JPH0825550A - 容器用二層樹脂被覆鋼板 - Google Patents

容器用二層樹脂被覆鋼板

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JPH0825550A
JPH0825550A JP18413594A JP18413594A JPH0825550A JP H0825550 A JPH0825550 A JP H0825550A JP 18413594 A JP18413594 A JP 18413594A JP 18413594 A JP18413594 A JP 18413594A JP H0825550 A JPH0825550 A JP H0825550A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 白色顔料を有する樹脂を缶の外面側に被覆し
た缶において、白色顔料を有する樹脂層の厚さを減少さ
せても、缶外面が鮮映な白色度を有する素材の提供をす
る。 【構成】 表層に特定範囲の白色顔料を有する特定厚さ
の樹脂層と、下層が特定範囲の金属粉もしくは雲母粉を
有する特定厚さの樹脂層が積層された二層樹脂層を表面
処理鋼板上に被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、缶の内外面に相当する
鋼板表面に特定の樹脂層を設けることにより鮮映な白色
性を有する容器用二層樹脂被覆鋼板に関する。さらに
は、薄肉化深絞り加工または乾式絞りしごき加工後の缶
外面が鮮映な白色性を有する容器用熱可塑性二層樹脂被
覆鋼板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、2ピース缶の分野では熱可塑性樹
脂を被覆した電解クロム酸処理鋼板を、絞り加工および
再絞り加工時の肩アールを小さなものとし、その肩部で
の曲げ、曲げ戻しを大きな引っ張り力を加えながら缶壁
を薄くする再絞り加工により製造される薄肉化深絞り加
工缶,DTR缶(Draw Thin/RedrawC
an)が実用化されている。これらのDTR缶の外面側
には内容品を示す印刷が施されるが、電解クロム酸処理
鋼板の缶の外面となる側は、印刷の鮮映性を際だたせる
ために白色顔料を添加した熱可塑性樹脂が被覆され、白
色の印刷下地層とされている。
【0003】DTR缶の場合、引っ張り力を主体とした
加工によるため、加工時に缶壁の破断が起こりやすく、
缶壁厚さは元板厚の80%(リダクション率20%)程
度であり、絞り加工後しごき加工で製造され、その缶壁
厚さが元板厚の1/3程度にできるDI缶の缶壁に比べ
厚いものとなっている。そのため、缶壁の厚さが元板厚
の40〜70%程度と薄いツーピース缶を乾式絞りしご
き加工により製造することが試みられている。
【0004】また、従来より、3ピース缶の分野ではぶ
りきや電解クロム酸処理鋼板を溶接やナイロン接着によ
る接合部を除いて、缶の外面となる側は印刷の鮮映性を
際だたせるために白色顔料を添加した塗料で被覆され、
白色の印刷下地層とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】2ピース缶の乾式絞り
しごき加工においては、板厚が元板厚の40〜70%程
度の薄肉化が可能となったが、板厚の減少に伴い被覆さ
れた熱可塑性樹脂の厚さも減少し、缶外面となる側の白
色顔料を添加した熱可塑性樹脂の隠蔽力が低下する。そ
の結果、白さが減少し黒ずんだ外観を呈するようにな
り、その上に施される印刷の鮮映性が失われる。本発明
においては板厚を元板厚の70〜90%程度にする薄肉
化深絞り加工や40〜70%程度にする乾式絞りしごき
加工後も、缶外面が十分な白さを保持している缶を提供
することを課題としている。また、従来より、3ピース
缶の外面は2ピース缶の外面よりも、印刷の鮮映性が劣
る問題があったが、本発明においては3ピース缶の外面
に適用した場合も、薄い白色塗膜で十分な白さを表現す
ることを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の目的は、
薄肉化深絞り加工や乾式絞りしごき加工された後も、缶
外面が十分な白さを保持している2ピース缶用の熱可塑
性樹脂被覆鋼板を得ることである。この目的を達成する
ために、フィルムを二層化することによりフィルムの白
色度を向上させ、製缶後も缶外面が十分な白さを保持す
ることが可能となる。すなわち、鋼板の少なくとも片面
に、表層が5〜50重量%の白色顔料を有する厚さ5〜
