JPH08249691A - 光学系駆動装置 - Google Patents

光学系駆動装置

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JPH08249691A
JPH08249691A JP4974195A JP4974195A JPH08249691A JP H08249691 A JPH08249691 A JP H08249691A JP 4974195 A JP4974195 A JP 4974195A JP 4974195 A JP4974195 A JP 4974195A JP H08249691 A JPH08249691 A JP H08249691A
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JP
Japan
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driving device
optical system
spring
system driving
gel
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JP4974195A
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Inventor
Hiroshi Ezawa
寛 江澤
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】安価で小型な光学系駆動装置を提供する。 【構成】対物レンズ1を保持するホルダー2は、四本の
バネ31a〜31dにより、ベース10に対して移動可
能に片持ち支持されている。ベース10には、対物レン
ズ1の上面周辺部以外を覆う、開口部22a、22bを
持つ上カバー21a、21bが取り付けられる。上カバ
ー21a、21bの内側には凸部23a〜23fが設け
られている。上カバー21a、21bは、凸部23a〜
23fの間の空間24a〜24dにはシリコーン系のゲ
ルが充填された後、ベース10に取り付けられる。組立
後の状態では、バネ31c、31dは、上カバー21b
の内側の凸部23d〜23fの相互間の空間24c、2
4dに充填されたシリコーン系のゲルの中を通ってい
る。これは上カバー21aについても同様である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学的にデータの記録・
再生を行う光学式記録再生装置に設けられる光学系駆動
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光学系駆動装置は、対物レンズ等の光学
素子の位置を制御する装置で、一般には、光学素子を含
む可動部をワイヤー状のバネで支持している。光学素子
の位置を正しく制御するには、弾性体の共振を抑える必
要があるが、ワイヤー状のバネは振動が減衰し難いた
め、通常はダンピング手段を別途に設けている。ダンピ
ング手段にはゲル状のダンピング材が広く使用されてい
る。
【0003】このような光学系駆動装置の一例が特開昭
62−202340号に開示されている。その構成を図
13に示す。可動部101は、対物レンズ102、フォ
ーカス方向の駆動コイル(フォーカスコイル)103、
トラッキング方向の駆動コイル(トラックコイル)10
4を含み、この可動部101は平行に配置された非金属
繊維たとえば炭素繊維からなる四本のワイヤー140に
より支持されている。
【0004】ワイヤー140の端部は、基台131に取
り付けたブロック141に固定されている。ワイヤー1
40は、ブロック141に開けた円柱状の穴からなる収
容部142を通っていて、この収容部142にはゲル状
シリコンゴムを注入される。
【0005】基台131には磁性体(たとえばFe)よ
り成るヨーク132a、132b、132cが一体的に
形成され、ヨーク132a、132bの内壁面には一対
のマグネット133a、133bが対向して取り付けら
れている。ヨーク132cの外周にはフォーカスコイル
103とトラックコイル104が配置され、磁気回路を
構成している。また、ヨーク132aの外壁面にはプリ
ント基板134が取り付けられており、そのパターンは
フォーカスコイル103とトラックコイル104に電気
的に接続されている。
【0006】フォーカスコイル103またはトラックコ
