JPH0825679A - サーマルヘッドの温度制御装置 - Google Patents

サーマルヘッドの温度制御装置

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JPH0825679A
JPH0825679A JP16391794A JP16391794A JPH0825679A JP H0825679 A JPH0825679 A JP H0825679A JP 16391794 A JP16391794 A JP 16391794A JP 16391794 A JP16391794 A JP 16391794A JP H0825679 A JPH0825679 A JP H0825679A
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JP
Japan
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head
temperature
heating
thermal
line
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JP16391794A
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English (en)
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Takashi Taima
隆司 當間
Akihiro Suzuki
昭広 鈴木
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サーマルヘッドを構成するヘッド部と保持部
との温度の不平衡を解消してシェーディングや尾引きの
発生を防止する。 【構成】 保持部26を構成するヘッド支持板30に、
温度センサー34と熱電素子35とを設ける。熱電素子
35は、温度センサー34の測定結果に基づいて、温度
が低い場合には加熱し、温度が高い場合には冷却する。 【効果】 ヘッド支持板30の温度をほぼ一定に保つこ
とにより、発熱素子18は記録紙の全域において安定し
た発熱を可能とし、シェーディングや尾引きの発生を防
止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーマルプリンタに用
いられるサーマルヘッドの温度制御装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】サーマルプリンタには、感熱タイプと熱
転写タイプとがある。前者の感熱タイプのサーマルプリ
ンタは、感熱記録紙をサーマルヘッドで加熱して感熱記
録紙を発色させてインクドットを熱記録するものであ
る。後者の熱転写タイプには、溶融型と昇華型とがあ
り、これらはインクフイルムを記録紙に重ね、インクフ
イルムの背後からサーマルヘッドを押し当てて加熱し、
インクフイルムのインクを記録紙に転写するものであ
る。
【0003】上記のようなサーマルプリンタに用いられ
るサーマルヘッドは、複数個の発熱素子がライン状に配
置されたヘッド部と、このヘッド部を保持するととも
に、ヘッド部から伝達された熱を放熱して冷却するよう
に熱伝達率のよい材質で形成された保持部とから構成さ
れている。ヘッド部は、発熱素子及びドライバを形成し
たシリコン基板から構成され、熱伝導率のよい材質で形
成された取付け板を介して保持部に取り付けられてい
る。
【0004】ところで、熱転写タイプのサーマルプリン
タでは、転写されるインクの濃度を調節することが難し
いため、1画素内でのドットの大きさを変え、ドット部
分と白紙部分との面積の比によって中間調を表現する面
積階調方法が用いられている。この面積階調方法は、1
個の画素を複数のサブラインで構成し、発熱素子が各サ
ブラインに対面しているときに発熱素子を選択的に駆動
してインクを熱記録し、このインクが記録されたサブラ
インの数でインクドットの面積を変える。
【0005】図4は、1画素を熱記録する際に発熱素子
に加えられる駆動パルスと、この駆動パルスにより発熱
する発熱素子の温度と、記録紙を搬送するパルスモータ
の駆動パルスとを示すものである。発熱素子には、発熱
素子をインク溶融点まで急速に立ち上げるために、パル
ス幅が大きい立上げ用駆動パルスが1個与えられ、次に
