JP2009025692A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】防眩層を透明保護板に塗布して形成する場合に、防眩層の密着力を高める。
【解決手段】光源1側から偏光板21、ガラス基板22及び液晶層23からなる液晶セル29、偏光板24、透明有機物媒体層25、透明保護板26が積層され、透明保護板26の視認面側に防眩層27が形成された構造となっている。偏光板21及び24は、透明粘着層28を介してガラス基板22に接着される。防眩層27は、そのガラス転移温度Tgが、50℃以上の部材からのみで構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】光源1側から偏光板21、ガラス基板22及び液晶層23からなる液晶セル29、偏光板24、透明有機物媒体層25、透明保護板26が積層され、透明保護板26の視認面側に防眩層27が形成された構造となっている。偏光板21及び24は、透明粘着層28を介してガラス基板22に接着される。防眩層27は、そのガラス転移温度Tgが、50℃以上の部材からのみで構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、画像表示面に透明保護板を有する液晶表示装置に関する。
近年、情報・通信関連機器における表示装置の進歩は著しい。中でも、液晶ディスプレイは、ブラウン管に比べて薄型化・軽量化できるうえに、視野角拡大技術・動画技術の進歩に伴い、モバイル機器やデジタル家電等の表示デバイスとして不可欠なものとなっている。また、近年液晶ディスプレイ市場の大画面志向の流れを受けて、液晶ディスプレイパネルの更なる大型化が図られている。
液晶ディスプレイパネルの基板は、通常、厚さ1mm以下の薄いガラス基板で製造されている。ガラス基板は、その面積が大きくなればなるほど耐衝撃性が低下する。そのためこれまでの手法のままでは、大画面化に伴い、耐衝撃性は大幅に低下していく。さらに、ガラス基板が割れるほどの大きな衝撃でなくとも、外部から圧力が加わった場合、液晶層を挟持するガラス基板に、ずれやギャップが部分的に変化するため、表示に乱れが生じることがある。
このような外部からの衝撃に対して、ディスプレイの視認側最表面に、アクリルやガラス等の透明な基板を保護板として配置し、強度改善を図ることが、下記特許文献1に記載されている。
これら透明保護板の視認側最表面は、視認性を向上するために、表面処理層が形成されていることが多い。表面処理層として、外からの光による反射を低減させるための反射防止層や防眩層などがある。このうち防眩層は、表面に微細な凹凸を設けるか、または、内部に微粒子を含有させて、反射光を拡散させることにより、防眩効果を発揮する方法である。防眩層を形成する手段として、防眩性機能を有する層が形成された粘着剤付フィルムを、透明保護板の最表面に貼付することが一般的である。
防眩性機能を有するフィルムは、その表面に凹凸を有するか、または、内部に微粒子を含有させた防眩性機能を有する防眩層と、その基材となる透明基材層と、ディスプレイ表面、すなわち、偏光板や透明保護板へ接着するための透明粘着層とを有する。さらに、フィルムの搬送・保管時、または、フィルムを目的面上へ貼付するなどディスプレイ製造工程時などに、防眩層及び粘着層へ傷や汚れがつくのを防止するために、フィルムの透明基材層と接していないそれぞれの面は剥離テープで保護され、フィルム自体が多層構造となっている。
特開2007−041534号公報
このように、防眩性機能付フィルムは多層構造で、複数の異なる物質から構成されているが、防眩性機能発揮に寄与しているのは防眩層のみである。フィルムの透明基材層は、防眩層の下地であり、フィルムとしての強度を保持し、防眩層の硬度を確保するための下地である。また、透明粘着層は異材面と接着するために設けられている。これら透明基材層及び透明粘着層は、異材界面で反射を生じ、光学的に不利である。さらに、剥離テープは、ディスプレイ製造後は不要なものであり、廃棄物として処分しなければならない。
