JP2837326B2 - 貼着装置および液晶表示板の製造方法 - Google Patents

貼着装置および液晶表示板の製造方法

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JP2837326B2
JP2837326B2 JP4320921A JP32092192A JP2837326B2 JP 2837326 B2 JP2837326 B2 JP 2837326B2 JP 4320921 A JP4320921 A JP 4320921A JP 32092192 A JP32092192 A JP 32092192A JP 2837326 B2 JP2837326 B2 JP 2837326B2
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誠一 梶谷
繁晴 井野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば単板式カラー
液晶プロジェクションなどに用いられる液晶表示板を得
るために、カラーフィルタが形成されたマイクロレンズ
基板と液晶表示素子とを、紫外線硬化型接着剤を硬化さ
せることによって接着する貼着装置および液晶表示板の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近では、液晶表示素子は直視型だけで
なく、OHP(オーバヘッドプロジェクタ)やプロジェ
クションテレビなどに用いられる投影型液晶表示素子と
しても需要が高まっている。液晶表示素子を投影形とし
て使用した場合、従来の画素数で拡大率を高めると画面
の粗さが目立ってくる。高い拡大率でも精細な画像を得
るためには、画素数を増やすことが必要となる。
【0003】しかし、液晶表示素子の画素数を増やした
場合、特にアクティブマトリクス型液晶表示装置におい
ては、画素以外の部分の占める面積が大きくなる。この
画素以外の部分を覆うブラックマトリクスの面積が増大
した場合、表示に寄与する面積が減少し、表示素子の開
口率が低下することになる。開口率の低下が生じると画
面が暗くなり、画像品位を低下させることになる。この
ような画素数の増加による開口率の低下を防止するため
に、液晶表示素子の一方表面にマイクロレンズを形成す
ることが提案されている(特開昭60−165621〜
165624号公報参照)。
【0004】各画素に対応する複数のマイクロレンズを
形成することによって、たとえばブラックマトリクスに
よって遮光されていた光を画素内に集光させることがで
き、効率的な光の利用が可能となる。液晶表示素子とは
別の1枚の基板にマイクロレンズを形成し、このマイク
ロレンズ基板を接着剤にて液晶表示素子に貼り合わせ
て、液晶表示板を形成しても同様の効果が得られる。
【0005】液晶表示素子の基板とマイクロレンズ基板
とは材質が異なる場合があり、接着剤として熱硬化型樹
脂を用いた場合には、熱膨張係数の差による位置ずれや
剥離などが生じるおそれがある。また、常温硬化型樹脂
では、熱硬化型樹脂など他の樹脂に比べて硬化時間が長
くかかるだけでなく、接着強度も弱いという問題があ
る。そこで、最も好ましい方法として、紫外線硬化型接
着剤(以下「接着剤」と略すこともある)を液晶表示素
子の一方の基板の全面に塗布し、マイクロレンズ基板を
押し付けた後、紫外線を照射して接着剤を硬化させる方
法が提案されている。
【0006】すなわち、液晶表示素子の各画素とマイク
ロレンズとの位置合わせを行い、貼り合わせ面全面のゴ
ミ検査を行った後、マイクロレンズ基板の上面から紫外
線をマイクロレンズ基板の全面に照射することによって
接着剤が硬化して、マイクロレンズ基板と液晶表示素子
とが貼着される。接着剤を硬化させる際に、液晶表示素
子側から紫外線を照射することも考えられるが、紫外線
がトランジスタ、配向膜および液晶の特性に悪影響を及
ぼすため、液晶表示素子側から紫外線を照射することは
