JPH0824774B2 - 刺繍ミシンのためのデータ作成システム - Google Patents

刺繍ミシンのためのデータ作成システム

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JPH0824774B2
JPH0824774B2 JP2127787A JP12778790A JPH0824774B2 JP H0824774 B2 JPH0824774 B2 JP H0824774B2 JP 2127787 A JP2127787 A JP 2127787A JP 12778790 A JP12778790 A JP 12778790A JP H0824774 B2 JPH0824774 B2 JP H0824774B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は刺繍ミシンのためのデータ作成システムに関
するものであり、特に、刺繍に先立って行われる下打ち
縫いのデータ作成に関するものである。
発明の背景 下打ち縫いは刺繍に先立って刺繍領域内に縫目を形成
するものであり、刺繍によって形成される縫目に適当な
脹らみ(立体感)を与えたり、その刺繍の進行に伴う被
縫製物の縮みを防止することを目的として行われる。
本出願人は先に、いくつかの下打ち縫いのデータ作成
装置を開発し、特許出願した。特願平1−135624号,特
願平2−89611号等として出願中のものはその一例であ
り、前者のデータ作成装置は、第2図に示すように、刺
繍領域Eの内側に、後に刺繍が進められていく刺繍進行
方向にほぼ平行に延びる複数本の下打ち縫目Fを形成す
るための下打ち縫いデータを作成するものである。ま
た、後者の特願平2−89611号として出願中のデータ作
成装置は、第3図に示すように、下打ち縫い領域Gの輪
郭線Hのうち、後に行われる刺繍の進行方向に直角な方
向において互いに対向する2部分を交互につなぐ単位下
打ち縫いJを、刺繍進行方向に平行な下打ち縫い進行方
向に沿って予定の縫目密度で形成するために必要な下打
ち縫いデータを作成するものである。
これら装置によれば、下打ち縫いのデータが自動的に
作成されるため、作業者が作成する場合に比較して作業
能率が著しく向上する効果が得られる。
発明が解決しようとする課題 刺繍領域が分岐部や急激な屈曲部を備えない単純な形
状である場合には、下打ち縫い領域も単純な形状とな
り、そのような場合には上記下打ち縫いデータ作成装置
によって十分目的を達成することができる。
しかしながら、刺繍領域が分岐部等を有する複雑な形
状のものである場合には、下打ち縫い領域も複雑な形状
となり、下打ち縫い領域全体にわたって連続した下打ち
縫いを行うことができなくなる。そこで、本発明は、下
打ち縫い領域が複雑な形状を有する場合でも、下打ち縫
いデータを自動的に作成し得る刺繍ミシンのためのデー
タ作成システムを得ることを課題として為されたもので
ある。
課題を解決するための手段 この課題を解決するために、本発明に係るデータ作成
システムは、第1図に示すように、(a)刺繍ミシンの
縫目で埋められるべき刺繍領域の輪郭線を規定する刺繍
領域輪郭線データに基づき、刺繍領域の内側の下打ち縫
い領域の輪郭線を規定する下打ち縫い領域輪郭線データ
を作成する下打ち縫い領域輪郭線データ作成手段1と、
(b)下打ち縫い領域を、下打ち縫いを連続的に行い得
る部分下打ち縫い領域に分割する下打ち縫い領域分割手
段2と、(c)部分下打ち縫い領域の各々を複数回横切
る下打ち縫いを行うための下打ち縫いデータを作成する
下打ち縫いデータ作成手段3とを含むように構成され
る。
ここにおいて、刺繍領域は1本の閉曲線で囲まれるも
のとし、下打ち縫いデータは縫針が被縫製物を貫通する
位置を表す針位置データを含むものとする。また、「下
打ち縫いを連続的に行い得る」とは、走り縫い(下打ち
縫いとしては不必要であるが、糸を切ることなく縫針の
位置を移動させるために必要な縫目の形成)や糸の切断
