JP2006025913A - 医療機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガタが防止され、設計の自由度が大きい医療機器を提供する。
【解決手段】中空の本体部42と、本体部42内に本体部42に対して移動可能に設けられている作動部材56,60と、を具備する医療機器。本体部42は、カム溝62と、本体磁石70とを有し、作動部材56,60は、カム溝62内で摺動されて作動部材56,60の移動を規制するカムピン60と、作動磁石64とを有する。そして、本体磁石70と作動磁石64とは、本体磁石70と作動磁石64との間の磁力の作用により、本体部42に対して作動部材56,60を付勢してカムピン60をカム溝62の内壁に押圧するように配置されている。
【選択図】 図3
【解決手段】中空の本体部42と、本体部42内に本体部42に対して移動可能に設けられている作動部材56,60と、を具備する医療機器。本体部42は、カム溝62と、本体磁石70とを有し、作動部材56,60は、カム溝62内で摺動されて作動部材56,60の移動を規制するカムピン60と、作動磁石64とを有する。そして、本体磁石70と作動磁石64とは、本体磁石70と作動磁石64との間の磁力の作用により、本体部42に対して作動部材56,60を付勢してカムピン60をカム溝62の内壁に押圧するように配置されている。
【選択図】 図3
Description
本発明は、カムピンとカム溝とからなるカム機構を有する医療機器に関する。
従来、カムピンとカム溝とからなるカム機構を有する医療機器が用いられている。このような医療機器として、特許文献1のカメラヘッドがある。このカメラヘッドは、内視鏡の観察画像を撮像するためのものであり、観察画像の焦点調節を行う焦点調節機構の一部としてカム機構を用いている。
図15に示されるように、カメラヘッド134は円筒状のハウジング150を有する。このハウジング150の中心軸は光軸と一致している。ハウジング150の外周面には、円環状のフォーカスリング146がハウジング150に対してハウジング150の中心軸の軸回り方向に回転自在に外装されている。フォーカスリング146の内周面側には磁石(以下、外部磁石154と称する)が埋設されている。また、ハウジング150内には円環状の駆動リング128が内装されている。この駆動リング128はハウジング150に対して軸回り方向に回転自在であり、駆動リング128の上記中心軸の軸方向への移動は制限されている。駆動リング128の外周面側には磁石(以下、内部磁石158と称する)が埋設されている。外部磁石154と内部磁石158とは、異極同士がハウジング150を挟んで対面するように配置されており、外部磁石154と内部磁石158との間には引力が作用している。
駆動リング128の内腔には、円筒状のレンズ枠156の一端側が嵌入されている。駆動リング128とレンズ枠156とは、送りねじ130によって互いに螺着されている。レンズ枠156の内周面には焦点レンズ群157が固定されている。レンズ枠156の中央部の外周面にはカムピン160が突設されている。このカムピン160は、ハウジング150の内周面に軸方向に延設されているカム溝162に挿入され、係合されている。即ち、レンズ枠156は、カムピン160及びカム溝162によって、軸回り方向の回転が規制され、軸方向にのみ移動可能となっている。さらに、レンズ枠156の他側方と本体部142との間には、ばね194が巻き線状に圧縮配設されている。このばね194は、本体部142に対してレンズ枠156を軸方向に付勢しており、レンズ枠156のガタを防止している。
焦点調節を行う際には、フォーカスリング146を回転操作して、外部磁石154をハウジング150に対して軸回り方向に回転させる。外部磁石154と内部磁石158との間には引力が作用しているため、内部磁石158は駆動リング128と共に外部磁石154に追従して回転される。カムピン160及びカム溝162によってレンズ枠156の軸回り方向への回転は規制されており、駆動リング128が回転されると、送りねじ130の作用によりレンズ枠156は軸方向に移動される。このようにして焦点レンズ群157が光軸に沿って進退し、焦点調節が行われる。
米国特許6,099,467号明細書
このようなカム機構では、カムピン160がカム溝162に沿って摺動しやすいように、カムピン160とカム溝162との間にクリアランスが形成されるようになっている。このため、カム溝162に対してカムピン160が揺動し、本体部142に対してレンズ枠156が揺動してガタを招来してしまう。このようなガタを防止するために、上記従来例では、ばね194を用いてレンズ枠を付勢している。しかしながら、ばねを用いる場合にはばね受け等の構成が必要となり、構成が複雑となる。また、装置を小型化するに際しては、ばねを小型化する必要があるが、充分な弾性力を有する小型のばねは製造が困難である。このように、ガタを防止するのにばねを用いる場合には、設計が制限されることになる。
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、その目的とするところは、ガタが防止され、設計の自由度が大きい医療機器を提供することである。
請求項1の発明は、中空の本体部と、前記本体部内に前記本体部に対して移動可能に設けられている作動部材と、を具備し、前記本体部は、カム溝と、本体磁石とを有し、前記作動部材は、前記カム溝内で摺動されて前記作動部材の移動を規制するカムピンと、作動磁石とを有し、前記本体磁石と前記作動磁石とは、前記本体磁石と前記作動磁石との間の磁力の作用により、前記本体部に対して前記作動磁石を付勢して前記カムピンを前記カム溝の内壁に押圧するように配置されている、ことを特徴とする医療機器である。
そして、本請求項1の発明では、本体磁石と作動磁石との間の磁力の作用により、本体部に対して作動磁石を付勢し、カムピンをカム溝の内壁に押圧する。
