JPH08247814A - 感熱式流量センサ - Google Patents

感熱式流量センサ

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JPH08247814A
JPH08247814A JP7052161A JP5216195A JPH08247814A JP H08247814 A JPH08247814 A JP H08247814A JP 7052161 A JP7052161 A JP 7052161A JP 5216195 A JP5216195 A JP 5216195A JP H08247814 A JPH08247814 A JP H08247814A
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JP
Japan
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heating element
circuit
temperature measuring
measuring element
temperature
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Application number
JP7052161A
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English (en)
Inventor
Norihiko Murata
憲彦 村田
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Ricoh Seiki Co Ltd
Ricoh Elemex Corp
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Seiki Co Ltd
Ricoh Elemex Corp
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 センサ駆動回路のオフセットの改善、及び、
センサ出力の安定化を図ること。 【構成】 駆動停止手段SW1により発熱体Rhへの供
給電力を停止した状態で、ブリッジ調整手段15を用い
て温度差検出用ブリッジ回路14の出力調整を行うこと
によって、常にブリッジ回路が調整された状態で流量の
実測定を行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体の流速から流量を
測定する感熱式流量センサに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、Si等の基板上に架橋構造を有
し、橋(マイクロブリッジ)上に、発熱体、発熱体を中
心とする一対の測温体(上流測温体、下流測温体)、発
熱体の熱的影響を受けにくい基板面上に設けられた流体
温度測温体等を備え、気体流による気体の温度変化を利
用して流量を測定する方式の感熱式流量センサが提案さ
れている(例えば、特開平56−18381号公報、特
開昭60−142268号公報、特開昭61−2742
22号公報、実公平5−35289号公報、特開平6−
230021号公報等参照)。
【0003】ここで、特開平6−230021号公報の
例(本出願人により出願されている)を図9に基づいて
説明する。基板1上には電気的絶縁膜が形成されてお
り、基板表面をエッチングして堀2及びその堀2の上部
にマイクロブリッジ3が形成されている。マイクロブリ
ッジ3上には、気体流路に対して中央部分に発熱体Rh
及びこれに隣接して発熱体温度測温体Rsが設けられ、
これら発熱体Rh及び発熱体温度測温体Rsを挾んだ気
体上流及び下流側には上流測温体Ru、下流測温体Rd
が設けられている。また、発熱体Rhの熱的影響を受け
にくい部位の基板1の電気的絶縁膜上には、流体温度測
温体Rfが設けられている。そして、流体温度測温体R
fと発熱体温度測温体Rsとは第1ブリッジ回路4に接
続され、この第1ブリッジ回路4はOPアンプ5を介し
てRh駆動回路6に接続されている。また、上流測温体
Ru、下流測温体Rdは、第2ブリッジ回路7に接続さ
れている。第1,第2ブリッジ回路4,7は、A/D変
換器8に接続され、メモリ演算器9を介して流速が出力
される。
【0004】この場合、流体温度測温体Rfと発熱体温
度測温体Rsとの温度差を第1ブリッジ回路4により検
出し、その温度差を一定に保つように発熱体Rhの駆動
がなされ、Rh駆動回路6の出力値f1 から流速が測定
される。このとき、上流測温体Ruと下流測温体Rdと
の温度差を第2ブリッジ回路7により検出し、その出力
値f2 が零となる点を流速が零であると判断し、その流
速が零に相当する値をメモリ演算器9に格納しておく。
そして、流速が零又は零近傍の範囲にあるときに、零点
補正を行い、これにより正確な流速の演算処理を行うよ
うにしている。
【0005】また、感熱式流量センサの他の従来例とし
て、図示しない基板の堀上にマイクロブリッジが形成さ
れ、このマイクロブリッジ上に、発熱体Rhと、この発
熱体の気体上流側に位置する上流測温体Ruと、気体下
流側に位置する下流測温体Rdとが形成され、これら上
下流の測温体Ru,Rdの温度差をそれぞれ検出するこ
とにより流量を測定するものがある。図10は、その上
下流の測温体Ru,Rdの温度差を検出する回路例を示
す。発熱体Rhは発熱体駆動回路10により駆動制御さ
れ、上下流の測温体Ru,Rdは固定抵抗R1 ,R2
(基準抵抗)と共にブリッジ回路11(ホイートストン
ブリッジ回路)を構成している。この場合、まず、発熱
体Rhへの供給電力を停止した状態で、ブリッジ回路1
1のバランス(ブリッジ調整)を合わせる。このブリッ