を行うことなく下打ち縫目を形成し得ることを意味する
ものとする。
本データ作成システムは、一台の刺繍ミシンに専属し
たデータ作成装置のみで構成することも、刺繍ミシンと
は独立したデータ作成専用の装置と刺繍ミシンの制御装
置の一部とから成るものとすることも可能である。前者
は、当然、下打ち縫い領域輪郭線データの作成,下打ち
縫い領域の分割および下打ち縫いデータの作成の全てを
一貫して行うものとなるが、後者においては、データ作
成専用の装置は、下打ち縫い領域輪郭線データの作成と
下打ち縫い領域の分割とを行う機能を有するもの、ある
いはそれら両機能に加えて単位下打ち縫い(下打ち縫い
領域を横切る1本の下打ち縫い)を規定する線のデータ
を作成する機能を有するものとし、それ以降のデータは
刺繍ミシンにおいて作成されるようにすることも可能で
ある。このデータの作成は比較的短時間で行い得るた
め、下打ち縫いの進行と並行して行うことも可能であ
り、そのようにすれば下打ち縫いデータの記憶エリアが
小さくて済み、装置コストの低減を図ることができる。
また、下打ち縫いとしては、前述のように下打ち縫い
領域を複数回横切る下打ち縫目を形成する横切り下打ち
縫いのみならず、他の下打ち縫い、例えば、刺繍領域の
内側の閉曲線に沿って下打ち縫目を形成する周回下打ち
縫いの採用も可能であり、両者の併用が効果的である。
したがって、下打ち縫いデータ作成手段を、部分下打ち
縫い領域の各々を複数回横切る横切り下打ち縫いを行う
ためのデータを作成する横切り下打ち縫いデータ作成手
段に加えて、刺繍領域の内側に、その刺繍領域の輪郭線
自体を縮小した周回下打ち縫い規定線と、部分下打ち縫
い領域の輪郭線とほぼ相似の周回下打ち縫い規定線との
少なくとも一方に沿って周回下打ち縫いを行うためのデ
ータを作成する周回下打ち縫いデータ作成手段を含むも
のとすることが望ましい。
作用 本発明に係るデータ作成システムにおいては、下打ち
縫い領域輪郭線データ作成手段が、刺繍領域を規定する
刺繍領域輪郭線データに基づいて下打ち縫い領域輪郭線
データを作成し、その下打ち縫い領域が分岐部等を有し
て連続的に下打ち縫いを行うことができない複雑なもの
である場合には、下打ち縫い領域分割手段が、下打ち縫
い領域を連続的に下打ち縫いを行い得る部分下打ち縫い
領域に分割する。そして、その部分下打ち縫い領域を複
数回横切る横切り下打ち縫いを行うためのデータを下打
ち縫いデータ作成手段が作成する。
刺繍領域が分岐部を有する等、複雑な形状のものであ
る場合でも、下打ち縫いデータが自動的に作成されるの
である。
発明の効果 このように、刺繍領域が複雑な場合でも、下打ち縫い
データが自動的に作成されるため、種々の形状の刺繍を
能率よく行うことが可能となる効果が得られる。
実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第4図において10はミシンテーブルであり、このミシ
ンテーブル10上にはベッド12およびミシン機枠14が設け
られている。ミシン機枠14は、ベッド12から立ち上がっ
た脚柱部16と、その脚柱部16の上端から片持ち状にかつ
ベッド12にほぼ並行に延びる上方アーム18とから成る。
このミシン機枠14には、針棒22が針棒台(図示省略)に
より上下方向に移動可能に取り付けられ、その下端部に
縫針24が固定されている。針棒22は針棒抱き等を介して
ミシンモータ26(第5図参照)に接続されており、ミシ
ンモータ26の駆動によって針棒22および縫針24が上下往
復運動させられる。また、ベッド12の上面には開口が形
成され、この開口は針板30によって塞がれており、針板
30には針孔38が形成されている。
さらに、ミシンテーブル10,ベッド12上には、刺繍枠4
2がミシンの左右方向であるX軸方向と、前後方向であ
るY軸方向とに移動可能に取り付けられている。刺繍枠
42は円環状の外枠44と、外枠44の内側に嵌められる内枠
46とを有し、それら枠44,46により被縫製物としての加
工布を保持する。外枠44にはX軸方向においてミシン機