請求項2の発明は、前記本体部は、螺旋状の前記カム溝を有する筒状のハウジングを有し、前記作動部材は、前記ハウジング内に前記ハウジングに対して前記ハウジングの長手軸の軸方向に摺動可能かつ軸回り方向に回転可能に内装されている作動環状部材を有し、前記作動環状部材は、前記カムピンと前記作動磁石とを有し、前記本体磁石と前記作動磁石とは、互いに対面するように前記長手軸の軸方向に並んで配置されている、ことを特徴とする請求項1の医療機器である。
そして、本請求項2の発明では、本体磁石と作動環状部材の作動磁石との間の磁力の作用により、ハウジングに対して作動環状部材をハウジングの長手軸の軸方向に付勢して、カムピンをカム溝の、長手軸の軸方向の一側方内壁に押圧するようにしたものである。
請求項3の発明は、前記本体磁石と前記作動磁石とは、前記本体磁石と前記作動磁石との間に斥力が作用するように配置されている、ことを特徴とする請求項2の医療機器である。
そして、本請求項3の発明では、本体磁石と作動磁石との間の斥力により、作動環状部材を本体磁石から離間する方向に付勢する。
請求項4の発明は、前記本体磁石と前記作動磁石とは、前記本体磁石と前記作動磁石との間に引力が作用するように配置されている、ことを特徴とする請求項2の医療機器である。
そして、本請求項4の発明では、本体磁石と作動磁石との間の引力により、作動環状部材を本体磁石に接近する方向に付勢する。
請求項5の発明は、前記カムピンと前記作動磁石とは一体的に形成されており、前記本体磁石は、前記カムピンが前記カム溝の側方内壁に押圧されるように前記カム溝に沿って配置されている、ことを特徴とする請求項1の医療機器である。
そして、本請求項5の発明では、カムピンと一体的に形成されている作動磁石とカム溝に沿って配置されている本体磁石との間の磁力の作用により、カムピンをカム溝の側方内壁に付勢する。
請求項6の発明は、前記本体磁石は、前記カム溝の一側方に配置されており、前記本体磁石と前記作動磁石とは、前記本体磁石と前記作動磁石との間に斥力が作用するように配置されていることを特徴とする請求項5の医療機器である。
そして、本請求項6の発明では、カム溝の一側方に配置されている本体磁石と作動磁石との間の斥力の作用により、カムピンをカム溝の他側方内壁に押圧する。
請求項7の発明は、前記本体磁石は、前記カム溝の一側方に配置されており、前記本体磁石と前記作動磁石とは、前記本体磁石と前記作動磁石との間に引力が作用するように配置されていることを特徴とする請求項5の医療機器である。
そして、本請求項7の発明では、カム溝の一側方に配置されている本体磁石と作動磁石との間の引力の作用により、カムピンをカム溝の一側方内壁に押圧する。
本発明によれば、医療機器のガタが防止され、設計の自由度が大きくなっている。
以下、本発明の第1実施形態を図1乃至図3を参照して説明する。図1に、本発明の第1実施形態の内視鏡システム20の概略構成を示す。本実施形態の内視鏡システム20は体腔内を観察するための内視鏡22を有する。この内視鏡22は、患部に固体されたシース24あるいはトロカールを介して体腔内に挿入される挿入部26を有する。この挿入部26の基端部から、照明光を伝達するためのライトガイド28が延出されている。このライトガイド28の延出端部は光源30に接続されている。また、挿入部26の基端部には接眼部32が連設されている。
内視鏡22は、内視鏡22の観察画像を撮像するためのカメラヘッド34に装着されている。このカメラヘッド34から、撮像された観察画像の映像信号を伝送するためのカメラコード36が延出されている。このカメラコード36の延出端部にはカメラプラグ38が配設されており、このカメラプラグ38は画像処理装置39に接続されている。この画像処理装置39はTVモニター40に接続されており、このTVモニター40に観察画像を表示するようになっている。
図2に示されるように、カメラヘッド34はほぼ円筒状の本体部42を有する。本体部42の先端部には、内視鏡22(図1参照)の接眼部32(図1参照)が着脱自在に装着される接続部44が配設されている。そして、本体部42の外周面には、内視鏡22(図1参照)の観察画像の焦点調節を行うためのフォーカスリング46が外装されている。なお、フォーカスリング46の外周面には、操作しやすいように凹凸が形成されている。さらに、本体部42の外周面には複数のリモートスイッチ48が配設されている。これらリモートスイッチ48は、ホワイトバランス、ビデオ録画の開始/停止等を行うためのものである。さらに、本体部42の後端部から、上記カメラコード36が延出されている。
図3に示されるように、本体部42は円筒状のハウジング50を有する。このハウジング50の中心軸L(長手軸)は光軸と一致している。ハウジング50の先端壁には、内視鏡22(図1参照)の観察画像を取り入れるためのカバーガラス52が配設されている。
ハウジング50の外周面には、円環状のフォーカスリング46がハウジング50に対してハウジング50の中心軸Lの軸回り方向に回転自在に外装されている。このフォーカスリング46の内周面側には磁石(以下、外部磁石54と称する)が埋設されている。ハウジング50内には、円筒状のレンズ枠56がハウジング50に対して軸回り方向に回転自在かつ中心軸Lの軸方向に摺動自在に内装されている。レンズ枠56の内腔には、焦点レンズ群57が固定されている。レンズ枠56の先端側の外周面側には、磁石(以下、内部磁石58と称する)が埋設されている。外部磁石54と内部磁石58とは、異極同士がハウジング50を挟んで対面するように配置されており、外部磁石54と内部磁石58との間には引力が作用している。
レンズ枠56の中央部の外周面には、カムピン60が突設されている。このカムピン60は、ハウジング50の内周面に形成されているカム溝62に挿入、係合されている。このカム溝62は、ハウジング50の内周面に螺旋状に延設されている。さらに、レンズ枠56の後端側には、リング状の磁石(以下、作動磁石64と称する)がレンズ枠56と同心となるように埋設されている。代わって、複数の作動磁石64を軸回り方向に並設するようにしてもよい。この作動磁石64は、軸方向の先端側がS極、後端側がN極となるように配置されている。本実施形態では、レンズ枠56とカムピン60とによって作動部材(作動環状部材)が形成されている。
