JP3560884B2 - 内視鏡用撮像装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内視鏡に装着され、撮像素子を内蔵したままの状態でオートクレーブ滅菌を行うことの可能な内視鏡用撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光学像をリレーレンズなどで光学的に手元側まで伝送する光学式の内視鏡を使用する場合、この内視鏡で得た光学像をモニタに表示したり画像記録装置に蓄積するなどのために、この光学像を撮像して電気信号に変換する内視鏡用撮像装置が広く用いられる。
【0003】
このような内視鏡用撮像装置は、内視鏡接眼部からの光学像を結像するための焦点レンズと、この焦点レンズで結像した光学像を撮像するためのCCDなどの撮像素子とを備えており、光学像を良好に撮像するために焦点レンズと撮像素子との位置合わせには、撮像素子と焦点レンズとの光軸方向の距離の位置合わせ(焦点調整機構)、撮像素子と焦点レンズとの偏心方向すなわち光軸に垂直な方向の位置合わせ(偏心調整機構)等が必要である。
【0004】
例えば特開平2−87110号公報には、結像光学系を内蔵するアダプタと撮像素子とを内蔵するカメラヘッドを別体構造にし、焦点調整機構や偏心調整機構等の各種光学系の調整を行うものが提案されている。
【0005】
ところで、近年では内視鏡用撮像装置を滅菌するために、高圧水蒸気中に滅菌対象物を一定時間放置するオートクレーブ滅菌と呼ばれる方法が安価な滅菌方法として用いられている。内視鏡用撮像装置にオートクレーブ滅菌に対する耐性を持たせるためには、焦点レンズや撮像素子を気密封止する必要がある。
【0006】
しかしながら、上記特開平2−87110号公報に記載の内視鏡用撮像装置は、焦点調整機構や偏心調整機構を設ける必要があるため、オートクレーブ滅菌に対する耐性を有しつつこれらの調整機構の可動部分における気密封止を行うことが困難であった。
【0007】
そこで、例えば特開平10−258034号公報には、オートクレーブ滅菌に対応した焦点調整方法、及び電動の光学絞り装置を駆動する手段を有した内視鏡用撮像装置が提案されている。
【0008】
しかしながら、上記特開平10−258034号公報に記載の内視鏡用撮像装置は、アダプタとカメラヘッド間に浸入する蒸気を避けるため、オートクレーブ滅菌時にアダプタとカメラヘッドとを外して滅菌を行い、滅菌終了後再び内視鏡用撮像装置を使用するときには両者を結合しなければならず煩雑であった。もし、これを怠ると両者の間の残留蒸気が結露し、光学像がぼけてしまう虞れが生じる。
【0009】
また、観察深度の浅い内視鏡接眼部13からの光学像の観察深度向上に有効な光学絞りユニットは、回転駆動構造を有しているが、該光学絞りユニットを小型化するために、レンズをこの回転駆動構造に内蔵している。このため、レンズを移動しようとすると、光学絞りユニット全体を大型化するかレンズの直径(有効径)を一段と小さくし、光学絞りユニット内部で光軸方向への移動機構を設けるか、またはカメラヘッド自体を大きくし、光学絞りユニットと撮像素子との間に別の焦点調整レンズを設ける必要があり、この場合光軸方向の嵌合長をレンズの傾きを抑える長さにすると、非常に大きくなる、といった問題がある。更に光学絞りユニット用の気密コネクターを設けるため、構造が複雑、大型化し、コストアップとなる問題があった。
【0010】
これに対し、特開平10−179505号公報では、レンズと撮像素子とを一体化し、磁石でレンズを駆動して焦点調整を行うものが提案されている。
【0011】
しかしながら、上記特開平10−179505号公報に記載の内視鏡用撮像装置は、気密封止体を組立後に偏芯調整を行うことができず、また磁気連結力には限界があるので(この力を大きくするには対になる磁石のそれぞれNS両極間の長さを大きくしたり、対になる磁石の数を増やす必要がある)、この力量を対策すると摺動面の摩擦抵抗が増大するのでレンズ鏡筒と固定枠とのクリアランスが必要になる。これはクリアランスの分が観察画像のガタとなる。この対策として弾性部材で付勢するものが公知であるが、その分更に磁石の結合力が必要となる。結果、光学像の偏芯を抑えられない問題が生じる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記特開平10−258034号公報に記載の内視鏡用撮像装置では、オートクレーブ滅菌時にアダプタとカメラヘッドとを外して滅菌を行い、滅菌終了後再び内視鏡用撮像装置を使用するときには両者を結合しなければならないため、取扱が煩雑であった。また、光学絞りユニットは、小型化のためにレンズを内蔵する回転駆動構造を有しているため、このレンズを移動しようとすると、光学絞りユニット内部で光軸方向への移動機構を設けるか、またはカメラヘッド自体を大きくし、光学絞りユニットと撮像素子との間に別の焦点調整レンズを設ける必要があり、この場合光軸方向の嵌合長をレンズの傾きを抑える長さにすると、非常に大きくなるといった問題や、更に光学絞りユニット用の気密コネクターを設けるため、構造が複雑、大型化し、コストアップとなる問題があった。
【0013】
一方、上記特開平10−179505号公報に記載の内視鏡用撮像装置では、気密封止体を組立後に偏芯調整を行うことができず、また磁気連結力には限界があるので、この力量を対策すると摺動面の摩擦抵抗が増大するのでレンズ鏡筒と固定枠とのクリアランスが必要となり、その分観察画像のガタとなる。この対策として弾性部材で付勢すると、その分更に磁石の結合力が必要となり、光学像の偏芯を抑えられない問題が生じる。
【0014】
本発明は、これらの事情に鑑みてなされたものであり、光学素子、撮像素子等を取り外すことなくそのままオートクレーブ滅菌を行うことが可能で、取扱性が良く、しかも気密を保持した状態で光学素子に対する撮像素子の位置調整を可能とする内視鏡用撮像装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明による第1の内視鏡用撮像装置は、内部空間を形成する内壁を有し、前記内部空間を気密に密閉可能な枠体と、被検体を観察するための観察光を前記内部空間内に入射させるために前記枠体に設けられた光学窓と、前記光学窓より入射された前記観察光より被検体の光学像を結像可能に前記内部空間内の所定の位置に前記枠体と一体的に固定された結像光学系と、前記被検体の光学像を撮像するための撮像素子と、前記枠体の周りを回動可能な操作リングを前記枠体を介して磁力結合される内リングに形成されたカム溝に挿通されるとともに、前記内壁において当該枠体の外周に貫通することなく光軸方向に形成された直線溝に嵌合挿入されるカムピンを有し、前記操作リングの回動に応じて前記直線溝に沿って前記内部空間内を移動可能に前記撮像素子を保持する撮像素子保持手段と、前記枠体に設けられた第1の接点部と、前記撮像素子に設けられた第2の接点部と、前記撮像素子の撮像位置の移動に応じて変形し、前記第1の接点部と前記第2の接点部とを電気的に接続するフレキシブルプリント基板と、を具備したことを特徴とする。
【0016】
第2の内視鏡用撮像装置は、第1の内視鏡用撮像装置において、前記フレキシブルプリント基板はS字状に折りたたまれることを特徴とする。
【0017】
第3の内視鏡用撮像装置は、第1の内視鏡用撮像装置において、前記フレキシブルプリント基板はU字状に折りたたまれることを特徴とする。
【0019】
このような構成では、気密封止体内に、少なくとも光学素子と撮像素子とを収容し、気密封止体の外部から、撮像素子の光学素子に対する、偏芯調整、焦点調整等の位置調整を行うようにしたので、光学素子、撮像素子等を取り外すことなくそのままオートクレーブ滅菌を行うことが可能で、しかも気密を保持した状態で光学素子に対する撮像素子の位置調整が可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(第1実施の形態)
図1ないし図3は本発明の第1実施の形態に係り、図1は第1実施の形態を備えた内視鏡システムの全体構成を説明する外観図、図2は第1実施の形態の内視鏡用撮像装置(テレビカメラ)を説明する断面図、図3は図2の撮像素子近傍を内視鏡側から見た説明図である。尚、図2では移動する部分を上下の断面でずらして描いてある。
【0021】
図1に示すように内視鏡システム1は、内視鏡2、及びこの内視鏡2に着脱自在の内視鏡用撮像装置としてのテレビカメラ3と、内視鏡2に照明光を供給する光源装置4と、テレビカメラ3に対する信号処理を行うカメラコントロールユニット(CCUと略記する。)5と、このCCU5から出力される映像信号を表示するモニタ6とから構成される。
【0022】
前記内視鏡2は、細長な挿入部11と、この挿入部11の後端に連設された太径の把持部12と、この把持部12の後端に形成された接眼部13と、前記把持部12の側部に設けた口金とを有し、この口金にはライトガイドケーブル15が接続され、このライトガイドケーブル15の末端に設けたコネクタ16を光源装置4に着脱自在で接続することができる。
【0023】
前記ライトガイドケーブル15のコネクタ16を光源装置4に接続することによって、光源装置4内の図示しないランプによる白色光がライトガイドの端面に照射され、このライトガイドにより伝送された照明光は、内視鏡2内のライトガイドに供給され、挿入部11の先端部の照明窓から前方に出射され、被写体を照明する。
【0024】
前記照明窓から出射された照明光により、照明された被写体は先端部に設けられた図示しない対物レンズによって結像され、結像された像はリレー光学系により接眼部13側に伝送され、接眼レンズを介して拡大観察できるようになっている。
【0025】
