JPH08255385A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JPH08255385A
JPH08255385A JP8468495A JP8468495A JPH08255385A JP H08255385 A JPH08255385 A JP H08255385A JP 8468495 A JP8468495 A JP 8468495A JP 8468495 A JP8468495 A JP 8468495A JP H08255385 A JPH08255385 A JP H08255385A
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JP
Japan
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magnetic layer
magneto
layer
magnetic
recording medium
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Withdrawn
Application number
JP8468495A
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English (en)
Inventor
Yuichi Sakurai
友一 桜井
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Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価で耐食性にすぐれ、磁性層の劣化がな
く、再生出力が大きく、かつ記録感度が良い光磁気記録
媒体を提供する。 【構成】 基体上に光の反射層と透明な誘電体層と六方
晶フェライト粒子およびバインダを含む塗布型の磁性層
とが順に積層されてなり、かつこの磁性層が、磁性層を
形成する材料の光吸収係数の逆数値の1/8倍から4/3倍の
範囲の膜厚を有することを特徴とする光磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は六方晶フェライト粒子を
用いた塗布型の光磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザー光の熱で磁気記録し、レーザー
光に対する磁気光学効果を用いて再生を行う光磁気記録
媒体に用いられる磁性体としては、従来、希土類金属と
遷移金属との非晶質合金からなるものが知られている。
しかし、このような媒体はスパッタリングなどの真空プ
ロセスにより作製されているため価格が高く、さらに高
温多湿下において腐食しやすいという問題を持ってい
る。また、非晶質合金を用いた光磁気記録では、磁性膜
表面での反射によるカー効果を利用して再生を行うが、
非晶質合金は一般にカー回転角が小さいため、再生出力
が必ずしも十分でないという欠点がある。
【0003】一方、ガーネットや六方晶フェライトのよ
うな酸化物を用い、これを透明基板上に薄膜形成して磁
性層とした光磁気記録媒体も検討されている。この酸化
物を用いた磁性体は、耐食性に優れており、また、磁性
膜の透過光によるファラデー効果を利用して再生を行う
ため、再生出力が、カー効果を利用する場合に比べて大
きいという利点がある。しかし、このような媒体は多結
晶質であるために、結晶粒界での光散乱や磁壁移動によ
る書き込みビット形状の乱れなどによって媒体ノイズが
大きくなるという欠点がある。さらに、前記磁性薄膜の
光磁気記録媒体は、スパッタリングなどの真空プロセス
により作製されているため価格が高く、作製温度を500
℃以上にしないと良好な膜が得られず、耐熱性のある基
板しか使用できないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の光磁
気記録媒体は、真空プロセスを利用することにより価格
が高い、高温多湿下において腐蝕しやすい、カー回転角
が小さいために再生出力が低い、多結晶質であるために
媒体ノイズが大きい、耐熱性のある基板しか使用できな
いなどのいずれかの欠点があった。
【0005】本発明の目的は、上記欠点をすべて解決
し、安価で耐食性に優れ、記録感度が良く、かつ再生S/
N比が大きい光磁気記録媒体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するため、まず、基体上に光の反射層と六方晶
フェライト粒子およびバインダを含む塗布型の磁性層と
を設け、これを光磁気記録媒体とした。次にレーザー光
を照射して反射光の偏光面が回転するファラデー効果を
利用する再生方式において、前記光磁気記録媒体の磁性
層膜厚の最適化を行った結果、従来の光磁気記録媒体に
比べてはるかに大きな再生出力が得られることを見い出
した。
【0007】さらにレーザー光を照射したときの熱を利
用して磁気的に記録する記録方式において、記録感度と
媒体構造について詳細な検討を行った。その結果、光の
反射層と磁性層の間に適当な厚さの透明な誘電体層を形
成することにより、記録感度が向上することを見い出
し、本発明に到達した。
【0008】すなわち本発明の光磁気記録媒体は、基本
的な構成として、基体上に光の反射層と透明な誘電体層
と六方晶フェライト粒子およびバインダを含む塗布型の
磁性層とがこの順に積層されてなり、かつこの磁性層
