JPH08238718A - プレス成形用に適した事前塗装積層体、その製造法および内面被覆プレス成形容器 - Google Patents

プレス成形用に適した事前塗装積層体、その製造法および内面被覆プレス成形容器

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JPH08238718A
JPH08238718A JP31457795A JP31457795A JPH08238718A JP H08238718 A JPH08238718 A JP H08238718A JP 31457795 A JP31457795 A JP 31457795A JP 31457795 A JP31457795 A JP 31457795A JP H08238718 A JPH08238718 A JP H08238718A
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layer
resin
fluororesin
container
primer
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JP31457795A
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English (en)
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Masanori Aizawa
正徳 相沢
Hiroshi Sasaki
佐々木  洋
Takaaki Mochida
隆明 持田
Seishichi Kobayashi
誠七 小林
Kazusane Hirota
和実 広田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 事前塗装プレス成形用のフッ素系樹脂塗膜含
有積層体において、高さ/口径の比(H/D)が大きな
絞り加工が可能であり、しかも成形後の塗膜の耐熱性、
耐剥離性、耐久性、離型性、耐食性更に耐衝撃性が一層
向上した積層体及びその製造方法並びにプレス容器を提
供する。 【解決手段】 金属基体と、該金属基体の少なくとも一
方の表面に設けられた、分子鎖内にイミド環を有する耐
熱性樹脂及びフッ素系樹脂或いは更にエポキシ樹脂を含
有するプライマー層と、該プライマー層上に設けられた
フッ素系樹脂のトップコート層とからなることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れたプレス成形性
(加工性)と、塗膜の耐剥離性、耐腐食性及び離型性と
を備えた積層体、特にプレス成形用に適した事前塗装積
層体、その製造法および内面被覆プレス成形容器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、絞り成形容器の製造には、種々の
金属基体に対して事前塗装を施したものを絞り成形、或
いは更に再絞り成形に付することが行われている。即
ち、事前塗装の塗膜は、金属基体の表面を保護し、容器
に種々の機能を付与すると共に、成形後の容器に塗装を
施す煩わしさを解消するものである。
【0003】プレス成形用の事前内面塗装積層体とし
て、表面処理鋼箔にポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹
脂及びフッ素系樹脂の組成物の層を設けた積層体を用い
ることは、本発明者らの出願にかかる特開平5−262
377号公報に記載されており、該公報には、ポリアミ
ドイミド樹脂及びエポキシ樹脂の組成物から成るプライ
マー層と、上記組成物にフッ素系樹脂を配合したトップ
コート層とを備えた積層体も記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の積層体は、塗膜
の密着性及び耐熱性並びに離型性(耐焦げ付き性)に或
程度優れており、しかもプレス加工にも耐える加工性を
有しているが、高さ/口径の比(H/D)が大きな絞り
加工に対しては、加工性の点で未だ不十分であり、成形
後の塗膜の離型性や耐食性でも尚一層の向上が望まれて
いる。
【0005】また、調理用容器等として反復使用する場
合には、塗膜が次第に剥離する傾向があるので、一層の
密着性の向上が要求され、特に容器が高温に曝される場
合にはこの要求はシビアなものとなる。
【0006】従って、本発明の目的は、事前塗装プレス
成形用のフッ素系樹脂塗膜含有積層体において、高さ/
口径の比(H/D)が大きな絞り加工が可能であり、し
かも成形後の塗膜の耐熱性、耐剥離性、耐久性、離型
性、耐食性更に耐衝撃性が一層向上した積層体及びその
製造方法並びにプレス容器を提供するにある。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明によれば、金属
基体と、該金属基体の少なくとも一方の表面に設けられ
た、分子鎖内にイミド環を有する耐熱性樹脂及びフッ素
系樹脂或いは更にエポキシ樹脂を含有するプライマー層
と、該プライマー層上に設けられたフッ素系樹脂のトッ
プコート層とからなることを特徴とする積層体が提供さ
れる。
【0008】本発明によればまた、金属基体の少なくと
も一方の表面に、分子鎖内にイミド環を有する耐熱性樹
脂の先駆重合体及びフッ素系樹脂或いは更にエポキシ樹
脂を含有するプライマー層形成用塗布組成物を塗布し、
該塗布組成物の層を乾燥し、該プライマー用組成物の層
上にフッ素系樹脂のトップコート用分散液を塗布し、こ
の塗装物をフッ素系樹脂の融点よりも高い温度に加熱し
て、フッ素系樹脂粒子の造膜と先駆重合体或いは更にエ
ポキシ樹脂の硬化とを同時に行うことを特徴とする積層
体の製造方法が提供される。
【0009】本発明によればまた、金属基体と、金属基
体の少なくとも一方の表面に施された、分子鎖内にイミ
ド環を有する耐熱性樹脂及びフッ素系樹脂或いは更にエ
ポキシ樹脂を含有したプライマー層と、該プライマー層
上に設けられたフッ素系樹脂のトップコート層とからな
る積層体を、上記プライマー層及びトップコート層が少
なくとも容器内面側となり、しかも高さ/口径の比が
1.1以上となるように絞り成形乃至しごき成形してな
ることを特徴とする内面被覆プレス容器が提供される。
【0010】上記内面被覆プレス容器において、絞り成
形乃至しごき成形で得られるカップは、これを加熱処理
して歪みを緩和させることが望ましく、その温度はフッ
素系樹脂のガラス転移点以上で融点より30℃低い温度
までの温度であることが望ましい。
【0011】
【作用】本発明の積層体は、金属基体とその少なくとも
一方の表面のプライマー層とプライマー層上のトップコ
ート層とから成るが、プライマー層が分子鎖内にイミド
環を有する耐熱性樹脂及びフッ素系樹脂を含む2成分或
