JP2787700B2 - 磁気記録媒体および磁気記録方法 - Google Patents

磁気記録媒体および磁気記録方法

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JP2787700B2
JP2787700B2 JP1090424A JP9042489A JP2787700B2 JP 2787700 B2 JP2787700 B2 JP 2787700B2 JP 1090424 A JP1090424 A JP 1090424A JP 9042489 A JP9042489 A JP 9042489A JP 2787700 B2 JP2787700 B2 JP 2787700B2
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升平 三村
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    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/86Re-recording, i.e. transcribing information from one magnetisable record carrier on to one or more similar or dissimilar record carriers
    • G11B5/865Re-recording, i.e. transcribing information from one magnetisable record carrier on to one or more similar or dissimilar record carriers by contact "printing"

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  • Paints Or Removers (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、磁気記録媒体と、この磁気記録媒体への磁
気記録方法とに関する。
<従来の技術> 磁気テープの接触転写法として熱磁気転写法が知られ
ている(例えば昭和46年度通信学会全国大会S9−7、IE
EE TRANSACTION ON MAGNETICS,VOL.MAG−20.NO.1,JANUA
RY 1984 P19−23等)。
熱磁気転写法では、マスターテープとしてγ−Fe2O3
テープ等を用い、これとCrO2テープを高速度で接触走行
させながら、CrO2のキュリー点以上の150℃程度に加熱
し、熱磁気転写により信号を転写する。
<発明が解決しようとする課題> しかし、従来のCrO2テープは、転写信号の周波数特性
が平坦ではなく、マスターテープの記録時に、エンファ
シスをほどこす必要がある。また、CrO2テープは、キュ
リー点は低いが、保磁力が低いため、外部磁界の影響を
受け易く、記録情報の安定性に問題があった。
本発明の目的は、熱磁気転写や熱磁気記録に際して、
周波数特性が平坦であり、記録情報の安定性が高い磁気
記録媒体と、それを用いた磁気記録方法とを提供するこ
とにある。
<課題を解決するための手段> このような目的は、下記(1)〜(4)の本発明によ
って達成される。
(1)バインダ中に磁性材料を含有する磁性層を有する
磁気記録媒体において、 前記磁性材料が下記式で示される組成を有することを
特徴とする磁気記録媒体。
式 SmxNiyCo100-x-y (ただし、上記式において、xおよびyは原子百分率を
表わし、 8≦x≦25、 30≦y≦70 である。) (2)前記磁性材料のキュリー点が250℃以下である上
記(1)に記載の磁気記録媒体。
(3)前記磁性材料が、高速急冷法または鋳造法により
製造された合金を粉砕して得られたものである上記
(1)または(2)に記載の磁気記録媒体。
(4)上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の磁気
記録媒体に熱電気記録または熱磁気転写を行なうことを
特徴とする磁気記録方法。
<作用> 本発明の磁気記録媒体は、低いキュリー点を有する磁
性材料を用いるため、熱磁気転写のスレーブ媒体とし
て、あるいは熱磁気記録媒体として好適に用いることが
できる。
特に、本発明の磁気記録媒体は、熱磁気転写における
マスター媒体が塗布型媒体であるときのスレーブ媒体と
して高い特性を示す。また、この場合、マスター媒体が
酸化物磁性材料を用いた塗布型媒体であるときに、高い
