JP2687185B2 - 磁気光学材料及び光磁気記録媒体 - Google Patents

磁気光学材料及び光磁気記録媒体

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JP2687185B2
JP2687185B2 JP2302596A JP30259690A JP2687185B2 JP 2687185 B2 JP2687185 B2 JP 2687185B2 JP 2302596 A JP2302596 A JP 2302596A JP 30259690 A JP30259690 A JP 30259690A JP 2687185 B2 JP2687185 B2 JP 2687185B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、磁気光学特性に優れ、光アイソレータ、光
サーキュレータ、光スイッチ、光導波路、光メモリ等の
用途に好適な磁気光学材料及びそれを用いた光磁気記録
媒体に関する。
(従来の技術およびその問題点) 従来、磁気光学効果の優れた磁性体としては、希土類
金属と遷移金属との非晶質合金からなるものが知られて
いる。
しかし、このような非晶質合金からなる磁性体は、酸
化腐食を受けやすく、磁気光学特性が劣化するという欠
点があった。また、非晶質合金は光透過性が低いので、
表面での反射による磁気光学効果(カー効果)を利用す
るが、非晶質合金は一般にカー回転角が小さいため、感
度が低いという問題があった。
これに対し、特公昭56−15125号公報には、ガーネッ
トの多結晶質酸化物薄膜を用いた磁気光学材料が提案さ
れている。この酸化物を用いた磁性体は、耐蝕性に優れ
ており、また磁性膜の透過光による磁気光学効果(ファ
ラデー効果)を利用するため、感度が高いという利点が
ある。しかしながら、多結晶質であるために、結晶粒界
での光散乱、複屈折や磁壁移動によって雑音が大きくな
るという欠点がある。
また、前記した磁性薄膜を基板上に作製する場合に
は、作製温度が500℃以上と高いために、耐熱性のある
基板しか使用できないという問題があった。
一方、特開昭62−119758号公報には、イットリウム鉄
ガーネット粒子を用いた塗布型光磁気記録材料が開示さ
れている。このような塗布型媒体では、前記多結晶質酸
化物薄膜のような結晶粒界の悪影響はないが、該公報に
記載されているガーネット粒子は、粒子径が1.5μmと
大きく、このような粒子を用いた場合には、光の散乱が
起こるため、サブミクロン波長の光を利用する用途には
適していない。
(発明の目的) 本発明は、前記問題点を解決し、耐蝕性に優れ、磁気
光学効果が大きく、光透過性にも優れ、光アイソレー
タ、光サーキュレータ、光スイッチ、光導波路、光メモ
リ等の用途に好適な磁気光学材料及びそれを用いた光磁
気記録媒体を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、 一般式 RaBibFecMdOe (ただし、RはY及びランタン系列元素からなる群より
選ばれる一種以上の希土類元素を示し、MはAl,Ga,Cr,M
n,Sc,In,Ru,Rh,Co,Fe(II),Cu,Ni,Zn,Li,Si,Ge,Zr,Ti,
Hf,Sn,Pb,Mo,V,Nb及びTaからなる群より選ばれる一種以
上の元素を示し、a+b+c+d=7.0〜8.0、a+b=
2.0〜3.5、c+d=4.0〜6.0、a=0.5〜3.5、b=0〜
2.5、c=3.0〜6.0、d=0〜2.0であり、eは他の元素
の原子価を満足する酸素の原子数である。)で表され、
かつ平均粒子径が30〜1000Åである希土類鉄ガーネット
微粒子と、該希土類鉄ガーネット微粒子が分散された無
機又は有機バインダーからなる保持体とを具備してなる
磁気光学材料に関する。
本発明における希土類鉄ガーネット微粒子としては、
R3Fe5O12で表されるガーネット又は該ガーネットの希土
類元素の一部がBiで置換されたもの、及び/又はFeの一
部がMで置換されたものが用いられる。
前記一般式におけるRは、Y,La,Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,G
d,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb及びLuからなる群より選ばれる一
種以上の希土類元素を示す。
また、Mは鉄と置換可能な元素であり、Al,Ga,Cr,Mn,
Sc,In,Ru,Rh,Co,Fe(II),Cu,Ni,Zn,Li,Si,Ge,Zr,Ti,H
f,Sn,Pb,Mo,V,Nb及びTaからなる群より選ばれる一種以
上の元素を示す。Mの元素の中、3価元素のAl,Ga,Cr,M
n,Sc,In,Ru,Rh及びCoは単独で、2価元素のCo,Fe,Cu,Ni
及びZn,又は1価元素のLiは、4価元素のSi,Ge,Zr,Ti,H
f,Sn,Pb及びMo、又は5価元素のV,Nb及びTaとの組み合
わせで3価と等価な元素として置換されることが好まし
い。
前記一般式におけるそれぞれの元素の割合は、a+b
+c+d=7.0〜8.0、好ましくは7.2〜8.0、a+b=2.
