JPH08248287A - ズームレンズ鏡筒 - Google Patents

ズームレンズ鏡筒

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JPH08248287A
JPH08248287A JP5390595A JP5390595A JPH08248287A JP H08248287 A JPH08248287 A JP H08248287A JP 5390595 A JP5390595 A JP 5390595A JP 5390595 A JP5390595 A JP 5390595A JP H08248287 A JPH08248287 A JP H08248287A
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cam follower
follower
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zoom lens
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Masaru Murakami
勝 村上
Gakuji Higuchi
岳治 樋口
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】小型化とコストの低減を両立しながらもスムー
ズなズーム動作を得ることが可能なズームレンズ鏡筒を
提供する。 【構成】カム筒1とカムフォロワ31,34によってレ
ンズを移動制御するズームレンズ鏡筒において、上記カ
ムフォロワ31,34の外周に設けられ、上記カムフォ
ロワ31,34を上記カム筒1のカム面14,16に圧
接する板ばね33,36を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カム部材とカムフォロ
ワによってレンズを移動制御するズームレンズ鏡筒に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】顕微鏡等に用いられるズームレンズ鏡筒
は、複数のレンズをカム部材とカムフォロワにより正確
に位置制御することでズーミングを行なうようになって
いる。そのため、カム部材とカムフォロワとの間にがた
つきがあると、レンズの位置精度が低下し、正確なフォ
ーカシングができなくなるという問題を生じることにな
る。
【0003】また、反対にカム部材とカムフォロワとの
がたつきをなくすべく、カム部材とカムフォロワ間の係
合をきつくすると、両者の摺動が悪くなり、カム駆動系
への負荷が増大し、例えばモータ等のカム駆動の動力源
の大型化やコストの上昇を招く、といった問題を新たに
生じることになる。
【0004】これらのような問題に対処するべく、従来
のズームレンズ鏡筒は、カム部材とカムフォロワとの間
にあえてがたつきを生じる程度の隙間を確保した上で、
例えばコイルばね等の弾性部材によりカムフォロワをカ
ム部材に押圧させることで、がたつきを排除している。
【0005】このような従来のズームレンズ鏡筒の構造
を図19及び図20に例示する。図19はズームレンズ
鏡筒の断面図、図20は図19の矢印A方向から見た上
面図であり、カム筒1が第1ベアリング2及び第2ベア
リング3を介してカバー4及びベース5にズームレンズ
鏡筒の光軸6を中心に回転自在に保持されている。
【0006】また、上記カバー4とベース5に両端部を
固定されている第1ガイド軸7及び第2ガイド軸8に軸
方向に摺動可能に支持されている第1レンズ枠9及び第
2レンズ枠10には、それぞれ第1カムフォロワ11と
第2カムフォロワ12とがネジによって一体的に固定さ
れている。
【0007】上記第1カムフォロワ11は、第1ガイド
軸7の外周に配置された第1コイルばね13の反発力に
よって第1カム溝14の面方向に押付けられている。上
記第1コイルばね13は、第1レンズ枠9が第1カム溝
14に従って光軸6の方向へ移動しても、必ず反発力が
第1レンズ枠9に与えられるように設計されている。
【0008】同様に、第2レンズ枠10に対して第1ガ
イド軸7の外周に配置された第2コイルばね15が反発
力を与え、第2カムフォロワ12は第2カム溝16の面
方向に押付けられている。上記第2コイルばね15も、
第2レンズ枠10が第2カム溝16に従って光軸6の方
向へ移動しても、必ず反発力が第2レンズ枠10に与え