枠14から離れる向きに延び出すスライド部48が形成さ
れ、ミシンテーブル10上にY軸方向に設けられた一対の
ガイドパイプ50に摺動可能に嵌合されている。これらガ
イドパイプ50の両端部は連結部材52,54によって連結さ
れている。連結部材52は送りねじ56,X軸送りモータ58に
よってX軸方向に移動させられるようになっている。ガ
イドパイプ50の一端は連結部材52を介して送りねじ56お
よび回転伝達軸60によって支持され、他端は、連結部材
54と、その連結部材54にそれと一体的に移動可能かつ自
由回転可能に保持されている図示しないボールとを介し
てミシンテーブル10の上面に支持されている。スライド
部48,連結部材52,54には一対の無端のワイヤ62が係合さ
せられており、ワイヤ62が回転伝達軸60およびY軸送り
モータ64によって周回させられることによりスライド部
48がY軸方向に移動させられる。刺繍枠42は、連結部材
52のX軸方向の移動とスライド部48のY軸方向の移動と
によって水平面内の任意の位置に移動させられるのであ
り、この移動と縫針24の上下動とによって加工布に刺繍
が施される。
本刺繍ミシンは、制御装置70によって制御される。制
御装置70は、第5図に示すように、CPU72,ROM74,RAM76
およびバス78等を含むコンピュータを主体とするもので
ある。バス78には入力インタフェース80が接続され、入
力インタフェース80にはキーボード82,外部記憶装置84
が接続されている。外部記憶装置84は、磁気ディスク,
磁気テープ等にデータを記憶するものであり、縫目で埋
められるべき刺繍領域を表す刺繍領域データが予め格納
されている。この刺繍領域データは、多角形である閉領
域の輪郭線を規定する複数の頂点の各々の座標(刺繍ミ
シンに想定されているX−Y座標)を表す点列データを
含んでいる。
バス78にはまた出力インタフェース100が接続され、
出力インタフェース100にはモータ駆動回路104,106およ
び108を介してミシンモータ26,X軸送りモータ58および
Y軸送りモータ64が接続されている。出力インタフェー
ス106にはさらに、表示制御回路110を介して表示装置11
2が接続されている。表示装置112は刺繍領域,下打ち縫
い領域や、作成された刺繍データ,下打ち縫いデータ等
をブラウン管等により利用者が目視できるように表示す
る装置である。
RAM76には、第6図に示す、刺繍領域輪郭線データエ
リア114,下打ち縫目密度データエリア116,下打ち縫目ピ
ッチデータエリア118,周回下打ち縫い規定線データエリ
ア120,下打ち縫い領域輪郭線データエリア122,部分下打
ち縫い領域輪郭線データエリア124,横切り下打ち縫いデ
ータエリア125,周回下打ち縫いデータエリア126,分割前
スタック127,分割済みスタック128等が設けられてお
り、ROM74には、第7図ないし第10図のフローチャート
で表される下打ち縫いデータ作成のためのプログラム
が、刺繍データ作成のためのプログラム,実際に下打ち
縫いおよび刺繍を行うためのプログラム等と共に格納さ
れている。
本実施例においては、各刺繍領域が連続して刺繍の実
行可能な部分刺繍領域に分割され、その部分刺繍領域は
更に複数の四角形の刺繍用ブロックが一列に並んだブロ
ック列とされ、それら各ブロック列に属する複数の刺繍
用ブロックの先頭のものから末尾のものへ順に刺繍縫目
で埋められる。また、各刺繍用ブロック内における刺繍
は、各刺繍用ブロックを規定する4辺のうち、刺繍進行
方向に直角な方向において互いに対向する2主辺の一方
から延びて他方に至る1針の縫目が、刺繍進行方向にお
いて互いに対向する2副辺の一方から他方に向かって順
次形成されることによって行われる。そして、各刺繍ブ
ロック内における刺繍用縫目密度は刺繍用ブロックの上
記1針の縫目が占める部分の刺繍進行方向における長さ
で表される。
一方、下打ち縫いは、各刺繍領域内に設定される下打
ち縫い領域に対して行われるようになっており、この下