0〜3.5、好ましくは2.5〜3.5、c+d=4.0〜6.0、好ま
しくは4.0〜5.5、a=0.5〜3.5、好ましくは0.5〜2.5、
b=0〜2.5、好ましくは0.5〜2.5、c=3.0〜6.0、好
ましくは3.5〜5.0、d=0〜2.0、好ましくは0〜1.5で
あり、eは他の元素の原子価を満足する酸素の原子数で
ある。
本発明において、ガーネットの希土類元素の一部をBi
で置換することにより、ファラデー回転角を大きくする
ことができる。また、鉄の一部をMで置換することによ
り、キュリー温度を下げ、飽和磁化を小さくすることが
できる。
また、本発明においては、前記希土類鉄ガーネット微
粒子のRの一部がさらに、Pb,Ca,Mg等の2価元素で置換
されてもよく、その場合に、Mの4価又は5価元素で電
荷補償してもよい。
本発明における希土類鉄ガーネット微粒子の平均粒子
径は30〜1000Å、好ましくは100〜600Åである。平均粒
子径が30Åよりも小さくなると熱攪乱のために超常磁性
となってしまう。また、1000Åよりも大きくなると光の
散乱が起こり、ノイズが発生するので好ましくない。ま
た、粒子形状は光学的に対称であることが好ましく、球
状が望ましいが、多面体状、板状でもよい。
前記希土類鉄ガーネット微粒子の製造方法としては、
前述の特性を有する粒子が得られれば特に制限はなく、
水熱合成法、共沈法、溶融法、アルコキシド法、気相法
等の製造方法が用いられる。
以下に、共沈法により希土類鉄ガーネット微粒子を製
造する方法を述べる。
前記一般式で表される希土類鉄ガーネットを構成する
割合で選ばれた各元素イオンを含む溶液と、アルカリと
を、混合後のアルカリ濃度が0.1〜8モル/lとなるよう
に混合して沈澱物を生成させ、該沈澱物を600〜900℃で
焼成することにより希土類鉄ガーネット微粒子が得られ
る。
前記各元素イオンを含む溶液は、各元素の化合物、例
えば、硝酸塩、硫酸塩、塩化物等を溶媒に溶解して得ら
れる。
溶媒としては、前記各元素の化合物が溶解するもので
あればよく、通常、水、アルコール類、エーテル類やそ
れらの混合溶媒が用いられる。
前記各元素イオンを含む溶液は、沈澱生成後のスラリ
中に含まれる全イオン濃度が0.01〜2.0モル/lとなるよ
うに調製することが望ましい。全イオン濃度が0.01モル
/lよりも少ないと、ガーネットの生成量が少なく、また
2.0モル/lよりも多いと粒子が大きくなったり、異相が
生成するので好ましくない。
また、各元素イオンの割合は、前記一般式で表される
希土類鉄ガーネットを構成する各元素の割合とすること
ができるが、R及びBiについては、その必要量よりも10
モル%程度までの過剰量で用いてもよい。
アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、アンモニア水、ジエチルアミン、エタノールアミン
等が用いられる。アルカリの使用量はアルカリを混合し
た後の溶液中のアルカリ濃度が0.1〜8モル/l、好まし
くは0.5〜2モル/lとなるように選ぶべきである。アル
カリの量が少なすぎると生成する粒子が大きくなった
り、未反応物が残ったりする。またアルカリを過度に多
くするのは経済的でない。
前記各元素イオンを含む溶液とアルカリとを混合する
方法としては、例えば、各元素イオンを含む溶液をアル
カリの水溶液に添加する方法、両者を連続的に混合する
方法がある。また、沈澱生成は一度に行ってもよく、多
段に行ってもよい。
