JP2000003533A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JP2000003533A
JP2000003533A JP10164591A JP16459198A JP2000003533A JP 2000003533 A JP2000003533 A JP 2000003533A JP 10164591 A JP10164591 A JP 10164591A JP 16459198 A JP16459198 A JP 16459198A JP 2000003533 A JP2000003533 A JP 2000003533A
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magneto
optical recording
recording medium
fine particles
bismuth
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Takeshi Kita
毅 北
Shinichi Sakata
信一 坂田
Tetsuo Yamada
哲夫 山田
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐蝕性に優れ、磁気光学効果が大きく、媒体の
光散乱が極めて小さく、高密度記録が可能で、さらに生
産性に優れた光磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】基板上に、平均粒子径が30〜1000Åの磁性
微粒子およびバインダーからなる磁性層を設けてなる光
磁気記録媒体において、バインダーがカルボン酸ビスマ
ス塩を熱分解したものであり、かつ該磁性微粒子が逆磁
歪効果により誘起された垂直磁気異方性を有することを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光磁気記録媒体に
関し、特に平均粒子径が30〜1000Åの磁性微粒子を用い
た塗布型光磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、光磁気記録媒体に用いられる磁性
体としては、希土類金属と遷移金属の非晶質合金からな
るものが知られている。しかし、このような非晶質合金
の磁性体は、酸化腐食を受けやすく、磁気光学特性が劣
化するという欠点があった。また、非晶質合金を用いた
光磁気記録では、磁性膜表面での反射による磁気光学効
果(カー効果)を利用して再生を行なうが、非晶質合金
は一般にカー回転角が小さいため、感度が低いという問
題があった。
【0003】これに対し、特公昭56−15125号公
報、特開昭61−89605号公報には、それぞれガー
ネット、六方晶フェライトの多結晶酸化物薄膜を用いた
光磁気記録媒体が提案されている。この酸化物を用いた
磁性体は、耐蝕性に優れており、また磁性膜の透過光に
よる磁気光学効果(ファラデー効果)を利用して再生を
行なうため、感度が高いという利点がある。しかしなが
ら、多結晶質であるために、結晶粒界での光散乱、複屈
折や磁壁移動による書き込みビット形状の乱れなどによ
って媒体雑音が大きくなるという欠点がある。
【0004】一方、特開昭62−119758号公報に
は、イットリウム鉄ガーネット粒子を用いた塗布型光磁
気記録媒体が開示されている。このような塗布型媒体で
は、前記多結晶酸化物薄膜のような結晶粒界の悪影響は
ないが、該公報に記載されているガーネット粒子は、粒
子径が1.5μmと大きく、このような粒子を用いた場
合には、光の散乱が起こるため、サブミクロン波長の光
を利用する高密度記録には適していない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記欠点を
解決し、耐蝕性に優れ、磁気光学効果が大きく、媒体の
光散乱が極めて小さく、高密度記録が可能で、さらに生
産性に優れた光磁気記録媒体を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上に、平
均粒子径が30〜1000Åの磁性微粒子およびバインダーか
らなる磁性層を設けてなる光磁気記録媒体において、バ
インダーがカルボン酸ビスマス塩を熱分解したものであ
り、かつ該磁性微粒子が逆磁歪効果により誘起された垂
直磁気異方性を有することを特徴とする光磁気記録媒体
に関する。
【0007】本発明における磁性微粒子の平均粒子径は
30〜1000Å、好ましくは100〜600Åである。平均粒子径
が30Åよりも小さくなると熱攪乱のために超常磁性とな
ってしまう。また、1000Åよりも大きくなると光の散乱
が起こり、ノイズが発生するので好ましくない。また、
粒子形状は光学的に対称であることが好ましく、球状が
望ましいが、多面体状、板状でもよい。
【0008】本発明の磁性粒子としては、室温で強磁性
を有し、立方晶系結晶構造を持つものが用いられ、例え
ば、コバルトフェライト、マグネタイト等のスピネルフ
ェライトや希土類鉄ガーネットが挙げられる。特に下記
一般式[I]で表わされる希土類鉄ガーネット微粒子が
好ましく用いられる。
【0009】RaBibFecde・・・・[I] (ただし、RはYおよびランタン系列元素からなる群よ
り選ばれる一種以上の希土類元素を示し、MはAl、Ga、
Cr、Mn、Sc、In、Ru、Rh、Co、Fe(II)、Cu、Ni、Zn、L
i、Si、Ge、Zr、Ti、Hf、Sn、Pb、Mo、VおよびNbからな
る群より選ばれる一種以上の元素を示し、a+b+c+d=7.5
〜8.0、a+b=2.0〜3.5、c+d=4.5〜6.0、a=0.5〜3.5、b=
0.25〜2.5、c=3.0〜6.0、d=0〜2.0であり、eは他の元素
の原子価を満足する酸素の原子数である)このような希
土類鉄ガーネット微粒子としては、特公平7−5769
4号公報に記載のガーネット微粒子粉末が挙げられる。
該公報の記載は、本発明の一部として参照される。
【0010】本発明における磁性層は、磁性微粒子およ
びバインダーから形成される。磁性層の厚みは0.05〜2.