られるように設計されている。
【0009】上記カム筒1を回転させる動力源として、
カム筒1の一端側の外周に形成されたカム歯車1aと螺
合するモータギヤ17を軸支するモータ18がベース5
に固定されている。
【0010】また、ズームレンズ鏡筒の光学系としての
対物レンズ19は、カバー4に固定されており、第1レ
ンズ20は第1レンズ枠9に、第2レンズ21は第2レ
ンズ枠10にそれぞれ固定されている。
【0011】以上のような構造となっているので、モー
タ18の回転によりカム筒1が回転し、カム筒1に形成
されている第1カム溝14と第2カム溝16に従って第
1カムカムフォロワ11と第2カムフォロワ12が光軸
方向に移動することにより第1レンズ20と第2レンズ
21の位置が制御される。このとき、第1レンズ枠9と
第2レンズ枠10は第1コイルばね13と第2コイルば
ね15の反発力により中央方向に押され、カムフォロワ
11,12がカム溝14,16の片側の面に圧接するこ
とで、カムフォロワ11,12とカム溝14,16の間
のがたつきが排除されるようになっている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のズームレンズ鏡筒の構造では、コイルばね1
3,15をカム筒1の内部に設置するためのスペースを
確保しなければならないため、鏡筒の小型化の妨げとな
っていた。
【0013】また、コイルばね13,15の特性上、ば
ねの縮み量に比例して反発力が増大するため、カム筒1
回転時の負荷変動の要因となり、スムーズなカム筒1の
回転が妨げられるという問題があった。
【0014】ところで、カムフォロワ部にベアリングを
使用し、カム筒の摺動をスムーズに行なえるようにした
ものとして、特開昭59−164513号に記載された
構造がある。すなわちこの特開昭59−164513号
では、1本のカム溝に対して2個のベアリングを使用
し、ベアリング内輪に設置されたばねの反発力によりベ
アリング外輪をカム溝に押圧して、カム溝とのがたつき
を排除するようにしている。
【0015】しかしながらこの方式では、1本のカム溝
に対して2個のベアリングを並列に使用しているため、
カム筒の薄肉化が困難になると考えられると共に、ベア
リング内部にばねを構成するだけのスペースを確保しな
ければならないのでカムフォロワ部の機構がさらに大型
化すると考えられる。したがって、これらの結果として
鏡筒の小型化には関与することができず、また機構が複
雑になってしまうのでコストが上昇してしまう恐れもあ
る。
【0016】また、特開昭55−166610号には、
一対のベアリングをカム筒回転軸方向に所定の間隔を開
けて並べて使用し、一方のベアリング(縦のカム面)の
軸に取付けた板ばねの反発力によりレンズ保持枠を介し
てベアリング(主のカム面)をカム溝に押圧してがたつ
きを排除するようにしたものが記載されている。
【0017】しかしながらこの方式では、カム筒に構成
されるカム溝が巾広、もしくは複数個必要になるため、
カム筒が軸方向に長大化することが考えられるので、や
はり鏡筒の小型化の妨げとなる。また、カム溝の加工費
やベアリング等の部品費のコストの上昇を招くという問
題も発生する。
【0018】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、小型化とコストの低減を両立しながらもスムーズな
ズーム動作を得ることが可能なズームレンズ鏡筒を提供
することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
カム部材とカムフォロワによってレンズを移動制御する
ズームレンズ鏡筒において、上記カムフォロワ外周に設
けられ、上記カムフォロワを上記カム部材のカム面に圧
接する圧接手段を備えるようにしている。
【0020】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明において、上記圧接手段は圧接の度合いを調整する
調整手段を有するようにしている。
【0021】請求項3記載の発明では、カム部材とカム
フォロワによってレンズを移動制御するズームレンズ鏡
筒において、上記カムフォロワを略楕円形状とし、カム
フォロワを上記カム部材のカム面に圧接する方向に回転
力を与える弾性部材を備えるようにしている。
【0022】
【作用】この結果、請求項1記載の発明によれば、カム
