JP2584676Y2 - カメラ - Google Patents

カメラ

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JP2584676Y2
JP2584676Y2 JP1990028106U JP2810690U JP2584676Y2 JP 2584676 Y2 JP2584676 Y2 JP 2584676Y2 JP 1990028106 U JP1990028106 U JP 1990028106U JP 2810690 U JP2810690 U JP 2810690U JP 2584676 Y2 JP2584676 Y2 JP 2584676Y2
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、カメラ、詳しくは、変倍系と補正系の各レ
ンズの駆動を行うズーミング機構を内蔵するカメラに関
する。
[従来の技術] 従来のズームレンズでは、ズーミング手段として一般
に円筒カムを用いた機構が用いられていた。この円筒カ
ムを用いたズーミング機構は、その駆動モータの負荷変
動等に対して特に問題点はないが、円筒カム自体の製作
に関して、多くの問題点を有している。即ち、円筒カム
は切削または成形加工により製作され、切削加工による
場合は、単品の加工であるため多くの工数を要すると同
時に切削加工のためのチャッキングが必要であって、そ
れによる変型が加工精度に影響する。従って、円筒カム
自体の部品コストはかなり高価になることは避けられな
い。また、成形加工による場合は、そのカム面の成形金
型の抜き方向がラジアル方向となるため単純な型構造の
ものでは成形することができない。従って、コスト上あ
るいは精度上も不利であった。そこで、それらの点を解
決するものとして、特開昭61−80211号公報に開示のズ
ーミング機構が提案されている。これは変倍系と補正系
のズームレンズの駆動機構に関するものであって、上記
レンズの少なくとも一方のレンズを平板状のカム板に形
成されたカム溝に係合させ、このカム板を揺動させるこ
とによって、上記レンズの位置,間隔を変えるように構
成されるものである。そして、その構成要素であるカム
板は、前述のカム筒に比較し非常に作製が容易であっ
た。
[考案が解決しようとする課題] ところが、上述の特開昭61−80211号公報に開示のズ
ーミング機構は、その駆動のための負荷トルクの変動に
関して不具合を有しているものであった。第16図
(A),(B)は、上記ズーミング機構におけるそれぞ
れワイドまたはテレのズーム状態のカム板の作動状態を
模式的に示したものである。本体に植設されたピン94に
枢支されるカム板93のカム面93a,93bは、変倍系レン
ズ,補正系レンズを駆動する駆動ピン91,92を方向Cに
沿ってズーミング駆動するものである。この機構におけ
るカム板93の回動負荷の変化はその駆動ピン91,92まで
の作動半径長r1,r2と圧力角の変化による。第16図
(A),(B)に示されるように半径長r1,r2がズーミ
ングによって極端に変化しており、当然その分の負荷ト
ルクの変化が生ずる。従って、モータの回転速度が変化
し、それに伴ってモータ作動音も変化し、耳障りな騒音
にもなり兼ねない。また、負荷トルクの変動が大きけれ
ば、そのために駆動モータのパワーアップも要求され、
小型化も難しくなる。
本考案の目的は、上述の不具合を解決するための、ズ
ームレンズの変倍系,補正系の2つのレンズを第1と第
2の変位伝達メカニズムによりそれぞれ駆動するように
して、ズーミング上の負荷トルクの変動が極力生じない
ようにしたものであり、従って、駆動モータの回転変動
による作動音の変化が少ない、更には、ズーム機構の部
品コストも低価格であるようなズーミング機構を具備す
るカメラを提供するにある。
