JPH08241696A - 表示用蛍光ランプおよび表示装置 - Google Patents

表示用蛍光ランプおよび表示装置

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Publication number
JPH08241696A
JPH08241696A JP4532695A JP4532695A JPH08241696A JP H08241696 A JPH08241696 A JP H08241696A JP 4532695 A JP4532695 A JP 4532695A JP 4532695 A JP4532695 A JP 4532695A JP H08241696 A JPH08241696 A JP H08241696A
Authority
JP
Japan
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fluorescent lamp
display
back plate
cathode
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4532695A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Nakajima
淳一 中島
Masaaki Kobayashi
正秋 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritake Co Ltd
Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Noritake Co Ltd
Toshiba Lighting and Technology Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Noritake Co Ltd, Toshiba Lighting and Technology Corp filed Critical Noritake Co Ltd
Priority to JP4532695A priority Critical patent/JPH08241696A/ja
Publication of JPH08241696A publication Critical patent/JPH08241696A/ja
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  • Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】画素密度の高いマトリックスを形成しかつカソ
ードが外から観察でき、しかも比較的簡単な構造の表示
用蛍光ランプ、表示装置を提供する。 【構成】表示用蛍光ランプ1は、気密容器が透光性前面
板3、この前面板3と離間対向し、少なくとも一部に観
察窓を有する背面板5および周側壁2a,4aにより構
成されている。内部は隔壁部材11等の仕切り部材によ
り画成されて前面板3に隣接するアノード室9および背
面板5に隣接してアノード室9と連通孔13,27,3
0により連通するカソード室10が形成されている。ア
ノード室9にはアノード15が配設されている。カソー
ド室10には観察窓から観察可能な位置にカソード32
が配設されている。アノード室9には蛍光発光層17が
配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像表示装置の発光素
子に好適な表示用蛍光ランプおよび表示用蛍光ランプを
用いた表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の表示用蛍光ランプは、例えば特
開平1一105454号公報や意匠登録第814009
の類似1号公報に開示されている。図14(a)および
(b)は、特開平1一148827号公報に開示されて
いる表示用蛍光ランプの平面図およびこの平面図のX−
X線における断面図である。このものは、表示面を形成
する透光性前面板91にセラミックス等の成形品92が
封着されて発光器を構成し、内部にアノード93を配置
したアノード室94を形成している。このセラミックス
成形品92の背部にフイラメント状のカソード95を有
するフレアステム96が封着された透明ガラスチューブ
97が封着されている。したがって、透光性前面板9
1、セラミックス等の成形品92および透明ガラスチュ
ーブ97が気密容器を構成しているとともに、透明ガラ
スチューブ97内にカソード室98を形成している。こ
こでフレアステム96は一般蛍光ランプに使用されてい
るものと同じ構造である。
【0003】また、発光器の底面、すなわちセラミック
ス等の成形品92の底面において透明ガラスチューブ9
7で囲まれた部分には、アノード室94とカソード95
を収容したカソード室98とを連通する連通孔99が形
成されていて、アノード93とカソード95との間で放
電が生じるように構成されている。発光器の内面すなわ
ちアノード室94の内面には、図示しないが蛍光体が被
着されて所望の色が発するようになっている。
【0004】この蛍光ランプは、気密容器のカソード9
5の周囲を通常の円筒形のガラスチューブ97で構成す
るだけでなく、カソード95自体を蛍光ランプで常用さ
れている、いわゆる排気管100を有するフレアステム
96やボタンステムに装着し、蛍光ランプで周知の方法
により、フレアステム96やボタンステムをこのガラス
チューブ97に封着している。さらにはこの排気管10
0を通して、気密容器内を排気するとともに、水銀など
の放電に必要なガスを封入している。
【0005】このように、円筒形のガラスチューブ97
と一般蛍光ランプに常用されているフレアステム96や
ボタンステムを用いることで、簡単にカソード95を装
着し、排気や水銀およびガス封入が行えるとともに、カ
ソード95やガラスチューブ97の発光器すなわちセラ
ミックス等の成形品92への封着部分が外部から容易に
観察できる。この結果、封着の信頼性チェックやカソー
ド95の品質チェックを容易に行うことができる。
【0006】
【発明が解決すべき課題】しかしながら、この蛍光ラン
プのアノード93の数を増加していくと、各アノード9
3が収容された各発光室に連通する連通孔99の数が増
加し、この連通孔99を囲むために円筒形のガラスチュ
ーブ97が太くなり、重量が増加する問題がある。ま
た、重量増加を避けるため小さな管径を有する円筒形の
ガラスチューブ97を用いようとすると、小さな管径を
有する円筒形のガラスチューブ97を各発光室に連通さ
せるために、多数の連通孔99を小さな領域に形成しな
ければならず、構造が複雑になるという欠点があった。
