JPH0823668B2 - 内部潜像型ハロゲン化銀写真乳剤 - Google Patents

内部潜像型ハロゲン化銀写真乳剤

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JPH0823668B2
JPH0823668B2 JP63040479A JP4047988A JPH0823668B2 JP H0823668 B2 JPH0823668 B2 JP H0823668B2 JP 63040479 A JP63040479 A JP 63040479A JP 4047988 A JP4047988 A JP 4047988A JP H0823668 B2 JPH0823668 B2 JP H0823668B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、内部潜像型ハロゲン化銀写真乳剤に関し、
特に直接ポジ用写真感光材料に用い、特に保存中の経時
安定性に優れた直接ポジ用写真感光材料に用いるハロゲ
ン化銀写真乳剤に関する。
(従来の技術) 米国特許第3,317,322号、同第3,761,276号各明細書に
記載されているように、金属イオンをドープするか、化
学増感するか、若くはその両方の処理を施したハロゲン
化銀の内部核(コア)と該内部核の少なくとも感光サイ
トを被覆するハロゲン化銀の外部殻(シエル)からなる
内部潜像型ハロゲン化銀粒子(以下コア/シエルハロゲ
ン化銀粒子と称する)の粒子表面を化学増感したハロゲ
ン化銀粒子を含む写真感光材料をカブらせ剤の存在下で
現像するか、または現像時に全面露光を与えることによ
って反転像が得られることが知られている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような内部潜像型コア/シエルハ
ロゲン化銀粒子表面を化学増感して作られる化学増感核
は、経時安定性が悪く、このためにこのような化学増感
核を有する内部潜像型コア/シエルハロゲン化銀粒子を
直接ポジ写真感光材料に導入すると、長期間保存後の反
転像の最高濃度(Dmax)が低下するという欠点を有して
いる。
また内部潜像型コア/シエルハロゲン化銀粒子表面の
化学増感は反転像の最低濃度(Dmin)に比して十分大き
なDmaxを得る事を目的として種々の方法で行なわれる
が、化学増感を過度に行なうとネガ像の感度の上昇を引
き起したり、Dminが増加する等の性能悪化を示す。この
ため、内部潜像型コア/シエルハロゲン化銀粒子表面の
化学増感は、弱いレベルで行わざるを得ず、従って生成
する化学増感核も、安定性に欠けるものとなる。
安定性の良好な化学増感核を、内部潜像型コア/シエ
ルハロゲン化銀粒子上に形成させる方法としては、例え
ば特公昭60−55821号に記載されたポリ(N−ビニルピ
ロリドン)のような重合体の存在下に表面化学増感を施
すという方法が検討されたが、十分な効果が得られるま
では至っていない。
(発明の目的) 従って本発明の第1の目的は、反転画像のDmaxが高
く、かつ経時によるDmaxの減少が少ない内部潜像型コア
/シエルハロゲン化銀粒子表面の化学増感法を提供する
ことである。
本発明の第2の目的は、反転画像のDmaxが高く、かつ
経時安定性を優れた内部潜像ハロゲン化銀写真乳剤を提
供することにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明の目的は、金属イオンをドープされたおよび/
または化学増感されたハロゲン化銀の内部核と該内部核
の少なくとも、感光サイトを被覆するハロゲン化銀の外
部殻からなるハロゲン化銀粒子を含む内部潜像型ハロゲ
ン化銀写真乳剤において、該粒子表面が硫黄増感剤の存
在下、pAg8.0以下で化学増感されたことを特徴とする内
部潜像型ハロゲン化銀写真乳剤を用いることで達成され
た。支持体上に該乳剤から成る乳剤層と少くとも一層有
することを特徴とする直接ポジ写真感光材料によって、
その保存安定性が効果的に改良され、長期間保存した感
材を用いてもDmaxの低下が少なくなることを見出した。
本発明において、内部潜像型乳剤とはハロゲン化銀乳
剤を透明な支持体に塗布し、0.01ないし1秒の固定され
