JPH08245807A - 羽毛成形体とその製造方法 - Google Patents

羽毛成形体とその製造方法

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JPH08245807A
JPH08245807A JP7839295A JP7839295A JPH08245807A JP H08245807 A JPH08245807 A JP H08245807A JP 7839295 A JP7839295 A JP 7839295A JP 7839295 A JP7839295 A JP 7839295A JP H08245807 A JPH08245807 A JP H08245807A
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紘靖 石田
Nobuhito Hirayama
信人 平山
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NIPPON BETSUKOU KYOKAI
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 羽毛粉末、または羽毛粉末とタンパク質粉末
との混合物を水分の存在下にホットプレスして羽毛成形
体を製造する。 【効果】 上記方法により得られる羽毛成形体は、曲げ
強度、曲げ弾性率などの機械的強度が高いという優れた
効果を奏する。また、タンパク質の種類を選ぶことによ
り、成形体はあめ色を呈した透明性の高いものとするこ
とができる。さらに、この製造方法によれば、排出され
るものの大部分が焼却または廃棄されるしかなかった
鶏、水鳥などの羽毛を有効利用して、タンパク質系プラ
スチックまたはべっ甲の代替品として利用可能な、新し
い素材である羽毛成形体を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カゼインプラスチック
ス等のタンパク質系プラスチックスまたはべっ甲の代替
品として利用可能な、羽毛を成分とするタンパク質成形
体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水鳥の羽毛は、寝具や衣料品に用いられ
ているが、ブロイラーについては、我国だけで年間7億
万羽が出荷されており、それから排出される羽毛の乾燥
重量はおよそ3万5千トンにもなる。しかしながら、そ
れらの大部分が焼却または廃棄され、一部が肥料や飼料
に利用されているにすぎない。
【0003】最近、羽毛を粉末化し、化粧品、洗剤、研
磨剤、塗料等へ粉末としての利用や、羽毛を還元するこ
とにより溶解しケラチン膜を作成することにより医療分
野等に膜状物としての利用が進められつつある。しかし
羽毛の成形体はいまだ得られておらず、形状物としては
利用されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、羽毛
または羽毛を一成分とする形状物として利用可能な新規
な成形体とその製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、鋭意研究を重ねた結果、羽毛の微粉末を用い、水を
含んだ状態でホットプレスすれば曲げ強度などの優れた
成形体が形成されることを見いだし、本発明をなすに至
った。すなわち、本発明は(1)羽毛または羽毛とタン
パク質を成分として含有し、かつ、所定量の水分を含有
してなることを特徴とする羽毛成形体、(2)タンパク
質がアルブミンである(1)項記載の羽毛成形体、
(3)羽毛粉末、または羽毛粉末とタンパク質粉末との
混合物を水分の存在下にホットプレスすることを特徴と
する羽毛成形体の製造方法、及び(4)タンパク質粉末
がアルブミン粉末である(3)項記載の羽毛成形体の製
造方法を提供するものである。
【0006】本発明の羽毛成形体の製造方法において原
料として用いられる羽毛粉末は、微紛末が好ましく、通
常粒子径40μm以下で、20μm以下が好ましい。羽
毛の種類は特に制限はなく、鶏、水鳥など広く用いるこ
とができる。また、タンパク質粉末としては、例えばア
ルブミン、ケラチン、コラーゲン、ゼラチン、グルテン
などがあげられるが好ましくは、アルブミン粉末、ケラ
チンが用いられる。アルブミンは卵から製造したものが
好ましく用いられる。このタンパク質の使用量は、特に
制限はなく、羽毛に対し任意の割合で混合することがで
きるが、羽毛に対し、好ましくは99重量%以下であ
り、より好ましくは10〜95重量%、特に好ましくは