好ましくない。
【0007】図5は、典型的な先行技術を簡略化して説
明する液晶表示板50の貼着装置51の断面図であり、
図6は、図5に示される貼着装置51を拡大して示す平
面図である。
【0008】基台52の平坦な支持面52aには液晶表
示素子53が固定され、液晶表示素子53の上面53a
には、接着剤が塗布されて、マイクロレンズ基板54が
上載される。前記接着剤を硬化させるに先立って、前記
液晶表示素子53に対するマイクロレンズ基板54の位
置合わせを行うために、このマイクロレンズ基板54の
図5における左右方向両側面をX方向両側から挟持する
一対の挟持部材55a,55bと、紙面に対して垂直方
向両側面をY方向両側から挟持する一対の挟持部材55
c,55dとによってマイクロレンズ基板54を挟持す
る。これらの挟持部材55a,55b;55c,55d
は、相互に摺動自在に嵌まり込む案内レール56a,5
6bによって、X方向およびY方向に案内される。一方
の案内レール56aは取付板57に固定され、この取付
板57は連結片58によって支持板59に固定される。
【0009】前記取付板57および支持板59には、支
持板59の上方に配置される紫外線照射手段60によっ
て照射された紫外線が透過する透孔15,16がそれぞ
れ形成され、前記挟持部材55a,55b;55c,5
5dによって挟持されたマイクロレンズ基板54を介し
て、接着剤に紫外線を照射するように構成されている。
【0010】支持板59に関連して設けられる駆動手段
64によって、支持板59、取付板57および挟持部材
55a,55b;55c,55dをX方向およびY方向
に変位させ、またθ方向に角変位させて、液晶表示素子
53のマトリクス状の各画素とマイクロレンズ基板54
の各マイクロレンズとが一致するように位置合わせを行
い、紫外線を照射することによって接着剤を硬化させ
て、液晶表示板50が形成される。
【0011】ところで、従来のカラー液晶プロジェクシ
ョンは、赤(R)、緑(G)および青(B)の各色に対
応する3枚の液晶表示素子を使用する3板式カラー液晶
プロジェクション(以下「3板式」と略す)であるが、
マイクロレンズの一方表面にカラーフィルタを形成する
ことによって、1枚の液晶表示素子でカラー液晶プロジ
ェクションを製作することができる。このカラー液晶プ
ロジェクションは、3板式に対して単板式カラー液晶プ
ロジェクション(以下「単板式」と略す)と呼ばれ、単
板式は3板式に比べて小型軽量化およびコストダウンを
容易に図ることができる。
【0012】3板式の各液晶表示素子は全体的に透明で
あるため、マイクロレンズ基板の上方から紫外線を照射
して、接着剤を硬化させる際に、マイクロレンズ基板を
透過する紫外線の強度にムラがなく、接着剤が均一に硬
化する。しかしながら、単板式においては、以下の課題
を有する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】図7は、図5に示され
る貼着装置51による接着剤の硬化前後の変化を示す液
晶表示板50の断面図である。図7(a)に示されるよ
うに、このマイクロレンズ基板54は、マイクロレンズ
54aと、液晶表示素子53の各画素に対応した赤
(R)、緑(G)および青(B)の各色が個別に形成さ
れたカラーフィルタ66とを有しているので、マイクロ
レンズ基板54の直上から照射される紫外線61aの透
過率が大幅に低下して硬化速度が低下する。一方、接着
剤67の周縁部には、紫外線を遮る部材がないため、接
着剤67の周縁部から紫外線61bが直接照射され、周
縁部から数mm程度までの接着剤67aは、内方寄りの
接着剤67bに比べて硬化速度が極めて速くなる。
【0014】このように接着剤67の硬化が不均一に行
われた場合、液晶表示素子53の基板68は1.1mm
以下の薄いガラス板であるため、図7(b)に示される
ように、接着剤67の硬化収縮の相違によってセルギャ