さらに蛍光ランプの発光室を複数個密度高く並べる場
合、蛍光ランプの平面形状は四角にすることが一般的で
あるが、円筒形のガラスチューブ97と形状的に合わ
ず、多角形状と円筒形とをつなぐ連通孔99部分で構造
が複雑となってしまう欠点があるが、この欠点は、蛍光
ランプを高密度化すると著しくなってくる。
【0007】本発明は、以上の事情を背景としてなされ
たものであって、その目的は、画素密度の高いマトリッ
クスを形成した場合にも、カソードが外から観察でき、
しかも構造を比較的簡単にできる表示用蛍光ランプおよ
びこの表示用蛍光ランプを用いた表示装置を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の表示用蛍光ラ
ンプは、透光性前面板、この前面板と離間対向し、少な
くとも一部に観察窓を有する背面板および周側壁により
構成され、内部が仕切り部材により画成されて、前面板
に隣接するアノード室とこのアノード室と連通孔により
連通し、背面板に隣接するカソード室とに区分されてい
る気密容器と;アノード室に配設されたアノードと;カ
ソード室において観察窓から観察可能な位置に配設され
たカソードと;アノード室に配設された蛍光発光層と;
気密容器内に封入された放電媒体と;を具備することを
特徴とする。
【0009】透光性前面板は、表示面を構成する。透明
である必要はなく、例えば光拡散を有するものを含む。
また、外表面または内表面に色フィルターを形成したも
のでもよい。
【0010】周側壁は、一体ものでも、二つ以上の部材
を接合して構成されているものでもよい。また、周側壁
に別の機能を有する部分、例えばアノード室とカソード
室とを画成する仕切り部材や、アノード室内を複数の発
光室に区画する隔壁部材などが付加されていてもよく、
結果的に周側壁が形成されていればよい。
【0011】観察窓を有する背面板とは、例えばガラス
で構成され、内部を観察できるようにするために、拡散
膜が全体に構成されたものでは不適切である。また、一
部に不透明な部分があっても、内部が観察できるよう
に、部分的に透明な観察窓が形成にされていればよい。
【0012】背面板に臨んで形成されたカソード室と
は、このカソードを収容する部屋である。周側壁と背面
板で囲まれている部分である。
【0013】連通孔とは、発光室のアノードとカソード
室のカソードとの間に放電が生起されるように形成され
た開口である。
【0014】アノードとは、一つでも複数個でもよい。
複数色を発するためにまた、複数画素を一つの蛍光ラン
プで得るためには、複数個が好ましい。
【0015】カソードとは、陰極である。好ましくは陰
極降下電圧の小さいフィラメントである。
【0016】蛍光発光層は、アノード室の内壁全面に被
着されている必要はなく、一部分であってもよい。ま
た、内部に隔壁部材などが設置されている場合には、こ
の隔壁の壁面に形成したりする場合を含む。従って、必
ずしも周壁内面に形成されていることを意味しない。
【0017】請求項2の表示用蛍光ランプは、請求項1
の表示用蛍光ランプのアノード室の内部が隔壁部材によ
り複数の発光室に区画され、各発光室内にアノードが配
設されていることを特徴とする。
【0018】隔壁部材とは、アノード室内部を複数の発
光室に互いに区画または仕切る機能をもったものであ
り、カソード室と区画する機能も併せもったものでもよ
い。さらに一体ものでも、二つ以上の部材を接合して構
成されているものでもよい。従って複数の発光室を互い
に区画または仕切る部材と、アノード室とカソード室と
区画する機能を有する部材とを別部材としてもよい。さ
らに、隔壁部材全体またはその一部を他の部材、例えば
周側壁全体または周側壁の一部と、一体形成させたもの
でもよい。
【0019】請求項3の表示用蛍光ランプは、請求項2
の表示用蛍光ランプの複数の発光室をマトリックス状に
配置したことを特徴とする。
【0020】請求項4の表示用蛍光ランプは、請求項1
ないし3のいずれか一において、周側壁の主要部分が表
面にガラス層を形成した金属で形成されていることを特
徴とする。
【0021】主要部分とは、例えば周側壁の一部を透明
ガラス板に構成して、カソードが隣設する背面板だけで
なく、周側壁の一部の透明ガラス板からカソードを観察
できるようにしてもよいことを意味する。
【0022】請求項5の表示用蛍光ランプは、請求項4
の表示用蛍光ランプの周側壁を横断面が四角形の筒状と
なるよう四つの面で構成し、カソード室部分において一
面を透明ガラス板、他の三面を表面にガラス層を形成し
た金属で形成したことを特徴とする。
【0023】請求項6の表示用蛍光ランプは、請求項1
ないし5のいずれか一において、背面板が透明ガラス製
であり、カソード室内の背面板近傍に水銀放出構体が設
置されていることを特徴とする。
【0024】請求項7の表示用蛍光ランプは、請求項5
の表示用蛍光ランプの背面板を透明ガラス製とし、背面
板および周側壁の透明ガラス板の近傍に水銀放出構体を
設置したことを特徴とする。
【0025】請求項8の表示用蛍光ランプは、請求項1
ないし7のいずれか一において、背面板を透明ガラス製
とし、排気チップを背面板に形成したことを特徴とす
る。
【0026】請求項9の表示用蛍光ランプは、請求項1
ないし8のいずれか一において、背面板を透明ガラス製
とし、カソードのリード部が背面板を貫通して外部に導
出されていることを特徴とする。
【0027】請求項10の表示装置は、複数個の請求項
1ないし9のいずれかの表示用蛍光ランプと;複数個の
表示用蛍光ランプを設置する表示盤と;複数個の表示用
蛍光ランプを点灯する点灯回路と;を具備していること
を特徴とする。
【0028】
【作用】請求項1の表示用蛍光ランプは、気密容器の背
部を観察窓を有する背面板で閉塞するだけの簡単な構造
を有しており、しかもカソードがこの背面板近傍の観察
できる位置に設置されているので外から電極の状態を観
察でき、電極に異常があれば、その状態を非破壊で確認
できる。特に背面板は、蛍光ランプで常用されているボ
タンステムやフレアステムのように内部が観察できなく
なるほど熱加工されていない。
【0029】請求項2の表示用蛍光ランプは、請求項1
の表示用蛍光ランプの作用に加え、複数の発光室と各発
光室内にアノードを有しているので、一つのランプで複
数色の発光または複数の画素としての発光が可能とな
る。
【0030】請求項3の表示用蛍光ランプは、請求項2
の表示用蛍光ランプの複数の発光室をマトリックス状に
配置したので、画素密度が向上する。
【0031】請求項4の表示用蛍光ランプは、請求項1
ないし3のいずれかの作用に加え、周側壁の主要部分が
表面にガラス層を形成した金属で形成したものであるの
で、この部分をセラミックスやガラスで形成する場合に