したがって、透明基材層、粘着層及び剥離テープを必要としない防眩層形成法が望まれている。さらに、フィルムタイプは、目的面上へ貼付する際、気泡や埃など異物を巻込み、シワが発生する原因となりやすい。
また、ディスプレイの用途、使用される環境が広がるにつれて、より厳しい要求が求められるようになっている。寒冷地域では−40℃、高温高湿地域では40℃近くで使用されることもある。フィルムの透明粘着層は、常温では優れた密着性を示すが、保護板視認面は、特に、環境の影響を受けやすく、このような低温又は高温高湿下で使用される場合、粘着力が低下し、粘着面の剥離やふくれが生じる恐れがある。
一方、フィルムを使用しない塗布型防眩層の場合には、熱又は光硬化型樹脂を、透明保護板上へ塗布した後、硬化させる。この硬化反応時に樹脂層は収縮するが、透明保護板の厚さは、防眩層の膜厚に比べ、十分に大きいため、フィルム製造時に発生するようなカールは起こらない。なお、硬化反応は体積収縮を伴うため、防眩層の膜厚が大きい場合には、硬化時、透明保護板に反り変形が発生するおそれがある。また、防眩層を塗布して形成するために、防眩層と透明保護板との間には透明粘着層が無く、十分な密着力が得られないことが懸念される。密着力が不十分だと、例えば、透明保護板の視認面を、布巾で強く拭いたりした場合に、防眩層が剥離する恐れがある。
本発明の目的は、画面の大型化に伴い顕著になるであろう液晶ディスプレイパネルのガラス基板の耐衝撃性の低下に対して、耐衝撃性を有し、かつ、環境に配慮して、不要な部材を削減した低コストで、良好な視認性を得ることの可能な液晶表示装置を提示することにある。
本発明は、透明保護板を備えた液晶表示装置において、透明保護板上に、透明粘着層を介さずに直接形成された防眩層のガラス転移温度Tgが、50℃以上の部材で構成されていることを特徴とする。
以上、本発明によれば、液晶ディスプレイパネルのガラス基板が大型化しても十分な耐衝撃性を有する液晶表示装置を提供することができる。また、透明保護板上に、防眩層を直接塗布形成し、従来の防眩フィルムに必要であった基材層や粘着層が不要となることから、部材及び製造工程の削減となり、低コストで耐環境性に優れた液晶表示装置を提供することができる。
以下、図面を用いて、本発明の実施例を説明する。なお、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
図1は、本実施例の液晶表示装置の模式断面図である。図1において、光源1側から偏光板21、ガラス基板22及び液晶層23からなる液晶セル29、偏光板24、透明有機物媒体層25、透明保護板26が積層され、透明保護板26の視認面側に防眩層27が形成された構造となっている。偏光板21及び24は、透明粘着層28を介してガラス基板22に接着される。
透明有機物媒体層25は、透明保護板26と偏光板24との間に配置され、空気層を無くし、界面反射による透過率低下や、二重映り発生を防止するために、透明保護板26と偏光板24との間に隙間無く充填される。
この透明有機物媒体層25としては、モノマー、オリゴマーを熱硬化、光硬化することにより重合させる熱硬化性樹脂及び光硬化性樹脂等が挙げられる。また、既に重合が完了している熱可塑性樹脂も用いてもよい。
熱硬化性樹脂及び光硬化性樹脂は、透明保護板26と光源と反対側に配置された偏光板24との隙間に、前記モノマーを充填後、適切な熱又は光を付与することにより硬化させ、隙間を塞ぐことが可能となる。これらモノマーとしては、モノマー内の2重結合を用いて重合させるもの、異なるモノマー又はポリマーを重合させるもの、脱水反応により重合させるもの、脱アルコール反応により重合させるもの等が挙げられる。
熱硬化性樹脂及び光硬化性樹脂としては、ポリスチレン、スチレン/アクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン、ポリイソブチレン等が挙げられる。これらはガラス転移温度Tg以上に加温することで液状化し、充填しやすくなる。