ップが局所的に不均一となり、点灯むらなどの画像品位
の低下の要因となることがある。また、セルギャップが
局所的に不均一になると、接着剤67と基板68とに大
きな応力が生じ、剥離などが発生しやすくなり、生産性
および信頼性を損なうこともある。
【0015】したがって、本発明の目的は、液晶表示素
子とマイクロレンズ基板との接着による液晶表示素子の
基板の変形を防止して、生産性、信頼性を向上させると
ともに、画像品位の低下を防止することができる貼着装
置および液晶表示板の製造方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、液晶表示素子
を支持する支持手段と、前記支持手段によって支持され
る液晶表示素子の一方表面に塗布される紫外線硬化型接
着剤によって接着されるカラーフィルタおよびマイクロ
レンズの接合体を両側方から挟持する挟持手段と、前記
挟持手段を、相互に接合されるべき液晶表示素子および
接合体の各接合面に平行な仮想平面内で相互に直交する
X方向およびY方向に変位させ、かつ前記仮想平面に垂
直なZ方向まわりに角変位駆動させる変位手段と、前記
液晶表示素子の一方表面に紫外線硬化型接着剤を介して
上載される接合体の上方から紫外線を照射する紫外線照
射手段と、前記紫外線照射手段と前記接合体との間であ
って、かつ前記紫外線照射手段から照射される紫外線の
経路に介在され、前記液晶表示素子および接合体の各周
縁部付近に介在される紫外線硬化型接着剤への紫外線の
照射強度を、その周縁部付近よりも内方寄りの領域に比
べて小さくなるように、および各周縁部付近と内方寄り
の領域とにわたって均一になるように、変化させる照射
規定手段とを含むことを特徴とする貼着装置である。ま
た本発明は、照射規定手段は、紫外線の照射を前記各周
縁部付近で遮断する第1の状態と、前記各周縁部付近と
その周縁部付近寄りも内方寄りの領域とにわたって紫外
線を均一な強度で照射する第2の状態とを切換えること
を特徴とする。また本発明は、液晶表示素子の接合面
と、カラーフィルタおよびマイクロレンズの接合体の接
合面との間に、紫外線硬化型接着剤を介在して挟持し、
液晶表示素子と接合体との相互の位置合わせを行い、接
合体に関して液晶表示素子とは反対側から紫外線を照射
し、紫外線の強度を、照射の初めに、液晶表示素子およ
び接合体の各周縁部付近で、周縁部付近よりも内方寄り
の領域に比べて、小さくし、前記内方寄りの領域の紫外
線硬化型接着剤が半硬化状態になった後、紫外線の強度
を、前記各周縁部付近と前記内方寄りの領域とにわたっ
て均一になるように変化することを特徴とする液晶表示
板の製造方法である。また本発明は、紫外線の強度を、
照射の初めに、照射規定手段を前記各周縁部付近に配置
して、遮断し、前記内方寄りの領域の紫外線硬化型接着
剤が半硬化状態になった後、照射規定手段を前記周縁部
付近から取り除くことを特徴とする。
【0017】
【作用】本発明に従えば、前記変位手段によって、前記
挟持手段を、相互に接合されるべき前記液晶表示素子お
よび接合体の各接合面に平行な仮想平面内で相互に直交
するX方向およびY方向に変位させ、また前記仮想平面
に垂直なZ方向まわりに角変位駆動させて、前記液晶表
示素子と接合体との位置合わせを行う。その後、前記紫
外線照射手段から照射される紫外線を、前記照射規定手
段によって、前記液晶表示素子および接合体の各周縁部
付近に介在される紫外線硬化型接着剤が硬化しないよう
に遮光し、その他の領域の紫外線硬化型接着剤を硬化さ
せる。特に本発明に従えば、紫外線の強度を、紫外線の
照射の初めには、前記各周縁部付近で、内方寄りの領域
に比べて小さくし、紫外線硬化型接着剤の半硬化状態に
なった後には、周縁部付近と内方寄りの領域とにわたっ
て紫外線の強度が均一になるように照射規定手段を制御
する。これによって周縁部付近と内方寄りの領域とにお
ける紫外線硬化型接着剤の硬化完了時刻はほぼ等しくな