20〜90重量%の範囲である。
【0007】本発明の羽毛成形体の製造方法において、
水分は羽毛を含んだ粉末を水を含んだ状態にすることに
より与えられる。しかし羽毛粉末は撥水性があるので、
一旦アルコール類等羽毛粉末に馴染む溶媒で湿らせた
後、水を加えるかあるいはアルコール類等の水溶液と粉
末とを混合するのがよい。水分量は適宜に定めることが
できるが、羽毛粉末に対する量で、通常30重量%以
上、好ましくは30〜50重量%、より好ましくは30
〜40重量%とする。例えば、好ましい態様として以下
の方法を用いれば粉末全体を均一に含水状態にできる。
すなわち粉末1gに対して3.5ml程度の25〜75
重量%のエタノール水溶液中で粉末を攪拌して得られる
スラリーを型枠内で徐々にホットプレスする圧力まで室
温下で加圧して過剰の液体を流出させることによって必
要な水分を確保する。
【0008】本発明においては、上記のようにして、羽
毛、又は羽毛及びタンパク質とを含有するスラリーを調
製するが、このスラリー中には変性剤として尿素、及び
架橋剤としてアルデヒド(例えばグルタルアルデヒド)
を添加してもよい。その量は特に制限はないが、全粉末
量に対して、尿素は好ましくは10重量%以下、より好
ましくは0.1〜1重量%、アルデヒドは1重量%以下
が好ましく、0.1〜0.5重量%が好ましい。ホット
プレス条件としては、圧力と温度および加圧時間が重要
な条件である。圧力は、80kg/cm2 以上が好まし
く、90〜120kg/cm2 がより好ましい。温度は
95℃以上が好ましく、105℃以下がより好ましい。
所定温度での加圧時間は温度に依存し高温になるほど短
時間でよく、95℃で2時間以上105℃で10分以上
が必要であるが、105℃では1時間以上加熱しない方
がよい。これは加熱時間を長くしすぎると着色し、黒く
なるからである。本発明方法により得られる羽毛成形体
の含水量は、通常10重量%以下、好ましくは5〜9重
量%とする。含水量が多すぎると室温でも脱水による変
形がおこり、少なすぎると白色化し脆くなることがあ
る。
【0009】
【作用】本発明において羽毛粉末、または羽毛粉末とタ
ンパク質粉末とを水分の存在下でホットプレス成形する
ことにより水が可塑剤および結合剤として作用して、組
成物が溶融し、一体化していると考えられる。
【0010】
【発明の効果】このような羽毛成形体は、曲げ強度、曲
げ弾性率などの機械的強度が高いという優れた効果を奏
する。また、タンパク質の種類を選ぶことにより、成形
体はあめ色を呈した透明性の高いものとすることができ
る。本発明の羽毛成形体の製造方法によれば、このよう
に排出されるものの大部分が焼却または廃棄されるしか
なかった鶏、水鳥などの羽毛を有効利用して、タンパク
質系プラスチックまたはべっ甲の代替品として利用可能
な、新しい素材である羽毛成形体を提供できる。したが
って本発明によれば羽毛の有効利用の拡大とともに、ワ
シントン条約により原料の輸入が不可能になっている我
国のべっ甲業者救済の一助になることが期待される。
【0011】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。
【0012】実施例1 ステンレス製の内容積70×70×20mmの外枠内に
50重量%エタノール27mlと粒子径11μmの羽毛
粉末8gを加えよく攪拌してスラリー状にした後ステン
レス製の70×70×30mmの内枠を挿入しホットプ
レスで室温下において95kg/cm2 まで約30分を
かけて徐々に圧力を上げて外枠と内枠の隙間からの液体
の流出が終わったら、、加熱を始め105℃で25分経
過後に加熱を止め水冷して室温まで温度が下がったら加
圧を中止し枠をはずすと成形体が得られる。この成形体
を取り出して多孔質のガラス板に挟んで1週間以上室温
で乾燥して63×63×1.5mmの板を得た。この板
の曲げ強さは5.2kgf/mm2 、曲げ弾性率は36
3kgf/mm2 、含水率は5.9%であった。
【0013】実施例2 スラリー中の粒子径11μmの羽毛粉末8gに対しさら
に8mol/lの尿素水溶液1.6mlを加えた以外は
実施例1と同様にして63×63×1.5mmの板を得
た。この板の曲げ強さ、曲げ弾性率は、実施例1で得ら
れたものと同様に優れるものであった。
【0014】実施例3 スラリー中の粒子径11μmの羽毛粉末8gに対しさら
に1重量%グルタルアルデヒド水溶液1.6mlを加え
た以外は実施例1と同様にして63×63×1.5mm
の板を得た。この板の曲げ強さは5.3kgf/mm
2 、曲げ弾性率は387kgf/mm2 、含水率は5.
