JP2626834B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JP2626834B2 JP30259590A JP30259590A JP2626834B2 JP 2626834 B2 JP2626834 B2 JP 2626834B2 JP 30259590 A JP30259590 A JP 30259590A JP 30259590 A JP30259590 A JP 30259590A JP 2626834 B2 JP2626834 B2 JP 2626834B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、光磁気記録媒体に関し、特に平均粒子径が
30〜1000Åの磁性微粒子を用いた塗布型光磁気記録媒体
に関する。
(従来の技術およびその問題点) 従来、光磁気記録媒体に用いられる磁性体としては、
希土類金属と遷移金属との非晶質合金からなるものが知
られている。
しかし、このような非晶質合金の磁性体は、酸化腐食
を受けやすく、磁気光学特性が劣化するという欠点があ
った。また、非晶質合金を用いた光磁気記録では、磁性
膜表面での反射による磁気光学効果(カー効果)を利用
して再生を行うが、非晶質合金は一般にカー回転角が小
さいため、感度が低いという問題があった。
これに対し、特公昭56−15125号公報、特開昭61−896
05号公報には、それぞれガーネット、六方晶フェライト
の多結晶質酸化物薄膜を用いた光磁気記録媒体が提案さ
れている。この酸化物を用いた磁性体は、耐蝕性に優れ
ており、また磁性膜の透過光による磁気光学効果(ファ
ラデー効果)を利用して再生を行うため、感度が高いと
いう利点がある。しかしながら、多結晶質であるため
に、結晶粒界での光散乱、複屈折や磁壁移動による書き
込みビット形状の乱れ等によって媒体雑音が大きくなる
という欠点がある。
一方、特開昭62−119758号公報には、イットリウム鉄
ガーネット粒子を用いた塗布型光磁気記録媒体が開示さ
れている。このような塗布型媒体では、前記多結晶質酸
化物薄膜のような結晶粒界の悪影響はないが、該公報に
記載されているガーネット粒子は、粒子径が1.5μmと
大きく、このような粒子を用いた場合には、光の散乱が
起こるため、サブミクロン波長の光を利用する高密度記
録には適していない。
(発明の目的) 本発明は、前記欠点を解決し、耐蝕性に優れ、磁気光
学効果が大きく、媒体の光散乱が極めて少なく、高密度
記録が可能で、さらに生産性に優れた光磁気記録媒体を
提供するものである。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、基板上に、平均粒子径が30〜1000Åの磁性
微粒子及びバインダーからなる磁性層を設けてなる光磁
気記録媒体において、バインダーがシリコーン樹脂を熱
硬化したものであり、かつ該磁性微粒子が逆磁歪効果に
より誘起された垂直磁気異方性を有することを特徴とす
る光磁気記録媒体に関する。
本発明における磁性微粒子の平均粒子径は30〜1000
Å、好ましくは100〜600Åである。平均粒子径が30Åよ
りも小さくなると熱撹乱のために超常磁性となってしま
う。また、1000Åよりも大きくなると光の散乱が起こ
り、ノイズが発生するので好ましくない。また、粒子形
状は光学的に対称であることが好ましく、球状が望まし
いが、多面体状、板状でもよい。
本発明の磁性粒子としては、室温で強磁性を有し、立
方晶系結晶構造を持つものが用いられ、例えば、コバル
トフェライト、マグネタイト等のスビネルフェライトや
希土類鉄ガーネットが挙げられる。特に下記一般式
〔I〕で表される希土類鉄ガーネット微粒子が好ましく
用いられる。
RaBibFecMdOe ……〔I〕 (ただし、RはY及びランタン系列元素からなる群より
選ばれる一種以上の希土類元素を示し、MはAl,Ga,Cr,M
n,Sc,In,Ru,Rh,Co,Fe(II),Cu,Ni,Zn,Li,Si,Ge,Zr,Ti,
Hf,Sn,Pb,Mo,V及びNbからなる群より選ばれる一種以上
の元素を示し、a+b+c+d=7.0〜8.0、a+b=2.