画像データに応じた個数の幅が狭い階調表現加熱用駆動
パルスが与えられる。そして、階調表現加熱用駆動パル
スの後と、次の画素の立上げ用駆動パルスとの間には、
発熱素子を冷却するための冷却期間が設けられている。
また、パルスモータの駆動パルスは、階調表現加熱用駆
動パルスに同期して与えられる。これにより、記録紙は
1画素を構成するサブラインのピッチずつ搬送され、各
サブラインにインクが選択的に記録される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】発熱素子は、プリント
開始とともに通電されて発熱するが、このプリント開始
時には発熱素子は冷えていることが多く、破線60で示
すようにインクフイルムのインクが溶融するインク融点
61を若干超える程度までしか発熱しない。そのため、
プリント開始直後の記録紙の先端側には、図5に示すよ
うに、1画素63を構成するサブライン64内の中央部
分にだけインク65が転写される程度となり、記録紙の
先端側はプリント濃度が薄くなってしまう。そして、記
録ライン数が増えるに従って保持部が蓄熱されるため、
各サブラインに記録されるインクの幅が大きくなる。こ
のため、記録紙の後端側では全体の濃度が高くなる。
【0007】このプリント濃度の変化を示す図6におい
て、実線で示すように、記録紙の副走査方向の先端側で
は、直線67で示す任意のプリント濃度でプリントした
ものに比べ、これよりも濃度が低く、後端側に行くにし
たがって濃度が高くなる。このように記録紙の先端側と
後端側とでプリント濃度が変化する現象は、シェーディ
ングと呼ばれている。このシェーディングが発生する主
たる原因は、ヘッド部と保持部との温度の不平衡による
ものである。
【0008】また、高濃度の画素の記録では、発熱素子
の駆動回数が多くなるので、温度が高くなる。このため
に、熱記録を行わないサブラインにもインクを転写して
しまう。この現象は尾引きと呼ばれている。
【0009】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
ので、サーマルヘッドを構成するヘッド部と保持部との
温度の不平衡を解消してシェーディングや尾引きの発生
を防止したサーマルヘッドの温度制御装置を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1記載の温度制御装置は、保持部を加熱す
る加熱手段と、保持部を冷却する冷却手段と、保持部の
温度を測定する温度測定手段とを備え、この温度測定手
段の測定結果に基づいて加熱手段及び冷却手段を制御
し、保持部の温度を一定に保つようにしたものである。
【0011】また、請求項2記載のサーマルヘッドの温
度制御装置は、発熱手段及び冷却手段として熱電素子を
用いたものである。
【0012】
【作用】プリント開始中は、温度測定手段により保持部
の温度測定が行われる。もし、温度が低い場合には、加
熱手段によって保持部が加熱される。これにより、保持
部の熱がヘッド部に伝達され、発熱素子は適正な温度に
加熱されるので、適正なプリント濃度でプリントを行う
ことができる。また、保持部の温度が上昇しすぎた場合
には、冷却手段が作動して保持部が冷却される。これに
より、保持部をほぼ一定の温度に保つから、シェーディ
ングや尾引きの発生が防止される。なお、発熱手段及び
冷却手段に熱電素子を用いるので、サーマルヘッドが大
型化せず、更に保持部の加熱と冷却とを同じ素子で行う
ことができるので精密な温度制御が可能となる。
【0013】
【実施例】本発明を実施する熱転写タイプのサーマルプ
リンタを示す図2において、給紙ローラ2により給紙ト
レイ3から送り出された記録紙4は、給紙通路5内を通
ってプラテンドラム6に向かって搬送される。プラテン
ドラム6は、プラテン軸7を介してパルスモータ(図示
せず)によって回転駆動される。
【0014】このプラテンドラム6には、記録紙4の先
端4aをプラテンドラム6の外周面6aに固定するクラ
ンパ9が設けられている。クランパ9は、U字溝9aを
介してプラテン軸7にスライド移動自在に取り付けられ
ている。また、クランパ9は、プラテンドラム6に掛け
たU字形をしたバネ10によってプラテンドラム6に押
し付けられており、この押付け力によってクランパ9が
プラテンドラム6と一緒に回転する。クランパ9の横に
はレバー11が設けられている。このレバー11は、ク