いは更にエポキシ樹脂を含む3成分から成り、トップコ
ート層がフッ素系樹脂から成ることが第一の特徴であ
る。
【0012】このプライマー層においては、分子鎖内に
イミド環を有する耐熱性樹脂或いは更にエポキシ樹脂は
金属基体の表面上に耐熱性に極めて優れた下地層として
存在すると共に、フッ素樹脂粒子の隙間を埋め且つフッ
素系樹脂粒子を固定する層として存在する。一方、プラ
イマー層中のフッ素系樹脂は上記層中に少なくとも部分
的に組み込まれた粒子層として存在する。
【0013】トップコート層は実質上フッ素系樹脂単独
の連続相として存在すると共に、プライマー層中のフッ
素系樹脂とも一体化してプライマー層中に投錨された構
造となっている。
【0014】上記積層構成により、分子鎖内にイミド環
を有する耐熱性樹脂或いは更にエポキシ樹脂は金属基体
に対して下地層として優れた密着性を示すばかりではな
く、フッ素系樹脂層を強固に保持する。一方、トップコ
ート層のフッ素系樹脂は連続層として存在するので、フ
ッ素系樹脂固有の優れた潤滑性能、離型性能、表面不活
性性能が得られ、プライマー層中の分子鎖内にイミド環
を有する耐熱性樹脂或いはエポキシ樹脂の層と、トップ
コート層のフッ素系樹脂連続層とが、プライマー層中の
フッ素系樹脂を介して強固に噛み合い、極めて剥離に強
い構造となっている。また、上記2種の連続層の相乗効
果により、この塗膜は、耐食性や加工性にも優れたもの
となる。
【0015】本発明の積層体は、金属基体の少なくとも
一方の表面に、分子鎖内にイミド環を有する耐熱性樹脂
の先駆重合体及びフッ素系樹脂或いは更にエポキシ樹脂
を含有するプライマー層形成用塗布組成物を塗布し、該
塗布組成物の層を乾燥し、該プライマー用組成物の層上
にフッ素系樹脂のトップコート用分散液を塗布し、この
塗装物をフッ素系樹脂の融点よりも高い温度に加熱し
て、フッ素系樹脂粒子の造膜と先駆重合体或いは更にエ
ポキシ樹脂の硬化とを同時に行うことにより製造され
る。
【0016】この方法によれば、フッ素系樹脂粒子の造
膜と先駆重合体或いは更にエポキシ樹脂の硬化とを同時
に行うことにより、前述した下地層と連続した上層と両
者の間の投錨構造とが一挙に形成されることになる。
【0017】本発明の内面被覆プレス容器は、上記積層
体を、上記プライマー層及びトップコート層が少なくと
も容器内面側となり、しかも高さ/口径の比が1.1以
上となるように絞り成形乃至しごき成形することにより
得られる。即ち、この積層体は、フッ素系樹脂分散型塗
料を設けたものとしては、例外的に高い絞り加工性を有
していると共に、加工後の塗膜は、金属基体に対する優
れた密着性、耐腐食性、耐熱性、離型性等を保持してお
り、高温での反復使用においても、塗膜の密着性、耐熱
性等が維持される。
【0018】塗膜の耐久性を向上させるために、上記絞
り加工乃至しごき加工で得られる成形体を熱処理し、塗
膜に残留する歪みを緩和させることが有効である。この
熱処理は、フッ素系樹脂のガラス転移点以上で、融点よ
り30℃低い温度までの温度で行うのが好ましい。
【0019】
【発明の好適態様】
[積層体]本発明の積層体の断面構造の一例を示す図1
において、積層体1は、金属基体2と、該金属基体の表
面に設けられたプライマー層3と、該プライマー層上に
設けられたオーバーコート層4とからなり、プライマー
層3は分子鎖内にイミド環を有する耐熱性樹脂及びフッ
素系樹脂、或いは更にエポキシ樹脂を含有する組成物か
ら形成され、一方トップコート層4はフッ素系樹脂から
形成されている。プライマー層3とトップコート層4と
の間には投錨界面5が存在することが着目されるべきで
ある。
【0020】プライマー層用の分子鎖内にイミド環を有
する耐熱性樹脂としては、イミド環或いは更に他の反復
単位を含む耐熱性樹脂が使用され、例えば、それ自体公
知のポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミ
ド、ポリアミドイミドエステル、ポリエステルアミドイ
ミド、ポリイミドイミダゾピロロン、ポリイミドイミダ
ゾピロロンイミド、ポリエステルイミドイミダゾピロロ
ン、ポリベンツオキサゾールイミド、ポリイミドオキサ
ジアゾール、ポリスルホンエーテルイミド、ポリイミド
ベンツオキサゾールイミド、オルガノポリシロキサンイ
ミド、ポリベンツイミダゾールイミド、ポリオキサジノ
ンイミド、ポリベンツチアゾールイミド、ポリベンツイ
ミダゾールイミダゾピロロンイミド、ポリベンツオキサ
ゾールイミダゾピロロンイミド、ポリイミド尿素、或い
はこれらの混合物等が挙げられる。
【0021】これらの耐熱性樹脂は、これらの樹脂の先
駆重合体、特にポリアミック酸の形でプライマー中に配
合し、加熱により環化させて最終塗膜とする。
【0022】分子鎖内にイミド環を有する耐熱性樹脂
(以下単にポリイミド系樹脂と呼ぶ)としては、ポリア
ミドイミド及びポリイミドが特に適している。
【0023】ポリアミドイミド樹脂としては、重合体鎖
内にアミド反復単位とイミド反復単位とを有する高分子
重合体が使用される。アミド反復単位(A)とイミド反
復単位(B)との結合様式は、例えば規則的交互結合−
A−B−、ランダム的交互結合−AA−B−、ブロック
結合−AA−BB−或いはこれらの組み合わせ等の任意
のものであってよい。
【0024】ポリアミドイミド樹脂の適当な例は、公知
であり、例えば式(1)、(2)、(3)或いは
(4)、
【0025】
【化1】
【0026】
【化2】
【0027】
【化3】
【0028】
【化4】
【0029】上記式中、R1 は水素原子或いは一価炭化
水素基であり、R2 は芳香族、脂肪族、環状脂肪族、芳
香族と脂肪族との組み合わせ、或いはこれらの置換体か
らなる群より選ばれた2価の基であり、R3 は芳香族、
脂肪族、環状脂肪族、芳香族と脂肪族との組み合わせ、
或いはこれらの置換体からなる群より選ばれた3価の基
であり、R4 は芳香族、脂肪族、環状脂肪族、芳香族と
脂肪族との組み合わせ、或いはこれらの置換体からなる
群より選ばれた4価の基であり、pはゼロまたは1の数
であり、x及びyは任意の割合で存在する数である:で
表されるポリアミドイミドを挙げることができる。
【0030】上記ポリアミドイミドの内でも、(1)の
構造のもの、特に3価の基R3 がすべてベンゼン環であ
るポリアミドイミドが、本発明の目的に特に好都合であ
る。
【0031】一方、ポリイミドとしては、下記式(5)
【化5】
【0032】式中、R2 及びR4 は前述した意味を有す
る、で表されるものが使用される。
【0033】本発明において、分子鎖内にイミド環を有
する耐熱性樹脂と組み合わせでエポキシ樹脂を用いるこ
とができ、プライマーに配合できるエポキシ樹脂として
は、ビスフェノールA等のビスフェノール類とエピハロ
ヒドリンとの重縮合により得られたビスフェノール型エ
ポキシ樹脂を好適に用いることができ、そのエポキシ当
