JPH08245843A - ポリオレフイン系樹脂に対する透明化剤、その製造法及び透明性が改良されたポリオレフイン系樹脂組成物 - Google Patents

ポリオレフイン系樹脂に対する透明化剤、その製造法及び透明性が改良されたポリオレフイン系樹脂組成物

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JPH08245843A
JPH08245843A JP7471095A JP7471095A JPH08245843A JP H08245843 A JPH08245843 A JP H08245843A JP 7471095 A JP7471095 A JP 7471095A JP 7471095 A JP7471095 A JP 7471095A JP H08245843 A JPH08245843 A JP H08245843A
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acid amide
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A) ベンツアルデヒド又は核置換ベンツ
アルデヒド2モルと、5価又は6価の多価アルコール1
モルとの縮合生成物であるジベンジリデン−多価アルコ
ール誘導体100重量部に対して、少くとも、(B)
脂肪族カルボン酸アミド及び/又は芳香族カルボン酸ア
ミド0.5〜20重量部が混和されているか、又は該ジ
ベンジリデン−多価アルコール誘導体の粉末表面に該脂
肪族カルボン酸アミド及び/又は芳香族カルボン酸アミ
ドが被覆されていることを特徴とするポリオレフイン系
樹脂に対する透明化剤、該透明化剤の製造方法および該
透明化剤を配合した透明性が改良されたポリオレフイン
系樹脂組成物。 【効果】 従来使用されているソルビトール系透明化剤
よりも低い温度で使用することができるソルビトール系
透明化剤が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリオレフイン系樹脂に
対する透明化剤、その製造法及び透明性が改良されたポ
リオレフイン系樹脂組成物に関する。
【0002】更に詳細には、本発明は、ポリプロピレン
樹脂、ポリエチレン樹脂、プロピレン又はエチレンと、
他の少量のα−オレフインとの共重合体樹脂或はエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体樹脂等のポリオレフイン系樹脂
の透明性を向上させる透明化剤、その製造法及びかかる
透明化剤が配合されることにより透明性が改良されたポ
リオレフイン系樹脂組成物に関する。
【0003】特に、本発明は、ポリオレフイン系樹脂の
中でも一般成型、又はブロー成型、シート押し出し成
型、インフレーション成型において低温度で成型を行う
ポリエチレン系の樹脂に対して好適な透明化剤、及びか
かる透明化剤が配合され、透明性が改良されたエチレン
系樹脂組成物に関する。
【0004】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】近年、ポ
リオレフイン系樹脂、殊にプロピレン系樹脂又はエチレ
ン系樹脂には透明化剤が多く使用され大きな発展を見せ
ている。本発明者が過去に開発したジベンジリデンソル
ビトール又は核置換ジベンジリデンソルビトールの如き
ベンツアルデヒド又は核置換ベンツアルデヒド2モル
と、5価又は6価の多価アルコール1モルとの縮合生成
物であるジベンジリデン−多価アルコール誘導体は極め
て安全かつ効果的な透明化剤として最近では世界的に広
く使用されている。本発明者が開発した上記のジベンジ
リデン−多価アルコール誘導体をポリオレフイン樹脂の
透明化剤として用いる技術の一部は、例えば特公昭61
−17833号公報、特公昭61−48536号公報、
特公昭64−413号公報、特公平4−24375号公
報等に開示されている。これらのジベンジリデン−多価
アルコール誘導体から成る透明化剤を以下ジベンジリデ
ン−多価アルコール系透明化剤又は単にソルビトール系
透明化剤という。
【0005】これらのジベンジリデン−多価アルコール
系透明化剤はそれぞれ固有の融点を持ち、例えばジベン
ジリデンソルビトールは215〜220℃であり、更に
核置換ジベンジリデンソルビトールはより高く、1,3
−p−クロルベンジリデン−2,4−p−メチルベンジ
リデン−ソルビトールでも240℃近い融点を示し、
(1,3)−(2,4)−ジ(p−メチルベンジリデ
ン)ソルビトールは更に高い250〜260℃の融点を
示す。特に製造方法が確立され、品質が良くなるほどそ
の純度が向上し、融点も上昇する。
