JP2003098570A - 内視鏡 - Google Patents

内視鏡

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JP2003098570A
JP2003098570A JP2001288887A JP2001288887A JP2003098570A JP 2003098570 A JP2003098570 A JP 2003098570A JP 2001288887 A JP2001288887 A JP 2001288887A JP 2001288887 A JP2001288887 A JP 2001288887A JP 2003098570 A JP2003098570 A JP 2003098570A
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optical system
objective optical
endoscope
diaphragm
polarization
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Application number
JP2001288887A
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English (en)
Inventor
Daisuke Ayame
大輔 綾目
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Fujinon Corp
Original Assignee
Fuji Photo Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】内視鏡の対物光学系に小型の可変絞り装置を取
り付けて対物光学系内の絞り径を可変なものとし、近
点、遠点とも明るい観察像を得る。 【解決手段】内視鏡10の対物レンズ光学系38内に、
2枚の偏光フイルタ60、62からなる小型の絞り装置
を取り付ける。偏光フイルタ60を対物光学系光軸Pを
中心に回動自在に配置し、スイッチ86を操作すること
で偏光フイルタ60を90°の範囲で回動させる。遠点
の観察を行う場合には、スイッチ86を操作して偏光フ
イルタ60の回動角度を0°に設定すると、遠点側に必
要なFno.を実現する大口径の絞り径を、絞り板58
によって取得できる。近点の観察を行う場合には、スイ
ッチ86を反対方向に操作して偏光フイルタ60の回動
角度を90°に設定すると、近点側で必要なFno.を
実現する小口径の開口絞りを、偏光フイルタ60、62
の開口61、63によって取得することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内視鏡の対物光学
系に可変絞りが設けられた内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】内視鏡の対物光学系には、一般的に固定
焦点対物光学系が使用されているが、近年の内視鏡に
は、移動レンズを鏡胴内に配置して被写界深度を変更す
る光学系が適用されているものもある。
【0003】カメラレンズ等の対物レンズの大きい対物
光学系では、対物光学系内に配置される絞り装置には絞
り羽根による可変絞りが一般的に使用されている。しか
し、内視鏡に適用される対物レンズは、その直径がφ2
〜3mm程度と極めて小さく、このような小さな対物光
学系内に、絞り羽根の組み合わせによる可変絞りを設け
ることは配置スペースの関係で困難である。このため、
内視鏡に使用される対物光学系の絞りは、固定絞り板が
適用され、これにより内視鏡は、予め設定された絞り径
のままで使用されている。
【0004】ここで、対物光学系の明るさ(Fno.)
と被写界深度との関係を説明する。対物光学系の明るさ
(Fno.)は、対物光学系に配置された固定絞り板の
絞り開口径の虚像(出射瞳径D)とレンズ焦点距離
(f)とによって決まる。
【0005】Fno.=D/f また、被写界深度の前側と後側の距離は、許容錯乱円径
δを用いれば下記の式により算出される。
【0006】 近点…uN =(f 2u)/(f 2+δFno・u) 遠点…uF =(f 2u)/(f 2−δFno・u) 上記の式から同一のレンズを使用する場合、Fno.を
大きくすれば、近点側の撮像距離は短くなることが分か