量は一般に140乃至10000、特に180乃至40
00の範囲、及び数平均分子量は320乃至1000
0、特に350乃至4000の範囲にあるものが好まし
い。
【0034】一方、プライマー層及びトップコート層に
用いるフッ素系樹脂としては、それ自体公知の任意のフ
ッ素系樹脂が限られた範囲内で使用できるが、ポリテト
ラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン/ヘキサ
フルオロプロピレン共重合体、或いはそれらの組合せを
用いることが好ましい。ポリテトラフルオロエチレンに
はクロロトリフルオロエチレン等の微量の共重合体成分
を含有させてもよい。フッ素系樹脂の内、テトラフルオ
ロエチレン樹脂は離型性や耐熱性に優れているが、造膜
性に若干劣る傾向があり、一方テトラフルオロエチレン
/ヘキサフルオロプロピレン共重合体樹脂は造膜性には
優れているが、耐熱性にやや劣る傾向があるが、両者を
組み合わせ使用すると上記諸特性のベストの組み合わせ
が得られる。プライマー層に用いるフッ素系樹脂とトッ
プコート層に用いるフッ素系樹脂とは共通であるか、或
いは共通の成分を有することが好ましい。
【0035】これらのフッ素系樹脂は、その分子量がフ
ィルム形成能を有する程度に高分子量であるべきであ
り、塗料としての使用状態では、一般に0.1乃至10
μmの粒径を有することが好ましい。この粒径のフッ素
系樹脂は、対応する単量体を乳化重合させることにより
容易に得ることができる。
【0036】プライマー層は、3成分組成比で、ポリイ
ミド系樹脂5乃至40重量%、特に10乃至30重量
%、フッ素系樹脂50乃至90重量%、特に60乃至8
0重量%、エポキシ樹脂20重量%以下、特に10重量
%以下を含有する樹脂組成物から成ることが好ましい。
【0037】プライマー層中のポリイミド系樹脂の量が
上記範囲よりも少ないと、金属基体に対する密着性、耐
熱性、加工性等が低下し、上記範囲よりも多いとトップ
コート層との密着性が低下する傾向がある。一方、エポ
キシ樹脂を併用すると、金属基体に対する耐食性や塗膜
の加工性を向上させることができる。フッ素系樹脂の量
が上記範囲よりも少ないと、トップコート層との密着性
が低下し、上記範囲よりも多いと耐食性や金属基体との
密着性が低下する傾向がある。
【0038】プライマー層の厚みは、一般に5乃至20
μm、特に10乃至15μmの範囲が適当であり、トッ
プコート層の厚みは、一般に5乃至80μm、特に10
乃至40μmの範囲が適当である。プライマー層の厚み
が上記範囲よりも薄いと、金属基体及びトップコート層
の密着が十分でなく、トップコート層の厚みが上記範囲
よりも薄いと、加工性や離型性、耐熱性、表面不活性等
が不十分となる傾向がある。また、プライマー層及びト
ップコート層の厚みが上記範囲よりも厚くなると、加工
性が低下するようになる。
【0039】本発明では、金属基体として、各種金属
板、特に各種表面処理鋼板やアルミニウム等の軽金属板
或いはこれらの金属箔が使用される。
【0040】表面処理鋼板乃至箔としては、冷圧延鋼板
を焼鈍後二次冷間圧延し、亜鉛メッキ、錫メッキ、ニッ
ケルメッキ、電解クロム酸処理、クロム酸処理等の表面
処理の一種または二種以上行ったものを用いることがで
きる。好適な表面処理鋼板乃至箔の一例は、電解クロム
酸処理鋼板乃至箔であり、特に10乃至200mg/m
2 の金属クロム層と1乃至50mg/m2 (金属クロム
換算)のクロム酸化物層とを備えたものであり、このも
のは塗膜密着性と耐腐食性との組合せに優れている。表
面処理鋼板乃至箔の他の例は、0.6乃至11.2g/
2 の錫メッキ量を有する硬質ブリキ板乃至箔である。
このブリキ板乃至箔は、金属クロム換算で、クロム量が
1乃至30mg/m2 となるようなクロム酸処理或いは
クロム酸/リン酸処理が行われていることが望ましい。
更に他の例としてはアルミニウムメッキ、アルミニウム
圧接等を施したアルミニウム被覆鋼板が用いられる。
【0041】軽金属板乃至箔としては、所謂純アルミニ
ウム板乃至箔の他にアルミニウム合金板が使用される。
軽金属板も、金属クロム換算で、クロム量が20乃至3
00mg/m2 となるようなクロム酸処理或いはクロム
酸/リン酸処理が行われていることが望ましい。更に他
の例としては、ステンレス鋼板を使用することもでき
る。プライマー層との密着性を向上させる他の好適な塗
装前の前処理として、金属表面をトリクレンなどの蒸気
洗浄をしたり、サンドブラスト処理やアルマイト処理を
用いることも良い。
【0042】金属板乃至箔の厚みは、金属の種類、容器
の用途或いはサイズによっても相違するが、一般には
0.10乃至3.0mmの厚みを有するのがよく、この
内でも表面処理鋼板の場合には、0.10乃至0.50
mmの厚み、また軽金属板の場合には0.15乃至2.
0mmの厚みを有するのがよい。
【0043】[積層体の製造]本発明の積層体は、金属
基体の少なくとも一方の表面に、ポリイミド系樹脂の先
駆重合体及びフッ素系樹脂、或いは更にエポキシ樹脂を
含有するプライマー層形成用塗布組成物を塗布し、該塗
布組成物の層を乾燥し、該プライマー用組成物の層上に
フッ素系樹脂のトップコート用分散液を塗布し、この塗
装物をフッ素系樹脂の融点よりも高い温度に加熱して、
フッ素系樹脂粒子の造膜と先駆重合体或いは更にエポキ
シ樹脂の硬化とを同時に行うことにより製造される。
【0044】プライマー層形成用組成物は、ポリイミド
系樹脂の先駆体(Precursor)であるポリアミ
ック酸類或いは更にエポキシ樹脂を有機溶媒溶液の形で
含有し且つフッ素系樹脂粒子を分散した組成物から成
る。
【0045】例えば、ポリアミドイミドの場合、ポリア
ミドアミック酸、例えば、ポリアミド酸とポリアミドア
ミン或いはポリアミドイミドとの混合物乃至予備縮合
物、ジアミドジイミドジカルボン酸或いはジイミドカル
ボン酸と多価アミンとの重合により得られた重合体等
を、有機溶媒、例えばジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド等のN,N−ジメチルアミド類;テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類;ジメチル
スルホキシド;トルエン、キシレン、エチルベンゼン等
の芳香族炭化水素系溶剤;メチルエチルケトン等のケト
ン類;N−メチル−2−ピロリドン;フェノール、クレ
ゾール等のフェノール類等に溶解して溶液とし、これに
エポキシ樹脂或いはその溶液を添加してワニスを形成さ
せる。ポリイミドの場合、ポリアミック酸を用いて同様
にワニスを形成させればよい。
【0046】一方、フッ素系樹脂は一般に水性分散液の
形で入手できるので、このフッ素系樹脂の水性分散液
と、ポリイミド系樹脂の先駆重合体或いは更にエポキシ