また、透明有機物媒体層25として、エラストマ系樹脂のような粘弾性体を用いることもできる。この場合、透明有機物媒体層25は、外部から受けた衝撃を緩和することが可能となる。透明保護板26を介して外から大きな力が加わった場合、液晶パネルへ直接衝撃が加わらないように応力を緩和し、液晶パネルの損傷を防止すること、また、液晶パネル表面を拭いた場合といったような部分的に押圧力が加わった場合に、圧力を分散緩和し、液晶パネル基板間のギャップが乱れることを防止することを目的として、透明粘弾性体にて形成される。
透明保護板26は、可視領域での光透過性に優れ、耐擦性が高い透明な板が好ましい。透明な板とはガラス、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂又はポリエチレンテレフタレート系樹脂などが挙げられる。透明保護板26の面積は、透明有機物媒体層25、偏光板21及び24、液晶パネル等の面積よりも大きくなってもかまわない。
透明有機物媒体層25及び透明保護板26の厚さの合計は、0.8mm以上5mm以下とする。0.8mmよりも小さいと十分な耐衝撃性を得ることができない。5mm以上となると、厚みの影響で画像がぼけてみえるようになるので好ましくない。
この透明有機物媒体層25と透明保護板26のそれぞれの厚さは、特に制限されないが、透明有機物媒体層25の厚さは、0.1mm以上が好ましい。0.1mmよりも小さいと、透明保護板26を介して受けた衝撃を緩和することができず、ガラス基板22に衝撃が伝わり、破損するおそれがある。また、透明有機物媒体25を液状化して、透明保護板26と偏光板24との間に充填する場合、厚さ0.1mmより小さいと、気泡を完全に抜き去ることが困難である。
透明保護板26の厚さは、画像表示部分の大きさにより異なるが、ガラスを用いる場合は0.7mm以上、アクリル系等前述の樹脂を用いる場合は1mm以上が望ましい。これより薄いと製造時に透明保護板26に歪みが発生しやすく、その歪みが製品の表示面の平坦性に影響を与えるためである。また、透明保護板26は、その厚さが大きくなるにつれ重量も大きくなり、大画面化するほど、特に、ガラスの場合に、その歪みが顕著になる。このように、透明保護板26の重量増に伴い、表示装置本体やスタンドを補強するなど剛性改善が必要となることから、装置全体の重量増加につながるため、ディスレプレイの薄型・軽量化の流れに逆行するため好ましくない。このため、透明保護板26の厚みは、ガラスの場合4mm以下が望ましい。
防眩層27は、防眩層形成用塗料を、透明保護板26上に塗布して形成される。従来の防眩フィルムを貼付した液晶パネルと異なり、透明保護板26上に形成された防眩層27は、粘着層を有していない構成となっている。
防眩層27及び透明保護板26は、視認側最表面に配置されるため、ディスプレイを構成する部材中、最も環境の影響を受けやすい部材のひとつといえる。高温高湿にさらされる環境下での使用においても、変形を生じないために、防眩層27はガラス転移温度Tgが50℃以上である部材のみから構成される。ガラス転移温度Tgが50℃よりも小さいと、高温下での使用において、防眩層27が変形・変質し、ひどい場合には、透明保護板26から剥離してしまうので好ましくない。
防眩層27の形成用塗料は、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂を用いることができる。光硬化性樹脂としては、例えば、紫外線硬化樹脂や電子線硬化樹脂などがある。熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂として、アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、ポリエステル系、シリコーン系、エポキシ系等が挙げられる。これらを適宜溶媒で希釈し、透明保護板上に塗布後、溶剤を揮発させ、所定の方法により硬化させる。
防眩層27の最表面に、反射防止層や防汚層を形成してもよい。これらの層を形成する方法は、特に限定されるものではなく、公知技術を用いてよい。例えば、真空蒸着法やスパッタリング法などのドライプロセス、ディップコーティング法などウェットプロセスを用いてよい。