前記接眼部13には、テレビカメラ3が着脱自在で装着される。このテレビカメラ3は、撮像手段として固体撮像素子(以下、CCDと略記)36を内蔵し、このCCD36は、このテレビカメラ3から延出された信号ケーブル9(内の信号線)によりCCU5に着脱自在のコネクタ10を介してCCU5に接続されている。
【0026】
前記信号ケーブル9は、CCU5内の図示しないCCDドライバからのCCDドライブ信号を伝送し、CCD36に印加することにより、このCCD36で光電変換された信号が読み出され、この信号はCCU5内部の図示しない映像信号生成回路により映像信号が生成され、モニタ6の表示面に光学像を表示する。
【0027】
次に図2を用いて本発明の内視鏡用撮像装置としてのテレビカメラ3の具体的な構造を説明する。
このテレビカメラ3は、オートクレーブ可能に内部が気密構造にされたカメラヘッド部3aと、このカメラヘッド部3aの後端に耐熱性、及び耐蒸気性を有する外装、信号線によりオートクレーブ可能にしたケーブル部9bとから構成される。
【0028】
前記カメラヘッド部3aは、前記内視鏡2の内視鏡接眼部13に接続部21によって着脱自在に接続される。この接続部21は、前記内視鏡2との間の換気を行う換気孔22を有し、第1の外装部材23に接続されている。この第1の外装部材23は、第2の外装部材24を介し、信号ケーブル9に接続されている。前記第1の外装部材23と第2の外装部材24との間には、環状弾性部材25が圧接されて設けられ、更に前記第2の外装部材24と信号ケーブル9との間には、環状弾性部材26が同じく圧接されて設けられていて、テレビカメラ3内の水密を確保している。
【0029】
前記第1の外装部材23の内側には、第1の気密枠体27が光学窓28を気密にするように接続されている。この第1の気密枠体27には、第2の気密枠体29が気密に接合されている。前記第1の気密枠体27と光学窓28または第2の気密枠体29との接続は、後述の光学系、撮像素子などを組み込んだ後、高周波半田、レーザー溶接、TIG溶接、抵抗溶接等で気密に接合される。
【0030】
本実施の形態のテレビカメラ3では、気密封止体として、この第1の気密枠体27、光学窓28、第2の気密枠体29、及び各構成部材間を接続する各接合法による気密空間55を確保することにより、確実にオートクレーブ滅菌による蒸気浸入を防ぐ気密に構成した状態で、後述の光学素子に対して撮像素子の位置調整を可能とする構成としている。
【0031】
前記第2の気密枠体29には、金属導電体で形成された接点ピン30が周囲をガラス体31で焼結結合され、気密コネクタ32を形成している。この気密コネクタ32には、信号ケーブル9からの各々の線材33が接続されていて、前記CCU5に接続されるようになっている。
【0032】
前記第1の気密枠体27の内部には、内視鏡2からの光学像を結像する光学素子としての結像光学系34、フィルタユニット35を介しCCD36が光軸に沿って接続部21より配設されている。前記光学窓28と結像光学系34との間には、例えば任意の屈折率を持つロッドレンズ37を入れて接続部21と第1の外装部材23を固定する嵌合部の長さ、接続部21の換気空間を大きく構成することができる。
【0033】
前記結像光学系34の外周には、例えば電動駆動する機械式の羽根を持った光学絞りユニット38が配設されていて、光学外枠39に端面部40で当接するようにビスにて固定されている。尚、この光学絞りユニット38は、明るさや撮影深度の調整が不要なら無くす構成としても良い。
【0034】
前記光学外枠39は、第1の気密枠体27にリング41にてねじ込み、または接着により当接固定されている。また、前記光学外枠39は、光軸方向に焦点調整溝42が形成されていて、焦点調整ネジ43をガイドにして固定素子枠44が、光軸方向に微調整可能に配設されている。
【0035】
この固定素子枠44には、光軸に直交方向に移動可能なアクチュエータ45が設けられている。前記光学絞りユニット38、及びアクチュエータ45の駆動用信号線は、前記第2の気密枠体29の接点ピン30の所定の位置に接続されている。
【0036】
前記CCD36の裏面には、CCD36のリード46をまとめた基板47、コネクタ48を介し、第2の気密枠体29の接点ピン30の所定の位置に接続されている。
【0037】
次に、図3を参照してCCD36の調整機構の構成を説明する。
前記CCD36は、それ自体のパッケージを構成する第1の素子可動枠51、またはこれを囲む第2の素子可動枠52の上下、左右それぞれの一辺を各辺に対し直角方向に運動するアクチュエータ45a,アクチュエータ45bの可動体53a、可動体53bと接触している。前記第1の素子可動枠51は、相対する2辺(図中では左右端)を前記第2の素子可動枠52に摺動可能に嵌合し、前記可動体53aと当接しない対辺側には弾性体54aを該第1の素子可動枠51と第2の素子可動枠52との間に挟み込むように配設されている。
【0038】
前記第2の素子可動枠52は、前記アクチュエータ45bの移動方向と同方向に摺動可能に前記固定素子枠44の内壁面に嵌合していて、該第2の素子可動枠52と固定素子枠44との間には、前記可動体53bの当接面とは対辺側に弾性体54bが配設されている。また、この第2の素子可動枠52の前記アクチュエータ45と接する辺は、少なくとも該第2の素子可動枠52の移動範囲分の可動体53a,可動体53bの逃げ孔が設けられていて、固定素子枠44にも少なくとも可動体53a,可動体53bの逃げ孔が空いている。固定素子枠44は、その外周を光学外枠39に嵌合している。
【0039】
このように構成したCCD36の調整機構を用いてテレビカメラ3を組み立てる。
焦点調整ネジ43を緩めて、固定素子枠44、及びCCD36を移動し、結像光学系34に対する位置を前記光学外枠39に光軸方向に形成された焦点調整ネジ43に沿って予め調整する。その後、光学外枠39を第1の気密枠体27に係止し、各線材を接続後、第1の気密枠体27と第2の気密枠体29を気密に接合し、組み立てる。
【0040】
前記光学窓28、第1の気密枠体27、第2の気密枠体29、接点ピン30、及び各構成部材の間を接続する各接合法により、気密空間55が確保される。
【0041】
次に信号ケーブル9の他端を、環状弾性部材26を保持する第2の外装部材24に内視鏡側より挿通させ、更に信号ケーブル9を保護するためのシース9aについても内視鏡側より挿通させる。そして、前記光学窓28側より、環状弾性部材25を保持する第1の外装部材23の内部に、前記第1の気密枠体27の先端が前記第1の外装部材23に当接するまで、挿入する。前記前記第1の気密枠体27の光学窓28の周囲と第1の外装部材23とは、必要に応じて接着剤などでシールされる。その後、前記第2の外装部材24を前記第1の外装部材23の外側に押し込み、更に前記シース9aをこの第2の外装部材24に対して所定の位置まで押し込む。
【0042】
上述のように組み立てたテレビカメラ3を内視鏡接眼部13に接続部21を介して接続固定した後、信号ケーブル9をCCU5に接続し、内視鏡2を使用する。
【0043】
先ず、内視鏡2にライトガイドケーブル15を介して光源装置4を接続し、CCU5とモニタ6とを接続し、これらを起動する。
【0044】
前記ライトガイドケーブル15を介して被写体を照明し、内視鏡2に公知の操作を施してこの被写体を観察し、光学像を得る。
【0045】
内視鏡2からの観察像は、内視鏡の接眼部13を介して内視鏡用撮像装置の光学窓28、結像光学系34、各種の光学フィルタを持ったフィルタユニット35を通過し、CCD36に伝達される。このCCD36は、被写体の光学像を電気信号に変換し、この電気信号は、信号ケーブル9によりCCU5に伝送され、このCCU5は電気信号を表示可能な映像信号に変換し、この映像信号を受けてモニタ6が被写体の映像を表示する。
【0046】
ここで、モニタ6に表示される被写体の映像の表示位置がずれたり、映像が欠けてしまうなど画像偏心がある場合は、上述したように偏心調整を行う。
【0047】
このとき、内視鏡接眼部13からの光学像に対する焦点は、関係する構成部品の機械的な寸法により概略が決まると同時に光学絞りユニット38の光学絞りをCCD36からの明るさに関する信号により駆動することで確保される。
【0048】
次に、ばらつきを生じる内視鏡接眼部13からの光学像の中心に対し、アクチュエータ45をCCU5に内蔵、または、別体に設けた図示しないアクチュエータ制御手段により駆動し、上下、左右方向に任意に合わせ込むことで調整することが可能である。
【0049】
上述した本実施の形態の内視鏡用撮像装置としてのテレビカメラ3によれば、以下の効果を得ることが可能である。
【0050】
1)高圧水蒸気滅菌可能で、且つ、少なくとも組み合わされる内視鏡ごとに生じる内視鏡接眼部13からの光学像の偏芯調整を空気接触の無い、気密に封止された空間内で調整可能である。
2)テレビカメラ3を組み立てた後の偏芯調整が可能なことから、結像光学系34と光学外枠39、光学外枠39と固定素子枠44、光学外枠39と第1の気密枠体27とのクリアランスは、余裕を持たせることが可能で寸法精度も必要ない分歩留まりが向上する。また、電動光学絞り機構としての光学絞りユニット38を内蔵するため、結像光学系34とCCD36の距離を調整すれば光学絞りによる深度向上効果でユーザーの焦点調整が不要となる。
3)光学窓28と結像光学系34の間に所定の屈折率を持つロッドレンズ37をおけば、内視鏡接眼部13と第1の外装部材23との間の空間が確保でき、最適な瞳位置に光学絞りを配置可能で、固定方法を簡単且つ強固にでき、あわせて内視鏡2とテレビカメラ3との間の空気孔による換気能力を向上できる。
