成形面が配列され、下型には、マスターモデルの裏面に配列されたレンズ面形状の曲面を反転した形状のレンズ成形面が配列される。そして、上型及び下型の対となるレンズ成形面の間でレンズ部が成形され、これらのレンズ部は、上型及び下型のレンズ成形面を除く成形面の間で成形される基板部により相互に連結される。上記の用途に用いられるレンズアレイにあっては、全体として例えば直径が6インチ、8インチ、又は12インチのウエハ状(円板状)をなし、そこに例えば数千個のレンズ部が配列される。かかるレンズアレイを、以下では特にウエハレベルレンズアレイと称する。
国際公開第08/153102号
上記のレンズアレイの成形方法では、上下型は金属からなり、レンズアレイの材料に光硬化性の樹脂材料を用いた場合に、樹脂材料の一部で硬化されにくい部分が生じる。すなわち、金属製の上下型は光を透過させず、よって、上下型の側面から両型の間のキャビティに光を照射するほかなく、照射光はキャビティの中央部に達するまでに減衰してしまう。そのため、キャビティの中央部で成形される樹脂材料の硬化が不十分となる。特に、ウエハレベルレンズアレイの成形にあたっては、そのサイズが6インチ、8インチ、又は12インチと比較的大きく、上下型の側面から両型の間のキャビティの中央部まで所定の強度の光を伝達させるのは難しい。
本発明は、上述した事情に鑑みなされたものであり、その目的は、レンズアレイに成形される光硬化性の成形材料の各部を均一に硬化させることのできるレンズアレイ用成形型を提供することにある。
レンズ成形面が複数配列された転写面を備え、前記転写面の形状を光硬化性の成形材料に転写して、レンズ部が複数配列されたレンズアレイを成形するレンズアレイ用成形型であって、光を透過させるガラス又は樹脂材料からなるレンズアレイ用成形型。
本発明によれば、光を透過させるガラス又は樹脂材料で成形型を形成することで、レンズアレイに成形される光硬化性の成形材料の全面に光を均一に照射することができる。それにより、成形材料の各部を均一に硬化させることができる。
本発明の実施形態を説明するための撮像ユニットの一例を示す断面図である。 本発明の実施形態を説明するためのレンズアレイの一例を示す斜視図である。 図2のレンズアレイのIII−III線断面図である。 本発明の実施形態を説明するためのマスターモデルの一例を示す断面図である。 図4のマスターモデルのV−V線断面図である。 図6A及び図6Bは図4に示すマスターモデルの製造過程を順次示す模式図である。 図4のマスターモデルの変形例の断面図である。 図7のマスターモデルのVIII−VIII線断面図である。 図7のマスターモデルの製造方法を説明するための模式図である。 図8に示すマスターモデルの製造方法の細部を説明するための模式図である。 本発明の実施形態を説明するための成形型の一例を示す断面図である。 図12A、図12B、及び図12Cは、図11の成形型の製造過程を順次示す模式図である。 図13A、図13B、図13C、及び図13Dは、図2のレンズアレイの製造過程を順次示す模式図である。 本発明の実施形態を説明するための成形型の他の例を示す平面図である。 図14の成形型のXV−XV線断面図である。 図16A、図16B、及び図16Cは図14の成形型の製造過程を順次示す模式図である。
図1に示す撮像ユニット1は、センサモジュール2と、レンズモジュール3と、を備えている。
センサモジュール2は、固体撮像素子4と、基板部5とを備えている。基板部5は、例えばシリコンなどの半導体材料で形成されている。固体撮像素子4は、例えばCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどであり、基板部5に対して周知の成膜工程、フォトリソグラフィ工程、エッチング工程、不純物添加工程、等を繰り返し、基板部5上に受光領域、絶縁膜、電極、配線、等を形成して構成されている。
レンズモジュール3は、レンズ部6と、フランジ部7とを備えている。レンズ部6は、その表裏に所定のレンズ面6a、6bを有している。両レンズ面6a、6bは、図示の例ではいずれも凸形状の球面とされているが、用途に応じて、凸形状の球面、凹形状の球面、非球面、又は平面の種々の組み合わせを採り得る。フランジ部7は、レンズ部6の外周から鍔状に張り出して、レンズ部6の外周を取り囲んでいる。レンズ部6、及びフランジ部7は、透光性の材料で一体に形成されている。
レンズモジュール3は、そのフランジ部7と基板部5との間にスペーサ9を介してセンサモジュール2に積層され、センサモジュール2に組み付けられている。スペーサ9は、レンズモジュール3のレンズ部6がセンサモジュール2の固体撮像素子4の受光面に結像するように、センサモジュール2の基板部5とレンズモジュール3のフランジ部7との間に所定の距離を置く厚みとなっている。スペーサ9と両モジュール2、3とは、例えば接着剤などを用いて接合される。
スペーサ9は、センサモジュール2の基板部5とレンズモジュール3のフランジ部7との間に所定の距離を置くことができる限り、その形状は特に限定されないが、固体撮像素子4の周囲を取り囲んで両モジュール2、3の間を外より隔絶する枠状の部材であることが好ましい。これによれば、両モジュール2、3の間から塵等の異物が入り、それが固体撮像素子4の受光面に付着することを防止することができる。さらに、スペーサ9を遮光性の材料で形成すれば、両モジュール2、3の間から固体撮像素子4に入射する不要な光を遮ることができる。
なお、図示の例では、センサモジュール2に組み付けられるレンズモジュール3が1つとなっているが、複数のレンズモジュール3が組み付けられる場合もある。その場合に、複数のレンズモジュール3は、スペーサ9と同等のスペーサを介して順次積層され、センサモジュール2に組み付けられる。また、それらのレンズ部6のレンズ面6a、6bは、レンズモジュール3毎に異なっていてもよい。