次いで、得られる沈澱物を水洗して、遊離のアルカリ
分を除去した後、濾過、乾燥し、焼成することにより、
希土類鉄ガーネット微粒子が得られる。焼成温度は、希
土類鉄ガーネットの組成により異なるが、通常600〜900
℃の範囲とすることができる。焼成温度が低すぎると結
晶化が十分でなく、また温度が高すぎると粒子が大きく
なったり、焼結が起こるので好ましくない。焼成時間は
10分〜30時間程度が適当である。また、焼成雰囲気は特
に制限されないが、一般に空気雰囲気が便利である。
本発明の磁気光学材料は、希土類鉄ガーネット微粒子
を無機又は有機バインダーからなる保持体に分散させる
ことにより得られる。
保持体となる無機バインダーとしては、ガーネット組
成に準ずる硝酸塩水溶液、ガーネット組成に準ずる共沈
中和品を解膠処理したもの、金属アルコラート、シラノ
ール化合物及びその誘導体、有機ケイ素化合物、アセチ
ルアセトン金属塩等を熱処理することにより生成する非
晶質無機酸化物や溶融ガラス等が挙げられる。
また、有機バインダーとしては、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、
ニトロセルロース樹脂等のセルロース誘導体、アクリル
樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂等が挙げ
られる。
特に、光散乱によるノイズを少なくするために、バイ
ンダの屈折率が希土類鉄ガーネット微粒子の屈折率とマ
ッチングしていることが望ましく、希土類鉄ガーネット
微粒子の屈折率に対するずれが±20%以下、特に±10%
以下であることが好ましい。
本発明の磁気光学材料は、希土類鉄ガーネット微粒子
及びバインダーを水又は有機溶媒中に分散又は溶解さ
せ、適当な基板上に塗布した後、又は適当な型に流し込
み、加熱処理等の硬化処理を施すことにより得られる。
本発明の磁気光学材料は、耐蝕性に優れ、磁気光学効
果が大きく、光透過性にも優れており、光アイソレー
タ、光サーキュレータ、光スイッチ、光導波路、光メモ
リ等の用途に好適に用いられる。
例えば、基板上に、本発明の磁気光学材料からなる磁
性層を設けることにより光磁気記録媒体が得られる。
磁性層の厚みは、0.05〜2.0μm、特に0.2〜1.0μm
の範囲が記録ビットの安定性の上で好ましい。
基板としては、特に制限はなく、単結晶基板、多結晶
基板、ガラス等の非晶質基板、その他複合基板等の無機
材料基板、またはアクリル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹
脂等の有機材料基板を用いることができる。
また、基板と磁性層の間又は磁性層の上に光反射層を
設けることもできる。光反射層としては、Cu,Cr,Al,Ag,
Au,TiN等が用いられる。この光反射層は、塗布法、めっ
き法、蒸着法等により基板上又は磁性層上に形成され
る。
このような光磁気記録媒体としては、 前記一般式 RaBibFecMdOeにおいて、 a=0.5〜3.0、好ましくは1.0〜2.0、b=0.25〜2.5、
好ましくは1.0〜2.0、c=3.0〜5.0、好ましくは3.8〜
5.0、d=0〜2.0、好ましくは0〜1.2であることが好
ましい。
特に、Mとして少なくともCo及び/又はRhを含むこと
により、結晶磁気異方性を有し、且つキュリー温度が低
く、飽和磁化の小さくすることができる。この場合、M
としてCo及び/又はRhが0.1〜2.0、好ましくは0.2〜1.