4)光学絞りユニット38が無くとも所定の光学調整のなされた内視鏡、または焦点調整機構を持った内視鏡との組み合わせでは、問題なく使用可能で、且つコストダウン、小型化、軽量化が可能である。
【0051】
(第2実施の形態)
図4は本発明の第2実施の形態に係る内視鏡用撮像装置(テレビカメラ)を説明する断面図である。尚、図4では移動する部分を上下の断面でずらして描いてある。
【0052】
第1実施の形態による内視鏡用撮像装置としてのテレビカメラ3では、撮像素子駆動手段としてはアクチュエータ45による偏芯調整機構であるが、本実施の形態による内視鏡用撮像装置では、偏芯調整は偏芯調整ビスによって行い、撮像素子駆動手段としては焦点調整機構である。それ以外の構成は図2と同様であるので説明を省略し、同一構成には同じ符号を付して説明する。
【0053】
内視鏡用撮像装置としてのテレビカメラ100の気密枠体101内部には、結像光学系34を通った光学像の先にCCD36が配設されている。このCCD36は、その周囲を所定の偏芯調整機構を備えた移動枠体102に収納され、該CCD36の周囲の4辺を移動枠体102にネジ係合される偏芯調整ビス103にて所定の位置、基本的には寸法上内視鏡接眼部13からの光学像の中心にCCD36の中心が合致するように調整されるようになっている。
【0054】
前記移動枠体102の前面には、赤外カットフィルタ等で構成されるフィルタユニット104が配設されている。この移動枠体102の外周側には、駆動体105が配設され、駆動体105は気密枠体101の内周側に固定された固定体106との間で光軸方向に移動可能に構成されている。
【0055】
前記駆動体105の駆動信号は、駆動体信号線を経由して第2の気密枠体29に設けられた接点ピン30の所定の位置に接続され、CCU5に内蔵または別体の設けられた図示しない制御回路に電気的に接続される。制御回路への信号入力は、図示しない任意の位置に設けたスイッチにより行う。
【0056】
このように構成したテレビカメラ100を組み立てた後、該内視鏡用撮像装置を内視鏡接眼部13に接続部21を介して接続固定して、内視鏡2を使用する。
【0057】
内視鏡2からの観察像は、内視鏡の接眼部13を介して内視鏡用撮像装置の光学窓28、結像光学系34、各種の光学フィルタを持ったフィルタユニット104を通過し、CCD36に伝達する。
【0058】
次に、テレビカメラ100の焦点を調整する。
図示しないスイッチにより制御回路を経由し電気信号にて駆動体105を固定体106との間で光軸方向に任意に動かし、気密空間55の内部の移動枠体102、CCD36を光軸方向に移動調整される。
【0059】
上述した本実施の形態の内視鏡用撮像装置としてのテレビカメラ100によれば、以下の効果を得ることが可能である。
【0060】
1)内視鏡の観察光学系の焦点が未調整(例えば異なる製造元の内視鏡を使用する場合)であっても、任意に焦点調整が気密空間55内で可能である。
2)光学像が暗く、光学絞りユニット38が作動しない(効果が得られない)条件でも任意の焦点が得られる。
3)回転機構を有する光学絞りユニット38内の結像レンズを動かそうとするとユニット自体を大型化するか、レンズの直径(有効径)を小さくする必要が生じるがCCD36を動かすため設計、形状が有利になる。
4)CCD36の中心を組立時の調整で略内視鏡接眼部13からの光学像の中心(理想位置)に置くことが可能である。
5)観察深度向上効果を得る光学絞りユニット38を無くす構成としても、任意の焦点調整が可能なため、焦点が合わず使用できないということが無く、コスト削減となる。
【0061】
(第3実施の形態)
図5は本発明の第3実施の形態に係る内視鏡用撮像装置(テレビカメラ)を説明する断面図である。尚、図5では移動する部分を上下の断面でずらして描いてある。
【0062】
第1実施の形態、及び第2実施の形態による内視鏡用撮像装置(テレビカメラ)では、撮像素子駆動手段に電気信号を用いてアクチュエータ45または駆動体105を制御する構成としているが、本実施の形態による内視鏡用撮像装置では、撮像素子駆動手段として、磁石を用いて手動で焦点調整を行う構成としている。それ以外の構成は図2と同様であるので説明を省略し、同一構成には同じ符号を付して説明する。
【0063】
本実施の形態による内視鏡用撮像装置としてのテレビカメラ110の接続部21を固定した外装部材111には、駆動体105に作用させる磁力に影響しないよう、非磁性体から形成されている気密枠体112がねじ部113を介して螺合されている。この気密枠体112の外周面には、全周または所定の長さの磁石溝114が円周方向に形成され、少なくとも一つの磁石115が配設される。また、気密枠体112の外周面には、磁石溝114と同様に所定の長さの回転規制溝116が磁石溝114とは別に設けられている。
【0064】
更に、気密枠体112の外表面には、前記磁石115を含めてフォーカスリング117が覆っている。このフォーカスリング117の内径には、光軸方向にストッパ係合溝118が形成されている。このストッパ係合溝118と前記回転規制溝116との間には、それぞれの溝に嵌合するストッパ119が配設されていて、外装部材120、外装部材121を経て信号ケーブル9を保護する折れ止め122に達している。前記外装部材111と外装部材120とフォーカスリング117との間には、環状弾性部材123にて水密に接続されている。また、外装部材120と外装部材121との間も同様に環状弾性部材124によって水密に接続されている。
【0065】
前記気密枠体112の信号ケーブル9側の開口端部は、気密枠体125に気密に接合される。この気密枠体125の中央部には、接点ピン126によって周囲をガラス体127で焼結した気密接点を構成している。また、気密枠体125の信号ケーブル9側には、接点ピン126を囲む形で光軸方向に突起128が設けられ、シールド枠129に接続される。
【0066】
この接続は、電気的にも同通状態を保ち、シールド枠129は信号ケーブル9の端部の総合シールド130の折り返し部分で電気的に接続される。信号ケーブル9とシールド枠129、シールド枠129と外装部材121のそれぞれの間は、環状弾性部材131、折れ止め122によって水密に保たれようになっている。
【0067】
前記気密枠体125の信号ケーブル9側には、基板132が接点ピン126に半田で固定されて例えば、SMDタイプのコネクタ133が配設されていて、信号ケーブル9から伸長された各ハーネス134と基板135、コネクタ133を介して接続されている。
【0068】
前記気密枠体112の接続部21側には、光学窓28が気密に接合され、光学窓28の内側にはロッドレンズ136が配される。ロッドレンズ136の信号ケーブル9側近傍には、この位置に絞り羽根が位置するように光学絞りユニット38が配置される。この光学絞りユニット38の内部には、結像光学系34が内蔵され、光学外枠137を介して気密枠体112に光軸方向、円周方向それぞれに対し嵌合固定される。
【0069】
前記光学外枠137の外周面には、前記気密枠体112に配された磁石115に呼応する位置に内磁石受け溝138が円周方向に形成されている。前記気密枠体112と光学素子枠137との間には、カムリング139が円周方向に回動可能に配設され、該カムリング139には前記磁石115と相対する位置に磁石位置決め孔140が形成されている。この磁石位置決め孔140に磁石141を保持することによって、前記一対の磁石115と磁石141との間で閉磁束回路を形成するようになっている。
【0070】
前記カムリング139は、光軸方向のCCD36の近傍に所定のリード角のカム溝が形成され、撮像素子枠142に係止されたカムピン143がカム溝に嵌合する。前記カムピン143は、前記光学外枠137に光軸方向に形成された直進溝144にも嵌合する。
【0071】
このように構成したテレビカメラ110を組み立てた後、該テレビカメラ110を内視鏡接眼部13に接続部21を介して接続固定して、内視鏡2を使用する。
【0072】
内視鏡2からの観察像は、内視鏡の接眼部13を介して内視鏡用撮像装置の光学窓28、結像光学系34、各種の光学フィルタを持ったフィルタユニット35を通過し、CCD36に伝達する。このとき、内視鏡接眼部13からの光学像に対する焦点は、関係する構成部品の機械的な寸法により概略が決まると同時に光学絞りユニット38の光学絞りをCCD36からの明るさに関する信号により駆動することで確保される。
【0073】
次に、テレビカメラ110の焦点を調整する。
前記フォーカスリング117を回転させるとストッパ119、及び磁石115が回転規制溝116にストッパ119が当接する間を回転する。そして、磁石115との間で閉磁束回路が形成された磁石141が磁力により磁石115の動きに合わせ回転する。このとき、カムリング139が回転し、嵌合するカムピン143を光学素子枠137の直進溝144に沿って光軸方向に移動させる。この結果、気密枠体112、気密枠体125で囲まれた気密空間55の内部の撮像素子枠142、CCD36を光軸中心に回転させること無く光軸方向に調整可能となる。
【0074】
上述した本実施の形態の内視鏡用撮像装置としてのテレビカメラ110によれば、以下の効果を得ることが可能である。
【0075】
1)CCD36を動かす手段に電気信号を用いず、カメラコントロールユニット(CCU)5への制御回路が不要になる等、コストが削減される。
2)第1実施の形態のアクチュエータ45に比較し、精度が問われないので組立が容易になる。
3)摺動時の摩擦抵抗を下げるためのクリアランスを広げてもそれに合わせてCCD36の偏芯調整があらかじめ可能なため所望するレベルの偏芯量に押さえられる。
【0076】
(第4実施の形態)