ランパ9が給紙位置や排紙位置にあるときに作動され、
軸11aを中心に回動して、クランパ9を持ち上げて給
紙状態あるいは排紙状態とする。
【0015】前記プラテンドラム6の外周には、サーマ
ルヘッド13と、インクフイルム14と、排紙通路17
とが配置されている。インクフイルム14は、黒色のイ
ンクが支持体に塗布されたものであり、ローラ15,1
6によってインク面を記録紙4に密接されている。そし
て、矢印方向に記録紙4の搬送に同期して搬送される。
なお、フルカラー画像を熱記録するカラーサーマルプリ
ンタには、イエロー,マゼンタ,シアンの3色のインク
エリアが交互に設けられたインクフイルムが用いられ
る。また、排紙通路17内には、排紙ローラ対17aが
配置されており、排紙通路17内に送り込まれたプリン
ト済みの記録紙を挟み込んで回転し、排紙トレイ等に排
出する。
【0016】サーマルヘッド13には、周知のように多
数の発熱素子18が主走査方向にライン状に配列されて
おり、各発熱素子18は、画像データに応じた回数だけ
発熱する。サーマルヘッド13は、軸19に回動自在に
取り付けられており、その上面にはローラ20とバネ2
1とが設けられている。このバネ21によりサーマルヘ
ッド13は時計方向に付勢されている。
【0017】サーマルヘッド13のさらに上方にはヘッ
ドカム23が軸24の回りに回動自在に設けられてお
り、その外周面にはローラ20がバネ21の付勢により
当接している。ヘッドカム23の外周面には切欠23
a,23bが形成されている。この切欠23aとローラ
20とが当接している状態では、サーマルヘッド13
は、プラテンドラム6から離れた退避位置に位置するよ
うになる。切欠23bにローラ20が当接している状態
では、排紙のためにインクフイルム14を介して記録紙
4を比較的弱い力で押圧する状態となる。さらに、ヘッ
ドカム23の外周面23cにローラー20が当接してい
る状態では、熱記録のためにインクフイルム14を記録
紙4に所定の圧力で接触する状態となる。
【0018】サーマルヘッド13の構成を示す図1にお
いて、サーマルヘッド13は、複数個の発熱素子18が
主走査方向にライン状に形成されたヘッド部25と、こ
のヘッド部25を保持する保持部26とから構成されて
いる。ヘッド部25は、シリコン基板上に発熱素子18
を形成した構造をしており、これにフレキシブルプリン
ト基板27が取り付けられている。このフレキシブルプ
リント基板27は、サーマルプリンタの制御回路部に接
続されている。
【0019】保持部26は、ヘッド部25が下面に固定
される取付け板29と、取付け板29を支持する絵ヘッ
ド支持板30と、上部にローラ20が取り付けられ、ヘ
ッド支持板30を移動自在に保持するホルダー31とか
ら構成されている。
【0020】ヘッド支持板30には軸受け部30aが形
成されており、ホルダー31に形成された軸受け部31
aとともに軸19(図1参照)にそれぞれ回動自在に取
り付けられる。そして、ヘッド支持板30の端縁30b
は、ホルダー31に形成された折曲部31bに収めら
れ、ホルダー31内での回動範囲が規制されている。図
2に示すように、ヘッド支持板30とホルダー31との
間にはバネ32が配置されており、ヘッドカム23によ
りホルダー31が熱記録位置に押圧されると、ホルダー
31はバネ32を介してヘッド支持部30を押圧する。
これにより、発熱素子18は適度な押圧力でインクフィ
ルム14に押しつけられる。なお、これらの取付け板2
9及びヘッド支持板30並びにホルダー31は、熱伝導
率のよい材質、例えばアルミニウム等で形成されてお
り、ヘッド部25から伝わった熱を放熱してヘッド部2
5の冷却を行うようになっている。
【0021】また、図1に示すようにヘッド支持板30
には、その温度を測定するための温度センサー34と、
ヘッド支持板30を加熱する発熱手段及び冷却する冷却
手段として用いられる熱電素子35とが設けられてい
る。熱電素子35は異種の金属を接触させ、これに電流
を流すと接続点で熱の発生または熱の吸収が起こるとい
うペルチェ効果を利用した素子である。特に、半導体を
用いたものは、正電極−n型半導体−中間電極−P型半
導体−負電極という構成とし、電極を通して通電するこ
とによって、正,負両電極側を発熱源、中間電極を吸熱
源とすることができる。本発明では、この半導体で構成
された熱電素子を用いて、ヘッド支持板30の加熱及び