フォロワ外周に設けた圧接手段によってカム部材とカム
フォロワの間のがたつきを排除するようになるので、カ
ム筒内部に上記がたつきを排除するための機構を設ける
必要がなく、小型化と構造の簡易化によるコストの低減
とを両立しながらもスムーズなズーム動作を確保するこ
とができる。
【0023】また、請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載の発明において、圧接の度合いを調整できるよ
うになるので、簡単な操作でズーム動作のスムーズさを
所望の段階に任意調整設定することができる。
【0024】さらに請求項3記載の発明によれば、略楕
円形状のカムフォロワに回転力を与える弾性部材によっ
てカム溝の2つのカム面にカムフォロワが圧接されるこ
とでカム部材とカムフォロワの間のがたつきを排除する
ようになるので、やはりカム筒内部に上記がたつきを排
除するための機構を設ける必要がなく、小型化と構造の
簡易化によるコストの低減とを両立しながらも、よりス
ムーズなズーム動作を確保することができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に従い説明す
る。
【0026】(第1実施例)図1はズームレンズ鏡筒の
断面構造を例示し、図2は図1の矢印B方向から見た上
面の外観を例示する。
【0027】これらの図において、基本的な構成は上記
図19及び図20に示したものと同様であるので、同一
部分には同一符号を付して適宜その説明は省略するもの
とする。
【0028】しかるに、カム筒1が第1ベアリング2及
び第2ベアリング3を介してカバー4及びベース5にズ
ームレンズ鏡筒の光軸6を中心に回転自在に保持されて
いる。
【0029】このカム筒1を回転させる動力源として、
カム筒1の一端側の外周に形成されたカム歯車1aと螺
合するモータギヤ17を軸支するモータ18がベース5
に固定されている。
【0030】また、上記カバー4とベース5に両端部を
固定されている第1ガイド軸7及び第2ガイド軸8に
は、第1レンズ枠9と第2レンズ枠10とが嵌合され、
がたつきなく、スムーズに軸方向に摺動可能となるよう
に支持されている。
【0031】第1レンズ枠9には、第1カムフォロワ3
1が第1固定ビス32によって固定されている。この第
1カムフォロワ31の外周には第1板ばね33が固定さ
れており、その反発力が第1カム溝14のカム面に向か
って働くように構成されている。
【0032】同様に、第2レンズ枠10には、第2カム
フォロワ34が第2固定ビス35によって固定されてい
る。この第2カムフォロワ34の外周には第2板ばね3
6が固定されており、その反発力が第2カム溝16のカ
ム面に向かって働くように構成されている。
【0033】上記第1カムフォロワ31及び第2カムフ
ォロワ34は、図3に示すようにその中央にビス穴部3
1a(34a)が貫通形成されるとともに1直径上にス
リワリ部31b(34b)が形成されており、外周に第
1板ばね33(第2板ばね36)がその一端を周面に埋
装して接着することで固定されている。
【0034】上記のような構成にあって、図4は第1カ
ムフォロワ31を第1レンズ枠9に固定した状態の断面
構造を示し、図5は図4を矢印C方向から見た上面から
の外観構造を示す。第1カムフォロワ31が第1レンズ
枠9に第1固定ビス32により固定された状態では、第
1板ばね33が撓んだ状態となり、その撓み量に相当す
る反発力を第1カム溝14のカム面14aに与え、その
反力により第1カムフォロワ31は第1カム溝14のも
う一方のカム面14bに押圧される。
【0035】上記モータ18によりカム筒1に回転が伝
達され、カム筒1が回転すると、第1レンズ枠9は第1
ガイド軸7と第2ガイド軸8に支持されているので第1
カム溝14に追従して光軸6の方向に摺動する。
【0036】カム筒1が回転しても第1カム溝14の溝
幅は変化しないので第1カムフォロワ31は常に一定の
力の大きさでカム面14bに押圧され続ける。この際の
押圧力量は、第1板ばね33の撓み量を変化させること
によって適切な大きさに調整することができる。
【0037】第1固定ビス32を仮締めした状態で、ス
リワリ部31bにドライバ等の工具を当てて第1カムフ
ォロワ31を回転させ、第1板ばね33の撓み量を調整
した後に第1固定ビス32の本締めを行なう。
【0038】図6は上記図5に示した状態から第1カム
フォロワ31を僅かに右回りに回転させ、第1板ばね3