[課題を解決するための手段および作用] 本考案によるカメラは、駆動力発生手段(13)と、該
駆動力発生手段(13)の出力変位を実質的に線形の第1
の変位変換特性をもって光軸方向に移動可能に設けられ
た当該変倍系のレンズ(1)または補正系のレンズ
(3)のうちの一方に伝達するための第1の変位伝達メ
カニズム(8,12,14,15,16,17等)と、上記第1の変位伝
達メカニズム(8,12,14,15,16,17等)により上記変倍系
のレンズ(1)または補正系のレンズ(3)のうちの一
方に与えられる変位を実質的に非線形の第2の変位変換
特性をもって上記変倍系のレンズ(1)または補正系の
レンズ(3)のうちの他方に伝達するための第2の変位
伝達メカニズム(9,9a,11等)とを具備してなるカメラ
であって、 上記第2の変位伝達メカニズム(9,9a,11等)は、上
記第1の変位伝達メカニズムにおける所定の要素(8)
が上記第1の変位変換特性に従って変位するときに該変
位に伴って上記光軸を含む平面と交差する方向に設けら
れた自己の枢軸(8b)が直動変位すると共に、この枢軸
(8b)の回りに回動するようになされた変位伝達要素
(9a)が所定の不動部材(11)との相対位置の推移に伴
って回動し、この変位伝達要素(9a)の回動変位によっ
て回動せしめられることにより、上記第2の変位変換特
性を呈する変位変換要素(9)を含んで構成されてなる
ものであることを特徴とし、駆動力発生手段により上記
変倍系または補正系のレンズを第1または第2の変位伝
達メカニズムを介して駆動するものである。
[実施例] 以下、図示の実施例によって本考案を説明する。
本考案の第1実施例のカメラに内蔵されるズーミング
機構部の詳細な説明に先立って、その作動原理を第2図
のズーミング機構原理図によって説明する。なお、第3
図は第2図のD方向矢視図である。このズーミング機構
は変倍系のバリエータレンズ(図示せず)と補正系のコ
ンペンセータレンズ(図示せず)を各々そのズーム値に
基づいて所定量移動させるものであり、まず、本体に固
定された軸107に軸支される駆動ピニオン106は駆動力発
生手段である駆動モータ(図示せず)により回転駆動せ
しめられる(G方向)。本体の支持部104,105に摺動自
在に支持されるスライダ103は、上記ピニオン106と噛合
するラック103aを有しており、ピニオン106の回転によ
りE方向にスライドする。そして、スライダ103には、
ピニオン108aが回動自在に軸支されている。そのピニオ
ン108aには、上記レンズを駆動し、その間隔を規制する
ための間隔カム108が一体化して設けられている。そし
て、間隔カム108の内外形のカム面には、上記レンズの
保持枠に設けられる駆動ピン101,102が当接している。
また、ピニオン108aは、本体にスライダ103のスライド
方向に一致して固定される固定ラック109と噛合してい
る。従って、スライダ103がE方向にスライドすると、
ピニオン108a並びに変位変換要素である間隔カム108は
回転しながらE方向に移動する。そして、上記カム108
に当接する駆動ピン101は、例えば、テレからワイド間
にて移動量Lだけ移動し、更に、駆動ピン102との間隔
はk2からk1に変化する。ここで、駆動ピン101の移動量
Lは第1の変位変換特性に基づいた変位であって、駆動
ピニオン106の回転角に実質的に比例した線型の関係を
有する量となり、間隔k2,k1は間隔カム108のカム形状
により、第2の変位変換特性に基づき実質的に上記第1
の変位変換の変位に比例しない非線型の関係を有する量
となる。なお、第1の変位変換特性を与える駆動ピニオ
ン106とラックを有するスライダ103は第1の変位伝達メ
カニズムを構成し、また、第2の変位変換特性を与える
固定ラック109とピニオン108aと間隔カム108は第2の変
位伝達メカニズムを構成するものとする。
