JP2782856B2 - 刺繍データ処理装置 - Google Patents

刺繍データ処理装置

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JP2782856B2
JP2782856B2 JP28249589A JP28249589A JP2782856B2 JP 2782856 B2 JP2782856 B2 JP 2782856B2 JP 28249589 A JP28249589 A JP 28249589A JP 28249589 A JP28249589 A JP 28249589A JP 2782856 B2 JP2782856 B2 JP 2782856B2
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秀明 清水
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は刺繍データ処理装置に関するものであり、特
に、閉領域を縫目で埋める刺繍縫と刺繍進行方向を変え
るための走り縫とによって刺繍を行う場合の走り縫経路
の設定に関するものである。
従来の技術 閉領域を縫目で埋める刺繍を行う場合、刺繍進行方向
を変える必要が生ずることがある。複数の閉領域が互に
重なっている場合に閉領域毎に刺繍を行う場合や、閉領
域において刺繍開始点および刺繍終了点が定められてお
り、刺繍開始点から刺繍を開始した後、途中で刺繍進行
方向を変えなければ刺繍終了点で刺繍を終了することが
できない場合がその例である。この場合、閉領域の外を
通って刺繍進行方向を変えれば、刺繍糸が刺繍縫目から
はみ出して見映が悪く、刺繍後にはみ出した糸を除去す
ることが必要となって面倒である。それに対し、閉領域
の内側を通り、閉領域の外形線上の一点から別の点に至
る走り縫と刺繍縫とを組み合わせれば、閉領域の内側を
通って刺繍進行方向を変えることができる。走り縫はそ
の上に形成される刺繍縫によって覆われるため外から見
えず、刺繍糸を閉領域外にはみ出させることなく、ま
た、刺繍糸を切らずに続けて刺繍を行って閉領域全体を
刺繍縫目で埋める刺繍データを作成することができる。
このように走り縫と刺繍縫とを組み合わせて刺繍データ
を作成する場合、多くは閉領域を複数のブロックに分割
してデータが設定されるのであり、この場合、刺繍デー
タ処理手段は、本出願人による特願平1−188054号の出
願に記載されているように、閉領域を分割して成る複数
のブロックを規定するデータに基づいて、それら複数の
ブロックのうちの一つのブロックから、別の複数のブロ
ック間の境界線を横断してそれら別のブロックのうちの
一つの外形線上に設定される部分刺繍開始位置に至る走
り縫と、それら別のブロックを縫目で埋める部分刺繍縫
との組合せにより閉領域を縫目で埋める刺繍データを作
成するものとされる。
このように走り縫と刺繍縫との組合せにより刺繍デー
タを作成する場合、走り縫が同一の境界線を複数回横断
することがある。第7図に示す全体閉領域200を例に取
れば、この全体閉領域200は、第一,第二および第三分
割閉領域202,204および206に分割されるとともに、第三
分割閉領域206が更に第一,第二,第三,第四および第
五のブロックB101〜B105に分割され、刺繍開始点と刺繍
終了点とがそれぞれ第二分割閉領域204と第二ブロックB
2とに定められている。この場合、刺繍順序は、第二分
割閉領域204,第一分割閉領域202,第一ブロックB101,第
五ブロック105,第四ブロック104,第三ブロック103,第二
ブロック102の順に設定され、第二分割閉領域204と第一
分割閉領域202とをつなぐ走り縫と、第二分割閉領域204
と第一ブロックB101とをつなぐ走り縫と、第一ブロック
B101と第五ブロックB105とをつなぐ走り縫とが設定され
る。
発明が解決しようとする課題 しかし、これら3本の走り縫は、いずれも第二ブロッ
クB102と第三ブロック103との境界線L101および第三ブ
ロック103と第四ブロック104との境界線L102をそれぞれ
横断し、境界線L101,L102がそれぞれ3回ずつ横断され
るが、従来、走り縫は境界線L101,L102の各中点E101.,E
102を横断するようにされていたため、走り縫が互に重