【0006】ちなみにジベンジリデン−ソルビトールを
例にとれば、20年以前の開発当初においてはその融点
は205〜210℃であったが、副反応をおさえた今日
ではその融点は215〜220℃である。
【0007】このような高融点のジベンジリデン−多価
アルコール系透明化剤は高結晶性ポリプロピレン樹脂の
ような成型温度が200℃を越える重合体に対しては優
れた透明化剤となりうるが、成型温度が180℃以下の
ポリエチレン樹脂の如きポリオレフイン系樹脂に対して
は、そのような成型温度では溶解しないために、透明化
剤として効果がないか、或いは不溶解部分が白点とな
り、不良品となる。またジベンジリデンソルビトールで
も、一度200℃以上の温度でポリオレフイン(例えば
ポリエチレン)と溶解混合したマスターバッチを作り、
これを添加するという2回の作業を行わないと良好な成
型体が得られなかった。
【0008】本発明者は過去に特公昭61−48535
号公報に記載されているトリベンジリデンソルビトール
を10%程度含むジベンジリデンソルビトールを開発
し、これはソルビトール系透明化剤では最も融点の低い
もので特に低密度ポリエチレン用として提供している
が、これでも融点は198±2℃で180℃には遠く及
ばない。とくに近年に至り、直鎖の低密度ポリエチレン
(LLDPE)が上市され、最近ではその製造過程にお
いて従来使用されて来たチーグラー・ナッター触媒から
ハロゲン原子を含まないカミンスキーの開発したメタロ
セン触媒が使用されるようになって、さらにLLDPE
が効率良く生産されるようになって来た。
【0009】このLLDPEは、高圧法によって作られ
た従来の低密度ポリエチレンより強度が大で、価格も安
いために、今後多用されると考えられるが、これも透明
度に難があり、融点の低い、低温度成型でも透明性を与
えることができる透明化剤が要望されている。また通常
のポリプロピレン樹脂でも、低温による成型が必要な場
合もあり、低融点の透明化剤は極めて有用である。
【0010】そこで、本発明の目的は従来使用されてい
るソルビトール系透明化剤に改良を加え上記のような欠
点を補い180℃以下の低温度で成型を行っても、十分
透明化効果が得られる、改良された透明化剤及びかかる
透明化剤を配合することにより透明性が改良されたポリ
オレフイン樹脂組成物を提供することにある。
【0011】本発明者は現在ソルビトール系透明化剤の
中で融点が最も低いもので副成分としてトリベンジリデ
ンソルビトールを少量含む融点199℃のジベンジリデ
ンソルビトールに種々の物質を添加して融点測定を行っ
てみた。これはただ粉末に液状の物質や粉末を単に混合
するのではなく、アルコールに添加する物質を溶解し、
この溶液と該ジベンジリデンソルビトールを混合して均
一化し、これを乾燥粉砕したもので、その融点を測定し
た。該ジベンジリデンソルビトール100重量部に対し
5〜10重量部の添加では通常の脂肪酸グリセライド、
活性剤等では分散性は良くなるが、融点の低下はほとん
ど無く、例えば液状のグリセライドである油類をいれて
も、また高級脂肪酸で融点72℃のベヘン酸[CH3(C
2)20COOH]をジベンジリデンソルビトール100
重量部に対して40重量部添加しても約8〜10度の融
点の低下が見られる程度である。しかし、かような添加
剤を40重量部も添加すると、透明化剤としての有効成
分であるジベンジリデンソルビトールの含量が相対的に
減少し、これに伴って、透明化効果が低下する。そのた
めに出来る限り少量の添加で大きな融点の低下を起こす
ものが必要である。そこで、本発明者は、アミド基をも
つ物質の中で、分解温度の高い高級脂肪酸アミドや、ベ
ンズアミドを添加して実験を行ったところ、そのいずれ
もジベンジリデン−多価アルコール系透明化剤の融点を
著るしく降下することを見いだした。
【0012】この発見に基づいて、さらに研究をすすめ
た結果、本発明者は、(A) ベンツアルデヒド又は核
置換ベンツアルデヒド2モルと、5価又は6価の多価ア
ルコール1モルとの縮合生成物であるジベンジリデン−
多価アルコール誘導体100重量部に対して、少くと
も、(B) 脂肪族カルボン酸アミド及び/又は芳香族
カルボン酸アミド0.5〜20重量部が混和されている
か、又は該ジベンジリデン−多価アルコール誘導体の粉
末表面に該脂肪族カルボン酸アミド及び/又は芳香族カ
ルボン酸アミドが被覆されていることを特徴とするポリ
オレフイン系樹脂に対する透明化剤は、上記(A)のジ
ベンジリデン−多価アルコール誘導体単独の融点より
も、融点が著しく低下し、例えば成型温度が200℃以
下の如きポリオレフイン樹脂に対して優れた透明化剤と
なることを見い出した。
【0013】本発明者の研究によれば、前記のトリベン