ジ回路11のバランスは、差動増幅器12の出力電圧V
d-u の値により求められ、バランスが合った状態では、 R1Rdo=R2Ruo …(1) Ruo:上流測温体の基準温度における抵抗値 Rdo:下流測温体の基準温度における抵抗値 の関係が成り立つ。このようにして、ブリッジ回路11
を調整した後、発熱体Rhを加熱し、実測定に入る。流
量が0の状態では、発熱体Rhからの熱が一対の上下流
の測温体Ru,Rdに等しく拡散するため、上流測温体
Ruと下流測温体Rdとの温度差出力は0となる。これ
に対して、気体の流れが生じると、上流測温体Ruは気
体流により熱を奪われ、流量が0のときと比較して温度
が下がる。このとき、下流測温体Rdには気体流により
発熱体Rhからの熱が運搬されるため、流量が0のとき
と比較して温度が上がる。図11は、流量と、上下流の
測温体Ru,Rdの温度との関係を示す。差動増幅器1
2の出力電圧Vd-u の値は、
【0006】
【数1】
【0007】α:各測温体の基準温度における温度係数 ΔTu,ΔTd:各測温体の基準温度からの温度変化 Vsp:ブリッジ回路への印加電圧 として表わされる。(1)、(2)式より、流量が0の
ときの発熱体Rhの熱拡散が流れの方向に対して対称
で、ΔTu=ΔTdが成立すると仮定するならば、V
d-u =0となり、零入力状態のセンサ出力(オフセッ
ト)が0となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ブリッジ回路
(ブリッジ回路11、第1,第2ブリッジ回路4,7)
での手動調整による初期の調整ずれや、各抵抗体の経時
変化によるブリッジバランスの経時的なずれによって、
センサ出力がドリフトする場合がある。このような問題
に対して、ブリッジ回路のバランスをレーザ・トリミン
グによって調整したセンサもあるが、このような調整を
行ってもセンサ上の薄膜抵抗体の抵抗値は時間の経過と
共に変化する傾向にあり、これにより、経時的にブリッ
ジ回路のバランスずれが生じることになる。
【0009】また、実公平5−35289号公報のよう
に、発熱体への電力供給を停止して基準入力状態を作り
出す手段と、この基準入力状態でのセンサ出力(誤差信
号)を記録する手段とを有し、測定時の出力から誤差信
号を差し引くという例がある。しかし、今、経時的にブ
リッジ回路のバランスが崩れて、発熱体Rhの非加熱時
に、上流測温体Ruと下流測温体Rdとの電圧差が、
【0010】
【数2】
【0011】だけ生じたとすると、発熱体Rhを加熱し
た時のRuとRdとの電圧差ε´は、ΔTu=ΔTd=
ΔTが成立すると仮定すれば、
【0012】
【数3】
【0013】として表わされる。この式からわかるよう
に、ε´≠εであることは明らかであり、完全にオフセ
ットを除去することは不可能である。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、発熱体への供給電力を停止する駆動停止手段と、上
流測温体と下流測温体とこれら測温体に各々直列に接続
された基準抵抗体とを有する温度差検出用ブリッジ回路
と、駆動停止手段により発熱体への供給電力を停止した
状態で温度差検出用ブリッジ回路の出力調整を行うブリ
ッジ調整手段とを感熱式流量センサ内に備えるようにし
た。
【0015】請求項2記載の発明では、発熱体への供給
電力を停止する駆動停止手段と、上流測温体と下流測温
体との各々に一定電流を供給する温度差検出用定電流回
路と、駆動停止手段により発熱体への供給電力を停止し
た状態で上流測温体及び下流測温体の電位差が互いに等
しくなるように調整を行う定電流調整手段とを感熱式流
量センサ内に備えるようにした。
【0016】請求項3記載の発明では、流体温度測温体
と発熱体温度測温体との温度差を一定に保持するように
発熱体への供給電力を制御する駆動制御手段と、発熱体
への供給電力を停止する駆動停止手段と、上流測温体と
下流測温体とこれら測温体に各々直列に接続された基準
抵抗体とを有する温度差検出用ブリッジ回路と、駆動停
止手段により発熱体への供給電力を停止した状態で温度
差検出用ブリッジ回路の出力調整を行うブリッジ調整手
段とを感熱式流量センサ内に備えるようにした。
【0017】請求項4記載の発明では、流体温度測温体
と発熱体温度測温体との温度差を一定に保持するように
発熱体への供給電力を制御する駆動制御手段と、発熱体
への供給電力を停止する駆動停止手段と、上流測温体と
下流測温体との各々に一定電流を供給する温度差検出用
定電流回路と、駆動停止手段により発熱体への供給電力
を停止した状態で上流測温体及び下流測温体の電位差が
互いに等しくなるように調整を行う定電流調整手段とを
備えるようにした。
【0018】請求項5記載の発明では、請求項1又は3
記載の発明において、ブリッジ調整手段は、温度差検出
用ブリッジ回路の出力端子間の電位差を増幅する差動増
幅器と、この差動増幅器の出力側に設けられた誤差検出
用増幅器と、この誤差検出用増幅器と温度差検出用ブリ
ッジ回路との間に設けられたブリッジ回路調整用回路
と、差動増幅器と誤差検出用増幅器との間及び誤差検出
用増幅器とブリッジ回路調整用回路との間の接続状態を
切替える切替手段と、実測定前に前記切替手段と駆動停
止手段との切替タイミングを制御する切替タイミング制
御手段とによってブリッジ調整手段を構成した。
【0019】請求項6記載の発明では、請求項2又は4
記載の発明において、温度差検出用定電流回路の上流測
温体及び下流測温体の電位差を増幅する差動増幅器と、
この差動増幅器の出力側に設けられた誤差検出用増幅器
と、この誤差検出用増幅器と温度差検出用定電流回路と
の間に設けられた定電流回路調整用回路と、差動増幅器
と誤差検出用増幅器との間及び誤差検出用増幅器と定電
流回路調整用回路との間の接続状態を切替える切替手段