イル104に電流が供給されると磁界が発生し、この磁
界がマグネット133の磁界を相互作用することで、フ
ォーカスコイル103はフォーカス方向に、トラックコ
イル104はトラック方向に力を受け、可動部101が
移動する。可動部101の動きは収容部142内に注入
したゲル状シリコンゴムによって抑制され、共振が抑え
られる。
【0007】また、光学系駆動装置の別の一例が特開平
2−232824号に開示されている。その構成を図1
4に示す。対物レンズ221はレンズホルダー222に
固着されている。四本の金属製のワイヤー223は互い
に平行に配置され、その両端はそれぞれベース224に
固着したベース基板227と、レンズホルダー222に
固着したホルダー基板228に半田付けされている。こ
れにより、レンズホルダー222は四本のワイヤー22
3により片持ちに支持されている。ダンパーケース22
6はベース224と同じく固定されていて、各ダンパー
ケース226は二個のコの字状の溝を有し、この溝には
ゲル状ダンピング材225が充填されていて、このダン
ピング材225をワイヤー223が貫通している。ダン
ピング材は熱硬化型もしくはUV型のシリコンを主成分
とするゲルである。
【0008】レンズホルダー222が振動するとき、ワ
イヤー223はゲル状ダンピング材225の中を動き、
ゲル状ダンピング材225の変形と粘性流動により、レ
ンズホルダー222の一次共振のダンピングを行い、同
時にワイヤー223の振動のダンピングも行う。
【0009】通常、光学系駆動装置には、その内部の反
射ミラー等の光学素子に埃が付着して記録再生不能とな
るのを防ぐため、上カバーが設けられる。上カバーは、
光学駆動装置を対物レンズ部分を除いて略密閉構造とす
るときは勿論のこと、略密閉構造としない場合でも、記
録媒体が回転することで生じる風が直接当たることを防
ぎ、空気の流れに乗って埃がくることを防止する。ま
た、光学系駆動装置が外部に現れるような光学的情報記
録再生装置では、外部からの力によって支持部材のバネ
等が破壊されるのを防ぐ。さらに、上カバーに、対物レ
ンズがフォーカス駆動時に記録媒体に衝突することを防
止する移動量制限のストッパの役目を持たせることもあ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】特開昭62−2023
40号の装置では、ワイヤー140の固定部に収容部1
42を設けるためにブロック141が大きく、その形状
にも制約があり、小型化が難しい。また、ワイヤ140
は固定部付近では動きが少ないため、ダンピング効果が
小さい。ダンピング効果を高めるため、固定部から離れ
た部分までゲル状のダンピング材を配置しようとする
と、ブロック141が大きくなり、小型化の障害とな
る。
【0011】特開平2−232824号の装置では、ベ
ース224の他にダンパーケース226を新たに設けて
いるため、そのぶん部品点数が多く、高価格化を招いて
おり、小型化も難しい。また、図14の構成ではベース
224、ダンパーケース226、レンズホルダー222
の三種類の部品を、完成時の位置関係となるように、ベ
ースあるいは治具にセットした状態でワイヤーを取り付
けなくてはならないため、組立が難しい。
【0012】また、光学系駆動装置に設ける上カバー
は、光学系駆動装置やこれを搭載する光学的情報記録再
生装置の小型化・薄型化のため、その肉厚は薄く、通
常、0.3〜0.5mmとなっている。このため強度が
低く、特にアクセス駆動時に共振し、アクセス制御を不
安定なものとしている。
【0013】本発明の目的は、安価で小型の光学系駆動
装置を提供することである。また、組立の容易な光学系
駆動装置を提供することである。さらに、アクセス制御
を安定に行える光学系駆動装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、光学
素子と、これを保持するホルダーと、ホルダーを記録媒
体の略垂直方向及び/又は略半径方向に移動可能に支持
するバネと、光学素子を記録媒体の略垂直方向及び/又
は略半径方向に移動する駆動手段と、バネを覆うカバー
とを有する光学系駆動装置において、カバーはその内側
にバネの一部を間に挟んで対向する複数の凸部を有し、
凸部の間の空間にゲル状のダンピング材が充填され、こ
れによりバネはゲル状のダンピング材の中を通っている
ことを特徴とする。
【0015】請求項2の発明は、請求項1の光学系駆動