以上のように構成された撮像ユニット1は、例えば携帯端末等の回路基板にリフロー実装される。回路基板には撮像ユニット1が実装される位置に予めペースト状の半田が印刷されており、そこに撮像ユニット1が載置される。そして、撮像ユニット1を含む回路基板に赤外線の照射や熱風の吹付けといった加熱処理が施される。それにより半田が溶け、撮像ユニット1は回路基板に実装される。
上述のレンズモジュール3は、複数のレンズ部6が1次元又は2次元に配列されたレンズアレイを、個々にレンズ部6を含むように分断して得られる。また、上述のセンサモジュール2も同様に、複数の固体撮像素子が1次元又は2次元に配列されたセンサアレイを、個々に固体撮像素子を含むように分断して得られる。以下に、レンズモジュール3を得るレンズアレイについて説明する。
図2及び図3に示すレンズアレイ10は、複数のレンズ部6と、これらのレンズ部6を相互に繋ぐ基板部11とを備えている。このレンズアレイ10は、全体として所定のサイズのウエハ状をなし、そこに複数のレンズ部6が配列されたウエハレベルレンズアレイであって、図示の例では、複数のレンズ部6は2次元に配列されている。これらのレンズ部6、及び基板部11は、透光性の材料で一体に形成されている。
上述のレンズモジュール3(図1参照)は、ウエハレベルレンズアレイ10において、隣り合うレンズ部6の間で基板部11を切断して得られる。切断されて個々のレンズ部6に付属する基板部11が、レンズモジュール3のフランジ部7となる。
次に、ウエハレベルレンズアレイ10の製造方法の一例を説明する。以下に説明するウエハレベルレンズアレイ10の製造方法では、まず、そのマスターモデルが製造され、このマスターモデルから成形型が製造される。そして、ウエハレベルレンズアレイ10は、この成形型を用いて製造される。
図4及び図5に示すマスターモデル40は、ウエハレベルレンズアレイ10の表面形状に関するマスターモデルである。マスターモデル40は、基板41を備えている。基板41は、例えばガラスや樹脂などのガラス転移を生じる材料(ガラス転移点Tg1)で形成されており、ウエハレベルレンズアレイ10と同サイズのウエハ状に形成されている。基板41の表面には、レンズ形状面42がウエハレベルレンズアレイ10のレンズ部6の配列に対応して、2次元に配列されている。レンズ形状面42は、ウエハレベルレンズアレイ10のレンズ部6の表側のレンズ面6aと同一の形状に成形されている。
図6A及び図6Bを参照して、マスターモデル40の製造方法を説明する。レンズ形状面42は、レンズ部6のレンズ面6aを反転した形状のレンズ成形面61を有する転写体60を用いて成形されている。
図6Aに示すように、ヒータ等の加熱手段62を用いて転写体60を基板41のガラス転移点Tg1以上の温度に加熱する。次いで、図6Bに示すように、加熱された転写体60のレンズ成形面61を基板41に押し当てる。基板41におけるレンズ成形面61との接触部分及びその周辺部分が軟化してレンズ成形面61に倣って変形される。それにより、レンズ形状面42が形成される。以上の工程を繰り返して、ウエハレベルレンズアレイ10のレンズ部6と同数のレンズ形状面42を基板41の表面に形成し、マスターモデル40を得る。
ウエハレベルレンズアレイ10の裏面形状に関するマスターモデルについても、同様にして製造される。即ち、ウエハレベルレンズアレイ10のレンズ部6に形成する裏側のレンズ面6bを反転した形状のレンズ成形面を有する転写体を用い、ステップ&リピートで転写体のレンズ成形面の形状を基板に転写し、レンズ面6bと同一形状のレンズ形状面を基板の表面に配列して製造される。この場合、ウエハレベルレンズアレイ10の表面形状に関するマスターモデルと、ウエハレベルレンズアレイ10の裏面形状に関するマスターモデルとに分けられるが、基板を共用し、その表裏面にそれぞれレンズ形状面を形成して一つとすることもできる。
図7及び図8にマスターモデル40の変形例を示す。
図7及び図8に示すマスターモデル140は、基板141と、複数のレンズ相当部材142とを備えている。これらのレンズ相当部材142は、基板141上に配列され、基板141に固定されている。図示の例では、レンズ相当部材142は、ウエハレベルレンズアレイ10のレンズ部6の配列に対応して、2次元に配列されている。
基板141は、ウエハレベルレンズアレイ10と同サイズのウエハ状に形成されている。レンズ相当部材142は、その表面が、ウエハレベルレンズアレイ10のレンズ部6に形成する表側のレンズ面6aと同一形状の曲面に成形されている。基板141及びレンズ相当部材142は、例えばガラスや樹脂などのガラス転移を生じる材料(ガラス転移点Tg1)で形成され、特に、レンズ相当部材142は、例えば、ガラスのプレス成形や樹脂の射出成形により作製される。
図9を参照して、マスターモデル140の製造方法を説明する。
図9に示すように、多数のレンズ相当部材142が予め作製され、作製されたレンズ相当部材142はレンズホルダ143に整列して収納されている。また、基板141には、その表面に接着剤144が塗布されている。接着剤としては、例えば光硬化性や熱硬化性の樹脂材料が用いられる。基板141上を精密に走査可能なXYロボット145を用い、レンズホルダ143に収納されたレンズ相当部材142を保持し、レンズホルダ143からレンズ相当部材142を1個ずつ取り出して基板141上に移送する。そして、レンズ相当部材142が基板141上の所定位置に配置されるよう位置決めし、基板141に対してレンズ相当部材142を押圧してレンズ基板141の表面に密着させる。XYロボット145によるレンズ相当部材142の保持は、例えば吸着パッドが用いられる。