と、実測定前に前記切替手段と駆動停止手段との切替タ
イミングを制御する切替タイミング制御手段とによって
定電流調整手段を構成した。
【0020】請求項7記載の発明では、請求項5又は6
記載の発明において、差動増幅器の入力端子間を短絡す
る短絡手段と、駆動停止手段により発熱体への供給電力
を停止し前記短絡手段により差動増幅器の入力端子を短
絡した状態でその差動増幅器の出力値を零調整する零調
整手段とを付加させた。
【0021】
【作用】請求項1記載の発明においては、駆動停止手段
により発熱体への供給電力を停止した状態で、ブリッジ
調整手段により温度差検出用ブリッジ回路の出力調整を
行うことによって、センサ内の各抵抗の経時変化等の影
響を受けることなく、常に温度差検出用ブリッジ回路が
調整された状態で、流量の実測定を行うことが可能とな
る。
【0022】請求項2記載の発明においては、駆動停止
手段により発熱体への供給電力を停止した状態で、定電
流調整手段により上流測温体及び下流測温体の電位差が
互いに等しくなるように調整を行うことによって、セン
サ内の各抵抗の経時変化等の影響を受けることなく、常
に温度差検出用定電流回路が調整された状態で、流量の
実測定を行うことが可能となる。
【0023】請求項3記載の発明においては、駆動制御
手段により流体温度測温体と発熱体温度測温体との温度
差を一定に保持するように発熱体への供給電力を制御す
る傍熱駆動方式を採用することによって、請求項1,2
記載の発明のような直熱駆動方式のセンサに比べて、抵
抗値の経時変化の激しい発熱体ではなく、通電量の小さ
い発熱体温度測温体を用いて温度設定を行うため、温度
設定値の経時変化を小さくすることができる。また、駆
動停止手段により発熱体への供給電力を停止した状態
で、ブリッジ調整手段により温度差検出用ブリッジ回路
の出力調整を行うことによって、センサ内の各抵抗の経
時変化等の影響を受けることなく、常に温度差検出用ブ
リッジ回路が調整された状態で、流量の実測定を行うこ
とが可能となる。
【0024】請求項4記載の発明においては、駆動制御
手段により流体温度測温体と発熱体温度測温体との温度
差を一定に保持するように発熱体への供給電力を制御す
る傍熱駆動方式を採用することによって、請求項1,2
記載の発明のような直熱駆動方式のセンサに比べて、抵
抗値の経時変化の激しい発熱体ではなく、通電量の小さ
い発熱体温度測温体を用いて温度設定を行うため、温度
設定値の経時変化を小さくすることができる。また、駆
動停止手段により発熱体への供給電力を停止した状態
で、定電流調整手段により上流測温体及び下流測温体の
電位差が互いに等しくなるように調整を行うことによっ
て、センサ内の各抵抗の経時変化等の影響を受けること
なく、常に温度差検出用定電流回路が調整された状態
で、流量の実測定を行うことが可能となる。
【0025】請求項5記載の発明においては、切替タイ
ミング制御手段を用いて、実測定前の段階で、差動増幅
器と誤差検出用増幅器との間及び誤差検出用増幅器とブ
リッジ回路調整用回路との間の接続状態を切替える切替
手段、及び、発熱体への電力供給を停止する駆動停止手
段の切替タイミングを制御することによって、温度差検
出用ブリッジ回路のブリッジ調整時に誤った信号が入ら
なくなり、調整精度を向上させることができる。
【0026】請求項6記載の発明においては、切替タイ
ミング制御手段を用いて、実測定前の段階で、差動増幅
器と誤差検出用増幅器との間及び誤差検出用増幅器と定
電流回路調整用回路との間の接続状態を切替える切替手
段、及び、発熱体への電力供給を停止する駆動停止手段
の切替タイミングを制御することによって、定電流回路
調整用回路の定電流調整時に誤った信号が入らなくな
り、調整精度を向上させることができる。
【0027】請求項7記載の発明においては、駆動停止
手段により発熱体への供給電力を停止し、かつ、短絡手
段により差動増幅器の入力端子を短絡した状態で、零調
整手段により差動増幅器の出力値を零となるように調整
することによって、その零調整後、温度差検出用ブリッ
ジ回路又は温度差検出用定電流回路を自動調整するよう
な場合においても、差動増幅器のオフセット電圧により
その自動調整機能が影響を受けるようなことがない。
【0028】
【実施例】本発明の第一の実施例を図1及び図2に基づ
いて説明する(請求項1,5記載の発明に対応する)。
なお、従来例と同一部分についての説明は省略し、その
同一部分については同一符号を用いる。
【0029】感熱式流量センサを構成するセンサ駆動回
路は、図1に示すように、発熱体Rhを駆動制御する発
熱体駆動部13と、温度差検出用ブリッジ回路14と、
ブリッジ調整手段としてのブリッジ調整回路15とに大
別される。発熱体駆動部13は、発熱体Rhを駆動する
発熱体駆動回路10と、駆動停止手段としてのスイッチ
SW1とからなっている。このSW1を切替えることに
よって、発熱体駆動回路10への電力Vspの供給を停止
することが可能となる。また、温度差検出用ブリッジ回
路14は、上流測温体Ruに基準抵抗体R1 が接続さ
れ、下流測温体Rdに基準抵抗体R2 と電圧調整部16
とが接続されることによって構成される。この電圧調整
部16は、抵抗rとMOSトランジスタ16aとの並列
回路からなっている。また、ブリッジ調整回路15は、
温度差検出用ブリッジ回路14の出力端子間の電位差を
増幅する差動増幅器17と、切替手段としてのスイッチ
SW2と、誤差検出用増幅器18と、切替手段としての
スイッチSW3と、ブリッジ回路調整用回路19と、実
測定前に、SW1,SW2,SW3の切替タイミングを
制御する切替タイミング制御手段(CPUからの命令)
とからなっている。
【0030】このような構成において、温度差検出用ブ
リッジ回路14の調整を行う場合について述べる。この