0μm、特に0.2〜1.0μmの範囲が記録ビットの安定性の
上で好ましい。
【0011】本発明におけるバインダーとしては、カル
ボン酸ビスマス塩が用いられる。カルボン酸ビスマス塩
は、加熱処理すると分解して酸化ビスマスになるが、そ
の際収縮硬化することにより、磁性微粒子に応力を作用
させることができる。カルボン酸ビスマス塩としては石
油酸ビスマス塩が挙げられる。ここで言う石油酸とは、
石油中に含まれる酸性の化合物の総称であり、ナフテン
酸を主成分とし、脂肪酸(ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、アラキジン酸など)を含有するもの
である。また、カルボン酸ビスマス塩がナフテン酸ビス
マス塩でもよい。
【0012】本発明において、磁性層の磁性微粒子は逆
磁歪効果により誘起された垂直磁気異方性を有する。一
般に、磁性微粒子の磁歪定数をλs、磁化をMs、微粒子
にかかる面内応力をσ(引っ張り応力の場合にσ>0と
なる)とした場合に、 K⊥ = −3/2λsσ−2πMs2 で表わされる垂直磁気異方性K⊥がK⊥>0を満たすと
き、微粒子は逆磁歪効果によって垂直磁気異方性を発現
する。したがって、K⊥>0を満足するように前記式に
おけるλs、σ、Msを適宜設定すればよい。
【0013】すなわち、本発明におけるバインダーであ
るカルボン酸ビスマス塩を熱分解したものは、σ>0の
引っ張り応力を微粒子に作用させるので、磁歪定数λs
<0となるように磁性微粒子の組成を調整すればよい。
前記逆磁歪効果によって発現した垂直磁気異方性を有す
る磁性微粒子を含む膜の保磁力は、0.1kOe以上であるこ
とが好ましい。
【0014】カルボン酸ビスマスの添加量は、熱分解に
よって得られる酸化ビスマス換算で磁性微粒子100重量
部に対して10〜50重量部が好ましい。添加量が少なすぎ
ると磁性微粒子の空隙を埋めきれず気泡が残存するので
光散乱の増大を招き、添加量が多すぎると磁性微粒子の
体積分率が低くなるので磁気記録媒体としての性能が低
下する。
【0015】基板としては、特に制限はなく、単結晶基
板、多結晶基板、ガラス等の非晶質基板、その他複合基
板等の無機材料基板、ポリイミド樹脂などの有機材料基
板を用いることができる。
【0016】
【実施例】以下に実施例および比較例を示し、さらに詳
しく本発明について説明する。なお、633nmの光に
対する散乱の測定は、図5に示す装置を用いて行った。
すなわち、He−Neレーザー光源からでた波長633
nmの光を媒体の膜面に垂直に照射し、媒体を通過して
投影板に投影されたビームスポットを赤外線カメラを通
してモニターする。そして、得られた光強度プロファイ
ルをバックグラウンド(媒体を塗布していない基板のみ
の場合)と比較することにより、光散乱の度合を評価し
た。
【0017】実施例1 硝酸ビスマス1.2mol、硝酸鉄2.28mol、硝酸アルミニウ
ム0.72mol、酸化ジスプロシウム0.3molを2.2mol/l硝酸
溶液7.2リットルに溶解した(A溶液)。5.4 mol/lのア
ンモニア水6.1リットルを調製した(B溶液)。3.6mol/
lのアンモニア水6.2リットルを調製した(C溶液)。C
溶液を撹拌しながらA、B溶液を徐々に滴下して沈殿物
を生成させた。沈殿物を水洗、乾燥し、大気中で530℃
で焼成し、組成がBi2Dy1Fe3.8Al1.2O12の微粒子粉末を
得た。この微粒子粉末は、X線回折で調べた結果ガーネ
ット単一相であった。また比表面積から求めた平均粒子
径は450Åであった。
【0018】この微粒子粉末1.5gをトルエン、シクロヘ
キサノン、メチルエチルケトンの1:1:1(重量比)
混合溶媒8.5mlに分散させた。粉末に対して酸化ビスマ
ス換算で17重量部のナフテン酸ビスマスを加えて磁性塗
料を作製した。この磁性塗料をガラス基板上にスピンコ
ートして塗布膜を作製した。得られた塗布膜を大気中6
50℃に加熱し、バインダーのナフテン酸ビスマスを熱
分解して光磁気記録媒体を得た。
【0019】得られた媒体の保磁力を633nmの光に
対するファラデーヒステリシスより求めたところ、図1
に示すように、800Oeであった。また、上記波長の光
に対する光散乱を調べた結果を図3に示す。図3の透過
光の散乱プロファイルは、ガラス基板のみの場合とほと
んど一致しており、極めて光散乱が少ないことがわかっ
た。
【0020】比較例1 実施例1で得られたガーネット微粒子1.5gおよびバイン
ダーとして塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(VAG
H;UCC社製)0.3gとトルエン、シクロヘキサノン、
メチルエチルケトンの1:1:1(重量比)混合溶媒8.