ジリデンソルビトールを少量含む融点約199℃のジベ
ンジリデンソルビトールに対して、 オレイン酸アミド(日本化成株式会社製、商品名
「ダイアミッド 0−200」、融点75℃、粉末
状)、 ベンツアミド(東京化成工業(株)製の試薬、融点
128℃) を、それぞれ、該ジベンジリデンソルビトール100重
量部に対して、該オレイン酸アミド又はベンツアミド
0.5ないし20重量部となるような割合で、該オレ
イン酸アミド又はベンツアミドをメタノールに溶解した
溶液として添加し、乾燥、粉砕した(混和した)ものの
融点を測定した。その結果を図1に示す。図1において
太実線はオレイン酸アミド、細実線はベンズアミドを混
和した場合である。破線で表したグラフはベヘン酸(融
点74℃)を全く同様にしてジベンジリデンソルビトー
ルと混和したものの融点降下の曲線であるが比較例とし
て記載した。
【0014】図1に示すとおり、脂肪族カルボン酸アミ
ドや芳香族カルボン酸アミドをジベンジリデン−多価ア
ルコール系透明化剤と混和することにより、該ジベンジ
リデン−多価アルコール系透明化剤の融点を低下させる
効果が得られるが、ポリオレフイン樹脂(例えばポリエ
チレン樹脂)中に脂肪族カルボン酸アミド又は芳香族カ
ルボン酸アミドを、前記のジベンジリデン−多価アルコ
ール系透明化剤と別々に添加しても全く効果がなく、該
カルボン酸アミドをジベンジリデン−多価アルコール系
透明化剤と混和するか、又はジベンジリデン−多価アル
コール系透明化剤の粉末表面に該カルボン酸アミドが被
覆されていることが必要である。
【0015】該カルボン酸アミドをジベンジリデン−多
価アルコール系透明化剤と混和する(特に、有利には緊
密に混和する)には、既に述べたとおり該カルボン酸ア
ミドを例えばメタノール、エタノールのようなアルコー
ルの如き適当な溶媒に溶解し、該ジベンジリデン−多価
アルコール系透明化剤の粉末又は該ジベンジリデン−多
価アルコールの適当な溶媒溶液又は分散液と混合し、次
いで溶媒又は液体媒体を蒸発又は適当な手段で分離すれ
ばよい。
【0016】該カルボン酸アミドを例えばアルコールの
ような適当な溶媒に溶解し、その中にジベンジリデン−
多価アルコール系透明化剤の粉末を入れて均一なスラリ
ー状となし、次いで溶媒を蒸発、乾燥してもよいが、可
燃性の溶剤を使用する危険性とアルコールを無駄に蒸発
させる不経済な方法であるから、過去に本発明者が開発
した特許1517238号に開示した方法のように、ジ
ベンジリデン−多価アルコール系透明化剤の粉末表面に
該カルボン酸アミドを被覆するのが有利である。
【0017】また本発明においては、脂肪族カルボン酸
アミド、または芳香族カルボン酸アミドに対しては次の
ようにして行うのが好ましい。
【0018】所要量のカルボン酸アミド類を例えば非イ
オン性界面活性剤と共に少量の低級アルコールに溶解
し、多量の熱水を加えて撹拌すると、該カルボン酸アミ
ド類は乳化されてエマルジョンとなる。この中にジベン
ジリデン−多価アルコール系透明化剤の粉末を入れ、撹
拌しながら冷却する。すべてのアミド類は透明化剤の粉
末の表面に被覆され濾過水は無色透明となる。融点が1
00℃以下のカルボン酸アミド類であれば低級アルコー
ルの必要はなく、界面活性剤と共に加温溶解し、熱水で
乳化してもよい。この方法については実施例においても
述べる。
【0019】本発明で使用するジベンジリデン−多価ア
ルコール系透明化剤を形成するのに用いられるベンツア
ルデヒド又は核置換ベンツアルデヒドとしては、下記式
(1)
【0020】
【化2】
【0021】式中、Rは水素原子、炭素数1〜6のアル
キル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子
で、同一でも異つてもよく、pは0〜3の正の整数であ
る、で示される化合物があげられ、上記式(1)におい
てRが水素原子以外の置換基、例えばハロゲン原子で置
換されているものを置換ベンツアルデヒドと呼ぶ。
【0022】本発明においては、上記式(1)におい
て、Rが水素原子、メチル基、エチル基又は塩素原子で
あり、pが1又は2のものが好ましい。さらに、上記式
(1)においてRが水素原子、メチル基、エチル基又は
塩素原子であり、かつpが1のものが特に好適である。
【0023】また本発明で使用するジベンジリデン−多
価アルコール系透明化剤を形成するのに用いられる5価
又は6価の多価アルコールとしては、炭素数5の5価ア
ルコール又は炭素数6の6価アルコール、特に炭素数6
の6価アルコールが好適である。
【0024】炭素数6の6価アルコールとしては、ソル
ビトール、マンニトール、ズルシトール、タリトール、