なり、走り縫の上に刺繍縫目が形成されたとき、部分的
に盛り上がって見映が悪くなる問題があった。
本発明は、走り縫が同一の境界線を複数回横断すると
き走り縫が互に重ならないように走り縫データを作成す
ることができるデータ処理装置を得ることを課題として
為されたものである。
課題を解決するための手段 本発明は上記の課題を解決するために、第1図に示す
ように、刺繍データ作成手段を有するデータ処理装置に
おいて、その刺繍データ作成手段に、走り縫が同一の境
界線を複数回横断する場合にはそれら複数回の走り縫の
横断点をその境界線上の異なる位置に設定する横断点設
定手段を設けたことを特徴とする。
作用および発明の効果 走り縫が同一の境界線を複数回横断する場合に、複数
の横断点が同一の境界線の異なる位置に設定されれば、
走り縫毎に異なった経路が設定されることとなり、同じ
境界線を横断する走り縫同士が重なることはない。した
がって、刺繍が部分的に盛り上がることはなく、見映の
良い刺繍が得られる刺繍データを作成することができ
る。
実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第2図において10はミシンテーブルであり、このミシ
ンテーブル10上にはベッド12およびミシン機枠14が設け
られている。ミシン機枠14は、ベッド12から立ち上がっ
た脚柱部16と、その脚柱部16の上端から片持ち状にかつ
ベッド12にほぼ平行に延びる上方アーム18とから成る。
このミシン機枠14には、鉄棒22が鉄棒台(図示省略)に
より上下方向に移動可能に取り付けられ、その下端部に
縫針24が固定されている。針棒22は針棒抱き等を介して
ミシンモータ26(第3図参照)に接続されており、ミシ
ンモータ26の駆動によって針棒22および縫針24が上下往
復運動させられる。また、ベッド12の上面には開口が形
成されている。この開口は針板30によって塞がれてお
り、針板30には針孔38が形成されている。
さらに、ミシンテーブル10,ベッド12上には、刺繍枠4
2がミシンの左右方向であるX軸方向と、前後方向であ
るY軸方向とに移動可能に取り付けられている。刺繍枠
42は円環状の外枠44と、外枠44の内側に嵌められる内枠
46とを有し、それら枠44,46により加工布を保持する。
外枠44にはX軸方向においてミシン機枠16から離れる向
きに延び出すスライド部48が形成され、ミシンテーブル
10上にY軸方向に設けられた一対のガイドパイプ50に摺
動可能に嵌合されている。これらガイドパイプ50の両端
部は連結部材52,54によって連結されている。連結部材5
2は送りねじ56,X軸送りモータ58によってX軸方向に移
動させられるようになっている。ガイドパイプ50の一端
は連結部材52を介して送りねじ56および回転伝達軸60に
よって支持され、他端は連結部材54と、その連結部材54
にそれと一体的に移動可能かつ自由回転可能に保持され
ている図示しないボールとを介してミシンテーブル10の
上面に支持されている。スライド部48,連結部材52,54に
は一対の無端のワイヤ62が係合させられており、ワイヤ
62が回転伝達軸60,Y軸送りモータ64によって移動させら
れることによりスライド部48がY軸方向に移動させられ
る。刺繍枠42は、連結部材52のX軸方向の移動とスライ
ド部48のY軸方向の移動とによって水平面内の任意の位
置に移動させられるのであり、この移動と縫針24の上下
動とによって加工布に刺繍が施される。
本ミシンは、制御装置70によって制御される。制御装
置70は、第3図に示すように、CPU72,ROM74,RAM76およ
びバス78等を含むコンピュータを主体とするものであ
る。バス78には入力インタフェース80が接続され、入力
インタフェース80にはキーボード82,外部記憶装置84が
接続されている。外部記憶装置84には縫目で埋められる
複数の全体閉領域の外形線を表す全体閉領域データが予
め記憶されている。このデータは、多角形である全体閉
領域の外形線を規定する複数の頂点の各々の座標(ミシ
ンに想定されているXY座標)を表すデータを含んでい
る。なお、本ミシンにおいて刺繍は、各全体閉領域にお
いて、全体閉領域の外形線をほぼ全体閉領域の長手方向
に沿って延びる2部分に分割した部分外形線を交互につ
ないで縫目を形成することにより行われ、閉領域が縫目