5、残りの元素が0〜2.0、好ましくは0.1〜1.5の範囲と
することが望ましい。
Mとして少なくともCo及び/又はRhを含む場合、希土
類鉄ガーネット微粒子は結晶磁気異方性を有するので、
光磁気記録媒体を製造するに際し、希土類鉄ガーネット
微粒子及びバインダーを溶媒に溶解又は分散させてなる
磁性塗料を基板上に塗布した後、配向処理を施すことに
より、希土類鉄ガーネット微粒子の磁化を基板に対して
垂直方向に揃えることができる。
配向処理は、磁場中に磁束を横切る方向に磁性塗料を
塗布した基板を通過させて、磁束の方向に希土類鉄ガー
ネット微粒子の磁化を配向させてもよいし、塗布層を圧
延させることにより行ってもよい。
一方、磁性膜中の希土類鉄ガーネット微粒子に逆磁歪
効果により垂直磁気異方性を誘起させることにより、希
土類鉄ガーネット微粒子の磁化を基板に対して垂直方向
に揃えることができる。
逆磁歪効果による垂直磁気異方性は、一般に、磁性微
粒子の磁歪定数をλs、磁化をMs、微粒子にかかる面内
応力をσ(引張応力の場合にσ>0となる)とした場合
に、 K⊥=−3/2λsσ−2πMs 2 で表される垂直磁気異方性K⊥がK⊥>0を満たすとき
発現する。
したがって、K⊥>0を満足するように前記式におけ
るλs、σ及びMsを適宜設定すればよい。
例えば、磁歪定数λsの符号に応じて、λs>0の場合
にはσ<0である圧縮応力を微粒子に作用させればよ
く、逆にλs<0の場合にはσ>0である引張応力を微
粒子に作用させればよい。
具体的には、バインダーとして、硬化の際、収縮また
は膨張することにより、磁性微粒子に応力を作用させる
ことができるものを採用することにより、あるいは、加
熱処理、放射線照射等により圧縮又は膨張する基板を用
いることにより、磁性膜に応力を作用させることによ
り、磁性膜中の磁性微粒子に逆磁歪効果により垂直磁気
異方性を誘起させることができる。これにより、磁性微
粒子の磁化を基板に対して垂直方向に揃えることができ
る。
前記逆磁歪効果によって発現した垂直磁気異方性を有
する磁性微粒子を含む膜の保磁力は、0.5kOe以上、特
に、1〜20kOeであることが好ましい。
上記したような、逆磁歪効果による垂直磁気異方性を
有する磁性微粒子とバインダーからなる磁性層を設けて
なる光磁気記録媒体において、磁性微粒子として、前述
の希土類鉄ガーネット微粒子の他に、室温で強磁性を有
し、立方晶系結晶構造を持つもの、例えば、コバルトフ
ェライト、マグネタイト等のスビネルフェライトを用い
ても同様の光磁気記録媒体が得られる。
(実施例) 以下に実施例および比較例を示し、さらに詳しく本発
明について説明する。
実施例1 水酸化ナトリウム(NaOH)1.93molを水80mlに溶解
し、別に、硝酸ビスマス[Bi(NO33・5H2O]0.030mo
l、硝酸ジスプロシウム[Dy(NO33・5H2O]0.030mo
l、硝酸鉄[Fe(NO33・9H2O]0.085mol及び硝酸アル
ミニウム[Al(NO33・9H2O]0.016molを5N−硝酸溶
液220mlに溶解した。次いで、水酸化ナトリウム溶液を
攪拌しながら、硝酸溶液を徐々に滴下して中和を行い、
沈澱物を生成させた。
得られた沈澱物を水洗、濾過、乾燥した後、700℃で
焼成してガーネット微粒子を得た。
得られたガーネット微粒子は、平均粒子径380Åであ
り、X線粉末回折スペクトルおよび組成分析の結果、 Dy1.5Bi1.5Fe4.2Al0.8O12 であり、ガーネット単相であった。
また、この微粒子の屈折率は2.6であった。
次いで、この微粒子粉末を硝酸ビスマス、硝酸イット
リウム及び硝酸第二鉄をBi:Y:Fe=28:10:62のモル比で
含有する水溶液中に加え、十分分散させた後、直径3イ