透明保護板26と防眩層27との密着性を向上するため、防眩層形成用塗料を塗布する前に、透明保護板26の塗装面を粗面化処理する。粗面化する方法は、ブラストやドライエッチング、薬液を用いた化学エッチングなど、一般的に知られている手法を用いることができる。2つ以上の手法を組み合わせて処理してもよい。このようにして、微細凹凸が付けられた透明保護板26の面上に、防眩層形成用塗料を塗布する。
なお、透明保護板26の表面粗さRaは0.01μm以上2μm以下とする。表面粗さRaがこれより小さいと、防眩層27の透明保護板26への密着性が低くなるため好ましくない。粗面化処理した面に、シランカップリング処理をして密着性を向上させてもよい。
微細凹凸面となった透明保護板26は、乱反射するため透明性は一旦損なわれる。しかし、防眩層27の形成用塗料が微細凹凸面を埋めるので乱反射は小さくなり、透明性は改善される。このとき、防眩層27の形成用樹脂として、透明保護板26との屈折率の差が0.2以下である樹脂を用いる。0.2以下であれば、反射率をおおよそ0.5%以下に低減することができるため、界面反射を十分に小さくすることが可能であり、視認性を妨げることはない。さらに、防眩層27の形成用樹脂の屈折率が、透明保護板の屈折率より小さい方が、反射を更に低減できる点で好ましい。
図2は、本実施例の液晶表示装置の模式断面図である。図1に示す実施例1と異なるのは、透明有機物媒体層25を、液晶セル29と偏光板24との間に設けた。その他の構成は、実施例1と同様である。
図2において、光源1側から偏光板21、ガラス基板22及び液晶層23からなる液晶セル29、透明有機物媒体層25、偏光板24、透明保護板26が積層され、透明保護板26の視認面側に防眩層27が形成された構造となっている。偏光板21及び24は、透明粘着層28を介してガラス基板22及び透明保護板26に接着される。
本実施例においても実施例1と同様に、防眩層27はガラス転移温度Tgが50℃以上である部材のみから構成される。
実施例1,2において、防眩層27の膜厚が大きい場合には、硬化収縮時に、透明保護板26に反りが発生することがある。そこで、図3に示すように、防眩層34中に微粒子32を分散させた。これにより、防眩層34の形成用樹脂33が硬化収縮する際、微細粒子32は変形しないため、防眩層34全体の収縮を緩和することができ、透明保護板31の反りが抑制可能となった。なお、図3(1)は、防眩層34の平均膜厚≦粒子32直径を示し、図3(2)は、図3(1)と同様であるが、防眩層34の形成用樹脂33が粒子32を覆っている状態を示す。
防眩層形成用樹脂33を硬化処理後、微細粒子32が微細な凹凸を形成し、防眩機能を発揮するために、添加する微細粒子32の直径は、形成する防眩層の平均膜厚以上とすることで、更に反りの発生を低減できる。
このような微細粒子32が分散された防眩層34を形成する方法は、微細粒子を添加分散させた樹脂塗料を塗布してもよいし、樹脂塗料を塗布後、塗布面に微細粒子を分散してもよい。塗布する方法としては、特に限定されるものではなく、スピンコーティングやディップコーティング法、スプレーコーティング法、バーコータ法など、公知の手法を用いてよい。微細粒子が分散された塗布面を乾燥し、溶媒を揮発させたのち、所定の方法により硬化させる。
防眩層34の膜厚は、特に制限されないが、1〜50μm、更には2〜10μmが望ましい。この防眩層34中に分散される微細粒子32の粒子径が数十μm以上になると、防眩層34のヘイズ値(くもりの度合いを示す値)に、面内ばらつきを生じるようになる。したがって、微細粒子32の径は10μm以下が好ましい。
防眩層形成用樹脂33に分散される微細粒子32としては、シリカ系、アルミナ系、チタニア系など無機系微粒子や、スチレン系、アクリル系などの有機系微粒子などで、ガラス転移温度Tgが50℃以上であれば用いることができる。また、防眩層34の表面粗さは0.2〜4μmとなるよう調整するのが望ましい。
以下、表を用いて、本発明の試作例を説明する。
