JPH0825338B2 - 光学情報記録再生消去部材の記録再生消去方法 - Google Patents

光学情報記録再生消去部材の記録再生消去方法

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JPH0825338B2
JPH0825338B2 JP63153928A JP15392888A JPH0825338B2 JP H0825338 B2 JPH0825338 B2 JP H0825338B2 JP 63153928 A JP63153928 A JP 63153928A JP 15392888 A JP15392888 A JP 15392888A JP H0825338 B2 JPH0825338 B2 JP H0825338B2
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秀己 磯村
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はレーザービーム等により、情報を高密度、大
容量で記録再生、及び消去できる光学情報記録再生消去
部材の記録再生消去方法に関するものである。
従来の技術 光ディスクメモリに関しては、TeとTeO2を主成分とす
るTeOx(O<x<2.0)薄膜を用いた追記型のディスク
がある。さらに、レーザ光により薄膜を加熱し、溶融
し、急冷することにより、非晶質化し情報を記録しまた
これを加熱し、徐冷することにより結晶化し、消去する
ことができる材料としては、エス・アール・オブシンス
キ(S.R.Ovshinsky)氏等のカルコゲン材料Ge15Te81Sb2
S2等が知られている。また、As2S3やAs2Se3あるいはSb2
Se3等カルコゲン元素と周期律表第V族あるいはGe等の
第IV族元素等の組み合せからなる薄膜等が広く知られて
いる。これらの薄膜にレーザ光で情報を記録し、その情
報を消去する方法としては、あらかじめ薄膜を結晶化さ
せておき、これにφ1μmに絞ったレーザ光を情報に対
応させて強度変調を施し、例えば、円盤状の記録ディス
クを回転せしめて照射し、このレーザ光照射部位は、薄
膜の融点以上に昇温し、かつ急冷し、非晶質化したマー
クとして情報の記録がおこなえる。この情報を消去する
に際してはディスクの回転トラック方向に長いスポット
光を照射することにより、薄膜を加熱昇温させ、長いス
ポット光による徐冷効果によって再び結晶化させる方法
が知られている。
発明が解決しようとする課題 薄膜を加熱昇温し、溶融急冷非晶質化および加熱昇温
結晶化の手段を用いる情報記録および消去可能な記録媒
体における第一の課題は結晶化に際し、長いスポット光
による徐冷効果を必要とすることである。第二の課題は
加熱サイクルに対応して信号品質が変動することであ
る。この変動要因としては、記録スポット光および消去
スポット光による400℃以上の急速な加熱、冷却の多数
回のくりかえし刺激による基板材質の熱的、機械的な損
傷がある。さらに、記録薄膜の熱的、機械的な損傷があ
る。記録薄膜については、その構成組成によっては、膜
中の組成、成分の場所的な変化いわゆる偏析が発生する
場合もある。
基板あるいは記録膜が以上のような変化を生じた場
合、記録再生、消去のサイクルにおいて、ノイズの増大
を生じ、サイクル特性の劣化が発生するという課題があ
った。
本発明の目的は第一に短い、サークルスポットで結晶
化をおこなえる部材を提供することである。第二の目的
はサイクル特性の安定な部材を提供することである。
課題を解決するための手段 本発明は、レーザ光等の照射により熱的に薄膜の状態
を変化させて情報を記録および消去する部材において、
薄膜材料として、GeTeと、Geの混合体とし、GeとGeTeの
モル比をXとして、X=Ge/GeTeを0<X<0.3に選び、
これを基板に形成してなることを特徴とする光学情報記
録再生消去部材の記録再生消去方法を提供するものであ
る。
作用 GeTe合金は融点が、Tm=725℃と高く、薄膜化するこ
とにより、非晶質膜が得られ、この膜にレーザ光を照射
し、昇温溶融急冷あるいは、昇温徐冷することにより非
晶質化、結晶化の記録作用を有する。
この組成体は結晶化速度が速く、短いレーザスポット
やサークルスポットで結晶化する性質を有する。しかし
ながら、逆に結晶化速度が速いために非晶質化マーク形
成に、冷却速度の制限をうける。そこで、融点の高い、
Tm=936℃のGeを混合することにより、結晶化速度を制
御する。Geの混合量を多くすることにしたがって結晶化
速度が低下し、逆に非晶質化マーク形成が容易になる。