30μmの熱可塑性樹脂の層と、下層が0.5〜30重
量%のAl,Ag,Sn,Znもしくは雲母粉末を有す
る厚さ1〜30μmの熱可塑性樹脂の層が積層された二
層フィルムを被覆することにより、薄肉化深絞り加工や
乾式絞りしごき加工後も、缶外面が十分な白さを保持し
ている2ピース缶用の熱可塑性樹脂被覆鋼板が得られ
る。被覆される熱可塑性樹脂としてはポリエステル樹
脂,ポリオレフィン樹脂,ポリカーボネート樹脂または
ポリアミド樹脂などが好ましく、その厚さは6〜60μ
mであることが好ましい。さらにポリエステル樹脂とし
ては、ポリエチレンテレフタレート樹脂、エチレンテレ
フタレート単位を主体とする共重合ポリエステル樹脂が
より適している。表層となる熱可塑性樹脂には5〜50
重量%の酸化チタン系白色顔料が添加されていることが
必要であり、また、下層となる熱可塑性樹脂には0.5
〜30重量%のAl,Ag,Sn,Znもしくは雲母粉
末が添加されていることが必要である。これらの二層フ
ィルムの特性を定めることにより、薄肉化深絞り加工や
乾式絞りしごき加工を施された後も、缶外面が十分な白
さを保持している2ピース缶用の熱可塑性樹脂被覆鋼板
を得ることが可能となる。
【0007】また、本発明のもう一つの目的である3ピ
ースの缶外面の印刷の鮮映性も、白色顔料を添加した塗
料の層を表層とし、反射率の高い金属を添加した塗料の
層を下層とする二層構造化により、白色顔料の隠蔽性を
向上することが可能となる。
【0008】
【作用】以下、本発明の限定理由、作用などについて詳
細に説明する。本発明は、薄肉化深絞り加工や乾式絞り
しごき加工を施された後も、缶外面が十分な白さを保持
している2ピース缶用の熱可塑性樹脂被覆鋼板を得るこ
と、あるいは、加工を受けない3ピース缶の外面側の印
刷の鮮映性を保持する樹脂被覆鋼板を得ることを目的と
する。2ピース缶の場合も、3ピース缶の場合も、同様
の作用機構により目的が達成される。
【0009】白色顔料を有する熱可塑性樹脂被覆鋼板の
表面の白さの程度は、拡散反射L*(エルスターと読
み、明度を表す)値と相関性があり、拡散反射L* 値が
大であるほど熱可塑性樹脂被覆鋼板の表面が白くなる。
ただし、ここで言う拡散反射L* 値とは、例えば日本
電色(株)製の分光色差計SZS−Σ90などで入射光
を試料の法線方向に対して10度の角度で入射した時の
拡散反射成分を測定したL* 値である。
【0010】Al,Ag,Sn,Znは高い全反射率を
有する金属であり、特にAl,Agの全反射率は可視光
領域で高い。これらの金属の平均反射率と全反射L*
とは強い相関性を有しており、平均反射率の高い金属ほ
ど高い全反射L* 値を有している。ここで言う平均反射
率とは全波長域で測定した全反射率を平均化した値であ
り、また、全反射L* 値とは正反射成分と拡散反射成分
の両方を加味した時の金属のL*値である。また、反射
率の高い金属の代わりに、反射率の高い酸化チタンなど
を表面にコーティングした雲母を使用することによって
も、同様の効果が得られる。
【0011】鋼板表面の全反射率を高くすると、その上
に重ねた白色顔料を有する樹脂被覆表面の白さが優れる
理由は、フィルムを透過してきた光線が鋼板に吸収され
るのを防ぐことにより、白色顔料に反射されて出てくる
拡散反射光を多くできるためと考えられる。したがっ
て、全反射L*値の高いAl,Ag,Sn,Znもしく
は雲母(酸化チタンでコーティング)を鋼板表面に被覆
するか、あるいは、鋼板表面上に分散させると、その上
に重ねた白色顔料を有する樹脂被覆表面の白さを改善で
きる。鋼板上にAlをめっきする方法は、例えば、気相
めっき,溶融塩めっき,浸漬めっき,非水溶媒めっきな
どがあるが、いずれも工業的には複雑な技術を必要とす
る。一方,Al,Ag,Sn,Znもしくは雲母粉末を
フィルム中に分散させる方法は複雑な設備を必要とせ
ず、鋼板表面をこれらの粉末が分散した樹脂で被覆する
と、鋼板をめっきしたのと同様の効果が得られることが
わかった。本発明はこのような考えのもとに、白色顔料
を有する樹脂の下層にAl,Ag,Sn,Znもしくは
雲母粉末を有する樹脂層を介在させた二層構造とした。
【0012】鋼板上に樹脂を被覆する場合、鋼板の両側
とも本発明の二層樹脂層で被覆されてもよいし、缶外面
となる側のみ二層樹脂層で被覆され、缶内面となる側は
顔料が添加されていない通常の透明度の高い樹脂で被覆
されてもよい。熱可塑性樹脂を用いる場合は、二層の合
計の厚さが6〜60μmが好ましい。