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、消化管の観
察用に使用される内視鏡では、5〜100mmの観察範
囲を満足することが一般的となっているが、これを満足
するFno.はかなり大きく全体として暗い光学系を使
用せざるを得ない。また、最近の傾向として、近接拡大
を行い消化管壁に存在する血管や病変部の状態をミクロ
的に観察することの有用性が唱えられているため、ます
ますFno.を大きくし近点を短くしなければならない
傾向にある。
【0008】上記の条件を満足した場合、全体として暗
い光学系となるため、照明光が十分に足りている近点で
の観察は十分な明るさで観察できるが、遠点では照明光
量が不足して暗い観察像しか得られないという問題が生
じる。
【0009】照明光を遠点においてさらに増加させるこ
とも考えられるが、内視鏡挿入部内に配置されるライト
ガイドの本数が制限されるため期待できない。
【0010】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、小型の可変絞り装置を適用することで、対物光
学系内の絞り径を可変なものとし、照明光が十分に足り
ている近点では絞り径を小さくして近点側の観察距離を
短くし、照明光の不足する遠点では絞り径を大きくして
反射光を多く取り込み、明るい観察像を得ることができ
る内視鏡を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、照明光を被写体に照射し、その被写体像
を対物光学系を介して撮像する内視鏡において、前記対
物光学系内に少なくとも2枚の偏光素子が配置され、該
2枚の偏光素子のうち少なくとも1枚の偏光素子が円環
状に形成されるとともに、2枚の偏光素子のうち少なく
とも1枚の偏光素子を対物光学系光軸を中心に回動させ
る回転手段が設けられたことを特徴としている。
【0012】請求項1に記載の発明によれば、対物光学
系に2枚の偏光素子からなる薄型の可変絞りを配置する
ことで、配置スペース的に問題のない小型の可変絞り装
置を提供することができる。そして、このうちの1枚の
偏光素子を対物光学系光軸を中心に回動させ、対物光学
系に取り込む被写体光の光量を増減させることにより、
絞り径を仮想的に拡縮する。すなわち、照明光が十分に
足りている近点では、前記光量を減少させて近点側の観
察距離を短くし、照明光の不足する遠点では、前記光量
を増加させる。これにより、遠点で明るい観察像を得る
ことができる。
【0013】請求項2に記載の発明は、前記対物光学系
内に、前記偏光素子の円環状中央部の穴より大きい開口
が形成された絞り板を配置したことを特徴とする。本発
明によれば、遠点側に必要なFno.を実現する大口径
の開口絞りを前記絞り板によって取得する。一方で、近
点側で必要なFno.を実現する小口径の開口絞りを、
2枚の偏光素子によって取得する。すなわち、2枚の偏
光素子の偏光主軸方向が同一方向の場合には、偏光素子
は光透過部材となって光線が透過するので、偏光素子の
開口は開口絞りとして機能せず無効であり、よって、前
記絞り板の大口径の開口絞りのみが有効な絞りとして機
能する。遠点の観察を行う場合には、明るさをかせぐた
め、この状態にしておく。Fno.の変化により被写界
深度が変化するが変化した被写界深度内に観察対象があ
る場合にこの操作を行えばよい。
【0014】一方、近点の観察を行う場合には照明光量
は十分存在するので、2枚の偏光素子のうち少なくとも
1枚の偏光素子を回動し、偏光主軸方向を相対的に90
°ずらす。これにより、偏光素子の開口が開口絞りとし
て機能するため、絞り板の開口絞りよりも径の小さい偏
光素子による開口絞りが有効となる。したがって、近点
の観察が良好に行える。この対物光学系は、被写界深度
が可変(近接側の被写界深度1〜7mm、通常観察の被
写界深度7〜100mm)する内視鏡の光学系に対して
同様の操作を行うことにより適応が可能である。
【0015】請求項3に記載の発明は、前記2枚の偏光
素子のうち少なくとも1枚の偏光素子を、前記対物光学
系を構成する一つのレンズに取り付けたことを特徴とす
る。本発明によれば、1枚の偏光素子をレンズに予め取
り付けておくことによって、レンズと一緒に偏光素子を
対物光学系に組み込むことができる。よって、偏光素子
を有する対物光学系の組み立てが容易になる。
【0016】請求項4に記載の発明は、偏光素子の回動