比べて、極めて軽量に構成できる。また、金属を主体と
しているので、外形が複雑な形状も容易に成形できる。
【0032】請求項5の表示用蛍光ランプは、請求項4
の表示用蛍光ランプの作用に加え、周側壁を横断面が四
角形の筒状となるよう四つの面で構成し、また、カソー
ド室部分において一面を透明ガラス板、他の三面を表面
にガラス層を形成した金属で形成したので、内部がより
良く観察でき、また、4面全てをガラスとする場合に比
べ、重量増加は小さくて済む。
【0033】請求項6の表示用蛍光ランプは、請求項1
ないし5のいずれかの作用に加え、カソード室内の背面
板近傍に水銀放出構体が設置されているので、水銀放出
構体を透明ガラス板を通して誘導加熱またはレーザービ
ームにより水銀放出が可能となる。
【0034】請求項7の表示用蛍光ランプは、請求項5
の表示用蛍光ランプの背面板を透明ガラス製とし、背面
板および周側壁の透明ガラス板の近傍に水銀放出構体を
設置したのでカソードをより観察しやすく、また、水銀
放出構体を透明ガラス板を通して誘導加熱またはレーザ
ービームを用いて水銀放出をより行いやすくなる。
【0035】請求項8の表示用蛍光ランプは、排気チッ
プが背面板に形成されているのでこの部分が不透明にな
るが、背面板は面積が大きく、排気チップが形成されて
いる部分以外の透明なところを通して内部を観察でき
る。
【0036】請求項9の表示用蛍光ランプは、請求項1
ないし8のいずれかの作用に加え、カソードのリード部
が背面板を貫通していても背面板は面積が大きく、した
がって不透明になる部分があっても透明部分の面積が大
きいので、そこを通して内部を観察できる。
【0037】請求項10の表示装置は、請求項1ないし
9のいずれかの表示用蛍光ランプと同様の作用を有す
る。
【0038】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図面を参照し
て説明する。なお、以下の説明において各図の寸法の比
率等は必ずしも正確なものではない。
【0039】図1は、本発明の第1実施例である表示用
蛍光ランプの外観を示す斜視図である。表示用蛍光ラン
プ1は、例えばガラス層が表面に被覆されたほうろう製
の金属板から形成されて一面が開放された平板箱体を成
すトップボックス2を有する。トップボックス2の開放
された一面側には例えば板状で透明ガラス製の前面板3
が低融点ガラスによって封着されている。この前面板3
が後述するように表示面を構成する。トップボックス2
の底面側には、例えば角筒状のガラス層が表面に被覆さ
れた金属板から成るボトムボックス4が同じく低融点ガ
ラスによって封着されている。さらにそのボトムボック
ス4のトップボックス2とは反対側の端面には透明ガラ
スで構成されるから背面板5が例えば低融点ガラスによ
って封着されている。これらのトップボックス2、前面
板3、ボトムボックス4、背面板5で放電空間を形成す
る気密容器を構成している。したがってトップボックス
2およびボトムボックス4の周側壁2a,4aが気密容
器6の周側壁を形成している。
【0040】トップボックス2の図1における手前側お
よび奥側(図示しない。)の下面からボトムボックス4
の外側壁に沿って1列に配列された例えば16本(図に
おいて手前側、奥側ともそれぞれ8本)のステンレス製
のリードピン7が下方に延びており、また、ボトムボッ
クス4と背面板5との間からも2本のリードピン8が下
方に延びている。これらのリードピン7は、後述するよ
うに一方の電極であるアノードに接続され、リードピン
8は、他方の電極であるカソードに接続されている。
【0041】図2は、図1の表示用蛍光ランプの一部切
欠平面図、図3は図1の分解斜視図である。トップボッ
クス2内およびボトムボックス4内は、後述するアノー
ドが配設されるアノード室9およびカソードが配設され
るカソード室10を構成している。アノード室9は、マ
トリックス状に形成されたほうろう製の隔壁部材11に
より分離、区画されており、例えば48個の有底角筒状
の発光室12が形成されている。隔壁部材11は四角筒
状の側壁ならびに底部と一体的に形成されている。
【0042】各発光室12の底部には、後述するよう
に、放電がアノード室10とカソード室10との間を通
過できるように丸形状の隔壁連通孔13が形成され、ま
た隔壁連通孔13とは別に、後述する絶縁基板14に立
設された48個のアノード15を隔壁部材11の裏側か
ら各発光室12内に導くための矩形状のアノード導通孔
16がそれぞれ設けられている。
【0043】隔壁連通孔13は、図2において上から1
行目および3行目の発光室12ではその内部の下端の位
置に、2行目および4行目の発光室12ではその内部の
上端の位置にそれぞれ設けられており、一方、上記アノ
ード導通孔16は、上から1行目および3行目の発光室
12ではその内部の上端の位置に、2行目および4行目
の発光室12ではその内部の下端の位置にそれぞれ設け
られている。すなわち、1行目と2行目、および3行目
と4行目の隔壁連通孔13はそれぞれ互いに隣接した位
置に設けられている。
【0044】図4は、図2のIV−IV線に沿う拡大部
分断面図である。図4に示されるように、各発光室12
の壁面および底面には、蛍光発光層17が設けられてい
る。この蛍光発光層17は、1画素を構成する3つの発
光室12ごとに、R(赤色),G〈緑色),B(青色)
に対応する蛍光体が各1色ずつ塗布されている。したが
って、図2における左右方向および上下方向に各4画素
が配列されることになり、表示用蛍光ランプ1全体で1
6画素が備えられている。
【0045】また、トップボックス2の底面と隔壁部材
11との間には、図3に示すように前記アノード15が
48個立設された例えばセラミックスから成る絶縁基板
14が備えられている。
【0046】図5(a),(b),(C)はいずれも図
1の絶縁基板を拡大して示す図であり、(a)は平面
図、(b),(c)はそれぞれ(a)におけるb−b
線,c−c線に沿う部分断面図である。図5(a),
(b),(C)に示すように、この絶縁基板14の一方
の面においては、それぞれ第1抵抗体18を備えた4本
の第1分岐配線19を有する12本の第1配線20a〜
20lが、アノード15の列(すなわち図の上下方向の
並び)ごとに設けられている。また、他方の面において
は、それぞれ第2抵抗体21を備えた12本の第2分岐
配線22を有する4本の第2配線23a〜23dが、破
線で示すようにアノード15の行(すなわち図の左右方
向の並び)ごとに設けられている。これにより、絶縁基
板14の両面において抵抗体マトリックスが形成されて
いる。
【0047】上記第1抵抗体18および第2抵抗体21
は、酸化物系材料のペーストを印刷・焼成することによ
り形成された厚膜抵抗体であり、第1抵抗体18は全て