図9に示すように、XYロボット145によりレンズ相当部材142を保持する際には、開閉駆動されるV字状の一対のブロック145bでレンズ相当部材42を両側から挟み込み、XYロボット145の保持部145aとレンズ相当部材142との芯合わせがなされる。なお、V字状の一対のブロック145bに限らず、その他の適宜なガイド手段を用いてXYロボット145の保持部145aとレンズ相当部材142との芯合わせを行ってもよい。
以上の工程を繰り返して、ウエハレベルレンズアレイ10のレンズ部6と同数のレンズ相当部材142を基板141上に配列し、接着剤144として紫外線硬化樹脂を用いた場合には紫外線を照射し、また接着剤144として熱効果性樹脂を用いた場合には加熱して接着剤144を硬化させ、レンズ相当部材142を基板141に接着固定する。
以上により、ウエハレベルレンズアレイ10の表面形状に関するマスターモデル140を得る。上述のマスターモデル40では、基板41の表面に転写体60のレンズ成形面61を転写して硬化させる工程をウエハレベルレンズアレイ10に配列されるレンズ部6の数だけ繰り返して製造されるが、これに比べて、マスターモデル140では、予め作製されたレンズ相当部材142を基板141上に配列して固定しており、より短時間に製造することができる。
また、上述のマスターモデル140の製造方法では、レンズホルダ143からレンズ相当部材142を1個ずつ取り出して基板141上に移送するものとして説明したが、XYロボット145に複数の保持部145aを備え、レンズホルダ143からレンズ相当部材142を複数個ずつ取り出して基板141上に配置することもできる。さらに、複数個のレンズ相当部材142を、基板141上での並びにおけるピッチで相互に連結した状態に作製しておけば、それらのレンズ相当部材142のいずれか一つを基板141上で位置決めすることで、他のレンズ相当部材142については自ずと基板141上の所定位置に配置されるので、作業効率が向上する。
次に、ウエハレベルレンズアレイ10の成形型について説明する。
図11に示す上型20は、ウエハレベルレンズアレイ10の表面形状に関するマスターモデル40(図4参照)を用いて製造された成形型である。また、下型30は、ウエハレベルレンズアレイ10の裏面形状に関するマスターモデル50を用いて製造された成形型である。マスターモデル50は、マスターモデル40と同様に、例えばガラスや樹脂などのガラス転移を生じる材料(ガラス転移点Tg1)で形成された基板51を備え、その表面に、ウエハレベルレンズアレイ10のレンズ部6の裏側のレンズ面6bと同一の形状に成形されたレンズ形状面52がウエハレベルレンズアレイ10のレンズ部6の配列に対応して、2次元に配列されている。
上型20は、光を透過するガラス又は樹脂材料で形成され、そのガラス転移点Tg2は、マスターモデル40を形成する材料のガラス転移点Tg1よりも低い。かかる条件を満足するマスターモデル40の材料と上型20の材料との組み合わせとしては、例えばマスターモデル40の材料をPBK40(住田光学ガラス社製、Tg=501℃)とし、上型20の材料としてPSK100(住田光学ガラス社製、Tg=390℃)やK−PG375(住田光学ガラス社製、Tg=344℃)やK−PG325(住田光学ガラス社製、Tg=288℃)とすることができる。上記の組み合わせは、マスターモデル40の材料及び上型20の材料がいずれもガラス材料でのものであるが、上型20の材料、又はマスターモデル40の材料及び上型20の材料の双方を樹脂材料とすることもできる。いずれにおいてもマスターモデル40の材料のガラス転移点Tg1が高ければ、上型20に用いることのできる材料の自由度が高まる。マスターモデル40の材料を樹脂材料とする場合には、比較的ガラス転移点の高いものとして、例えばスミカエクセル(住友化学社製、Tg=225℃)やUltrason(BASF社製、TG=220℃)などが好適に用いられる。
図12A〜図12Cを参照して上型20の製造方法を説明する。
図12Aに示すように、ヒータ等の加熱手段23を用いて上型20の型素材20´をTg2以上でTg1未満の温度に加熱する。次いで、図12Bに示すように、加熱されて軟化した型素材20´をマスターモデル40に押し当てる。それにより、型素材20´はマスターモデル40の表面形状に倣って変形される。そして、図12Cに示すように、加熱手段23による加熱を停止し、マスターモデル40の表面形状に倣って変形された型素材、即ち上型20をマスターモデル40から離間する。
上型20におけるマスターモデル40の表面との接触面(転写面)21には、マスターモデル40のレンズ形状面42を反転した形状、つまりはウエハレベルレンズアレイ10のレンズ部6の表側のレンズ面6aを反転した形状のレンズ成形面22が、ウエハレベルレンズアレイ10におけるレンズ部6の配列に対応して、2次元に配列される。Tg2以上でTg1未満の温度とすることで、マスターモデル40の形状は保ち、上型20の型素材のみ軟化させ、マスターモデル40の形状を正確に上型20の型素材に転写することができる。
同様に、下型30も、光を透過するガラス又は樹脂材料で形成され、そのガラス転移点Tg2は、マスターモデル50を形成する材料のガラス転移点Tg1よりも低い。そして、下型30は、ヒータ等の加熱手段を用いて下型30の型素材をTg2以上でTg1未満の温度に加熱し、その状態でマスターモデル50の形状を転写して製造される。下型30の転写面31には、ウエハレベルレンズアレイ10のレンズ部6の裏側のレンズ面6bを反転した形状のレンズ成形面32が、ウエハレベルレンズアレイ10のレンズ部6の配列に対応して2次元に配列される。