で埋められていく方向を刺繍進行方向と称することとす
る。
バス78にはまた出力インタフェース100が接続され、
出力インタフェース100にはモータ駆動回路104,106およ
び108を介してミシンモータ26,X軸送りモータ58および
Y軸送りモータ64が接続されている。出力インタフェー
ス100には前記外部記憶装置84も接続されている。ま
た、RAM76には第4図に示すように、全体閉領域データ
メモリ,分割データメモリ,刺繍データメモリ,複数の
カウンタ等がワーキングメモリと共に設けられている。
全体閉領域データメモリには、外形線により囲まれて
成る全体閉領域を規定する点のデータ(このデータは刺
繍データ作成時に外部記憶装置84から読み込まれる。)
が格納され、分割データメモリには、全体閉領域を分割
することにより得られる複数の分割閉領域および分割閉
領域を更に複数に分割して成るブロックを規定する点の
データ等、分割に基づいて得られるデータが格納され
る。この分割は、本出願人が平成1年10月26日に出願し
た「刺繍ミシンのデータ処理装置」の明細書および図面
に記載の手段により行われる。第6図に示す全体閉領域
120を例に取れば、その外形は点P1〜P12の座標により規
定され、第一〜第三分割閉領域122,124および126に分割
されるとともに、第三分割閉領域126は第一〜第五ブロ
ックB1〜B5に分割される。また、この分割後に各分割閉
領域およびブロック毎に隣接する分割閉領域およびブロ
ックが求められるとともに、隣接する分割閉領域および
ブロックの境界線が求められ、これら隣接ブロック,隣
接分割閉領域のデータおよび境界線データは、各分割閉
領域および各ブロック毎に、その分割閉領域およびブロ
ックを規定するデータと共に分割データメモリに格納さ
れる。さらに、刺繍データメモリには、走り縫と刺繍縫
とを組み合わせて閉領域に刺繍を施すための刺繍データ
が格納される。カウンタは、走り縫が上記境界線を横断
する回数をカウントするものであり、境界線1本毎に1
個のカウンタが使用される。
さらに、ROM74には、図示しないが、全体閉領域を刺
繍縫目で埋める刺繍縫データを作成する刺繍縫データ作
成ルーチン、走り縫データを作成する走り縫データ作成
ルーチンの他、刺繍に必要な種々のプログラムが格納さ
れている。刺繍データの作成、前記本出願人による「刺
繍ミシンのデータ処理装置」の出願に記載の手段によっ
て行われるが、刺繍縫データの作成時には分割閉領域と
ブロックとは同じものとして扱われる。第6図の全体閉
領域120の場合は、刺繍開始点が第二分割閉領域124の点
P1に設定され、刺繍終了点が第二ブロックB2の点P2に設
定され、刺繍順序は第二分割閉領域124,第一分割閉領域
126,第一ブロックB1,第五ブロックB5,第四ブロックB4,
第三ブロックB3,第二ブロックB2の順に設定される。こ
のような順序で刺繍を行うためには走り縫が必要であ
り、走り縫の経路は第5図の走り縫データ作成ルーチン
に従って作成される。以下、走り縫データの作成につい
て説明する。
走り縫データ作成ルーチンは、刺繍縫データ作成ルー
チンからの指示に従って開始される。すなわち、1個の
分割閉領域あるいはブロックについて刺繍縫データが作
成され、次に離れた分割閉領域あるいはブロックについ
て刺繍縫データを作成する場合に走り縫データの作成が
指示されるのであり、この際、走り縫開始点Psおよび走
り縫終了点Ptのデータが供給される。なお、走り縫が境
界線を横断する回数をカウントするカウンタは、刺繍縫
データ作成ルーチンの初期設定および1つの全体閉領域
についての刺繍データ作成終了毎にリセットされる。
まず、ステップS1(以下、S1と略記する。他のステッ
プについても同じ。)において走り縫の方向が求められ
る。この方向は、刺繍縫データ作成ルーチンにおいて設
定された走り縫開始点Psと走り縫終了点Ptとに基づいて
求められ、PsからPtに向かう方向が走り縫進行方向であ
る。全体閉領域120では、まず、第二分割閉領域124につ
いて刺繍縫データが作成され、次に第一分割閉領域122
に刺繍を施すために走り縫を行うべく、その走り縫開始
点P2と走り縫終了点P8とが設定され、それら点P2と点P8
とに基づいて走り縫方向が求められる。次いで、S2にお
いて走り縫終了点Ptが属するブロックBtが求められる。