ハウジング50の後端側には、観察画像を撮像するための撮像素子、例えばCCD66が配置されている。このCCD66は、円筒状のCCD枠68に固定されている。即ち、CCD枠68は後端部分の内径が先端部分の内径よりも大きくなっており、先端部分と後端部分との間の段差面にCCD66の先端面の周縁部が固定され、CCD66は後端部分の内腔内に配置されている。また、先端部分には、リング状の磁石(以下、本体磁石70と称する)がCCD枠68と同心となるように埋設されている。代わって、複数の本体磁石70を軸回り方向に並設するようにしてもよい。この本体磁石70は、その先端面がレンズ枠56の作動磁石64の後端面と対面し、軸方向の先端側がN極、後端側がS極となるように配置されている。即ち、作動磁石64と本体磁石70との間には斥力が作用している。
次に、本実施形態の内視鏡システム20の作用について説明する。内視鏡システム20を使用する際には、内視鏡22をカメラヘッド34に装着する。装着される内視鏡22に応じて、適切な観察画像を得るために焦点調節を行う必要がある。
焦点調節を行う際には、フォーカスリング46を回転操作して、外部磁石54をハウジング50に対して軸回り方向に回転させる。外部磁石54と内部磁石58との間には引力が作用しているため、内部磁石58はレンズ枠56と共に外部磁石54に追従して回転される。この際、カムピン60はカム溝62に沿って摺動され、レンズ枠56は軸回り方向に回転されると共に軸方向に移動される。レンズ枠56が軸方向に進退されることにより、焦点レンズ群57は軸方向に進退される。このようにして焦点調節が行われる。ここで、レンズ枠56の作動磁石64とCCD枠68の本体磁石70との間の斥力の作用により、レンズ枠56はCCD枠68から離間する方向に付勢される。即ち、レンズ枠56は、ハウジング50に対して軸方向の先端側へと付勢される。そして、カムピン60はカム溝62の先端側の側方内壁に押圧される。
従って、本実施形態の内視鏡システム20は次の効果を奏する。作動磁石64と本体磁石70との間の磁力の作用により、レンズ枠56はハウジング50に対して付勢され、カムピン60は常時カム溝62の側方内壁に押圧されている。このため、カムピン60がカム溝62内で揺動することが少なく、レンズ枠56のガタが防止されている。また、ガタを防止するために磁石を用いているため、設計の自由度が大きくなっており、特に装置の小型化が可能となっている。
また、レンズ枠56はハウジング50に対して軸方向の先端側へと付勢され、カムピン60はカム溝62の先端側の側方内壁に常時押圧されている。即ち、カムピン60は連続する一側方内壁にその移動の全体に渡って押圧されており、押圧される内壁が移動の途中で一側方内壁から他側方内壁に代わるような構成とはなっていない。このため、カムピン60をスムーズに摺動させることが可能となっており、レンズ枠56を円滑に駆動することが可能となっている。
図4は、本発明の第1実施形態の変形例を示す。第1実施形態と同様な機能を有する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。本変形例の本体磁石70は、軸方向の先端側がS極、後端側がN極となるように配置されている。即ち、レンズ枠56の作動磁石64とCCD枠68の本体磁石70との間には引力が作用している。この引力の作用により、レンズ枠56はCCD枠68に接近する方向に付勢される。即ち、レンズ枠56は、ハウジング50に対して軸方向の後端側へと付勢される。そして、カムピン60はカム溝62の後端側の側方内壁に押圧される。
図5は、本発明の第2実施形態を示す。第1実施形態と同様な機能を有する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。本実施形態では、カムピンと作動磁石とが一体に形成されているカムピン磁石72が用いられている。このカムピン磁石72は、第1実施形態のカムピン60(図3参照)と同様にレンズ枠56に突設され、ハウジング50の径方向内側がS極、径方向外側がN極となるように配置されている。
また、本体磁石70はハウジング50に埋設されている。この本体磁石70は、カム溝62の後端側かつハウジング50の内周面側でカム溝62に沿って延設されている。代わって、複数の本体磁石70をカム溝62に沿って並設してもよい。また、本体磁石70は、軸方向の先端側がS極、後端側がN極となるように配置されている。即ち、カムピン磁石72の径方向内側の部分と本体磁石70との間には斥力が作用している。
次に、本実施形態の内視鏡システム20の作用について説明する。カムピン磁石72の径方向内側の部分と本体磁石70との間の斥力の作用により、カムピン磁石72とレンズ枠56とはハウジング50に対して軸方向の先端側へと付勢される。そして、カムピン磁石72はカム溝62の先端側の側方内壁に押圧される。
従って、本実施形態の内視鏡システム20は次の効果を奏する。本実施形態では、カムピン60と作動磁石64とが一体に形成されているカムピン磁石72を用いている。このため部品点数が削減されている。そして、作動磁石64をレンズ枠56に埋設する必要がないためレンズ枠56を小型化でき、装置全体を小型化することが可能となっている。また、第1実施形態と同様に、カムピン磁石72が押圧される内壁が移動の途中で一側方内壁から他側方内壁に代わるような構成とはなっておらず、レンズ枠56を円滑に駆動することが可能となっている。
なお、第1実施形態では、レンズ枠56をハウジング50に対して一方向(軸方向の先端側)に付勢して、カムピン60をカム溝62の内壁に押圧している。このため、カムピン60が押圧される内壁が移動の途中で代わらないようなカム溝62の配置は限られる。本実施形態では、カム溝62に沿って配置されている本体磁石70とカムピン磁石72との間の磁力により、カムピン磁石72を付勢して、カム溝62の内壁に押圧している。このため、カム溝62の配置によらずに、カムピン磁石72が押圧される内壁が移動の途中で代わらないようにすることが可能となっている。