次に、上型20及び下型30を用いたウエハレベルレンズアレイ10の製造方法を説明する。
図13Aに示すように、まず、下型30の転写面31上に光硬化性の成形材料Mを供給し、成形材料Mを転写面31上に行き渡らせる。成形材料Mの流動性が比較的低い場合には、例えば、成形材料Mを予熱し、流動性を高めた状態で転写面31上に供給する。
成形材料Mとしては、モールド形状の転写適性等、成形性の観点から硬化前には適度な流動性を有していることが好ましい。具体的には常温で液体であり、粘度が1000〜50000mPa・s程度のものが好ましい。
一方、硬化後にはリフロー工程を通しても熱変形しない程度の耐熱性を有していることが好ましい。該観点から、硬化物のガラス転移温度は200℃以上であることが好ましく、250℃以上であることがより好ましく、300℃以上であることが特に好ましい。樹脂組成物にこのような高い耐熱性を付与するためには、分子レベルで運動性を束縛することが必要であり、有効な手段としては、(1)単位体積あたりの架橋密度を上げる手段、(2)剛直な環構造を有する樹脂を利用する手段(例えばシクロヘキサン、ノルボルナン、テトラシクロドデカン等の脂環構造、ベンゼン、ナフタレン等の芳香環構造、9,9’-ビフェニルフルオレン等のカルド構造、スピロビインダン等のスピロ構造を有する樹脂、具体的には例えば、特開平9−137043号公報、同10−67970号公報、特開2003−55316号公報、同2007−334018号公報、同2007−238883号公報等に記載の樹脂)、(3)無機微粒子など高Tgの物質を均一に分散させる手段(例えば特開平5−209027号公報、同10−298265号公報等に記載)等が挙げられる。これらの手段は複数併用してもよく、流動性、収縮率、屈折率特性など他の特性を損なわない範囲で調整することが好ましい。
形状転写精度の観点からは硬化反応による体積収縮率が小さい樹脂組成物が好ましい。樹脂組成物の硬化収縮率としては10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましく、3%以下であることが特に好ましい。硬化収縮率の低い樹脂組成物としては、例えば(1)高分子量の硬化剤(プレポリマ−など)を含む樹脂組成物(例えば特開2001−19740号公報、同2004−302293号公報、同2007−211247号公報等に記載、高分子量硬化剤の数平均分子量は200〜100,000の範囲であることが好ましく、より好ましくは500〜50,000の範囲であり、特に好ましくは1,000〜20,000の場合である。また該硬化剤の数平均分子量/硬化反応性基の数で計算される値が、50〜10,000の範囲にあることが好ましく、100〜5,000の範囲にあることがより好ましく、200〜3,000の範囲にあることが特に好ましい。)、(2)非反応性物質(有機/無機微粒子,非反応性樹脂等)を含む樹脂組成物(例えば特開平6−298883号公報、同2001−247793号公報、同2006−225434号公報等に記載)、(3)低収縮架橋反応性基を含む樹脂組成物(例えば、開環重合性基(例えばエポキシ基(例えば、特開2004−210932号公報等に記載)、オキセタニル基(例えば、特開平8−134405号公報等に記載)、エピスルフィド基(例えば、特開2002−105110号公報等に記載)、環状カーボネート基(例えば、特開平7−62065号公報等に記載)等)、エン/チオール硬化基(例えば、特開2003−20334号公報等に記載)、ヒドロシリル化硬化基(例えば、特開2005−15666号公報等に記載)等)、(4)剛直骨格樹脂(フルオレン、アダマンタン、イソホロン等)を含む樹脂組成物(例えば、特開平9−137043号公報等に記載)、(5)重合性基の異なる2種類のモノマーを含み相互貫入網目構造(いわゆるIPN構造)が形成される樹脂組成物(例えば、特開2006−131868号公報等に記載)、(6)膨張性物質を含む樹脂組成物(例えば、特開2004−2719号公報、特開2008−238417号公報等に記載)等を挙げることができ、本発明において好適に利用することができる。また上記した複数の硬化収縮低減手段を併用すること(例えば、開環重合性基を含有するプレポリマーと微粒子を含む樹脂組成物など)が物性最適化の観点からは好ましい。
また、高−低2種類以上のアッベ数の異なる樹脂組成物が望まれる。高アッベ数側の樹脂は、アッベ数(νd)が50以上であることが好ましく、より好ましくは55以上であり特に好ましくは60以上である。屈折率(nd)は1.52以上であることが好ましく、より好ましくは1.55以上であり、特に好ましくは1.57以上である。このような樹脂としては、脂肪族の樹脂が好ましく、特に脂環構造を有する樹脂(例えば、シクロヘキサン、ノルボルナン、アダマンタン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカン等の環構造を有する樹脂、具体的には例えば、特開平10−152551号公報、特開2002−212500号公報、同2003−20334号公報、同2004−210932号公報、同2006−199790号公報、同2007−2144号公報、同2007−284650号公報、同2008−105999号公報等に記載の樹脂)が好ましい。