0〜3.5、c+d=4.5〜6.0、a=0.5〜3.0、b=0.25〜
2.5、c=3.0〜6.0、d=0.3〜2.0であり、eは他の元
素の原子価を満足する酸素の原子数である。) このような希土類鉄ガーネット微粒子としては、特願
平1−293903号公報に記載のガーネット微粒子粉末が挙
げられる。該公報の記載は、本発明の一部として参照さ
れる。
本発明における磁性層は、磁性微粒子及びバインダー
から形成される。
磁性層の厚みは、0.05〜2.0μm、特に0.2〜1.0μm
の範囲が記録ビットの安定性の上で好ましい。
本発明におけるバインダーとしては、シリコーン樹脂
を加熱処理することにより硬化させたものが用いられ
る。
シリコーン樹脂としては、ジメチルポリシロキサン、
メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキ
サン等の純シリコーン、あるいは純シリコーンをアルキ
ッド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ
樹脂等と反応させた変成シリコーンが挙げられる。
シリコーン樹脂は、加熱処理して硬化する際、収縮す
ることにより、磁性微粒子に応力を作用させることがで
きる。
本発明において、磁性層の磁性微粒子は逆磁歪効果に
より誘起された垂直磁気異方性を有する。
一般に、磁性微粒子の磁歪定数をλ、磁化をMs、微
粒子にかかる面内応力をσ(引張応力の場合にσ>0と
なる)とした場合に、 K=−3/2λσ−2πMs 2 で表される垂直磁気異方性KがK>0を満たすと
き、微粒子は逆磁歪効果によって垂直磁気異方性を発現
する。
したがって、K>0を満足するように前記式におけ
るλ、σ及びMsを適宜設定すればよい。
即ち、本発明におけるバインダーであるシリコーン樹
脂を加熱硬化させたものは、σ>0の引張応力を微粒子
に作用させるので、磁歪定数λ<0となるように磁性
微粒子の組成を調整すればよい。
前記逆磁歪効果によって発現した垂直磁気異方性を有
する磁性微粒子を含む膜の保磁力は、0.5kOe以上、特
に、1〜20kOeであることが好ましい。
本発明の光磁気記録媒体は、平均粒子径が30〜1000Å
の磁性微粒子及びバインダーとなるシリコーン樹脂を溶
媒に溶解又は分散させてなる磁性塗料を基板上に塗布し
た後、シリコーン樹脂を加熱処理することにより硬化さ
せることにより得られる。この際、磁性微粒子に、バイ
ンダーの硬化による応力がかかることにより垂直磁気異
方性が発現する。
シリコーン樹脂の添加量は、磁性微粒子100重量部に
対して、10〜200重量部が好ましい。
基板としては、特に制限はなく、単結晶基板、多結晶
基板、ガラス等の非晶質基板、その多複合基板等の無機
材料基板、またはアクリル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹
脂等の有機材料基板を用いることができる。
本発明においては、基板と磁性層の間又は磁性層の上
に光反射層を設けることが好ましい。
光反射層としては、Cu,Cr,Al,Ag,Au,TiN等が用いられ
る。この光反射層は、塗布法、めっき法、蒸着法等によ
り基板上又は磁性層上に形成される。
(実施例) 以下に実施例および比較例を示し、さらに詳しく本発
明について説明する。
尚、633nmの光に対する光散乱の測定は、第3図に示
す装置を用いて行った。即ち、He−Neレーザー光源から
でた波長633nmの光を媒体の膜面に垂直に照射し、媒体
を通過して投影板に投影されたビームスポットを赤外線
カメラを通してモニターする。そして、得られた光強度
プロファイルをバックグラウンド(媒体を塗布していな
い基板のみの場合)と比較することにより、光散乱の度
合を評価した。
実施例1 水酸化ナトリウム(NaOH)1.93molを水80mlに溶解
し、別に、硝酸ビスマス[Bi(NO3・5H2O]0.020mo
l、硝酸ジスプロシウム[Dy(NO3・5H2O]0.040mo
l、硝酸鉄[Fe(NO3・9H2O]0.085mol及び硝酸アル
ミニウム[Al(NO3・9H2O]0.016molを5N−硝酸溶
液220mlに溶解した。次いで、水酸化ナトリウム溶液を
撹拌しながら、硝酸溶液を徐々に滴下して中和を行い、
沈澱物を生成させた。
得られた沈澱物を水洗、濾過、乾燥した後、700℃で
焼成してガーネット微粒子を得た。
得られたガーネット微粒子は、平均粒子径380Åであ
り、X線粉末回折スペクトルおよび組成分析の結果、 Bi1.0Dy2.0Fe4.2Al0.8O12 であり、ガーネット単相であった。