図6は、本発明の第2実施形態の変形例を示す。第2実施形態と同様な機能を有する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。本変形例の本体磁石70は、軸方向の先端側がN極、後端側がS極となるように配置されている。即ち、カムピン磁石72の径方向内側の部分と本体磁石70との間には引力が作用している。カムピン磁石72の径方向内側の部分と本体磁石70との間の引力の作用により、カムピン磁石72とレンズ枠56とはハウジング50に対して軸方向の後端側へと付勢され、カムピン磁石72はカム溝62の後端側の側方内壁に押圧される。
上述した全ての実施形態では、CCD枠を固定してレンズ枠を移動させる構成となっているが、レンズ枠を固定してCCD枠を移動させる構成としてもよい。また、磁石のS極とN極とを全て反転させた配置としてもよいし、磁石として電磁石を用いてもよい。さらに、内視鏡のカメラヘッドを例として説明したが、本発明は、カムピンとカム溝とからなるカム機構を有するあらゆる医療機器に適用することが可能である。
以下、図2に示されるカメラヘッド34のリモートスイッチ48の参考形態について説明する。
図7は、第1参考形態のリモートスイッチ48を示す。第1実施形態と同様な機能を有する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。本体部42のハウジング50の内部は気密に保持されており、本体部42は内部を気密に保持する気密ユニットを形成している。本体部42はハウジング50に外装されている外装部74を有する。この外装部74には円柱状の凹部76aが形成されており、凹部76aの底壁には凹部76aより細径の円柱状である貫通孔76bが形成されている。これら凹部76a及び貫通孔76bの中心軸はハウジング50の径方向に延びている。
また、リモートスイッチ48はゴムボタン80を有する。このゴムボタン80は一端壁を有する円筒部80aと、この一端壁の内面の中央部から円筒部80aの軸方向に延びている円柱部80bとを有する。円筒部80aは一端壁が外側に配置されるように凹部76aに嵌入され、円柱部80bは貫通孔76bに挿通されている。円柱部80bの内部には磁石(以下、入力磁石82と称する)が埋設されている。この入力磁石82は、ハウジング50の径方向外側がS極、径方向内側がN極となるように配置されている。そして、円筒部80aの一端壁を外側から押圧することにより、円柱部80bが貫通孔76bを越えて径方向内側に移動するようになっている。
ゴムボタン80は係止部材84によって外装部74に固定されている。この係止部材84は、ゴムボタン80の円筒部80aの内周面及び貫通孔76bを既定する内周面に内嵌している円筒部分84aを有する。この円筒部分84aの、ハウジング50の径方向外側端部にはフランジ部84bが形成されており、このフランジ部84bはゴムボタン80に刺入されている。一方、円筒部分84aの、ハウジング50の径方向内側端部は貫通孔76bから僅かに突出し、その外周面には爪部84cが突設されている。この爪部84cは外装部74の内周面に係止されている。
ハウジング50の内部には円筒状の内装部86が内装されている。ハウジング50と内装部86との間には、入力磁石82の気密ユニットに対する移動による気密ユニットの内部の磁力の変化を検知し、この磁力の変化に応じて出力を行う出力部88が配設されている。即ち、ハウジング50と内装部86との間にはサイド筒90が配設され、このサイド筒90の中心軸方向はハウジング50の径方向とほぼ一致している。また、サイド筒90には、磁石(以下、出力磁石92と称する)がハウジング50の径方向に摺動自在に配設されている。この出力磁石92は、ハウジング50の径方向外側がN極、径方向内側がS極となるように配置されている。即ち、ゴムボタン80の入力磁石82と出力磁石92との間には、斥力が作用している。また、出力磁石92と内装部86との間には、弾性部材、例えばばね94が圧縮配設されている。このばね94のばね力により、出力磁石92はハウジング50の内周面に付勢されている。
出力磁石92の、ハウジング50の径方向内側面には、プッシュロッド96がハウジング50の径方向内側に向かって突設されている。このプッシュロッド96の径方向内側端部に対面するように、タクトスイッチ98が内装部86の外周面に配置されている。即ち、出力磁石92がサイド筒90に対して径方向内側に摺動することにより、プッシュロッド96によってタクトスイッチ98が押下されるようになっている。このタクトスイッチ98は、カメラコード36(図1参照)を介して画像処理装置39(図1参照)に電気的に接続されている。
次に、本参考形態のリモートスイッチ48の作用について説明する。リモートスイッチ48を操作する場合には、ゴムボタン80を外側から押圧する。この結果、ゴムボタン80の円柱部80bと共に入力磁石82が径方向内側に移動される。そして、入力磁石82と出力磁石92との間の距離が減少し、入力磁石82と出力磁石92との間に作用する斥力が増大する。この斥力はばね94のばね力よりも大きく、出力磁石92はばね94を圧縮しつつサイド筒90に対して径方向内側に摺動される。出力磁石92と共にプッシュロッド96が径方向内側に移動されて、プッシュロッド96によってタクトスイッチ98が押下される。このようにして、タクトスイッチ98がONにされる。この結果、ホワイトバランス、ビデオ録画の開始/停止等が行われる。