アロズルシトール等が好ましく、特に下記式(2)、
【0025】
【化3】
【0026】で表わされるソルビトールが好適である。
【0027】6価アルコールとしては、ソルビトールが
好ましいが、これに他の炭素数6の6価アルコールが少
量混合したものでもよい。
【0028】また、炭素数5の5価アルコールとして
は、アラビトール(アラビツト)、リビトール又はキシ
リトール等を用いることができる。
【0029】本発明で用いるジベンジリデン−多価アル
コール系透明化剤は、上記の如きベンツアルデヒド又は
核置換ベンツアルデヒド2モルと、5価又は6価の多価
アルコール1モルとの反応生成物であるジベンジリデン
−多価アルコール誘導体であり、これらの具体例及び製
造法は、前記特公昭61−17833号公報、特公平4
−24375号公報等に詳細に記述されている。
【0030】また、これらの公報に記載されているとお
り、本発明で使用する透明化剤としては、上記のベンツ
アルデヒド又は核置換ベンツアルデヒド2モルと、5価
又は6価の多価アルコール1モルとの縮合物が用いられ
るが、その20重量%以下、特に10重量%以下、さら
に好ましくは5重量%以下の少量であれば、核置換ベン
ズアルデヒド3モルと、6価の多価アルコール1モルと
の縮合生成物(以下、トリ核置換体という)が混合され
てもよい。
【0031】多価アルコールとの縮合にベンズアルデヒ
ドを用いる場合は、特公昭61−48536号公報に詳
細に記載されているが、トリベンジリデンソルビトール
の如きトリ置換体を少量添加するか、または製造方法に
よってトリ置換体を副成させることによって透明化剤の
効果をあまり阻害することなく、融点を下げることが出
来るので、ジベンジリデンソルビトール系誘導体中に3
0重量%以下、好ましくは20重量%以下のトリベンジ
リデンソルビトールの如きトリ置換体を含有する方が望
ましい場合がある。
【0032】しかし核置換ベンズアルデヒドを用いる場
合は反応速度が遅いために、概してトリ置換体の生成は
少ないが、生成しても臭気が強いので、トリ置換体の含
有量は2重量%以下が好ましい。
【0033】本発明で使用する最も代表的なソルビトー
ル系透明化剤は、下記式(3)、
【0034】
【化4】
【0035】式中、R1及びR2は同一でも、異なっても
良く、それぞれ水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、
炭素数1〜6のアルコキシ基又はハロゲン原子であり、
mとnは同一でも、異なってもよく、1〜3の正の整数
を示す、で示される化合物であり、上記式(3)におい
て、m及びnが1又は2、特に1であり、R1及びR2
それぞれ水素原子、メチル基、エチル基又は塩素原子で
あるものが好ましい。
【0036】そしてR1とR2が共に水素原子であるジベ
ンジリデンソルビトールにはその中に下記式(4)、
【0037】
【化5】
【0038】に示したトリベンジリデンソルビトールが
含まれているものが共に好適に使用される。特にジベン
ジリデンソルビトールを縮合反応によって製造する場合
水性反応媒体中において懸濁状態で反応させることによ
つて、副成分としてトリベンジリデンソルビトールを1
0〜35重量部含むジベンジリデンソルビトールを任意
に作ることが出来るが、トリベンジリデンソルビトール
の如きトリ置換体の含有量としてはジベンジリデンソル
ビトール100重量部に対しトリ置換体5〜30重量
部、好ましく10〜20重量部がよい。
【0039】トリベンジリデンソルビトールの如きトリ
置換体が少量含有されているジベンジリデンソルビトー
ルは純粋なジベンジリデンソルビトールより融点が低
く、この程度の副成分は透明性にあまり悪影響を与えな
い。
【0040】上記(3)で示されるソルビトール系透明
化剤の具体的な例としては下記の化合物があげられる。
【0041】1,3−ベンジリデン−2,4−ベンジリデ
ン−ソルビトール、1,3−p−メチルベンジリデン−
2,4−p−メチルベンジリデン−ソルビトール、1,3
−p−エチルベンジリデン−2,4−p−エチルベンジ
リデン−ソルビトール、1,3−p−クロルベンジリデ
ン−2,4−p−メチルベンジリデン−ソルビトール、
1,3−p−メチルベンジリデン−2,4−p−エチルベ
ンジリデン−ソルビトール、1,3−p−エチルベンジ
リデン−2,4−p−メチルベンジリデン−ソルビトー
ル、1,3−ベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリ
デン−ソルビトール、1,3−p−メチルベンジリデン
−2,4−ベンジリデン−ソルビトール、1,3−ベンジ
リデン−2,4−p−エチルベンジリデン−ソルビトー