下記表1は、以下に示す防眩層付透明保護板A、B、C、D、E、F作製時の透明保護板26の変形度として、防眩層27の作製前後のガラス基板22の4隅の高さを測定し、4点の反り量の平均値を、反り平均値とした測定結果である。この表1から、透明保護板26上に、塗布により防眩層27を形成した場合に、防眩層中に、防眩層の平均膜厚と同等以上の微細粒子を分散させた防眩層付透明保護板B、C、Fは、防眩層形成後の透明保護板の反りを小さくすることが可能であることが分かる。
〔防眩層付透明保護板A〕
32インチサイズの厚さ0.7mmのガラス基板に、防眩性フィルムを貼付し、防眩層付透明保護板Aとした。この防眩性機能付フィルムは、ガラス転移温度Tgが約−30℃の粘着層を含んでいる。
32インチサイズの厚さ0.7mmのガラス基板に、防眩性フィルムを貼付し、防眩層付透明保護板Aとした。この防眩性機能付フィルムは、ガラス転移温度Tgが約−30℃の粘着層を含んでいる。
〔防眩層付透明保護板B〕
防眩層形成用塗料として、平均粒径12μmの架橋型アクリルビーズ(Tgは80℃)を添加・分散させた、Tgが約80℃のアクリル系塗料を用いて、32インチサイズの厚さ0.7mmのガラス上に、乾燥膜厚が8μmとなるようアプリケータを用いて塗装した。60℃で5分間乾燥させたのち、高圧水銀ランプで光硬化させ、防眩層付透明保護板Bを作製した。ガラス基板は、塗料塗布面を予め薬液エッチング処理により粗面化処理してあるものを用いた。また、実施例全般で記載されているアクリル系塗料中の樹脂は、種々のアクリル酸系エステルを適当な比率で混合することにより、得たものであるため、光硬化後のTgは低いもので約47℃、高いもので約80℃であった。
防眩層形成用塗料として、平均粒径12μmの架橋型アクリルビーズ(Tgは80℃)を添加・分散させた、Tgが約80℃のアクリル系塗料を用いて、32インチサイズの厚さ0.7mmのガラス上に、乾燥膜厚が8μmとなるようアプリケータを用いて塗装した。60℃で5分間乾燥させたのち、高圧水銀ランプで光硬化させ、防眩層付透明保護板Bを作製した。ガラス基板は、塗料塗布面を予め薬液エッチング処理により粗面化処理してあるものを用いた。また、実施例全般で記載されているアクリル系塗料中の樹脂は、種々のアクリル酸系エステルを適当な比率で混合することにより、得たものであるため、光硬化後のTgは低いもので約47℃、高いもので約80℃であった。
〔防眩層付透明保護板C〕
防眩層形成用塗料として、平均粒径8μmのアクリルビーズを添加・分散させたTgが約80℃のアクリル系塗料を用いた以外は、防眩層付透明保護板Bと同様にして、防眩層付透明保護板Cを作製した。ガラス基板は、塗料塗布面を予め薬液エッチング処理により粗面化処理してあるものを用いた。
防眩層形成用塗料として、平均粒径8μmのアクリルビーズを添加・分散させたTgが約80℃のアクリル系塗料を用いた以外は、防眩層付透明保護板Bと同様にして、防眩層付透明保護板Cを作製した。ガラス基板は、塗料塗布面を予め薬液エッチング処理により粗面化処理してあるものを用いた。
〔防眩層付透明保護板D〕
防眩層形成用塗料として、平均粒径3μmのアクリルビーズを添加・分散させたTgが約80℃のアクリル系塗料を用いた以外は、防眩層付透明保護板Bと同様にして、防眩層付透明保護板Dを作製した。ガラス基板は、塗料塗布面を予め薬液エッチング処理により粗面化処理してあるものを用いた。
防眩層形成用塗料として、平均粒径3μmのアクリルビーズを添加・分散させたTgが約80℃のアクリル系塗料を用いた以外は、防眩層付透明保護板Bと同様にして、防眩層付透明保護板Dを作製した。ガラス基板は、塗料塗布面を予め薬液エッチング処理により粗面化処理してあるものを用いた。
〔防眩層付透明保護板E〕
防眩層形成用塗料として、微細粒子を含有していないTgが約80℃のアクリル系塗料を用いた以外は、防眩層付透明保護板Bと同様にして、防眩層付透明保護板Dを作製した。ガラス基板は、塗料塗布面を予め薬液エッチング処理により粗面化処理してあるものを用いた。
防眩層形成用塗料として、微細粒子を含有していないTgが約80℃のアクリル系塗料を用いた以外は、防眩層付透明保護板Bと同様にして、防眩層付透明保護板Dを作製した。ガラス基板は、塗料塗布面を予め薬液エッチング処理により粗面化処理してあるものを用いた。
〔防眩層付透明保護板F〕