従って、本参考形態のリモートスイッチ48は次の効果を奏する。従来の医療機器、例えば内視鏡用のカメラヘッドは、図16に示されるようなリモートスイッチ148を有する。このリモートスイッチ148は、本参考形態と同様なハウジング150、外装部174、ゴムボタン180を有する。但し、ゴムボタン180には、円柱部80b(図7参照)に代わって、磁石を有さないプッシュロッド196が配設されている。このプッシュロッド196の、ハウジング150の径方向内側端部に対面するように、タクトスイッチ198がハウジング150の外周面に配設されている。リモートスイッチ148を操作する際には、ゴムボタン180を外側から押下する。この結果、プッシュロッド196が径方向内側へと移動され、プッシュロッド196によってタクトスイッチ198が押下される。ここで、気密ユニットの外部のリモートスイッチ148によってタクトスイッチ198を操作するためには、タクトスイッチ198等の電子部品を気密ユニットの外部に配設しなければならない。現在、医療機器の滅菌としては高圧蒸気滅菌(以下、オートクレーブ滅菌と称する)が主流となっており、従来の構成では電子部品がオートクレーブ滅菌の際に高圧蒸気に曝されてしまう。このため、電子部品のオートクレーブ滅菌に対する耐性が製品寿命上のネックになっている。
本参考形態のリモートスイッチ48では、気密ユニットの外部に配設されている入力磁石82をハウジング50に対して移動させて、入力磁石82と出力磁石92との間に作用する磁力の変化によって、出力磁石92をハウジング50に対して移動させている。そして、この出力磁石92の移動によって、タクトスイッチ98をONにしている。このように磁力を利用することにより、タクトスイッチ98等の電子部品を気密ユニット内に配設することが可能となっている。従って、オートクレーブ滅菌の際に電子部品が高圧蒸気に曝されることがなく、製品寿命を延ばすことが可能となっている。
図8は、第2参考形態のリモートスイッチ48を示す。第1参考形態と同様な機能を有する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。図8(A)に示されるように、本参考形態のリモートスイッチ48のハウジング50の外部の構成は、第1参考形態と同様である。そして、出力部88のサイド筒90には、摺動部材100がハウジング50の径方向に摺動自在に配設されている。この摺動部材100には、出力磁石92が埋設されている。この出力磁石92は、ハウジング50の径方向外側がS極、径方向内側がN極となるように配置されている。即ち、ゴムボタン80の入力磁石82と出力磁石92との間には、引力が作用している。また、摺動部材100とハウジング50の内周面との間には、弾性部材、例えばばね94が圧縮配設されている。このばね94のばね力により、摺動部材100は内装部86の外周面に付勢されている。
さらに、摺動部材100には、サイド筒90の径方向に腕部100aが突設されている。この腕部100aは、サイド筒90にサイド筒90の軸方向に延設されているガイド溝90aを介してサイド筒90から突出している。また、腕部100aの先端部には、遮光部102が配設されている。この遮光部102は、摺動部材100がハウジング50の近傍に移動された場合には、図8(B)に示されるように、フォトインタラプタ104の発光部104aと受光部104bとの間に配置されて光を遮り、フォトインタラプタ104をONにするようになっている。このフォトインタラプタ104は、カメラコード36(図1参照)を介して画像処理装置39(図1参照)に電気的に接続されている。
次に、本参考形態のリモートスイッチ48の作用について説明する。リモートスイッチ48を操作する際には、ゴムボタン80を外側から押下する。この結果、ゴムボタン80の円柱部80bと共に入力磁石82が径方向内側に移動される。そして、入力磁石82と出力磁石92との間の距離が減少し、入力磁石82と出力磁石92との間に作用する引力が増大する。この引力はばね94のばね力よりも大きく、摺動部材100はばね94を圧縮しつつサイド筒90に対して径方向外側に摺動される。そして、腕部100aの先端部の遮光部102がフォトインタラプタ104の発光部104aと受光部104bとの間に配置され、フォトインタラプタ104がONにされる。従って、本参考形態のリモートスイッチ48は、第1参考形態のリモートスイッチ48と同様の効果を奏する。
図9は、第3参考形態のリモートスイッチ48を示す。第1参考形態と同様な機能を有する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。本参考形態のリモートスイッチ48は、図9(A)に示されるように、レバー106を有するレバー式のスイッチである。
図9(B)及び図9(C)に示されるように、レバー106は、外装部74に枢支されているシャフト107の外側端部に固定されている。即ち、レバー106はシャフト107の中心軸と同心の円板部106aを有し、この円板部106aはシャフト107と共に自身の中心軸に対して軸回り方向に回転自在である。また、円板部106aの外周面には、操作者に操作される突起部106bが突設されている。
シャフト107は、外装部74に貫通されている挿通孔108に挿通されている。この挿通孔108の内周面には、ワッシャ109を収容する環状溝110が形成されている。このワッシャ109はシャフト107に巻設されており、ワッシャ109の作用によりシャフト107は自身の中心軸に対して軸回り方向に回転自在であり、軸方向の移動は規制されている。
シャフト107の内側端部には、回転体111が固定されている。この回転体111はシャフト107と同心の円板形状を有し、シャフト107と共に自身の中心軸に対して軸回り方向に回転自在である。また、外装部74と回転体111との間には巻きばね112が配設されており、この巻きばね112は回転体111を介してレバー106を後述するニュートラルな位置に付勢している。さらに、回転体111には、回転体111の中心軸から偏心して入力磁石82が埋設されている。この入力磁石82は、ハウジング50の径方向外側がS極、径方向内側がN極となるように配置されている。