た時間で露光を与え下記現像液A(内部型現像液)中
で、20℃で3分間現像したとき通常の写真濃度測定方法
によって測られる最大濃度が、上記と同様にして露光し
たハロゲン化銀乳剤を下記現像液B(表面型現像液)中
で20℃で4分間現像した場合に得られる最大濃度の、少
くとも5倍大きい濃度を有する乳剤をいう。
本発明の乳剤の製造法は、まず金属イオンをドープす
るか、化学増感するか若しくはその両方の処理を施した
ハロゲン化銀の内部核を調製し、次いでその表面をハロ
ゲン化銀の外部殻で被覆する。
この被覆は、少なくとも内部の感光サイト(露光によ
って光分解銀を生ずる部位)を被覆すれば充分である
が、Dminをできる限り増加させないためにも内部核の粒
子表面全部を外部殻で被覆することが好ましい。
内部核に金属イオンをドープするには、例えば内部核
のハロゲン化銀粒子形成または物理熟成の過程におい
て、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジ
ウム塩またはその錯塩、ロジウム塩またはその錯塩、鉄
塩またはその錯塩などの金属イオンは通常ハロゲン化銀
1モルに対し10-6モル以上(好ましくは10-3以下)の割
合で使用する。内部核のハロゲン化銀は上記金属イオン
のドープに代え、またはそれと共に貴金属増感剤、硫黄
増感剤、還元増感剤の1種以上を用いて化学増感しても
よい。特に金増感と硫黄増感を施すと感度が上昇する。
かかる内部核のハロゲン化銀の処理および内部核を構成
するハロゲン化銀の粒子表面を外部殻となるハロゲン化
銀で被覆する方法は公知であって、例えば米国特許第3,
206,313号、同第3,317,323号、同第3,367,778号(ただ
し粒子表面のカブらせ工程は除く)、同第3,761,276号
および特願昭61−299155号の実施例13等に記載されてい
る方法が有利に適用できる。
内部核のハロゲン化銀と外部殻のハロゲン化銀の使用
比率は任意であるが、通常前者1モルに対して後者2〜
10モルを用いる。
内部核および外部殻のハロゲン化銀は、同じ組成を持
つものが好ましいが互いに異なる組成を持つものであっ
てもよい。本発明にあたっては、各ハロゲン化銀とし
て、例えば臭化銀、沃化銀、塩化銀、塩臭化銀、臭沃化
銀、塩臭沃化銀等を用い得る。好ましいハロゲン化銀乳
剤は、少くとも50%の臭化銀からなり、最も好ましい乳
剤は臭化銀乳剤または臭沃化銀乳剤で、特に臭化銀また
は約10モル%以下の沃化銀を含むものである。
本発明によれば種々の粒子サイズをもつコア/シエル
型ハロゲン化銀粒子を作りうるが、平均粒子直径が約0.
2〜4μm、好ましくは約0.25〜3μm、とくに好まし
くは約0.50〜3μmの単分散コア/シエル型ハロゲン化
銀粒子が良好な結果を与える。
コア/シエル型ハロゲン化銀粒子が、立方体、八面体
のような規則的(regular)な結晶体を有するもので
も、また球状、板状などのような変則的(irregular)
な結晶形をもつもの、あるいはこれらの結晶形の複合形
をもつものでも、更には種々の結晶形の粒子の混合から
成っているものでも良い。平板状の内部潜像型コア/シ
エルハロゲン化銀粒子の使用も良好な結果を与える。
平板状内部潜像型コア/シエルハロゲン化銀粒子の構
造および製造法の詳細は、特開昭58−108528号、特開昭
63−155618号および特願昭62−208241号等に開示されて
いる方法に従う。
本発明に用いる内部潜像型コア/シエルハロゲン化銀
粒子は、添加剤(ここに言う添加剤とは、ハロゲン化銀
粒子を形成する際に、その結晶形や粒子サイズを変えた
り、あるいは写真性能に影響を与える化合物であるが、
その使用後は残存していると、かえって写真性能に悪影
響を与えるものである。)が失活剤により失活されてい
ても良い。また該処理は、粒子形成終了時から表面化学
増感終了時までの任意の時点で為されて良い。
該処理の具体的な方法は、特開昭61−3137号に開示され
ている。
粒子形成された内部潜像型コア/シエルハロゲン化銀
の粒子表面を本発明の条件下で化学増感する。
すなわち、硫黄増感剤の存在下pAg8.0以下で化学増感
を施すが、硫黄増感剤としては、銀イオンと反応し得る
硫黄を含む化合物や活性ゼラチンを用いることができ