り、したがって紫外線硬化型接着剤の全領域を均一に硬
化させることができる。
【0018】
【実施例】図1は、本発明の一実施例である貼着装置1
の断面図であり、図2は、この貼着装置1を拡大して示
す平面図である。
【0019】貼着装置1は、液晶表示素子2を支持する
支持手段である基台3と、液晶表示素子2に貼着される
マイクロレンズ基板4を挟持する挟持手段5と、この挟
持手段5を変位させる変位手段6と、紫外線を照射する
紫外線照射手段である光源7とを基本的に有する。
【0020】基台3には、図示しない固定手段が設けら
れており、基台3の平坦な支持面3aには液晶表示素子
2が固定される。この液晶表示素子2の上方の基板2a
上には、紫外線硬化型接着剤が塗布され、マイクロレン
ズ基板4が上載されて、接合体である液晶表示板40が
形成される。
【0021】前記接着剤を硬化させるに先立って、前記
液晶素子2に対するマイクロレンズ基板4の位置合わせ
を行うために、このマイクロレンズ基板4の図1におけ
る左右方向両側面をX方向両側から挟持する一対の挟持
部材8,9と、紙面に対して垂直方向両側面をY方向両
側から挟持する一対の挟持部材10,11とによってマ
イクロレンズ基板4を挟持する。
【0022】挟持部材8は、水平な板状の基部8aと、
基部8aの内方寄りの一側縁部からほぼ直角に屈曲して
下方に連なる垂下部8bと、垂下部8bの下端部から内
方に屈曲して連なる挟持部8cと、挟持部8cよりも上
方で前記垂下部8bの途中位置から内方に突出して一体
的に形成される照射規定手段としての突部8dとを有す
る。
【0023】前記垂下部8bは、基部8aの長手方向、
すなわち図1の紙面に垂直方向の中央部付近に形成さ
れ、この垂下部8bに連なって前記挟持部8cが形成さ
れている。また、前記突部8dは、基部8aの長手方
向、すなわち図1の紙面に垂直方向に延びて形成され、
その長手方向両端部は、周方向に隣接する挟持部材1
0,11の突部10d,11dに上下に重なって形成さ
れる。
【0024】このような前記挟持部材8の基部8aの上
面には、X方向に沿って延びる案内レール12が固定さ
れ、この案内レール12は、板状の取付板13の下面に
固定される案内レール14が摺動自在に嵌まり込んで、
前記挟持部材8をX方向に沿って変位自在に案内する。
【0025】取付板13には、相互に接合されるべき液
晶表示素子2およびマイクロレンズ基板4への予め定め
る照射領域、すなわちこれらの液晶表示素子2およびマ
イクロレンズ基板4を含む領域にわたって開口する透孔
15が形成され、この透孔15の周縁部には、複数の連
結片16が固定されて取付板13よりも上方に配置され
る支持板17に連結される。この支持板17には、前記
取付板13の透孔15に対応するたとえば同一形状の透
孔18が形成される。このような透孔18の直上には、
前記光源7が配置されている。すなわちマイクロレンズ
基板4に関して液晶表示素子2とは反対側(図1の上
方)に配置された光源7から、紫外線を照射する。
【0026】なお、残余の挟持部材9,10,11もま
た、上述の挟持部材8と同様な構成を有しており、重複
を避けて説明を省略する。以上の挟持部材8〜11、案
内レール12,14、取付板13、連結片16および支
持板17から挟持手段5が構成される。
【0027】前記支持板17の長手方向一端部付近に
は、この支持板17をZ方向の中心軸線19まわりに矢
符θ方向へ角変位させ、かつ前述のX方向およびY方向
へ変位させるための駆動手段20が設けられ、支持板1
7と駆動手段20とから変位手段6が構成される。この
駆動手段20によって、紫外線硬化型接着剤が未硬化の
状態で各挟持部材8〜11によって挟持されたマイクロ
レンズ基板4は、液晶表示素子2に対する角変位方向の
位置合わせが行われ、かつX方向およびY方向の位置合
わせが行われる。
【0028】位置合わせが行われた後に、前記光源7か
ら紫外線21を照射して、液晶表示素子2とマイクロレ