回路調整時には、SW1をOFFにして発熱体Rhへの
電力供給を停止した状態にして、SW2,SW3共にO
N状態に切替える。これにより、温度差検出用ブリッジ
回路14と差動増幅器17との前向きの伝達経路と、誤
差検出用増幅器18とブリッジ回路調整用回路19との
帰還経路とによって、閉ループ制御系が構成される。こ
れにより、ブリッジ回路調整用回路19は制御電圧Vb
を温度差検出用ブリッジ回路14のMOSトランジスタ
16aに出力し、これによりブリッジのバランスが合う
ように制御がなされる。そして、このようなバランス制
御は、差動増幅器17の出力が基準電圧(Vref )にな
るまで行われる。このような手順に従って温度差検出用
ブリッジ回路14の自動調整が行われる。
【0031】このようにして温度差検出用ブリッジ回路
14の調整を行った後、ブリッジ調整回路15内のSW
2,SW3をOFFとし、SW1をONにして発熱体R
hに電力を供給し、センサを駆動して流量の実測定を行
う。この実測定中は、ブリッジ調整回路15は温度差検
出用ブリッジ回路14から切り離されているが、ブリッ
ジ回路調整用回路19は制御電圧Vbをホールドしてい
るため、実測定中においてもブリッジ回路が調整された
状態が保持されている。
【0032】ここで、SW1,SW2,SW3の切替タ
イミングの制御を行う切替タイミング制御手段について
説明する。例えば、ブリッジ回路調整時から実測定に移
る際に、SW1をONに切り替えてからSW2,SW3
をOFFにすると、誤った信号(電圧)がブリッジ回路
調整用回路19に保持されてしまい、流量測定精度に大
きな影響を及ぼす。そこで、今、そのような誤った信号
が記憶保持されないようにするために、以下の手順
(,) 〔ブリッジ回路調整→実測定に切替わる時〕 SW3をOFFにする SW2をOFF、SW1をONにし、発熱体Rhに
電力を供給する 〔実測定→ブリッジ回路調整に切替わる時〕 SW1をOFFにし、発熱体Rhへの電力供給を停
止する SW2をONにする SW3をONにする に従ってスイッチ切替えを行う。
【0033】図2は、そのようなSW1〜SW3の動作
タイミングを示す。このようにブリッジ回路調整から実
測定への切替タイミングと、実測定からブリッジ回路調
整への切替タイミングを制御することによって、ブリッ
ジ回路調整時に誤った信号が入らなくなり、調整精度を
向上させることができる。従って、このようなことか
ら、温度差検出用ブリッジ回路14内の各抵抗の経時変
化等が生じても、実測定を行う前の段階では常にそのブ
リッジ回路の調整が行われた状態となっているため、流
速の実測定を精度良く行うことが可能となり、これによ
り、オフセット及びドリフト特性の大幅な改善を行える
と共に、センサ出力の安定化を図ることができる。
【0034】本発明の第二の実施例を図3及び図4に基
づいて説明する(請求項1,5,7記載の発明に対応す
る)。なお、前述した第一の実施例(図1参照)と同一
部分についての説明は省略し、その同一部分については
同一符号を用いる。
【0035】本センサ駆動回路は、図1のセンサ駆動回
路に差動増幅器17のオフセット調整機能を付加させた
ものである。すなわち、図3に示すように、温度差検出
用ブリッジ回路14と差動増幅器17との間には、短絡
手段としてのスイッチSW4が接続されている。差動増
幅器17には、閉ループを構成する形で零調整手段とし
ての零調整回路20が設けられている。この零調整回路
20は、スイッチSW5と、誤差検出用増幅器21と、
スイッチSW6と、差動増幅器調整用回路22とからな
っている。
【0036】以下、零調整回路20の動作を中心に説明
する。まず、差動増幅器調整時には、SW1をOFFと
し、SW4をM点からO点側に切替えて差動増幅器17
の入力端子間を短絡する。さらに、SW5,SW6をO
Nとし、SW2,SW3をOFFとすることにより、差
動増幅器17の出力電圧が基準電圧(Vref )となるよ
うに調整される。このようにして差動増幅器17のオフ
セット調整が行われる。図4は、その動作タイミングを
示したものである。
【0037】その後は、ブリッジ回路調整、実測定を順
次行う。すなわち、ブリッジ回路調整時には、SW1を
OFFとし、SW4をM点側に切替え、SW5,SW6
をOFFとし、SW2,SW3をONとすることによ
り、ブリッジ調整が行われる。そして、このようにして
差動増幅器17のオフセット調整及び温度差検出用ブリ
ッジ回路14のブリッジ調整がなされた状態で、実測定
時には、SW1をONとし、SW4をM点側にしたまま
で、SW2,SW3,SW5,SW6をOFFにする。
このようにした状態でセンサを駆動させ、流量を測定す
る。この実測定中には、零調整回路20及びブリッジ調
整回路15は温度差検出用ブリッジ回路14から切り離
されるが、差動増幅器調整用回路22の制御電圧Vd
と、ブリッジ回路調整用回路19の制御電圧Vbとはホ
ールド機能によりホールドされているため、差動増幅器
17のオフセット調整と温度差検出用ブリッジ回路14
のブリッジ調整とが保たれた状態で実測定を行うことが
できる。
【0038】上述したように、発熱体Rhへの供給電力
を停止し、かつ、差動増幅器17の入力端子を短絡した
状態で、零調整回路20により差動増幅器17のオフセ
ット調整するようにしたので、そのオフセット調整後、
温度差検出用ブリッジ回路14を自動調整するような場
合においても、差動増幅器17のオフセット電圧により
その自動調整機能が影響を受けるようなことをなくすこ
とができ、これにより実測定時の測定精度を高めること
ができる。しかも、この場合、図4のようなタイミング
により各SW1〜SW6を切替えていくため、誤った信
号(電圧)が記憶されず、測定精度をさらに高めること
ができる。