3の撓み量を増加させることによって第1カムフォロワ
31のカム面14bへの押圧力量を大きくした状態を示
す。
【0039】反対に、図7は上記図5に示した状態から
第1カムフォロワ31を僅かに左回りに回転させ、第1
板ばね33の撓み量を減少させることによって第1カム
フォロワ31のカム面14bへの押圧力量を小さくした
状態を示す。
【0040】以上のように、第1カムフォロワ31のカ
ム面14bへの押圧力量は、容易に適切な大きさに調節
可能であるので、第1カムフォロワ31と第1カム溝1
4との間にがたつきが生じることなく、任意のスムーズ
さでの摺動を得ることができる。
【0041】第2カムフォロワ34も第1カムフォロワ
31と同様の構成となっているので、ズームレンズ鏡筒
全体としてもスムーズな摺動により容易にズーム動作を
実現させることができるようになる。
【0042】但し、上記板ばね33,34の形状及びこ
れらの板ばね33,34のカムフォロワ31,34への
固定法は上記に限るものではなく、例えば図8に示すよ
うにその両端部42b,42cをカムフォロワ41に固
定し、円弧状の中央部42aを有する構成の板ばね42
としてもよい。
【0043】この場合、板ばね42はその両端部42
b,42cがカムフォロワ41に固定されているため、
上記図3乃至図7で示した構造に比して、カムフォロワ
のカム面への押圧力量をより大きく設定することができ
るものである。
【0044】さらに、図9及び図10に示すようにカム
フォロワ44を第1レンズ枠9に固定するための固定ビ
ス45を用いて両端が球面状となった板ばね46を取付
けるような構成としてもよい。
【0045】図9はカムフォロワ44を第1レンズ枠9
に固定した状態の断面構造を示し、図10は図9を矢印
D方向から見た上面からの外観構造を示す。ここで板ば
ね46は、その中央部に上記固定ビス45貫通用に孔が
形成され、両端46a,46bが図示する如くそれぞれ
球面状となってその1点がカム溝47の2つのカム面4
7a,47bに圧接されるようになるものである。
【0046】板ばね46の両端46a,46bは上記カ
ム面47a,47bと接触する部分を球面状に加工して
いるため、常に点接触で相互が圧接されるようになる。
したがって、上記板ばね46とカム溝47相互間の摩擦
が軽減され、当該ズームレンズ鏡筒をズーミング動作し
た場合でも、よりスムーズな摺動を得ることができる。
【0047】以上に示した如くカムフォロワに板ばねを
固定するだけであるので、いずれの構造にあっても、カ
ムフォロワに設けた板ばねによりカム部材とカムフォロ
ワの間のがたつきを排除することができ、カム筒内部に
上記がたつきを排除するための機構を設ける必要がない
ため、小型化と構造の簡易化によるコストの低減とを両
立しながらもスムーズなズーム動作を確保することがで
きる。
【0048】(第2実施例)図11乃至図13は第2実
施例の概略構造を示すもので、ズームレンズ鏡筒全体の
構造は上記図1及び図2に示したものと同様であるの
で、同一部分には同一符号を付してその説明は省略す
る。
【0049】図11(a)は弾性部材にて構成したカム
フォロワ51の上面構造を、図11(b)は同図(a)
の断面構造を、図12はこのカムフォロワ51をレンズ
枠52に固定ビス53により固定した状態の断面構造を
示し、図13は図12を矢印E方向から見た上面からの
外観構造を示す。
【0050】ここでカムフォロワ51は、中央に固定ビ
ス53を貫通させるための孔51aを形成した底部上
に、上記孔51aを挟むようにして一対の側壁51b,
51cが一体にして形成されるものである。
【0051】一対の側壁51b,51cのうちの一方の
側壁51bは、他方の側壁51cに比して肉厚が薄く、
弾性変形するようになっており、且つこれら側壁51
b,51cの対向方向での直径dは、このカムフォロワ
51が取付けられるカム筒1のカム溝の幅よりも若干大
きく設定されている。
【0052】したがって、図12及び図13に示すよう
にこのカムフォロワ51がレンズ枠52に固定ビス53
により固定された状態で、カム筒1のカム溝47に沿っ
て移動する場合には、当該側壁51bがその弾性により
若干内側に撓んだ状態となる。
【0053】そのため、このカムフォロワ51の側壁5
1bの撓み量に相当する反発力がカム溝47のカム面4
7aに与えられ、またその反力によりカムフォロワ51
