JP2899331B2 - 蛍光発光装置 - Google Patents

蛍光発光装置

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JP2899331B2 JP1308981A JP30898189A JP2899331B2 JP 2899331 B2 JP2899331 B2 JP 2899331B2 JP 1308981 A JP1308981 A JP 1308981A JP 30898189 A JP30898189 A JP 30898189A JP 2899331 B2 JP2899331 B2 JP 2899331B2
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一行 田中
英昭 中川
紘治 鶴田
春明 和田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野) 本発明は、異なる発光色の蛍光体層からなる画素を備
えた蛍光発光装置に係り、特に各発光色の輝度を調整し
て画素ごとの色温度を一定にした蛍光発光装置に関する
ものである。
〔従来の技術〕
一般に、例えば縦横数mといった大画面の表示装置を
単一の表示素子で構成することは、製造技術上の問題か
ら極めて困難である。そこで、このような場合には、1
個乃至複数個の画素が規則的に配設された蛍光発光管を
構成要素とし、これを多数個組合せることによって、一
台の表示装置の表示画面を構成するのが一般的である。
この種の蛍光発光管の一例が、特開平1−100855号公
報に開示されている。この蛍光発光管によれば、真空容
器の内部の一方の側に表示部が設けられており、該表示
部は、赤(R),緑(G),青(B)の3色に発光する
3つの蛍光体層を所定のパターンで並設した画素を複数
個備えてフルカラー表示が行なえるようになっている。
また、真空容器の内部において、前記表示部の反対側に
は電子を放出する陰極が設けられ、前記表示部の近傍に
は加速電極が設けられ、加速電極と陰極の間には制御電
極群が設けられている。そして、陰極から放出された電
子を選択的に各画素の各蛍光体層に射突させ、所望の発
光色による表示を行なうように構成されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
このような蛍光発光装置においては、各画素の各蛍光
体層を同一の条件で形成し、同一の条件で発光駆動させ
ても、それぞれ各色ごとに均一に発光するとは限らず、
一般には輝度は同じにならない。従って、各画素の色温
度が一定にならず、赤(R),緑(G),青(B)の3
色を同時に点灯して表示する白色の色調は、各画素ごと
に一定にならないという問題があった。
第3図は、JIS系統色名の区分を示すCIE色度図であ
る。同図中に示してある黒体放射の軌跡からもわかるよ
うに、色温度の変化に応じて色調も変化するので、各画
素の色温度がある一定の範囲内におさまっていないと、
白色の色調が一定にならない。第4図は、CIE色度図の
中央付近の拡大図中に、黒体放射の軌跡からのズレの尺
度を示すMPCD値と、色温度の座標系を重ねて表したもの
であるが、従来の蛍光発光装置によると、各画素が白色
に発光した場合の色度は、同図において色温度が例えば
7,300K〜14,000K、MPCD値が例えば10±10の範囲内にち
らばっていた。そして、このような色度のちがいは、人
間の目にとって明らかであり、表示面の色調の不均一さ
として観察されていた。
このような不具合を解消するため、従来は駆動回路に
おいて各色の発光時間を調整することで各画素の白色の
色調を均一にする手段がとられることもあった。しかし
ながら、このような駆動回路での補正を行なうには特別
な回路構成を設けておかなければならず、コストがかか
りすぎるという難点があり、さらに蛍光発光装置ごとに
補正量が異なるので調整の手間がかかるという問題もあ
った。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の蛍光発光装置は、赤・緑・青の各発光色の蛍
光体層を有する画素が複数個配設された表示部と、熱電
子を放出する陰極と、前記画素に対応して異なる発光色
の蛍光体層ごとに分割して配設された制御電極と、電子
を加速して前記表示部に射突させる加速電極とが気密外
囲器の内部に設けられた蛍光発光装置において、各蛍光