以上のようにして、駆動ピン101,102が駆動ピニオン1
06によって移動せしめられ、変倍レンズ,補正レンズで
連動して移動し、ズーミングが行われる。そして、駆動
ピン101は第1の変位伝達メカニズムを介して駆動さ
れ、その動きは、上述のように駆動ピニオン106の回転
量に実質的に線型の関係を有しながら変化する。一方、
駆動ピン102は第2の変位伝達メカニズムを介して、非
線型的な移動を与えられる。その変位量は、駆動ピン10
1に対する相対的な変位量は一般的に少なく、例えば、1
mm以下あるいは数mm程度のものである。従って、このズ
ーミング機構の負荷トルクは、上記駆動ピン101の線型
変位を与える負荷がその大半を占めることになり、総合
的に駆動ピニオンを駆動する負荷トルクの変動は少ない
ものとなり、それを駆動するモータの作動音も変調音等
の少ないものとなる。
第1図は、本考案の第1実施例を示すカメラのズーミ
ング機構の要部斜視図である。ズームレンズの変倍系の
バリエータレンズ1,補正系のコンペンセータレンズ3を
それぞれ支持するバリエータ枠(以下、V枠と称す)2,
コンペンセータ枠(以下、C枠と称す)4は、そのガイ
ド穴2a,4aとガイド部2b,4bを本体20で支持されるガイド
軸5,6によって摺動自在に支持されている。一方、駆動
力発生手段である駆動モータ13の出力軸に装着された出
力ギヤー14の回転はギヤー列15,16,17に伝達され、更
に、駆動ピニオン12に伝達される。そして、本体20に支
持されるスライダ軸7によって摺動自在に支持されてい
るスライダ8に設けられているラック8aに上記駆動ピニ
オン12が噛合し、その回転によりスライダ8はスライダ
軸7の方向に摺動せしめられる。なお、スライダ8は本
体20に設けられた回転止め20aによって、軸回りのガタ
が規制される。
更に、上記スライダ8にはピン8bが植設されている。
そして、ピニオン9aを一体的に有しているVC間隔カム9
がピン8bに回動自在に支持され、その軸方向の抜け止め
用として止め輪18が嵌合している。上記ピニオン9aは本
体20にビス19で固着される固定ラック11と噛合する。固
定ラック11のラックのピッチ線はスライダ軸7と平行し
て配設されている。VC間隔カム9の内外形のカム面に
は、V枠2,C枠4を駆動するためにそれぞれに固着され
た駆動ピン2c,4cが当接される。また、VC間隔カム9の
カム面の外内形の厚みは全周に沿って設定されるべき間
隔寸法に基づいて変化が付けられる。従って、スライダ
8の摺動に伴ってVC間隔カム9が回動しながら移動する
ことによって、駆動ピン2cは上記カム9の内面に沿って
変位し、駆動ピン4cは上記カム9の外面に沿ったピン2c
との相対位置を保ちながら変位する。
なお、上記ピン2c,4cをカム面に、効果的に当接させ
るために、ピン2c,4cの取付部近傍のV枠2,C枠4上に対
峙してフック部2d,4dを設け、引張バネ20Aをその部分に
懸架させる。
上記の出力ギヤー14とギヤー列15,16,17とピニオン12
およびスライダ8は第1の変位伝達メカニズムを構成
し、このメカニズムは駆動モータ13の出力変位を第1の
変位変換特性である実質的に線型の変位変換を行って、
上記駆動ピン2cの変位として与える。そして、上記固定
ラック11と、ピニオンギヤー9aと、VC間隔カム9とは第
2の変位伝達メカニズムを構成し、このメカニズムは、
第1の変位伝達メカニズムの変換出力変位であるスライ
ダ8の変位に基づいて第2の変位変換特性である非線型
の変位変換して上記駆動ピン4cを駆動する。そして、前
記第1のメカニズムによる変位量に比較して、この第2
のメカニズムによる変位量は少なく、駆動負荷としては
線型特性をもつ第1のメカニズムの占める割合の方が多
い。従って、負荷トルクの変動は少ないことになる。
以上のように構成された第1実施例のカメラのズーミ
ング機構の動作は、まず、システムコントローラ(図示