装置において、カバーには、凸部の間の空間につながっ
た穴が形成されていることを特徴とする。請求項3の発
明は、請求項1の光学系駆動装置において、バネは、凸
部の間の空間に位置する部分が狭くなっていることを特
徴とする。
【0016】
【作用】請求項1の発明では、ゲル状のダンピング材は
カバーに設けた凸部の間の空間に保持される。このよう
に、バネを外部より保護するカバーとゲル状のダンピン
グ材を保持する部材とが兼用されるので、部品点数が少
なく、従って安価で小型な光学系駆動装置が得られる。
【0017】請求項2の発明では、カバーを取り付けた
後にゲル状のダンピング材を穴から凸部の間の空間に注
入する。そのため、組立が容易に行える。請求項3の発
明では、バネは狭くなっている部分が最も変形し、この
部分がゲル状のダンピング材の中を位置する。このた
め、高いダンピング効果が得られる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
つつ説明する。まず、第一実施例の光学系駆動装置につ
いて、図1ないし図4を参照しながら説明する。図1は
本実施例の光学系駆動装置の全体の斜視図、図2は上カ
バーを外した状態を示す図1の光学系駆動装置の分解
図、図3は上カバーを除く図1の光学系駆動装置の分解
斜視図、図4はバネと上カバーの位置関係を示す図であ
る。
【0019】図2と図3において、ホルダー2には、対
物レンズ1、フォーカスコイル4a、4bが接着固定さ
れている。フォーカスコイル4a、4bの表面には、ト
ラッキングコイル5a〜5dが接着固定されている。ホ
ルダー2の両側面には凸部3a、3bが設けられ、エッ
チング等により製作された板状のバネ31a〜31dの
一端が接着固定されている。さらに、図示していない
が、フォーカスコイル4a、4bとトラッキングコイル
5a〜5dはバネ31a〜31dに半田付けされ、両者
間で導通がとられている。バネ31a〜31dの他端
は、バネ受け6の両側面の凸部7a、7bに接着固定さ
れている。これにより、ホルダー2はバネ31a〜31
dにより記録媒体(図示せず)の垂直方向(Z方向)及
び半径方向(X方向)に移動可能に支持されている。バ
ネ受け6には基板8が固定されており、基板8にはバネ
31a〜31dは半田付けされ、導通されている。図示
していないが、基板8からはフレキシブル基板が出てお
り、本体の電気回路と接続されている。本体の電気回路
と、フォーカスコイル4a、4bとトラッキングコイル
5a〜5dととは、バネ31a〜31bを介して電気的
に接続している。
【0020】バネ受け6は、ベース10より立ち上がっ
たヨーク11aに、ネジ(図示せず)により固定されて
いる。ヨーク11b、11cは、フォーカスコイル4
a、4bの内側に位置するようにベース10から立ち上
がっており、ヨーク11a、11dは、トラッキングコ
イル5a〜5dが接着固定されたフォーカスコイル4
a、4bの辺を挟んで対向する位置にベース10より立
ち上がっている。ヨーク11a、11dのヨーク11
b、11cと対向する面には、磁石13a、13bが接
着固定されている。ベース10には、ホルダー2の下部
に当たる位置に、対物レンズ1へ光を通すための開口部
12が設けられている。
【0021】ベース10の上には、図1に示すように、
対物レンズ1の上面周辺部以外を覆うように、開口部2
2a、22bを持つ上カバー21a、21bが取り付け
られている。上カバー21a、21bの内側には、図2
に示すように、凸部23a〜23fが設けられ、凸部と
凸部の間の空間24a〜24dにはシリコーン系のゲル
(図示せず)が充填されている。組立後の状態では、バ
ネ31c、31dは、図4に示すように、上カバー21
bの内側の凸部23d〜23fの相互間の空間24c、
24dを通っている。すなわち、バネ31c、31d
は、空間24c、24dに充填されたシリコーン系のゲ
ルを通っている。これは上カバー21aについても同様
である。上カバー21a、21bは、シリコーン系のゲ
ルを充填した後に、ベース10に取り付けられる。その
際、X方向より取り付けることで、凸部23a〜23f
とバネ31a〜31bが干渉することはない。シリコー
ン系のゲルは柔らかいので、バネ31a〜31dはその
中には入っていく。
【0022】このように構成された光学系駆動装置は、
記録媒体(図示せず)の半径方向に移動可能な駆動機構
に搭載されている。次に、本実施例の動作を説明する。