ハウジング50の内部には、第1参考形態の出力部88と同様な第1及び第2の出力部88a,88bが配設されている。これら第1及び第2の出力部88a,88bは、夫々、レバー106を回転操作して回転体111を回転させた際に、入力磁石82とアラインメントされる位置に配置されている。また、第1及び第2の出力部88a,88bは、シャフト107の中心軸に対して互いに対称な位置に配置されている。なお、レバー106がニュートラルな位置にある場合には、入力磁石82は第1の出力部88aと第2の出力部88bとの中間に位置している。
次に、本参考形態のリモートスイッチ48の作用について説明する。リモートスイッチ48を操作する際には、レバー106を回転操作する。この結果、シャフト107を介して回転体111が自身の中心軸に対して軸回り方向に回転され、入力磁石82が回転体111の中心軸を中心として回動される。入力磁石82が第1あるいは第2の出力部88a,88bにアラインメントされた場合には、第1実施形態と同様に、第1あるいは第2の出力部88a,88bのタクトスイッチ98がONにされる。入力磁石82と第1あるいは第2の出力部88a,88bとのアラインメントが解除された場合には、第1あるいは第2の出力部88a,88bのタクトスイッチ98がOFFにされる。
従って、本参考形態のリモートスイッチ48は次の効果を奏する。本参考形態のリモートスイッチ48では、レバー106を回転操作して1つの入力磁石82を移動させることにより、第1及び第2の出力部88a,88bのタクトスイッチ98をON/OFF操作することが可能となっている。即ち、第1及び第2の参考形態のように、2つのタクトスイッチ98に対して2つの入力磁石82を用いる必要がなく、入力磁石82の個数が削減されている。
図10は、第4参考形態のリモートスイッチ48を示す。第1参考形態と同様な機能を有する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。本参考形態のリモートスイッチ48は、図10に示されるようなシーソー式のスイッチである。このリモートスイッチ48は回動部材113を有し、この回動部材113は両端の第1及び第2の端部112a,112bがほぼハウジング50の径方向に回動するように外装部74に枢支されている。また、回動部材113は、中央から第1及び第2の端部112a,112bへと厚さが増大する長板状のシーソー形状を有する。回動部材113の内部には、入力磁石82が埋設されている。この入力磁石82は、回動部材113の第1の端部112aがS極、第2の端部112bがN極となるように配置されている。
ハウジング50の内部には、ハウジング50を挟んで入力磁石82のS極、N極に対面する位置に第1及び第2の出力部88a,88bが配設されている。第1の出力部88aは、内装部86からハウジング50の径方向に延びている筒状のガイド部114を有する。このガイド部114には、出力磁石92がハウジング50の径方向に摺動自在に配設されている。この出力磁石92と内装部86の外周面との間には弾性部材、例えばばね94が圧縮配設されている。出力磁石92は、通常、ばね94によって付勢されて、その径方向外側部分がガイド部114の径方向外側端部の開口から突出し、ハウジング50の内周面に押圧されている。また、出力磁石92は、ハウジング50の径方向外側がS極、径方向内側がN極となるように配置されている。即ち、出力磁石92と入力磁石82のS極との間には斥力が作用している。
さらに、ガイド部114とハウジング50との間には、フォトインタラプタ104が配設されている。出力磁石92は遮光板としての機能を有する。即ち、出力磁石92は、通常、フォトインタラプタ104の発光部と受光部との間に配置されており、フォトインタラプタ104はOFFにされている。出力磁石92がハウジング50の径方向内側に移動された場合には、出力磁石92は発光部と受光部との間から除去され、フォトインタラプタ104はONにされるようになっている。
第2の出力部88bの構成は、第1の出力部88aの構成と同様である。但し、出力磁石92と入力磁石82のN極との間に斥力が作用するように、出力磁石92は、ハウジング50の径方向外側がN極、径方向内側がS極となるように配置されている。
次に、本参考形態のリモートスイッチ48の作用について説明する。リモートスイッチ48を操作する場合には、回動部材113の第1あるいは第2の端部112a,112bを押下する。第1の端部112aが押下された場合には、入力磁石82のS極が第1の出力部88aの出力磁石92に接近する。この結果、入力磁石82と出力磁石92との間の斥力が増大し、出力磁石92はばね94を圧縮しつつガイド部114に対してハウジング50の径方向内側へと摺動される。そして、入力磁石82がフォトインタラプタ104の発光部と受光部との間から除去されると、フォトインタラプタ104がONにされる。同様に、第2の端部112bを押下した場合には、第2の出力部88bのフォトインタラプタ104がONにされる。この際、入力磁石82のS極が第1の出力部88aの出力磁石92から離間し、入力磁石82と出力磁石92との間の斥力が減少する。この結果、出力磁石92は、ばね94のばね力によりガイド部114に対してハウジング50の径方向外側へと摺動され、ハウジング50の内周面に押圧される。
従って、本参考形態のリモートスイッチ48は次の効果を奏する。本参考形態のシーソー式のスイッチは、第3参考形態のようなレバー式のスイッチよりもハウジング50の外部の構成が簡単である。また、1つの出力磁石92を単に中央部を支点として回動する構成としているため、第3参考形態のように出力磁石92の全体を移動させる構成とするよりも小型化が容易である。
なお、本参考形態の回動部材113は、第1の端部112aがハウジング50に接近した状態と、第2の端部112bがハウジング50に接近した状態との2つの状態を取り得る。このため、各状態に対応して2種類の出力信号を出力することが可能である。さらに、回動部材113を第1及び第2の端部112a,112bとハウジング50の外周面との距離が互いに等しいニュートラルの状態を通常取るようにすることにより、回動部材113は3つの状態を取り得るようになる。この場合には、各状態に対応して3種類の出力信号を出力することが可能となる。