本実施の形態による内視鏡用撮像装置としてのテレビカメラは、前記した第1実施の形態〜第3実施の形態によるテレビカメラを組合せたものである。例えば撮像素子駆動手段としては、アクチュエータ45による偏芯調整機構、及び駆動体105による焦点調整機構の両機構を備えた内視鏡用撮像装置または、アクチュエータ45による偏芯調整機構、及び磁石115を用いて手動で焦点調整を行う焦点調整機構の両機構を備えた内視鏡用撮像装置である。それ以外の構成は図2ないし図5と同様であるので構成、及び作用の説明を省略する。
【0077】
本実施の形態による内視鏡用撮像装置の効果としては、前記した第1実施の形態〜第3実施の形態による内視鏡用撮像装置の効果に加え、確実に偏芯調整と焦点調整を組立後、使用者が任意に撮像素子の調整が可能となる。
【0078】
(第5実施の形態)
図6、及び図7は本発明の第5実施の形態に係り、図6は結像光学系を保持しない、CCDを内蔵したカメラヘッドの断面図であり、図7は図6のVII−VII断面図である。尚、図6では移動する部分を上下の断面でずらして描いてある。
【0079】
本実施の形態による内視鏡用撮像装置としてのテレビカメラは、結像光学系を内蔵すると共に内視鏡接眼部13(図2参照)に接続される光学アダプタ(図示せず)と、撮像素子であるCCD36等を内蔵するカメラヘッド200とを別体構造にすると共に、CCD36の撮像面209を、このCCD36を保持した状態で光軸方向へ移動する枠体である撮像素子枠208の嵌合長のほぼ中間に配設して、焦点調整機構等の各種光学系の調整を外部から非接触状態で行えるようにしたものである。
【0080】
カメラヘッド200と光学アダプタ(図示せず)とは、カメラヘッド200の前面に設けられたカメラマウント201を介して螺合され、内視鏡接眼部13(図2参照)からの光学像の光軸を光学アダプタとカメラヘッド200とで一致させるように構成されている。
【0081】
前記マウント201は、非磁性体製の気密枠体202の前端外周に固定されている。又、前記気密枠体202の内視鏡側に対向する前端面にはサファイア等の耐熱光学素材で形成された光学窓203が気密を保持した状態で接合されている。
【0082】
又、前記気密枠体202の後端には、ハーメチックコネクタ204が気密を保持した状態で接合されている。このハーメチックコネクタ204には、導電体である複数の接点ピン205がその周囲をハーメチックコネクタ204との間にガラス体206を焼結することで気密状態を保持すると共に、他の接点ピン205と絶縁を確保した状態で接合されている。
【0083】
気密枠体202は筒状に形成されており、前後端が光学窓203、ハーメチックコネクタ204により気密を保持した状態で閉塞されているため、気密枠体202の内部には気密空間55が形成される。
【0084】
又、前記気密枠体202の外周面には、円周方向に沿って所定幅のガイド溝213が気密枠体202を貫通すること無く形成されており、このガイド溝213に、半径方向に分極した矩形の磁石215がガイド溝213に沿って移動自在に装着されている。
【0085】
又、前記気密枠体202の外周に、フォーカス調整用のアウターリング217が、円周方向への回動が許容された状態で配設されており、このアウターリング217の内径面に光軸方向に沿って形成された凹状の直線キー溝216に、磁石215のガイド溝213から突出する上端が係合されている。従って、アウターリング217を回動させると、磁石215が、アウターリング217の回動に合わせて、前記ガイド溝213に沿い同方向へ回動する。
【0086】
尚、前記気密枠体202とアウターリング217との間には、環状弾性部材225が水密、且つ、アウターリング217の適度な回転トルクを生じるように設けられている。
【0087】
又、気密枠体202内に、インナーリング218が気密枠体202の内周面に沿って摺動自在に装着されている。このインナーリング218の前後端面が、前記気密枠体202の前端面部226と後部側に固定されているオサエリング219とにより、光軸方向への移動が規制されている。尚、前端面部226とオサエリング219との間の距離は、インナーリング218の幅よりも若干長く形成されているため、インナーリング218は回転が許容された状態で気密枠体202の内周に保持されている。
【0088】
このインナーリング218には前記磁石215と同形状の磁石220が嵌合されており、この磁石220が気密枠体202に形成されている薄肉部222を挟んで前記磁石215に対設されている。
【0089】
又、インナーリング218の前記磁石220と干渉しない位置(図においては磁石220に対して軸中心を挟んで対向する位置)に、ヘリカル状のカム溝221が穿設されている。このカム溝221にはカムピン223が挿通されている。このカムピン223の下端が、気密枠体202の内周面に、外周に貫通することなく形成された直進溝214に係入されている。この直進溝214は、光軸方向に沿って形成されており、カムピン223の光軸方向への移動を許容し、軸周方向への移動を規制するものである。
【0090】
前記両磁石215,220は、薄肉部222を挟んで閉磁束回路を形成しており、互いに磁気的に連結されている。
【0091】
前記インナーリング218の内周には、撮像素子枠208が挿通されている。この撮像素子枠208の前後端部に、インナリング218の内周面に摺接する摺動面208aが形成されており、この両摺動面208a間の外周面は、インナーリング218に対して非接触状態で対設されている。尚、両摺動面208a間の距離を嵌合長と称する。
【0092】
前記撮像素子枠208に前記カム溝221から突出するカムピン223の先端が係入され、固定されている。従って、インナーリング218を回転させると、カム溝221に挿入されているカムピン223が押圧され、このカムピン223が気密枠体202の内周に形成された直進溝214に沿って光軸方向へ移動する。その結果、このカムピン223の先端を固定する撮像素子枠208が光軸方向へ進退動作する。
【0093】
前記撮像素子枠208には、前方から、赤外カットフィルタ等で構成されるフィルタユニット207、CCD36が順に保持されており、CCD36の撮像面209が撮像素子枠208の嵌合長のほぼ中間に配設されている。
【0094】
前記CCD36は、その接点210をフレキシブル基板211を介してハーメチックコネクタ204に電気的に接続され、ハーネス212を経由して信号ケーブル9に接続されている。
【0095】
この場合、前記撮像素子枠208の前端面と気密枠体202の前端面部226との間に、図6に示すように圧縮コイルばね227を介装し、撮像素子枠208を光軸方向の一方へ常時付勢することで、前記撮像素子枠208のガタを更に低減することができる。
【0096】
又、前記気密枠体202の信号ケーブル9側には、信号ケーブル9、ハーネス212を覆うようにリアカバー228が気密枠体202、信号ケーブル9との間でそれぞれ水密に接続されている。
【0097】
このように構成されたカメラヘッド200を図示しない光学アダプタに取り付けて内視鏡用撮像装置としてのテレビカメラを組み立てた後、該テレビカメラを内視鏡接眼部13に接続固定して、内視鏡を使用する際に該テレビカメラの焦点を調整する。
【0098】
前記アウターリング217を回転させると、その内周に連設されている磁石215が気密枠体202の外周に形成されたガイド溝213に沿って同方向へ回動される。
【0099】
このとき、磁石215に対して、気密枠体202に形成された薄肉部222を挟んで磁気的に結合されている磁石220が、同方向へ追従動作する。この磁石220は、インナーリング218に嵌合されているので、アウターリング217の回動がインナーリング218の回動へと伝達される。
【0100】
インナーリング218が回動すると、このインナーリング218に穿設されているカム溝221に係入されているカムピン223が押圧される。このカムピン223の後端は、気密枠体202の内周に光軸方向に沿って形成された直進溝214に係入されているため、回転方向への移動が規制され、従ってカムピン223はインナーリング218の回動により、光軸方向に沿って移動する。
【0101】
その結果、このカムピン223の上端に固定されている撮像素子枠208が光軸方向へ進退動作するため、気密枠体202の気密空間55に収納されているCCD36を外部から非接触状態で進退動作させることで、光学像に対する焦点調整を行うことができる。
【0102】
ところで、カムピン223により撮像素子枠208を光軸方向へ移動させる際に、カムピン223がカム溝221に押圧され、又撮像素子枠208がインナーリング218の内周面を摺動する際に若干の摩擦力が生じるため、インナーリング218の内周面と撮像素子枠208の両端に形成した摺動面208aとの間のガタの影響で、撮像素子枠208自体が光軸に対して若干の傾き(あおり)が生じ易くなる。
【0103】
この場合、本実施の形態では、撮像素子枠208は、インナーリング218の内周面に対して、その前後に形成した摺動面208aが摺接されているだけであるため、摩擦力が最小となり、しかも、CCD36の撮像面209が、撮像素子枠208の変位量(ガタ)の最も少ない、嵌合長の中心を通って光軸に直角な線分と光軸との交点、すなわち、嵌合長のほぼ中間に配設されているため、最小限のあおり量とすることができる。
【0104】
このように、本実施の形態の内視鏡用撮像装置としてのテレビカメラによれば、以下の効果を得ることが可能である。
【0105】
1)内視鏡用撮像装置としてのテレビカメラをカメラヘッド200と光学アダプタとに別体としたことで、任意の結像光学系(倍率、ズーム、光学絞りユニットの有無等の光学系)と組合せることが可能である。
2)気密空間が小さくなる分、圧力(環境)変化に対しての強度を確保することができる。