固定光学ブロック(図示せず)から発せられたレーザ光
は、記録媒体(図示せず)の半径方向に移動可能な駆動
機構に搭載された反射ミラーで反射され、ベース10の
開口部12を通り、対物レンズ1により集光し、記録媒
体(図示せず)上にスポットを形成する。記録媒体から
の反射光は、対物レンズ1を通って固定光学ブロック
(図示せず)に戻り、フォーカスエラー、トラッキング
エラー、記録信号の検出が行われる。フォーカスエラー
が検出された場合は、フォーカスコイル4a、4bに電
流を流し、これを補正するように、ホルダー2を媒体面
に垂直な方向に移動させる。トラッキングエラーが検出
された場合は、トラッキングコイル5a〜5dに電流を
流し、これを補正するように、ホルダー2を媒体の半径
方向に移動させる。このようにして、フォーカス制御と
トラッキング制御が行われる。その際、支持部材のバネ
31a〜31dは二つの凸部23a〜23fの間の空間
24a〜24dに充填されたシリコーン系のゲルの中を
通っているので、バネ31a〜31dの共振がシリコー
ン系のゲルで適切にダンピングされ、フォーカス制御と
トラッキング制御が正確に行われる。
【0023】異なるトラックへは、記録媒体(図示せ
ず)の半径方向に移動可能な駆動機構により、アクセス
制御される。上カバー21a、21bは、光学系駆動装
置の小型薄型化のために、その肉厚を0.3〜0.5m
mと薄く作られている。このため、アクセス制御の際に
共振し易いが、上カバー21a、21bの凸部23a〜
23fの間の空間24a〜24dにはシリコーン系のゲ
ルが充填されているので、上カバー21a、21bの共
振は良好にダンピングされる。これにより、アクセス制
御が正確に行える。
【0024】次に、本発明の第二実施例について図5な
いし図11を用いて説明する。図5は第二実施例の光学
系駆動装置の斜視図、図6は図5の光学系駆動装置の要
部断面図、図7は図5の光学系駆動装置の分解斜視図、
図8は図7に示される光学ヘッドの斜視図、図9は図8
の光学ヘッドの分解斜視図、図10は図8の光学ヘッド
の側面図、図11は上カバーの斜視図である。
【0025】第一実施例では、フォーカス制御、トラッ
キング制御される光学系駆動装置が、記録媒体の半径方
向に移動可能な駆動機構に搭載され、この駆動機構を用
いてアクセス制御を行っているが、本実施例は、アクセ
ス制御とトラッキング制御を一つの駆動機構で行う構成
となっている。
【0026】図8と図9において、対物レンズ41はホ
ルダー42に接着固定されている。ホルダー42の両側
面には凸部43a、43b(図では43aは隠れた位置
にあり見えない)が設けられており、その凸部43a、
43bに中心の穴部をはめ込む形でフォーカスコイル4
4a、44bが接着固定されている。ホルダー42に
は、エッチング等により製作された板状のバネ81a、
81bの一端が接着固定されている。バネ81a、81
bは、その両端付近に幅が狭くなっている部分82a〜
82d、83a〜83dが形成されており、その部分が
主として屈曲するようになっている。バネ81a、81
bの他端は、バネ受け45に接着固定されている。図で
はかげになって見えないが、バネ受け45には、バネ8
1aの取り付く部分にスリットがあり、バネ81aはそ
こに挿入されている。ホルダー42は、バネ81a、8
1bにより、記録媒体(図示せず)の垂直方向(Z方
向)に移動可能に支持されている。
【0027】バネ受け45には、対物レンズ41中心付
近を中心とする球面48が形成されている。球面48に
は凸部47が設けられている。バネ受け45が取り付け
られるキャリッジ54の凸部55には、バネ受け45の
球面48と凸部47に対応して、球面57と溝部56が
形成されている。球面48と球面57は、ほぼ同一の中
心、半径となっている。凸部47と溝部56は、溝部5
6中を凸部47が動けるようなはめあいとなっている。
バネ受け45の溝部49a、49bにバネ51を引っか
けることで、バネ受け45は−X方向に引き付けられた
状態で、キャリッジ54の凸部55に取り付けれられ
る。対物レンズ41は、その光軸が記録媒体(図示せ
ず)に対して正確に垂直である必要があるが、バネ受け
45の球面48とキャリッジ54の球面57を擦り合わ
せ、バネ受け45を凸部47を中心として回転させ、バ
ネ受け45の凸部47を溝部56に沿って移動させるこ
とにより、対物レンズ41の傾きを調整できる。調整は
バネ受け45の溝部50a、50bに調整ピンを当て、