このGeは結晶化、非晶質化の過程において、GeTeの結晶
化粒径の成長に対する阻止効果を有し、記録、消去のサ
イクルにおいて結晶化粒径による感度変化を押さえサイ
クル特性の向上をもたらす。
実施例 以下本発明の一実施例について、図面を用いて説明す
る。
記録層である薄膜を形成する基板としては、あらかじ
め、レーザ光案内用の溝あるいは、ピット列を形成した
ポリカーボネイト等の樹脂基板あるいは、ガラス板を用
いる。この表面にあらかじめ耐熱性のすぐれたZnSある
いはSiO2等の第一の無機誘電体層を形成しておく。この
誘電体層としてはSiO2を15モル%以上含ませたZnS誘電
体層が好ましい。
この上に、GeTe合金および過剰Geからなる混合薄膜を
形成する。さらにこの記録薄膜層の上に第二の無機誘電
体層を設けることにより耐熱性の向上をはかることがで
きる。薄膜形成の方法としては、真空蒸着あるいは、ス
パッタ法が使用できる。第二の無機誘電体層の上に反射
層を設けることにより、感度の向上をはかることもでき
る。この薄膜の膜厚として80nmを選ぶ。さらに保護板と
してポリカーボネイト板を接着剤で密着する。φ130mm
のディスクとして、1800rpm回転でf1=3.43MHzの信号
と、f2=1.0MHzの信号のオーバーライト特性を測定す
る。オーバーライトは、1ヶのサークルスポットφ1μ
mのレーザ光により、高いパワーレベル18mW、低いパワ
ーレベル10mWのパワーレベル間の変調で、高いパワーレ
ベルで非晶質化マークを形成し、低いパワーレベルで非
晶質化マークを結晶化して消去する同時消録の方法であ
る。
第1図に記録薄膜の組成と記録特性および消去特性の
関係をしめす。記録薄膜の組成はX=Ge/GeTeであらわ
す。記録特性はC/Nであらわす。消去特性は消去率であ
らわす。X=0つまり、過剰Geがない場合は記録C/Nは
低く、これは、非晶質化マークが形成されにくいことに
対応している。Geが少し入るだけで記録C/Nは急に増大
しX=0.1以上で50dB以上になる。ただし、消去率は逆
にX=0つまり、過剰Geがない場合の方が高く、Ge量が
増加するにしたがって低下する。X=0.4以上で20dB以
下になる。サイクル特性は、Geが少ない領域では記録振
幅の低下により限界が生ずる。Geが多い領域ではノイズ
レベルの増大により限界が生ずる。X=0.2では、C/Nお
よび消去率が高く、さらに、1E+5サイクル以上安定で
ある。
発明の効果 レーザ光による記録再生消去をおこなう部材におい
て、GeTe合金に過剰Geを混合した記録薄膜によりつぎの
効果を得る。
(1) 非晶質化記録および、結晶化消去が容易で1ス
ポットサークルビームオーバライトが可能。
(2) 多サイクル記録および消去においてC/N,消去率
特性がすぐれる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における光学情報記録再生消
去部材の記録薄膜の組成とレーザ記録、消去特性をあら
わすグラフである。 1……記録特性C/N、2……消去特性、消去率。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 磯村 秀己 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 内田 正美 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−157894(JP,A) 特開 昭63−160026(JP,A) 特開 昭61−118290(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザー光の照射により、そのエネルギー
    を吸収して昇温し、溶融し、急冷し、アモルファス化す
    る性質とアモルファスの状態を昇温することにより、結
    晶化する性質を有する記録薄膜として、GeTe合金と過剰
    Geの混合体とし、Ge/GeTeのモル比をXとして、0<X
    <0.3に選び基板に形成してなる光学情報記録再生消去
    部材を用い、結晶状態から非晶質状態に変化させて情報
    を記録し、非晶質状態から結晶状態に変化させて情報を
    消去することを特徴とする光学情報記録再生消去部材の
    記録再生消去方法。
JP63153928A 1988-06-22 1988-06-22 光学情報記録再生消去部材の記録再生消去方法 Expired - Fee Related JPH0825338B2 (ja)

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