の他方の側壁51cは同カム溝47のもう一方のカム面
47bに押圧される。
【0054】この際、側壁51bのカム面47aに圧接
されている部位及び側壁51cのカム面47bに圧接さ
れている部位は共に曲面形状となっているため、常に線
接触あるいは点接触により相互が圧接されるようにな
り、相互間の摩擦を軽減させることができる。それ故、
当該ズームレンズ鏡筒をズーミング動作した場合でも、
よりスムーズな摺動を得ることができる。
【0055】また、カムフォロワを弾性部材で一体構成
したものとしては、上記図11乃至図13に示したよう
な形状だけではなく、図14または図15に示すような
形状のものも考えられる。
【0056】すなわち、図14(a)は円弧状の外周面
を弾性部54aとして設けた弾性部材によるカムフォロ
ワ54の上面構造を、図14(b)は同図(a)の断面
構造を例示するものである。
【0057】この場合、カムフォロワ54の弾性部54
aは曲面形状となっているため、対応するカム面と常に
線接触あるいは点接触により圧接されるようになり、相
互間の摩擦を軽減してスムーズな摺動を得ることができ
る。
【0058】また、図15(a)は球面状の外周面を有
する一対の側壁55b,55cをそれぞれ弾性部として
設けた弾性部材によるカムフォロワ55の上面構造を、
図15(b)は同図(a)の断面構造を例示するもので
ある。
【0059】この場合、カムフォロワ55の弾性部55
a,55bは上述した如く球面形状となっているため、
対応するカム面と常に点接触でのみ圧接されるようにな
り、相互間の摩擦を大幅に軽減して、よりスムーズな摺
動を得ることができる。
【0060】上記図11乃至図13、あるいは図14、
図15に示した構成では、いずれもカムフォロワ51,
54,55自体を弾性部材により一体的に構成したの
で、他に弾性部材等を用いることなく、このカムフォロ
ワを対応するレンズ枠に取付固定するだけで、カム部材
とカムフォロワの間のがたつきを排除することができ、
カム筒内部に上記がたつきを排除するための機構を設け
る必要がなく、小型化とより一層の構造の簡易化による
コストの低減とを両立しながら、スムーズなズーム動作
を確保することができる。
【0061】(第3実施例)図16は第3実施例の概略
構造を示すもので、ズームレンズ鏡筒全体の構造は上記
図1及び図2に示したものと同様であるので、同一部分
には同一符号を付してその説明は省略する。
【0062】図16は共に磁性を有するカムフォロワ6
1とカム溝62の構造例を示すものである。ここでは、
カムフォロワ61とカム溝62の第1のカム面62aと
を図中に記号「×××…」で示す如く共に「N」極の磁
気を帯びた磁性体で構成するものとする。
【0063】このような構成とした場合、カムフォロワ
61とカム溝62のカム面62aとが同じ「N」極の磁
性を帯びているため、これらは互いに反発し、カムフォ
ロワ61はカム溝62のカム面62bの側に圧接される
ことになる。
【0064】したがって、カムフォロワ61とカム溝6
2との間に間隙があったとしても、これらの間のがたつ
きは確実に排除される。
【0065】以上のように、カムフォロワ61とカム溝
62の1つのカム面62aとを同極の磁性体で構成する
ことによっても、他に弾性部材等を用いることなく、こ
のカムフォロワを対応するレンズ枠に取付固定するだけ
で、カム部材とカムフォロワの間のがたつきを排除する
ことができ、カム筒内部に上記がたつきを排除するため
の機構を設ける必要がなく、より一層の小型化と構造の
簡易化によるコストの低減とを両立しながら、スムーズ
なズーム動作を確保することができる。
【0066】本実施例では磁気の反発力を利用したが、
逆に磁気の吸着力を利用してカムフォロワをカム溝に吸
着させることでカム部材とカムフォロワの間のがたつき
を排除することも可能である。
【0067】(第4実施例)図17及び図18は第4実
施例の概略構造を示すもので、ズームレンズ鏡筒全体の
構造は上記図1及び図2に示したものと同様であるの
で、同一部分には同一符号を付してその説明は省略す
る。
【0068】図17はカムフォロワ71を固定ビス72
でレンズ枠73に固定した状態の断面構造を示し、図1
8は図17を矢印F方向から見た上面からの外観構造を
示す。
【0069】ここでカムフォロワ71は、略楕円柱形状
となっており、その楕円の長辺がカム溝74の幅より若
干大きく設定されている。そして、このカムフォロワ7