打ち縫いは、第14図に示すように、下打ち縫い領域が単
純な形状の部分に分割された部分下打ち縫い領域内をジ
グザグに複数回横切って直線縫目が形成される横切り下
打ち縫い130と、刺繍領域輪郭線から一定距離内側の位
置に刺繍領域輪郭線に平行に設定される周回下打ち縫い
規定線に沿って直線縫目が形成される周回下打ち縫い13
2との併用で行われる。横切り下打ち縫いは、刺繍と同
様に下打ち縫い領域が連続して下打ち縫いの可能な部分
下打ち縫い領域に分割された上、各部分下打ち縫い領域
がさらに、複数の四角形の下打ち縫い用ブロックが一列
に並んだブロック列とされ、各ブロック列に属する複数
の下打ち縫い用ブロックの先頭のものから末尾のものに
向かって順に下打ち縫目が形成されることよって行われ
る。また、各下打ち縫い用ブロック内においては、各下
打ち縫い用ブロックを規定する4辺のうち、前記刺繍進
行方向に平行な下打ち縫い進行方向に直角な方向におい
て互いに対向する2主辺を交互につなぐ単位下打ち縫い
が、下打ち縫い進行方向において互いに対向する2副辺
の一方から他方に向かって順次行われる。この点は、上
記刺繍縫目の形成と同様であるが、2主辺を結ぶ単位下
打ち縫いが占める部分の下打ち縫い進行方向における長
さ(下打ち縫いの縫目密度)が前記刺繍の1つの縫目が
占める部分の刺繍進行方向における長さ(刺繍の縫目密
度)に比較して十分大きくされ、下打ち縫目と刺繍縫目
とは互いに交差するようにされる。また、単位下打ち縫
いは一個の縫目から成るわけではなく、一定ピッチで形
成される複数の縫目から成り、そのため、横切り下打ち
縫いの実行のためには、縫目密度とともに縫目ピッチが
指示されることが必要である。
以下、第7図ないし第10図のフローチャートに基づい
て、下打ち縫いのためのデータ作成について説明する。
第7図は下打ち縫いデータ作成のためのステップを概略
的に示すものであり、キーボード82上に設けられた下打
ち縫いデータ作成指令キーの操作に応じて実行される。
まず、ステップS1(以下、単にS1で表す。他のステッ
プについても同様)において、刺繍領域輪郭線データが
外部記憶装置84から読み出され、RAM76の刺繍領域輪郭
線データエリア114に格納される。刺繍領域の輪郭線は
第11図に例示するように、複数の線分aiから成る折線か
ら成っており、刺繍領域輪郭線データはその折線の各折
点O1,O2,・・・Oi,Oi+1,・・・On(On+1はO1と同一)の
X−Y座標値を表す点列データを含み、予め作成されて
外部記憶装置84に格納されている。
続いて、S2において、下打ち縫目密度および下打ち縫
目ピッチを表す下打ち縫目密度データおよび下打ち縫目
ピッチデータが外部記憶装置84から読み出されて、RAM7
6の下打ち縫目密度データエリア116および下打ち縫目ピ
ッチデータエリア118に格納される。なお、格納された
データに基づいて表示装置112に表示が行われ、その表
示された下打ち縫目密度または下打ち縫目ピッチを作業
者が変更することを希望する場合には、キーボード82か
らこれらのデータを入力すれば、その入力データが下打
ち縫い目密度データエリア116および下打ち縫目ピッチ
データエリア118に格納される。
次に、S3において、刺繍領域輪郭線データから下打ち
縫い領域輪郭線データ,周回下打ち縫い規定線データ等
の下打ち縫い領域データが求められ、S4において、求め
られた下打ち縫い領域が複雑な形状で連続して下打ち縫
いを実行し得ないものである場合に、連続して下打ち縫
いを実行し得る部分下打ち縫い領域に分割される。その
後、S5において、下打ち縫い領域が単純なものである場
合には下打ち縫い領域データ自体に基づいて、また、複
雑なものである場合にはS4において分割された部分下打
ち縫い領域のデータに基づいて下打ち縫いデータが作成
され、S6において、作成された下打ち縫いデータが外部
記憶装置84へ格納される。
上記S3における下打ち縫い領域データの作成は、第8
図の各ステップの実行により行われる。
まず、S301において、刺繍領域輪郭線データエリア11