効果を発揮する。
<具体的構成> 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。
本発明の磁気記録媒体の磁性層が含有する磁性材料
は、下記式で示される組成を有する。
式 SmxNiyCO100-x-y ただし、上記式において、xおよびyは原子百分率を表
わし、 8≦x≦25、 30≦y≦70、 より好ましくは 14≦x≦20、 35≦y≦55 である。
xが上記範囲未満であると保磁力が低下し、上記範囲
を超えると残留磁束密度が低下する。
なお、Smの50%以下が他の希土類金属元素で置換され
ていてもよい。他の希土類金属元素としては、Pr、Ceお
よびYの1種以上を用いることが好ましい。
yが上記範囲未満であるとキュリー点の低下が殆どみ
られず、上記範囲を超えると残留磁束密度が低下する。
また、Coの一部がCr、Mn、Ti、V、Zr、Nb、Ta、Hf、
W、Mo、Cu、Zn等で置換されていてもよい。これらの元
素の含有量は、0.5〜10at%程度であることが好まし
い。
これらの元素の添加により、さらにキュリー点が低下
し、熱磁気転写および熱磁気記録が容易となる。すなわ
ち、転写および記録のために必要な熱エネルギーが小さ
くて済み、また、基板が樹脂で形成されている場合で
も、転写時および記録時の加熱に際して基板の変形、ソ
リ等が生じることがない。また、これらの元素の添加に
より、粉末時および媒体としたときの耐食性が向上す
る。
このような組成は、原子吸光法、蛍光X線法、ガス分
析法等によって容易に測定できる。
上記組成の磁性材料は、実質的に六方晶の結晶構造の
主相のみを有するか、このような主相と非晶質および/
または結晶質の副相とを有することが好ましい。
このような組成を有する磁性材料は、下記のような形
状および寸法であることが好ましい。
形状は多少扁平状であり、主面の平均径を平均厚さで
除して得られるアスペクト比は、2〜10であることが好
ましい。この範囲のアスペクト比とすることによりS/N
比が良好となり、また経時変化が少なくなり、安定とな
る。
主面平均径は0.5〜3μm、特に0.5〜2μmであるこ
とが好ましい。
平均厚さは0.2〜2μm、特に0.2〜1.5μmであるこ
とが好ましい。
また、平均粒径0.2〜3μmの球状ないし不定形状の
粉体であってもよい。
このような磁性材料の製造方法に特に制限はないが、
高速急冷方、鋳造法などにより製造された合金を粉砕し
て得ることが好ましい。
高速急冷法としては、いわゆる液体急冷法を用いるこ
とが好ましい。
液体急冷法は、水冷等により冷却された金属製の回転
体の表面に、ノズルから原料溶湯を射出して高速で急冷
凝固させ、薄帯状の材料を得る方法であり、ディスク
法、単ロール法(片ロール法)、双ロール法等がある。
本発明で用いる液体急冷法に特に制限はないが、単ロ
ール法が最も適当である。
なお、これらの他、アトマイズ法、溶射法等の高速急
冷法を用いてもよい。
このような高速急冷により得られた薄帯あるいはアト
マイズ粉は、保磁力を調整するために、熱処理が施され
ることが好ましい。
熱処理時の保持温度は400〜900℃、特に500〜800℃で
あることが好ましく、温度保持時間は0.01〜200時間、
特に0.05〜20時間であることが好ましい。また、熱処理
時の雰囲気は、真空または不活性ガス雰囲気中であるこ
とが好ましい。
薄帯あるいはアトマイズ粉を粉砕し、上記の磁性材料
を得る。
粉砕は、ボールミル、振動ミル、ジェットミル等の機
械的な粉砕手段により行なってもよく、水素を吸蔵させ
ることにより粉砕してもよい。
このような高速急冷法により製造された磁性材料は、
熱的安定性が高い。従って、磁気特性の経時変化が少な
く、熱磁気記録の繰り返しによっても磁気特性の変化が
少ないものである。
本発明に用いる磁性材料は、このような高速急冷の
他、鋳造法等の通常の溶解・冷却により得られたバルク
体の合金をボールミル、振動ミル、ジェットミル、水素
吸蔵粉砕等により粉砕して得ることもできる。
また、通常の溶解・冷却により得られたバルク体ある
いは高速急冷で得られたリボン等を、そのままあるいは
組粉砕ないし微粉砕し、500〜1000℃のH2中で熱処理
し、脱水素処理を行なったものを所望の粒径に調整した
ものであってもよい。このように処理された材料は、高
速急冷法で作成されたものと同様に熱的安定性が高い。
なお、このような磁性材料の保磁力Hcは3kOe以上、特
に5kOe以上とすることができ、飽和磁化σは6〜40em
u/g程度、残留磁化σは5〜3emu/g程度である。