【0039】次に、本発明の第三の実施例を図5及び図
6に基づいて説明する(請求項2,6記載の発明に対応
する)。なお、前記各実施例と同一部分についての説明
は省略し、その同一部分については同一符号を用いる。
【0040】本実施例では、前述した温度差検出用ブリ
ッジ回路14の代わりに、温度差検出用定電流回路23
を設けたものである。これにより、本センサ駆動回路
は、図5に示すように、発熱体Rhを駆動制御する発熱
体駆動部13と、温度差検出用定電流回路23と、定電
流調整手段としての定電流調整回路24とによって構成
される。この場合、温度差検出用定電流回路23は、上
流測温体Ruに電流源25aを接続し、下流測温体Rd
に電流源25bを接続することによって構成される。ま
た、定電流調整回路24は、温度差検出用定電流回路2
3の出力端子間の電位差を増幅する差動増幅器17と、
切替手段としてのスイッチSW2と、誤差検出用増幅器
18と、切替手段としてのスイッチSW3と、定電流回
路調整用回路26と、実測定前に、SW1,SW2,S
W3の切替タイミングを制御する切替タイミング制御手
段(CPUからの命令)とからなっている。
【0041】以下、温度差検出用定電流回路23の調整
を行う場合について述べる。この回路調整時には、SW
1をOFFにして発熱体Rhへの電力供給を停止した状
態にして、SW2,SW3共にON状態に切替える。こ
れにより、温度差検出用定電流回路23と差動増幅器1
7との前向きの伝達経路と、誤差検出用増幅器18と定
電流回路調整用回路26との帰還経路とによって、閉ル
ープ制御系が構成される。これにより、定電流回路調整
用回路26は制御電圧Vcを温度差検出用定電流回路2
3に出力し、これにより上流測温体Ruと下流測温体R
dとの電圧差が零に近づくように制御がなされる。そし
て、このような制御は、差動増幅器17の出力が基準電
圧(Vref )になるまで行われる。このような手順に従
って上・下流の測温体Ru,Rdの自動調整が行われ
る。
【0042】このようにして温度差検出用定電流回路2
3における上・下流の測温体Ru,Rdの電圧が等しく
なった状態で、定電流調整回路24内のSW2,SW3
をOFFとし、SW1をONにして発熱体Rhに電力を
供給し、センサを駆動して流量の実測定を行う。この実
測定中は、定電流調整回路24は温度差検出用定電流回
路23から切り離されているが、定電流回路調整用回路
26は制御電圧Vcをホールドしているため、実測定中
においても上・下流の測温体Ru,Rdの電圧が等しい
状態が保持されている。また、本実施例の場合にも、S
W1,SW2,SW3の切替タイミング(切替タイミン
グ制御手段)を、前述した第一の実施例の図2に示すよ
うなタイミング手順に従って切替えを行うことによっ
て、オフセット・ドリフト特性の大幅な改善が図れると
共に、センサ出力の安定化を実現することができる。ま
た、図6は、流量変化に対する温度差検出用定電流回路
23の出力電圧の波形A及び温度差検出用ブリッジ回路
14の出力電圧の波形Bを示す。この場合、波形Aの方
が飽和しにくい理由としては、発熱体Rhからの放熱に
より上下流の測温体Ru,Rdの抵抗値が上がっても、
それら測温体Ru,Rdに流れる電流が減少せず、抵抗
値変化に対する出力電圧の変化が大きくなるからであ
る。これにより、一段と広い範囲に渡って流量の測定を
行うことができる。
【0043】次に、本発明の第四の実施例を図7に基づ
いて説明する(請求項2,6,7記載の発明に対応す
る)。なお、前記各実施例と同一部分についての説明は
省略し、その同一部分については同一符号を用いる。
【0044】本装置は、図5のセンサ駆動回路に差動増
幅器17のオフセット調整機能を付加させたものであ
る。すなわち、温度差検出用定電流回路23と差動増幅
器17との間には、短絡手段としてのスイッチSW4が
接続されている。差動増幅器17には、閉ループを構成
する形で零調整手段としての零調整回路20が設けられ
ている。この零調整回路20は、スイッチSW5と、誤
差検出用増幅器21と、スイッチSW6と、差動増幅器
調整用回路22とからなっている。
【0045】以下、零調整回路20の動作を中心に説明
する。まず、差動増幅器調整時には、SW1をOFFと
し、SW4をM点からO点側に切替えて差動増幅器17
の入力端子間を短絡する。さらに、SW5,SW6をO
Nとし、SW2,SW3をOFFとすることにより、差
動増幅器17の出力電圧が基準電圧(Vref )となるよ
うに調整される。このようにして差動増幅器17のオフ
セット調整が行われる。
【0046】その後は、定電流回路調整、実測定を順次
行う。すなわち、定電流回路調整時には、SW1をOF
Fとし、SW4をM点側に切替え、SW5,SW6をO
FFとし、SW2,SW3をONとすることにより、上
下流の測温体Ru,Rdの電圧が等しくなるように自動
調整が行われる。そして、このようにして差動増幅器1
7のオフセット調整及び定電流調整回路24の調整がな
された状態で、実測定時には、SW1をONとし、SW
4をM点側にしたままで、SW2,SW3,SW5,S
W6をOFFにする。このようにした状態でセンサを駆
動させ、流量を測定する。この実測定中には、零調整回
路20及び定電流調整回路24は温度差検出用定電流回
路23から切り離されるが、差動増幅器調整用回路22
の制御電圧Vdと、定電流回路調整用回路26の制御電
圧Vcとはホールド機能によりホールドされているた
め、差動増幅器17のオフセット調整と温度差検出用定
電流回路23の調整とが保たれた状態で実測定を行うこ
とができる。
【0047】上述したように、発熱体Rhへの供給電力
を停止し、かつ、差動増幅器17の入力端子を短絡した
状態で、零調整回路20により差動増幅器17のオフセ