例えば10kΩの抵抗値に、第2抵抗体21は全て例え
ば1MΩの抵抗値にそれぞれ設定されている。また、第
1分岐配線19等の絶縁基板14上の配線は、全て例え
ばAg(銀)ペースト等の導体ペーストを印刷・焼成す
ることにより形成されたものである。また、絶縁基板1
4の両面には上記の配線および抵抗体を全て覆って保護
する絶縁層(オーバコート層)24が、ガラスペースト
を印刷・焼成することにより設けられている。なお、図
5(b),(C)においては、説明のために第1抵抗体
18、絶縁層24、配線19等が、絶縁基板14に対し
て比較的厚く描かれているが、絶縁基板14上に厚膜印
刷により形成されるこれらのものは実際には極めて薄い
ものである。
【0048】なお、図5において25は第1引出し端子
孔であり、第1配線20に前記リードピン7を接続する
ために、絶縁基板14、第1分岐配線19、および絶縁
層24の厚さ方向に貫通して設けられたリードピン7差
し込み固定用である。また26は第2引出し端子孔であ
り、第2配線23にリードピン7を接続するために、絶
縁基板14、第2分岐配線22および絶縁層24の厚さ
方向に貫通して同様に設けらる。また、27は基板連通
孔であり、アノード室9に設けられた隔壁連通孔13と
正対する位置に設けられ、隔壁連通孔13と同様に放電
を通過させる機能を有する。
【0049】また、図5(a),(b),(c)はアノ
ード15およびリードピン7が立設されていない状態を
示しており、28はアノード15を立設するための電極
立設孔である。また、以上の説明から明らかなように、
本実施例においては、第1配線20が列に沿って一方向
に配列されたアノード15に対して各配列単位ごとに、
第2配線23が行に沿って一方向に配列されたアノード
15に対して各配列単位ごとに形成されている。
【0050】また、トップボックス2の底面には、絶縁
基板14に固定された前記リードピン7が貫通するリー
ドピン貫通穴29が、図3に示すように各8か所ずつ2
列に設けられている。リードピン7は、第1配線20a
〜201および第2配線23a〜23dに例えば銀ペー
スト等によってそれぞれ接続された状態で、前記絶縁基
板14に例えばガラスペースト等によって固定されると
ともに、上記リードピン貫通穴29に貫通させられた状
態で例えばガラスペーストにより固定される。また、そ
の底面のリードピン貫通穴29の内側位置に矩形状のボ
ックス連通孔30が2か所に設けられており、ボトムボ
ックス4内部と連通している。この矩形状のボックス連
通孔30は絶縁基板14に設けられた基板連通孔27お
よび発光室12の隔壁連通孔13の、図2および図5に
おける1行目および2行目と、3行目および4行目とに
それぞれ連通する位置に設けられており、これにより、
図4に示されるように、各発光室12が連通孔の機能を
果たす隔壁連通孔13、基板連通孔27、ボックス連通
孔30を介してボトムボックス4と連通している。
【0051】また、図3のように背面板5のボトムボッ
クス4側の一面には、4本の内部導入線31a〜31d
か設けられており、この実施例ではそのうちの内部導入
線31aと31cが電気的に接続され、実質的に1本の
導体で構成されている。また、内部導入線31bと31
dは見かけ上1本で構成されているが、途中に絶縁体が
介挿されている。カソード32はこのうちの2本の内部
導入線31a,31bに接続されるとともに一対の支持
軸33,33によって固定されている。前記のリードピ
ン8は、この内部導入線31a〜31dの背面板5から
図3における前方部および後方部から飛び出した部分が
下方に向かって折り曲げられることにより形成されてお
り、カソード32にはリードピン8から電圧が印加され
る。リードピン8、支持軸33,33および内部導入線
31a,31bはカソード32のリード部を構成してい
る。
【0052】カソード32は、フィラメント電極であ
り、映像信号に応じてアノードとの間に瞬時に放電が生
起されるように、常時通電予熱されている。また、この
フィラメントには、低いエネルギーで電子放出が容易に
行えるようにエミッタ、例えばバリウム・ストロンチウ
ム炭酸塩が塗布されている。
【0053】また、他の2本の内部導入線31c,31
dには、背面板5に隣設するように、かつ内部導入線3
1に両端が接続された例えば、ニッケル等の電気抵抗体
となる基体にZr−Al合金を付着させ、これに水銀を
含浸させた水銀放出構体34が固定されている。水銀放
出構体34は、内部導入線31c,31d間を通電する
ことにより、抵抗発熱し、その熱で放電空間内に放電に
必要な水銀を供給する。また、水銀放出構体34は不純
ガスを吸着する機能を有する。水銀放出構体34からの
水銀放出は、上記の方法によらないで、例えばこの表示
用蛍光ランプ1の製造工程のうちの、次に述べる排気工
程終了後に、外部からの加熱によって行ってもよい。例
えば、背面板5を透過するレーザー光を水銀放出構体3
4に当てたり、誘導コイルを近接させ、誘導加熱により
水銀放出構体34だけを効率的に加熱して水銀を放出さ
せることもできる。
【0054】略中央部に設けられている排気孔35は、
内部を排気し、希ガスを封入するためのもので排気チッ
プ36が形成されている。排気チップ36はランプ完成
前は排気装置に接続できる十分な長さを有した排気用ガ
ラス管であり、排気工程で排気用ガラス管を介して内部
を排気し、その後内部に希ガスを封入した後、この排気
用ガラス管を根元で溶断して形成されたものである。す
なわち排気チップ36は排気用ガラス管の残留跡であ
る。希ガスの封入圧力はこの実施例では約1000Pa
(パスカル)である。
【0055】図6は表示用蛍光ランプ1を用いた表示装
置の正面図である。表示用蛍光ランプ1は多数個マトリ
ックス状に、基台37に設置された表示盤38に配置さ
れ、表示用蛍光ランプの背部の表示盤38内または基台
37内に設置された点灯制御回路39によって点灯制御
される。
【0056】なお、トップボックス2、前面板3、隔壁
部材11、発光室12、アノード15等により表示部
が、ボトムボックス4、背面板5等によりカソード室が
構成されている。そしてボトムボックス4、背面板5、
カソード32等によりカソード室部が構成されている。
【0057】図7は、図1の表示用蛍光ランプ1に組み
込まれている回路部品の回路図、図8は同じく駆動信号
のタイムチャートである。以下に上記表示用蛍光ランプ
1の駆動方法を説明する。なお、図6においては1画素
に相当する3つの発光室12を1ブロック(すなわち、
全体で16ブロック)で示しており、Rmn,Gmn,
Bmnはm行n列に位置するブロックにおいて、それぞ
れ赤色,緑色,青紫色を発光する蛍光発光層17を備え
た発光室12に相当する。また、通常の屋外用映像表示