また、キュリー温度Tcは、250℃以下、特に100〜200
℃程度とすることができる。
本発明の磁気記録媒体は、このような磁性材料とバイ
ンダとを含有する磁性層を有する。
上記のような磁性材料をバインダ中に分散することに
より可撓性が向上し、取扱いが容易となる。
用いるバインダとしては、250℃程度以上の加熱に耐
えるものであれば制限はなく、公知の各種熱可塑性樹
脂、熱硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂、反応性樹脂等が
使用可能である。
バインダと本発明の磁性材料とは、重量比でバイン
ダ:磁性材料=9:1〜0.4:9.6程度、特に、3:1〜0.6:9.4
程度の量比で磁性層中に含有されればよい。
なお、バインダは2種以上用いてもよく、また、磁性
材料も上記組成範囲内のものを2種以上用いてもよい。
さらに、他の磁性粉を併用してもよい。
これらの他、磁性層には、公知の分散剤、研磨剤、着
色剤、潤滑剤、防錆剤等が含有されていてもよい。
磁性層の厚さは0.5〜30μm程度でよい。
なお、磁性層は複数積層してもよい。
磁性層が設層される基板としては、最大でも180〜250
℃程度の加熱に耐えるものであればよく、公知の各種樹
脂、金属、ガラス等が適用可能である。
なお、媒体の用途に応じ、各種下地層、表面層、中間
層、裏面層が形成されていてもよい。
このようにして得られる本発明の磁気記録媒体の飽和
磁化Bmは0.3〜4kG程度、残留磁化Brは0.2〜3kG程度であ
る。
このような磁気記録媒体を用いて磁気記録を行なうに
は以下のような方法がある。
まず、第1は、熱磁気記録である。
この際には、磁性層を上記磁性材料のキュリー点以上
の100〜250℃程度以上に、例えばレーザー光により加熱
して、通常の磁気記録を行なえばよい。
また、その第2は熱磁気転写である。
この際には、マスク用の信号を担持するγ−Fe2O3
の磁性層と接触させた状態で、上記の温度に加熱して磁
気信号を転写すればよい。
これらいずれの磁気記録の場合でも、記録された信号
の周波数特性は、きわめて平坦となる。
<実施例> 以下、本発明の実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に
説明する。
[実施例1] 原料合金の溶湯を片ロール法を用いて40m/sで高速急
冷し、Sm17Co38Ni45(ただし、数字は原子比を表わす)
の組成の薄帯を得た。
この薄帯を、振動ミルにより粉砕し、主面の平均径1.
9μm、平均厚さ0.9μmの磁性材料サンプルNo.1を得
た。
この磁性材料のHcは、6kOe、σは20emu/g、σは1
7emu/gであった。また、キュリー温度Tcは、195℃であ
った。
この磁性材料を用い、下記の組成物を作製した。
磁性材料 300重量部 カーボンブラック 6重量部 レシチン 2重量部 硝化綿〔H−1/2秒 15重量部 イソプロピルアルコール30% を塩酢ビ共重合体(UCC社製 VAGH)30%で置換した硝化 綿70%のチップ〕 メチルエチルケトン 50重量部 メチルイソブチルケトン 50重量部 これらの組成中、硝化綿チップ、レシチン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトンを撹拌機で良く溶
解した後、これらを磁性材料およびカーボンブラックと
共にボールミル中に投入し、3時間混合し良く湿潤させ
た。
次に、 ポリウレタン樹脂 15重量部 (ビイ・エフ・グッドリッチ社製 エステン5701) メチルエチルケトン 200重量部 テトラヒドロフラン 100重量部 潤滑剤(ミリスチン酸ブチル) 3重量部 の組成物を良く混合溶解させた。そしてこれを先の組成
物がはいっているボールミル中に投入し、再び42時間混
合分散して磁性塗料を作製した。
分散後、磁性塗料中のバインダーの水酸基を主体とし
た官能基と反応し架橋し得るイソシアネート化合物(バ
イエル社のデスモジュールL)を5重量部ボールミル中
に添加し、20分間混合をおこなった。
このようにして得られた磁性塗料を、20μm厚のポリ
エステルフィルム上に塗布して磁気テープとし、表面加
工を行なった後、80℃で48時間保持して磁性塗膜の熱硬
化反応を進めた。
さらにこれをスリッタにて切断し、磁気テープサンプ
ルNo.1を得た。このサンプルのBmは0.85kG、Brは0.7kG
であった。
磁性層の膜厚は10μmとした。
次に、市販のγ−Fe2O3オーディオテープ(TDK株式会
社製)をマスターテープとして、60Hz〜10kHzの信号を
記録した。
このマスターテープと上記テープサンプルNo.1とを2.