防眩層形成用塗料として、平均粒径8μmのアクリルビーズを添加・分散させた、Tgが約52℃のアクリル系塗料を用いて、32インチサイズの厚さ0.7mmのガラス上に、乾燥膜厚が8μmとなるようアプリケータを用いて塗装し、60℃で5分間乾燥させたのち、高圧水銀ランプで硬化させ、防眩層付透明保護板Fを作製した。ガラス基板は、塗料塗布面を予め薬液エッチング処理により粗面化処理してあるものを用いた。
防眩層形成用塗料として、平均粒径8μmのアクリルビーズを添加・分散させた、Tgが約52℃のアクリル系塗料を用いて、32インチサイズの厚さ0.7mmのガラス上に、乾燥膜厚が8μmとなるようアプリケータを用いて塗装し、60℃で5分間乾燥させたのち、高圧水銀ランプで硬化させ、防眩層付透明保護板Fを作製した。ガラス基板は、塗料塗布面を予め薬液エッチング処理により粗面化処理してあるものを用いた。
〔防眩層付透明保護板G〕
防眩層形成用塗料として、平均粒径8μmのアクリルビーズを添加・分散させた、Tgが約47℃のアクリル系塗料を用いた以外は、防眩層付透明保護板Fと同様にして、防眩層付透明保護板Gを作製した。ガラス基板は、塗料塗布面を予め薬液エッチング処理により粗面化処理してあるものを用いた。
防眩層形成用塗料として、平均粒径8μmのアクリルビーズを添加・分散させた、Tgが約47℃のアクリル系塗料を用いた以外は、防眩層付透明保護板Fと同様にして、防眩層付透明保護板Gを作製した。ガラス基板は、塗料塗布面を予め薬液エッチング処理により粗面化処理してあるものを用いた。
〔防眩層付透明保護板H〕
防眩層形成用塗料として、平均粒径8μmのアクリルビーズを添加・分散させた、Tgが約40℃のアクリル系塗料を用いた以外は、防眩層付透明保護板Fと同様にして、防眩層付透明保護板Hを作製した。ガラス基板は、塗料塗布面を予め薬液エッチング処理により粗面化処理してあるものを用いた。
防眩層形成用塗料として、平均粒径8μmのアクリルビーズを添加・分散させた、Tgが約40℃のアクリル系塗料を用いた以外は、防眩層付透明保護板Fと同様にして、防眩層付透明保護板Hを作製した。ガラス基板は、塗料塗布面を予め薬液エッチング処理により粗面化処理してあるものを用いた。
〔防眩層付透明保護板I〕
防眩層形成用塗料として、平均粒径8μmのアクリルビーズを添加・分散させた、Tgが約80℃のアクリル系塗料を用いた以外は、防眩層付透明保護板Fと同様にして、防眩層付透明保護板Iを作製した。
防眩層形成用塗料として、平均粒径8μmのアクリルビーズを添加・分散させた、Tgが約80℃のアクリル系塗料を用いた以外は、防眩層付透明保護板Fと同様にして、防眩層付透明保護板Iを作製した。
〔防眩層付透明保護板J〕
防眩層形成用塗料として、平均粒径8μmのアクリルビーズを添加・分散させた、Tgが約52℃のアクリル系塗料を用いた以外は、防眩層付透明保護板Fと同様にして、防眩層付透明保護板Jを作製した。
防眩層形成用塗料として、平均粒径8μmのアクリルビーズを添加・分散させた、Tgが約52℃のアクリル系塗料を用いた以外は、防眩層付透明保護板Fと同様にして、防眩層付透明保護板Jを作製した。
表2において、防眩層付透明保護板A、B、C、F、G、H、I、Jを、図1に示す透明保護板26及び防眩層27として、厚さ1.5mmのアクリル系エラストマを透明有機物媒体層25として、32インチサイズの液晶パネルを作製した。偏光板21及び24の厚さは、それぞれ0.2mmであり、液晶層23を含む液晶セル29を構成するガラス基板22は0.7mmのものを使用した。
これら液晶パネルの耐環境性を観察するため、熱サイクル試験と高温高湿試験を行った。熱サイクル試験は、−40℃で30分間放置、50℃で30分間放置を100サイクル行い、試験後の透明保護板と防眩層表面を観察した。高温高湿試験は、40℃、90%RHの環境下に96時間放置し、試験後の透明保護板と防眩層表面を観察した。
表2から、熱サイクル試験後、外観変化の無かった防眩層付透明保護板は、Tgが50℃以上の防眩層付透明保護板B、C、F、I、Jであった。また、高温高湿試験後、外観に変化が無かった防眩層付透明保護板は、粗面化処理をした防眩層付透明保護板B、C、F、Gであった。