せず)のズーム指示に基づいて駆動モータ13が駆動され
る。そして、第4図に示されるように、その回転量に比
例してスライダ8が8′に移動し、その移動に伴いVC間
隔カム9は回動しながら9′まで移動する(第4,5図参
照)。従って、バリエータレンズ7は駆動ピン2c,V枠2
を介して、駆動モータ13の回転に比例(線型の関係)し
て変位せしめられ、更に、コンペンセータレンズ3は駆
動ピン4c,C枠4を介して駆動され、その変位は駆動モー
タ13の回転角とは線型の関係ではなく、VC間隔カム9の
カム形状に基づいてその変位が定められる。
本実施例においては、駆動モータ13の回転量に比例し
て変位するものはバリエータレンズ1側てあったが、逆
にコンペンセータレンズ3側をそれに該当させることも
勿論可能である。以上述べたように、本実施例のズーミ
ング機構によると、駆動モータ13の負荷トルク変動が少
なくなり、その作動音も耳障りのものでなくなる。更
に、本実施例の構成部品は全て簡単な形状を有してお
り、製作コスト上も有利となるものである。また、VC間
隔カム9は円板形状であって、成形精度上も有利であ
る。また、従来例のカム板等に比較しカム面までの寸法
差の不均一性が少ないので熱膨脹等の影響も受けにくい
ものである。
第6図(A),(B)は、上述の第1実施例のズーミ
ング機構のVC間隔カムの変形例を示すものである。この
変形例は、VC間隔カム119の間隔を規定するカム面が2
面共に外形カム面とするものてあって、その面に当接す
る2つの駆動ピン112c,114cには常にカム面が従動する
よう一方向から押圧される必要がある。なお、ピニオン
119aはカム駆動用であってカム119と一体に形成される
ものとする。
第7図(A),(B)は、更に別の変形例を示すVC間
隔カムの形状を示すものであって、この変形例において
は、VC間隔カム129はその対向する外形面を駆動ピン122
c,124cの間隔を規定するカム面とするものである。な
お、ピニオン129aはカム駆動用であって、カム129と一
体に形成されるものとする。
第8,9図は、本考案の第2実施例を示すカメラのズー
ミング機構を示す。この実施例のズーミング機構は、ス
ライダ40の案内用の軸をV枠32,C枠34のガイド軸35と共
用することを特徴とするものである。図に示されるよう
に、本体(図示せず)に支持されるガイド軸35,36には
バリエータレンズ31,コンペンセータレンズ33をそれぞ
れ保持するV枠32,C枠34が光軸O方向に摺動自在に支持
されている。更に、ガイド軸35にはスライダ40のスライ
ド穴40cが同じく摺動自在に嵌入されている。スライダ4
0に固着されたピン40bにはVC間隔カム41が軸支され、そ
のVC間隔カム41の内外カム面にはV枠32,C枠34に固着さ
れた駆動ピン32a,34aが当接している。VC間隔カム41に
は一体的にピニオン41aが設けられており、そのピニオ
ン41aは、本体(図示せず)に固定される固定ラック42
に噛合している。また、スライダ40にはその一辺にガイ
ド穴40cと平行ラック40aが設けられている。駆動モータ
44の出力軸に固着される出力ギヤー45、および、それに
噛合するギヤー列46,47,48を介して駆動される駆動ピニ
オン43が上記ラック40aと噛合している。
以上のように構成された本実施例のズーミング動作
は、ズーム指示に基づき、駆動モータ44の回転に伴いス
ライダ40が軸方向に摺動し、VC間隔カム41は回動しなが
ら軸方向に移動する。そして、内側カムに当接する駆動
ピン34aは駆動モータ44の回転量に比例して変位し、一
方、外側カムに当接する駆動ピン32aは駆動ピン34aに対
しVC間隔カム41の形状に応じた相対的な変位量だけ移動
せしめられる。従って、バリエータレンズ31,コンペン
セータレンズ33もズーム指示に基づいた位置まで移動せ
しめられる。