5m/sにて接触走行させながら、220℃に加熱して熱磁気
転写を行った。
マスターテープとテープサンプルNo.1との出力比を下
記表1に示す。この場合、マスターテープの記録は100H
z〜10kHzにおいて出力が平坦となるように行い、各転写
テープの100Hzの出力を0dBとして、各周波数における出
力比を算出した。
なお、比較として、CrO2を磁性材料として用いたテー
プサンプルNo.11の周波数特性を表1に示す。このCrO2
は、平均粒径0.5μm、Hcは、0.4kOe、σは80emu/g、
σは50emu/gであり、キュリー温度Tcは、120℃であっ
た。また、テープサンプルNo.11のBmは1.9kG、Brは1.2k
Gであった。
表1に示される結果から、本発明の効果が明らかであ
る。
[実施例2] 磁性材料サンプルNo.1に替えて下記表2に示す磁性材
料サンプルを用い、冷却速度10〜40m/sで冷却し、次い
で400〜900℃で熱処理を施した。その後は実施例1と同
様にして各種磁気テープサンプルを作製した。なお、各
磁性材料サンプルの平均径および平均厚さは、磁性材料
サンプルNo.1と同じとした。
これらの磁気テープサンプルに対し150〜270℃にて実
施例1と同様な熱磁気転写を行なったところ、実施例1
の磁気テープサンプルNo.1と同等な結果が得られた。
[実施例3] 実施例1および2で作製した本発明の磁気テープサン
プルに対し、150〜270℃にて磁気記録を行なったとこ
ろ、平坦な周波数特性をもった出力が得られた。
また、上記各実施例の磁性材料サンプルと同組成の合
金を鋳造法により製造し、これらを粉砕して磁性材料を
得、上記と同様にして磁気テープサンプルを作製した。
さらに、上記各サンプルのSmの10%をPr、CeおよびY
の1種以上で置換したサンプルを作製した。
これらの磁気テープサンプルに対し上記と同様な試験
を行なったところ、上記各サンプルと同等の結果が得ら
れた。
<発明の効果> 本発明によれば、例えば100〜250℃における熱磁気転
写や熱磁気記録において、周波数特性の良好な出力を得
ることができる。
また保磁力が高く、一旦記録したのちに消去しにくい
磁性層が得られる。
フロントページの続き (72)発明者 三村 升平 東京都台東区台東1丁目5番1号 東京 磁気印刷株式会社内 (72)発明者 高橋 東幸 東京都台東区台東1丁目5番1号 東京 磁気印刷株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−134721(JP,A) 特開 昭50−112213(JP,A) 特開 昭60−130103(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 5/706 H01F 1/06

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】バインダ中に磁性材料を含有する磁性層を
    有する磁気記録媒体において、 前記磁性材料が下記式で示される組成を有することを特
    徴とする磁気記録媒体。 式 SmxNiyCo100-x-y (ただし、上記式において、xおよびyは原子百分率を
    表わし、 8≦x≦25、 30≦y≦70 である。)
  2. 【請求項2】前記磁性材料のキュリー点が250℃以下で
    ある請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】前記磁性材料が、高速急冷法または鋳造法
    により製造された合金を粉砕して得られたものである請
    求項1または2に記載の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載の磁気
    記録媒体に熱磁気記録または熱磁気転写を行なうことを
    特徴とする磁気記録方法。
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