7%であった。
【0015】実施例4 さらにスラリー中に8mol/lの尿素水溶液1.6m
lを加えた以外は実施例3と全く同様にして63×63
×1.5mmの実施例3とほぼ同様の物性の板を得た。
【0016】実施例5 粒子径11μmの羽毛粉末8gの代りに粒子径11μm
の羽毛粉末6gと卵製アルブミン粉末3gと1重量%グ
ルタルアルデヒド水溶液1.8mlを使用した以外は実
施例1と全く同様にして63×63×1.7mmの板を
得た。この板の曲げ強さは5.6kgf/mm2 、曲げ
弾性率は436kgf/mm2 、含水率は6.9%であ
った。
【0017】実施例6 粒子径11μmの羽毛粉末8gの代りに粒子径11μm
の羽毛粉末4gと卵製アルブミン粉末4gと1重量%グ
ルタルアルデヒド水溶液1.6mlを使用した以外は実
施例1と全く同様にして63×63×1.5mmの板を
得た。この板の曲げ強さは5.7kgf/mm2 、曲げ
弾性率は436kgf/mm2 、含水率は7.0%であ
った。
【0018】実施例7 粒子径11μmの羽毛粉末8gの代りに粒子径11μm
の羽毛粉末4gと卵製アルブミン粉末6gを使用した以
外は実施例1と全く同様にして63×63×1.9mm
の板を得た。この板の曲げ強さは4.5kgf/mm
2 、曲げ弾性率は316kgf/mm2 、含水率は7.
3%であった。
【0019】実施例8 さらにスラリー中に1重量%グルタルアルデヒド水溶液
1.0mlを加えた以外は実施例7と全く同様にして6
3×63×1.9mmの板を得た。この板の曲げ強さは
4.8kgf/mm2 、曲げ弾性率は386kgf/m
2 、含水率は7.0%であった。
【0020】実施例9 さらにスラリー中に1重量%グルタルアルデヒド水溶液
2.0mlを加えた以外は実施例7と全く同様にして6
3×63×1.9mmの板を得た。この板の曲げ強さは
4.1kgf/mm2 、曲げ弾性率は327kgf/m
2 、含水率は6.9%であった。
【0021】実施例10 さらにスラリー中に8mol/lの尿素水溶液2.0m
lを加えた以外は実施例9と全く同様にして63×63
×1.9mmの実施例9とほぼ同様の物性の板を得た。
【0022】実施例11 粒子径11μmの羽毛粉末8gの代りに粒子径11μm
の羽毛粉末4g、卵製アルブミン粉末6g、8mol/
lの尿素水溶液2ml及び1重量%グルタルアルデヒド
水溶液2mlを使用した以外は実施例1と全く同様にし
て得た板を、300mlの蒸留水に浸し1日毎に蒸留水
を取り替え3日後に取り出して多孔質のガラス板に挟ん
で1週間以上室温で乾燥して63×63×1.9mmの
板を得た。この板の曲げ強さは7.4kgf/mm2
曲げ弾性率は535kgf/mm2 、含水率は7.1%
であった。
【0023】実施例12 粒子径11μmの羽毛粉末を3g、卵製アルブミン粉末
を7gを用いた以外は実施例11と全く同様にして63
×63×1.9mmの実施例11よりやや透明性のよい
板を得た。
【0024】実施例13 粒子径11μmの羽毛粉末を2g、卵製アルブミン粉末
を8gとした以外は実施例11と全く同様にして63×
63×1.9mmの実施例11よりやや透明性のよい板
を得た。
【0025】実施例14 粒子径11μmの羽毛粉末を1g、卵製アルブミン粉末
を9gとした以外は実施例11と全く同様にして63×
63×1.9mmの板を得た。実施例のなかで、この成
形板が、最も透明性が高くあめ色に近い色を呈した。一