冷却を行う。これらの温度センサー34及び熱電素子3
5は、サーマルプリンタの動作を制御するシステムコン
トローラに接続されている。
【0022】プリント部を示す図3において、システム
コントローラ38はマイクロコンピュータから構成され
ており、各部をシーケンス制御する。フレームメモリ3
9には、例えば電子スチルカメラで撮影した1フレーム
の画像データが書き込まれている。システムコントロー
ラ38は、プリントに際して、フレームメモリ39から
プリントすべき画像データを1ラインずつ読み出して、
これをラインメモリ40に書き込む。また、ラインメモ
リ40からは、画像データが画素毎に読み出されてコン
パレータ43に送出される。
【0023】また、システムコントローラ38は、クロ
ック信号を各部に送出する。プリントコントローラ42
等はこのクロック信号に同期して動作する。システムコ
ントローラ38は、プリント開始信号により1ラインス
タート信号をプリントコントローラ42に送出し、これ
を受けたプリントコントローラ42は、「0」〜「N」
の比較データを順番に発生し、コンパレータ43に送出
する。例えば64階調の場合に、16進数で「0」〜
「3F」の比較データを順番に発生する。
【0024】コンパレータ32は、プリントコントロー
ラ42から「0」の比較データが送られると、この比較
データに対して各画素の画像データを比較する。この比
較により、画像データが比較データと等しいか又は大き
いときに「1」の駆動データが得られる。この比較によ
って得た1ライン分の駆動データは、シリアル信号とし
てシフトレジスタ45に送られる。
【0025】1ライン分の画像データの比較が終了する
と、プリントコントローラ42は、「1」の比較データ
を発生してコンパレータ43に送り、再度1ライン分の
画像データとの比較を行う。したがって、「0」から
「3F」の比較データを用いることにより、各画素の画
像データは、64回比較されて64ビットの駆動データ
に変換され、64回に分けてシフトレジスタ45に送ら
れる。各回の比較によって作成されたシリアルな駆動デ
ータは、システムコントローラ38から与えられるクロ
ックによってシフトレジスタ45内でシフトされてパラ
レルな駆動データに変換される。
【0026】シフトレジスタ45でパラレル信号に変換
された駆動データは、ラッチ信号に同期してラッチ回路
アレイ47にラッチされる。ANDゲートアレイ48
は、ストローブ信号が入力されたときに、入力中の駆動
データが「1」の場合に、「1」の駆動パルスを出力す
る。この駆動パルスには、図4に示すようにパルス幅が
かなり長い立上げ用駆動パルスと、パルス幅がかなり短
い階調表現加熱用駆動パルスとがある。
【0027】ANDゲートアレイ48の各出力端子に
は、トランジスタ50a〜50nがそれぞれ接続されて
おり、駆動パルスが入力されたトランジスタがONす
る。これらのトランジスタ50a〜50nには、ライン
状に配列された発熱素子18a〜18nがそれぞれ直列
に接続されている。各発熱素子18a〜18nとして
は、抵抗素子が用いられる。
【0028】ストローブ信号発生回路52は、プリント
コントローラ42によって制御され、発熱素子18a〜
18nのON時間とOFF時間とを決定するためのスト
ローブ信号を発生する。立上げ用の加熱を行うためのス
トローブ信号は、階調表現加熱を行うためのストローブ
信号に比べてパルス幅がかなり長くなっている。
【0029】温度センサー34は、プリント開始ととも
にサーマルヘッド13の保持部26の温度を測定し、こ
の測定値をシステムコントローラ38に随時送出する。
システムコントローラ38は、この測定結果が基準とす
る温度よりも低い場合には、熱電素子35を通電して保
持部26を加熱する。また、保持部26の温度が基準温
度よりも高い場合には、やはり発熱素子18を通電して
保持部26を冷却する。この基準温度は、駆動パルスに
よって発熱素子を発熱させた時に、サブラインの全域に
インクを転写することが可能となる温度であり、これは
実験によって決められる。
【0030】次に、上記実施例の作用について説明す
る。プリント開始スイッチ(図示せず)が操作される
と、システムコントローラ38は、図4に示すように記
録紙4を巻き付けたプラテンドラム6を回転させる。こ
れとともに、ローラ15,16を回転させて、インクフ
イルム14を記録紙4と同じ速度で搬送する。プラテン