る。硫黄と含む化合物としては、チオ硫酸塩、チオ尿素
類、チアゾール類、ローダニン類その他の化合物を用い
ることができ、それらの具体例は、米国特許第1,574,94
4号、同2,410,689号、同2,278,947号、同2,728,668号お
よび同3,656,955号等に記載されている。また、活性ゼ
ラチンを用いる方法は、T.H.James,ザ・セオリ・オブ・
ザ・フォトグラフィック・プロセス、第4版、マクミラ
ン、1977、pp.67−76に記載されている。
本発明による表面化学増感は、硫黄増感剤に加えて金
その他の貴金属化合物を用いても行なうことができる。
貴金属化合物としては、金錯塩のほか、白金、イリジウ
ム、パラジウムなどの周期律表VIII族の金属の錯塩を用
いることができ、その具体例は、米国特許第2,399,083
号、同2,448,060号および英国特許第618,061号等に記載
されている。
本発明の効果は、表面化学増感をpAg8.0以下で行なう
ことによって発現するが、より顕著な効果を得るため
に、pAgは7.7〜8.0の間にすることが好ましい。
かかる表面化学増感は、ポリ(N−ビニルピロリド
ン)やポリ(N−ビニルオキサゾリドン)等の重合体の
存在下で行なうことが好ましい。該重合体として好まし
いものは、特公昭60−55821号に記載されている。
かかる表面化学増感は、硫黄増感剤を単独で用いると
最も好ましい結果を与える。
表面化学増感工程の際の諸条件は任意に定めて良い
が、一般的にはpH9以下、温度40℃以上で行なうことが
好ましい。ただし、場合によっては、この範囲の外に条
件を設定しても良い。
かかる表面化学増感後は、該乳剤は任意のpAgに変化
させても良い。
ところで、本発明による表面化学増感法を施した内部
潜像型コア/シエルハロゲン化銀乳剤を使用した直接ポ
ジ写真感光材料は、長期間保存の後にもDmaxの低下が少
なく、優れた経時安定性を示す。これは、硫黄増感剤の
存在下pAgを8.0以下で表面化学増感を行なうことによっ
て、安定な表面化学増感核が導入されたことを示してい
ると思われる。一方、内部潜像型でない、表面にのみ化
学増感を施した、いわゆる表面潜像型(ネガ型)ハロゲ
ン化銀粒子において、本発明による表面化学増感法を適
用しても経時安定性は向上しない。したがって本発明の
効果は、内部潜像型コア/シエルハロゲン化銀粒子を用
いることによって、初めて得られるものである。
内部潜像型粒子の表面核は、像露光の後の現像時に、
カブらせ剤(造核剤)または全面露光によって作用を受
けるのに対して、表面潜像型粒子の表面核は、像露光時
に作用を受ける。本発明による表面化学増感の効果が前
者において著しいが、後者で現れないのは、前述の機構
の差によるものと推定できるが、詳しい理由は今のとこ
ろ明確で無い。
かかる本発明のコア/シエルハロゲン化銀粒子は周知
のように結合剤中に分散される。
結合剤としては、ゼラチンを用いるのが有利である
が、それ以外の親水性コロイドも用いることができる。
たとえばゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子との
クラフトポリマー、アルブミン、カゼイン等の蛋白質;
ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、セルロース硫酸エステル類等の如きセルロース誘
導体、アルキン酸ソーダ、澱粉誘導体などの糖誘導体な
どを用いることができる。
ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほか酸処理ゼラ
チンや写真科学協会誌(Bull.Soc.Scl.Photo.Japan)、
No.16、30頁(1966)に記載されたような酸素処理ゼラ
チンを用いてもよく、又ゼラチンの加水分解物や酸素分
解物も用いることができる。
本発明の内部潜像型ハロゲン化銀写真乳剤は、メチン
色素類その他によって分光増感されてよい。用いられる
色素には、シアニン色素、メロシアニン色素、複合シア
ニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポーラーシアニ
ン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素、およびヘミ