般に、アルブミンの含量が増すほど、透明性は高くなり
あめ色に近づく傾向が見られた。
【0026】実施例15 ステンレス製の内容積70×70×30mmの外枠内に
50重量%エタノール60mlと粒子径11μmの羽毛
粉末2g、卵製アルブミン粉末18g、8mol/lの
尿素水溶液4ml、1重量%グルタルアルデヒド水溶液
4mlを加えよく攪拌してスラリー状にした後ステンレ
ス製の70×70×40mmの内枠を挿入しホットプレ
スで室温下において95kg/cm2 まで約60分をか
けて徐々に圧力を上げて外枠と内枠の隙間からの液体の
流出が終わったら、加熱を始め105℃で25分経過後
に加熱を止め水冷して室温まで温度が下がったら加圧を
中止し枠をはずすと成形体が得られる。この成形体を取
り出して多孔質のガラス板に挟んで1週間以上室温で乾
燥して63×63×4mmの実施例14と同様の物性を
有する板を得た。
【0027】実施例16 ステンレス製の内容積50×50×20mmの外枠内に
50重量%エタノール3.5mlと粒子径11μmの羽
毛粉末1g、8mol/lの尿素水溶液0.5mlを加
えよく攪拌してスラリー状にした後ステンレス製の50
×50×30mmの内枠を挿入しホットプレスで室温下
において93kg/cm2 まで約15分をかけて徐々に
圧力を上げて外枠と内枠の隙間からの液体の流出が終わ
ったら、加熱を始め95℃で180分経過後に加熱を止
め水冷して室温まで温度が下がったら加圧を中止し枠を
はずすと成形体が得られる。この成形体を取り出して多
孔質のガラス板に挟んで1週間以上室温で乾燥して45
×45×0.5mmの実施例1と同様の物性を有する板
を得た。
【0028】実施例17 ステンレス製の内容積50×50×20mmの外枠内に
50重量%エタノール7mlと粒子径11μmの羽毛粉
末2g、8mol/lの尿素水溶液0.5mlと10重
量%グルタルアルデヒド0.2mlを加えよく攪拌して
スラリー状にした後ステンレス製の50×50×30m
mの内枠を挿入しホットプレスで室温下において93k
g/cm2 まで約15分をかけて徐々に圧力を上げて外
枠と内枠の隙間からの液体の流出が終わったら、加熱を
始め100℃で45分経過後に加熱を止め水冷して室温
まで温度が下がったら加圧を中止し枠をはずすと成形体
が得られる。この成形体を取り出して多孔質のガラス板
に挟んで1週間以上室温で乾燥して46×46×1mm
の実施例1と同様の物性の優れた板を得た。
【0029】実施例18 ステンレス製の内容積50×50×20mmの外枠内に
50重量%エタノール7mlと粒子径11μmの羽毛粉
末1.8g、卵製アルブミン粉末0.2g、8mol/
lの尿素水溶液0.5mlを加えよく攪拌してスラリー
状にした後ステンレス製の50×50×30mmの内枠
を挿入しホットプレスで室温下において93kg/cm
2 まで約15分をかけて徐々に圧力を上げて外枠と内枠
の隙間からの液体の流出が終わったら、加熱を始め10
0℃で40分経過後に105℃まで加熱し30分経過後
加熱を止め水冷して室温まで温度が下がったら加圧を中
止し枠をはずすと成形体が得られる。この成形体を取り
出して多孔質のガラス板に挟んで1週間以上室温で乾燥
して46×46×1mmの実施例1と同様の物性の優れ
た板を得た。
【0030】実施例19 ステンレス製の内容積50×50×20mmの外枠内に
50重量%エタノール10mlと粒子径11μmの羽毛