走り縫終了点Ptは分割閉領域あるいはブロックのいずれ
かの頂点に設定されるため、分割閉領域あるいはブロッ
クを規定する頂点の座標に基づいて属するブロックが求
られるのである。刺繍縫終了点Ptが複数のブロックが共
有する点である場合には、走り縫開始点Psに近い側のブ
ロックあるいは分割閉領域が選択される。したがって、
刺繍縫終了点P8は第四ブロックB4に属することとなる。
次に、S3において縫針42の現在の針落ち点Pcがどのブ
ロックBcに属するかが求められる。針落ち点Pcを2個の
ブロックが共有する場合には、走り縫進行方向において
前方側のブロックに属するものとされる。今、現在の針
落ち点は走り縫開始点Ps(P2)であって第二ブロックB2
に属することとなる。そして、S4において現在の針落ち
点Pcが属するブロックBcと走り縫終了点Ptの属するブロ
ックBtとが一致するか否かの判定が行われるが、P2とP8
とがそれぞれ属するブロックは異なるためS4はNOとな
り、S5において現在の針落ち点Pcが属するブロックBcに
走り縫進行方向前側において隣接するブロックBnが求め
られる。隣接ブロックBnは分割データメモリに格納され
た隣接ブロックデータに基づいて求められ、ここではBn
は第三ブロックB3となり、S6においてBcとBnとの境界線
Lcが求められる。境界線Lcは分割データメモリに格納さ
れた境界線データに基づいて求められ、第二ブロックB2
と第三ブロックB3との境界線L2が求められる。S7におい
ては走り縫が境界線L2を横断する回数をカウントする第
二カウンタのカウント値C2が1増加させられ、S8におい
てnの値が第二カウンタのカウント値とされた後、S9に
おいて第二境界線L2の内分点Pmが算出され、走り縫が境
界線を横断する際の横断点とされる。この算出は、次式
に従って行われる。
ただし、[log2n]は、log2nを超えない最大の整数を
表す。
nはS8において設定された値が使用され、今、n=1
であるため1:1となって、Pmは境界線L2を1:1に内分する
中点E3に設定され、S10においてPc(P2)とPm(E3)と
をつなぐ走り縫データが作成されて、刺繍データメモリ
に格納される。そして、S11において内分点Pmが現在の
針落ち点Pcとされるとともに、先にS5において求めた隣
接ブロックBnがPcの属するブロックBcとされる。したが
って、Pcは境界線L2の中点E3、Bcは第三ブロックB3とな
る。
その後、プログラムの実行はS4に戻り、Bcが走り縫終
了点Ptが属するブロックであるか否かの判定が行われる
が、第三ブロックB3は終了ブロックではないためNOとな
り、再度S6〜S11が実行される。この場合には、第四ブ
ロックB4がBnとなり、BcとBnとの境界線はL3となって、
走り縫の境界線L3の横断回数をカウントする第三カウン
タC3のカウント値が1増加させられる。また、境界線L3
の横断は1回目であるためS8においてnは1とされ、S9
において前記式に従って内分点Pmが求められる。この場
合にもnが1であるため、内分点Pmは境界線L3の中点E4
となり、中点E3と中点E4とを結ぶ走り縫データが作成さ
れて刺繍データメモリに格納される。そして、S11の実
行により第四ブロックB4がBcとされるが、このブロック
は走り縫終了点Ptが属するブロックであるためS4がYES
となり、S12において内分点Pc(E4)と走り縫終了点Pt
(P8)とをつなぐ走り縫データが作成されてメモリに格
納された後、プログラムの実行は刺繍データ作成ルーチ
ンに戻り、そこで第一分割閉領域122を刺繍縫目で埋め
るデータの作成が行われる。
第一分割閉領域122についての刺繍縫データの作成が
終了すれば、次に点P8を始点とし、点P3を終点とする走
り縫のデータ作成が指示され、第5図のフローチャート
が実行される。この場合には、走り縫方向は点P8から点
P3へ向かう方向、走り縫終了ブロックBtは第一ブロック
B1、現在の針落ち点ブロックBcは第四ブロックB4とな
る。したがって、S4が1回目に行われるときには判定は
NOとなり、S5において隣接する第三ブロックB3が求めら
れ、S6において境界線L3が求められる。また、S7におい
て境界線L3の横断回数をカウントする第三カウンタのカ
ウント値C3が1増加させられるが、C3は先に1増加させ