オキソノール色素が包含される。特に有用な色素はシア
ニン色素、メロシアニン色素および複合メロシアニン色
素に属する色素である。これらの色素類には塩基性異節
環核としてシアニン色素類に通常利用される核のいずれ
をも適用できる。すなわち、ピロリン核、オキサゾリン
核、チアゾリン核、ピロール核、オキサゾール核、チア
ゾール核、セレナゾール核、イミダゾール核、テトラゾ
ール核、ピリジン核など;これらの核に脂環式炭化水素
環が融合した核;およびこれらの核に芳香族炭化水素環
が融合した核、すなわち、インドレニン核、ベンズイン
ドレニン核、インドール核、ベンズオキサゾール核、ナ
フトオキサゾール核、ベンゾチアゾール核、ナフトチア
ゾール核、ベンゾセレナゾール核、ベンズイミダゾール
核、キノリン核などが適用できる。これらの核は炭素原
子上に置換されていてもよい。
メロシアニン色素または複合メロシアニン色素にはケ
トメチレン構造を有する核として、ピラゾリン−5−オ
ン核、チオヒダントイン核、2−チオオキサゾリジン−
2,4−ジオン核、チアゾリジン−2,4−ジオン核、ローダ
ニン核、チオバルビツール酸核などの5〜6員異節環核
を適用することができる。
有用な増感色素は例えばドイツ特許929,080号、米国
特許2,231,658号、同2,493,748号、同2,503,776号、同
2,519,001号、同2,912,329号、同3,655,394号、同3,65
6,959号、同3,672,897号、同3,694,217号、英国特許1,2
42,588号、特公昭44−14030号に記載されたものであ
る。
これらの増感色素は単独に用いてもよいが、それらの
組合せを用いてもよく、増感色素の組合せは特に強色増
感の目的でしばしば用いられる。その代表例は米国特許
2,688,545号、同2,977,229号、同3,397,060号、同3,52
2,052号、同3,527,641号、同3,617,293号、同3,628,964
号、同3,666,480号、同3,679,428号、同3,703,377号、
同3,769,301号、同3,814,609号、同3,831,862号、英国
特許1,344,281号、特公昭43−4936号などに記載されて
いる。
本発明の内部潜像型ハロゲン化銀写真乳剤を用いて感
光材料を作るには、必要に応じて他の写真層と共に本発
明の乳剤を支持体上に塗布する。塗布量は任意であるが
ふつう支持体/平方フイート当り銀量が約40mgないし80
0mgになるように塗布した場合好ましい反転像が得られ
る。
支持体は、リサーチ・ディスクロージャー176巻、197
8年、17643XV11項に記載されているものを用いうる。
本発明の内部潜像型ハロゲン化銀写真乳剤には感度上
昇、コントラスト上昇、または現像促進の目的で、例え
ばポリアルキレンオキサイドまたはそのエーテル、エス
テル、アミンなどの誘導体、チオエーテル化合物、チオ
モルフオリン類、四級アンモニウム塩化合物、ウレタン
誘導体、尿素誘導体、イミダゾール誘導体、3−ピラゾ
リドン類等を含んでもよい。例えば米国特許2,400,532
号、同2,423,549号、同2,716,062号、同3,617,280号、
同3,772,021号、同3,808,003号等に記載されたものを用
いることができる。
本発明の内部潜像型ハロゲン化銀写真乳剤はカブリ防
止剤(Antifoggant)や安定剤(Stabilizer)を含有し
うる。化合物としてはリサーチ・ディスクロージャー
(Research Disclosure)176巻、1987年、17643V1項に
記載されているものを用いうる。
特に、分光増感色素、カブリ防止剤および安定剤は写
真乳剤製造工程のいかなる工程に存在させて用いること
もできるし、製造後塗布直前までのいかなる段階に存在
させることもできる。前者の例としては、ハロゲン化銀
粒子形成工程、物理熟成工程、化学熟成工程などであ
る。即ち、分光増感色素、カブリ防止剤および安定剤
は、本来の機能以外に、乳剤に対する強い吸着性などそ
の他の性質を利用して、化学増感核の形成位置の限定に
用いたり、異なるハロゲン組成の接合構造粒子を得る時
に過度のハロゲン変換を停止させ、異種ハロゲンの接合