粉末2g、卵製アルブミン粉末0.5g、8mol/l
の尿素水溶液0.5ml、10重量%グルタルアルデヒ
ド水溶液0.2mlを加えよく攪拌してスラリー状にし
た後ステンレス製の50×50×30mmの内枠を挿入
しホットプレスで室温下において93kg/cm2 まで
約20分をかけて徐々に圧力を上げて外枠と内枠の隙間
からの液体の流出が終わったら、加熱を始め95℃で4
0分経過後に105℃まで加熱し30分経過後加熱を止
め水冷して室温まで温度が下がったら加圧を中止し枠を
はずすと成形体が得られる。この成形体を取り出して多
孔質のガラス板に挟んで1週間以上室温で乾燥して45
×45×1.2mmの実施例1と同様の物性の優れた板
を得た。
【0031】実施例20 ステンレス製の内容積50×50×20mmの外枠内に
50重量%エタノール17mlと粒子径11μmの羽毛
粉末2g、卵製アルブミン粉末3g、8mol/lの尿
素水溶液1.0ml、10重量%グルタルアルデヒド水
溶液0.1mlを加えよく攪拌してスラリー状にした後
ステンレス製の50×50×30mmの内枠を挿入しホ
ットプレスで室温下において93kg/cm2 まで約2
5分をかけて徐々に圧力を上げて外枠と内枠の隙間から
の液体の流出が終わったら、加熱を始め105℃で25
分経過後に加熱を止め水冷して室温まで温度が下がった
ら加圧を中止し枠をはずすと成形体が得られる。この成
形体を取り出して多孔質のガラス板に挟んで1週間以上
室温で乾燥して45×45×2.3mmの実施例8と同
様の物性の優れた板を得た。
【0032】実施例21 スラリー中の10重量%グルタルアルデヒド水溶液の量
を0.2mlに変える以外は実施例20と全く同様にし
て、45×45×2.3mmの実施例8と同様の物性の
優れた板を得た。
【0033】実施例22 ステンレス製の内容積50×50×20mmの外枠内に
50重量%エタノール10mlと粒子径11μmの羽毛
粉末1g、卵製アルブミン粉末1.5g、8mol/l
の尿素水溶液0.5ml、10重量%グルタルアルデヒ
ド水溶液0.1mlを加えよく攪拌してスラリー状にし
た後ステンレス製の50×50×30mmの内枠を挿入
しホットプレスで室温下において93kg/cm2 まで
約20分をかけて徐々に圧力を上げて外枠と内枠の隙間
からの液体の流出が終わったら、加熱を始め100℃で
40分経過後に105℃まで加熱し30分経過後加熱を
止め水冷して室温まで温度が下がったら加圧を中止し枠
をはずすと成形体が得られる。この成形体を取り出して
多孔質のガラス板に挟んで1週間以上室温で乾燥して4
5×45×1.1mmの実施例8と同様の物性の優れた
板を得た。
【0034】実施例23 ステンレス製の内容積50×50×20mmの外枠内に
粒子径34μmの羽毛粉末1gを加え68重量%エタノ
ール約2mlを噴霧してからステンレス製の50×50
×30mmの内枠を挿入しホットプレスで室温下におい
て93kg/cm2 まで加圧した後、加熱を始め105
℃で25分経過後に加熱を止め水冷して室温まで温度が
下がったら加圧を中止し枠をはずすと成形体が得られ
る。この成形体を取り出して多孔質のガラス板に挟んで
1週間以上室温で乾燥して47×47×0.5mmの板
を得た。
【0035】実施例24 ステンレス製の内容積50×50×20mmの外枠内に
50重量%エタノール3mlと粒子径34μmの羽毛粉
末1g、8mol/lの尿素水溶液0.5mlを加えよ