動かすことにより行われる。調整後はバネ受け45とキ
ャリッジ54は接着固定される。このとき、バネ受け4
5の凸部46とキャリッジ54の間にも接着剤が充填さ
れる。バネ受け45の凸部46は接着の強度を上げ、バ
ネ受け45付近の共振を防ぐために設けられている。
【0028】キャリッジ54には、反射ミラー52、磁
石53、トラッキングコイル62a、62bが接着固定
されている。トラッキングコイル62a、62bは、フ
レキシブル基板(図示せず)と半田付けされており、本
体の電気回路と接続している。また、フォーカスコイル
44a、44bも、フレキシブル基板(図示せず)と半
田付けされており、トラッキングコイル62a、62b
のフレキシブル基板と途中でつながり、本体の電気回路
と接続している。フォーカスコイル44a、44bのフ
レキシブル基板はバネ81aの上をバネ81aに沿う形
で延び、ホルダー42よりキャリッジ54にきて、トラ
ッキングコイル62a、62bのフレキシブル基板と接
続されている。磁石53は、図6に示すように、同一平
面上に異極が並ぶように磁化されており、図に示した極
性の位置で固定されている。キャリッジ54には、開口
部58、59a、59bが設けられている。開口部58
は光が通るための穴、開口部59a、59bは、図7か
ら分かるように、軸63a、63bが通るための穴であ
る。開口部59b、59aの中には、図6に示すよう
に、各々主軸受60、従動軸受61が形成されている。
主軸受60は軸63bより大きい円を四面平面で切った
形で、対向する平面の距離は軸63bがはめあい公差h
6の軸であれば、はめあい公差G6の穴径に相当するも
のとなっている。軸63bは四面で動きを規制されるの
で、X方向以外ははめあいすきま分のほかは動かない。
従動軸受61は軸より大きい面を二面平面で切った形
で、対向する平面の距離は軸63aがはめあい公差h6
の軸であれば、はめあい公差G6の穴径に相当するもの
となっている。二面の位置は、図6に示す通りで、この
面に平行な方向の軸63a、63bの平行のずれを吸収
している。Z方向は二面で動きを規制されているので、
主軸受60と合せて正しい位置関係を確保できる。主軸
受60、従動軸受61はキャリッジ54と一体に形成さ
れている。このため、キャリッジ54は摺動性の良い熱
可塑性ポリイミド樹脂で成型されている。
【0029】キャリッジ54の上には、図7に示すよう
に、バネ81a、81b等を覆うように上カバー71
a、71bが取り付けられている、上カバー71aの内
側には、図11に示すように、凸部72a〜72cが設
けられ、凸部72a〜72cの間の空間73a、73b
にシリコーン系のゲル(図示せず)が充填されている。
組立後の状態では、上カバー71aの内側の凸部72a
〜72cとバネ81a、81bの位置関係は、図10に
示すように、シリコーン系のゲルが充填された空間73
a、73bをバネ81a、81bが通るようになってい
る。この部分にはバネの幅の狭い部分82a、82cが
くるようになっている。これらは、上カバー71bにつ
いても同様である。上カバー71a、71bは、シリコ
ーン系のゲルが充填されてからキャリッジ54に固定さ
れる。この際、X方向より取り付けられることで、凸部
72a〜72cとバネ81a、81bが干渉しないのは
第一実施例と同様である。
【0030】図5と図7に示すように、キャリッジ54
の主軸受60、従動軸受61には非磁性のステンレス製
の軸の表面にポリ四フッ化エチレン樹脂をコーティング
された軸63a、63bが通っている。トラッキングコ
イル62a、62bの中には内ヨーク64a、64bが
配されている。内ヨーク64a、64bの外側には、厚
さ0.2mm程度の銅のショートリング65a、65b
が取り付けられている。内ヨーク64a、64bの+Z
方向には外ヨーク66a、66bが位置している。外ヨ
ーク66a、66bには磁石67a、67bが接着固定
されている。磁石67a、67bの極性は、図6に示す
ように、Z方向の磁極が互いに逆となっている。また、
磁石67a、67bとキャリッジ54に取り付けられた
磁石53の対向する面の磁極は同じとなっている。これ
により、磁石67a、67bと磁石53の間には反発力
が働き、キャリッジ54は、−Z方向に軸63a、63
bに押さえ付けられ、常に軸63a、63bと正しい位
置関係を確保できる。磁石67a、67bの側面はフォ
ーカスコイル44a、44bと対向するような位置関係
となっている。