装置においては、多数の表示用蛍光ランプ1がマトリッ
クス状に配置されて用いられるが、基本的な駆動方法は
共通するため、以下、1つの表示用蛍光ランプ1の駆動
について説明する。
【0058】時刻t0においては、第1配線群および第
2配線群の何れからも各発光室12のアノード15に電
圧が印加されておらず、発光室12は何れも点灯してい
ない。時刻t1になり、第2配線23aに高電圧(約3
50V)が印加されるとともに第1配線20a,20
b,20cから低電圧(約50V)が印加され、第1配
線20および第2配線23の両方から給電される1行1
列のブロックの発光室12(R11,G11,B11)のみが
発光する。
【0059】すなわち、第2配線23からは放電が生じ
るために充分な高電圧が印加されるが、第2配線23に
接続されている第2抵抗体21が高抵抗であるため、流
れる電流値は低く、いわゆる微小放電となる。このた
め、蛍光発光層17を光らせるまでには至らない。一
方、第1配線20に接続されている第1抵抗体18は低
抵抗であるため、電圧が印加されて流れる電流値は高い
ものとなり、蛍光発光層17を光らせるのに必要かつ充
分な電流が流れる。このため、第1配線20から電圧が
印加された場合に既に微小放電が生じていれば、蛍光発
光層17を光らせるに十分な電流が流れ、蛍光発光層1
7が発光する。しかしながら微小放電が生じていなかっ
た場合には上記の低電圧がランプの放電開始電圧以下な
ので、電流は流れないで蛍光発光層17は発光しない。
したがって、第1配線20と第2配線23の両方から電
圧が印加された1行1列のブロックの発光室12のみが
発光するのである。
【0060】時刻t2になると第2配線23aからの給
電は停止されるが、第1配線20a,20b,20cか
らの給電は継続されている。上述のように、第1配線2
0から印加される電圧は放電を継続するために充分な電
圧であるため、R11,G11,B11の発光室12からの発
光は、時刻t3になってその第1配線20からの給電が
停止されるまで継続される。第1配線20および第2配
線23からの給電が停止されて放電が一旦停止された
後、時刻t4になると第2配線23bおよび第1配線2
0bから電圧が印加される。このため、上述の説明と同
様にして第1配線20と第2配線23の両方から電圧が
印加されているG21の発光室12のみが発光する。その
後、時刻t5において第2配線23b、さらに時刻t6に
おいて第1配線20bからの給電が停止されると、G2
1の発光室12からの発光が停止する。
【0061】続く時刻t7においては、第2配線23c
および第1配線20bから電圧が印加され、第1配線2
0および第2配線23の両方から電圧が印加されたG31
の発光室12のみが発光する。このとき、第1配線20
bからの給電時間(t9−t10)が上述の場合の給電時
間(t1〜t3,t4〜t6)の半分であるため、G31の発
光室12からの発光量は上述の場合の半分(すなわち、
輝度が半分)となる。時刻t8,t9において給電が一旦
停止された後、時刻t10において第2配線23dおよび
第1配線20c,20lに電圧か印加され、第1配線2
0および第2配線23の両方から電圧が印加されたB4
1,B44の発光室12のみが発光する。そして、時刻tl
l,t12において給電か一旦停止された後、時刻t13に
おいて再び第2配線23aに電圧が印加されるとともに
第1配線20jに電圧が印加され、R14の発光室12が
発光する。
【0062】このようにして、第2配線23a〜23d
に順次高電圧が印加されるとともに、その第2配線23
の電圧が印加される行のうちの発光させる発光室12が
位置する列に対応する第1配線20aから20lに順次
低電圧が印可されることにより、表示用蛍光ランプ1は
行単位で上から下へ連続的に走査され、第1配線20の
パルスすなわち駆動信号に従って所望の映像が表示され
る。なお、第2配線23から電圧印伽される時間(t1
〜t2,t4〜t5等)は、例えば0.2ミリ秒程度の極
めて短い時間であり、第1配線20から電圧が印加され
る時間は、高い輝度を得るとき(t1〜t3等)は例えば
15ミリ秒程度の時間、比較的低輝度を得るとき(例え
ばt7〜t9)は、高輝度を得るときの半分程度の時間
7.5ミリ秒程度とされる。また、高輝度を得る場合の
第1配線20からの電圧の印加が停止されてから次に電
圧が印加されるまでの時間(t3〜t4等)は、例えば
1ミリ秒程度の極めて短い時間とされている。したがっ
て、1サイクルすなわち第2配線23aから23dまで
の一回の走査の時間(t1〜t13)は、例えば16ミリ
秒程度とされている。
【0063】ここで本実施例によれば、マトリックス状
に配列された複数の発光室12内に備えられた複数のア
ノード15のうち、列に沿って一方向に配列されたもの
に対して、各配列単位ごとに第1抵抗体18をそれぞれ
介し共通して複数本の第1配線20が接続される。一
方、それら複数のアノード15のうち、行に沿ってL方
向に配列されたものに対して、各配列単位ごとに第2抵
抗体21を介し共通して複数本の第2配線23が接続さ
れる。これにより、アノード15には行単位ごとに微放
電のための高電圧か印加されるとともに、列単位ごとに
発光のための低電圧が印加される。
【0064】発光室12内の蛍光体をアノード15とカ
ソード32との間の放電により発光させる場合には、微
小放電を開始させるための比較的高電圧(例えば200
V程度)がアノード15に印加され、かつ、専ら発光の
ために比較的大きな放電の電流を流すための比較的低い
電圧(例えば10OV程度)がアノード15に印加され
る必要がある。前述のように、行方向順次走査して第2
配線23から給電するとともにその走査のタイミングに
対応して各行の点灯すべき発光室12がある列に第1配
線20から順次給電することにより、第1配線20およ
び第2配線23の両方からアノード15に電圧が印加さ
れた発光室12のみが選択的に順次発光し、表示盤上に
所望の文字、図形、記号等の画像が表示されるのであ
る。
【0065】以上の実施例の表示用蛍光ランプは、複雑
な内部構造を持つのに比べて、気密容器がトップボック
ス2、前面板3、ボトムボックス4、背面板5の四つ部
材だけで構成されているので、真空に近い気密な構造を
容易に得られる。これまで蛍光ランプに常用されてきた
ボタンステムやフレアステムを用いるためにボトムボッ
クス4を従来技術のような通常の円筒形ガラス管を用い
ると、連通孔を構成する隔壁連通孔13、基板連通孔2
7、ボックス連通孔30を丸いガラス管で総て覆うこと
はできず、簡単な構成で気密容器を構成することが困難
である。
【0066】また、この実施例の蛍光ランプ1は、背面
板5が透明ガラス板であるので、カソード32を視認し