構造を保持させる目的などにも使われる。これらについ
ては、特開昭55−26589号、特開昭58−111935号、特開
昭58−28738号、特開昭62−7040号、米国特許第3,628,9
60号、同4,225,666号の記載を参考にすることができ
る。
本発明の内部潜像型ハロゲン化銀写真乳剤は現像主薬
を含有しうる。現像主薬として、リサーチ・ディスクロ
ージャー、176巻、1978年、17643XX項に記載されている
ものが用いられうる。
本発明の内部潜像型ハロゲン化銀写真乳剤は種々の有
機又は無機の硬膜剤によって硬膜されうるコロイド中に
分散されうる。硬膜剤として、リサーチ・ディスクロー
ジャー、176巻、1978年、17643X項に記載されているも
のが用いられうる。
本発明の内部潜像型ハロゲン化銀写真乳剤は塗布助剤
を含有しうる。塗布助剤として、リサーチ・ディスクロ
ージャー、176巻、1978年、17643XI項に記載されている
ものが用いられうる。
本発明の内部潜像型ハロゲン化銀写真乳剤はいわゆる
カラー・カプラーを含むことができる。カラー・カプラ
ーとして、リサーチ・ディスクロージャー、176巻、197
8年、17643VII項に記載されているものが用いられう
る。
本発明の内部潜像型ハロゲン化銀写真乳剤は、また帯
電防止剤、可塑剤、マット剤、潤滑剤、紫外線吸収剤、
蛍光増白剤、空気カブリ防止剤などを含有しうる。
本発明の内部潜像型ハロゲン化銀写真乳剤を用いてつ
くられる感光材料には、写真乳剤層その他の親水性コロ
イド層にフイルター染料として、あるいはイラジエーシ
ヨン防止その他種々の目的で、染料を含有してよい。こ
のような染料としてリサーチ・ディスクロージャー、17
6巻、1978年、17643VIII項に記載されているものが用い
られうる。
本発明の内部潜像型ハロゲン化銀写真乳剤はカブらせ
剤(造核剤)の存在下に現像するか又は全面露光下に現
像するかして反転像を作るものであるが、ここで使用で
きるカブらせ剤としては米国特許第2,588,982号、同2,5
63,785号に記載されたヒドラジン類;同3,227,552号に
記載されたヒドラジド類とヒドラゾン類;英国特許1,28
3,835号、特公昭49−38164号、米国特許3,615,615号、
同3,719,494号、同3,734,738号、同4,094,683号、同4,1
15,122号等に記載された4級塩化合物、米国特許3,718,
470号に記載されたカブらせ作用のある(nucleating)
置換基を色素分子中に有する増感色素;米国特許4,030,
925号、同4,031,127号に記載されたアシルヒドラジノフ
エニルチオ尿素系化合物が代表的なものである。その他
例えば米国特許4,139,387号、特開昭54−133126号、同5
4−74729号に記載の化合物も挙げる事ができる。
ここで使用されるカブらせ剤の量は、本発明の内部潜
像型ハロゲン化銀乳剤を表面現像液で現像したときに充
分な最大濃度を与えるような量であることが望ましい。
カブらせ剤は好ましくは写真乳剤層又はその隣接層中に
添加される。
本発明の内部潜像型ハロゲン化銀写真乳剤は種々の用
途に用いることができるが中でも直接ポジ型写真感光材
料用乳剤、多層構成の反転カラー用乳剤、多層構成のカ
ラー拡散転写プロセス用乳剤として有利に使用される。
本発明の写真乳剤は、ハロゲン化銀の現像に対応して
拡散性色素を放出するような拡散転写用色像供与物質と
組合せて、適当な現像処理ののち受像層に所望の転写像
を得るのに用いることもできる。このような拡散転写用
色像供与物質としては多数のものが知られており、例え
ば米国特許3,227,551号、同3,227,554号、同3,443,939
号、同3,443,940号、同3,658,524号、同3,698,897号、
同3,725,062号、同3,728,113号、同3,751,406号、同3,9
29,760号、同3,931,144号、同3,932,381号、同3,928,31
2号、同4,013,633号、同3,932,380号、同3,954,476号、
同3,942,987号、同4,013,635号、米国特許出願公告(US
B)351,673号、英国特許840,731号、同904,364号、同1,