ンズ基板4との間に介在する接着剤を硬化させる際に、
前述したように各挟持部材8〜11の各突部8d〜11
dによって周縁部付近の接着剤を紫外線照射によって硬
化させずに、周縁部付近よりも内方寄りの接着剤だけを
硬化させることができる。
【0029】前記挟持部材8〜11の突部8d〜11d
の長さは、挟持部8c〜11cが当接するマイクロレン
ズ基板4の端部を通る仮想垂直線を基準として内方方向
を正、外方方向を負とすると、前記光源7から照射され
る紫外線21が平行光である場合、0mm〜0.5mm
の範囲が好ましい。また、紫外線が収束光である場合、
図3に示されるように、カラーフィルタ30が形成され
たマイクロレンズ31の下方表面31aにおける端部3
1bからの隠蔽幅(D)は、下記式(1)で表される。
【0030】 D=h×tanφ …(1) 〔ただし、hはマイクロレンズ31の下面31aから挟
持部材32の突部32dまでの距離(mm)であり、φ
は紫外線33が光軸に対してなす角度である。〕したが
って、たとえばφが10°の時の隠蔽幅がD1である場
合、この隠蔽幅を考慮して、突部8d〜11dの長さ
は、−D1〜0.5−D1(mm)となる。同様にし
て、紫外線が発散光である場合、突部8d〜11dの長
さは、D1〜0.5+D1(mm)となる。
【0031】このように、各挟持部材8〜11には、前
述したように突部8d〜11dが形成されているので、
各挟持部材8〜11が相互に近接する方向に変位して、
各突部8d〜11dがマイクロレンズ基板4の各側面に
当接し、マイクロレンズ基板4を挟持した状態となる。
【0032】マイクロレンズ基板4を挟持した状態で位
置合わせを行った後に、光源7から紫外線を照射して、
マイクロレンズ基板4と液晶表示素子2との間に介在す
る接着剤を硬化させる。この際、各挟持部材8〜11の
各突部8d〜11dによって、周縁部付近の接着剤への
紫外線が遮蔽されるため、接着剤は未硬化の状態を保持
するが、周縁部付近よりも内方寄りの接着剤は硬化する
こととなる。
【0033】図4は、本実施例に係る貼着装置1による
接着剤の硬化前後の変化を示す液晶表示板40の断面図
である。図4に示されるように、液晶表示板40はマイ
クロレンズ基板4と液晶表示素子2とからなり、マイク
ロレンズ基板4は、マイクロレンズ4aと、液晶表示素
子2の各画素に対応した赤(R)、緑(G)および青
(B)の三原色が前記マイクロレンズ4aの表面に個別
に形成された矩形状のカラーフィルタ41とを有してい
る。単板式は、3板式と比較すると、投影の際に照射さ
れる光の照度が高いため、カラーフィルタ41の形成に
使用される顔料としては、耐光性の高い顔料が用いられ
る。
【0034】マイクロレンズ4aの製造法としては、イ
オン交換法(Appl.Optics,21(6),p
1052(1982))、膨潤法(「プラスティックマ
イクロレンズの新しい作成法」第24回微小光学研究
会)、熱だれ法(Appl.Optics,27,p1
282(1988))、蒸着法(特開昭55−1358
08号公報)、熱転写法(特開昭61−64158号公
報)、機械加工法などが例示される。
【0035】液晶表示素子2は、一対のガラス基板2
a,2bと、このガラス基板2a,2b間に介在する表
示媒体としての液晶層42とから基本的に構成されてい
る。前記ガラス基板2a,2bの間には、環状のシール
材43が介在され、ガラス基板2a,2b間の空間には
液晶が注入され、液晶層42が形成される。一方のガラ
ス基板2aの液晶層42に接する表面には、図示しない
ブラックマスクが形成されており、他方のガラス基板2
bの液晶層42に接する表面には、同じく図示しない画
素電極、スイッチング素子、バス配線などが形成されて
いる。
【0036】マイクロレンズ基板4と液晶表示素子2と
の間には、紫外線硬化型接着剤44が介在し、この接着
剤44には、接着剤44の層の厚みを調整するためのス
ペーサ、たとえば真球形のプラスティックスペーサが予