1の内側には、弾性部材としての捩じりコイルばね75
の一端部が結合されている。
【0070】この捩じりコイルばね75の他端はカムフ
ォロワ71の軸部76に結合されており、このカムフォ
ロワ軸部76は上述した如く固定ビス72によりレンズ
枠73に固定されている。
【0071】上記捩じりコイルばね75は、図18に示
す矢印G方向に僅かに捩じられた状態で固定されてい
る。また、上記カムフォロワ軸部76に歯、例えばドラ
イバ等の工具を係合することで固定ビス72の位置を中
心に回転させるためのすり割り部76aが形成されてい
る。
【0072】このような構成にあっては、カムフォロワ
71が図18中に矢印Gで示す方向に捩じられた状態で
固定されている。そのため、捩じりコイルばね75の反
発力は、カムフォロワ71をその反対方向である矢印H
で示す方向への回転力として伝えられる。
【0073】略楕円柱形状のカムフォロワ71は、その
長辺がカム溝74の幅より大きく設定されているので、
カム溝74のカム面74a,74bと2か所で圧接され
た状態で保持されることになる。この圧接により、カム
フォロワ71とカム溝74の間のがたつきが排除される
ことになる。
【0074】上記捩じりコイルばね75による、カムフ
ォロワ71とカム溝74との圧接力は、固定ビス72を
仮締めした状態でカムフォロワ軸部76のすり割り部7
6aにドライバ等の工具を係合し、カムフォロワ軸部7
6を固定ビス72を中心に回転させることによって捩じ
りコイルばね75の捩じり量を変化させて調整すること
ができる。
【0075】なお、上記第4実施例ではカムフォロワ7
1に回転力を与えてカム溝74に圧接する手段として捩
じりコイルばね75を用いたが、他にも種々の弾性部
材、例えば板ばねや、あるいは上記第3実施例で示した
ような弾性部材以外の手段、例えば磁性体による反発力
あるいは吸引力を用いることでも同等の効果を得ること
ができる。
【0076】以上のように、カムフォロワの内部に弾性
部材を設けて、このカムフォロワに与えられた回転力に
よりカム溝との間のがたつきを排除するようにしたの
で、より一層の小型化と構造の簡易化によるコストの低
減とを両立しながら、スムーズなズーム動作を確保する
ことができる。
【0077】以上、実施例に基づいて説明したが、本発
明中には以下の発明が含まれる。
【0078】(1) カム部材とカムフォロワによって
レンズを移動制御するズームレンズ鏡筒において、上記
カムフォロワ外周に設けられ、上記カムフォロワを上記
カム部材のカム面に圧接する圧接手段を備えたことを特
徴とするズームレンズ鏡筒。
【0079】このようにすれば、小型化と構造の簡易化
によるコストの低減とを両立しながら、カム部材とカム
フォロワ間のがたつきを排除してスムーズなズーム動作
を確保することができる。
【0080】(2) (1)記載のズームレンズ鏡筒に
おいて、上記圧接手段は圧接の度合いを調整する調整手
段を有する。
【0081】このようにすれば、(1)項の効果に加え
て、ズーム動作のスムーズさを所望の度合いに任意調整
できる。
【0082】(3) (1)記載のズームレンズ鏡筒に
おいて、上記圧接手段は磁気部材でなる。
【0083】このようにすれば、(1)項の効果に加え
て、より小型化をはかることができる。
【0084】(4) (1)記載のズームレンズ鏡筒に
おいて、上記圧接手段は弾性部材でなる。
【0085】このようにすれば、(1)項の効果に加え
て、カム部材とカムフォロワ間のがたつきを排除して確
実に排除してよりスムーズなズーム動作を確保すること
ができる。
【0086】(5) (4)記載のズームレンズ鏡筒に
おいて、上記圧接手段は上記カムフォロワと一体的に構
成された弾性部材でなる。
【0087】このようにすれば、(4)項の効果に加え
て、構造の簡易化によるコストの低減をより進めること
ができる。
【0088】(6) カム部材とカムフォロワによって
レンズを移動制御するズームレンズ鏡筒において、上記
カムフォロワをその長辺が上記カム部材の溝幅より大き
な略楕円形状とし、このカムフォロワを上記カム部材の
カム面に圧接する方向に回転力を与える弾性部材を備え
たことを特徴とするズームレンズ鏡筒。
【0089】このようにすれば、カム部材とカムフォロ
ワ間のがたつきを排除して確実に排除してよりスムーズ
なズーム動作を確保することができる。
【0090】(7) (6)記載のズームレンズ鏡筒に