3)光学絞りユニット38と離れた位置に磁石が置かれるので、光学絞りユニット38の駆動機構への磁力の影響を考慮する必要が無い。
4)CCD36の撮像面209が撮像素子枠208のあおりに対し、最も変位量の小さい、嵌合長の中間を通る面、或いはその近傍に配設されているため、あおりによる偏芯の影響を最小限に抑えることができる。
【0106】
(第6実施の形態)
図8は本発明の第6実施の形態による内視鏡用撮像装置(テレビカメラ)を説明する断面図である。尚、図8では、移動する部分を上下断面でずらして描いてある。又、図2、図6と同一構成部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0107】
第1実施の形態による内視鏡用撮像装置(テレビカメラ)では、撮像素子駆動手段として偏芯調整機構を用い、気密枠体内に収容されているCCD36を気密に封止された空間内で光軸に直交する方向へ移動させることで、光学像に対する偏芯調整を行うようにしているが、本実施の形態による内視鏡用撮像装置では、第5実施の形態で説明した焦点調整機構を用い、CCD36を光軸方向へ移動可能にしたものである。
【0108】
本実施の形態による内視鏡用撮像装置としてのテレビカメラ250の気密枠体251内部の内視鏡接眼部13側に配設された結像光学系34の外周に配設されている光学外枠252の後端面が前端面部226を構成し、この前端面部226と、その後方で、気密枠体252の内周面に固定されているオサエリング219との間に、インナーリング218が回転方向への移動のみが許容された状態で介装されている。従って、インナーリング218の内周に摺接されている、CCD36等を保持する撮像素子枠208の前端面と光学外枠251の前端面部226との間に、撮像素子枠208を光軸方向の一方へ常時付勢する圧縮コイルばね227が介装されている。
【0109】
又、気密枠体252の先部外周に、接続部21を固定する外装部材253が装着され、この外装部材253の後端と、気密枠体251の段部との間に、フォーカス調整用のアウターリング217が周方向への回動が許容された状態で配設されている。
【0110】
尚、テレビカメラ250のアウターリング217を回動して得られる焦点調整時の動作については、第5実施の形態と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0111】
このように本実施の形態によれば、第5実施の形態による効果に加え、以下に示す効果を得ることができる。
【0112】
1)撮像素子枠208、インナーリング218に回り対偶を形成する必要がなく、この両部材208,218の加工が容易になる。又、モニター画像を所望の偏芯、あおり量に、特別の調整を行うことなく、抑えることができる。
2)回り対偶を撮像素子枠208、インナーリング218に形成する必要がないため、光軸に対する経方向の大きさを小型化することができる。
3)撮像素子枠208のあおりの調整に拘わらず、術者が気密枠体251の焦点を調整することが可能で、操作性がよい。
4)撮像素子枠208を弾性部材を用いることなく、ガタによる偏芯、あおりを抑えることができる。
【0113】
尚、本発明は上述した各実施の形態に限るものではなく、各実施の形態等を部分的等で組み合わせる等して構成される実施の形態等も、本発明に属することは云うまでもない。
【0114】
(第7実施の形態)
(技術的背景)
一般に医療分野では、様々な手術内容に合わせて内視鏡や撮像装置の使用法に対応すべく内視鏡接眼部のアタッチメント形状や光学系の倍率、各種フィルタ、その他必要とされる機構を適宜備えた撮像装置が要望されている。 こうした要望に答えるひとつの手段として撮像装置を、撮像素子を内蔵するカメラヘッドと結像光学系を内蔵するカメラアダプタとに分割して、比較的高価なユニットを少品種且つ共通な仕様にまとめ、比較的廉価なユニットに各手技内容に個別で必要とされる仕様を絞って盛り込み多機種化として、双方を組み換えることで様々な手技内容に対応している。この場合、ユーザーは、前述の手技内容別のユニットを多機種必要とする為、このユニットは可能な限り廉価であることが必要である。
【0115】
例えば特開平10−023597号公報には、結像光学系を内蔵するアダプタと撮像素子とを内蔵するカメラヘッドを別体構造にし、焦点調整機構や偏心調整機構等の各種光学系の調整を行う内視鏡用撮像装置が提案されている。
【0116】
しかしながら、上記特開平10−023597号公報で提案されている内視鏡用撮像装置では分離、接続可能なカメラアダプタとカメラヘッドはそれぞれオートクレーブ滅菌に対する耐性を確保しつつ、且つ偏心調整機構、及び焦点調整機構を備えているものの、2つの調整機構は、一方をカメラアダプタに内蔵して、他方をカメラヘッドに内蔵するといった具合にコストのかかる機構をカメラアダプタ、カメラヘッドに振り分けているので、双方ともに高価であった。
【0117】
これに対し、特開平09−066725号公報で提案されている内視鏡用撮像装置では、電気回路を備えたカメラアダプタと撮像素子を備えたカメラヘッドとをオートクレーブ可能な気密構造部分を有するように分割可能にし、両ユニットの信号の送受をコネクタにて行う、内視鏡用撮像装置が提案されている。
【0118】
(課題)
しかしながら、上記特開平09−066725号公報で提案されている内視鏡用撮像装置では、オートクレーブ滅菌に対する耐性を有しつつ焦点調整機構を備えているものの、偏心調整機構を有しておらず、内視鏡画像の偏心が発生する恐れがあった。仮に、気密にしている枠体内に内蔵する結像光学系を光軸と垂直方向に移動する為の機構を設けると気密の枠体に内部と外部をつなぐ経路が形成されてしまい、完全な気密を確保することが困難であった。
【0119】
(目的)
そこで、オートクレーブ滅菌に対する耐性を有しつつ、カメラヘッドとアダプタのどちらか多機種化が必要なユニットを廉価にすることができると共に、電気回路を備えたカメラアダプタと撮像素子を備えたカメラヘッドを分割可能で、両ユニットの信号の送受をコネクタにて行うことができて、画像偏心を防止することのできる内視鏡用撮像装置を提供する。
【0120】
(具体例)
図9は本発明の第7実施の形態による内視鏡用撮像装置(テレビカメラ)の構成を示す断面図、図10は図9のX−X断面図、図11はカメラアダプタの構成を示す断面図、図12は内視鏡用撮像装置(テレビカメラ)の変形例を示す断面図である。尚、図9、図11、及び図12では移動する部分を上下の断面でずらして描いてある。
【0121】
図9に示すように、内視鏡用撮像装置としてのテレビカメラ300は、内視鏡2から出射される光学像を結像するための結像光学系301を内蔵するカメラアダプタ302と、この結像した光学像を撮像して電気信号に変換するための撮像素子であるCCD36を内蔵するカメラヘッド303とから主に構成される。先ず、カメラヘッド303の構成を説明する。
【0122】
前記カメラヘッド303の枠体であるカメラハウジング304は、中空で略円筒形に形成されており、このカメラハウジング304の前端部内周には、前記カメラアダプタ302と螺合するための螺合部305が形成されている。前記カメラハウジング304の内側には、略円筒形のスリーブ306が光軸方向に摺動可能に内嵌されており、このスリーブ306内側にはCCD36等を内蔵する気密ユニット307が収容されている。この気密ユニット307の内部には、CCD36の他に、光学フィルタ群308、フレキシブル基板309が収容されている。
【0123】
前記気密ユニット307の本体である気密ユニットハウジング310の前端側には、ガラス枠311が嵌合し、ろう付け、溶接、接着、メタルシールを用いたネジ締結等により気密に接合されている。このガラス枠311には、サファイヤ等で形成された高耐熱性のカバーガラス312が嵌合し、ろう付け等により気密に接合されている。気密ユニットハウジング310の後端側は、蓋体313が嵌合して後端側の全面を塞いでいる。蓋体313と気密ユニットハウジング310とは、前記ガラス枠311を接合した場合と同様に気密に接合され、これにより気密ユニット307の後端側が気密封止される。以上により、気密ユニット307の前端側と後端側が気密封止され、気密ユニット307が構成される。
【0124】
前記蓋体313には、CCD36からの電気信号を気密ユニット307の外部へ出力するための接点ピン314が貫通している。前記接点ピン314と蓋体313との隙間は、ガラス材315を焼結することにより気密封止されている。この接点ピン314は、気密ユニット307内部側においてフレキシブル基板309と接続している。前記蓋体313の外側には、スペーサを挟んで基板316が固定されている。前記接点ピン314は、この基板316と接続し、この基板316から後端側へは、ハーネス群317が延出している。このハーネス群317は、更にカメラヘツド303の後端側から延出して前記信号ケーブル9を構成している。
【0125】
前記気密ユニット307の外周には、光軸に垂直な面内において光軸を中心に対向する2ヶ所の平面部318を1対として2ヶ所、つまり4ヶ所の平面部318が例えば、紙面の上下に1対の平面部318、及び左右に1対の平面部318が形成されている。この対向する2対の平面部318には、光軸を含む面内における形状がV字状のV溝319がそれぞれ形成されている。
【0126】