ドラム6が一定ステップずつ間欠回転して、記録紙4の
記録エリアの先端がサーマルヘッド13に達すると、第
1ライン目の熱記録が可能となる。
【0031】また、システムコントローラ38は、紙送
り中にフレームメモリ39から第1ライン目の画像デー
タを画素毎に読み出し、これをラインメモリ40に書き
込む。次に、ラインメモリ40から第1ライン目の画像
データを1画素ずつ読み出してコンパレータ43に送
る。このコンパレータ43は、画素毎に読み出された画
像データ(A)と、プリントコントローラ42から出力
された比較データ(B)とを比較し、その比較結果を駆
動データとして出力する。比較データ(B)は、最初の
値が十進数で「0」であるから、第1ライン目の全画素
の駆動データは「1」となる。
【0032】コンパレータ43から出力された1ライン
分のシリアルな駆動データは、シフトレジスタ45に送
られ、そしてクロックによってシフトレジスタ45内で
シフトされてパラレルな駆動データに変換される。プリ
ントコントローラ42は、第1ライン目が熱記録の可能
な状態にあることを確認してから、ラッチ回路アレイ4
7にパラレルな駆動データをラッチする。このラッチさ
れた駆動データは、ANDゲートアレイ48に入力され
る。
【0033】また、プリント開始スイッチの操作時に
は、同時にシステムコントローラ38は温度センサー3
4にてサーマルヘッド13を構成する保持部26のヘッ
ド支持板30の温度を測定する。測定結果はシステムコ
ントローラ38に送られ、この測定結果に基づきシステ
ムコントローラ38は熱電素子35を制御する。例え
ば、ヘッド支持板30の温度が基準温度よりも低い場合
には、システムコントローラ38は熱電素子35の発熱
部を駆動し、ヘッド支持板30を加熱する。その後、ヘ
ッド支持板30の温度を監視し、基準温度に保つように
フィードバック制御を行う。
【0034】他方、プリントコントローラ42はストロ
ーブ信号発生回路52を制御して、発熱素子18のON
/OFF時間を設定するストローブ信号を発生させる。
ストローブ信号発生回路52により生成されたストロー
ブ信号は、ANDゲートアレイ48に入力される。この
ANDゲートアレイ48は、駆動データが「1」となっ
ている場合にストローブ信号が入力されている間中、パ
ルス幅が長い立上げ用駆動パルスを発生する。この立上
げ用駆動パルスによって、例えばトランジスタ50aが
ONするから、発熱素子18aが通電されて、立上げ加
熱が開始される。
【0035】立上げ加熱時には、ヘッド部25は熱伝素
子35によって加熱されているから、第1回目の発熱か
ら発熱素子18の温度が高くなっている。このために、
図中実線62で示すように、インク融点61を越える温
度まで上昇する。これにより、記録紙4の先端側もプリ
ント濃度が低くなることはない。なお、発熱素子18が
予備加熱されているから、短時間でインク融点61に到
達することができるので、従来のプリントに比べてプリ
ント時間の短縮を行うこともできる。
【0036】以降、コンパレータ43では、「1」〜
「N」の比較データ(B)と画像データ(A)とが比較
され、その比較結果を駆動データとしてシフトレジスタ
45に送る。また、ストローブ信号発生回路52は、
「1」〜「N」階調のON/OFF時間設定データに基
づいてストローブ信号を発生する。そして、ANDゲー
トアレイ48では階調表現加熱用駆動パルスが発生さ
れ、発熱素子18はインクフイルム14を加熱して記録
紙4にインクドットを熱記録する。また、階調表現加熱
用駆動パルスが発生している間には、これに同期してパ
ルスモータが回転され、プラテンドラム6をサブライン
のピッチで間欠回転させる。これにより、1画素内には
画像データに応じた本数のサブラインにインクが熱記録
され、これらのインクでインクドットが構成される。
【0037】第1ライン目のプリントが終了すると、シ
ステムコントローラ38はフレームメモリ39から第2
ライン目の画像データを読み出し、ラインメモリ40に
セットする。その後、前述したように立上げ用駆動パル
スとN個の階調表現加熱用駆動パルスとを発熱素子に与
えて、第2ライン目を熱記録する。以下、同様にして、
第3ライン目以降を順次熱記録する。
【0038】熱記録が進むと、ヘッド支持板30に熱が
蓄積されるから、温度が高くなったり、尾引きが生じた
りする。本発明では、システムコントローラ38は温度
