JPH05303780A - 磁性膜 - Google Patents
磁性膜Info
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- JPH05303780A JPH05303780A JP4130198A JP13019892A JPH05303780A JP H05303780 A JPH05303780 A JP H05303780A JP 4130198 A JP4130198 A JP 4130198A JP 13019892 A JP13019892 A JP 13019892A JP H05303780 A JPH05303780 A JP H05303780A
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Abstract
録ビットの熱安定性の優れたFe系光磁気記録媒体を提
案すること。 【構成】 光磁気記録媒体の磁性膜において、柱状構造
を有する透明マトリックス中に、粒径100Å以下の下記
組成式(I)の合金微粒子を分散含有させ、かつ、膜面
に対して垂直方向に磁気的に連続させて、垂直磁気異方
性を示す磁性膜を存在させる。 【化1】
Description
記録、再生、消去を行う光磁気ディスクなどの光磁気記
録媒体に関するものであり、特にレーザ光を利用しない
で記録・再生を行なうことができ、書き換え可能なホロ
グラフィー用メモリーにも適用可能な磁性膜に関する。
に形成したものは記録媒体(磁気記録媒体、光磁気記録
媒体)として大いに利用されている。殊に、光磁気記録
方式に採用される記録媒体(光磁気記録媒体)には、記
録感度が高いこと、磁気光学効果(ファラデー効果、カ
ー効果)が大きいこと、大面積のものが均質かつ安価に
製作できること、安定性にすぐれていることなどが要求
される。
化の向きと光の進行方向とが平行なとき最も大きくな
り、また、面に垂直な磁化という条件は垂直磁気記録の
要件も満たしているため高密度記録にも適する。従っ
て、記録媒体の面に垂直に磁化をもつ材料が選択されね
ばならない。
る磁性膜の材料として(1)垂直磁気記録媒体で採用さ
れている磁性材料〔代表的な六方晶最密充填(hcp)
構造のマグネトプラムバイト型Baフェライト〕を使用
したり、(2)MnBi、MnCuBi、MnGaGe、MaAlGe、PiCo
(以上多結晶);(YBi)3(FeGa)5O12(以上単結晶);GdCo、
GdFe、TbFe、GdTbFe、TbDyFe(以上アモルファス)などが
使用されたりしている。
料によっては製膜を低基板温度で行うことが難しかった
り、半導体レーザの波長域(例えば780nm、830nmなど)
で大きな磁気光学効果を得ることができなかったり、高
いS/N比が得られなかったり、また安定性に不安があ
ったりするなどいずれかの欠点を有している。
が進められてきた結果、Fe及び/またはCoの部分酸
化物を金属鉄、金属コバルトなどと共に膜中に存在させ
た磁性膜が提案された。しかし、このものは膜が透明で
ないためファラデー効果を利用した光磁気記録媒体には
不向であり、専ら垂直ヘッドを用いて記録再生する垂直
磁化膜に用いられているに過ぎない。
度を低下させること、及び保磁力を増大させることが必
要である。キュリー温度は媒体をレーザ光で加熱し、磁
界をかけて記録する際の大切な特性であり、磁化が消失
する温度である。キュリー温度が高いと媒体の一部を高
温にするのに時間を要し、従って記録感度が低いことに
なる。
性が劣るとか、ビットのエッジがぼやけるとか、小さい
ビットにならなために高密度化ができないなどの問題が
あった。
て、特定の金属窒化物を主成分とした膜を柱状構造と
し、柱状構造内にC軸配向の金属窒化物、金属のアモル
ファス状酸化物、及びγ'−Fe4Nを混在させることに
より、垂直保磁力を大きくすることを提案したが(特開
平3−196604号公報参照)、まだキュリー温度が
若干高いという問題があった。
更にキュリー温度が低く、かつ、保磁力の高いFe系光
磁気記録媒体を提案することにある。
体の磁性膜において、柱状構造を有する透明マトリック
ス中に、粒径100Å以下の下記組成式(I)の合金微粒
子を分散含有させ、かつ、膜面に対して垂直方向に磁気
的に連続させて、垂直磁気異方性を示す磁性膜を提供す
るものである。
により発明に至ったもので、組成式(I)の合金を100
Å以下の超微粒子として膜中に分散したことを特徴とす
る磁性膜である。
いに固溶しない系である。しかし、スパッタリング法の
ような急冷法を用いて作製すると非平衡相合金となり、
この場合のキュリー温度はCuやAgの増加と共に下が
る。他方、組成式(I)において、Xが0.6以上にな