前記対向する2対の平面部318の内、光軸に垂直な面内の例えば上方向に形成されている1個のV溝319は、他のV溝319に比べて光軸に垂直な面内の長さを短く形成することにより、例えば上方向を識別するための指標としている。前記対向する2対のV溝319の位置に対応するスリーブ306の位置には、それぞれネジ溝320が形成されており、先尖りの調整ビス321がこれらのネジ溝320に螺合しつつスリーブ306の外周から内周へ貫通してスリーブ306の内側に突出し、対向する2対の調整ビス321の先端は、前記V溝319の前端側斜面にそれぞれ当接している。この対向する2対の調整ビス321によって気密ユニット307を挟持することにより、気密ユニット307は偏心方向の位置が固定される。
【0127】
前記気密ユニットハウジング310のV溝319よりも前端側には、この気密ユニットハウジング310の外径が小径となる段部が形成されており、この段部において気密ユニットハウジング310の前端側に面して後述するスリーブ306の当接面322に当接する当接面323が形成されている。この当接面323に対応する光軸方向の位置において、スリーブ306の内面が前端側へ小径となる段部が形成されており、この段部においてスリーブ306の内面には後端側に面して前記当接面323に当接する当接面322が形成されている。これらの当接面322、323により、気密ユニット307は、前端側への移動を阻まれている。前記調整ビス321を締め付けると、前記調整ビス321は前記V溝319の前端側に押し付けられ、気密ユニットハウジング310は前記調整ビス321と前記当接面322との間に挟持される。これにより、気密ユニット307の光軸方向への位置が固定される。当接面322、323は、光軸に略垂直な面により形成されており、気密ユニット307を偏心方向に移動させても、気密ユニット307は光軸に対して傾斜しないように構成されている。
【0128】
前記スリーブ306の先端面には、内向きフランジ324が形成されており、この内向きフランジ324は前記気密ユニット307の前端面の一部を覆っている。この内向きフランジ324の後端面と気密ユニット307との間は、Oリング325が配設されており、気密ユニット307が偏心方向に移動しても気密が保たれる。
【0129】
前記スリーブ306の内周と気密ユニット307の外周との間には、気密ユニット307が偏心方向に移動できる移動スペース326があり、この移動スペース326の範囲で偏心調整を行うことができる。気密ユニット307の前端付近、及び前記V溝319のやや後端側の外周には、それぞれOリング327を設け、前記移動スペース326における水密を保っている。
【0130】
前記対向する2対の前記調整ビス321は、光軸に垂直な面内において光軸を中心として対向する1対の調整ビス321を1組として2組の調整ビス321により構成されている。ここで便宜的に、一方の組を第1の組と呼び、他の1組を第2の組と呼ぶ。また、光軸に垂直な面において、第1の組の2個の調整ビス321を結ぶ方向を第1の方向と呼び、第2の組の2個の調整ビス321を結ぶ方向を第2の方向と呼ぶ。
【0131】
前記調整ビス321は、第1の方向と第2の方向とが直交するように配設されている。従って、第1の組の2個の調整ビス321を気密ユニット307との隙間が開かない程度に緩めれば、第2の組の2個の調整ビス321の内一方の調整ビス321を緩めて他方の調整ビス321を締め付けることにより、気密ユニット307を第2の方向に移動させることができる。同様にして気密用ユニット307を第1の方向に移動させることもできる。以上述べたように、スリーブ306に配設した調整ビス321と気密ユニット307に形成されたV溝319により気密ユニット307をスリーブ306に対して偏心方向に位置調整可能に構成されている。
【0132】
前記スリーブ306の外周には、前記調整ビス321とは別に1つのカムピン328が固定されている。カメラハウジング304には、このカムピン328を強制的に案内するための光軸方向に延びた第1カム溝329が形成されており、前記カムピン328は、第1カム溝329を貫通し、カメラハウジング304の外側へ突出している。
【0133】
前記カメラハウジング304の外周には、フォーカスリング330が回動可能に設置されている。このフォーカスリング330両端面は、それぞれカメラハウジング304の突き当て面部331、外周を覆う外装カバー332の前端面部333に対し微少な隙間を有して挟まれており、フォーカスリング330の長手方向への移動を防止している。また、フォーカスリング330の内周面とカメラハウジング304の外周面の間には、Oリング334を設け、カメラハウジング304内の水密を保っている。このフォーカスリング330の内側には、1つのリング335が収容されており、フォーカスリング330に設けられた固定ビス336にてフォーカスリング330と前記リング335を固定している。
【0134】
前記リング335には、螺旋状の第2カム溝337が形成されており、カメラハウジング304の第1カム溝329を貫通して外部に突出するカムピン328が更に第2カム溝337内にはめ込まれている。
【0135】
前記フォーカスリング330を回動させると、リングの第2カム溝337により、前記カムピン328が力を受けるが、第2カム溝337は、螺旋状であるので、その力の方向は、回動方向と長手方向に分散される。しかし、第1カム溝329によって回動方向への移動は阻まれているので、カムピン328は、強制的に長手方向に案内され、気密ユニット307が光軸方向への移動を行い焦点調整がなされる。
【0136】
次に、カメラアダプタ302を説明する。
カメラアダプタ302の枠体であるアダプタハウジング340は、中空で略円筒形に形成されており、該アダプタハウジング340の後端部外周にはカメラヘッド303と螺合するための螺合部341が形成されている。
【0137】
前記カメラアダプタ302の前端部には、異なる接眼部構成を有する内視鏡2をそれぞれ接続可能なマウント部342が一体的に固定されている。このアダプタハウジング340の内部には、前記したように複数のレンズからなる結像光学系301が収納されている。前記アダプタハウジング340は、前記カメラヘッド303の内部の気密ユニット307に相当し、両端の開口部には気密ユニット307と同様の手段にてカバーガラス343が気密に接合されている。
【0138】
このように構成したテレビカメラ300を組み立てた後、内視鏡接眼部13に接続固定して、内視鏡2を使用する。
【0139】
先ず、カメラアダプタ302とカメラヘッド303とを螺合部341を介して接続しテレビカメラ300を組み立て、内視鏡2の接眼部13にマウント部342によって取り付ける。信号ケーブル9をCCU5に接続し、内視鏡を起動してモニタ6で被写体の映像を表示する。
【0140】
ここで、モニタ6に表示される被写体の映像の表示位置がずれたり、映像が欠けてしまうなど画像偏心がある場合は、次のように前記カメラヘッド303内の気密ユニット307の偏心調整を行う。
【0141】
まず、第1の組の2個の調整ビス321を気密ユニット307との隙間がほとんど空かない程度に緩める。第1の組の調整ビス321を緩めたので、第2の組の調整ビス321により気密ユニット307の固定位置を第2の方向へ移動させることができる状態となる。ここで、第2の組の2個の調整ビス321の内、一方の調整ビス321を緩め他方の調整ビス321を締め付けることにより、気密ユニット307の第2方向の固定位置を調整する。この際、第1の組の調整ビス321は、気密ユニット307との隙間がほとんど空かないように緩めてあるため、第2の方向の固定位置を調整している途中に生じる第1の方向の固定位置のずれは、少なくて済む。次に、第1の組の調整ビス321に対する操作と第2の組の調整ビス321に対する操作とを入れ替えて操作することにより、気密ユニット307の第1の方向の固定位置を調整することができる。このように、光軸に垂直な面内で直交する第1の方向、及び第2の方向に気密ユニット307の固定位置を調整する操作を交互に行うことによって、気密ユニット307を偏心方向に移動させて固定位置を調整する。以上の操作により、モニタ6に表示される光学像の画像偏心がなくなる。
【0142】
また、モニタ6に表示される映像の焦点があっていない場合、焦点調整を行うためにフォーカスリング330を回動させる。このフォーカスリング330を回動させると、前記フォーカスリング330と一体的に固定されているリング335の第2カム溝337が回動することにより、カメラハウジング304に形成された第1カム溝329の両溝に嵌まっているカムピン328が強制的に光軸方向に案内されて移動し、このカムピン328が固定されている気密ユニット307が光軸方向に移動し、この気密ユニット307内のCCD36が光軸方向に移動して焦点調整される。これにより、モニタ6に表示される被写体の映像の焦点ずれがなくなる。
【0143】
これにより、カメラヘッド303側に偏心調整機構、及び焦点調整機構を備えたことで、カメラアダプタ302側には調整機構を設ける必要がなく、カメラアダプタ302を廉価にすることができる。また、カメラアダプタ302に倍率の異なるレンズを収容したものや、内視鏡への接続機構が異なるマウントを設けたもの等、多機種のカメラアダプタ302を廉価にすることができ、医療分野におけるさまざまな手技にも対応することができる。更に、カメラヘッド303内の気密ユニット307は、回動することなく、光軸方向にのみ移動可能な焦点調整機構であるので、光学像の映像が回転することなく良好に調整可能とすることができる。
【0144】
次に、図9で説明したカメラヘッド303側に設けた偏心調整、旦つ焦点調整可能な構成を、カメラアダプタ302側に設けたものを図11を用いて説明する。
【0145】