体層をすべて発光させることにより白色に発光した各画
素の色温度をあらかじめそれぞれ測定しておき、各画素
の色温度が人間の目に均一な色調として観察される値の
範囲内に入るように、測定された各画素の色温度と各蛍
光体層の発光特性に対応してあらかじめ定められた抵抗
値を有する色温度補正用の抵抗体を、各画素の各蛍光体
層に対応する各制御電極にそれぞれ接続したことを特徴
としている。
また本発明によれば、表示部を観察できるような状態
で気密外囲器及び抵抗体をケース内に収納してモジュー
ル化してもよい。
〔作用〕
各画素の各蛍光体層ごとに設けられた制御電極には発
光特性に対応した適当な値の抵抗値が接続してあり、す
べての蛍光体層を発光させて白色に発光する各画素の色
温度が均一となるように調整されているので、表示面の
色調が均一になって表示品位が向上する。
〔実施例〕
以下図面を用いて詳細に説明する。
第1図及び第2図に示すように、本実施例の蛍光発光
装置1は、蛍光発光管2と、蛍光発光管2の表示部側に
配設される放熱板3と、蛍光発光管2の側面ならびに後
方部を覆うように配設されたケース4とを有している。
まず、蛍光発光管2の構成を説明する。蛍光発光管2
は、ガラス板等からなる背面板5と、これに対応する前
面板6と、側面部を形成する側面板7とが低融点フリッ
トガラス等からなる封着材で一体に形成された箱形の気
密外囲器8を有している。そして気密外囲器8内は排気
管等によって排気されて高真空状態とされている。さら
に表示部となる前面板6の内面には、緑色発光蛍光体層
9G、赤色発光蛍光体層9R、青色発光蛍光体層9Bが配設さ
れて画素10を形成している。そしてこの蛍光発光管2に
は、8つの画素10が規則的に配設されている。さらに各
蛍光体層9R,9G,9Bの周囲には黒鉛11が設けられ、さらに
その内面には蛍光体層9R,9G,9Bと黒鉛11を覆うようにAl
薄膜等からなるメタルバック層12が形成されている。こ
のメタルバック層12の内面には加速電極13が配設されて
いる。加速電極13は、各蛍光体層9R,9G,9Bと対応するよ
うにそれぞれ開口が形成された格子状の電極であり、数
KVないし十数KVの加速電圧が印加されるようになってい
る。
一方、背面板5の内面には、セラミック等の絶縁性の
基板上に、各蛍光体層9R,9G,9Bとそれぞれ対応するよう
に陰極14が配設されている。さらに各陰極14を囲って、
発光色の異なる各蛍光体層9R,9G,9Bごとに制御電極15が
配設されており、それぞれ独立に駆動制御されるように
なっている。さらに、この制御電極15と前記加速電極13
の間には、拡散電極16が配設されている。そして陰極1
4、制御電極15は拡散電極16に囲われて一つのユニット
状になっている。
上記の構成によれば、制御電極15と陰極14によって各
蛍光体層9R,9G,9Bごとに選択的に電子を取り出し、この
電子を拡散電極16によって適度に拡散し、かつ加速電極
13,メタルバック層12,黒鉛11によって加速しながら所望
の蛍光体層9R,9G,9Bに電子を射突させて発光表示を行な
うことができる。
次に、前記蛍光発光管2の背面板5の外側には、気密
外囲器8の内部から引出されたリード線を所定位置に引
き回すためのプリント基板17が設けられている。このプ
リント基板17上には、前述した各制御電極15のリード線
に接続された導線も引き回されている。これら制御電極
15の導線にはそれぞれ色温度補正用の抵抗体19が接続さ
れており、各制御電極15はプリント基板17上の各抵抗体
19を介して外部に設けられる駆動回路と接続できるよう
になっている。即ち、前記蛍光発光管2とプリント基板
17は、前面側が開口した箱形のケース4内に収納されて
モジュール化されている。そしてケース4の背面側に
は、複数のリードピンが環状に列設されたソケット部18
が設けられており、各リードピンはケース4内にある前
記プリント基板17を介して蛍光発光管2の各リード線に
接続されている。
前記抵抗体19は、各画素の色温度が所定の範囲に入る
ように、各画素ごとに各蛍光体層9R,9G,9Bの発光輝度を
個別に調整するものである。本実施例では、各画素10の
色温度は8,700Kを中心に2,500Kの範囲内に入っており、
人間の目には均一な色調として観察される。
この抵抗体19を設定する場合には、まず数種類の抵抗
体を用意しておき、測定された画素の色温度に対応し