に連動して光軸方向に移動する被写界深度変更用レンズ
を対物光学系に設けたので、遠点側及び近点側に合わせ
て被写界深度を変更することができ、よって、被写界深
度を深くとることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る内視鏡の好ましい実施の形態について詳説する。
【0018】図1に示す消化管用電子内視鏡10は、手
元操作部12と、この手元操作部12の先端ジョイント
14に接続された挿入部16とを有している。挿入部1
6は、軟性部18、湾曲部20、先端硬質部22から構
成されており、湾曲部20は、軟性部18内に挿通され
た図示しないアングル操作用ワイヤを介して、手元操作
部12の一対のアングル操作用ツマミ24、24に連結
されている。したがって、アングル操作用ツマミ24、
24を術者が操作すると、湾曲部20が上下左右方向に
湾曲し、先端硬質部22が所望の方向に向く。符号26
は処置具挿入孔であり、この処置具挿入孔26を介して
鉗子等の処置具が挿入部16に挿入される。
【0019】先端硬質部22の端面23には、図2に示
す鉗子口28が形成され、この鉗子口28が図1の処置
具挿入孔26に不図示のチャンネルを介して接続されて
いる。また、先端硬質部22の端面23には、一対の照
明窓30、30が観察窓(対物光学系)38を挟むよう
に設けられている。照明窓30の後方には、図示しない
ライトガイドの光出射端が配置され、このライトガイド
は図1に示す湾曲部20、軟性部18、手元操作部1
2、及び軟性ケーブル32に挿通され、この軟性ケーブ
ル32に連結されたライトガイドコネクタ34のライト
ガイド棒36に接続されている。
【0020】ライトガイドコネクタ34は、不図示の光
源ユニットに接続される。光源ユニットには、キセノン
ランプが内蔵されている。キセノンランプによる観察用
照明光は、赤外線カットフイルタを通過することで余分
な赤外線がカットされた後、集光レンズによって集光さ
れ、そして、所定の絞り値に設定されている絞りを介し
てライトガイドコネクタ34の光入射端に照射される。
これにより、観察用照明光がライトガイドコネクタ34
からライトガイドに伝送され、ライトガイドの光出射端
から図2の照明窓30を介して外部に出射される。これ
により、被観察部が照明される。
【0021】また、先端硬質部22の端面23には、観
察窓38が設けられ、観察窓38の後方には不図示のC
CDが配置されている。したがって、前記照明光で照明
された被観察部の画像が観察窓38を介してCCDの受
光面に結像される。CCDの基板に接続されている信号
線は、図1に示す湾曲部20、軟性部18、手元操作部
12、軟性ケーブル32、及びライトガイドコネクタ3
4に挿通されるとともに、ライトガイドコネクタ34か
ら可撓管40に挿通されて電気コネクタ42に接続され
ている。電気コネクタ42は、プロセッサと称される不
図示の画像処理ユニットに接続される。したがって、C
CDからの出力信号は、画像処理ユニットに送信され、
ここで映像信号に変換されて不図示のモニタに出力され
る。これにより、モニタに被観察部が表示され、術者は
モニタに表示された被観察部の画像を見ながら施術を行
う。
【0022】一方、図2に示す先端硬質部22の端面2
3には、図2上破線で示す送気・送水口44が形成され
る。送気・送水口44にはノズル46が取り付けられて
おり、このノズル46の噴射口48は観察窓38の表面
に向けて形成される。したがって、噴射口48から噴射
されたエア又は水は、端面23を伝わって観察窓38の
表面を流れ、この表面を洗浄する。エア又は水の供給及
び停止は、手元操作部12に設けられた送気・送水スイ
ッチ50を操作することにより行われる。なお、図1上
で符号52は、吸引スイッチであり、符号54はシャッ
タボタンである。これらについては説明を省略する。
【0023】ところで、図2に示した観察窓38は、図
3〜図6の如く対物光学系光軸Pの後方から前方に向け
てローパスフィルタ56、固定絞り板58、偏光フイル
タ(偏光素子)60、偏光フイルタ(偏光素子)62、
被写界深度変更用移動レンズ63、及び固定レンズ6
4、64…が順に配置されて構成され、これらが図3に
示した共通の鏡胴66に取り付けられている。
【0024】絞り板58は、極薄の黒色フイルタであ
り、図5(A)、図6(A)の如くその中央部には、偏
光フイルタ60、62の後述する開口61、63(円環
状中央部の光透過部)より大きい開口59が形成されて