ンチ、厚さ1mmのガラス基板上に塗布した。次いで、250
℃で加熱分解することにより、希土類鉄ガーネット微粒
子を含有するアモルファスBiYFe酸化物膜を形成させ
た。このバインダの屈折率は2.6であった。
得られた塗膜の厚みは0.5μmであった。
この塗膜の上にアルミニウムの反射膜を蒸着法により
形成させて光磁気記録媒体を得た。
得られた媒体の膜面に垂直な方向の磁界に対する633n
mの光のファラデー回転角を偏光面変調法により測定し
たところ1.0degであった。
また、この媒体についてS/Nを評価したところ、60dB
と非常に高くノイズが少ないことがわかった。
実施例2 水酸化ナトリウム1.93molを水80mlに溶解し、別に、
硝酸ビスマス0.030mol、硝酸ガドリニウム[Gd(NO33
・6H2O]0.007mol、硝酸ジスプロシウム0.023mol、硝
酸鉄0.085mol及び硝酸アルミニウム0.016molを5N−硝酸
溶液220mlに溶解した。次いで、水酸化ナトリウム溶液
を攪拌しながら、硝酸溶液を徐々に滴下して中和を行
い、沈澱物を生成させた。
得られた沈澱物を水洗、濾過、乾燥した後、700℃で
焼成してガーネット微粒子を得た。
得られたガーネット微粒子は、平均粒子径420Åであ
り、X線粉末回折スペクトルおよび組成分析の結果、 Dy1.5Gd0.35Bi1.5Fe4.2Al0.8O12 であり、ガーネット単相であった。
また、この微粒子の屈折率は2.6であった。
この微粒子を用いて、実施例1と同様にして光磁気記
録媒体を製造した。
得られた媒体の膜面に垂直な方向の磁界に対する633n
mの光のファラデー回転角を偏光面変調法により測定し
たところ1.0degであった。
また、この媒体についてS/Nを評価したところ、59dB
と非常に高くノイズが少なかった。
実施例3 水酸化ナトリウム1.93molを水80mlに溶解し、別に、
硝酸ビスマス0.030mol、硝酸ジスプロシウム0.030mol、
硝酸鉄0.085mol及び硝酸ガリウム[Ga(NO33・9H
2O]0.016molを5N−硝酸溶液220mlに溶解した。次い
で、水酸化ナトリウム溶液を攪拌しながら、硝酸溶液を
徐々に滴下して中和を行い、沈澱物を生成させた。
得られた沈澱物を水洗、濾過、乾燥した後、700℃で
焼成してガーネット微粒子を得た。
得られたガーネット微粒子は、平均粒子径420Åであ
り、X線粉末回折スペクトルおよび組成分析の結果、 Dy1.5Bi1.5Fe4.2Ga0.8O12 であり、ガーネット単相であった。
また、この微粒子の屈折率は2.6であった。
この微粒子を用いて、実施例1と同様にして光磁気記
録媒体を製造した。
得られた媒体の膜面に垂直な方向の磁界に対する633n
mの光のファラデー回転角を偏光面変調法により測定し
たところ1.0degであった。
また、この媒体についてS/Nを評価したところ、62dB
と非常に高くノイズが少なかった。
実施例4 実施例1で得られたものと同じ希土類鉄ガーネット微
粒子を用い、硝酸イットリウム及び硝酸第二鉄をY:Fe=
38:62のモル比で含有する水溶液中にこの微粒子粉末を
加え、十分分散させた後、直径3インチ、厚さ1mmのガ
ラス基板上に塗布した。次いで、250℃で加熱分解する
ことにより、希土類鉄ガーネット微粒子を含有するアモ
ルファスYFe酸化物膜を形成させた。このバインダの屈
折率は2.0であった。
得られた塗膜の厚みは0.5μmであった。
この塗膜の上にアルミニウムの反射膜を蒸着法により
形成させて光磁気記録媒体を得た。
得られた媒体の膜面に垂直な方向の磁界に対する633n
mの光のファラデー回転角を偏光面変調法により測定し
たところ1.0degであった。