ル、1,3−p−エチルベンジリデン−2,4−ベンジリ
デン−ソルビトール、1,3−ベンジリデン−2,4−p
−クロルベンジリデン−ソルビトール、1,3−p−ク
ロルベンジリデン−2,4−ベンジリデン−ソルビトー
ル、1,3−p−クロルベンジリデン−2,4−p−クロ
ルベンジリデン−ソルビトール、1,3−p−エチルベ
ンジリデン−2,4−p−クロルベンジリデン−ソルビ
トール、1,3−p−クロルベンジリデン−2,4−p−
エチルベンジリデン−ソルビトール 本発明に使用されるジベンジリデン−多価アルコール系
透明化剤は構造式(3)にみられるようにエーテル結合
をもったアセタールであり、酸、特に無機酸に弱く、分
解を起こす傾向がある。そのためにLLDPEに添加す
る場合、LLDPEの製造過程においてハロゲン原子を
含まないメタセロン触媒を使用したものは、本発明の低
融点透明化剤を、そのまま使用することができるが、従
来の製造方法、例えばチーグラー・ナッター系触媒を使
用している場合は触媒の担体として塩化マグネシウムを
用いているために、樹脂中に含まれる数10ppm以上
の残存酸性物質で分解され、透明化効果がそこなわれる
ことがある。したがって、従来方法によってつくられた
ポリオレフイン、例えばポリエチレンやLLDPEに添
加するときは、酸の中和剤として少量のステアリン酸ナ
トリウムのような脂肪酸石鹸、ヘキサメチレンテトラミ
ン、ヒンダードアミンのような有機アミン類を少量併用
して、分解を防止することが好ましい。
【0042】また、必要に応じて、本発明の効果を阻害
しない限り一般に使用されている帯電防止剤、滑剤、酸
化防止剤、紫外線吸収剤を配合することは何ら差し支え
ない。
【0043】また、本発明において使用する脂肪族カル
ボン酸アミドは、一般式R・CONHR’(但しRは置
換されていてもよい脂肪族基であり、R’は水素原子又
は置換されていてもよい脂肪族基である)で示されるも
のであり、かかる脂肪族カルボン酸アミドとしてはR及
びR’の少くとも一方が炭素数10〜30の脂肪族カル
ボン酸アミドが適当である。その脂肪族基は必ずしも直
鎖状でなくとも、分岐状でもよく、またそれを構成する
カルボン酸は飽和脂肪族カルボン酸でも、不飽和脂肪族
カルボン酸でもよい。しかし、不飽和脂肪族カルボン酸
の場合は、不飽和基は3個以下、好ましくは2個又は1
個である。
【0044】脂肪族カルボン酸アミドとしては、R及び
R’の少くとも一方が炭素数が12〜23の脂肪族カル
ボン酸アミド、特に炭素数が15〜20の脂肪族カルボ
ン酸アミドが好適である。
【0045】かかる脂肪族カルボン酸アミドとしては、
上記のとおり、直鎖状飽和脂肪族カルボン酸アミド、分
岐状飽和脂肪族カルボン酸アミド、直鎖及び分岐状不飽
和カルボン酸アミドが包含される。
【0046】これらのカルボン酸アミドを構成する脂肪
族カルボン酸(RCOOH)の具体例としては、次のよ
うなものがあげられる。
【0047】(1) 直鎖飽和脂肪族カルボン酸 カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ノナデシル酸、ベヘ
ン酸、モンタン酸、メリシン酸等、 (2) 分岐状飽和脂肪族カルボン酸 4−プロピルペンタン酸、3−メチルデカン酸、5−プ
ロピルオクタン酸、7−プロピルデカン酸、13−メチ
ルテトラデカン酸、2−プロピルデカン酸、2−ブチル
テトラデカン酸、3−メチルオクタデカン酸、6−メチ
ルオクタデカン酸、3−メチルノナデカン酸、2−ヘプ
チルオクタデカン酸、2−オクチルオクタデカン酸、 (3) 直鎖不飽和カルボン酸 10−ウンデシレン酸、2−ラウロレイン酸、パルミト
レイン酸、オレイン酸、エルカ酸等の直鎖状モノエンカ
ルボン酸等、その他オクタデカジエン酸等の直鎖状ジエ
ンカルボン酸等、 また、本発明において使用する脂肪族カルボン酸アミド
(R・CONHR’)を形成する水素原子又は脂肪族基
(R’)としては、R’が水素原子の場合が最も好適で
あるが、R’が炭素数30以下、特に炭素数20以下の
脂肪族基、特に炭化水素基が好ましい。
【0048】本発明で使用する脂肪族カルボン酸アミド
を形成するために使用する脂肪族アミン(H2N・
R’)としては、例えば、メチルアミン、エチルアミ
ン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、
ヘプチルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ドデ
シルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミ
ン、ノナデシルアミン、トリコシルアミン、ヘキサコシ
ルアミン、オクタコシルアミン等である。