カメラアダプタ400には、枠体であるアダプタハウジング401が中空で略円筒形に形成されており、このアダプタハウジング401の内側には、略円筒形のスリーブ402が光軸方向に摺動可能に内嵌されている。このスリーブ402の内側には、結像光学系301を内蔵する気密ユニット403が収容されている。尚、この気密ユニット403の気密化の構成、及び光軸と垂直な方向に位置調整可能に固定するための構成は、図9で説明したのと同様である。
【0146】
このように構成したテレビカメラを組み立てた後、内視鏡接眼部13に接続固定して、内視鏡2を使用する。
【0147】
ここで、モニタ6に表示される被写体の映像の表示位置がずれたり、映像が欠けてしまうなど画像偏心、及び焦点調整がある場合は、結像光学系301を内蔵する気密ユニット403を光軸と垂直方向に移動し、固定する。その手順は、図9で説明したのと同様である。
【0148】
これにより、図9で説明したテレビカメラ300の効果に加えて、カメラアダプタ400側に偏心調整機構、及び焦点調整機構を備えたことで、カメラヘッド303側には、調整機構を設ける必要がなく、カメラヘッド303を廉価にすることができる。また、カメラヘッド303に各種異なる光学フィルタを収容したものや、外観形状が異なるものや、周辺機器を遠隔操作するために必要な各種スイッチを内蔵したもの等、多機種のカメラヘッドを廉価にすることができ、医療分野におけるさまざまな手技にも対応することができる。
【0149】
次に、図9で説明したテレビカメラ300の電気回路を備えたカメラアダプタ302、及びカメラアダプタ302にそれぞれコネクタを設けて、このコネクタにより両ユニットの信号の送受を行うことができて、画像偏心を防止することができる内視鏡用撮像装置を図12を用いて説明する。
【0150】
内視鏡用撮像装置としてのテレビカメラ500は、図9で説明したのと同様に、内視鏡2から出射される光学像を結像するための結像光学系501を内蔵するカメラアダプタ502と、この結像した光学像を撮像して電気信号に変換するための撮像素子であるCCD36を内蔵するカメラヘッド503とから主に構成され、内視鏡2の光学像を映像化している。図9で説明したテレビカメラ300とは、以下の点が異なる。
【0151】
前記CCU5内から輝度の平均的な明るさを表す調光用の駆動信号が生成され、この駆動信号は、信号ケーブル9を介してカメラヘッド503に伝達され、このカメラヘッド503内のハーネス504を経てカメラアダプタ502内に収納されたアイリス駆動ユニット511に入力される。このアイリス駆動ユニット511の持つ絞り羽根505の開口量を可変して内視鏡2側から入射する光量を調整し、適切な明るさの光学像となるように自動調整可能となっている。
【0152】
前記カメラアダプタ502を形成するほぼ円筒形状のアダプタハウジング506の前端には、内視鏡2を固定するマウント部507が設けられ、内視鏡2の接眼部の接眼窓508に対向する光軸O上の開口部分には第1のカバーガラス509が気密的に固定されている。この第1のカバーガラス509で気密的に封止されたその内側の光軸O上にその中心が位置するように結像光学系501が取り付けられたレンズ枠510が設けられている。
【0153】
また、前記アダプタハウジング506内でレンズ枠510の外周位置には、リング状のアイリス駆動ユニット511が取り付けられ、このアイリス駆動ユニット511における図示しない駆動モータに駆動信号に印加することにより絞り羽根505の開口量を可変して結像光学系501に入射される光量を調整できるようにしている。このアイリス駆動ユニット511には、ハーネス512の一端が接続され、ハーネス512の他端はアダプタハウジング506の後端に気密的に固定された第1のプラグ513に固定した接点ピン514に接続されている。
【0154】
この第1プラグ513は、アダプタハウジング506の後端の円形開口に第2カバーガラス515が気密的に取り付けられ、この第2カバーガラス515と同心でその周囲のリング形状部分には複数の接点ピン514がガラスハーメチック封止部516で気密的に固定されている。つまり、各接点ピン514は、その直径よりも大きな孔に貫通するように配置された状態で、溶融したガラスをその周囲の孔に流し込んで気密的に封止してガラスハーメチック封止部516を形成している。このように、中心部を光学系通路、その周辺を接点ピン514でとりまく構成にして、光学アダプタユニット502の外径をコンパクトにしている。
【0155】
一方、カメラヘッド503を構成するカメラハウジング520は、後方側をテーパ状に細くした円筒形状で、その内側にはソケット521、及び接点ピン522からなる略円筒形の第1レセプタクル523が設けられている。
【0156】
前記第1レセプタクル523の内側には、略円筒形のスリーブ524が光軸方向に摺動可能に内嵌されており、スリーブ524内側にはCCD36等を内蔵する気密ユニット525が収容されている。これらスリーブ524、及び気密ユニット525の構成の詳細は、図9で説明したのと同様である。
【0157】
また、気密ユニット525の後端の開口は、金属製の第3のプラグ526が気密的に取り付けられ、この第3のプラグ526にも接点ピン527がガラスハーメチック封止部528で接点ピン527が第3のプラグ526の内外に突出するように気密的に取り付けられている。そして、気密ユニット525の内部では、接点ピン527はCCD36の裏面のリード535とハーネス529で接続され、気密ユニット525の外部では、フレキシブル基板530が気密ユニット525の接点ピン527とコネクタ531に接続されている。コネクタ531は、第2プラグ532と第2レセプタクル533からなり、第2プラグ532の後端部は信号ケーブル9を構成するハーネス534と接続されている。
【0158】
また、第1レセプタクル523の後端部の接点ピン522と信号ケーブル9は、ハーネス504にて接続されており、カメラアダプタ502接続時は第1レセプタクル、第1プラグを経由してアイリス駆動信号がアイリス駆動ユニット511に伝達される。なお、スリーブ524の外周面と第1レセプタクル523の内周面との間、第1レセプタクル523の外周面とカメラハウジング520の内周面との間、更にスリーブ524の前端部に形成されたフランジ部536と気密ユニット525の前端部にそれぞれ水密用Oリング537が介挿され、カメラハウジング520内部の水密を確保している。
【0159】
このように構成したテレビカメラ500を組み立てた後、内視鏡接眼部13に接続固定して、内視鏡2を使用する。
【0160】
ここで、モニタ6に表示される被写体の映像の表示位置がずれたり、映像が欠けてしまうなど画像偏心、及び焦点調整がある場合は、図9で説明したのと同様である。
【0161】
これにより、図9で説明した内視鏡用撮像装置としてのテレビカメラ300の効果に加えて、カメラアダプタ502は、焦点調整や偏心調整を持たず、アダプタハウジング506に外部と内部に通ずる経路を形成することがないので、よりオートクレーブ滅菌に必要な気密を確保することができると共にカメラアダプタ502、及びカメラヘッド503は、それぞれオートクレーブに対応できる気密を保ちつつ、且つ電気信号の送受或いは中継ができる。また、テレビカメラ500の中心部を光学系通路、その周辺を接点ピンでとりまく構成にして、カメラアダプタ502の外径をコンパクトにできる。更に、カメラヘッド503においても中心部に撮像光学系501を収納する気密ユニット525と、この気密ユニット525を偏心調整するための機構を共に第1レセプタクル523の内周を摺動可能に構成しているので、外径をコンパクトにすることができる。
【0162】
尚、本発明は上述した各実施の形態に限るものではなく、例えば図5、図9、図12に示すカメラヘッドに対して、図8に示すカメラヘッドと同様、撮像素子の撮像面を、光軸方向に移動自在な素子枠の嵌合長の中央、或いはその近傍に配設して、焦点調整が可能な構成としても良い。
【0163】
[付記]
(付記項1) 光学像を形成する光学素子と、
前記光学像を光電変換する撮像素子と、
少なくとも前記光学素子と前記撮像素子とを内部に含む気密封止体と、
この気密封止体の外部から、前記撮像素子を前記光学素子に対し、任意に位置調整可能とする撮像素子駆動手段と、
を具備したことを特徴とする内視鏡用撮像装置。
【0164】
(付記項2) 前記撮像素子駆動手段は、前記光学素子の光軸に対する偏芯調整手段であることを特徴とする付記項1記載の内視鏡用撮像装置。
【0165】
(付記項3) 前記撮像素子駆動手段は、前記光学素子と前記撮像素子との光軸方向への焦点調整手段であることを特徴とする付記項1記載の内視鏡用撮像装置。
【0166】
(付記項4) 前記偏芯調整駆動手段は、アクチュエータであることを特徴とした付記項2記載の内視鏡用撮像装置。
【0167】
(付記項5) 前記焦点調整手段手段は、気密封止体の内外に対に設けた磁石によることを特徴とする付記項3記載の内視鏡用撮像装置。
【0168】
(付記項6) 前記撮像素子の撮像面を該撮像素子を保持する枠体の光軸方向の嵌合長の略中間に配設したことを特徴とする付記項3記載の内視鏡用撮像装置。
【0169】
このような構成によれば、気密封止体に設けた、内視鏡像を結像し、光電変換により電気信号に変える撮像素子は、撮像素子駆動手段により光学素子からの光学像に対し、気密封止体内で光学的に調整されると共に、この撮像素子の撮像面を、この撮像素子を保持する枠体の嵌合長の略中間に配設したので、撮像素子を保持する枠体と、この枠体を摺動自在に保持する外枠との嵌合隙間によって生じるガタの最も小さい位置に、撮像面が配設されることになる。
【0170】
(付記項6の技術的背景)
従来の内視鏡用撮像装置の光学系調整機構として、例えば特公平4−58753号公報には、撮像素子の撮像面を回動中心とした回り対偶を枠体で形成し、更に光軸方向位置調整可能とした技術が開示されている。
【0171】