4に格納されている点列データに基づいて、第12図に示
すように、頂点Oiと頂点Oi+1とを接続する線分aiの列が
作成される。続いて、S302において、その線分列を構成
する各線分aiに平行で、刺繍領域134の内部に刺繍領域
輪郭線136から距離h1離れた複数本の直線ciが引かれ
る。そして、S303において、直線ciと直線ci-1との交点
Qiが求められ、S304において交点Qiのデータが周回下打
ち縫い規定線138を表すデータとして、周回下打ち縫い
規定線データエリア120に格納される。
続いて、S305において、複数の線分aiの各々に平行で
刺繍領域の内側に距離h2離れた複数の直線biが引かれ、
S306において直線biと直線bi-1との交点Piが演算され、
S307においてそれら交点Piのデータが下打ち縫い領域14
0の輪郭線142を表す下打ち縫い領域輪郭線データとして
下打ち縫い領域輪郭線データエリア122に格納される。
以上でS3の下打ち縫い領域データの作成が終了する。
前記S4の下打ち縫い領域の分割は第9図に示す各ステ
ップの実行により行われる。この分割は、本出願人の出
願である特願平1−266546号の明細書に記載されている
刺繍領域の分割と同様であるため、簡単に説明する。
下打ち縫い領域の分割は、S401〜S406の第1分割と、
S407〜S413の第2分割の2段階で行われる。
まず、S401において下打ち縫い領域輪郭線データエリ
ア122から1個の下打ち縫い領域の輪郭線データが分割
前スタック127に移送される。そして、S402において、
下打ち縫い領域を規定する全ての折れ点のうち互いに最
も離れた2点が検索され、それら2点を結ぶ線分がX軸
(Y軸でも可)と一致するように(一般的には平行にな
ればよい)座標変換が行われる。第13図の例においては
点P1と点Pi+2とが検索され、それら2点を結ぶ線分dが
X軸と一致するように座標変換が行われることとなる。
続いて、S403において、下打ち縫い輪郭線を規定する
折れ点のうちに、X座標値が極値となりかつその位置で
輪郭線が外側に屈曲する点があるか否かが判定される。
第13図の例では点Pjがその点に該当し、判定の結果がYE
Sとなる。したがって、S404が実行され、下打ち縫い領
域140が点Pjと、その点Pjを通ってY軸に平行な直線に
対して点Pj-1,Pj+1とは反対側に位置する折れ点のうち
で点Pjに最も近い点(図示の例では点Pn-1)とを結ぶ線
分eで2つの部分下打ち縫い領域144と146とに第1分割
される。部分下打ち縫い領域144と146とは共に分割前ス
タック127に格納される。
そして、S406において、分割前スタック127が空であ
るか否かが判定されるが、今は空ではないため判定の結
果がNOとなり、再びS402以降が実行される。この際に
は、上記分割前スタック127に格納された部分下打ち縫
い領域144,146の一方について未だ第1分割の必要があ
るか否かが判定されることとなり、第1分割の必要がな
ければ、その一方の部分下打ち縫い領域のデータはS405
において分割済みスタック128に格納される。
同様の処理が繰り返され、分割前スタック127に分割
前の部分下打ち縫い領域がなくなれば、S406の判定結果
がYESとなり、第1分割が終了する。第13図の例では部
分下打ち縫い領域144,146は共に第1分割の必要がない
ものであるから、下打ち縫い領域140は2つに分割され
るのみである。なお、下打ち縫い領域自体が第1分割の
必要のないものである場合には、始めてS403が実行され
る際に判定の結果がNOとなり、第1分割は行われない。
第1分割に続いてS407以降において第2分割が行われ
る。まず、S407において、部分下打ち縫い領域(または
第1分割の必要がなかった下打ち縫い領域)のデータが
分割済みスタック128から分割前スタック127に移送され
る。そして、S408において、分割前スタック127から最
初の部分下打ち縫い領域が読み出され、それを規定する