【0013】本発明においては、薄肉化深絞り加工や乾
式絞りしごき加工後の缶外面の白さを適正な範囲に保持
することを目的とし、また、加工を受けない3ピース缶
の外面側の印刷の鮮映性を保持する印刷下地を得ること
を目的としているが、これらの目的を達成するために
は、缶外面となる側に被覆される二層の樹脂の表層側に
適正量の白色顔料が添加されていることが不可欠であ
る。白色顔料としては、無機系、有機系の適用も可能で
あり用途により選択されるが、酸化チタン系の顔料を用
いることが白さの鮮映性をもたらす上でより好ましい。
添加量としては、5重量%以下では下層の樹脂の中に高
反射率の金属を分散させても、目的とする十分な白さを
確保するには不十分であり、また、50重量%以上添加
しても効果が飽和するため、5〜50重量%の添加範囲
に限定する。厚さは白さの鮮映性を維持するには5μm
以上必要であり、30μm以上では高コストになるた
め、5〜30μmと規定される。
【0014】二層の樹脂の下層側には適正量のAl,A
g,Sn,Znもしくは雲母粉末が添加されていること
が不可欠である。これらの粉末は球状でも鱗片状でも効
果は大差無く、ほぼ、添加量に比例した効果が得られ
る。添加量としては0.5重量%以下では反射の効果が
低く、また、30重量%以上ではその効果が飽和するた
め、0.5〜30重量%の添加範囲に限定する。厚さは
白さの鮮映性を維持するには1μm以上必要であり、3
0μm以上では高コストになるため、1〜30μmと規
定される。
【0015】被覆される熱可塑性樹脂も低い温度で軟化
することは好ましくなく、その軟化のしやすさの指標と
して融点を用いると、融点100℃以上の熱可塑性樹脂
を用いることにより成形性が改善されるのでより好まし
い。すなわち、工業生産においては絞り加工としごき加
工は連続して実施されるが、その場合、缶壁温度は10
0℃以上となることがあり、融点が低いと軟化あるいは
溶融し、得られる缶体の外観が損なわれたり缶内面に鉄
露出部が生じ耐食性が低下する。さらに、熱可塑性樹脂
が工具に付着して連続生産が困難になる。この点からも
100℃以上の融点を有する熱可塑性樹脂を用いること
が好ましい。また、被覆される熱可塑性樹脂の融点が3
00℃以上であると、加工時の軟化による十分な潤滑効
果が得られない。以上の理由により、被覆される熱可塑
性樹脂の融点の上限は300℃に、下限は100℃に限
定することがより好ましい。
【0016】本発明の請求項2または3に適用可能な熱
可塑性樹脂としてはポリエステル樹脂,ポリオレフィン
樹脂,ポリカーボネート樹脂,ポリアミド樹脂などが挙
げられる。ポリエステル樹脂は種々のものを使用するこ
とができるが、具体的にはポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート、エチレンテレフタレート単位を主体とした共重
合ポリエステル樹脂、あるいはこれらの混合物からなる
ポリエステル樹脂が挙げられる。特に75〜95モル%
のポリエチレンテレフタレートと5〜25モル%のポリ
エチレンイソフタレート、ポリエチレンセバケートある
いはポリエチレンアジペートなどからなる共重合ポリエ
ステル樹脂、ポリエチレンテレフタレートまたは上記の
共重合ポリエステル樹脂にポリブチレンテレフタレート
をブレンドしたポリエステル樹脂が好ましい。
【0017】熱可塑性樹脂がポリオレフィン樹脂である
場合は、ポリプロピレン,ポリエチレンあるいはこれら
のブレンド物などが本発明に適用可能である。
【0018】また熱可塑性樹脂がポリカーボネート樹脂
である場合は耐熱性の面から芳香族ポリカーボネート樹
脂であることが好ましく、具体的にはポリ−ジオキシジ
フェニル−2,2−プロパンカーボネート(ビスフェノ
ールAポリカーボネート)、ポリ−ジオキシジフェニル
メタンカーボネート、ポリ−ジオキシジフェニルエタン
カーボネート、ポリ−ジオキシジフェニル−2,2−ブ
タンカーボネート、ポリ−ジオキシジフェニル−2,2
−ペンタンカーボネート、ポリ−ジオキシジフェニル−
3,3−ペンタンカーボネート、ポリ−ジオキシジフェ
ニル−2,2−ヘキサンカーボネート、4,4´−ジオ
キシジフェニルメタンカーボネートの中央メタンの炭素
にアルキル基、またはフェニル基が結合した芳香族ポリ
カーボネートなどが、本発明に適用可能である。
【0019】さらにポリアミド樹脂としては6−ナイロ
ン、6,6−ナイロン、6−6,6−コポリマーナイロ
ン、6,10−ナイロン、7−ナイロン、11−ナイロ