図11は、第5参考形態のリモートスイッチ48を示す。第4参考形態と同様な機能を有する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。図11に示されるように、本参考形態のリモートスイッチ48のハウジング50の外部の構成は第4参考形態と同様である。
ハウジング50の内部には、ハウジング50を挟んで入力磁石82のS極、N極に対面する位置に第1及び第2の磁気スイッチ116a,116bが夫々配設されている。これら第1及び第2の磁気スイッチ116a,116bは、作用する磁場が所定の値以上になるとONにされるようになっている。第1及び第2の磁気スイッチ116a,116bは、夫々、ハウジング50の後端壁に貫通されている接点ピン118の内端部に電気的に接続されている。これら接点ピン118と後端壁との間は気密封止されている。また、接点ピン118は、カメラコード36(図1参照)を介して画像処理装置39(図1参照)に電気的に接続されている。
次に、本参考形態のリモートスイッチ48の作用について説明する。リモートスイッチ48を操作する場合には、回動部材113の第1あるいは第2の端部112a,112bを押下する。第1の端部112aが押下された場合には、入力磁石82のS極が第1の磁気スイッチ116aに接近し、第1の磁気スイッチ116aに作用する磁場が増大する。磁場が所定の値を超えた場合には、第1の磁気スイッチ116aがONとなる。同様に、回動部材113の第2の端部112bを押下した場合には、第2の磁気スイッチ116bがONになる。
従って、本参考形態のリモートスイッチ48は次の効果を奏する。本参考形態では、磁気スイッチを用いることにより、出力磁石92を移動させる機械的機構が不要となっている。このため、出力磁石92を用いた場合と比べて、装置の簡単化、小型化が可能となっている。
図12は、第6参考形態のリモートスイッチ48を示す。第1参考形態と同様な機能を有する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。図12(A)に示されるように、ハウジング50の外周面には、円環状の操作リング120がハウジング50に対してハウジング50の中心軸Lの軸回り方向に回転自在に外装されている。この操作リング120の外周面には、操作しやすいように凹凸が形成されている。ハウジング50内には、円環状の回転リング122がハウジング50に対して軸回り方向に回転自在に内装されている。さらに、操作リング120には入力磁石82が埋設され、回転リング122には出力磁石92が埋設されている。入力磁石82と出力磁石92とは、異極同士がハウジング50を挟んで対面するように配置されており、入力磁石82と出力磁石92との間には引力が作用している。
回転リング122の内周面には、突起状の遮光部102が配設されている。この遮光部102は、回転リング122が軸回り方向に回転された場合には、フォトインタラプタ104の発光部と受光部との間に配置されて光を遮り、フォトインタラプタ104をONにするようになっている。
次に、本参考形態のリモートスイッチ48の作用について説明する。リモートスイッチ48を操作する際には、操作リング120を回転操作して、入力磁石82をハウジング50に対して軸回り方向に回転させる。入力磁石82と出力磁石92との間には引力が作用しているため、出力磁石92は回転リング122と共に入力磁石82に追従して回転される。そして、回転リング122と共に遮光部102が回転されて、図12(B)に示されるように、遮光部102がフォトインタラプタ104の発光部と受光部との間に配置されると、フォトインタラプタ104がONにされる。
従って、本参考形態のリモートスイッチ48は次の効果を奏する。本参考形態では、1つのフォトインタラプタ104を用いているが、多数のフォトインタラプタ104を軸回り方向に並設することが可能である。このように、本参考形態は、多数のON/OFF入出力が必要となる医療機器にも容易に適用することが可能となっている。
図13は、第6参考形態の第1変形例のリモートスイッチ48を示す。第6参考形態と同様な機能を有する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。操作リング120の内周面側には、第1及び第2の入力磁石82a,82bが埋設されている。これら第1及び第2の入力磁石82a,82bは、中心軸Lの軸回り方向に所定距離だけ離間して並設されている。また、第1及び第2の入力磁石82a,82bは、中心軸Lの径方向外側がN極となり、径方向内側がS極となるように配置されている。なお、第1及び第2の入力磁石82a,82bの磁石の強さはほぼ同じである。
そして、出力磁石92は、中心軸Lの軸回り方向に第1の入力磁石82aと第2の入力磁石82bとの間に配置され、軸方向に第1及び第2の入力磁石82a,82bとアラインメントされている。また、出力磁石92は、中心軸Lの径方向外側がS極となり、径方向内側がN極となるように配置されている。即ち、第1及び第2の入力磁石82a,82bと出力磁石92との間には斥力が作用している。
次に、本参考形態のリモートスイッチ48の作用について説明する。操作リング120を回転操作して、第1及び第2の入力磁石82a,82bを軸回り方向に回転させる。操作リング120を第1の入力磁石82aから第2の入力磁石82bに向かう方向に回転させた場合には、第1の入力磁石82aと出力磁石92との間の距離は、第2の入力磁石82bと出力磁石92との間の距離よりも減少する。このため、第1の入力磁石82aと出力磁石92との間には、第2の入力磁石82bと出力磁石92との間よりも大きな斥力が作用する。この結果、出力磁石92は、第1の入力磁石82aから第2の入力磁石82bに向かう方向に回転リング122と共に回転される。一方、操作リング120を逆方向に回転させた場合には、出力磁石92は逆方向に回転リング122と共に回転される。