038,331号、西独特許出願公開(OLS)1,930,215号、同
2,214,381号、同2,228,361号、同2,317,134号、同2,40
2,900号、仏国特許2,284,140号、特開昭51−113624号
(対応米国特許4,055,428号)、同51−104343号、特開
昭53−149328号、同53−143323号などに記載の化合物を
用いる事ができるが、なかでもはじめは非拡散性である
が現像主薬の酸化生成物との酸化還元反応後開裂して拡
散性色素を放出するタイプの色像供与物質(以下DRR化
合物と略す)の使用が好ましい。
DRR化合物は下記の一般式で表わす事ができる。
Yの具体例は、米国特許3,928,312号、同3,993,638
号、同4,076,529号、同4,152,153号、同4,055,428号、
同4,053,312号、同4,198,235号、同4,179,291号、同4,1
49,892号、同3,844,785号、同3,443,943号、同3,751,40
6号、同3,443,939号、同3,443,940号、同3,628,952号、
同3,980,479号、同4,183,753号、同4,142,891号、同4,2
78,750号、同4,139,379号、同4,218,368号、同3,421,96
4号、同4,199,355号、同4,199,354号、同4,278,750号、
同4,135,929号、同4,336,322号、同4,371,604号、同4,1
39,389号、特開昭53−50736号、同52−4819号、同51−1
04343号、同54−130122号、同53−110827号、同56−126
42号、同56−16131号、同57−4043号、同57−650号、同
57−20735号、同53−69033号、同54−130927号、同56−
164342号、同57−119345号等に記載されている。又は、
Dで表わされる色素部分については、 イエロー色素の例; 米国特許3,597,200号、同3,309,199号、同4,013,633
号、同4,245,028号、同4,156,609号、同4,139,383号、
同4,195,992号、同4,148,641号、同4,148,643号、同4,3
36,322号;特開昭51−114930号、同56−71072号;リサ
ーチ・ディスクロージャー、17630(1978)号、同16475
(1977)号に記載されているもの。
マゼンタ色素の例: 米国特許3,453,107号、同3,544,545号、同3,932,380
号、同3,931,144号、同3,932,308号、同3,954,476号、
同4,233,237号、同4,255,509号、同4,250,246号、同4,1
42,891号、同4,207,104号同4,287,292号;特開昭52−10
6,727号、同53−23,628号、同55−36,804号、同56−73,
057号、同56−71060号、同55−134号に記載されている
もの。
シアン色素の例: 米国特許3,482,972号、同3,929,760号、同4,013,635
号、同4,268,625号、同4,171,220号、同4,242,435号、
同4,142,891号、同4,195,994号、同4,147,544号、同4,1
48,642号;英国特許1,551,138号;特開昭54−99431号、
同52−8827号、同53−47823号、同53−143323号、同54
−99431号、同56−71061号;ヨーロッパ特許(EPC)53,
037号、同53,040号;リサーチ・ディスクロージャー、1
7,630(1978)号、及び同16,475(1977)号に記載され
ているもの。
本発明の感光材料を現像するには、知られている種々
の現像主薬を用いることができる。すなわちポリヒドロ
キシベンゼン類、たとえばハイドロキノン、2−クロロ
ハイドロキノン、2−メチルハイドロキノン、カテコー
ル、ピロガロールなど;アミノフエノール類、たとえば
p−アミノフエノール、N−メチル−p−アミノフエノ
ール、2,4−ジアミノフエノールなど;3−ピラゾリドン
類、例えばノーフエニル−3−ピラゾリドン類、4,4−
ジメチル−1−フエニル−3−ピラゾリドン、5,5−ジ