また、この媒体についてS/Nを評価したところ、50dB
であった。
比較例1 酸化ビスマス[Bi2O3]0.030mol、酸化ジスプロシウ
ム[Dy2O3]0.030mol、酸化鉄[Fe2O3]0.085mol、酸化
アルミニウム[Al2O3]0.016molをNaClと混合して1200
℃で焼成することにより、ガーネット微粒子を得た。
得られたガーネット微粒子は、平均粒子径3μmであ
り、X線粉末回折スペクトルおよび組成分析の結果、 Dy1.5Bi1.5Fe4.2Al0.8O12 であり、ガーネット単相であった。
この粒子を用いて、実施例1と同様にして光磁気記録
媒体を製造した。
得られた媒体の膜面に垂直な方向の磁界に対する633n
mの光のファラデー回転角を偏光面変調法により測定し
たところ0.9degであった。
また、この媒体についてS/Nを評価したところ、20dB
と低かった。
比較例2 Dy1.5Bi1.5Fe4.2Al0.8O12の組成の焼結体をターゲッ
トとしてスパッタ法により、直径3インチ、厚さ1mmの
ガラス基板上に非晶質被膜を作成した。次いで、630℃
で1時間加熱処理することにより、多結晶酸化物薄膜と
した。
得られた被膜の厚みは0.4μmであった。この被膜の
上にアルミニウムの反射膜を蒸着法により形成させて光
磁気記録媒体を得た。
得られた媒体の膜面に垂直な方向の磁界に対する633n
mの光のファラデー回転角を偏光面変調法により測定し
たところ2.0degであった。
また、この媒体についてS/Nを評価したところ、42dB
と低かった。
実施例5 ジエチルアミン[(C2H52NH]1.27molを水800mlに
溶解し、別に、硝酸ビスマス[Bi(NO33・5H2O]0.0
15mol、硝酸ガドリニウム[Gd(NO33・6H2O]0.015m
ol、硝酸鉄[Fe(NO33・9H2O]0.041mol、硝酸コバ
ルト[Co(NO33・6H2O]0.006mol及びオキシ硫酸バ
ナジウム[VOSO4・5H2O]0.003molを0.7N−硝酸溶液80
0mlに溶解した。次いで、ジエチルアミン溶液を攪拌し
ながら、硝酸溶液を徐々に滴下して中和を行い、沈澱物
を生成させた。
得られた沈澱物を水洗、濾過、乾燥した後、730℃で
焼成してガーネット微粒子を得た。
得られたガーネット微粒子は、平均粒子径500Åであ
り、X線粉末回折スペクトルおよび組成分析の結果、 Bi1.5Gd1.5Fe4.1Co0.6V0.3O12 であり、ガーネット単相であった。
このガーネット微粒子4.5g及びポリオキシエチレンア
ルキルエーテル型界面活性剤(ハイコール02;日本ケミ
カルズ(株)製)0.45gを混合有機溶媒(トルエン4.5
g、メチルエチルケトン4.5g及びシクロヘキサノン4.5
g)に加え、ペイントコンディショナー分散機で75分間
分散処理を施した。
次いで、この分散系にバインダーとして塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体(MPR−DSA2;日信化学製)0.9gと混
合有機溶媒(トルエン4.5g、メチルエチルケトン4.5g及
びシクロヘキサノン4.5g)を加えて、ペイントコンディ
ショナー分散機で30分間分散処理して磁性塗料を調製し
た。
得られた磁性塗料をガラス基板上にスピンコーターを
用いて塗布した後、5kOeの磁場中で乾燥させることによ
り光磁気記録媒体を得た。
得られた媒体の膜面に垂直な方向の磁界に対する633n
mの光のファラデー回転角を偏光面変調法により測定し
たところ、1.0degであった。また、この媒体の垂直方向
の保磁力は、1100Oeであった。
実施例6 ジエチルアミン1.27molを水800mlに溶解し、別に、硝