センサー34によってヘッド支持板30の温度を測定し
ているから、この温度が基準温度を越えると熱伝素子3
5によってヘッド支持板30が冷却されるので、図4に
実線62で示すように安定した発熱が行われる。
【0039】なお、上記実施例では、熱転写タイプのサ
ーマルプリンタを例に説明したが、本発明は感熱記録タ
イプにも適用することができる。また、ラインプリンタ
について説明したが、シリアルプリンタに適用すること
もできる。更にモノクロサーマルプリンタの他にカラー
サーマルプリンタに適用することもでき、この場合に
は、記録面の先端側と後端側とのシェーディングの解消
とともに、例えば3色でフルカラープリントを行う場合
には、各色間でのプリント濃度の不平衡による色調変化
を防止することができる。なお、カラー感熱記録紙の場
合には、各感熱発色層の熱感度が異なるので、各色毎に
ヘッド支持板の基準温度を変える。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の温度制御
装置によれば、保持部を加熱する加熱手段と、保持部を
冷却する冷却手段と、保持部の温度を測定する温度測定
手段とを設け、この温度測定手段の測定結果に基づいて
加熱手段及び冷却手段を制御して保持部の温度をほぼ一
定に保つようにしたから、ヘッド部と保持部との温度の
不平衡が解消され、プリント開始時から十分な熱量で熱
記録を行い、そしてプリント途中では発熱素子の不必要
な温度上昇を抑えることができるので、シェーディング
や尾引きの発生を防止することができる。また、予め保
持部を加熱することにより立上げ用駆動パルスによる発
熱素子加熱は短くて済み、更に冷却期間も短縮すること
ができるので、高速にプリントすることができる。
【0041】また、熱電素子を用いたから、1個の素子
で加熱と冷却とを選択的に行うことができる。これによ
り、サーマルヘッド周りが大型化せず、更にに加熱と冷
却とを同じ素子で行うことができるので精密な温度制御
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】サーマルヘッドの構成を示す分解斜視図であ
る。
【図2】熱転写タイプのサーマルプリンタの概略図であ
る。
【図3】プリント部の概略を示すブロック図である
【図4】記録状態を示す説明図である。
【図5】記録開始付近の画像のインク転写状態を示す説
明図である。
【図6】一定濃度でプリントしたときの記録紙の濃度分
布を示すグラフである。
【符号の説明】
4 記録紙 13 サーマルヘッド 25 ヘッド部 26 保持部 30 ヘッド支持板 34 温度センサー 35 熱電素子

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の発熱素子がライン状に配列され
    たヘッド部と、このヘッド部を保持するとともにヘッド
    部から伝達された熱を放熱する保持部とからなるサーマ
    ルヘッドにおいて、 前記保持部を加熱する加熱手段と、保持部を冷却する冷
    却手段と、保持部の温度を測定する温度測定手段とを設
    け、この温度測定手段の測定結果に基づいて加熱手段及
    び冷却手段を制御し、保持部の温度を一定に保つことを
    特徴とするサーマルヘッドの温度制御装置。
  2. 【請求項2】 前記発熱手段及び冷却手段は、熱電素子
    であることを特徴とする請求項1記載のサーマルヘッド
    の温度制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7379082B2 (en) 2004-11-19 2008-05-27 Samsung Electronics Co., Ltd. Method and apparatus for controlling in thermal printer

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7379082B2 (en) 2004-11-19 2008-05-27 Samsung Electronics Co., Ltd. Method and apparatus for controlling in thermal printer

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