低アッベ数側の樹脂は、アッベ数(νd)が30以下であることが好ましく、より好ましくは25以下であり特に好ましくは20以下である。屈折率(nd)は1.60以上であることが好ましく、より好ましくは1.63以上であり、特に好ましくは1.65以上である。このような樹脂としては芳香族構造を有する樹脂が好ましく、例えば9,9’−ジアリールフルオレン、ナフタレン、ベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール等の構造を含む樹脂(具体的には例えば、特開昭60−38411号公報、特開平10−67977号公報、特開2002−47335号公報、同2003−238884号公報、同2004−83855号公報、同2005−325331号公報、同2007−238883号公報、国際公開2006/095610号公報、特許第2537540号公報等に記載の樹脂等)が好ましい。
また、樹脂組成物には、屈折率を高めたり、アッベ数を調整したりするために、無機微粒子をマトリックス中に分散させることが好ましい。無機微粒子としては、例えば、酸化物微粒子、硫化物微粒子、セレン化物微粒子、テルル化物微粒子が挙げられる。より具体的には、例えば、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ニオブ、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化ランタン、酸化イットリウム、硫化亜鉛等の微粒子を挙げることができる。特に上記高アッベ数の樹脂に対しては、酸化ランタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム等の微粒子を分散させることが好ましく、低アッベ数の樹脂に対しては、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウム等の微粒子を分散させることが好ましい。無機微粒子は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、複数の成分による複合物であってもよい。また、無機微粒子には光触媒活性低減、吸水率低減などの種々の目的から、異種金属をドープしたり、表面層をシリカ、アルミナ等異種金属酸化物で被覆したり、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、有機酸(カルボン酸類、スルホン酸類、リン酸類、ホスホン酸類等)又は有機酸基を持つ分散剤などで表面修飾してもよい。無機微粒子の数平均粒子サイズは通常1nm〜1000nm程度とすればよいが、小さすぎると物質の特性が変化する場合があり、大きすぎるとレイリー散乱の影響が顕著となるため、1nm〜15nmが好ましく、2nm〜10nmが更に好ましく、3nm〜7nmが特に好ましい。また、無機微粒子の粒子サイズ分布は狭いほど望ましい。このような単分散粒子の定義の仕方はさまざまであるが、例えば、特開2006−160992号に記載されるような数値規定範囲が好ましい粒径分布範囲に当てはまる。ここで上述の数平均1次粒子サイズとは、例えばX線回折(XRD)装置あるいは透過型電子顕微鏡(TEM)などで測定することができる。無機微粒子の屈折率としては、22℃、589nmの波長において、1.90〜3.00であることが好ましく、1.90〜2.70であることが更に好ましく、2.00〜2.70であることが特に好ましい。無機微粒子の樹脂に対する含有量は、透明性と高屈折率化の観点から、5質量%以上であることが好ましく、10〜70質量%が更に好ましく、30〜60質量%が特に好ましい。
樹脂組成物に微粒子を均一に分散させるためには、例えばマトリックスを形成する樹脂モノマーとの反応性を有する官能基を含む分散剤(例えば特開2007−238884号公報実施例等に記載)、疎水性セグメント及び親水性セグメントで構成されるブロック共重合体(例えば特開2007−211164号公報に記載)、あるいは高分子末端又は側鎖に無機微粒子と任意の化学結合を形成しうる官能基を有する樹脂(例えば特開2007−238929号公報、特開2007−238930号公報等に記載)等を適宜用いて微粒子を分散させることが望ましい。
また、樹脂組成物には、シリコーン系、フッ素系、長鎖アルキル基含有化合物等の公知の離型剤やヒンダードフェノール等の酸化防止剤等の添加剤が適宜配合されていてもよい。
また、樹脂組成物には、必要に応じて硬化触媒又は開始剤を配合することができる。具体的には、例えば特開2005−92099号公報(段落番号〔0063〕〜〔0070〕)等に記載の熱又は活性エネルギー線の作用により硬化反応(ラジカル重合あるいはイオン重合)を促進する化合物を挙げることができる。これらの硬化反応促進剤の添加量は、触媒や開始剤の種類、あるいは硬化反応性部位の違いなどによって異なり一概に規定することはできないが、一般的には硬化反応性樹脂組成物の全固形分に対して0.1〜15質量%程度が好ましく、0.5〜5質量%程度がより好ましい。
また、樹脂組成物は上記成分を適宜配合して製造することができる。この際、液状の低分子モノマー(反応性希釈剤)等に他の成分を溶解することができる場合には別途溶剤を添加する必要はないが、このケースに当てはまらない場合には溶剤を用いて各構成成分を溶解することにより硬化性樹脂組成物を製造することができる。該硬化性樹脂組成物に使用できる溶剤としては、組成物が沈殿することなく、均一に溶解又は分散されるものであれば特に制限はなく適宜選択することができ、具体的には、例えば、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、エステル類(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等)、エーテル類(例えば、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等)アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、エチレングリコール等)、芳香族炭化水素類(例えば、トルエン、キシレン等)、水等を挙げることができる。硬化性組成物が溶剤を含む場合には該組成物を基板及び/又は型の上にキャストし溶剤を乾燥させた後にモールド形状転写操作を行うことが好ましい。