【0049】本発明で使用する脂肪族カルボン酸アミド
は、上記の如き2種又はそれ以上のカルボン酸のアミド
であってもよい。
【0050】また、本発明において使用する脂肪族カル
ボン酸アミドは、下記式(5)、
【0051】
【化6】
【0052】式中、R及びR’の定義は前記のとおりで
あり、R”は2価の炭化水素基、好ましくは炭素数1〜
10の2価の炭化水素基、である、で表わされるもので
もよい。
【0053】これらの例としては、N,N’−エチレン
−ビス(ステアロアミド)、N,N’−エチレン−ビス
(オレオアミド)、N,N’−プロピレン−ビス(ステ
アロアミド)、N,N’−プロピレン−ビス(パルミト
アミド)、N,N’−ブチレン−ビス(ステアロアミ
ド)等である。
【0054】また本発明で使用する芳香族カルボン酸ア
ミドは、下記式(6)、
【0055】
【化7】
【0056】式中、R1及びR2は同一でも異ってもよ
く、水素原子、メチル基、水酸基、メトキシ基、アミノ
基を示す で表わされるものが適当である。
【0057】かような芳香族カルボン酸アミドとして
は、安息香酸アミド、アニス酸アミド、o−メトキシ安
息香酸アミド、p−アミノ安息香酸アミド、サリチル酸
アミド等があげられるが、安息香酸アミドが好適であ
る。
【0058】これらのカルボン酸アミドは、ジベンジリ
デン−多価アルコール系透明化剤100重量部に対し
て、0.5〜20重量部添加することができるが、1〜
10重量部、特に2〜8重量部添加しても、該透明化剤
の融点を有意に降下させることができるので、有利であ
る(図1参照)。
【0059】これらのカルボン酸アミドとしては、特に
融点が50〜180℃、特に80〜160℃の範囲のも
のが好適である。
【0060】また本発明で使用することができるポリオ
レフイン系樹脂としては、線状オレイン系樹脂(ポリマ
ー)が好ましい。
【0061】また本発明のポリオレフイン系樹脂組成物
には、一般に使用されるポリオレフイン系樹脂用の添加
剤として酸化防止剤、中和剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、滑剤、帯電防止剤、また他の核剤等を添加すること
ができる。
【0062】かようなポリオレフイン系樹脂としてはエ
チレン、プロピレン、4−メチル−1−ペンテン等のC
2〜C20のα−オレフインのホモポリマー;またはエチ
レン又はプロピレンと少なくとも1種のC3〜C20のα
−オレフイン及び/又はC2〜C20のアセチレン性不飽
和モノマー及び/又はC4〜C18のジオレフインのイン
ターポリマーであり得る。
【0063】本発明で使用するポリオレフイン系樹脂を
形成する好ましいモノマーは、C2〜C10のα−オレフ
イン、特にエチレン、プロペン、イソブチレン、1−ブ
テン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン及び1
−オクテンが挙げられる。他の好ましいモノマーは、ス
チレン、ハロゲン又はアルキル置換スチレン類、テトラ
フルオロエチレン、ビニルベンゾシクロブタン、1,4
−ヘキサジエン及びナフテン類(例えば、シクロペンテ
ン、シクロヘキセン及びシクロオクテン)等であるが、
本発明においては、ポリエチレン系樹脂、特にLLDP
Eの如きエチレンと少量の他のα−オレフインとの共重
合体樹脂が好適である。
【0064】次に、本発明を実施例について説明する。
【0065】
【実施例】
実施例1 オレイン酸アミド5重量部と低級アルコールとしてエチ
ルアルコール20重量部をグラスライニングされた反応
容器にいれ、約40〜50℃の温度で均一に溶解する。
つぎにその中にノニオン界面活性剤としてソルビタンモ
ノ・オレエート0.1重量部を加える。
【0066】この中に熱水200〜250重量部を添加
して撹拌を続けると、オレイン酸アミドは乳化し、白濁
液となる。
【0067】次に融点218℃のジベンジリデンソルビ
トールの粉末95重量部をその中に入れ、撹拌しつつ冷
却すると、約2時間でオレイン酸アミドはジベンジリデ
ンソルビトールの粉末表面を覆い、緊密に混和された状
態となる。これをフィルタープレスで濾過し乾燥粉砕を
行い、100重量部の粉末が得られた。
【0068】なお、濾液は無色透明で、水に不溶解部分
は全く見られず、オレイン酸アミドは完全にジベンジリ
デンソルビトールを被覆している。
【0069】脂肪酸アミドや脂肪酸を良く染める顕微鏡
用色素メチルバイオレットまたはゲンチャナバイオレッ
トの0.1重量%水溶液を、ビーカーに入れ粉末中にピ
ペットで少量滴下し、ガラス棒で撹拌すると直ちに粉末
表面が濃紫色に染まる。ジベンジリデンソルビトールだ