め混入されている。紫外線硬化型接着剤44としては、
日本ロックタイト社製の速硬化形LX1347、NOR
LAND社製のNOA−61、THREE BOND社
製のAVR−100などが例示される。また、マイクロ
レンズ基板4と液晶表示素子2との間に熱膨張率の差が
生じると、液晶表示板40の温度差に対する信頼性が低
下するおそれがあるため、伸縮性の大きいプラスティッ
クスペーサを用いることが望ましい。
【0037】図4(a)に示されるように、本実施例に
係る貼着装置1によれば、周縁部付近の接着剤44aへ
は紫外線21が照射されず、周縁部付近よりも内方寄り
の接着剤44bのみへ紫外線21が照射されるので、前
記内方寄りの接着剤44bのみを硬化させることができ
る。
【0038】しかしながら、周縁部付近の接着剤44a
が未硬化の状態であると、接着力および信頼性が低下す
るおそれがある。したがって、前記内方寄りの接着剤4
4bが位置合わせの状態を保持できる程度以上に硬化し
た時点で各挟持部材8〜11を相互に離反する方向に変
位させた後、接着剤44の全領域に再び紫外線を照射す
る。
【0039】この第2回目の紫外線照射において、接着
剤44の周縁部付近とそれよりも内方寄りの領域とでは
既に照射された紫外線強度が不均一となるが、第1回目
の紫外線照射によって、前記内方寄りの接着剤44bは
半硬化状態であるため、接着剤44の周縁部付近とそれ
よりも内方寄りの領域との硬化完了時刻はほぼ等しくな
り、図4(b)に示されるように、接着剤44の全領域
を均一に硬化させることができる。
【0040】したがって本実施例によれば、接着剤44
の硬化が全領域において均一に行われるため、セルギャ
ップが均一となり、点灯むらなどの画像品位の低下およ
びマイクロレンズ4と液晶表示素子2との剥離を防止す
ることができ、高品位画像、高信頼性の液晶表示板40
を得ることができる。
【0041】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、接合体で
あるカラーフィルタおよびマイクロレンズと液晶表示素
子との位置合わせを行った状態で、周縁部以外の領域の
紫外線硬化型接着剤のみを硬化させることができるの
で、周縁部付近の紫外線硬化型接着剤が硬化することに
よる液晶表示素子の基板の変形を防止して、生産性、信
頼性を向上させるとともに、画像品位の低下を防止する
ことができる。特に本発明によれば、紫外線の強度を各
周縁部付近で、内方寄りの領域に比べて小さくし、紫外
線硬化型接着剤が半硬化状態になった後、周縁部付近と
内方寄りの領域とにわたって紫外線の強度が均一になる
ように変化するので、周縁部付近と内方寄りの領域とに
おける硬化完了時刻をほぼ等しくすることができ、こう
して紫外線硬化型接着剤の全領域にわたって均一に硬化
させることができるようになる。したがって上述のよう
に液晶表示素子の基板の変形を防止し、生産性、信頼性
を向上させるとともに、画像品位の低下を防止すること
ができる。さらに本発明によれば、紫外線は、接合体に
関して液晶表示素子とは反対側から照射され、したがっ
て液晶表示素子に紫外線が大きな強度で照射することを
回避し、液晶表示素子の特性に悪影響が及ぼされること
がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である貼着装置1の断面図で
ある。
【図2】図1の貼着装置1を拡大して示す平面図であ
る。
【図3】紫外線が収束光である場合の隠蔽幅(D)の算
出を説明するための部分断面図である。
【図4】貼着装置1による接着剤の硬化前後の変化を示
す液晶表示板40の断面図である。
【図5】従来の貼着装置51の断面図である。
【図6】図5の貼着装置51を拡大して示す平面図であ
る。
【図7】貼着装置51による接着剤の硬化前後の変化を
示す液晶表示板50の断面図である。
【符号の説明】