ット調整するようにしたので、そのオフセット調整後、
温度差検出用定電流回路23を自動調整するような場合
においても、差動増幅器17のオフセット電圧によりそ
の自動調整機能が影響を受けるようなことがなくなり、
実測定時の測定精度を高めることができる。しかも、こ
の場合、図4のようなタイミングにより各SW1〜SW
6を切替えていくため、誤った信号(電圧)が記憶され
ず、測定精度をさらに高めることができる。
【0048】以上、これまでの各実施例で述べてきた感
熱式流量センサの各センサ駆動回路(図1、図3、図
5、図7参照)は、従来技術で述べた感熱式流量センサ
(特開平6−230021号公報、図9参照)における
センサ駆動回路としても利用することができる。図9の
感熱式流量センサは、既に説明したように、傍熱駆動方
式(発熱体温度測温体Rsと流体温度測温体Rfとの温
度差を一定に保って駆動する方式)である。この傍熱駆
動方式は、直熱駆動方式(発熱体Rhと流体温度測温体
Rfとの温度差を一定に保って駆動する方式)に比べ
て、以下の利点がある。すなわち、 電源の利用効率が良く、回路構成の自由度が大きい 流体温度測温体Rfの自己発熱を極力抑えることが
できる 発熱体Rhは一般に通電量が大きく、経時変化が激
しいため、直熱駆動方式では温度設定値の経時変化が大
きくなるのに対して、通電量の小さな発熱体温度測温体
Rsを用いるため、温度設定値の変化が小さい のような利点がある。このような利点をもつ感熱式流量
センサを例えば図3のセンサ駆動回路に適用した場合に
は、図9の上下流の測温体Ru,Rdは図3の温度差検
出用ブリッジ回路14内に適用される。これにより、セ
ンサ出力のオフセットの大幅な減少を図り、センサ出力
の安定化を図れると共に、温度設定の経時変化の少ない
センサを得ることが可能となる。
【0049】次に、感熱式流量センサの具体的な構成例
を図8に基づいて説明する。ここでは、前述した図3の
センサ駆動回路を用いる。まず、発熱体駆動部13の発
熱体駆動回路10内には、流体温度測温体Rfと発熱体
温度測温体Rsと固定抵抗r1,r2,r3 とから構成さ
れるブリッジ回路27(ただし、この例では傍熱駆動方
式とする)が設けられている。このブリッジ回路27の
端子間の電位差は、OPアンプ28により増幅され、バ
ッファ回路29を介して発熱体Rhに電力が供給され
る。温度差検出用ブリッジ回路14のMOSトランジス
タ16aはPチャンネルMOSFETからなるものであ
り、ゲート電圧によってドレイン−ソース間の抵抗値が
制御される可変抵抗素子として使用される。差動増幅器
17は、3つのOPアンプ30a,30b,30cによ
り構成された高入力インピーダンスであり、この出力側
はSW2、SW5を介して、誤差検出用増幅器18,2
1にそれぞれ接続されている。ブリッジ回路調整用回路
19のキャパシタ31は制御電圧Vbを記憶保持し、差
動増幅器調整用回路22のキャパシタ32は制御電圧V
dを記憶保持する。ブリッジ回路調整用回路19の出力
は温度差検出用ブリッジ回路14のMOSトランジスタ
16aに接続され、差動増幅器調整用回路22の出力は
差動増幅器17の出力段の非反転端子Pに接続されてい
る。これにより、差動増幅器17の出力段に接続された
誤差検出用増幅器18と、ブリッジ回路調整用回路19
とにより閉ループ制御系が構成され、差動増幅器17の
出力段に接続された誤差検出用増幅器21と、差動増幅
器調整用回路22とにより閉ループ制御系が構成され
る。この場合、誤差検出用増幅器18,21は、調整の
精度を決定する重要なものであり、直流利得が大きくな
るように設定されている。従って、このようなセンサ駆
動回路を用いて差動増幅器17のオフセット調整、温度
差検出用ブリッジ回路14のブリッジ調整、実測定を行
う場合には、SW1〜SW6を図4のタイミングチャー
トの順序に従って順次切替えることによって実行でき
る。
【0050】そして、そのような自動調整機能が付加さ
れたセンサ駆動回路と、従来の自動調整機能が付加され
ていないセンサ駆動回路とを、同一の感熱式流量センサ
にそれぞれ組み込んだ状態で実験を行い、出力の安定性
を比較した。実験条件としては、両センサを同一の温度
設定値(ΔT)とし、差動増幅器17の直流利得を50
0として傍熱駆動させ、センサ及び気体流路を一定温度
(25°C)に保持し、センサ駆動回路を自然放置した
状態で、10日間で10回流量−出力特性の値を調べる
ことによって行った。このような実験結果、従来型のセ
ンサにおいては、流量0の時のセンサ出力(オフセッ
ト)が約±50mV変動したのに対して、本センサにお
いてはオフセット変動量は±5mV程度に抑えられた。
従って、このように従来に比べて1/10程度にオフセ
ット変動量を抑えられることから、センサ出力の安定化
を図ることができる。
【0051】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、発熱体への供給
電力を停止する駆動停止手段と、温度差検出用ブリッジ
回路と、駆動停止手段により発熱体への供給電力を停止
した状態で温度差検出用ブリッジ回路の出力調整を行う
ブリッジ調整手段とを設けたので、常に温度差検出用ブ
リッジ回路が調整された状態で流量の実測定を行うこと
ができ、これにより、オフセット・ドリフト特性の大幅
な改善とセンサ出力の安定化とを実現することができ
る。
【0052】請求項2記載の発明は、発熱体への供給電
力を停止する駆動停止手段と、温度差検出用定電流回路
と、駆動停止手段により発熱体への供給電力を停止した
状態で上流測温体及び下流測温体の電位差が互いに等し
くなるように調整を行う定電流調整手段とを設けたの
で、常に温度差検出用定電流回路が調整された状態で流
量の実測定を行うことができ、これにより、オフセット
・ドリフト特性の大幅な改善とセンサ出力の安定化とを