けでは全く染まらない。したがってほぼ完全に粉末表面
がオレイン酸アミドによって被覆されていることが分か
る。
【0070】本実施例による生成品の融点を測定した結
果204〜205℃で非常に大きい融点の降下を示し
た。
【0071】また本実施例による生成品をランダムポリ
プロピレン樹脂に0.25重量%添加しドライブレンド
法によって成型を行った。その結果通常210℃以上の
成型温度が必要であるにも拘わらず、本成型物は195
℃で成型することができ、成型温度を大幅に下げること
が出来た。
【0072】実施例2 ステアリン酸アミド10重量部とメチルアルコール20
重量部を反応容器に入れ、実施例1と全く同様にして乳
化しジベンジリデンソルビトール粉末90重量部を加え
て100重量部の粉末を得た。この融点を測定した結果
200℃となり実施例1と殆ど同じような融点降下が見
られた。
【0073】実施例3 化学式[CH3(CH216CONHCH22で表される
N,N’−エチレンビスステアロアミド5重量部とメチ
ルアルコールとアセトンの混合物30重量部(混合比
7:3)を反応容器に入れ実施例1と同様にして乳化
し、この中にジベンジリデンソルビトール粉末95重量
部を加えて100重量部の粉末を得た。この融点を測定
した結果204〜205℃となり実施例1と全く同様の
結果が得られた。
【0074】実施例4 本実施例では核置換ベンズアルデヒドのソルビトール系
透明化剤を使用して実験を行った。
【0075】化学式CH364CONH2で表されるp
−トルアミド(p−メチルベンズアミド)15重量部と
エチルアルコール15重量部を反応容器に入れて溶解
し、実施例1と同様にして乳化し、この中に1,3−p
−クロルベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデ
ン−ソルビトール(融点240℃)粉末85重量部を加
えて、実施例1と同様に処理し100重量部の粉末を得
た。
【0076】この融点を測定した結果230℃であり、
ジベンジリデンソルビトールに比較してやや劣るが融点
の降下が認められた。
【0077】実施例5 化学式HOC64CONH2で表されるサリチルアミド
8重量部とメチルアルコール10重量部を反応容器に入
れて溶解し、実施例1と同様にして乳化すると半透明に
白濁した乳液となる。この中に1,3−p−メチルベン
ジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトー
ル(融点255℃)粉末92重量部を加えて、実施例1
と同様にして100重量部の粉末を得た。
【0078】この融点を測定した結果248℃であり、
実施例4と同様に融点の降下が認められた。
【0079】
【発明の効果】本発明は特にジベンジリデンソルビトー
ルに代表されるソルビトール系透明化剤の粉末表面に脂
肪族カルボン酸アミド、芳香族カルボン酸アミド類を被
覆混和して、その透明化剤のもつ固有の融点を著しく低
下せしめるもので、本発明の透明化剤を使用することに
よって、従来は成型温度180℃と低く、成型時の分散
溶解が極めて困難であったポリエチレン、特にメタセロ
ン触媒を使用して生産された低密度直鎖ポリエチレンに
対しては、成型温度を180℃以下で、一般成型、シー
ト押し出し、インフレーション作業を快適に行うことが
できる。また通常200〜250℃で成型されるポリプ
ロピレン樹脂においても、より低い成型温度でソルビト
ール系透明化剤の透明効果を発揮することができる等、
付加価値の増大と省エネルギーによる経済的効果は大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はジベンジリデンソルビトールに、それぞ
れオレイン酸アミドを混和した混和物の融点曲線(太実
線)、ベンズアミドを混和した混和物の融点曲線(細実
線)およびベヘン酸を混和した混和物の融点曲線(破
線)を示す。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) ベンツアルデヒド又は核置換ベ
    ンツアルデヒド2モルと、5価又は6価の多価アルコー
    ル1モルとの縮合生成物であるジベンジリデン−多価ア
    ルコール誘導体100重量部に対して、少くとも、
    (B) 脂肪族カルボン酸アミド及び/又は芳香族カル
    ボン酸アミド0.5〜20重量部が混和されているか、
    又は該ジベンジリデン−多価アルコール誘導体の粉末表
    面に該脂肪族カルボン酸アミド及び/又は芳香族カルボ
    ン酸アミドが被覆されていることを特徴とするポリオレ
    フイン系樹脂に対する透明化剤。
  2. 【請求項2】 (A) 該ジベンジリデン−多価アルコ