本実施例のズーミング機構は、上述のようにスライダ
40の案内がV,C枠32,34のガイド軸35によって共用して行
われるため、まず、省スペースと省部品が実現され、カ
メラのコンパクト化に対して、より有利となるばかりで
なく、更に、摺動用に同一軸を共用することにより、摺
動上の取付位置精度が改善されることになる。
次に、本考案の第3実施例を示すカメラのズーミング
機構を第10,11,12図によって説明する。この実施例のズ
ーミング機構は、その機構がレンズ,絞り等が配設され
ている撮像光学系中に設けられる場合の省スペースに有
効な実施例であって、例えばVC間隔カム63の回動・移動
に際して第10図あるいは第12図に示されるように外方に
突き出して位置する絞り57と干渉しないようにカム面の
うち作用しない部分を切欠状63aとするものである。図
に示されるように、光軸Oに沿ってフォーカシングレン
ズ51,52とバリエータレンズ53,コンペンセータレンズ56
と絞り57とリレーレンズ58,59および撮影光束の結像位
置にCCD60がそれぞれ配設されている。そして、本体
(図示せず)に支持されるガイド軸61,62にはバリエー
タレンズ53,コンペンセータレンズ55をそれぞれ保持す
るV枠54,C枠56が光軸O方向に摺動自在に支持されてい
る。V枠54,C枠56に固着される駆動ピン54a,56aは、VC
間隔カム63の外内カム面に当接し、カム63の回動・移動
に伴って、ワイド端である第11図の状態、テレ端である
第12図の状態にバリエータレンズ53,コンペンセータレ
ンズ55を変位させるものである。なお、第10,11,12図に
おいては、スライダ,ピニオン等は図示されていない
が、それらの構造は第2実施例に示したものと同一とす
る。
本実施例のものは、上述のようにVC間隔カムに関し
て、その配置上、絞りやその他の部品と干渉する可能性
のある部分であって、カム面として作用しないような部
分は切欠状とすることによって、撮像光学系内にズーミ
ング機構を、よりコンパクトに配置することを可能とす
るものである。なお、上記駆動ピン54a,56aの配設位置
はVC間隔カム63の干渉防止のための位置関係によって都
合のよい部分に設定される必要がある。
第13図は、本考案の第4実施例を示すカメラのズーミ
ング機構を示すものである。なお、第14図は、上記第13
図のM−M断面図である。本実施例のズーミング機構
は、ラック75をそのラックの噛合方向にフローティング
支持し、噛合するピニオン73aの方向に付勢し噛み合い
のバックラッシュのない状態でズーミング駆動を行うよ
うにしたものである。
図において、本体に固着されたスライダ軸76および回
転止め80iによってスライダ74は回転のガタのない状態
で摺動自在に支持される。そして、スライダ74に植設さ
れたピン74bにはピニオン73aが一体的に設けられたVC間
隔カム73が軸支されており、上記ピニオン73aにはスラ
イダ軸76の軸方向とそのピッチ線方向が一致したラック
75が噛合している。ラック75は上述のようにフローティ
ング状態で支持されるが、ラック75の突起75bは本体80
の長穴80hに挿入されてラック75のスライダ軸76方向の
動きは規制される。また、上下方向は本体80のガイド部
80aで規制される。また、ラック75は長手方向の両端部
を2つのねじりバネ77,77′でF1,F1′方向に付勢され
る。ねじりバネ77,77′は本体のピン80d,80fにそれぞれ
のコイル部が挿入され、突起80e,80gにそれぞれのフッ
ク部が係合している。また、上記バネ77,77′の付勢に
よってラック75が極端に突出しないように、本体の突起
80b,80cがラックの両端の前方にストッパとして設けら
れている。なお、スライダ74には駆動用ラックが設けら
れており、駆動モータによりギヤー列を介して駆動ピニ