いる。絞り板58は、開口59の中心が対物光学系光軸
Pに合致するように鏡胴66に固定される。この開口5
9が、遠点側に必要なFno.を実現するための大口径
の開口絞りとして機能する。
【0025】偏光フイルタ60、62は、照明光の被観
察体からの反射光を直線偏光にする偏光素子であり、図
5(B)、(C)、図6(B)、(C)の如くその中央
部には開口部61、63が形成されている。これらの偏
光フイルタ60、62は、開口61、63の中心が対物
光学系光軸Pに合致するように鏡胴66に配置される。
これらの開口部61、63は同径であり、近点側で必要
なFno.を実現するための小口径の開口絞りとして機
能する。なお、実施の形態では、双方の偏光フイルタ6
0、62に開口部61、63を形成したが、どちらか一
方にのみ形成しても本発明の後述する効果を達成するこ
とができる。また、透明の円盤状フイルムの円環状部に
偏光部を形成し、円環状中央部の透明部分を光透過部と
してもよい。
【0026】偏光フイルタ60は、図7に示すように鏡
胴66の外周面の一部に形成された開口部67から鏡胴
66内に挿入配置されるとともに、鏡胴66の内周面に
形成された溝68に回動自在に嵌合される。この溝68
は、図3において対物光学系光軸Pに対し直角方向に形
成される。これにより、偏光フイルタ60は、対物光学
系光軸pを中心に回動することができる。偏光フイルタ
62は、鏡胴66に固定されているが、偏光フイルタ6
0と同様に回動自在に取り付けてもよい。
【0027】鏡胴66に配置された偏光フイルタ60
は、図7の如くカム筒70のカム溝72にカムピン74
を介して連結される。カム筒70は、鏡胴66の開口部
67を覆うように鏡胴66の外周部に嵌合されるととも
に、対物光学系光軸P方向に摺動自在に嵌合されてい
る。
【0028】また、カム筒70は図8の如く、連結部7
6を介してねじ筒78と一体形成され、このねじ筒78
の雌ねじ部79に、図9に示すフレキシブルシャフト8
0の先端雄ねじ部81が螺合連結される。先端雄ねじ部
81は、その両端部81A、81Bがベース82の回動
支持部82A、82Bに回動自在に支持される。
【0029】また、フレキシブルシャフト80は、図1
の挿入部16に挿通されて、その基端部が手元操作部1
2に内蔵された図9のモータ84の出力軸に連結されて
いる。モータ84は、図1の手元操作部12に取り付け
られたスイッチ86を操作することによりON/OFF
制御されるとともに、回転方向が制御されている。した
がって、スイッチ86を操作してモータ84を正転方
向、又は逆転方向にONにすると、図9のフレキシブル
シャフト80がモータ84の動力によって回転駆動し、
先端雄ねじ部81が回転する。この時、カム筒70は鏡
胴66に嵌合されて回転止めされているので、先端雄ね
じ部81の回転力は、ねじ筒78に直進力として作用す
る。よって、スイッチ86を操作すると、ねじ筒78を
介してカム筒70が、対物光学系光軸Pの前方に向けて
押し込み操作、又は対物光学系光軸Pの後方に向けて引
き込み操作される。カム筒70、ねじ筒78、フレキシ
ブルシャフト80、モータ84及びスイッチ86が本発
明の回動手段に相当する。
【0030】カム筒70のカム溝72は、前記押し引き
操作によるカム筒70の移動ストロークにおいて、偏光
フイルタ60をカムピン74を介して90°の範囲で回
動させる形状に形成されている。また、偏光フイルタ6
0は、カム筒70が光軸P前方に最も押し込まれたスト
ローク端位置において、すなわち、偏光フイルタ60の
回動角度が偏光フイルタ62に対して0°の時、その偏
光主軸方向が偏光フイルタ62の偏光主軸方向と同一方
向になる。したがって、偏光フイルタ60の回動角度が
0°の時は、偏光フイルタ62の円環状偏光部62Aを
通過した偏光は、偏光フイルタ60の円環状偏光部60
Aに除去されず、偏光部60Aを通過する。よって、こ
の時の有効光は、絞り板58の開口59を通過した光と
なる。
【0031】一方、偏光フイルタ60は、カム筒70が
光軸P後方に最も引き込まれたストローク端位置におい
て、すなわち、偏光フイルタ60の回動角度が、偏光フ
イルタ62に対して90°の時、その偏光主軸方向が偏
光フイルタ62の偏光主軸方向と直交する。したがっ
て、偏光フイルタ60の回動角度が90°の時は、偏光
フイルタ62の偏光部62Aを通過した偏光が、偏光フ
イルタ60の偏光部60Aに除去される。よって、この