やすく、点灯異常があった場合、たとえば、エミッタの
消耗とか、カソード32に形成される輝点の様子から輝
点温度の異常等、その原因を追求しやすい。特に、背面
板5には、排気チップ36が形成されていてこの部分が
透明でないが、排気チップ36に比べて背面板は多数の
発光室を形成した蛍光ランプのカソード室を形成してい
るので面積が大きく、排気チップ36以外の部分を通し
てカソード32を視認しやすい。さらに、この実施例
は、カソード32のリード部を構成する内部導入線3
1,31が背面板5を貫通しないで、ボトムボックス4
との接合部を貫通しているので、背面板5の透明領域を
狭めることがなく、従って内部の視認性は高い。
【0067】また、この実施例の蛍光ランプ1は、フロ
ントボックス12、ボトムボックス4がともに、金属表
面をガラスコートしたほうろう製なので、例えば、ガラ
スやセラミックス製のものに比べて強度を損なうことな
く、薄く軽量に構成できる。また、ベースが金属なの
で、外形が複雑な形状も容易に成形できる。
【0068】また、この実施例の表示用蛍光ランプ1
は、カソード室断面外形が四角形であるので、四角の背
面板を封着するのに適している。特に全ての部品を四角
形にするとランプの構造設計が容易で材料に無駄が少な
くなり、表示盤38へのランプ1の実装密度も高くでき
る。
【0069】また、この実施例の表示用蛍光ランプ1
は、カソード室内のアンダープレート16の近傍に水銀
放出構体34が設置されているので、カソード32をよ
り観察しやすく、また、水銀放出構体を透明ガラス板を
通して誘導加熱またはレーザービームを用いて水銀放出
をしやすくなる。さらにこの表示用蛍光ランプ1は、カ
ソードの両端に必須であるリード部を周側壁と背面板と
の封着部から外部に導出しているので、リード部を導出
するために背面板の透明度を損なうことがない。
【0070】また、本実施例の蛍光ランプによれば、表
示用蛍光ランプ1はいわゆるダイナミック駆動が可能と
なってアノード15からの引き出し端子の数は行数と列
数との和(すなわち4+12=16)と少なくなるので
ある。そのため、ドット密度(単位面積当たりの発光室
12の数)を高くする場合にもリードピン7の密度が高
くならないで、構造が比較的簡単になって製造が容易に
なるとともに製造コストが低減される。更に、引き出し
端子数の減少によって必要とされる駆動素子の数も減少
し、制御回路の製造コストも低減されて表示装置全体の
コストが低減される。
【0071】これに対して、従来の各表示用蛍光ランプ
ごとに点灯を制御するいわゆるスタティック駆動の場合
には、各表示用蛍光ランプごとに駆動信号を入力させる
ため、アノードからの引き出し線の数が行数と列数の積
(例えば、本実施例の表示用蛍光ランプ1と同様に4行
×12列に発光室が配置されている場合には、4×12
=48本)と多く必要とされた。
【0072】また、本実施例によれば、第2配線23は
高抵抗の第2抵抗体21を介してアノード15に接続さ
れているため、アノード15に高電圧が印加された場合
に流れる放電電流が低くされ、第2配線23のみからの
給電では発光室12から発光させられないばかりでな
く、アノード15の溶融や絶縁基板14上に形成された
回路の破損等の問題が生じ難い。
【0073】また、48ドット分の発光室12が一つの
気密容器内に備えられて、各発光室12内のアノード1
5と一つのカソード32との問で放電させるれるため、
各アノード15に対してそれぞれカソード32か設けら
れている場合に比較して、カソード32の消費電力を低
減できる。
【0074】また、絶縁基板14上に第1抵抗体18お
よび第2抵抗体21等を厚膜印刷により形成しているた
め、従来の制御回路側に抵抗体を取り付けていた場合に
比較して制御回路を簡単にすることが可能である。
【0075】また、一つの表示用蛍光ランプ1に16画
素(すなわち48ドットに相当する発光室12が備えら
れているため、従来の一つの表示用蛍光ランプに1画素
或いは1ドットのみが備えられていた場合に比較して、
ドット密度を高くすることが容易である。
【0076】次に第2の実施例の表示用蛍光ランプを第
9ないし13図を参照して説明する。 図9は、本発明
の第2の実施例の表示用蛍光ランプの分解斜視図であ
る。図は外部リード線支持部材を省略して示している。
第10ないし13図は、同じく平面図、正面図、底面
図、側面図である。なお、第1の実施例と同様、以下の
説明において各図の寸法の比率等は必ずしも正確なもの
ではない。また、第1の実施例と同じ機能を有する構成
については、同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0077】この表示用蛍光ランプ1は、気密容器がト
ップボックス2とボトムボックス4が一体化されたボッ
クス50、ボックス50の前面側を閉塞する前面板3お
よび背面側を閉塞する透明ガラス板からなる背面板5と
で構成されている。トップボックス2は、第1の実施例
と同様にボトムボックス4よりも大きい。ボックス50
は、第1の実施例と同様に、表面がほうろう加工された
金属で構成されている。
【0078】トップボックス2とボトムボックス4の段
部50aには24本のアノード用外部リードピン51を
2列に立設させ、そのうちの外側の1列12本にアノー
ド15を接続した長方形でガラス製の第1ステム板52
が2個設置されている。さらに、2つの第1ステム板5
2の間には、24本のアノード15が2列に配列されて
いる長方形でガラス製の第2ステム板53が設置されて
いる。これらのステム板は、回路配線を組み込んだ回路
基板54に機械的、電気的に接続固定されている。回路
基板54には、第1ステム板52および第2ステム板5
3に立設された合計48本のアノード15が貫通する4
8個のアノード用貫通孔55と、各アノードごとに発生
する放電が通過する48個の放電通過孔56が形成され
ている。第2ステム板53に立設された一列12本、合
計24本のアノード15は、12本ごとに回路基板54
を介して、2個の第1ステム板52の内側に一列に配置
された各12本のアノード用外部リードピン51に電気
的に接続されている。
【0079】回路基板54と前面板3との間には、各ア
ノードごとに放電を生じて発光する発光室12を形成す
る隔壁部材11が設けられている。各発光室12の内壁
には、赤、緑、青に発光する蛍光体が被着されている。
緑に発光する発光室が、他の色に発光する発光室よりも
広く形成されている。人間にとって明るく感じる緑の色
が強く光るので、素子として明るい表示が可能となる。
【0080】第1ステム板52の底面側には、アノード
用外部リードピン51が第1ステム板52を貫通して突
設されているが、ボックス50の段部50aに形成され