く攪拌してスラリー状にした後ステンレス製の50×5
0×30mmの内枠を挿入しホットプレスで室温下にお
いて93kg/cm2 まで約15分をかけて徐々に圧力
を上げて外枠と内枠の隙間からの液体の流出が終わった
ら、加熱を始め100℃で90分経過後に116kg/
cm2 まで加圧し30分経過後加熱を止め水冷して室温
まで温度が下がったら加圧を中止し枠をはずすと成形体
が得られる。この成形体を取り出して多孔質のガラス板
に挟んで1週間以上室温で乾燥して47×47×0.5
mmの板を得た。
【0036】実施例25 ステンレス製の内容積50×50×20mmの外枠内に
50重量%エタノール3mlと粒子径34μmの羽毛粉
末1g、8mol/lの尿素水溶液0.5mlを加えよ
く攪拌してスラリー状にした後ステンレス製の50×5
0×30mmの内枠を挿入しホットプレスで室温下にお
いて80kg/cm2 まで約15分をかけて徐々に圧力
を上げて外枠と内枠の隙間からの液体の流出が終わった
ら、加熱を始め100℃で120分経過後に加熱を止め
水冷して室温まで温度が下がったら加圧を中止し枠をは
ずすと成形体が得られる。この成形体を取り出して多孔
質のガラス板に挟んで1週間以上室温で乾燥して47×
47×0.5mmの板を得た。
【0037】比較例1 ステンレス製の内容積50×50×20mmの外枠内に
粒子径11μmの羽毛粉末2gを加え、ステンレス製の
50×50×30mmの内枠を挿入しホットプレスで室
温下において93kg/cm2 まで加圧した後加熱を始
め105℃で25分経過後に加熱を止め水冷して室温ま
で温度が下がったら加圧を中止し枠をはずすと黄土色の
半透明部分がまだらに分散した60%以上が白色に固化
した成形体板が得られるが、指で押すと容易に割れてし
まう脆い板であった。
【0038】比較例2 ステンレス製の内容積50×50×20mmの外枠内に
50重量%エタノール7mlと粒子径8μmの羊毛粉末
2g、8mol/lの尿素水溶液0.5mlを加えよく
攪拌してスラリー状にした後ステンレス製の50×50
×30mmの内枠を挿入しホットプレスで室温下におい
て93kg/cm2 まで約15分をかけて徐々に圧力を
上げて外枠と内枠の隙間からの液体の流出が終わった
ら、加熱を始め90℃で45分経過後に95℃まで加熱
し30分経過後に加熱を止め水冷して室温まで温度が下
がったら加圧を中止し枠をはずすと成形体が得られる。
この成形体を取り出して多孔質のガラス板に挟んで1週
間以上室温で乾燥して46×46×1mmの板を得た。
この成形板は不透明で、しかも手で力を加えるだけで折
れてしまうほど脆いものであった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 羽毛または羽毛とタンパク質を成分とし
    て含有し、かつ、所定量の水分を含有してなることを特
    徴とする羽毛成形体。
  2. 【請求項2】 タンパク質がアルブミンである請求項1
    記載の羽毛成形体。
  3. 【請求項3】 羽毛粉末、または羽毛粉末とタンパク質
    粉末との混合物を水分の存在下にホットプレスすること
    を特徴とする羽毛成形体の製造方法。
  4. 【請求項4】 タンパク質粉末がアルブミン粉末である
    請求項3記載の羽毛成形体の製造方法。
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