樹脂の有機溶媒溶液とを混合して、水性媒体が連続相、
先駆重合体或いは更にエポキシ樹脂の有機溶媒溶液並び
にフッ素系樹脂が分散相となった塗布液を調製する。
【0047】この塗布液の調製に際して、フッ素系樹脂
の一様な分散を助長させるために、分散剤や界面活性剤
を使用することができ、これら分散剤や界面活性剤はフ
ッ素系樹脂当たり0.1乃至30重量%の量で使用する
のがよい。また、塗布液の安定性や塗装作業性の点で、
有機溶媒の一部として水混和性有機溶媒を用いるのも有
用である。更にまた、この塗布液にはそれ自体公知の塗
料用配合剤、例えば顔料、レベリング剤、増粘剤、減粘
剤、安定剤、抗酸化剤、硬化用触媒、架橋剤等を配合す
ることができる。
【0048】プライマー層用の塗布液の固形分濃度は、
一般に20乃至60重量%、特に30乃至50重量%の
範囲にあるのがよく、一方その粘度は、100乃至20
0センチポイズ(20℃)の範囲にあることが塗装性の
点で望ましい。
【0049】金属基体への塗布液の塗布は、それ自体公
知の塗装法、例えばロールコート、スプレーコート、静
電塗装、ドクターブレードコート等の任意の方法で行う
ことができ、塗装はコイルコートとして連続的に行って
もよいし、シートに対して間欠的に行ってもよい。
【0050】プライマー層形成用組成物を、塗装後乾燥
する。この乾燥は塗布液中の水及び有機溶媒を除去する
程度のものであり、ポリイミド系樹脂先駆重合体或いは
更にエポキシ樹脂の硬化は後段での加熱により行う。乾
燥処理は、一般に80乃至150℃程度の温度で行うが
好ましい。
【0051】トップコート層形成用の塗布液は、フッ素
系樹脂の水性分散液から成る。即ち、この塗布液におい
ては、前述した粒径のフッ素系樹脂粒子が水性媒体中に
分散した状態で存在している。フッ素系樹脂粒子は、分
散剤や界面活性剤により分散安定化しており、界面活性
剤はフッ素系樹脂当たり0.1乃至30重量%の量で存
在している。また、このトップコート層形成用組成物に
は、無機顔料や無機充填剤が配合されていてもよく、そ
の量は固形分当たり1乃至40重量%の範囲にある。
【0052】トップコート層用の塗布液の固形分濃度
は、一般に30乃至60重量%、特に40乃至50重量
%の範囲にあるのがよく、一方その粘度は、200乃至
300センチポイズ(25℃)の範囲にあることが塗装
性の点で望ましい。
【0053】乾燥したプライマー層上に、トップコート
層用の塗布液を塗布する。この塗装は、プライマー層に
ついて述べたのと同様の方法で行うことができる。塗装
1回当りの塗膜厚みには限界があり、限界膜厚以上塗布
するとクラックが発生したり、また発泡により接着が阻
害される。必要膜厚が1回塗布膜厚以上の場合は重ね塗
りを行う。
【0054】トップコート層用の塗布層を乾燥した後、
この塗装物をフッ素系樹脂の融点よりも高い温度に加熱
して、フッ素系樹脂粒子の造膜とポリイミド系樹脂先駆
重合体或いは更にエポキシ樹脂の硬化を同時に行う。加
熱温度は、フッ素系樹脂の融点より40℃高い温度から
融点より80℃高い温度までの範囲が有効である。加熱
には、熱風加熱炉、赤外線加熱炉、高周波誘導加熱等を
用いることができる。加熱時間は、温度によっても相違
するが、一般に10乃至30分間程度で十分である。
【0055】[用途]本発明による積層体は、絞り成
形、再絞り成形或いは更にしごき成形を行って、各種容
器の製造に用いることができる。また再絞り成形にさい
して、容器形状の均一性のために再絞りポンチと再絞り
ダイスとの間で被覆金属板にしごきを加えてもよい。絞
り加工は、積層体のプライマー層及びトップコート層の
被覆が容器内面となるように、任意のポンチ(雄型)と
ダイス(雌型)との組合せから成るプレスを用いて行う
ことができ、この絞りは、一段で行ってもよいし、径の
違うポンチ及びダイスの組み合わせの複数を用いて、多
段に行うことができる。
【0056】絞り成形あるいはしごき成形は、積層体に
それ自体公知の潤滑剤を塗布して行うのが一般的である
が、本発明の積層体は、極めて加工性に優れているの
で、外部潤滑なしに高度の絞り加工あるいはしごき加工
を行うことができるのが特徴でもある。本発明によれ
ば、一般に、高さ/口径の比(H/D)が1.1乃至
3.0、特に1.2乃至2.8のプレス成形容器を製造
することができる。プレス成形後、トリミングしてその
まま容器の開口部となすこともでき、或いは開口端にフ
ランジ部ならびにヒートシール性樹脂を含有するヒート
シール層をフランジ部に設けることもできる。この態様
では、蓋体との組合せにより、内容物の密封包装、包装
体のレトルト処理等の熱水処理と、開封後の内容物の取
り出しや、加熱処理の用途に使用できる。
【0057】成形後の容器は、内面被覆等に残留する歪
みを緩和させるために熱処理を行うことが好ましい。熱
処理の温度は、フッ素系樹脂のガラス転移点以上でその
融点より30℃低い温度までの温度とすることが好まし
い。加熱はオーブン加熱、プラグ加熱、高周波加熱、レ
ーザー加熱等の任意の手段で行うことができる。
【0058】上記のプレス成形容器は、内面被覆が金属
基体に対する密着性に優れており、この内面被覆は、耐
腐食性、耐熱性、離型性、表面不活性、耐抽出性、耐久
性等の諸特性に優れているので、内容物をそのまま各種
レンジ、電子オーブン、トースター等で高温に加熱調理
することができる各種容器として使用できる。また、各
種調理用容器として、反復使用することもできる。更に
搬送時等の衝撃やレトルト殺菌等の過酷な熱処理を受け
る容器としても有用である。また内容物を冷蔵等の格別
の手段を要することなく長期にわたって安全に保存で
き、しかも摂食に際しては開封後の内容物をそのまま上
記加熱具で高温に加熱調理することができる密封包装容
器としても有用である。
【0059】
【実施例】本発明を次の例で一層具体的に説明する。実
施例・比較例で用いた容器評価法は特記しない限り、次
の通りである。
【0060】(加工性)樹脂被覆層の剥離、亀裂の程度
により判定した。 ◎:金属基体のシワ、樹脂被覆層の白化、傷などの欠点
の見られないもの ○:金属基体のシワ、樹脂被覆体の欠点は見られない
が、白化がわずかに認められるもの △:部分的に金属基体のシワが入ったり、缶胴部の樹脂
被覆が部分的に白化しているもの ×:金属基体にシワが多発したり、樹脂被覆に剥離、亀
裂の生じるもの
【0061】(密着性)樹脂被覆層に基盤目状に金属基
体に達する切れ目を入れた後、樹脂被覆層の剥離の程度
を判定した。 ◎:クロスカットを入れても強固に密着して剥離しない
もの ○:クロスカットにより密着力の低下が若干認められる
もの △:クロスカットを入れると樹脂被覆層が剥離するもの ×:クロスカットを入れなくとも、樹脂被覆層が剥離し
ているもの
【0062】(耐食性)金属露出の程度をエナメルレー
タ値の大小により判定した。エナメルレータ値とは容器