時の有効光は、偏光フイルタ60の開口61を通過した
光となる。
【0032】ところで、図3に示した被写界深度変更用
移動レンズ65は、レンズ保持枠88に保持されて鏡胴
66に移動自在に配置される。レンズ保持枠88は、図
8に示すように、レンズ保持枠88と一体に形成された
連結アーム89を介してねじ筒78に連結される。した
がって、レンズ保持枠88は、ねじ筒78の前後移動動
作に伴って光軸P方向に前後移動する。
【0033】ねじ筒78が光軸P前方に最も押し込まれ
た位置において、すなわち、被写界深度変更用移動レン
ズ65が最も前方に位置した時に、その時の被写界深度
が通常観察時の7〜100mmに設定される。また、ね
じ筒78が光軸P後方に最も引き込まれた位置におい
て、すなわち、被写界深度変更用移動レンズ65が最も
後方に位置した時に、その時の被写界深度が近接側の1
〜7mmに設定される。
【0034】なお、レンズ保持枠88は、図3、図7、
図9の如く、鏡胴66に光軸Pと平行に形成された挿入
用溝69に、アーム89を図上右側から左側に挿入する
ことにより鏡胴66に配置される。レンズ保持枠88
は、挿入用溝69に案内されてねじ筒78とともに光軸
Pに沿って前後移動する。
【0035】次に、前記の如く構成された消化管用電子
内視鏡10の作用について説明する。
【0036】まず、遠点の観察を行う場合には、スイッ
チ86を操作してねじ筒78を光軸P前方に押し込み、
偏光フイルタ60の回動角度を0°に設定するととも
に、被写界深度変更用移動レンズ65を光軸Pの前方位
置に位置させる。これにより、遠点側に必要なFno.
を実現する大口径の絞り径を、絞り板58によって取得
することができる。また、この時、被写界深度変更用移
動レンズ65による被写界深度が通常観察時の7〜10
0mmに設定されているので、被観察体を良好に撮像で
きる。また、Fno.の変化により被写界深度が変化す
るが変化した被写界深度内に観察対象がある場合には、
この操作を行えばよい。
【0037】一方、近点の観察を行う場合には、スイッ
チ86を反対方向に操作してねじ筒78を引き寄せ、偏
光フイルタ60の回動角度を90°に設定するととも
に、被写界深度変更用移動レンズ65を光軸Pの後方位
置に位置させる。これにより、近点側で必要なFno.
を実現する小口径の開口絞りを、偏光フイルタ60、6
2の開口61、63によって取得することができる。こ
の開口61、63は、絞り板58の開口59よりも径が
小さいので、近点の観察を良好に行うことができる。ま
た、この時、被写界深度変更用移動レンズ65による被
写界深度が近接側の1〜7mmに設定されているので、
被観察体を良好に撮像できる。
【0038】このように、内視鏡10では、対物レンズ
光学系38に2枚の偏光フイルタ60、62からなる薄
型の可変絞りを配置することで、配置スペース的に問題
のない小型の可変絞り装置を観察窓38に配置すること
ができる。そして、このうちの1枚の偏光フイルタ60
を対物光学系光軸Pを中心に回動させ、観察窓38に取
り込む反射光の光量を増減させることにより、絞り径を
模擬的に拡縮する。すなわち、照明光が十分に足りてい
る近点では、前記光量を減少させて近点側の観察距離を
短くし、照明光の不足する遠点では、前記光量を増加さ
せる。これにより、遠点で明るい観察像を得ることがで
きる。また、偏光フイルタ60の回動機構と被写界深度
変更用移動レンズ65の移動機構とを共用したので、各
々が別個に設けられたものと比較して、その機構を簡素
化できる。
【0039】図10は、固定側の偏光フイルタ62が、
観察窓38を構成する一つのレンズ64の端面に取り付
けられた例が示されている。これにより、レンズ64と
一緒に偏光フイルタ62を観察窓38に組み込むことが
できるので、偏光フイルタ60、62を有する観察窓3
8の組み立てが容易になる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る内視鏡
によれば、対物光学系に2枚の偏光素子からなる薄型の
可変絞りを配置することで小型の可変絞り装置を対物光
学系に配置することができ、このうちの1枚の偏光素子
を対物光学系光軸を中心に回動させ、対物光学系に取り
込む反射光の光量を増減させることにより、照明光が十
分に足りている近点では前記光量を減少させて近点側の
観察距離を短くし、照明光の不足する遠点では前記光量
を増加させるようにしたので、遠点で明るい観察像を得