ると非磁性(パラマグネチック)となる。 (2)また、Feはファラデー効果の大きな材料である
が、Fe薄膜として用いても透明性はなく、垂直磁化膜
でもないため、光磁気記録媒体として用いることはでき
ない。しかし、FeをFe3O4のようなマトリックス中
で100Å以下の超微粒子として膜中で縦に並べると光透
過性も向上し、垂直磁化膜となるため高密度な光磁気記
録媒体として用いることができる(特願平03−137
260号参照)。
きなファラデー回転角はそのままで、かつ、キュリー温
度を200〜500℃と低下させ、保磁力を約1000 Oeと大き
くし、光磁気記録材料として好ましい特性を有するよう
になることが分かった。また、組成式(I)で示される
二つの合金はXが0.6以上になると非磁性となるので
Xは小さい方が良いが、しかし零では効果がない。キュ
リー温度低下や、保磁力向上効果はXが0.1以上で顕
著となる。特に好ましくはXが0.3位である。
0Å以下になると超常磁性(スーパーパラ磁性)に近づ
く性質を有している。即ち強磁性体としての性質を期待
できなくなり、従って記録材料として用いることはでき
ない。しかしこの超常磁性に近づく現象は必ずしも粒子
径だけでは決まらず、粒子がばらばらに離れていて磁気
的に相互作用を及ぼさない場合は超常磁性を示し、粒子
が近づいて磁気的に繋っている場合は20〜30Å径でも強
磁性を示す。
の粒径としたのは、100Åより大きいと良好な垂直磁
化膜になり難いためでもある。この理由は明かでない
が、粒径が大きいと柱径も大きくなり、従って形状異方
性による垂直磁気異方性が小さくなるものと考えられ
る。従って、本発明の粒子径は20〜100Å位である。本
発明の磁性膜中の超微粒子はX線回折法を用いても小さ
すぎて観測されない。メスバウアー測定に於ても強磁性
金属のスペクトルは観測されない。しかしXPS(X線
光電子分光)測定では金属成分が観測されるし、TEM
(透過型電子顕微鏡)測定でも確認できる。また、膜の
キュリー温度測定や、磁気光学特性の波長依存性を調べ
ることによって金属であることが確認できる。粒子径は
メスバウアー測定を1T(テスラ)位の磁場中で測定す
ることによって確認できる。
を持たせるために非磁性物質で隔離された柱状構造が採
用されている。この方法によれば、柱状構造のマトリッ
クスの直径を変化させることで膜の磁気特性を変化させ
ることができる。これら柱内には組成式(I)の合金の
超微粒子が存在せしめられる。柱状構造中には透明性の
ある物質が存在せしめられているが、この透明性物質
〔酸化物、窒化物、炭化物、フッ化物またはこれらのア
モルファス状物質(微粒子結晶を含む)など〕は、組成
式(I)の合金超微粒子を包み込んで磁性膜の耐食性を
向上させるのにも効果的である。
方向につながって縦長になるので、形状異方性が生じ膜
面に垂直に磁気異方性が生じ垂直磁化膜になる。
割合を変えることによって膜の透明性、ファラデー回転
角を制御することができる。ここで、透明性物質として
非磁性体が用いられるのは、Fe、Co、Niなどの強
磁性金属の磁性に影響を及ぼさないための配慮からであ
る。
たは反射層を介して非磁性支持体上に形成されて、主と
して光磁気記録媒体に供される。必要に応じ更に、磁性
膜上に酸化防止膜が設けられ、酸化防止膜の上面または
磁性膜の下面に誘電体層、潤滑層などが設けられる。
ての支持体としてプラスチックスフィルム、セラミック
ス、金属、ガラスなど適宜の非磁性材料が用いられる。
ここでの支持体用プラスチックスフィルムとしては、ポ
リイミド、ポリアミド、ポリエーテルサルホンなどの耐
熱性プラスチックスは勿論のこと、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリ塩化ビニル、三酢酸セルロース、ポリカ
ーボネート、ポリメチルメタクリレートのようなプラス
チックスフィルムも使用できる。また、支持体の形状と
しては、シート状、カード状、ディスク状、ドラム状、
長尺テープ状などの任意の形状をとることができる。
O2、窒化Si、窒化Al、アモルファスSiなどをあ
げることができ、潤滑層の材料としてはカーボン層、二
酸化モリブデン、二硫化タングステン、α−オレフィン
重合物、常温で液体の不飽和炭化水素(n−オレフィン
二重結合が末端の炭素に結合した化合物;炭素数約2
0)、炭素数12〜20の一塩基性脂肪酸と炭素数3〜12の
一価アルコールよりなる脂肪酸エステル類などをあげる
ことができる。
Cr、Nd、Ge、Rh、Cu、TiNなどの材料を用
い、電子ビーム(EB)蒸着法、イオンプレーティン
グ、スパッタリング、PVD法(物理的蒸着法)、CV
D法(化学的蒸着法)などの薄膜形成法により製膜され
る。反射層の厚さは1μm以下好ましくは0.05〜0.