次いで、図13Bに示すように、上型20を降下させ、上型20の転写面21と下型30の転写面31との間で成形材料Mを挟み、圧縮することによって両転写面21、31に倣って成形材料Mを変形させる。
次いで、図13Cに示すように、上型20が降下しきった後に、上型20及び下型30の双方を通して成形材料Mに光Lを照射し、上型20の転写面21と下型30の転写面31との間で成形材料Mを硬化させ、ウエハレベルレンズアレイ10を得る。対となる上型20のレンズ成形面22と下型30のレンズ成形面32との間でレンズ部6が成形される。また、レンズ成形面22、32を除く上型20の転写面21と下型30の転写面31との間で基板部11が成形される。
そして、図13Dに示すように、ウエハレベルレンズアレイ10を上型20及び下型30から離型する。
このように、上型20及び下型30をガラス又は樹脂材料で形成することで、ウエハレベルレンズアレイ10に成形される光硬化性の成形材料Mの全面に光を均一に照射することができる。それにより、成形材料Mの各部を均一に硬化させることができる。なお、上型20又は下型30の少なくとも一方を通して成形材料Mに光を照射することができればよく、よって、上型20又は下型30の一方を電鋳による金属型とすることもできる。ただし、ガラス又は樹脂材料と、金属材料とでは、線膨張係数が約一桁違うので、上型20及び下型30は、いずれもガラス又は樹脂材料で形成されるが好ましい。また、ウエハレベルレンズアレイ10を形成する成形材料Mとして上記の樹脂組成部材を用いた場合に、上型20及び下型30をガラス材料で形成するようにすれば、ガラスと樹脂とでは密着が比較的弱く、離型性の向上も見込める。
以上、マスターモデル40、50を用いて型20、30を製造し、そして型20、30を用いてウエハレベルレンズアレイ10を製造する例を説明したが、マスターモデルを用いずに成形型を直接製造するようにすることもできる。以下に、ウエハレベルレンズアレイ10の製造方法の他の例を説明する。
図14及び図15に示す成形型120は、ウエハレベルレンズアレイ10の表面形状を成形する上型である。上型120は、基板121と、複数の型部材122とを備えている。これらの型部材122は、基板121上に配列され、基板121に固定されている。図示の例では、型部材122は、ウエハレベルレンズアレイ10のレンズ部6の配列に対応して、2次元に配列されている。
基板121は、ウエハレベルレンズアレイ10と同サイズのウエハ状に形成されている。型部材122は、その表面に、ウエハレベルレンズアレイ10のレンズ部6に形成する表側のレンズ面6aを反転した形状のレンズ成形面123を有している。基板121は、光を透過するガラス又は樹脂材料(ガラス転移点Tg3)で形成されている。また、型部材122は、光を透過するガラスや樹脂材料で形成され、そのガラス転移点Tg4は、基板121のガラス転移点Tg3よりも高い。かかる条件を満足する基板121の材料と型部材122の材料との組み合わせとしては、例えば型部材122の材料をPBK40(住田光学ガラス社製、Tg=501℃)とし、基板121の材料としてPSK100(住田光学ガラス社製、Tg=390℃)やK−PG375(住田光学ガラス社製、Tg=344℃)やK−PG325(住田光学ガラス社製、Tg=288℃)とすることができる。上記の組み合わせは、型部材122の材料及び基板121の材料がいずれもガラス材料でのものであるが、基板121の材料、又は型部材122の材料及び基板121の材料を樹脂材料とすることもできる。いずれにおいても型部材122の材料のガラス転移点Tg4が高ければ、基板121に用いることのできる材料の自由度が高まる。型部材122の材料を樹脂材料とする場合には、比較的ガラス転移点の高いものとして、例えばスミカエクセル(住友化学社製、Tg=225℃)やUltrason(BASF社製、TG=220℃)などが好適に用いられる。
図16A、図16B、及び図16Cを参照して、上型120の製造方法を説明する。
まず、多数の型部材122が予め作製される。型部材122は、例えばガラスのプレス成形や樹脂の射出成形により作製される。すなわち、ウエハレベルレンズアレイ10のレンズ部6に形成するレンズ面6aと同形状の金型(金属型)を用いて、ガラス又は樹脂材料をプレス又は射出成形して、金型(金属型)の形状を転写した透明な型部材122を形成する。そして、基板121上を精密に走査可能なXYロボットを用い、型部材122を1個ずつ基板121上に移送し、所定位置に位置決めして配置する。以上の工程を繰り返して、ウエハレベルレンズアレイ10のレンズ部6と同数のレンズ型部材122を基板121上に配列する。
図16Aは、ウエハレベルレンズアレイ10のレンズ部6と同数の型部材122が基板121上に配列された状態を示す。型部材122は、金属製のリテーナ125によってそれぞれ保持されており、基板121上での位置を保たれている。ヒータ等の加熱手段126を用いて基板121を、そのガラス転移点Tg3以上で型部材122のガラス転移点Tg4未満の温度に加熱する。Tg3以上でTg4未満の温度とすることで、型部材122の形状は保ち、基板121のみ軟化させることができる。