【0031】次に、以上のように構成された本実施例の
動作を説明する。固定光学ブロック(図示せず)より発
せられたレーザ光は、キャリッジ54の開口部58を通
り、反射ミラー52で反射され、対物レンズ41により
集光し、記録媒体(図示せず)上にスポットを形成す
る。記録媒体からの反射光は対物レンズ41を通って固
定光学ブロックに戻り、フォーカスエラー、トラッキン
グエラー、記録信号の検出が行われる。フォーカスエラ
ーが検出された場合は、フォーカスコイル44a、44
bに電流を流し、エラーを補正するように、ホルダー4
2を媒体面に垂直な方向に移動させる。なお、ホルダー
42は、その凸部91a、91bと上カバー71a、7
1bの凸部92a、92bが当たる位置で、対物レンズ
41が記録媒体に当たらないように動き量が制限されて
いる。フォーカスコイル44a、44bは磁石67a、
67bの側面の漏れ磁界より駆動力を受ける。トラッキ
ングエラーが検出された場合は、トラッキングコイル6
2a、62bに電流を流し、エラーを補正するように、
ホルダー42を媒体の半径方向に移動させる。異なるト
ラックへのアクセスは、トラッキングコイル62a、6
2bに電流を流すことによりホルダー42を媒体の半径
方向に移動させて行う。以上のようにして、フォーカス
制御、トラッキング制御、アクセス制御が行われる。そ
の際、支持部材のバネ81a、81bは、上カバー71
a、71bの凸部72a〜72cの間の空間73a、7
3bに充填されたシリコーン系のゲルの中を通っている
ので、バネ81a、81bの共振がシリコーン系のゲル
で適切にダンピングされ、正しく制御される。
【0032】本実施例では、ゲルの位置するところがバ
ネの幅の狭い、主たる屈曲部分であるため、バネの変形
量が大きく、より大きなダンピング効果を得ることがで
きる。バネの固定側(バネ受け側)でなく、可動側(ホ
ルダー側)にゲルがあることでも、固定側よりバネの変
形量が大きく、より大きなダンピング効果を得ることが
できる。
【0033】また、本実施例の光学系駆動装置では、ト
ラッキング駆動力を発生するトラッキングコイルとトラ
ッキング制御されるホルダーの間のバネがあり剛性が低
下するため、このバネの共振をダンピングすることが第
一実施例に比べより重要である。ダンピングはバネの固
定側より、トラッキング制御されるホルダー位置で利い
ている必要がある。本実施例によれば可動側(ホルダー
側)にゲルを位置させられるので、ホルダー位置で十分
なダンピング効果を持ち、トラッキング駆動力を発生す
るトラッキングコイルとトラッキング制御されるホルダ
ーの間のバネを入れることができ、トラッキング制御と
アクセス制御を同一の駆動コイルで行え、装置を安価、
小型にできる。
【0034】続いて、本発明の第三実施例について説明
する。本実施例は、第二実施例の上カバーの形状を変更
したもので、それ以外の構成は第二実施例と同じであ
る。本実施例における上カバーを図12に示す。
【0035】図12に示すように、本実施例の上カバー
71aの内側には、凸部72a〜72cが設けられてお
り、上カバー71aには、凸部72a〜72cの間の空
間73a、73bの側面にあたる部分に、穴部74a、
74bが設けられている。組立後の状態における上カバ
ー71aの内側の凸部72a〜72cとバネ81a、8
1bの位置関係は第二実施例と同じである。これらは上
カバー71bについても同様である。
【0036】上カバー71aの凸部72a〜72cの間
の空間73a、73bには第二実施例と同様にシリコー
ン系のゲルが充填されるが、本実施例では、ゲルを充填
した後に上カバー71a、71bをキャリッジ54に固
定するのではなく、ゲルを充填する前に上カバー71
a、71bをキャリッジ54に固定し、その後に穴部7
4a、74bからゲルを充填する。この他の構成、作用
は第二実施例と同様である。
【0037】本実施例では、上カバーを取り付けてから
ゲルを充填するので、上カバーを取り付ける際にバネが
ゲルの中に潜って行く過程がなく、硬度の高いゲルを使
うことができる。また、紫外線硬化型のアクリル系のゲ
ルなども使いやすい。
【0038】以上、本発明は上記実施例に限定されるこ
とはなく、様々な変形が可能である。例えば、ゲルを充
填する空間はバネの固定側と可動部側の両方に設けても
よい。
【0039】以上、本発明は以下のようにいうことがで
きる。 1.光学素子と、これを保持するホルダーと、ホルダー