て、各蛍光体層9の制御電極15のそれぞれに接続すべき
抵抗体を決めておく。そして完成した蛍光発光管2及び
プリント基板17をケース4内に組込む前に、蛍光発光管
2ごとに試験を行って各画素10の色温度を測定し、この
測定結果に応じて抵抗体の中から適当なものを選んでプ
リント基板17上の所定位置に接続する。このようにし
て、製造された各蛍光発光管2のすべての画素10の色温
度を所定範囲内におさめ、これをプリント基板17ととも
にケース4内に収納してモジュール化してしまえば、あ
とは駆動回路に色調を調整するための回路を付加する必
要もなく、大形の表示装置を均一な色調で発光表示させ
ることができる。
前述した一実施例では、あらかじめ用意した抵抗体を
プリント基板17上に実装するようにしたが、各制御電極
15に導通するように複数の抵抗体をプリント基板17上に
バイパスを介して直列に設けておいてもよい。そして、
測定した画素の色温度に応じ、前記抵抗体の配線を切断
すれば、所望の抵抗値を得ることができる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、あらかじめ測定した各画素の白色の
色温度と各蛍光体層の発光特性に対応してあらかじめ定
めておいた色温度補正用の抵抗体を、各画素の各蛍光体
層ごとに設けられた制御電極にそれぞれ接続した。この
ため、各画素が各蛍光体層をすべて発光させて白色に発
光する場合、各画素の色温度は人間の目に均一なものと
して観察される範囲に入る。即ち各画素の色温度のバラ
ツキは従来よりも小さい一定の範囲内に収まり、表示面
の色調が均一になって表示品位が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例の断面図、第2図は同正面
図、第3図はJIS系統色名の区分を示すCIE色度図、第4
図は第3図の中央付近の拡大図である。 1……蛍光発光装置、4……ケース、 8……気密外囲器、 9,9R,9G,9B……蛍光体層、 10……画素、13……加速電極、 14……陰極、15……制御電極、 19……抵抗体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 一行 千葉県茂原市大芝629 双葉電子工業株 式会社内 (72)発明者 中川 英昭 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (72)発明者 鶴田 紘治 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (72)発明者 和田 春明 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−162293(JP,A) 実開 昭59−4592(JP,U) 実開 昭61−131056(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】赤・緑・青の各発光色の蛍光体層を有する
    画素が複数個配設された表示部と、熱電子を放出する陰
    極と、前記画素に対応して異なる発光色の蛍光体層ごと
    に分割して配設された制御電極と、電子を加速して前記
    表示部に射突させる加速電極とが気密外囲器の内部に設
    けられた蛍光発光装置において、 各蛍光体層をすべて発光させることにより白色に発光し
    た各画素の色温度をあらかじめそれぞれ測定しておき、
    各画素の色温度が人間の目に均一な色調として観察され
    る値の範囲内に入るように、測定された各画素の色温度
    と各蛍光体層の発光特性に対応してあらかじめ定められ
    た抵抗値を有する色温度補正用の抵抗体を、各画素の各
    蛍光体層に対応する各制御電極にそれぞれ接続したこと
    を特徴とする蛍光発光装置。
  2. 【請求項2】表示部を観察できるように気密外囲器及び
    抵抗体を内部に収納するケースを備えた請求項1記載の
    蛍光発光装置。
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JPS60162293A (ja) * 1984-02-02 1985-08-24 ソニー株式会社 表示装置

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