又、特開平2−289225号公報には、回り対偶で受け、更に鏡筒を被せ、鏡筒を光軸方向に任意に移動可能にした技術が開示されている。
【0172】
特公平4−58753号公報では、撮像素子のあおり(偏芯)調整、及び撮像素子の光学系に対する位置調整機構として、撮像素子の結像面の中心を中心にした回り対偶構造により、あおり調整としては良好な効果を得ることができる。又、あおり調整、撮像素子とこの撮像素子を保持する枠体を光軸方向に移動させることも可能である。
【0173】
(課題)
しかし、回り対偶の加工が精度も含めて複雑になる。更に、回り対偶を備える撮像素子の枠体を光軸方向に任意に移動調整可能にするには、術者が操作可能な焦点調整が必要であり、更に、オートクレーブ滅菌時の高圧水蒸気に対して気密構造とする場合には、気密空間内外で調整可能な焦点調整機構が必要になる。
【0174】
又、特開平2289225号公報では、撮像素子を支持するユニット筒に回り対偶を設け、あおり調整を可能にしているが、光学系に対する微調整は可能であっても、撮像素子そのものを術者が任意に調整可能な構造となってはない。更に、オートクレーブ滅菌時の高圧水蒸気の侵入を防ぐことはできない。
【0175】
これに対処するに、例えば特開平10−179505号公報では、気密枠体にレンズと撮像素子とを一体化して収納し、外部から磁石を用いてレンズを駆動することで焦点調整を行う技術が開示されている。この先行技術によれば、レンズと撮像素子とが気密枠体に収納されているため、そのままオートクレーブ滅菌を行っても、高圧水蒸気が気密枠体内に侵入することはない。
【0176】
しかし、磁石による磁気連結力には限界がある(この磁気連結力を大きくするにはNS両極間の長さを長くしたり、対になる磁石の数を増加させる必要がある)。又、磁気連結力を高めると摺動面の摩擦抵抗が増大するため、レンズを保持するレンズ鏡筒と、このレンズ鏡筒を摺動自在に支持する枠体との間にある程度のクリアランスが必要となり、このクリアランスが観察像のガタになってしまう。
【0177】
このガタを吸収するために、レンズ鏡筒を弾性部材で光軸方向の一方へ常時付勢することも考えられるが、この弾性部材の付勢力に抗してレンズ鏡筒を動作させなければならなくなるため、磁石の結合力をさらに強くしなければならず、結果として、あおり(偏芯)を抑制することが困難になる。
【0178】
(目的)
従って、クレーブ滅菌時の高圧水蒸気の侵入を確実に防止することのできる気密封止体内に、内視鏡像を結蔵する光学素子と内視鏡像を光電変換する撮像素子とを配設し、気密を確保した状態で光学素子に対して撮像素子の位置調整可能とし、且つ撮像素子のあおりを特別な調整をすることなく抑制することのできる内視鏡用撮像装置を提供する。
【0179】
(付記項7) 内視鏡に着脱自在に接続され、光学系を内蔵したカメラアダプタと、固体撮像素子を含む撮像光学系を内蔵したカメラヘッドと、を備える内視鏡用撮像装置において、
前記光学系、及び前記撮像光学系を少なくとも2つの気密ユニット内に気密封止し、これらの気密ユニットのうち少なくとも1つの気密ユニットの外周を覆って収納して、該気密ユニットを光軸と垂直方向に位置調整可能に固定すると共に、枠体内周面を光軸方向に摺動可能なスリーブを設けることを特徴とする内視鏡用撮像装置。
【0180】
(付記項8) 内視鏡に着脱自在に接続され、電動光学系を内蔵したカメラアダプタ、及び固体撮像素子を含む撮像光学系を内蔵したカメラヘッドを分離、接続可能で、前記光学系、及び前記撮像光学系を少なくとも2つの気密ユニット内に気密封止し、その内一方の気密ユニットの分離接続部側の端面に気密ハーメチックコネクタを有し、他方の気密ユニット外周に中空筒状に形成された防水コネクタを有する内視鏡用撮像装置において、
前記気密ユニットの外周を覆って収納し気密ユニットを光軸と垂直方向に位置調整可能に固定するとともに前記防水コネクタの内周面を光軸方向に摺動可能なスリーブを設けることを特徴とする内視鏡用撮像装置。
【0181】
(付記項9) 前記光軸と垂直な平面内で光軸を中心に対向する2対の平面部が外周に形成されている気密ユニットと、前記平面部にそれぞれ形成された溝であって、光軸を含む断面内においてV字状のV溝と、テーパ状に形成された先端が前記V溝の内視鏡側斜面にそれぞれ当接して前記スリーブに対して前記気密ユニットを偏心方向に位置調整可能にする調整ビスと、前記調整ビスが前記V溝の前端側の斜面を締め付ける光軸方向成分の力によって押しつけられる前記気密ユニットを前端側へ移動することを阻むための前記スリーブ、及び前記気密ユニットにそれぞれ形成された当接面と、前記スリーブの外周面より半径方向に突出した突出部と、内視鏡用撮像装置の枠体に形成された溝であって前記突出部を遊嵌し強制的に案内させる光軸方向に延びるカム溝と、を設けたことを特徴とする付記項7または8記載の内視鏡用撮像装置。
【0182】
(付記項10) 前記気密ユニットには、結像光学系、変倍光学系、各種フィルタの少なくとも1つが内蔵されることを特徴とする付記項7または8記載の内視鏡用撮像装置。
【0183】
(付記項11) 前記気密ユニットには、固体撮像素子、各種フィルタの少なくとも1つが内蔵されることを特徴とする付記項7または8記載の内視鏡用撮像装置。
【0184】
(付記項12) 前記気密ユニットには、オートアイリスユニット、オートフォーカスユニット、パワーフォーカス、パワーズーム等の電気的に光学系を駆動する電動光学系が内蔵されることを特徴とする付記項7記載の内視鏡用撮像装置。
【0185】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、確実にオートクレーブ滅菌による蒸気浸入を防ぐ気密に構成した封止体内に気密を確保した状態で光学素子に対して撮像素子の位置調整を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施の形態に係り、内視鏡システムの全体構成を説明する外観図。
【図2】同、内視鏡用撮像装置(テレビカメラ)を説明する断面図。
【図3】同、撮像素子近傍を内視鏡側から見た説明図。
【図4】第2実施の形態に係り、内視鏡用撮像装置(テレビカメラ)を説明する断面図。
【図5】第3実施の形態に係り、内視鏡用撮像装置(テレビカメラ)を説明する断面図。
【図6】第5実施の形態に係り、結像光学系を保持しない、CCDを内蔵したカメラヘッドの断面図。
【図7】同、図6のVII−VII断面図。
【図8】第6実施の形態に係り、内視鏡用撮像装置(テレビカメラ)の構成を示す断面図。
【図9】第7実施の形態に係り、内視鏡用撮像装置(テレビカメラ)の構成を示す断面図。
【図10】同、図9のX−X断面図。
【図11】同、カメラアダプタの構成を示す断面図。
【図12】同、変形例による内視鏡用撮像装置(テレビカメラ)の構成を示す断面図。
【符号の説明】
1 …内視鏡システム
2 …内視鏡
3,100
110,300,
500 …テレビカメラ(内視鏡用撮像装置)
4 …光源装置
5 …CCU(カメラコントロールユニット)
6 …モニタ
13 …内視鏡接眼部
21 …接続部
23 …第1の外装部材
24 …第2の外装部材
27 …第1の気密枠体(気密封止体)
28 …光学窓
29 …第2の気密枠体(気密封止体)
36 …CCD(固体撮像素子)
39 …光学外枠
45 …アクチュエータ
55 …気密空間
101,112,
125,202
…気密枠体(気密封止体)
102 …移動枠体
105 …駆動体
106 …固定体
111,120,
121 …外装部材
114 …磁石溝
115 …磁石
116 …回転規制溝
137 …光学外枠
142,208
…撮像素子枠(枠体)
200,303,
503 …カメラヘッド
302,400,
502 …カメラアダプタ
304,520
…カメラハウジング
307,403
525 …気密ユニット
310 …気密ユニットハウジング
340,401,
506 …アダプタハウジング
511 …アイリス駆動ユニット

Claims (3)

  1. 内部空間を形成する内壁を有し、前記内部空間を気密に密閉可能な枠体と、
    被検体を観察するための観察光を前記内部空間内に入射させるために前記枠体に設けられた光学窓と、
    前記光学窓より入射された前記観察光より被検体の光学像を結像可能に前記内部空間内の所定の位置に前記枠体と一体的に固定された結像光学系と、
    前記被検体の光学像を撮像するための撮像素子と、
    前記枠体の周りを回動可能な操作リングを前記枠体を介して磁力結合される内リングに形成されたカム溝に挿通されるとともに、前記内壁において当該枠体の外周に貫通することなく光軸方向に形成された直線溝に嵌合挿入されるカムピンを有し、前記操作リングの回動に応じて前記直線溝に沿って前記内部空間内を移動可能に前記撮像素子を保持する撮像素子保持手段と、
    前記枠体に設けられた第1の接点部と、
    前記撮像素子に設けられた第2の接点部と、
    前記撮像素子の撮像位置の移動に応じて変形し、前記第1の接点部と前記第2の接点部とを電気的に接続するフレキシブルプリント基板と、
    を具備したことを特徴とする内視鏡用撮像装置。
  2. 前記フレキシブルプリント基板はS字状に折りたたまれることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用撮像装置。
  3. 前記フレキシブルプリント基板はU字状に折りたたまれることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用撮像装置。
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