    ール誘導体100重量部に対して、(B) 脂肪族カル
    ボン酸アミド及び/又は芳香族カルボン酸アミド1〜1
    0重量部が混和されているか、又は該ジベンジリデン−
    多価アルコール誘導体の粉末表面に該脂肪族カルボン酸
    アミド及び/又は芳香族カルボン酸アミドが被覆されて
    いる請求項1記載のポリオレフイン系樹脂に対する透明
    化剤。
  3. 【請求項3】 脂肪族カルボン酸アミドは、炭素数10
    〜60の直鎖飽和脂肪族カルボン酸アミド、炭素数10
    〜60の分岐飽和脂肪族カルボン酸アミド又は炭素数1
    0〜60の直鎖若しくは分岐不飽和脂肪族カルボン酸ア
    ミドである請求項1記載のポリオレフイン系樹脂に対す
    る透明化剤。
  4. 【請求項4】 脂肪族カルボン酸アミドは、炭素数10
    〜50の直鎖飽和脂肪族カルボン酸アミド、炭素数10
    〜50の分岐飽和脂肪族カルボン酸アミド又は炭素数1
    0〜50の直鎖若しくは分岐不飽和脂肪族カルボン酸ア
    ミドである請求項1記載のポリオレフイン系樹脂に対す
    る透明化剤。
  5. 【請求項5】 脂肪族カルボン酸アミドは、炭素数10
    〜40の直鎖飽和脂肪族カルボン酸アミド、炭素数10
    〜40の分岐飽和脂肪族カルボン酸アミド又は炭素数1
    0〜40の直鎖若しくは分岐不飽和脂肪族カルボン酸ア
    ミドである請求項1記載のポリオレフイン系樹脂に対す
    る透明化剤。
  6. 【請求項6】 脂肪族カルボン酸アミドが下記一般式、 R・CONH2 式中、Rは炭素数が10〜30の置換されていてもよい
    脂肪族基である、で表わされるものである請求項1記載
    のポリオレフイン系樹脂に対する透明化剤。
  7. 【請求項7】 脂肪族カルボン酸アミドが下記一般式、 【化1】 式中、R及びR’はそれぞれ炭素数が10〜30の炭化
    水素基であって、同一でも異なってもよく、 R”は炭素数1〜10の2価の炭化水素基である、で表
    わされるものである請求項1記載のポリオレフイン系樹
    脂に対する透明化剤。
  8. 【請求項8】 芳香族カルボン酸アミドは、ベンゼンモ
    ノカルボン酸アミド又は置換ベンゼンモノカルボン酸ア
    ミドである請求項1記載のポリオレフイン系樹脂に対す
    る透明化剤。
  9. 【請求項9】 脂肪族カルボン酸アミド及び/又は芳香
    族カルボン酸アミド(B)の溶媒溶液又は分散液と、 前記ベンツアルデヒド又は核置換ベンツアルデヒド2モ
    ルと、5価又は6価の多価アルコール1モルとの縮合生
    成物であるジベンジリデン−多価アルコール誘導体
    (A)を、 該(B)0.5〜20重量部に対して、該(A)が10
    0重量部となるように、混和し、 次いで溶媒又は液体媒体を除去することを特徴とする請
    求項1記載のポリオレフイン系樹脂に対する透明化剤の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 脂肪族カルボン酸アミド及び/又は芳
    香族カルボン酸アミド(B)0.5〜20重量部の液状
    エマルジョンと、ベンツアルデヒド又は核置換ベンツア
    ルデヒド2モルと、5価又は6価の多価アルコール1モ
    ルとの縮合生成物であるジベンジリデン−多価アルコー
    ル誘導体(A)100重量部とを混和し、該ジベンジリ
    デン−多価アルコール誘導体(A)の粉末表面を、該酸
    アミド(B)で被覆し、次いで液体媒体を分離すること
    を特徴とする請求項1記載のポリオレフイン系樹脂に対
    する透明化剤の製造方法。
  11. 【請求項11】 (1) ポリオレフイン系樹脂100
    重量部に対して、 (2) 下記の透明化剤、すなわち、(A) ベンツア
    ルデヒド又は核置換ベンツアルデヒド2モルと、5価又
    は6価の多価アルコール1モルとの縮合生成物であるジ
    ベンジリデン−多価アルコール誘導体100重量部に対
    して、少くとも、(B) 脂肪族カルボン酸アミド及び
    /又は芳香族カルボン酸アミド0.5〜20重量部が混
    和されているか、又は該ジベンジリデン−多価アルコー
    ル誘導体の粉末表面に該脂肪族カルボン酸アミド及び/
    又は芳香族カルボン酸アミドが被覆されている透明化剤
    0.01〜3重量部、が配合されていることを特徴とす
    る透明性が改良されたポリオレフイン系樹脂組成物。
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