次いで、図16Bに示すように、加熱され軟化した基板121に対して、リテーナ125を介して型部材122を一括して基板121に押し付け、型部材122を基板121に埋め込むようにして、基板121と型部材122とを溶着する。型部材122はリテーナ125に保持されており、基板121の軟化によっても、型部材122のピッチは一定に保たれ、また、その中心軸(レンズ部6の光軸に対応)の倒れは防止される。
そして、図16Cに示すように、加熱手段126による加熱を停止し、基板121と型部材122とが接合されてなる上型120からリテーナ125を離間する。隣り合う型部材122の間でリテーナ125が位置していた箇所は凹部127として残るが、適宜、光を透過するガラスや樹脂材料で埋められる。なお、凹部127を残し、上型120を用いたウエハレベルレンズアレイ10の成形時に成形材料Mを充填して、スペーサ9(図1参照)に相当する部材を基板部11に一体に形成するようにしてもよい。
このように、マスターモデルを用いずに上型120を直接製造するようにすれば、マスターモデルの製造に要する手間を削減することができ、更に、マスターモデルの形状を型素材に転写する際に生じ得る誤差を無くすことができる。
上型120を用いたウエハレベルレンズアレイ10の製造は、上述した上型20を用いたウエハレベルレンズアレイ10の製造と同様であるので説明は省略する。なお、上述の例では、基板121のガラス転移点Tg3<型部材122のガラス転移点Tg4としたが、基板121と型部材122とを溶着せずに他の方法(接着等)で一体化する場合は、Tg3<Tg4の関係にする必要はない。
以上、説明したように、本明細書に開示されたレンズアレイ用成形型は、光硬化性の成形材料で複数のレンズ部が配列されたレンズアレイを形成するレンズアレイ用成形型であって、光を透過するガラス又は樹脂材料で形成されている。
また、本明細書に開示されたレンズアレイ用成形型は、光を透過するガラス又は樹脂材料で形成された基板と、前記レンズ部に形成するレンズ面を反転した形状のレンズ成形面を有し、光を透過するガラス又は樹脂材料で形成された複数の型部材と、を備え、前記型部材が、前記基板上に配列されて該基板に固定されている。
また、本明細書に開示されたレンズアレイ用成形型は、前記基板のガラス転移点が、前記型部材のガラス転移点よりも低く、前記型部材は、前記基板を溶かして該基板に溶着されている。
また、本明細書に開示されたレンズアレイ用成形型は、前記レンズ部に形成するレンズ面と同一の形状のレンズ形状面が複数配列された表面を有するマスターモデルの該表面の形状を、該マスターモデルよりもガラス転移点が低く、光を透過するガラス又は樹脂材料で形成された型素材に転写して形成されている。
また、本明細書に開示されたレンズアレイ用成形型の製造方法は、光硬化性の成形材料で複数のレンズ部が配列されたレンズアレイを形成するレンズアレイ用成形型の製造方法であって、前記レンズ部に形成するレンズ面を反転した形状のレンズ成形面を有する型部材を、光を透過するガラス又は樹脂材料で作製する工程と、光を透過するガラス又は樹脂材料で形成された基板上に前記型部材を1個又は複数個ずつ配置する工程を繰り返し、所定数の前記型部材を前記基板上に配列する工程と、前記基板上に配列された前記型部材を前記基板に固定する工程と、を備える。
また、本明細書に開示されたレンズアレイ用成形型の製造方法は、前記基板のガラス転移点が、前記型部材のガラス転移点よりも低く、前記基板の前記ガラス転移点以上で前記型部材の前記ガラス転移点未満の温度で、前記基板と前記複数の型部材とを溶着する。
また、本明細書に開示されたレンズアレイ用成形型の製造方法は、光硬化性の成形材料で複数のレンズ部が配列されたレンズアレイを成形するレンズアレイ用成形型の製造方法であって、前記レンズ部に形成するレンズ面と同一の形状のレンズ形状面が配列された表面を有するマスターモデルを作製する工程と、前記マスターモデルよりもガラス転移点が低く、光を透過するガラス又は樹脂材料で形成された型素材に前記マスターモデルの前記表面の形状を転写する工程と、を備え、前記型素材のガラス転移点以上で前記マスターモデルのガラス転移点未満の温度に前記型素材を加熱して、前記型素材に前記マスターモデルの前記表面の形状を転写する。
また、本明細書に開示されたレンズアレイ用成形型の製造方法は、前記マスターモデルを作製する工程が、前記レンズ部に形成するレンズ面と同一の形状のレンズ形状曲を有するレンズ相当部材を作製する工程と、前記レンズ相当部材を1個又は複数個ずつ基板上に配置する工程を繰り返し、所定数の前記レンズ相当部材を前記基板上に配列する工程と、前記基板上に配列された前記レンズ相当部材を前記基板に固定する工程と、を含む。
また、本明細書に開示されたレンズアレイ用成形型の製造方法は、前記マスターモデルを作製する工程が、前記レンズ部に形成するレンズ面を反転した形状のレンズ成形面を有する転写体を用い、光を透過するガラス又は樹脂材料で形成された基板の表面に前記レンズ成形面の形状を転写して前記レンズ形状面を形成する工程を繰り返して、所定数の前記レンズ形状面を前記基板の表面に配列する。
また、本明細書に開示されたレンズアレイは、複数のレンズ部が配列されたレンズアレイであって、光硬化性の成形材料を、前記レンズアレイ用成形型を用いて成形し、該成形型を通して照射された光により硬化して形成されている。
また、本明細書に開示されたレンズモジュールは、前記レンズアレイから一つのレンズ部を含んで分離されたレンズモジュール。
また、本明細書に開示された撮像ユニットは、前記レンズモジュールと、固体撮像素子を含むセンサモジュールと、を備え、前記レンズ部が前記固体撮像素子の受光面に結像するように前記レンズモジュールが前記センサモジュールに組み付けられている。