酸ビスマス0.015mol、硝酸ジスプロシウム[Dy(NO33
・5H2O]0.015mol、硝酸鉄0.041mol、硝酸コバルト0.0
06mol及びオキシ硫酸バナジウム0.003molを0.7N−硝酸
溶液800mlに溶解した。次いで、ジエチルアミン溶液を
攪拌しながら、硝酸溶液を徐々に滴下して中和を行い、
沈澱物を生成させた。
得られた沈澱物を水洗、濾過、乾燥した後、730℃で
焼成してガーネット微粒子を得た。
得られたガーネット微粒子は、平均粒子径490Åであ
り、X線粉末回折スペクトルおよび組成分析の結果、 Bi1.5Dy1.5Fe4.1Co0.6V0.3O12 であり、ガーネット単相であった。
このガーネット微粒子を用いて、実施例5と同様にし
て光磁気記録媒体を得た。
得られた媒体の膜面に垂直な方向の磁界に対する633n
mの光のファラデー回転角を偏光面変調法により測定し
たところ、1.0degであった。また、この媒体の垂直方向
の保磁力は、1080Oeであった。
実施例7 水酸化ナトリウム(NaOH)1.93molを水80mlに溶解
し、別に、硝酸ビスマス[Bi(NO33・5H2O]0.020mo
l、硝酸ジスプロシウム[Dy(NO33・5H2O]0.040mo
l、硝酸鉄[Fe(NO33・9H2O]0.085mol及び硝酸アル
ミニウム[Al(NO33・9H2O]0.016molを5N−硝酸溶
液220mlに溶解した。次いで、水酸化ナトリウム溶液を
攪拌しながら、硝酸溶液を徐々に滴下して中和を行い、
沈澱物を生成させた。
得られた沈澱物を水洗、濾過、乾燥した後、700℃で
焼成してガーネット微粒子を得た。
得られたガーネット微粒子は、平均粒子径380Åであ
り、X線粉末回折スペクトルおよび組成分析の結果、 Bi1.0Dy2.0Fe4.2Al0.8O12 であり、ガーネット単相であった。
このガーネット微粒子15g及びポリオキシエチレンア
ルキルエーテル型界面活性剤(ハイコール02;日光ケミ
カルズ(株)製)1.5gをエタノール97.2gに加え、ペイ
ントコンディショナー分散機で75分間分散処理を施し
た。
次いで、この分散系にバインダーとしてシラノール化
合物(Si−100000−SG;東京応化工業(株)製)3.7gと
混合有機溶媒(酢酸エチル17g及びエタノール17g)を加
えて、ペイントコンディショナー分散機で30分間分散処
理して磁性塗料を調製した。
得られた磁性塗料をガラス基板上にスピンコーターを
用いて塗布した。次いで、ホットプレート上で350℃で1
5分間熱処理を施して、バインダーを硬化させて光磁気
記録媒体を得た。
得られた媒体の保磁力を633nmの光に対するファラデ
ーヒステリシスより求めたところ、第1図に示すよう
に、904Oeであった。
比較例3 実施例7で得られたガーネット微粒子15g及びポリオ
キシエチレンアルキルエーテル型界面活性剤(ハイコー
ル02;日光ケミカルズ(株)製)1.5gを混合有機溶媒
(トルエン15g、メチルエチルケトン15g及びシクロヘキ
サノン15g)に加え、ペイントコンディショナー分散機
で75分間分散処理を施した。
次いで、この分散系にバインダーとして塩化ビニル−
酢酸ビニル共重合体(VAGH;UCC社製)3.0gと混合有機溶
媒(トルエン15g、メチルエチルケトン15g及びシクロヘ
キサノン15g)を加えて、ペイントコンディショナー分
散機で30分間分散処理して磁性塗料を調製した。
得られた磁性塗料をガラス基板上にスピンコーターを
用いて塗布、乾燥して、バインダーを硬化させて光磁気
記録媒体を得た。
得られた媒体の保磁力を633nmの光に対するファラデ
ーヒステリシスより求めたところ、第2図に示すよう