全ての折れ点のうち互いに最も離れている2点が検索さ
れる。第13図の例で最初に読み出されたのが部分下打ち
縫い領域144であるとすれば、点P1と点Pi+2とがそれに
該当する。
次に、S409において、検索された2点、ここでは2点
P1,Pi+2の各々と他の折れ点とを結ぶ線分のうちに、完
全に部分下打ち縫い領域144に内包されないものがある
か否かが判定される。線分fそれに該当するため、S409
の判定結果がYESとなり、S410において部分下打ち縫い
領域144は点Pn-1とそれに最も近い点とを結ぶ線分gで
さらに小さい部分下打ち縫い領域148,150に分割され、
分割前スタック127に格納される。その後行われるS412
の判定結果はNOであるため、再びS408以降が繰返し実行
されるが、順次読み出される部分下打ち縫い領域146,14
8,150はいずれも第2分割の必要のないものであるた
め、S409の判定結果はNOとなり、これらの部分下打ち縫
い領域の輪郭線データはS411において全て分割済みスタ
ック128に格納される。やがて分割前スタック127が空と
なってS412の判定結果がYESとなり、S413において分割
済みタック128から部分下打ち縫い領域輪郭線データエ
リア124へ部分下打ち縫い領域の輪郭線データが移送さ
れ、第2分割が終了する。この第2分割処理後の部分下
打ち縫い領域は全て単純な形状を有し、連続して下打ち
縫いを行うことができる。
S5の下打ち縫いデータの作成は、第10図の各ステップ
の実行により行われる。まず、S501において、周回下打
ち縫い規定線データエリア120から周回下打ち縫い規定
線138を表す交点Qiのデータが取り出され、隣接する交
点同士を結ぶ複数の線分が求められ、S502において各線
分上に下打ち縫目ピッチエリア118に格納されている下
打ち縫目ピッチデータで指示されたピッチで縫目を形成
するための針位置データが作成され、周回下打ち縫いデ
ータエリア126に格納される。後にこのデータに基づい
て刺繍ミシンが制御されれば、第14図の周回下打ち縫い
132が形成される。この周回下打ち縫い132は、刺繍領域
輪郭線136に沿って閉曲線を描いて行われるため、加工
布を全方向において補強し、縮みを良好に防止する。特
に、横切り下打ち縫い130とほぼ直角に交差する部分に
おいては、互に直交する2方向においてそれぞれ加工布
を補強することとなるため、互に共同して縮みを一層良
好に防止する。この効果は、加工布の縮み易さに、織り
方等に起因する方向性がある場合に特に顕著となる。
続いてS503において、部分下打ち縫い領域輪郭線デー
タエリア124から最初の部分下打ち縫い領域輪郭線デー
タが取り出され、S504においてその部分下打ち縫い領域
内部に横切り下打ち縫いを行うための横切り下打ち縫い
データの演算が行われる。部分下打ち縫い領域輪郭線デ
ータエリア124に格納されている部分下打ち縫い領域の
輪郭線データが順次読み出され、各部分下打ち縫い領域
がそれを規定している折れ点に基づいて適数個の四角形
の下打ち縫い用ブロックに分割され、それら下打ち縫い
用ブロック列の先頭のものから末尾のものへ順に、下打
ち縫目密度データエリア116に格納されているデータに
基づいて単位下打ち縫いの形成位置が決定され、最後
に、下打ち縫目ピッチデータエリア118のデータに基づ
いて各単位下打ち縫い上の針位置が決定されて横切り下
打ち縫いデータエリア125に格納される。この横切り下
打ち縫いデータの作成は、前記特願平2−89611号に詳
細に記載されている。また、複数の部分下打ち縫い領域
間および複数の下打ち縫い用ブロック間での下打ち縫い
の実行順序の決定は、特願平1−279381号の明細書に記
載されている部分刺繍領域間および刺繍用ブロック間で
の刺繍順序の決定と同様に行うことができる。
S505において、部分下打ち縫い領域輪郭線データエリ
ア124に未処理のデータがあるか否かが判定され、あれ
ばS506において、次の部分下打ち縫い領域の輪郭線デー
タが読み出され、S504の横切り下打ち縫いデータの作成