ることができる。
【0041】請求項2に記載の発明は、前記対物光学系
内に、前記偏光素子の開口より大きい開口が形成された
絞り板を配置したので、遠点の観察を行う場合に、この
絞り板の開口を絞り開口とすることができる。
【0042】請求項3に記載の発明は、前記2枚の偏光
素子のうち少なくとも1枚の偏光素子を、前記対物光学
系を構成する一つのレンズに取り付けたので、偏光素子
を有する対物光学系の組み立てが容易になる。
【0043】請求項4に記載の発明は、偏光素子の回動
に連動して光軸方向に移動する被写界深度変更用レンズ
を対物光学系に設けたので、遠点側及び近点側に合わせ
て被写界深度を変更することができ、よって、被写界深
度を深くとることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の消化管用電子内視鏡を示した全体
【図2】図1の電子内視鏡の先端硬質部の端面を示した
【図3】図1に示した電子内視鏡の観察窓の断面図
【図4】図3に示した観察窓の構成を示す模式図
【図5】絞り板の開口が有効である場合の絞り板と2枚
の偏光フイルタの説明図
【図6】2枚の偏光フイルタの開口が有効である場合の
絞り板と2枚の偏光フイルタの説明図
【図7】偏光フイルタの回動手段の構成を示す組立斜視
【図8】偏光フイルタ及び被写界深度変更用移動レンズ
の駆動部材を示す斜視図
【図9】偏光フイルタ及び被写界深度変更用移動レンズ
の駆動装置を示す斜視図
【図10】偏光フイルタが対物レンズに取り付けられた
例を示す説明図
【符号の説明】
10…電子内視鏡、12…手元操作部、16…挿入部、
38…観察窓、56…ローパスフィルタ、58…固定絞
り板、59…固定絞り板の開口、60、62…偏光フイ
ルタ、61、63…偏光フイルタの開口、64…固定レ
ンズ、65…被写界深度変更用移動レンズ、66…鏡
胴、70…カム筒、78…ねじ筒、80…フレキシブル
シャフト、84…モータ、86…スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 7/08 G02B 7/08 C 5C022 23/26 23/26 C 5C054 H04N 5/225 H04N 5/225 C 7/18 7/18 M Fターム(参考) 2H040 BA00 CA22 DA12 2H044 AG01 DA03 DB02 DC01 DD01 DE01 2H049 BA02 BB03 BB05 BC21 2H080 AA19 AA31 AA32 AA54 CC02 CC07 4C061 AA01 AA04 CC06 DD03 FF40 FF47 LL02 NN01 PP12 RR06 RR13 RR18 RR26 5C022 AA09 AB13 AC55 5C054 AA04 CG08 ED02 HA12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明光を被写体に照射し、その被写体像
    を対物光学系を介して撮像する内視鏡において、 前記対物光学系内に少なくとも2枚の偏光素子が配置さ
    れ、該2枚の偏光素子のうち少なくとも1枚の偏光素子
    の偏光部が円環状に形成されるとともに、2枚の偏光素
    子のうち少なくとも1枚の偏光素子を対物光学系光軸を
    中心に回動させる回動手段が設けられたことを特徴とす
    る内視鏡。
  2. 【請求項2】 前記対物光学系内には、前記偏光素子の
    円環状中央部の光透過部より大きい開口が形成された絞
    り板が配置されることを特徴とする請求項1に記載の内
    視鏡。
  3. 【請求項3】 前記2枚の偏光素子のうち少なくとも1
    枚の偏光素子が、前記対物光学系を構成する一つのレン
    ズに取り付けられていることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の内視鏡。
  4. 【請求項4】 前記対物光学系には、被写界深度変更用
    レンズが対物光学系の光軸方向に前後移動自在に設けら
    れ、該被写界深度変更用レンズは、前記回動手段による
    前記偏光素子の回動に連動して光軸方向に前後移動する
    ことを特徴とする請求項1、2又は3のうちいずれか1
    項に記載の内視鏡。
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