このガーネット微粒子15g及びメチルシリコーンワニ
ス(YR3187;東芝シリコーン(株)製)51.55gを混合有
機溶媒(トルエン15g、メチルエチルケトン15g及びシク
ロヘキサノン15g)に加え、ペイントコンディショナー
分散機で60分間分散処理して磁性塗料を調製した。
得られた磁性塗料をガラス基板上にスピンコーターを
用いて塗布した。次いで、200℃に保ったホットプレー
ト上に置き、5分間乾処理した後、ホットプレートの温
度を320℃に昇温し、15分間熱処理を施して、バインダ
ーを硬化させて光磁気記録媒体を得た。
得られた媒体の保磁力を633nmの光に対するファラデ
ーヒステリシスより求めたところ、第1図に示すよう
に、833Oeであった。
また、上記波長の光に対する光散乱を調べた結果を第
4図に示す。第4図の透過光の散乱プロファイルは、ガ
ラス基板のみの場合とほとんど一致しており、極めて光
散乱が少ないことがわかった。
また、この媒体の表面平均粗さは113Åであり、表面
平滑性も優れていることがわかった。
比較例1 実施例1で得られたガーネット微粒子15g及びバイン
ダーとして塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(VAGH;UCC
社製)3.0gと混合有機溶媒(トルエン15g、メチルエチ
ルケトン15g及びシクロヘキサノン15g)を加えて、ペイ
ントコンディショナー分散機で60分間分散処理して磁性
塗料を調製した。
得られた磁性塗料をガラス基板上にスピンコーターを
用いて塗布、乾燥して、バインダーを硬化させて光磁気
記録媒体を得た。
得られた媒体の保磁力を633nmの光に対するファラデ
ーヒステリシスより求めたところ、第2図に示すよう
に、100Oe以下であった。
得られた媒体について、633nmの光に対する光散乱を
調べた結果を第5図に示す。第5図の透過光の散乱プロ
ファイルは、裾野がブロードになっており、またピーク
の半値巾も拡がっており、光散乱が起こっていることが
わかった。
(発明の効果) 本発明の光磁気記録媒体は、耐蝕性に優れ、磁気光学
効果が大きく、媒体の光散乱が極めて少なく、高密度の
光磁気記録に適している。特に、磁性層中の磁性微粒子
が逆磁歪効果により誘起された垂直磁気異方性を有し、
保磁力が大きいので、記録の安定性に優れている。
また、塗布法により製造することができ、生産性も良
好である。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、それぞれ実施例1及び比較例1で
得られた光磁気記録媒体の633nmの光に対するファラデ
ーヒステリシスを示す図であり、第3図は、光磁気記録
媒体の633nmの光に対する光散乱の測定装置の概略図で
あり、第4図及び第5図は、実施例1及び比較例1で得
られた光磁気記録媒体の光散乱プロファイルの測定結果
を示す図である。 1……He−Neレーザー(λ=633nm) 2……投影板 3……赤外線カメラ 4……モニター 5……磁性膜 6……基板

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、平均粒子径が30〜1000Åの磁性
    微粒子及びバインダーからなる磁性層を設けてなる光磁
    気記録媒体において、バインダーがシリコーン樹脂を熱
    硬化したものであり、かつ該磁性微粒子が逆磁歪効果に
    より誘起された垂直磁気異方性を有することを特徴とす
    る光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】磁性微粒子が、一般式RaBibFecMdOe (ただし、RはY及びランタン系列元素からなる群より
    選ばれる一種以上の希土類元素を示し、MはAl,Ga,Cr,M
    n,Sc,In,Ru,Rh,Co,Fe(II),Cu,Ni,Zn,Li,Si,Ge,Zr,Ti,
    Hf,Sn,Pb,Mo,V及びNbからなる群より選ばれる一種以上
    の元素を示し、a+b+c+d=7.0〜8.0、a+b=2.
    0〜3.5、c+d=4.5〜6.0、a=0.5〜3.0、b=0.25〜
    2.5、c=3.0〜6.0、d=0.3〜2.0であり、eは他の元
    素の原子価を満足する酸素の原子数である。)で表され
    る希土類鉄ガーネット微粒子であることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の光磁気記録媒体。
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