が、磁性層を形成する材料の光吸収係数の逆数値の1/8
倍から4/3倍の範囲の膜厚を有することにより、安価で
耐食性に優れ、記録感度が良く、かつ再生S/N比が大き
いという特徴がある。
【0009】
【作用】本発明の目的は、情報記録の際の磁界による磁
化反転を、レーザー光の熱を利用することで磁性層全体
にわたって均一に行い、その再生はレーザー光を照射し
て反射光の偏光面が回転するファラデー効果を利用する
再生方式において、媒体構造の最適化を行うことによ
り、記録感度を向上させ、再生S/N比を増加させること
にある。
【0010】本発明者は、まず磁性層厚さと再生出力の
関係について詳細な検討を行った。その結果、再生出力
が磁性層のファラデー回転角と反射光の強度に非常に密
接に関係していることを見いだした。すなわちファラデ
ー効果を用いる場合の再生出力Sは、下式のように近似
できることがわかった。
【0011】 S ∝ θf・d・exp(-2αd) (1) ここでθfは単位厚さ当たりのファラデー回転角、dは磁
性牌の膜厚、αは磁性層を形成する材料の光吸収係数で
ある。上式より、再生出力Sが最大となる磁性層の膜厚
は、 d = 1/(2α) (2) となる。
【0012】実際には磁性層の膜厚は、式(2)で表され
る最適膜厚に厳密に一致させなくとも実用上十分な再生
出力が得られる。本発明の磁性層の膜厚は、光吸収係数
の逆数値の1/8倍から4/3倍の範囲にあるのが望ましい。
磁性層膜厚が光吸収係数の逆数値の1/8倍以上である
と、再生出力が大きくなり実用上十分な再生S/N比が得
られる。また磁性層膜厚が光吸収係数の逆数値の4/3倍
以下であると、記録感度が向上し記録再生特性が良好に
なる。
【0013】次に媒体構造と記録感度の関係について検
討を行った結果、光の反射層と磁性層の間に透明な誘電
体層を形成させることにより記録感度が向上することが
わかった。さらに透明な誘電体層の膜厚について調べた
結果、特に記録波長の1/8倍から1/4倍の範囲のときに記
録感度が良好になることがわかった。
【0014】本発明の光磁気記録媒体の磁性層中に含ま
せる磁性粒子としては、六方晶フェライト粒子を使用す
る。この六方晶フェライト粒子としては、次の一般式
(3)で表されるものが好ましく用いられる。
【0015】 AO・n[(Fel-xx23] (3) (式中、AはBa,Sr,PbおよびCaからなる群か
ら選択される少なくとも1種類の元素を、MはNi,Z
n,Co,Ti,Zr,Sn,Al,In,Ge,C
u,Mn,GaおよびMgからなる群から選択される少
なくとも1種類の元素であり、またxは0.01〜0.
70、nは4〜10の範囲内の値である。) 前記xおよびnは、前記AおよびMの種類、組み合わせ
に応じて前記範囲内から適切な値が選択される。なお、
前記Mで表される元素は、六方晶フェライト粒子の磁気
特性や光学特性を調整するために添加される。たとえば
Al,In,Gaを添加すれば特にキュリー温度が低下
して記録感度が向上し、Co,Niを添加すれば特にフ
ァラデー回転角が大きくなる。
【0016】このような六方晶フェライト粒子は、通常
700〜5000エルステッドの保磁力を有し、外部磁界に対
して記録情報を安定に保持できる利点があり、またこれ
に加えて他の磁性材料として知られるCo変成酸化鉄や
メタル磁性粉などに比べてファラデー回転角が非常に大
きく、再生出力の向上に大きく寄与するという特徴を備
えている。
【0017】この六方晶フェライト粒子の粒子径は、平
均直径が通常0.01〜0.1μmの範囲にあるのが望ましい。
粒子径が0.1μmより小さいと、粒子による光散乱が小さ
くなり再生時のノイズが減少する。また、粒子径が0.01
μmより大きいと、この粒子をバインダ中に均一に分散
させ易くなり、その結果磁性層の表面平滑性が向上し、
磁性層表面による光散乱が小さくなり、やはり再生時の
ノイズが減少する。
【0018】本発明の光磁気記録媒体において、磁性層
中に含ませるバインダは、前記の六方晶フェライト粒子
を分散結着させるためのもので、磁気記録媒体用の通常
のバインダとして知られる例えば、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、繊維素系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、各種
の紫外線、電子線硬化系樹脂のほか、これらに架橋剤と
してポリイソシアネート化合物を加えたものなど広く使
用できる。
【0019】本発明の光磁気記録媒体は、基体上にまず
光の反射層を形成し、この光の反射層上に透明な誘電体
層を形成し、さらにその上に前記六方晶フェライト粒子
とバインダを含む磁性塗料を、乾燥後の厚さが上述した
ように、磁性層を形成する材料の光吸収係数の逆数値の
1/8倍から4/3倍の範囲の厚さになるように塗布、乾燥し
て磁性層を形成する。
【0020】この透明な誘電体層は、記録再生に用いる
光の波長に対して透明であれば、特に限定されないが、
例えば、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリウレ
タン系樹脂、ポリエステル系樹脂、繊維素系樹脂、ポリ
ビニルブチラール系樹脂、各種の紫外線効果樹脂のほ
か、SiO,SiO2,SiNx,TiO,TiO2など
広く使用できる。この透明な誘電体層は、特に限定され