実現することができる。
【0053】請求項3記載の発明は、流体温度測温体と
発熱体温度測温体との温度差を一定に保持するように発
熱体への供給電力を制御する駆動制御手段と、発熱体へ
の供給電力を停止する駆動停止手段と、温度差検出用ブ
リッジ回路と、駆動停止手段により発熱体への供給電力
を停止した状態で温度差検出用ブリッジ回路の出力調整
を行うブリッジ調整手段とを設けたので、傍熱駆動方式
のセンサにおいても、常に温度差検出用ブリッジ回路が
調整された状態で流量の実測定を行うことができ、これ
により、オフセット・ドリフト特性の大幅な改善とセン
サ出力の安定化を図ることができると共に、温度設定値
の経時変化を少なくさせたセンサを得ることができる。
【0054】請求項4記載の発明は、流体温度測温体と
発熱体温度測温体との温度差を一定に保持するように発
熱体への供給電力を制御する駆動制御手段と、発熱体へ
の供給電力を停止する駆動停止手段と、温度差検出用定
電流回路と、駆動停止手段により発熱体への供給電力を
停止した状態で上流測温体及び下流測温体の電位差が互
いに等しくなるように調整を行う定電流調整手段とを設
けたので、傍熱駆動方式のセンサにおいても、常に温度
差検出用定電流回路が調整された状態で流量の実測定を
行うことができ、これにより、オフセット・ドリフト特
性の大幅な改善とセンサ出力の安定化を図ることができ
ると共に、温度設定値の経時変化を少なくさせたセンサ
を得ることができる。
【0055】請求項5記載の発明は、ブリッジ調整手段
を、差動増幅器と、誤差検出用増幅器と、この誤差検出
用増幅器と温度差検出用ブリッジ回路との間に設けられ
たブリッジ回路調整用増幅器と、差動増幅器と誤差検出
用増幅器との間及び誤差検出用増幅器とブリッジ回路調
整用増幅器との間の接続状態を切替える切替手段と、実
測定前に各切替手段と駆動停止手段との切替タイミング
を制御する切替タイミング制御手段とにより構成したの
で、ブリッジ調整時に誤った信号が入らず調整精度を向
上させることができ、これにより、流量の測定精度を一
段と向上させることができる。
【0056】請求項6記載の発明は、定電流調整手段
を、差動増幅器と、誤差検出用増幅器と、この誤差検出
用増幅器と温度差検出用定電流回路との間に設けられた
定電流回路調整用回路と、差動増幅器と誤差検出用増幅
器との間及び誤差検出用増幅器と定電流回路調整用回路
との間の接続状態を切替える切替手段と、実測定前に各
切替手段と駆動停止手段との切替タイミングを制御する
切替タイミング制御手段とにより構成したので、定電流
調整時に誤った信号が入らず調整精度を向上させること
ができ、これにより、流量の測定精度を一段と向上させ
ることができる。
【0057】請求項7記載の発明は、差動増幅器の入力
端子間を短絡する短絡手段と、差動増幅器の出力値を零
調整する零調整手段とを設けたので、差動増幅器の出力
値を零調整した後、温度差検出用ブリッジ回路又は温度
差検出用定電流回路を自動調整するような場合において
も、差動増幅器のオフセット電圧により自動調整機能が
影響を受けることがなく、これにより、流量の測定精度
をより一段と向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例である感熱式流量センサ
のセンサ駆動回路を示すブロック図である。
【図2】スイッチの切替え手順を示すタイミングチャー
トである。
【図3】本発明の第二の実施例である感熱式流量センサ
のセンサ駆動回路を示すブロック図である。
【図4】スイッチの切替え手順を示すタイミングチャー
トである。
【図5】本発明の第三の実施例である感熱式流量センサ
のセンサ駆動回路を示すブロック図である。
【図6】流量と出力電圧との関係を示す特性図である。
【図7】本発明の第四の実施例である感熱式流量センサ
のセンサ駆動回路を示すブロック図である。
【図8】センサ駆動回路の具体的な内部構成を示す回路
図である。
【図9】従来の感熱式流量センサの構成図である。
【図10】従来のセンサ駆動回路の構成図である。
【図11】流量と温度との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 基板 2 堀 3 マイクロブリッジ 14 温度差検出用ブリッジ回路 15 ブリッジ調整手段 17 差動増幅器 18 誤差検出用増幅器 19 ブリッジ回路調整用回路 20 零調整手段 23 温度差検出用定電流回路 24 定電流調整手段 26 定電流回路調整用回路 SW1 駆動停止手段 SW2,SW3 切替手段 SW4 短絡手段 SW5,SW6 切替手段 Rh 発熱体 Ru 上流測温体 Rd 下流測温体 Rf 流体温度測温体 Rs 発熱体温度測温体 R1,R2 基準抵抗体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の堀上に形成されたマイクロブリッ
    ジと、このマイクロブリッジ上に形成された発熱体と、
    この発熱体を中心に気体流の上流側に位置する上流測温
    体と、その下流側に位置する下流測温体とを備え、前記
    上流測温体と前記下流測温体との温度差を検出すること
    により流量を測定する感熱式流量センサにおいて、前記
    発熱体への供給電力を停止する駆動停止手段と、前記上
    流測温体と前記下流測温体とこれら測温体に各々直列に
    接続された基準抵抗体とを有する温度差検出用ブリッジ
    回路と、前記駆動停止手段により前記発熱体への供給電
    力を停止した状態で前記温度差検出用ブリッジ回路の出
    力調整を行うブリッジ調整手段とを備えたことを特徴と
    する感熱式流量センサ。
  2. 【請求項2】 基板の堀上に形成されたマイクロブリッ