5mlに分散させた。得られた磁性塗料をガラス基板上に
スピンコートし、乾燥して、バインダーを硬化させて光
磁気記録媒体を得た。
【0021】得られた媒体の保磁力を633nmの光に対す
るファラデーヒステリシスループから求めたところ、図
2に示すように、100Oe以下であった。得られた媒体
について、633nmの光に対する光散乱を調べた結果を図
4に示す。図4の透過光の散乱プロファイルは、裾野が
ブロードになっており、またピークの半値幅も広がって
おり、光散乱が起こっていることがわかった。
【0022】
【発明の効果】本発明の光時期記録媒体は、耐蝕性に優
れ、磁気光学効果が大きく、媒体の光散乱が極めて少な
く、高密度の光磁気記録に適している。特に、磁性層中
の磁性微粒子が逆磁歪効果により誘起された垂直磁気異
方性を有し、保磁力が大きいので、記録の安定性に優れ
ている。また、塗布法により製造することができ、生産
性も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施例1で得られた光磁気記
録媒体の633nmの光に対するファラデーヒステリシスを
示す図である。
【図2】図2は、本発明の比較例1で得られた光磁気記
録媒体の633nmの光に対するファラデーヒステリシスを
示す図である。
【図3】図3は、本発明の実施例1で得られた光磁気記
録媒体の光散乱プロファイルの測定結果を示す図であ
る。
【図4】図4は、本発明の比較例1で得られた光磁気記
録媒体の光散乱プロファイルの測定結果を示す図であ
る。
【図5】図5は、光磁気記録媒体の633nmの光に対する
光散乱の測定装置の概略図である。
【符号の説明】
1…He−Neレーザー(波長633nm) 2…投影板 3…赤外線カメラ 4…モニター 5…磁性膜 6…基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5D075 FF08 5E040 AB06 AB09 BB04 CA06 NN02 NN06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に、平均粒子径が30〜1000Åの磁性
    微粒子およびバインダーからなる磁性層を設けてなる光
    磁気記録媒体において、バインダーがカルボン酸ビスマ
    ス塩を熱分解したものであり、かつ該磁性微粒子が逆磁
    歪効果により誘起された垂直磁気異方性を有することを
    特徴とする光磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】磁性微粒子が、一般式RaBibFecd
    e(ただし、RはYおよびランタン系列元素からなる群
    より選ばれる一種以上の希土類元素を示し、MはAl、G
    a、Cr、Mn、Sc、In、Ru、Rh、Co、Fe(II)、Cu、Ni、Z
    n、Li、Si、Ge、Zr、Ti、Hf、Sn、Pb、Mo、VおよびNbか
    らなる群より選ばれる一種以上の元素を示し、a+b+c+d=
    7.5〜8.0、a+b=2.0〜3.5、c+d=4.5〜6.0、a=0.5〜3.5、
    b=0.25〜2.5、c=3.0〜6.0、d=0〜2.0であり、eは他の元
    素の原子価を満足する酸素の原子数である。)で表わさ
    れる希土類鉄ガーネット微粒子であることを特徴とする
    請求項1記載の光磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】カルボン酸ビスマス塩が石油酸ビスマス塩
    であることを特徴とする請求項1又は2記載の光磁気記
    録媒体。
  4. 【請求項4】カルボン酸ビスマス塩がナフテン酸ビスマ
    スであることを特徴とする請求項1又は2記載の光磁気
    記録媒体。
JP10164591A 1998-06-12 1998-06-12 光磁気記録媒体 Pending JP2000003533A (ja)

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