オン(図示しない)で駆動される。また、VC間隔カム73
に当接する駆動ピン71,72は、前述の第1実施例のもの
と同様にV枠,C枠(図示せず)に固着され、各レンズを
所定のズーム位置まで移動せしめるものである。
以上のように構成された本実施例のズーミング機構の
動作は、まず、ズーム指示に基づいてスライダ74が駆動
され、ピニオン73aが回動しながらスライダ軸方向にも
移動することによって駆動ピン71,72がそれぞれ変位せ
しめられる。その場合、ピニオン73aとラック75の噛合
状態は、ラックが付勢されているためバックラッシュの
ない状態であり、従って、上記バックラッシュによるピ
ニオン73aの回動角誤差が生じることがなく、そのため
の駆動ピン71あるいは72の変位誤差が少なくなる。また
上記バックラッシュが原因となる駆動騒音もなくなるこ
とになる。
なお、上記第4実施例のズーミング機構の変形例とし
て、上述のバネの両端の付勢力に変化を持たせ、積極的
に負荷トルクの一定化を図ることも考えられる。即ち、
そのカム軌跡のためVC間隔カム73の回動トルクが、テレ
端またはワイド端で、差異が生じるような場合、その負
荷トルクも当然変化してくるのでズーミングの全般に亘
って変動の少ないトルクを得ることが難しくなる。そこ
で、テレ端側あるいはワイド端側の負荷が重くなる側と
反対側で作動するねじりバネ77、または77′の付勢力を
増大させるようにすれば、ピニオン73aの全駆動域にお
いて、より均一化した負荷トルクを得るようにすること
が可能となる。
また、本実施例のズーミング機構の別の変形例とし
て、第15図に示されるようなラック78への付勢力を与え
るねじりバネ79が一本のみであるものを提案するとがで
きる。第4実施例のラック75に代るものであって本体の
長穴81aにガイドされる突起78bを有するラック78に対し
て、その両端部を本体の突起81bで支持される一本のね
じりバネ79の両フック部によりF2,F2′方向に付勢す
る。なお、上記ねじりバネ79は、板バネ、あるいは、ト
ーションバネ等を代用することも可能である。本変形例
によれば、一本のねじりバネ79により、第4実施例のも
のと同じ効果の付勢力を与えることが可能となり、部品
点数も減り、省スペース化も実現できる。
上述の第1実施例以下のズーミング機構において、VC
間隔カムはV枠用,C枠用の2つの駆動ピンの間隔を規制
するものであって、2つの駆動ピンが間隔カムのカム面
に当接していた。しかし、その変形例として、上記2つ
の駆動ピンのうち、駆動モータの出力変位に対し線型の
関係で駆動される側の駆動ピンのみを上記間隔カムに当
接させず、スライダに直接当接させ、スライダで駆動す
るようなズーミング機構を提供することもできる。な
お、この場合、他の駆動ピンは上記間隔カムの外周面に
当接させ、前記駆動ピンの出力変位に対しては非線型の
動きを与えるようにする。そして、このカムにより発生
する変位量は前記の駆動ピンとの相対移動量のみであ
る。従って、本変形例においてもその相対移動量は1mm
前後か、あるいは数mm程度の僅かの量であって、駆動負
荷トルクが全駆動領域においてもあまり変動しないとい
う効果を有するものである。
[考案の効果] 以上述べたように、本考案のカメラは駆動力発生手段
の出力変位を線型変換特性をもつ第1の変位伝達メカニ
ズムと非線型変換特性をもつ第2の変位伝達メカニズム
を介して、それぞれ変倍系レンズあるいは補正系レンズ
のいずれかを駆動するようにしたので、本考案によれ
ば、ズームレンズの駆動負荷トルクがその動作域におい
てあまり変化を生じないようにすることを可能とし、ズ
ーム作動時のモータの耳障りな音などの発生がなく、ま
た、負荷トルクの変動が少ないことから、モータの出力
特性に対しても有利となり、より小型のモータを使用で
きるなど顕著な効果を有するカメラを提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の第1実施例を示すカメラのズーミン