が行われるが、なければ横切り下打ち縫いデータの作成
が終了する。このようにして作成されたデータに基づい
て後に刺繍ミシンが制御されることによって第14図の横
切り下打ち縫い130が形成される。
以上の説明から明らかなように、本実施例において
は、制御装置70のS305〜S307を実行する部分が下打ち縫
い領域輪郭線データ作成手段1を構成し、S401〜S413を
実行する部分が下打ち縫い領域分割手段2を構成し、S5
03〜S506を実行する部分が下打ち縫いデータ作成手段3
を構成している。
なお、本実施例においては制御装置70が刺繍領域の分
割も下打ち縫い領域の分割と同様に行うようにされてい
るが、刺繍領域の分割は独自には行わず、下打ち縫い領
域の分割位置に対応する位置で分割するようにすること
も可能である。逆に、刺繍領域の分割を先に行い、下打
ち縫い領域の分割を刺繍領域の分割に準じて行うように
することも可能である。この場合には、刺繍領域の分割
位置に対応する位置で下打ち縫い領域を分割する手段
が、下打ち縫い領域分割手段を構成することとなる。
その他、下打ち縫い領域の分割を特願平1−136561号
に記載の刺繍領域の分割に準じたもの等に変更し、ある
いは特願平1−134077号の明細書に記載されているよう
に横切り下打ち縫いの単位下打ち縫いが刺繍進行方向に
対してほぼ45度傾いて形成されるようにするなど、本発
明が当業者の知識に基づいて種々の変形,改良を施した
態様で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を概念的に示すブロック図であ
る。第2図および第3図はそれぞれ横切り下打ち縫いの
一例を示す図である。第4図は本発明の一実施例である
データ作成装置を含む刺繍ミシンの斜視図である。第5
図は上記刺繍ミシンの制御部を示すブロック図である。
第6図は上記制御部のRAMの構成を概念的に示す図であ
り、第7図,第8図,第9図および第10図は上記制御部
のROMに格納されているプログラムのうち本発明に関連
のある部分のみを取り出して示すフローチャートであ
る。第11図,第12図,第13図,第14図は上記制御部にお
ける下打ち縫いデータの作成を説明するための図であ
る。 70:制御装置、130:横切り下打ち縫い 132:周回下打ち縫い 134:刺繍領域、136:刺繍領域輪郭線 138:周回下打ち縫い規定線 140:下打ち縫い領域 142:下打ち縫い領域輪郭線 144,146,148,150:部分下打ち縫い領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−307955(JP,A) 特開 平3−1892(JP,A) 特開 昭62−170287(JP,A) 特開 昭63−267387(JP,A) 特開 昭63−132690(JP,A) 特開 平2−90270(JP,A) 特公 昭60−42740(JP,B2) 特公 平5−25519(JP,B2) 特公 平6−102115(JP,B2) 特公 昭63−9245(JP,B2) 特公 昭62−40039(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】刺繍ミシンの縫目で埋められるべき刺繍領
    域の輪郭線を規定する刺繍領域輪郭線データに基づき、
    刺繍領域の内側の下打ち縫い領域の輪郭線を規定する下
    打ち縫い領域輪郭線データを作成する下打ち縫い領域輪
    郭線データ作成手段と、 前記下打ち縫い領域を、下打ち縫いを連続的に行い得る
    部分下打ち縫い領域に分割する下打ち縫い領域分割手段
    と 前記部分下打ち縫い領域の各々を複数回横切る下打ち縫
    いを行うための下打ち縫いデータを作成する下打ち縫い
    データ作成手段と を含むことを特徴とする刺繍ミシンのためのデータ作成
    システム。
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