に、100Oe以下であった。
(発明の効果) 本発明の磁気光学材料は、耐蝕性に優れ、磁気光学効
果が大きく、光透過性にも優れており、光アイソレー
タ、光サーキュレータ、光スイッチ、光導波路、光メモ
リ等の用途に好適に用いられる。特に、磁気光学材料を
用いた光磁気記録媒体は、耐蝕性に優れ、磁気光学効果
が大きく、高密度の光磁気記録に適している。また、保
磁力が大きいので、記録の安定性にも優れている。
さらに、塗布法により製造することができ、生産性も
良好である。
(発明の効果)
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、それぞれ実施例7及び比較例3で
得られた光磁気記録媒体の633nmの光に対するファラデ
ーヒステリシスを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 田中 友章 (56)参考文献 特開 昭49−72696(JP,A) 特開 平1−32444(JP,A) 特開 平1−176075(JP,A) 特開 平1−276450(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 RaBibFecMdOe (ただし、RはY及びランタン系列元素からなる群より
    選ばれる一種以上の希土類元素を示し、MはAl,Ga,Cr,M
    n,Sc,In,Ru,Rh,Co,Fe(II),Cu,Ni,Zn,Li,Si,Ge,Zr,Ti,
    Hf,Sn,Pb,Mo,V,Nb及びTaからなる群より選ばれる一種以
    上の元素を示し、a+b+c+d=7.0〜8.0、a+b=
    2.0〜3.5、c+d=4.0〜6.0、a=0.5〜3.5、b=0〜
    2.5、c=3.0〜6.0、d=0〜2.0であり、eは他の元素
    の原子価を満足する酸素の原子数である。)で表され、
    かつ平均粒子径が30〜1000Åである希土類鉄ガーネット
    微粒子と、該希土類鉄ガーネット微粒子が分散された無
    機又は有機バインダーからなる保持体とを具備してなる
    磁気光学材料。
  2. 【請求項2】基板上に、一般式 RaBibFecMdOe (ただし、RはY及びランタン系列元素からなる群より
    選ばれる一種以上の希土類元素を示し、MはAl,Ga,Cr,M
    n,Sc,In,Ru,Rh,Co,Fe(II),Cu,Ni,Zn,Li,Si,Ge,Zr,Ti,
    Hf,Sn,Pb,Mo,V,Nb及びTaからなる群より選ばれる一種以
    上の元素を示し、a+b+c+d=7.0〜8.0、a+b=
    2.0〜3.5、c+d=4.0〜6.0、a=0.5〜3.0、b=0.25
    〜2.5、c=3.0〜5.0、d=0〜2.0であり、eは他の元
    素の原子価を満足する酸素の原子数である。)で表さ
    れ、かつ平均粒子径が30〜1000Åである希土類鉄ガーネ
    ット微粒子及びバインダーからなる磁性層を設けてなる
    光磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】Mとして少なくともCo及び/又はRhを含む
    ことを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の光磁気記
    録媒体。
  4. 【請求項4】希土類鉄ガーネット微粒子が逆磁歪効果に
    より誘起された垂直磁気異方性を有することを特徴とす
    る特許請求の範囲第2項記載の光磁気記録媒体。
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