に1%の塩化ナトリウム溶液を入れ、容器の金属部と水
溶液中の電極間の6.3V印加時の通過電気量をいう。 ◎:3mA未満 ○:3mA以上10mA未満 △:10mA以上100mA未満 ×:100mA超過
【0063】(耐熱性)容器に内容物(チャーハン)を
入れ、ガスコンロで加熱した後の、樹脂被覆層の剥が
れ、樹脂被覆層の溶融状態の観察による。 ◎:樹脂被覆層の剥がれ、溶融が全く見られないもの △:樹脂層の一部に樹脂被覆層の剥がれ、溶融が見られ
るもの ×:容器全面に樹脂被覆層の剥がれ、溶融が見られるも
【0064】(離型性)容器に内容物(チャーハン)を
入れ、ガスコンロで加熱した後の、内容品の取り出し易
さ、コゲ付きの程度の判定による。 ◎:容器を傾けるだけで、内容物が落ちるもの ○:容器を傾け、かつ軽い衝撃を与えると、内容物が落
ちるもの △:スプーン等特別の道具で、内容物をこすりおとさな
ければならないもの ×:特別の道具を使っても、内容物がコゲ付き取れない
もの
【0065】実施例1 (プライマー用組成物の作製)前記式(1)においてR
3 基がベンゼン環であるポリアミドイミドの先駆体(以
下の式(6)で示す)のアミック酸をN−メチルピロリ
ドンに溶解させ、25wt%の溶液を調整した。該溶液
にフッ素系樹脂として常法により得られたポリテトラフ
ルオロエチレンのディスパージョンを分散させ、表1に
組成比を示す塗料を得た。希釈剤がキシレンであり、分
散剤が純水であり、固形分濃度が35wt%と粘度が1
30cps(25℃)とに調節したプライマー用組成物
を作製した。
【0066】
【化6】
【0067】(トップコート用組成物の作製)フッ素樹
脂として、常法により得られたポリテトラフルオロエチ
レンの水性ディスパージョンに、非イオン界面活性剤を
加え、濃縮し、固形分濃度が40%と粘度が200cp
s(25℃)に調節したトップコート用分散液を作製し
た。
【0068】(積層体の作製)厚み0.20mmの電解
クロム酸処理鋼板の片面に上記プライマー組成物をスプ
レーコート法により塗布し、コート層を130℃で乾燥
した(乾燥膜厚15μm)。ついでプライマー上に上記
トップコート用分散液をスプレーコート法により塗布
し、コート層を130℃で乾燥した(乾燥膜厚15μ
m)。この塗装物をポリテトラフルオロエチレンの融点
(327℃)より50℃高い温度に10分間加熱し、冷
却した。電解クロム酸処理鋼板の他面にエポキシ系塗料
を5μm塗装し、乾燥し、積層体を作製した。
【0069】(積層体の成形)積層体の両面に潤滑剤の
パーム油を塗布した後、フッ素系樹脂が設けられている
面を内面側として、絞りと2段の再絞り成形に供し、口
径(D)200mm、高さ(H)240mmの容器(H
/D=1.2)をプレスにより作製した。開口部をトリ
ミング後、容器に残留しているパーム油を石鹸水で除去
し、所定の評価に供した。容器を評価した結果を表1に
示す。加工性、密着性、耐食性、耐熱性、離型性を兼ね
備えた優れた調理用容器が得られた。
【0070】実施例2 積層体の金属基体に厚み1.6mmの純アルミニウム板
を用いて、実施例1と異なるプライマー用組成物、焼付
け条件、工具条件を採用した以外は実施例1と同様の試
験を行なった。
【0071】(プライマー用組成物の作製)実施例1で
用いたポリアミドイミドの先駆体のアミック酸をN−メ
チルピロリドンに溶解させ、25wt%の溶液を準備し
た。該溶液に数平均分子量35のエポキシ樹脂、フッ素
樹脂として常法により得られたポリテトラフルオロエチ
レンのディスパージョンを分散させ、表1に組成比を示
す塗料を得た。希釈剤がキシレンであり、分散剤が純水
であり、固形分濃度が35wt%と粘度が130cps
(25℃)とに調節したプライマー用組成物を作製し
た。
【0072】(積層体の作製)実施例1同様の条件でプ
ライマーおよびトップコートの塗装物をポリテトラフル
オロエチレンの融点(327℃)より40℃高い温度に
10分間加熱し、冷却した。電解クロム酸処理鋼板の他
面にエポキシ系塗料を5μm塗装し、乾燥し、積層体を
作製した。容器を評価した結果を表1に示す。加工性、
密着性、耐食性、耐熱性、離型性を兼ね備えた優れた調
理用容器が得られた。
【0073】実施例3 実施例2と異なるプライマー用組成物、トップコート用
組成物および乾燥条件を採用した以外は実施例2と同様
の試験を行った。 (プライマー用組成物の作製)実施例1に記載の前記式
(6)のアミック酸のN−メチルピロリドンの溶解液お
よびエポキシ樹脂とフッ素系樹脂として実施例1で用い
たポリテトラフルオロエチレンと常法により得られたテ
トラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重
合体=50:50の混合ディスパージョンを分散させ、
表1に組成比を示す塗料を得た。希釈剤がキシレンであ
り、分散剤が純水であり、固形分濃度が50wt%と粘
度が180cps(25℃)に調節したプライマー用組
成物を作製した。
【0074】(トップコート用組成物の作製)フッ素系
樹脂として、上記プライマー組成物に用いたポリテトラ
フルオロエチレンとテトラフルオロエチレン/ヘキサフ
ルオロプロピレン共重合体=50:50の混合ディスパ
ージョンを準備した。ディスパージョンに、非イオン界
面活性剤を加え、濃縮し、固形分濃度が40wt%と粘
度が300cps(25℃)に調節したトップコート用
分散液を作製した。
【0075】(積層体の作製)実施例2に用いたと同一
のアルミニウム板の片面に上記プライマー組成物をスプ
レーコート法により塗布し、コート層を赤外線(80〜
90℃)で乾燥した(乾燥膜厚15μm)。ついでプラ
イマー上に上記トップコート用分散液をスプレーコート
法により塗布し、コート層を110℃で乾燥した(乾燥
膜厚10μm)。この塗装物をテトラフルオロエチレン
の融点より40℃高い温度に10分間加熱し、冷却し
た。アルミニウム板の他面にエポキシ系塗料を5μm塗
装し、乾燥し、積層体を作製した。積層体の成形以降の
工程は実施例2に準じて、試験を行なった。容器を評価
した結果を表1に示す。加工性、密着性、耐食性、耐熱
性、離型性を兼ね備えた優れた調理用容器が得られた。
【0076】実施例4 実施例3に記載のアルミニウム板、プライマー組成物、
トップコート用分散液を用い、積層体を以下の通り作製
した。アルミニウム板の片面にプライマー組成物をスプ
レーコート法により塗布し、コート層を130℃で乾燥
した(乾燥膜厚15μm)。ついでプライマー上にトッ
プコート用分散液をスプレーコート法により塗布し、コ
ート層を130℃で乾燥した(乾燥膜厚15μm)後、
ポリテトラフルオロエチレンの融点(327℃)より5
0℃高い温度で10分間加熱し、冷却することを、2度
行い乾燥膜厚30μmのトップコート層を作製した。ア
ルミニウム板の他面にエポキシ系塗料を5μm塗装し、