たアノード用ボックス貫通孔57を貫通して封着されて
いる。アノード用外部リードピン51のボックス50の
外部に露出した部分は長いので、組立工程で折れ曲がら
ないようにするため、外部リード線支持部材60でカバ
ーされている。
【0081】背面板5には、背面リードピン59a、5
9b、59c、59dが立設されており、中心の2本の
背面リードピン59b、59cにはカソード32が接続
支持されており、両側に位置する他の背面リードピン5
9a、59dには、不純ガス吸着用のゲッターを有する
水銀放出構体34が設置されている。
【0082】背面板5の中心から外れた位置には、排気
孔35および排気チップ36が形成されていて、カソー
ドが視認しやすいようになっている。
【0083】以上の構成を有する表示用蛍光ランプにお
いても背面板5が透明ガラス板であるので、カソード3
2を視認しやすく、点灯異常があった場合、たとえば、
エミッタの消耗とか、カソード32に形成される輝点の
様子から輝点温度の異常等、その原因を追求しやすい。
特に、背面板5には、排気チップ36が形成されていて
この部分が透明でないが、排気チップ36に比べて背面
板は多数の発光室を形成した蛍光ランプのカソード室を
形成しているので面積が大きく、排気チップ36以外の
部分を通してカソード32を視認しやすい。
【0084】以上、本発明の実施例を図面を参照して詳
細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
【0085】例えば、前述の実施例においては、表示用
蛍光ランプ1は16画素を有していたが、この画素数は
適宜変更できる。例えば1画素×4画素のように構成し
てもよいし、反対に20画素或いはそれ以上の画素数を
有するように構成されてもよい。
【0086】また、上記実施例では、カソード32や水
銀放出構体34のリード線すなわち内部導入線31a〜
31dが、ボトムボックス4と背面板5の接合部から容
器外に導出されているが、排気管と同様に、背面板5を
貫通させてもよい。背面板5は、十分に大きな面積を有
するので、内部導入線31a〜31dが背面板5を貫通
しても、内部を観察できる透明部分が十分な広さで残
る。
【0087】また上記実施例では、背面板5は全て透明
ガラス板から形成されているので、背面板5全面が観察
窓として機能するが、背面板5の一部に観察窓としての
透明部分が残り、他の部分がフロスト加工されていて内
部が観察できないものであってもよい。さらに観察窓と
なる部分を除いて、フロスト加工されている部分がボト
ムボックスと一体的にほうろう加工された金属で構成さ
れているものであってもよい。
【0088】また、上記実施例では、ボトムボックス4
の四面がすべてほうろう製であるが、一部分、例えば水
銀放出構体34の近接する一側面を透明ガラス製にして
もよい。このようにすれば、重量をそれほど増加させる
ことなくカソード32の視認性を高めることができる。
また、水銀放出構体34を高周波誘導加熱をするにあた
り、ボトムボックス4の四面がすべてほうろう製である
と、高周波電磁波が金属基体を有するほうろうに吸収さ
れて、水銀放出構体34を十分加熱できないが、水銀放
出構体34の近接する一側面を透明ガラス製にすること
で、水銀放出構体34の近接する二側面がガラス製とな
り、高周波電磁波の吸収が少なくなって、水銀放出構体
34の加熱が行い易くなる。さらに、ボトムボックス4
の側壁の一面が透明であるので、ここからも内部が観察
できる。
【0089】また、上記実施例の表示用蛍光ランプ1
は、カソード室内に水銀放出構体34が設置されている
が、排気管を通して液体水銀を封入してもよい。
【0090】また、発光室12を形成する隔壁部材1
1、および絶縁基板14は、ほうろうガラスやセラミッ
クス等の各種の絶縁材料から構成できる。
【0091】また、上記実施例ではトップボックス2と
ボトムボックス4とが別体で構成されているが、一体的
に構成してもよい。
【0092】また、第1抵抗体18および第2抵抗体2
1は、絶縁基板14上に形成された厚膜抵抗体に代えて
他の抵抗体が用いられてもよく、第1配線20、第2配
線23第1分岐配線19,46等もリードを絶縁基板1
4上に接合することにより構成してもよい。
【0093】また、トップボックス2には、発光室12
とボトムボックス4内とを連通させるための一対の矩形
のボックス連通孔30が設けられていたが、各発光室1
2とそれぞれ達通させる穴が1つずつ設けられていても
よく、また、複数の発光室12と連連させる穴が複数設
けられていてもよい。
【0094】また、リードピン7の数を増やすことによ
り、表示用蛍光ランプをダイナミック駆動することなく
スタティック駆動させてもよい。
【0095】また、カソード32は、1つの表示用蛍光
ランプ1に対して1つ設けられているが、複数のカソー
ド32が設けられていてもよい。
【0096】また、表示用蛍光ランプ1を複数マトリッ
クス状に配置し、大型画像表示装置を構成する場合に
は、各表示用蛍光ランプ1をそれぞれ前述の駆動方法の
ように駆動させてもよく、また、全体として1つの表示
用蛍光ランプのように駆動させても良ぃ。すなわち、複
数配列されてぃる表示用蛍光ランプ1の第1配線20お
よび第2配線23を各列および各行単位で全て接続し、
表示面全体で一体的に走査させてもよい。
【0097】また、実施例においては、第1配線20を
マトリックスの列に沿って一方向に配列されたアノード
15に対して各配列単位ごとに、第2配線23を行に沿
って一方向に配列されたアノード15に対して各配列単
位ごとに接続したが、それぞれ反対に、第1配線20を
行単位ごとに、第2配線23を列単位ごとに接続しても
よい。
【0098】また、実施例においては、第2配線23か
らアノード15の各行単位に順次電圧を印加して図2或
いは図7等の上から下へ走査したか、第1配線20から
アノード15の各列単位に順次電圧を印加して例えば左
から右へ走査して、その走査のタイミングに対応して第
2配線23から発光させる発光室12の位置する行に電
圧を印加してもよい。
【0099】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、表示用蛍光ラ
ンプは、気密容器の背部を観察窓を有する背面板で閉塞
するだけの簡単な構造を有しており、しかもカソードが
この背面板近傍の観察できる位置に設置されているので
外から電極の状態を観察でき、電極に異常があれば、そ
の状態を非破壊で確認できる。
【0100】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加え、複数の発光室と各発光室内にアノードを
有しているので、一つのランプで複数色の発光または複
数の画素としての発光が可能となる。