を記録媒体の略垂直方向及び/又は略半径方向に移動可
能に支持するバネと、光学素子を記録媒体の略垂直方向
及び/又は略半径方向に移動する駆動手段と、バネを覆
うカバーとを有する光学系駆動装置において、カバーは
その内側にバネの一部を間に挟んで対向する複数の凸部
を有し、凸部の間の空間にゲル状のダンピング材が充填
され、これによりバネはゲル状のダンピング材の中を通
っていることを特徴とする光学系駆動装置。
【0040】2.第1項において、カバーには、凸部の
間の空間につながった穴が形成されていることを特徴と
する光学系駆動装置。 3.第1項において、バネは、凸部の間の空間に位置す
る部分が狭くなっていることを特徴とする光学系駆動装
置。 4.第1項ないし第3項において、凸部は、バネの中心
を基準として、ホルダー側に位置していることを特徴と
する光学系駆動装置。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、バネを外部より保護す
るカバーとゲル状のダンピング材を保持する部材とが兼
用されるので、安価で小型な光学系駆動装置が得られ
る。カバーは、従来と同じように、種々の部品を組み立
てた後で最後に取り付けるだけなので、その組立も容易
である。また、カバーは一般に薄くて共振し易いが、凸
部の間の空間に充填されたゲル状のダンピング材が共振
を抑えるので、アクセス制御が安定に行える高性能な光
学系駆動装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例の光学系駆動装置の斜視図
である。
【図2】図1の光学系駆動装置において上カバーを外し
た状態を示す分解図である。
【図3】図1の光学系駆動装置において上カバーを除く
分解斜視図である。
【図4】図1の光学系駆動装置におけるバネと上カバー
の位置関係を示す図である。
【図5】本発明の第二実施例の光学系駆動装置の斜視図
である。
【図6】図5の光学系駆動装置の要部断面図である。
【図7】図5の光学系駆動装置の分解斜視図である。
【図8】図7に示される光学ヘッドの斜視図である。
【図9】図8の光学ヘッドの分解斜視図である。
【図10】図8の光学ヘッドの側面図である。
【図11】第二実施例において用いる上カバーの斜視図
である。
【図12】本発明の第三実施例において用いる図11の
上カバーに代わる上カバーの斜視図である。
【図13】特開昭62−202340号に開示されてい
る光学系駆動装置の一例の構成を示す図である。
【図14】特開平2−232824号に開示されている
光学系駆動装置の一例の構成を示す図である。
【符号の説明】
1…対物レンズ、2…ホルダー、4a、4b…フォーカ
スコイル、5a〜5d…トラッキングコイル、13a、
13b…磁石、21a、21b…上カバー、23a〜2
3f…凸部、31a〜31d…バネ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学素子と、これを保持するホルダーと、
    ホルダーを記録媒体の略垂直方向及び/又は略半径方向
    に移動可能に支持するバネと、光学素子を記録媒体の略
    垂直方向及び/又は略半径方向に移動する駆動手段と、
    バネを覆うカバーとを有する光学系駆動装置において、 カバーはその内側にバネの一部を間に挟んで対向する複
    数の凸部を有し、凸部の間の空間にゲル状のダンピング
    材が充填され、これによりバネはゲル状のダンピング材
    の中を通っていることを特徴とする光学系駆動装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、カバーには、凸部の間
    の空間につながった穴が形成されていることを特徴とす
    る光学系駆動装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、バネは、凸部の間の空
    間に位置する部分が狭くなっていることを特徴とする光
    学系駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010020887A (ja) * 2008-06-12 2010-01-28 Panasonic Corp 対物レンズアクチュエータおよび対物レンズアクチュエータの製造方法

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