られているため2となり、S8においてnが2とされ、S9
では前記式にn=2を代入して内分点Pmが求められる。
この場合には1:3となり、境界線L3を端点E2側から1:3に
内分する点E5がPmとされ、P8とE5とをつなぐ走り縫デー
タが作成されてメモリに格納された後、Pc=E5,Bc=B3
とされて再度S4〜S11が実行される。
今回は、Bn=B2、Lc=L2、第二カウンタのカウント値
C2が2、n=2となってL2を1:3に内分する点E6が求め
られる。この場合、境界線L2は境界線L3の端点E2と同じ
側にある端点P5側から内分される。同じ側に位置する点
とは、2本の境界線の端点同士を互に、その端点同士を
結ぶ線を交差させないで結ぶ場合の互に結ばれる点であ
り、このようにすれば各境界線をそれぞれ同じ比率で内
分した点を結んで成る走り縫目は、他の比率で内分した
点を結んで成る走り縫目とは交差せず、刺繍縫目の盛り
上がりの発生を防止できる。なお、横断点が中点の場合
には境界線をどちらの端点から内分しても同じ点が横断
点となるが、他の横断点を設定する場合と同様に境界線
の予め定められた端点側から内分するものとする。
E5とE6とをつなぐ走り縫データが作成されたならばPc
=E6,Bc=B2とされ、更にS4〜S11が実行されてBn=B1
Lc=L1、n=1となり、境界線L1を1:1に内分する中点E
7が求められる。境界線L1についても境界線L2,L3と同じ
側から、すなわち点P4側から内分される。そして、S11
においてBc=B1とされるためS4がYESとなり、S12におい
て中点E7と点P3とをつなぐ走り縫データが作成されてプ
ログラムの実行は刺繍縫データ作成ルーチンに戻り、第
一ブロックB1について刺繍縫データが作成される。
第一ブロックB1について刺繍縫データが作成されれ
ば、点P2を始点とし、点P7を終点とする走り縫データ作
成指令が出され、走り縫データ作成ルーチンが行われ
る。この場合には、Bt=B5、最初のBcがB2となり、まず
境界線L2がLcとされるが、境界線L2の横断は3回目であ
るためn=3であり、内分点Pm(E8)は境界線L2を3:1
に内分する点となる。次に境界線L3がLcとされるが、境
界線L3の横断も3回目であるためn=3であり、境界線
L3を3:1に内分する点Pm(E9)が求められる。これら内
分点E8,E9もそれぞれ点P5,点E2側から取られるのであ
り、境界線L2,L3を横断する先の2本の走り縫目と交差
することはない。E9の設定後、Bc=B4とされ、Lc=L4
なるが、境界線L4の横断は1回目であるためn=1であ
り、内分点Pmは中点E10となる。境界線L4についても境
界線L1,L2,L3と同じ側から、すなわち点P6側から内分さ
れる。そして、S11においてBc=B5とされることによりS
4がYESとなり、S12において中点E10と走り縫終了点P7
をつなぐ走り縫データが作成されてプログラムの実行は
刺繍縫データ作成ルーチンに戻る。そして、第五ブロッ
クB5を刺繍縫で埋める刺繍縫目データが作成されれば、
全体閉領域120中において刺繍縫データが作成されない
で残っているのは第二〜第四ブロックB2〜B4であって、
これらに一度に刺繍縫を施し、刺繍終了後P2で刺繍が終
了する刺繍縫データが作成されて刺繍データの作成が終
了する。
なお、走り縫が横断する境界線がない場合がある。こ
の場合には、走り縫終了点Ptの含まれるブロックBtと、
最初にS3で求められる現在の針落ち点Pcを含むブロック
Bcとが一致し、S4が1回目に行われるときに判定がYES
となり、走り縫開始点Psと走り縫終了点Ptとを結ぶ走り
縫データが作成されてプログラムの実行は刺繍縫データ
作成ルーチンに戻る。
このように本実施例のデータ処理装置においては、走
り縫がブロック間の境界線を複数回横断して別のブロッ
クに至る場合には、境界線の異なる位置に横断点が設定
されるようになっているため、走り縫が重なることがな
く、その上に形成される刺繍縫目に盛り上がりが生ずる
ことがなくなって見映の良い刺繍が得られる。
なお、全体閉領域120において境界線は最も多くて3
回横断され、横断点は境界線をちょうど4等分する各点
となっていたが、4回以上横断する場合には前記式に従
って求められる内分比は次のようになる。すなわち、n
=4の場合には1:7,n=5の場合には3:5,n=6の場合に