【0101】請求項3の表示用蛍光ランプは、請求項2
の発明の効果に加え、複数の発光室をマトリックス状に
配置したので、画素密度が向上する。
【0102】請求項4の表示用蛍光ランプは、請求項1
ないし3のいずれか一の発明の効果に加え、周側壁の主
要部分が表面にガラス層を形成した金属で形成したもの
であるので、この部分をセラミックスやガラスで形成す
る場合に比べて、極めて軽量に構成できる。また、金属
を主体としているので、外形が複雑な形状も容易に成形
できる。
【0103】請求項5の発明は、請求項4の発明の効果
に加え、周側壁を横断面が四角形の筒状となるよう四つ
の面で構成したので、実装密度が向上する。また、カソ
ード室部分において一面を透明ガラス板、他の三面を表
面にガラス層を形成した金属で形成したので、内部がよ
り良く観察でき、また、4面全てをガラスとする場合に
比べ、重量増加は小さくて済む。
【0104】請求項6の発明は、請求項1ないし5のい
ずれか一の発明の効果に加え、カソード室内の背面板近
傍に水銀放出構体が設置されているので、水銀放出構体
を透明ガラス板を通して誘導加熱またはレーザービーム
により水銀放出が可能となる。
【0105】請求項7の発明は、請求項5の発明の効果
に加え、背面板を透明ガラス製とし、背面板および周側
壁の透明ガラス板の近傍に水銀放出構体を設置したので
カソードをより観察しやすく、また、水銀放出構体を透
明ガラス板を通して誘導加熱またはレーザービームを用
いて水銀放出をより行いやすくなる。
【0106】請求項8の発明によれば、排気チップが背
面板に形成されているのでこの部分が不透明になるが、
背面板は面積が大きく、排気チップが形成されている部
分以外の透明なところを通して内部を観察できる。
【0107】請求項9の発明によれば、請求項1ないし
8のいずれか一の発明の効果に加え、カソードのリード
部が背面板を貫通していても背面板は面積が大きく、し
たがって不透明になる部分があっても透明部分の面積が
大きいので、そこを通して内部を観察できる。
【0108】請求項10の発明によれば、表示装置は、
請求項1ないし9のいずれか一の表示用蛍光ランプと同
様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の表示用蛍光ランプを示
す斜視図である。
【図2】図1の表示用蛍光ランプの一部切欠平面図であ
る。
【図3】図1の分解斜視図である。
【図4】図2のIV一IV線に沿う拡大部分断面図である。
【図5】図1の絶縁基板を拡大して示す図であり、
(a)は平面図、(b)、(c)はそれぞれ(a)にお
けるb−b線、c−c線に沿う部分断面図である。
【図6】表示用蛍光ランプを用いた表示装置の正面図で
ある。
【図7】図1の表示用蛍光ランプに組み込まれているの
回路図である。
【図8】同じく駆動信号のタイムチャートである。
【図9】本発明の第2の実施例の表示用蛍光ランプの分
解斜視図である。
【図10】同じく平面図である。
【図11】同じく正面図である。
【図12】同じく底面図である。
【図13】同じく側面図である。
【図14】従来の表示用蛍光ランプの図であり、(a)
は平面図、(b)は(a)のX−X線に沿う断面図であ
る。
【符号の説明】
1…表示用蛍光ランプ {2…トップボックス, 3…前面板,4…ボトムボッ
クス, 5…背面板}(気密容器) 2a…トップボックス周側壁、 4a…ボトムボックス
周側壁 9…アノード室、 10…カソード室、 11…隔壁部
材、12…発光室、 15…アノード、 17…蛍光発
光層、 32…カソード 34…水銀放出構体、 36…排気チップ、 38…表
示盤、39…点灯制御回路、 50…ボックス、 51
…アノード用リードピン 52…第1ステム板、 53…第2ステム板、54…回
路基板

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透光性前面板、この前面板と離間対向し、
    少なくとも一部に観察窓を有する背面板および周側壁に
    より構成され、内部が仕切り部材により画成されて、前
    面板に隣接するアノード室とこのアノード室と連通孔に
    より連通し、背面板に隣接するカソード室とに区分され
    ている気密容器と;アノード室に配設されたアノード
    と;カソード室において観察窓から観察可能な位置に配
    設されたカソードと;アノード室に配設された蛍光発光
    層と;気密容器内に封入された放電媒体と;を具備して
    いることを特徴とする表示用蛍光ランプ。
  2. 【請求項2】アノード室は、内部が隔壁部材により複数
    の発光室に区画され、各発光室内にアノードが配設され
    ていることを特徴とする請求項1記載の表示用蛍光ラン
    プ。
  3. 【請求項3】複数の発光室は、マトリックス状に配置さ
    れていることを特徴とする請求項2記載の表示用蛍光ラ
    ンプ。
  4. 【請求項4】周側壁は、主要部分が表面にガラス層を形
    成した金属で形成されていることを特徴とする請求項1
    ないし3のいずれか一記載の表示用蛍光ランプ。
  5. 【請求項5】周側壁は、横断面が四角形の筒状となるよ
    う四つの面を有し、カソード室部分において一面が透明
    ガラス板であり、他の三面が表面にガラス層を形成した
    金属で形成されていることを特徴とする請求項4記載の
    表示用蛍光ランプ。
  6. 【請求項6】背面板は、透明ガラス製であり、カソード
    室内の背面板近傍に水銀放出構体が設置されていること
    を特徴とする請求項1ないし5のいずれか一記載の表示
    用蛍光ランプ。
  7. 【請求項7】背面板は透明ガラス製であり、背面板およ
    び周側壁の透明ガラス板の近傍に水銀放出構体が設置さ
    れていることを特徴とする請求項5記載の表示用蛍光ラ
    ンプ。
  8. 【請求項8】背面板は透明ガラス製であり、排気チップ
    が背面板に形成されていることを特徴とする請求項1な
    いし7のいずれか一記載の表示用蛍光ランプ。
  9. 【請求項9】背面板は透明ガラス製であり、カソードの
    リード部が背面板を貫通して外部に導出されていること
    を特徴とする請求項1ないし8のいずれか一記載の表示
    用蛍光ランプ。
  10. 【請求項10】複数個の請求項1ないし9のいずれか一
    記載の表示用蛍光ランプと;前記複数個の表示用蛍光ラ
    ンプを設置する表示盤と;前記複数個の表示用蛍光ラン
    プを点灯する点灯回路と;を具備していることを特徴と
    する表示装置。
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