    ジと、このマイクロブリッジ上に形成された発熱体と、
    この発熱体を中心に気体流の上流側に位置する上流測温
    体と、その下流側に位置する下流測温体とを備え、前記
    上流測温体と前記下流測温体との温度差を検出すること
    により流量を測定する感熱式流量センサにおいて、前記
    発熱体への供給電力を停止する駆動停止手段と、前記上
    流測温体と前記下流測温体との各々に一定電流を供給す
    る温度差検出用定電流回路と、前記駆動停止手段により
    前記発熱体への供給電力を停止した状態で前記上流測温
    体及び前記下流測温体の電位差が互いに等しくなるよう
    に調整を行う定電流調整手段とを備えたことを特徴とす
    る感熱式流量センサ。
  3. 【請求項3】 基板の電気的絶縁膜上に形成された流体
    温度測温体と、前記基板の堀上に形成されたマイクロブ
    リッジと、このマイクロブリッジ上に形成された発熱体
    と、この発熱体の近傍に位置する発熱体温度測温体と、
    前記発熱体を中心に気体流の上流側に位置する上流測温
    体と、その下流側に位置する下流測温体とを備え、前記
    上流測温体と前記下流測温体との温度差を検出すること
    により流量を測定する感熱式流量センサにおいて、前記
    流体温度測温体と前記発熱体温度測温体との温度差を一
    定に保持するように前記発熱体への供給電力を制御する
    駆動制御手段と、前記発熱体への供給電力を停止する駆
    動停止手段と、前記上流測温体と前記下流測温体とこれ
    ら測温体に各々直列に接続された基準抵抗体とを有する
    温度差検出用ブリッジ回路と、前記駆動停止手段により
    前記発熱体への供給電力を停止した状態で前記温度差検
    出用ブリッジ回路の出力調整を行うブリッジ調整手段と
    を備えたことを特徴とする感熱式流量センサ。
  4. 【請求項4】 基板の電気的絶縁膜上に形成された流体
    温度測温体と、前記基板の堀上に形成されたマイクロブ
    リッジと、このマイクロブリッジ上に形成された発熱体
    と、この発熱体の近傍に位置する発熱体温度測温体と、
    前記発熱体を中心に気体流の上流側に位置する上流測温
    体と、その下流側に位置する下流測温体とを備え、前記
    上流測温体と前記下流測温体との温度差を検出すること
    により流量を測定する感熱式流量センサにおいて、前記
    流体温度測温体と前記発熱体温度測温体との温度差を一
    定に保持するように前記発熱体への供給電力を制御する
    駆動制御手段と、前記発熱体への供給電力を停止する駆
    動停止手段と、前記上流測温体と前記下流測温体との各
    々に一定電流を供給する温度差検出用定電流回路と、前
    記駆動停止手段により前記発熱体への供給電力を停止し
    た状態で前記上流測温体及び前記下流測温体の電位差が
    互いに等しくなるように調整を行う定電流調整手段とを
    備えたことを特徴とする感熱式流量センサ。
  5. 【請求項5】 ブリッジ調整手段は、温度差検出用ブリ
    ッジ回路の出力端子間の電位差を増幅する差動増幅器
    と、この差動増幅器の出力側に設けられた誤差検出用増
    幅器と、この誤差検出用増幅器と前記温度差検出用ブリ
    ッジ回路との間に設けられたブリッジ回路調整用回路
    と、前記差動増幅器と前記誤差検出用増幅器との間及び
    前記誤差検出用増幅器と前記ブリッジ回路調整用回路と
    の間の接続状態を切替える切替手段と、実測定前に前記
    切替手段と駆動停止手段との切替タイミングを制御する
    切替タイミング制御手段とを有することを特徴とする請
    求項1又は3記載の感熱式流量センサ。
  6. 【請求項6】 定電流調整手段は、温度差検出用定電流
    回路の上流測温体及び下流測温体の電位差を増幅する差
    動増幅器と、この差動増幅器の出力側に設けられた誤差
    検出用増幅器と、この誤差検出用増幅器と前記温度差検
    出用定電流回路との間に設けられた定電流回路調整用回
    路と、前記差動増幅器と前記誤差検出用増幅器との間及
    び前記誤差検出用増幅器と前記定電流回路調整用回路と
    の間の接続状態を切替える切替手段と、実測定前に前記
    切替手段と駆動停止手段との切替タイミングを制御する
    切替タイミング制御手段とを有することを特徴とする請
    求項2又は4記載の感熱式流量センサ。
  7. 【請求項7】 差動増幅器の入力端子間を短絡する短絡
    手段と、駆動停止手段により発熱体への供給電力を停止
    し前記短絡手段により差動増幅器の入力端子を短絡した
    状態でその差動増幅器の出力値を零調整する零調整手段
    とを備えたことを特徴とする請求項5又は6記載の感熱
    式流量センサ。
JP7052161A 1994-11-17 1995-03-13 感熱式流量センサ Pending JPH08247814A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100791431B1 (ko) * 2005-11-21 2008-01-07 야자키 소교 가부시키가이샤 유체 계측 장치 및 유체 계측 방법
JP2008020237A (ja) * 2006-07-11 2008-01-31 Yazaki Corp 流速測定方法、流量測定方法、流速計、及び、流量計
JP2009229097A (ja) * 2008-03-19 2009-10-08 Yamatake Corp 熱式流量計

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