従って、本変形例のリモートスイッチ48は次の効果を奏する。本変形例では、操作リング120を回転操作して入力磁石82a,82bをハウジング50に対して移動させ、入力磁石82a,82bと出力磁石92との間の斥力の作用によって、出力磁石92を回転リング122と共に移動させている。本変形例では、入力磁石82a,82bと出力磁石92との間の斥力を利用しており、操作リング120の始動時には入力磁石82a,82bと出力磁石92との間の距離が減少することになる。磁力は磁石間の距離の自乗に反比例するため、操作リング120を素早く移動させた場合であっても、急激に磁力が増大するため脱調を招来することはほとんどない。このため、回転リング122を確実に操作することが可能となっている。
図14は、第6参考形態の第2変形例のリモートスイッチ48を示す。第4参考形態と同様な機能を有する構成には、同一の参照符号を付して説明を省略する。本変形例では、遮光部102(図12参照)及びフォトインタラプタ104(図12参照)に代わって、反射部124及び反射型フォトインタラプタ126が用いられている。この反射部124は、回転リング122が軸回り方向に回転された場合には、反射型フォトインタラプタ126に対面されて反射型フォトインタラプタ126の発光部126aからの光を受光部126bに反射し、反射型フォトインタラプタ126をONにするようになっている。
上述した全ての参考形態において、磁石のS極とN極とを全て反転させた配置としてもよいし、磁石として電磁石を用いてもよい。さらに、上述した全ての参考形態においては、内視鏡のカメラヘッドを例として説明したが、本参考形態は、内部を気密に保持する気密ユニットを有するあらゆる医療機器に適用することが可能である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1)
内部を気密に保持する気密ユニットと、
前記気密ユニットの外部に、前記気密ユニットに対して移動可能に設けられている入力磁石と、
前記気密ユニットの内部に設けられている出力部と、を具備し、
前記出力部は、前記入力磁石の前記気密ユニットに対する移動による前記気密ユニットの内部の磁場の変化を検知し、この磁場の変化に応じて出力を行う、
ことを特徴とする医療機器。
記
(付記項1)
内部を気密に保持する気密ユニットと、
前記気密ユニットの外部に、前記気密ユニットに対して移動可能に設けられている入力磁石と、
前記気密ユニットの内部に設けられている出力部と、を具備し、
前記出力部は、前記入力磁石の前記気密ユニットに対する移動による前記気密ユニットの内部の磁場の変化を検知し、この磁場の変化に応じて出力を行う、
ことを特徴とする医療機器。
(付記項2)
前記出力部は、前記ハウジングに対して移動可能に設けられている出力磁石を有し、
前記出力磁石は、前記入力磁石の前記気密ユニットに対する移動による前記入力磁石と前記出力磁石との間に作用する磁力の変化によって前記ハウジングに対して移動される、
ことを特徴とする付記項1の医療機器。
前記出力部は、前記ハウジングに対して移動可能に設けられている出力磁石を有し、
前記出力磁石は、前記入力磁石の前記気密ユニットに対する移動による前記入力磁石と前記出力磁石との間に作用する磁力の変化によって前記ハウジングに対して移動される、
ことを特徴とする付記項1の医療機器。
(付記項3)
前記出力部は、磁場の変化を検知する磁気スイッチを有する、
ことを特徴とする付記項1の医療機器。
前記出力部は、磁場の変化を検知する磁気スイッチを有する、
ことを特徴とする付記項1の医療機器。
本発明は、ガタが防止され、設計の自由度が大きい、カムピンとカム溝とからなるカム機構を有する医療機器を提供する。
42…本体部、56,60…作動部材、60…カムピン、62…カム溝、64…作動磁石、70…本体磁石。
Claims (7)
- 中空の本体部と、
前記本体部内に前記本体部に対して移動可能に設けられている作動部材と、を具備し、
前記本体部は、カム溝と、本体磁石とを有し、
前記作動部材は、前記カム溝内で摺動されて前記作動部材の移動を規制するカムピンと、作動磁石とを有し、
前記本体磁石と前記作動磁石とは、前記本体磁石と前記作動磁石との間の磁力の作用により、前記本体部に対して前記作動部材を付勢して前記カムピンを前記カム溝の内壁に押圧するように配置されている、
ことを特徴とする医療機器。 - 前記本体部は、螺旋状の前記カム溝を有する筒状のハウジングを有し、
前記作動部材は、前記ハウジング内に前記ハウジングに対して前記ハウジングの長手軸の軸方向に摺動可能かつ軸回り方向に回転可能に内装されている作動環状部材を有し、
前記作動環状部材は、前記カムピンと前記作動磁石とを有し、
前記本体磁石と前記作動磁石とは、互いに対面するように前記長手軸の軸方向に並んで配置されている、
ことを特徴とする請求項1の医療機器。 - 前記本体磁石と前記作動磁石とは、前記本体磁石と前記作動磁石との間に斥力が作用するように配置されている、ことを特徴とする請求項2の医療機器。
- 前記本体磁石と前記作動磁石とは、前記本体磁石と前記作動磁石との間に引力が作用するように配置されている、ことを特徴とする請求項2の医療機器。
- 前記カムピンと前記作動磁石とは一体的に形成されており、
前記本体磁石は、前記カムピンが前記カム溝の側方内壁に押圧されるように前記カム溝に沿って配置されている、
ことを特徴とする請求項1の医療機器。 - 前記本体磁石は、前記カム溝の一側方に配置されており、前記本体磁石と前記作動磁石とは、前記本体磁石と前記作動磁石との間に斥力が作用するように配置されていることを特徴とする請求項5の医療機器。
- 前記本体磁石は、前記カム溝の一側方に配置されており、前記本体磁石と前記作動磁石とは、前記本体磁石と前記作動磁石との間に引力が作用するように配置されていることを特徴とする請求項5の医療機器。
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