グ機構の要部斜視図、 第2図は、上記第1図のズーミング機構の動作原理を説
明する図、 第3図は、上記第2図のD矢視図、 第4図は、上記第1図のズーミング機構の要部平面図、 第5図は、上記第4図のH−H断面図、 第6図(A),(B)は、それぞれ上記第1図の第1実
施例のズーミング機構の変形例を示すVC間隔カムの平面
図および側面図、 第7図(A),(B)は、それぞれ上記第1図の第1実
施例のズーミング機構の別の変形例を示すVC間隔カムの
平面図および側面図、 第8図は、本考案の第2実施例を示すカメラのズーミン
グ機構の要部断面図、 第9図は、上記第8図のJ−J断面図、 第10図は、本考案の第3実施例を示すカメラのズーミン
グ機構の要部断面図、 第11図は、上記第10図のズーミング機構のワイド時の作
動状態を示す図、 第12図は、上記第10図のズーミング機構のテレ時の作動
状態を示す図、 第13図は、本考案の第4実施例を示すカメラのズーミン
グ機構の要部断面図、 第14図は、上記第13図のM−M断面図、 第15図は、上記第13図の第4実施例のズーミング機構の
変形例を示すスライダ付勢機構の平面図、 第16図(A),(B)は、それぞれ従来例を示すズーミ
ング機構のカム板の作動状態を示す平面図である。 13,44……駆動モータ(駆動力発生手段) 8,40,74,78,103……スライダ(第1の変位伝達メカニズ
ム) 12,43,106……駆動ピニオン(第1の変位伝達メカニズ
ム) 14,45……出力ギヤー(第1の変位伝達メカニズム) 15,16,17,46,47,48……ギヤー列(第1の変位伝達メカ
ニズム) 9,41,63,73,108,119,129……VC間隔カム(変位変換要
素)(第2の変位伝達メカニズム) 9a,41a,73a,108a……ピニオン(第2の変位伝達メカニ
ズム) 11,42,109……固定ラック(第2の変位伝達メカニズ
ム) 75,78……ラック(第2の変位伝達メカニズム)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動力発生手段(13)と、 該駆動力発生手段(13)の出力変位を実質的に線形の第
    1の変位変換特性をもって光軸方向に移動可能に設けら
    れた当該変倍系のレンズ(1)または補正系のレンズ
    (3)のうちの一方に伝達するための第1の変位伝達メ
    カニズム(8,12,14,15,16,17等)と、 上記第1の変位伝達メカニズム(8,12,14,15,16,17等)
    により上記変倍系のレンズ(1)または補正系のレンズ
    (3)のうちの一方に与えられる変位を実質的に非線形
    の第2の変位変換特性をもって上記変倍系のレンズ
    (1)または補正系のレンズ(3)のうちの他方に伝達
    するための第2の変位伝達メカニズム(9,9a,11等)
    と、 を具備してなるカメラであって、 上記第2の変位伝達メカニズム(9,9a,11等)は、上記
    第1の変位伝達メカニズムにおける所定の要素(8)が
    上記第1の変位変換特性に従って変位するときに該変位
    に伴って上記光軸を含む平面と交差する方向に設けられ
    た自己の枢軸(8b)が直動変位すると共に、この枢軸
    (8b)の回りに回動するようになされた変位伝達要素
    (9a)が所定の不動部材(11)との相対位置の推移に伴
    って回動し、この変位伝達要素(9a)の回動変位によっ
    て回動せしめられることにより、上記第2の変位変換特
    性を呈する変位変換要素(9)を含んで構成されてなる
    ものであることを特徴とするカメラ。
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