乾燥し、積層体を作製した。容器を評価した結果を表1
に示す。加工性、密着性、耐食性、耐熱性、離型性を兼
ね備えた優れた調理用容器が得られた。
【0077】実施例5 片面のエポキシ系塗料を塗装しないこと以外は実施例3
の積層体と同様に、積層体を作製した。潤滑剤のパーム
油を片面の無塗装面のみに塗布し、実施例2と同一の成
形に供した。容器を公知のアルマイト処理工程(脱脂、
水洗い、研磨、硫酸アルマイト酸化、水洗)に賦し、厚
み5μmの無塗装部に表面処理膜を有する容器を作製し
た。容器を評価した結果を表1に示す。実質的に内面被
膜が無潤滑の成形条件下においても、加工性、密着性、
耐食性、耐熱性、離型性を兼ね備えた優れた調理用容器
が得られた。
【0078】実施例6 実施例1に記載の電解クロム酸処理鋼板、プライマー用
組成液およびトップコート用分散液を用い、積層体を以
下の通り作製した。表面処理鋼板の両面にプライマー組
成物をスプレーコート法により塗布し、コート層を13
0℃で乾燥した(乾燥膜厚5μm)。ついでプライマー
の両面上にトップコート用分散液をスプレーコート法に
より塗布し、コート層を130℃で乾燥した(乾燥膜厚
5μm)。この塗装物をポリテトラフルオロエチレンの
融点(327℃)より50℃高い温度に10分間加熱
後、冷却し、積層体を作製した。積層体の成形を潤滑剤
を塗布しないで、行う以外は実施例1に準じて試験を行
った。容器を評価した結果を表1に示す。潤滑剤を全く
使用せずに、加工性、密着性、耐食性、耐熱性、離型性
を兼ね備えた優れた調理用容器が得られた。
【0079】実施例7 実施例1に記載の電解クロム酸処理鋼板、プライマー用
組成液およびトップコート用分散液を用い、積層体を以
下の通り作製した。処理鋼板の片面に上記プライマー組
成物をスプレーコート法により塗布し、コート層を13
0℃で乾燥した(乾燥膜厚10μm)。ついで成形後フ
ランジ部となる部分を避けて、プライマー上にトップコ
ート用分散液をスプレーコート法により塗布し、コート
層を130℃で乾燥した(乾燥膜厚10μm)。この塗
装物をポリテトラフルオロエチレンの融点(327℃)
より50℃高い温度に10分間加熱し、冷却した。更に
塗装材の前記フランジ部に当たる部位に変性ポリプロピ
レン分散エポキシ/フェノール樹脂塗料を塗装した。処
理鋼板の他面にエポキシ系塗料を5μm塗装し、乾燥
し、積層体を作製した。
【0080】(容器蓋材の作製)2軸延伸ポリエチレン
テレフタレートフィルム(12μm)/2軸延伸ナイロ
ンフィルム(15μm)/アルミニウム箔(20μm)
/無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(5μm)/
エチレン−プロピレン共重合体樹脂(10μm)/エチ
レン−プロピレン共重合体樹脂(30μm)ポリプロピ
レンと低密度ポリエチレンのブレンド樹脂(5μm)か
らなる積層蓋材を作製した。
【0081】(積層体の成形)積層体の両面に潤滑剤の
パーム油を塗布した後、フッ素系樹脂が設けられている
面を内面側として、絞りと2段の再絞り成形に供し、口
径(D)200mm、高さ(H)240mmのフランジ
付き容器(H/D=1.2)をプレスにより作製した。
容器に300gのチャーハンを入れ、フランジ部の変性
プロピレン分散エポキシフェノール樹脂塗膜と前記積層
蓋材のポリプロピレンと低密度ポリエチレン層との間で
熱接着を行い、密封容器を作製した後、120℃−30
分間のレトルト処理に供した。その後、蓋材を取り除
き、2リットル/分の火力にてガスコンロで4分間加熱
した。容器を評価した結果を表1に示す。レトルト殺菌
の苛酷な熱処理を受けた後においても、加工性、密着
性、耐食性、耐熱性、離型性を兼ね備えた優れた調理用
容器が得られた。
【0082】実施例8 積層体の金属基体の表面処理、プライマー塗布および積
層体の成形を以下の通りに行う以外は、実施例3に準じ
て試験をした。アルミニウム板の片面に100メッシュ
のアルミナを用いサンドブラストの表面処理を行い、そ
の後高圧エアーにより金属表面を清浄とした。アルミニ
ウム板のブラスト処理面にプライマー組成物をスプレー
コート法により塗布し、コート層を130℃で乾燥した
(乾燥膜厚15μm)。
【0083】(積層体の成形)積層体の両面に潤滑剤の
パーム油を塗布した後、フッ素系樹脂が設けられている
面を内面側として、絞り、2段の再絞りおよび軽度のし
ごき成形を含む再絞り成形に供し、口径(D)200m
m、高さ(H)400mmの容器(H/D=2.0)を
プレスにより作製した。容器を評価した結果を表1に示
す。加工性、密着性、耐食性、耐熱性、離型性を兼ね備
えた非常に優れた調理用容器が得られた。
【0084】実施例9 積層体の金属基体の表面処理を以下の通りに行う以外
は、実施例3に準じて試験をした。アルミニウム板を実
施例6に記載のアルマイト処理に賦し、厚み5μmの表
面処理膜を作製した。容器を評価した結果を表1に示
す。加工性、密着性、耐食性、耐熱性、離型性を兼ね備
えた優れた調理用容器が得られた。
【0085】実施例10 積層体の成形およびカップ成形後に加熱処理を行った以
外は、実施例8に準じて試験をした。
【0086】(積層体の成形)積層体の両面に潤滑剤の
パーム油を塗布した後、フッ素系樹脂が設けられている
面を内面側として、絞りと4段の再絞りに供し、口径
(D)200mm、高さ(H)440mmの容器(H/
D=2.2)をプレスにより作製した。
【0087】(加熱処理)カップ状成形体を温度260
℃の熱風オーブンに3分間入れて、加熱処理を行い、ト
リミング等して最終容器とした。評価結果は加熱処理を
施していない容器の結果と共に表1に示す。加工性、密
着性、耐食性、耐熱性、離型性を兼ね備えた優れた調理
用容器が得られた。
【0088】実施例11 ポリアミドイミドの先駆体(以下の式(7)で示す)の
アミック酸のN−メチルピロリドン溶液およびポリテト
ラフルオロエチレンのディスパージョンを用い、表1に
組成比を示すプライマー用およびトップコート組成物を
用い、積層体の金属基体の表面処理、プライマー塗布お
よび積層体の成形を以下の通り行う以外は、実施例3に
準じて試験をした。
【0089】
【化7】
【0090】アルミニウム板の片面に100メッシュの
アルミナを用いサンドブラストの表面処理を行い、その
後高圧エアーにより金属表面を清浄とした。アルミニウ
ム板のブラスト処理面にプライマー組成物をスプレーコ
ート法により塗布し、コート層を130℃で乾燥した
(乾燥膜厚15μm)。更に塗装材の前記フランジ部に
当たる部位に変性ポリプロピレン分散エポキシ/フェノ
ール樹脂塗料を塗装した。アルミ板の他面にエポキシ系
塗料を5μm塗装し、乾燥し、積層体を作製した。積層
体の両面に潤滑剤のパーム油を塗布した後、フッ素系樹
脂が設けられている面を内面側として絞り、2段の再絞