ンなどが本発明に適用可能である。
【0020】上記の熱可塑性樹脂を鋼板に被覆する方法
として、鋼板の両面に直接溶融した樹脂を押し出し積層
する方法、溶融押し出し後、常法によりフィルム成形し
た未延伸あるいは延伸配向させたフィルムを熱融着によ
り、または接着剤を介して積層する方法、およびこれら
の方法を併用した方法などがあり、いずれの方法も本発
明の樹脂被覆鋼板の製造方法として適用可能である。
【0021】なお、上記の熱可塑性樹脂フィルムを接着
剤層を介して鋼板に積層することは加工密着性を改良す
る点でより好ましい。用いられる接着剤は公知のものも
使用可能であるが、エポキシ基を分子内に有する熱硬化
性重合組成物がより好ましく、熱可塑性樹脂フィルムの
鋼板と接する面に塗布、乾燥しても、あるいは鋼板の表
面に塗布、乾燥してもよい。
【0022】さらに、缶内面となる側においては、熱融
着により積層したポリエステル樹脂層の鋼板と非接触の
面(フリー面)および鋼板と接する面の樹脂フィルムの
延伸配向状態を好ましい状態に制御することを容易にす
るため、それぞれ融点が異なる上層樹脂と下層樹脂の二
層からなるポリエステル樹脂の二軸配向フィルムを用い
ることも可能である。
【0023】熱可塑性樹脂の代わりに塗料を使用する場
合は、エポキシ樹脂に硬化剤として適量のフェノール樹
脂,アミド樹脂,アクリル樹脂などを混合した、エポキ
シ基を分子内に有する熱硬化性重合組成物を使用し、こ
れらの中に白色顔料を添加したものを上層に、また、A
l,Ag,Sn,Znもしくは雲母粉末を添加したもの
を下層にした二層構造とする。
【0024】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例1 缶内面に相当する面には通常の錫めっき鋼板に通常の内
面塗料を塗布焼き付けし、缶外面側となる面の上層側に
は20重量%の白色顔料を有する厚さ6μmの前記と同
一組成の樹脂と、下層が30重量%のAg粉末を有する
厚さ5μmの前記と同一組成の樹脂を積層した。 製缶
後の缶外面の白さを日本電色(株)製の分光色差計SZ
S−Σ90で拡散反射L*を測定した値と視覚で感じる
白さの両方で評価した。視覚で感じる白さの程度は以下
に示す基準で評価した。 ◎:優、○:良、△:やや不良、×:不良
【0025】実施例2 通常の電解クロム酸処理鋼板を240℃に加熱し、缶内
面側となる面にはポリエチレンテレフタレート88モル
%、ポリエチレンイソフタレート12モル%からなる二
軸延伸した共重合ポリエステル樹脂フィルム(厚さ:2
5μm、面配向係数:0.126 、融点:229℃)
を、缶外面側となる面には表層が20重量%の白色顔料
を有する厚さ12μmの前記と同一組成のポリエステル
樹脂と、下層が30重量%のAl粉末を有する厚さ10
μmの前記と同一組成のポリエステル樹脂からなる二層
フィルムを積層し、直ちに水中に浸漬冷却した。乾燥
後、両面にパラフィン系ワックスを約50mg/m2
布し、以後の加工を実施した。まず、直径160mmの
ブランクに打ち抜き後、缶径が100mmの絞り缶とし
た。ついで再絞り加工により缶径80mmの再絞り缶と
した。この再絞り缶を複合加工により再絞り加工と同時
にしごき加工を行い、缶径66mmの乾式絞りしごき缶
とした。この複合加工において、缶の上端部となる再絞
り加工部としごき加工部間の間隔は20mm、再絞りダ
イスの肩アールは板厚の 1.5倍、再絞りダイスとポン
チのクリアランスは板厚の 1.0倍、しごき加工部のク
リアランスは元板厚の65%となる条件で加工した。い
ずれの加工においても水系冷却,潤滑剤は使用せず、乾
式で実施した。 製缶後の缶外面の白さを実施例1と同
様に評価した。
【0026】実施例3 缶外面側となる面に表層が12重量%の白色顔料を有す
る厚さ20μmの実施例2に示した共重合ポリエステル
樹脂と、下層が1重量%のZn粉末を有する厚さ3μm
の前記と同一組成のポリエステル樹脂からなる二層フィ
ルムを使用した以外は実施例2と同じ条件で製缶し、製
缶後の缶外面側の白さを同様に評価した。
【0027】実施例4 缶外面側となる面に表層が12重量%の白色顔料を有す
る厚さ20μmのビスフェノールAポリカーボネート樹
脂と、下層が5重量%のSn粉末を有する厚さ3μmの
前記と同一組成のポリカーボネート樹脂からなる二層フ
ィルムを使用した以外は実施例2と同じ条件で製缶し、
製缶後の缶外面側の白さを同様に評価した。
【0028】実施例5 缶外面側となる面に表層が12重量%の白色顔料を有す