1 貼着装置 2 液晶表示素子 3 基台(支持手段) 4 マイクロレンズ基板(接合体) 5 挟持手段 6 変位手段 7 光源(紫外線照射手段) 8d,9d,10d,11d 突部(照射規定手段) 21 紫外線 41 カラーフィルタ 44 紫外線硬化型接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井野 繁晴 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 中川 智和 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−248125(JP,A) 特開 平3−137617(JP,A) 特開 昭63−305324(JP,A) 特開 昭62−220902(JP,A) 特開 昭60−249121(JP,A) 特開 平4−171129(JP,A) 特開 平4−171130(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/1335 G02F 1/13 101

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液晶表示素子を支持する支持手段と、 前記支持手段によって支持される液晶表示素子の一方表
    面に塗布される紫外線硬化型接着剤によって接着される
    カラーフィルタおよびマイクロレンズの接合体を両側方
    から挟持する挟持手段と、 前記挟持手段を、相互に接合されるべき液晶表示素子お
    よび接合体の各接合面に平行な仮想平面内で相互に直交
    するX方向およびY方向に変位させ、かつ前記仮想平面
    に垂直なZ方向まわりに角変位駆動させる変位手段と、 前記液晶表示素子の一方表面に紫外線硬化型接着剤を介
    して上載される接合体の上方から紫外線を照射する紫外
    線照射手段と、 前記紫外線照射手段と前記接合体との間であって、かつ
    前記紫外線照射手段から照射される紫外線の経路に介在
    され、前記液晶表示素子および接合体の各周縁部付近に
    介在される紫外線硬化型接着剤への紫外線の照射強度
    を、その周縁部付近よりも内方寄りの領域に比べて小さ
    くなるように、および各周縁部付近と内方寄りの領域と
    にわたって均一になるように、変化させる照射規定手段
    とを含むことを特徴とする貼着装置。
  2. 【請求項2】 照射規定手段は、 紫外線の照射を前記各周縁部付近で遮断する第1の状態
    と、 前記各周縁部付近とその周縁部付近寄りも内方寄りの領
    域とにわたって紫外線を均一な強度で照射する第2の状
    態とを切換えることを特徴とする請求項1記載の粘着装
    置。
  3. 【請求項3】 液晶表示素子の接合面と、カラーフィル
    タおよびマイクロレンズの接合体の接合面との間に、紫
    外線硬化型接着剤を介在して挟持し、 液晶表示素子と接合体との相互の位置合わせを行い、 接合体に関して液晶表示素子とは反対側から紫外線を照
    射し、 紫外線の強度を、照射の初めに、液晶表示素子および接
    合体の各周縁部付近で、周縁部付近よりも内方寄りの領
    域に比べて、小さくし、 前記内方寄りの領域の紫外線硬化型接着剤が半硬化状態
    になった後、紫外線の強度を、前記各周縁部付近と前記
    内方寄りの領域とにわたって均一になるように変化する
    ことを特徴とする液晶表示板の製造方法。
  4. 【請求項4】 紫外線の強度を、照射の初めに、照射規
    定手段を前記各周縁部付近に配置して、遮断し、 前記内方寄りの領域の紫外線硬化型接着剤が半硬化状態
    になった後、照射規定手段を前記周縁部付近から取り除
    くことを特徴とする請求項3記載の液晶表示板の製造方
    法。
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