りおよび軽度のしごき成形を含む再絞り成形に供し、口
径(D)200mm、高さ(H)340mmの容器(H
/D=1.7)をプレスにより作製した。
【0091】このようにして得られた容器を120℃−
30分間のレトルト処理したのち、無菌的に製造された
米飯を入れ、フランジ部の変性プロピレン分散エポキシ
/フェノール樹脂塗膜と実施例7で準備した積層蓋材の
ポリプロピレンと低密度ポリエチレン層との間で熱接着
を行い、密封容器を作製した。使用時、蓋材を取り除
き、内容物を取り出した。空容器の120℃−30分間
のレトルト処理の工程、充填/密封工程、開封工程を4
回繰り返した。容器を評価した結果を表1に示す。レト
ルト殺菌の過酷な熱処理を繰り返し受けた後において
も、加工性、密着性、耐食性、耐熱性、離型性を兼ね備
えた優れた調理用容器が得られた。
【0092】比較例1 実施例1において、プライマー層を設けない以外は、実
施例1と同様の試験を行なった。容器を評価した結果を
表2に示す。プライマー層を設けていない本発明の範囲
外である本例の容器は密着性が不十分で、調理用容器と
しては不適当であった。
【0093】比較例2 実施例1において、トップコート層を設けない以外は、
実施例1と同様の試験を行なった。容器を評価した結果
を表2に示す。トップコート層を設けていない本発明の
範囲外である本例の容器は内容物の焦げ付きがあり、調
理用容器としては不適当であった。
【0094】比較例3 実施例1に記載の式(6)のポリアミドイミドの先駆体
のアミック酸のN−メチルピロリドン溶液、エポキシ樹
脂およびポリテトラフルオロエチレンのディスパージョ
ンを用い、表2に組成比を示す異なるプライマー用組成
物を用いた以外は実施例1と同様の試験を行なった。容
器を評価した結果を表2に示す。プライマー組成物のポ
リアミドイミドの濃度が本発明の範囲外である本例の容
器は加工性と密着性が不十分であり、調理用容器として
は不適当であった。
【0095】比較例4 実施例1に記載の式(6)のポリアミドイミドの先駆体
のアミック酸のN−メチルピロリドン溶液、エポキシ樹
脂およびポリテトラフルオロエチレンのディスパージョ
ンを用い、表2に組成比を示す異なるプライマー用組成
物を用いた以外は実施例1と同様の試験を行なった。容
器を評価した結果を表2に示す。プライマー組成物のポ
リアミドイミドの濃度が本発明の範囲外である本例の容
器は密着性が不十分であり、調理用容器としては不適当
であった。
【0096】比較例5 実施例1に記載の化学式(6)のポリアミドイミドの先
駆体のアミック酸のN−メチルピロリドン溶液、エポキ
シ樹脂およびポリテトラフルオロエチレンのディスパー
ジョンを用い、表2に組成比を示す異なるプライマー用
組成物を用いた以外は実施例1と同様の試験を行なっ
た。容器を評価した結果を表2に示す。プライマー組成
物のエポキシ樹脂の濃度が本発明の範囲外である本例の
容器は耐熱性が不十分であり、調理用容器としては不適
当であった。
【0097】比較例6 実施例1に記載の化学式(6)のポリアミドイミドの先
駆体のアミック酸のN−メチルピロリドン溶液、エポキ
シ樹脂およびポリテトラフルオロエチレンのディスパー
ジョンを用い、表2に組成比を示す異なるプライマー用
組成物を用いた以外は実施例1と同様の試験を行なっ
た。容器を評価した結果を表2に示す。プライマー組成
物のポリアミドイミドおよびフッ素系樹脂の濃度が本発
明の範囲外である本例の容器は密着性が不十分であり、
調理用容器としては不適当であった。
【0098】比較例7 実施例1に記載したポリテトラフルオロエチレンのディ
スパージョンを用い、表2に組成比を示す異なるプライ
マー用組成物を用いた以外は実施例1と同様の試験を行
なった。容器を評価した結果を表2に示す。プライマー
組成物のポリアミドイミド、エポキシ樹脂およびフッ素
系樹脂の濃度が本発明の範囲外である本例の容器は密着
性がおよび耐食性が不十分であり、調理用容器としては
不適当であった。
【0099】比較例8 プライマー層の厚みが3μmであること以外は実施例1
と同様の試験を行なった。容器を評価した結果を表2に
示す。プライマー層の厚みが本発明の範囲外である本例
の容器は密着性が不十分であり、調理用容器としては不
適当であった。
【0100】比較例9 プライマー層の乾燥膜厚30μmであること以外は実施
例1と同様の試験を行なった。容器を評価した結果を表
2に示す。プライマー層の厚みが本発明の範囲外である
本例の容器は加工性が不十分であり、調理用容器として
は不適当であった。
【0101】比較例10 トップコートの厚みが3μmであること以外は実施例1
と同様の試験を行なった。容器を評価した結果を表2に
示す。プライマー層の厚みが本発明の範囲外である本例
の容器は加工性と離型性が不十分であり、調理用容器と
しては不適当であった。
【0102】比較例11 トップコート層の厚みが90μmであること以外は実施
例1と同様の試験を行なった。容器を評価した結果を表
2に示す。プライマー層の厚みが本発明の範囲外である
本例の容器は加工性が不十分であり、調理用容器として
は不適当であった。
【0103】比較例12 焼付温度が融点より30℃高温であること以外は実施例
1と同様の試験を行なった。容器を評価した結果を表2
に示す。焼付温度が本発明の範囲外である本例の容器は
加工性および密着性が不十分であり、容器に成形でき
ず、調理用容器としては不適当であった。
【0104】比較例13 焼付温度が融点より90℃高温であること以外は実施例
1と同様の試験を行った。容器を評価した結果を表2に
示す。焼付温度が本発明の範囲外である本例の容器は加
工性が劣り、容器に成形できず、調理用容器としては不
適当であった。
【0105】比較例14 実施例2に記載した純アルミニウム板の両面に潤滑剤の
パーム油を塗布した後、絞り、絞り、再絞りおよび再絞
り、しごき成形に供し、口径(D)200mm、高さ
(H)240mmの容器(H/D=1.2)をプレスに
より作製した。次いで容器の脱脂後、容器の内面に10
0メッシュのアルミナを用いサンドブラストの表面処理
を行い、その後高圧エアーにより金属表面を清浄とし
た。容器の内面のブラスト処理面にプライマー組成物を
スプレーコート法により塗布し、コート層を130℃で
乾燥した。乾燥膜厚は塗布部位により変動し4乃至20
μmであった。ついでプライマー上に上記トップコート
用分散液をスプレーコート法により塗布し、コート層を
130℃で乾燥した。乾燥膜厚は塗布部位により変動し
4乃至20μmであった。内面塗装容器をポリテトラフ
ルオロエチレンの融点(327℃)より50℃高い温度
で10分間加熱し、冷却した。以降の工程は実施例2に
準じた。容器を評価した結果を表2に示す。成形後塗装
した本発明以外の方法で作製された本例の容器は密着
性、耐食性および離型性が不十分であり、調理用容器と