おいて、上記弾性部材は圧接の度合いを調整する調整手
段を有する。
【0091】このようにすれば、(6)項の効果に加え
て、ズーム動作のスムーズさを所望の度合いに任意調整
できる。
【0092】
【発明の効果】以上述べた如く本発明によれば、カムフ
ォロワ外周に設けた圧接手段によってカム部材とカムフ
ォロワの間のがたつきを排除するようになるので、カム
筒内部に上記がたつきを排除するための機構を設ける必
要がなく、小型化と構造の簡易化によるコストの低減と
を両立しながらもスムーズなズーム動作を確保すること
ができる。
【0093】また、圧接の度合いを調整できるようにな
るので、簡単な操作でズーム動作のスムーズさを所望の
段階に任意調整設定することができる。
【0094】さらに、略楕円形状のカムフォロワに回転
力を与える弾性部材によってカム溝の2つのカム面にカ
ムフォロワが圧接されることでカム部材とカムフォロワ
の間のがたつきを排除するようになるので、やはりカム
筒内部に上記がたつきを排除するための機構を設ける必
要がなく、小型化と構造の簡易化によるコストの低減と
を両立しながらも、よりスムーズなズーム動作を確保す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るズームレンズ鏡筒の
構造を示す断面図。
【図2】図1の矢印B方向から見た上面図。
【図3】同実施例に係るカムフォロワの外観構成を示す
図。
【図4】同実施例に係るカムフォロワの取付構成を示す
断面図。
【図5】同実施例に係るカムフォロワの取付構成を示す
上面図。
【図6】同実施例に係るカムフォロワの取付構成を示す
上面図。
【図7】同実施例に係るカムフォロワの取付構成を示す
上面図。
【図8】同実施例に係る他のカムフォロワの外観構成を
例示する図。
【図9】同実施例に係る他のカムフォロワの取付構成を
例示する断面図。
【図10】同実施例に係る他のカムフォロワの取付構成
を示す上面図。
【図11】本発明の第2実施例に係るカムフォロワの外
観構成を示す図。
【図12】同実施例に係るカムフォロワの取付構成を示
す断面図。
【図13】同実施例に係るカムフォロワの取付構成を示
す上面図。
【図14】同実施例に係る他のカムフォロワの外観構成
を例示する図。
【図15】同実施例に係る他のカムフォロワの外観構成
を例示する図。
【図16】本発明の第3実施例に係るカムフォロワの取
付構成を示す上面図。
【図17】本発明の第4実施例に係るカムフォロワの取
付構成を示す断面図。
【図18】同実施例に係るカムフォロワの取付構成を示
す上面図。
【図19】従来のズームレンズ鏡筒の構造を示す断面
図。
【図20】図19の矢印A方向から見た上面図。
【符号の説明】
1…カム筒 2,3…ベアリング 4…カバー 5…ベース 6…光軸 7,8…ガイド軸 9,10,73…レンズ枠 11,12,31,34,41,44,51,54,5
5,61,71…カムフォロワ 13,15…コイルばね 14,16,47,74…カム溝 17…モータギヤ 18…モータ 19,20,21…レンズ 32,35,45,53,72…固定ビス 33,36,42,46…板ばね 76…カムフォロワ軸部 75…捩じりコイルばね

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カム部材とカムフォロワによってレンズ
    を移動制御するズームレンズ鏡筒において、 上記カムフォロワ外周に設けられ、上記カムフォロワを
    上記カム部材のカム面に圧接する圧接手段を備えたこと
    を特徴とするズームレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】 上記圧接手段は圧接の度合いを調整する
    調整手段を有することを特徴とする請求項1記載のズー
    ムレンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】 カム部材とカムフォロワによってレンズ
    を移動制御するズームレンズ鏡筒において、 上記カムフォロワをその長辺が上記カム部材の溝幅より
    大きな略楕円形状とし、 このカムフォロワを上記カム部材のカム面に圧接する方
    向に回転力を与える弾性部材を備えたことを特徴とする
    ズームレンズ鏡筒。
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