1 撮像ユニット
2 センサモジュール
3 レンズモジュール
4 固体撮像素子
5 基板部
6 レンズ部
6a レンズ面
6b レンズ面
7 フランジ部
9 スペーサ
10 レンズアレイ
11 基板部
20 上型
21 上型の転写面
22 上型のレンズ成形面
23 加熱手段
30 下型
31 下型の転写面
32 下型のレンズ成形面
40 マスターモデル
41 基板
42 レンズ形状面
50 マスターモデル
51 基板
52 レンズ形状面
60 転写体
61 レンズ成形面
62 加熱手段
120 上型
121 基板
122 型部材
123 レンズ成形面
125 リテーナ
126 加熱手段
127 凹部
140 マスターモデル
141 基板
142 レンズ相当部材
143 レンズホルダ
144 接着剤
145 XYロボット
M 成形材料

Claims (12)

  1. 光硬化性の成形材料で複数のレンズ部が配列されたレンズアレイを形成するレンズアレイ用成形型であって、
    光を透過するガラス又は樹脂材料で形成されたレンズアレイ用成形型。
  2. 請求項1に記載のレンズアレイ用成形型であって、
    光を透過するガラス又は樹脂材料で形成された基板と、
    前記レンズ部に形成するレンズ面を反転した形状のレンズ成形面を有し、光を透過するガラス又は樹脂材料で形成された複数の型部材と、を備え、
    前記型部材が、前記基板上に配列されて該基板に固定されたレンズアレイ用成形型。
  3. 請求項2に記載のレンズアレイ用成形型であって、
    前記基板のガラス転移点が、前記型部材のガラス転移点よりも低く、
    前記型部材は、前記基板を溶かして該基板に溶着されているレンズアレイ用成形型。
  4. 請求項1に記載のレンズアレイ用成形型であって、
    前記レンズ部に形成するレンズ面と同一の形状のレンズ形状面が複数配列された表面を有するマスターモデルの該表面の形状を、該マスターモデルよりもガラス転移点が低く、光を透過するガラス又は樹脂材料で形成された型素材に転写して形成されたレンズアレイ用成形型。
  5. 光硬化性の成形材料で複数のレンズ部が配列されたレンズアレイを形成するレンズアレイ用成形型の製造方法であって、
    前記レンズ部に形成するレンズ面を反転した形状のレンズ成形面を有する型部材を、光を透過するガラス又は樹脂材料で作製する工程と、
    光を透過するガラス又は樹脂材料で形成された基板上に前記型部材を1個又は複数個ずつ配置する工程を繰り返し、所定数の前記型部材を前記基板上に配列する工程と、
    前記基板上に配列された前記型部材を前記基板に固定する工程と、
    を備えるレンズアレイ用成形型の製造方法。
  6. 請求項5に記載のレンズアレイ用成形型の製造方法であって、
    前記基板のガラス転移点が、前記型部材のガラス転移点よりも低く、
    前記基板の前記ガラス転移点以上で前記型部材の前記ガラス転移点未満の温度で、前記基板と前記複数の型部材とを溶着するレンズアレイ用成形型の製造方法。
  7. 光硬化性の成形材料で複数のレンズ部が配列されたレンズアレイを成形するレンズアレイ用成形型の製造方法であって、
    前記レンズ部に形成するレンズ面と同一の形状のレンズ形状面が配列された表面を有するマスターモデルを作製する工程と、
    前記マスターモデルよりもガラス転移点が低く、光を透過するガラス又は樹脂材料で形成された型素材に前記マスターモデルの前記表面の形状を転写する工程と、
    を備え、
    前記型素材のガラス転移点以上で前記マスターモデルのガラス転移点未満の温度に前記型素材を加熱して、前記型素材に前記マスターモデルの前記表面の形状を転写するレンズアレイ用成形型の製造方法。
  8. 請求項7に記載のレンズアレイ用成形型の製造方法であって、
    前記マスターモデルを作製する工程は、
    前記レンズ部に形成するレンズ面と同一の形状のレンズ形状曲を有するレンズ相当部材を作製する工程と、
    前記レンズ相当部材を1個又は複数個ずつ基板上に配置する工程を繰り返し、所定数の前記レンズ相当部材を前記基板上に配列する工程と、
    前記基板上に配列された前記レンズ相当部材を前記基板に固定する工程と、
    を含むレンズアレイ用成形型の製造方法。
  9. 請求項7に記載のレンズアレイ用成形型の製造方法であって、
    前記マスターモデルを作製する工程は、
    前記レンズ部に形成するレンズ面を反転した形状のレンズ成形面を有する転写体を用い、光を透過するガラス又は樹脂材料で形成された基板の表面に前記レンズ成形面の形状を転写して前記レンズ形状面を形成する工程を繰り返して、所定数の前記レンズ形状面を前記基板の表面に配列するレンズアレイ用成形型の製造方法。
  10. 複数のレンズ部が配列されたレンズアレイであって、
    光硬化性の成形材料を、請求項1から4のいずれか一項に記載のレンズアレイ用成形型を用いて成形し、該成形型を通して照射された光により硬化して形成されたレンズアレイ。
  11. 請求項10に記載のレンズアレイから一つのレンズ部を含んで分離されたレンズモジュール。
  12. 請求項11に記載のレンズモジュールと、固体撮像素子を含むセンサモジュールと、を備え、
    前記レンズ部が前記固体撮像素子の受光面に結像するように前記レンズモジュールが前記センサモジュールに組み付けられた撮像ユニット。
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