しては不適当であった。
【0106】
【表1】
【0107】
【表2】
【0108】
【発明の効果】本発明によれば、金属基体の少なくとも
一方の表面に、分子鎖内にイミド環を有する耐熱性樹脂
及びフッ素系樹脂、或いは更にエポキシ樹脂を含有する
プライマー層と、該プライマー層上にフッ素系樹脂のト
ップコート層とを形成することにより、ポリイミド系樹
脂或いは更にエポキシ樹脂は金属基体の表面に連続下地
層として、またフッ素系樹脂は被覆上面の連続層として
存在すると共に、両層の間には両者が噛み合った投錨構
造も形成される。
【0109】上記積層構成により、ポリイミド系樹脂或
いは更にエポキシ樹脂は金属基体に対して下地層として
優れた密着性を示すばかりではなく、フッ素系樹脂層を
強固に保持する。一方、トップコート層のフッ素系樹脂
は連続層として存在するので、フッ素系樹脂固有の優れ
た潤滑性能、離型性能、表面不活性性能が得られ、プラ
イマー層中のポリアミドイミド樹脂及びエポキシ樹脂層
と、トップコート層のフッ素系樹脂連続層とが、プライ
マー層中のフッ素系樹脂を介して強固に噛み合い、極め
て剥離に強い構造となっている。また、上記2種の連続
層の相乗効果により、この塗膜は、耐熱性、耐食性、耐
久性や加工性にも優れたものとなる。
【0110】本発明の積層体では、事実、H/Dが1.
1以上の絞り或いは更に再絞り加工が可能であるのみ成
らず、加工後の塗膜は、金属基体に対する優れた密着
性、耐腐食性、耐熱性、耐久性、離型性等を保持してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層体の一例の断面構造を示す断面図
である。
【符号の説明】 1 積層体 2 金属基体 3 プライマー層 4 トップコート層 5 投錨構造
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 5/00 PPF C09D 127/12 PFJ 127/12 PFJ B65D 1/00 A (72)発明者 持田 隆明 神奈川県横浜市港北区大豆戸町87−1中銀 大倉山マンション606号 (72)発明者 小林 誠七 神奈川県横浜市栄区犬山町52−8 (72)発明者 広田 和実 東京都渋谷区富ヶ谷2−39−1

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属基体と、該金属基体の少なくとも一
    方の表面に設けられた、分子鎖内にイミド環を有する耐
    熱性樹脂及びフッ素系樹脂或いは更にエポキシ樹脂を含
    有するプライマー層と、該プライマー層上に設けられた
    フッ素系樹脂のトップコート層とからなることを特徴と
    する積層体。
  2. 【請求項2】 プライマー層中のフッ素系樹脂がポリテ
    トラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン/ヘキ
    サフルオロプロピレン共重合体、或いはそれらの組み合
    わせからなる請求項1記載の積層体。
  3. 【請求項3】 トップコート層中のフッ素系樹脂がポリ
    テトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン/ヘ
    キサフルオロプロピレン共重合体、或いはそれらの組み
    合わせからなる請求項1または2記載の積層体。
  4. 【請求項4】 分子鎖内にイミド環を有する耐熱性樹脂
    がポリイミド或いはポリアミドイミドである請求項1乃
    至3の何れかに記載の積層体。
  5. 【請求項5】 プライマー層が、3成分組成比で、分子
    鎖内にイミド環を有する耐熱性樹脂5乃至40重量%、
    フッ素系樹脂50乃至90重量%及びエポキシ樹脂20
    重量%未満を含有する樹脂組成物から成る請求項1乃至
    4の何れかに記載の積層体。
  6. 【請求項6】 金属基体の少なくとも一方の表面に、分
    子鎖内にイミド環を有する耐熱性樹脂の先駆重合体及び
    フッ素系樹脂或いは更にエポキシ樹脂を含有するプライ
    マー層形成用塗布組成物を塗布し、該塗布組成物の層を
    乾燥し、該プライマー用組成物の層上にフッ素系樹脂の
    トップコート用分散液を塗布し、該トップコート分散液
    の層を乾燥し、この塗装物をフッ素系樹脂の融点よりも
    高い温度に加熱して、フッ素系樹脂粒子の造膜と前記先
    駆重合体或いは更にエポキシ樹脂の硬化とを同時に行う
    ことを特徴とする積層体の製造方法。
  7. 【請求項7】 金属基体と、金属基体の少なくとも一方
    の表面に施された、分子鎖内にイミド環を有する耐熱性
    樹脂及びフッ素系樹脂或いは更にエポキシ樹脂を含有し
    たプライマー層と、該プライマー層上に設けられたフッ
    素系樹脂のトップコート層とからなる積層体を、上記プ
    ライマー層及びトップコート層が少なくとも容器内面側
    となり、しかも高さ/口径の比が1.1以上となるよう
    に絞り成形乃至しごき成形してなることを特徴とする内
    面被覆プレス容器。
  8. 【請求項8】 金属基体と、金属基体の少なくとも一方
    の表面に施された、分子鎖内にイミド環を有する耐熱性
    樹脂及びフッ素系樹脂或いは更にエポキシ樹脂を含有し
    たプライマー層と、該プライマー層上に設けられたフッ
    素系樹脂のトップコート層とからなる積層体を、上記プ
    ライマー層及びトップコート層が少なくとも容器内面側
    となり、しかも高さ/口径の比が1.1以上となるよう
    に絞り成形乃至しごき成形し、成形体を熱処理してなる
    ことを特徴とする内面被覆プレス容器。
  9. 【請求項9】 熱処理をフッ素系樹脂のガラス転移点以
    上で融点より30℃低い温度までの温度で行ってなる請
    求項7記載の内面被覆プレス容器。
JP31457795A 1994-12-02 1995-12-01 プレス成形用に適した事前塗装積層体、その製造法および内面被覆プレス成形容器 Pending JPH08238718A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017036458A (ja) * 2015-08-07 2017-02-16 ダイキン工業株式会社 組成物、塗膜、含フッ素塗膜及び積層体
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CN117443694A (zh) * 2023-11-17 2024-01-26 赣州鑫冠科技股份有限公司 针对连接器结构件的特氟龙涂层优化处理方法

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