以上より、防眩層を形成する部材はTgが50℃以上の場合、特に、防眩層付透明保護板B、C、Fは、環境温度変化に対して、耐久性のあることが判明した。また、透明保護板の防眩層塗装面への粗面化は、環境温度変化に対して、耐久性のあることが判明した。
下記表3について説明する。図1において、透明保護板26としてポリカーボネート板を、透明有機物媒体層25としてエラストマを用いて、32インチサイズの液晶パネルを作製した。ポリカーボネート板の厚みは3mm、3.5mm、4mmの3種類、エラストマの厚みは0.5mm、1.5mmの2種類を用いた。それぞれのポリカーボネート板の片面は、平均粒径8μmの粒子を添加・分散したアクリル系塗料を用いて、乾燥膜厚8μmの防眩層を形成した。偏光板21及び24の厚さは、それぞれ0.2mmであり、液晶層23を含む液晶セル29を構成するガラス基板22は0.7mmのものを使用した。
これらの液晶パネルを用いて、透明保護板26と透明有機物媒体層25との合計の厚さが大きくなった場合の画質への影響を調査するため、視認性評価を行った。視認性については、液晶パネルに光源やフレーム等をセットした液晶表示装置とし、画面に文字を表示して、ぼやけ具合を観察した。文字がくっきりと観察されるものを○、若干ぼけかけているが識別に支障が無い状態のものを△、完全にぼやけた文字として観察されるものを×と評価した。その結果を表3に示す。
表3から、透明保護板26と透明有機物媒体層25との合計の厚さが4mm以下では、画面に表示した文字をくっきりと読み取ることができた。合計の厚さが4.5mm及び5mmでは、複雑な文字に若干のぼやけが生じた。5mmを越えると、表示した全ての文字がぼけてしまい、視認性が悪化した。
1…光源、21,24…偏光板、22…ガラス基板、23…液晶層、25…透明有機物媒体層、26,31…透明保護板、27、34…防眩層、28…粘着層、29…液晶セル、32…微細粒子、33…防眩層形成用樹脂
Claims (6)
- 液晶層を挟持する一対の基板と、前記一対の基板の外側に配置された一対の偏光板と、前記一対の偏光板の外側に配置された光源とを備えた液晶表示装置において、
前記光源と反対側に配置された偏光板の外側に、透明有機物媒体層を設け、
前記透明有機物媒体層の偏光板に面していない側に、透明保護板が配置され、
前記透明保護板の透明有機物媒体層に面していない側に、防眩層が透明粘着層を介さずに直接形成され、前記防眩層のガラス転移温度Tgが、50℃以上の部材からのみで構成されていることを特徴とする液晶表示装置 - 液晶層を挟持する一対の基板と、前記一対の基板の外側に配置された一対の偏光板と、前記一対の偏光板の外側に配置された光源とを備えた液晶表示装置において、
前記光源と反対側に配置された偏光板と基板との間に、透明有機物媒体層を設け、
前記光源と反対側に配置された偏光板の前記透明有機媒体層に面していない側に、透明保護板が配置され、
前記透明保護板の偏光板に面していない側に、防眩層が透明粘着層を介さずに直接形成され、前記防眩層のガラス転移温度Tgが、50℃以上の部材からのみで構成されていることを特徴とする液晶表示装置 - 請求項1又は2に記載の液晶表示装置において、
前記防眩層は、粒子を含有し、防眩層の平均膜厚≦粒子直径であることを特徴とする液晶表示装置 - 請求項1,2又は3のいずれかに記載の液晶表示装置において、
前記透明保護板と透明有機物媒体層との厚みの合計は、0.8mm以上5mm以下であることを特徴とする液晶表示装置 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の液晶表示装置において、
前記透明保護板の防眩層が形成される面は、粗面化処理されていることを特徴とする液晶表示装置 - 請求項1ないし5のいずれかに記載の液晶表示装置において、
前記透明保護板の防眩層が形成される面の表面粗さが、0.01μm以上2μm以下で、前記透明保護板と前記防眩層を形成する樹脂との屈折率の差が、0.2以下であることを特徴とする液晶表示装置
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