は5:3,n=7の場合には7:1となり、境界線を8等分する
各点が横断点となるのであり、第7図に示すようにブロ
ックB2,B3の境界線L2が7回横断されるとすれば、図示
の順序で設定される。このように前記式に従えば、横断
点は、横断回数が少ない場合には同一の境界線における
横断点の間隔が比較的広く設定されて走り縫目が分散さ
れ、また、横断回数が多い場合にもn=3までに設定さ
れた横断点間の中点に設定され、走り縫目が適当に分散
させて設定されることとなる。
以上の説明から明らかなように、本実施例において
は、ROM74の刺繍データ作成用のプログラムを記憶する
部分ならびにCPU72およびRAM76のそのプログラムを実行
する部分が刺繍データ作成手段を構成し、ROM74のS1〜S
12を記憶する部分ならびにCPU72およびRAM76のそれらス
テップを実行する部分が横断点設定手段を構成している
のである。
なお、上記実施例においては、対数を用いた式によっ
て横断点を求めるようにされていたが、別の式によって
求めるようにしてもよい。また、予め横断点の内分比を
求めて表にしておき、この表の値を読み出して使用して
もよく、この場合は横断点の位置を数式に縛られること
なく、自由に決定し得る。
また、上記実施例においては、分割閉領域およびブロ
ックに隣接する分割閉領域あるいはブロックと、隣接す
る分割閉領域あるいはブロック間の境界線とが走り縫デ
ータの作成に先立って予め求めておくようにされていた
が、走り縫データ作成時に分割閉領域およびブロックを
規定するデータに基づいて求めてもよい。
その他、特許請求の範囲を逸脱することなく、閉領域
の分割手段,刺繍順序の設定手段等に当業者の知識に基
づいて種々の変形,改良を施した態様で本発明を実施す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を概略的に示すブロック図であ
る。第2図は本発明の一実施例である刺繍データ処理装
置を有する刺繍ミシンを示す斜視図である。第3図は上
記刺繍ミシンを制御する制御装置の構成を示すブロック
図である。第4図は上記制御装置の主体を成すコンピュ
ータのRAMの構成を示すブロック図である。第5図はそ
のコンピュータのROMに記憶された走り縫データ作成用
プログラムを示すフローチャートである。第6図は上記
刺繍データ処理装置による走り縫データの作成を説明す
る図である。第7図は上記刺繍データ処理装置による境
界線の横断点の設定を説明する図である。第8図は従来
の刺繍データ処理装置による走り縫データの作成を説明
する図である。 24:縫針、42:刺繍枠 70:制御装置、120:全体閉領域 122,124,126:分割閉領域 B1,B2,B3,B4,B5:ブロック L1,L2,L3,L4:境界線 E1,E2,E3,E4,E5,E6,E7,E8,E9,E10:内分点(横断点)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D05B 19/00 - 21/00 D05C 5/00 - 5/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】刺繍ミシンの縫目で埋められるべき閉領域
    を分割して成る複数のブロックを規定するデータに基づ
    いて、それら複数のブロックのうちの1つのブロックか
    ら、別の複数のブロック間の境界線を横断してそれら別
    のブロックのうちの一つの外形線上に設定される部分刺
    繍開始位置に至る走り縫と、それら別のブロックを縫目
    で埋める部分刺繍縫との組合せにより前記閉領域を縫目
    で埋める刺繍データを作成する刺繍データ作成手段を有
    する刺繍データ処理装置において、 前記刺繍データ作成手段に、前記走り縫が同一の境界線
    を複数回横断する場合にはそれら複数回の走り縫の横断
    点をその境界線上の異なる位置に設定する横断点設定手
    段を設けたことを特徴とする刺繍データ処理装置。
JP28249589A 1989-10-30 1989-10-30 刺繍データ処理装置 Expired - Fee Related JP2782856B2 (ja)

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