5μm位が適当である。
膜はこの実施例に限られるものではない。 〔実施例1〕イオンビームスパッタ装置を用いて、ディ
スク状ガラス基板上に基板回転速度3rpmとして下記の
条件で厚さ約2500Åの透明磁性膜を作製した。 ターゲット材料 Fe70Cu30 ガラス基板温度 常温 イオンガス Ar(99.99%) イオン入射角 30度 ターゲット基板間距離 14mm ベースプレッシャー 5/107 Torr イオン銃電圧×電流 8.5KV×1.2mA 導入ガス 空気(2/106 Torr)
Fe3O4、FeOの回折ピークが観察されたが、Cu酸
化物やFeCu化合物及びFe、Cuのピークは観察さ
れなかった。これは出来ているにも拘らず粒径が小さい
ためと考えられる。XPSスペクトルから組成式(II)
の合金相が検出された(Xは0.25〜0.30であった)。
観察できた。粒径50〜90Åの微粒子は前述の組成式(I
I)の合金と考えられる。この磁性膜の光透過率は50%
(λ=800nm)であり、VSM(振動試料型磁力計)で
調べた磁気特性は、Hc⊥(垂直保磁力)=1100 Oe、H
c//(水平保磁力)=390 Oe、Ms(飽和磁化)=480 emu
/cc、SQ⊥(角型比)=0.31、Hk(垂直磁気異方性磁
界)=4.4 KOeであり、この膜が垂直磁化膜であることが
認められた。また、Tc(キュリー温度)は280℃であ
った。
加しながら半導体レーザ(λ=780nm)を用いてファラ
デー回転角(Qf)を測定した。Qfは1.4 deg/μmで
あった。この測定値は成膜後2ヶ月しても変化がなかっ
た。
1と全く同様にして透明磁性膜を作製した。この磁性膜
をX線回折法で調べたところ、実施例1と同様にFe3
O4、FeOの回折ピークが観察できたが、他には観察
できなかった。
0Åの柱状構造が観察できた。また、粒径が40〜110Åの
Fe微粒子が観察できた。光透過率は43%であった。V
SMで調べた磁気特性は、Hc⊥=450 Oe、Hc//=19
0 Oe、Ms=760 emu/cc、SQ⊥=0.28であり、この膜
が垂直磁化膜であることが認められた。Tcは680℃で
あった。また、実施例1と同様にして測定したQfは2.
2 deg/μmであった。
性と透明性及び化学的安定性を有し、ファラデー効果が
大きいだけでなく、キュリー温度が低いために記録感度
が向上し、かつ保磁力が大きいために高密度記録に適
し、光磁気記録媒体として好適である。
Claims (1)
- 【請求項1】 光磁気記録媒体の磁性膜において、柱状
構造を有する透明マトリックス中に粒径100Å以下の下
記組成式(I)の合金微粒子を分散含有させ、かつ、膜
面に対して垂直方向に磁気的につながって、垂直磁気異
方性を示すことを特徴とする磁性膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4130198A JPH05303780A (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 磁性膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4130198A JPH05303780A (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 磁性膜 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05303780A true JPH05303780A (ja) | 1993-11-16 |
Family
ID=15028440
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4130198A Pending JPH05303780A (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 磁性膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05303780A (ja) |
-
1992
- 1992-04-23 JP JP4130198A patent/JPH05303780A/ja active Pending
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