ないが、塗布法、真空蒸着法、スパッタリング法などで
作製される。その厚さは、記録に用いる光の波長の1/8
倍から1/4倍の範囲になるように形成する。
【0021】また光の反射層としては、例えば、Al,
Cu,Au,Ag,Cr,TeO,TeC,TiAl,
TiN,TaNなどが用いられるが、Fe,パーマロ
イ,センダストなどの軟磁性体も用いられる。この反射
層は、塗布法、めっき法、真空蒸着法、スパッタリング
法などにより基体上に形成される。この反射層の厚さは
特に限定されないが、通常は、0.02〜1μm程度である
と良好な反射光が得られる。
【0022】
【実施例】
<光の反射層の形成>厚さが65μmのポリエチレンテレ
フタレートフィルムからなる基体上に、Alを厚さが約
0.1μmとなるように蒸着することにより、光の反射層
を形成した。
【0023】<透明な誘電体層の形成>アクリル系樹脂
を上記の光の反射層の上に塗布、乾燥させて透明な誘電
体層を形成した。その厚さは0〜0.5μmの範囲に調
節した。
【0024】<磁性塗料の調整>バインダとして、水酸
基含有塩化ビニル樹脂と熱可塑性ポリウレタン樹脂と三
官能成ポリイソシアネート化合物とを重量比で5:3:
2になる割合で混合使用し、このバインダと六方晶フェ
ライト粒子との重量比が2:8の割合となる磁性塗料を
以下の要領で調整した。すなわち、水酸基含有塩化ビニ
ル樹脂と熱可塑性ポリウレタン樹脂と六方晶フェライト
粒子との混合物100重量部に対し、溶剤としてシクロ
ヘキサノンとトルエンとをそれぞれ75重量部加え、サ
ンドミルにより混合分散させたのち、ポリイソシアネー
ト化合物を加え、撹拌混合して、磁性塗料を調整した。
六方晶フェライト粒子は組成 Ba0・6[(Fe0.76Al0.1Co
0.07Ti0.07)2O3]のものを使用し、粒子径は、平均直径
が0.05μmおよび0.25μmのものを使用した。
【0025】<磁性層の形成>上記の磁性塗料を、前記
の光の反射層または透明な誘電体層の上に塗布したのち
乾燥し、この乾燥後さらにカレンダー処理を施すことに
より、磁性層を形成した。磁性層の厚さは0.3〜7.0μm
の範囲に調節した。図1に、このようにして作製した光
磁気記録媒体の断面構造を示す。
【0026】<光熱記録>上記のように作製した光磁気
記録媒体をまず10kOeの磁界により媒体に垂直な方
向に一様に磁化し、その後、基体側から逆方向に350
Oeの磁界を印加しながら、磁性層側から波長780n
mのレーザー光を照射して磁気記録を行った。レーザー
光の出力は、15mWで行った。記録ビット長さは5μ
mとした。
【0027】<光再生>記録した情報は、図2に示す装
置を用いて再生した。この装置は、光源として波長が7
80nm、出力が2mWの半導体レーザーを使用してい
る。すなわち、再生は、記録した磁化パターンをレーザ
ー光が横切るように媒体1を移動させながらレーザー光
を照射し、磁性層を通過して光の反射層で反射して戻っ
てきた光の偏向面の回転角が磁化の向きにより逆転する
ことを利用して検出した。
【0028】<記録再生特性>本実施例において、磁性
層を形成する材料の波長780nmにおける光吸収係数αの
値は、分光光度計で測定した結果0.27(1/μm)であっ
た。表1に光熱記録/光再生方式において、磁性層の膜
厚、透明な誘電体層の膜厚、および六方晶フェライト粒
子の粒子径を変えたときの再生S/N比の評価結果を示し
た。評価は再生S/N比が30dB以上を‘優’、20dB以上30d
B未満を‘良’、10dB以上20dB未満を‘可’、10dB未満
を‘不可’とした。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明の光磁
気記録媒体は、安価で耐食性に優れ、磁性層の劣化がな
く、特に磁性層の膜厚を、磁性層を形成する材料の光吸
収係数の逆数値の1/8倍から4/3倍の範囲にすることによ
り再生出力を大きくでき、また磁性層と光の反射層の間
に透明な誘電体層を形成することにより記録感度が向上
するという特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光磁気記録媒体の一例を示す断面図で
ある。
【図2】本発明の光磁気記録媒体に記録された信号の再
生方法を示す図である。
【符号の説明】
1 磁性層 2 透明な誘電体層 3 光の反射層 4 基体 5 媒体 6 半導体レーザ 7,8 偏光ビームスプリッタ 9,10 フォトダイオード 11 光磁気出力

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に光の反射層と透明な誘電体層と
    六方晶フェライト粒子およびバインダを含む塗布型の磁
    性層とが順に積層されてなり、かつ前記磁性層が、磁性
    層を形成する材料の光吸収係数の逆数値の1/8倍から4
    /3倍の範囲の膜厚を有することを特徴とする光磁気記
    録媒体。
  2. 【請求項2】 前記六方晶フェライト粒子の平均直径が
    0.01から0.1μmの範囲にある諸求項1記載の光磁気記録
    媒体。
JP8468495A 1995-03-15 1995-03-15 光磁気記録媒体 Withdrawn JPH08255385A (ja)

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Effective date: 20020604