る厚さ20μmの実施例2に示した共重合ポリエステル
樹脂と、下層が5重量%の雲母粉末(表面に酸化チタン
をコーティング)を有する厚さ3μmの前記と同一組成
のポリエステル樹脂からなる二層フィルムを使用した以
外は実施例2と同じ条件で製缶し、製缶後の缶外面側の
白さを同様に評価した。
【0029】比較例1 缶外面側となる面に20重量%の白色顔料を有する厚さ
12μmのポリエステル樹脂単層フィルムを使用した以
外は実施例2と同じ条件で製缶し、製缶後の缶外面側の
白さを同様に評価した。
【0030】比較例2 缶外面側となる面に30重量%のAl粉を有する厚さ1
0μmのポリエステル樹脂単層フィルムを使用した以外
は実施例2と同じ条件で製缶し、製缶後の缶外面側の白
さを同様に評価した。
【0031】評価した結果を、表1に示したが、本発明
の二層樹脂被覆鋼板は優れた缶外面の白さを保持してい
ることがわかる。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明の容器用二層樹脂被覆鋼板を用い
ることにより、白色顔料を有する樹脂層の厚さを減少さ
せても、缶外面が鮮映な白色度を有している2ピース缶
および3ピース缶の製造が可能となる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表層が5〜50重量%の白色顔料を有す
    る厚さ5〜30μmの樹脂の層と、下層が0.5〜30
    重量%のAl,Ag,Sn,Znもしくは雲母粉末を有
    する厚さ1〜30μmの樹脂の層が積層された二層樹脂
    層を被覆した容器用二層樹脂被覆鋼板。
  2. 【請求項2】 表層が5〜50重量%の白色顔料を有す
    る厚さ5〜30μmの熱可塑性樹脂の層と、下層が0.
    5〜30重量%のAl,Ag,Sn,Znもしくは雲母
    粉末を有する厚さ1〜30μmの熱可塑性樹脂の層が積
    層されたフィルムを被覆した薄肉化深絞り加工容器用二
    層樹脂被覆鋼板。
  3. 【請求項3】 表層が5〜50重量%の白色顔料を有す
    る厚さ5〜30μmの熱可塑性樹脂の層と、下層が0.
    5〜30重量%のAl,Ag,Sn,Znもしくは雲母
    粉末を有する厚さ1〜30μmの熱可塑性樹脂の層が積
    層されたフィルムを被覆した乾式絞りしごき加工容器用
    二層樹脂被覆鋼板。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂がポリエステル樹脂,ポリ
    オレフィン樹脂,ポリカーボネート樹脂またはポリアミ
    ド樹脂であることを特徴とする請求項2または3の樹脂
    被覆鋼板。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂層が接着剤層を介して表面
    処理鋼板に被覆されていることを特徴とする請求項2ま
    たは3の二層樹脂被覆鋼板。
JP18413594A 1994-07-14 1994-07-14 容器用二層樹脂被覆鋼板 Expired - Lifetime JP3056377B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998006568A1 (fr) * 1996-08-14 1998-02-19 Toyo Kohan Co., Ltd. Plaque en metal revetue par une pellicule de resine multicouche pour impression de qualite
JP2011178121A (ja) * 2010-03-03 2011-09-15 Nippon Steel Corp 缶用樹脂フィルム積層鋼板

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998006568A1 (fr) * 1996-08-14 1998-02-19 Toyo Kohan Co., Ltd. Plaque en metal revetue par une pellicule de resine multicouche pour impression de qualite
JP2011178121A (ja) * 2010-03-03 2011-09-15 Nippon Steel Corp 缶用樹脂フィルム積層鋼板

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