メチル−1−フエニル−3−ピラゾリドン等;アスコル
ビン酸類などの、単独又は組合せを用いることができ
る。又、色素形成カプラーの存在下に色素像を得るに
は、芳香族一級アミン現像主薬、好ましくはp−フエニ
レンジアミン系の現像主薬を用いることができる。その
具体例は、4−アミノ−3−メチル−N,N−ジエチルア
ニリンハイドロクロライド、N,N−ジエチル−p−フエ
ニレンジアミン、3−メチル−4−アミン−N−エチル
−N−β−(メタン−スルホアミド)エチルアニリン、
3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−(β−スル
ホエチル)アニリン、3−エトキシ−4−アミノ−N−
エチル−N−(β−スルホエチル)アニリン、4−アミ
ノ−N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アニリ
ンである。このような現像薬は、アルカリ性処理組成物
(処理要素)の中に含ませてもよいし、感光要素の適当
な層に含ませてもよい。
本発明においてDRR化合物を用いる場合、これをクロ
ス酸化できるものであれば、とのようなハロゲン化銀現
像薬でも使用することができる。
現像液には保恒剤として、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸
カリウム、アスコルビン酸、レダクトン類(たとえばピ
ペリジノヘキソ−スレダクトン)などを含んでよい。
本発明の感光材料は、表面現像液を用いて現像するこ
とにより直接ポジ画像を得ることができる。表面現像液
はそれによる現像過程が実質的に、ハロゲン化銀粒子の
表面にある潜像又はカブリ核によって誘起されるもので
ある。ハロゲン化銀溶解剤を現像液に含まないことが好
ましいけれでも、ハロゲン化銀粒子の表面現像中心によ
る現像が完結するまでに内部潜像が実質的に寄与しない
限り、ハロゲン化銀溶解剤(たとえば亜硫酸塩)を多少
は含んでもよい。
現像液にはアルカリ剤及び緩衡剤として水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、リン酸3ナトリウム、メタホウ酸ナトリウム等を含
んでよい。これらの薬剤(agents)の含有量は、現像液
のpHを10〜13、好ましくはpH11〜12.5とするように選
ぶ。
現像液にはベンジルアルコールなどの発色現像促進剤
を含んでもよい。現像液にはまた直接ポジ画像の最小濃
度をより低くするために、たとえばベンズイミダゾール
類、たとえば5−ニトロベンズイミダゾール;ベンゾト
リアゾール類、たとえばベンゾトリアゾール、5−メチ
ル−ベンゾトリアゾール等、通常カブリ防止剤として用
いられる化合物を含むことが有利である。
本発明の感光材料は粘性現像液で処理することもでき
る。
この粘性現像液はハロゲン化銀乳剤の現像と拡散転写
色素像の形成とに必要な処理成分を含有した液状組成物
であって、溶媒の主体は水であり、他にメタノール、メ
チルセロソルブの如き親水性溶媒を含むこともある。処
理組成物は、乳剤層の現像を起させるに必要なpHを維持
し、現像と色素像形成の諸過程中に生成する酸(例えば
臭化水素酸等のハロゲン化水素酸、酢酸等のカルボン酸
等)を中和するに足りる量のアルカリを含有している。
アルカリとしては水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化カルシウム分散物、水酸化テト
ラメチルアンモニウム、炭酸ナトリウム、リン酸3ナト
リウム、ジエチルアミン等のアルカリ金属もしくはアル
カリ土類金類塩、又はアミン類が使用され、好ましくは
室温において約12以上のpHをもつ、特にpH14以上となる
ような濃度の苛性アルカリを含有させることが望まし
い。さらに好ましくは処理組成物は高分子量のポリビニ
ルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ナトリウ
ムカルボキシメチルセルロースの如き親水性ポリマーを
含有している。これらのポリマーは処理組成物に室温で
/ポイス以上、好ましくは数百(500〜600)ないし1000
ポイス程度の粘度を与えるように用いるとよい。
処理組成物はこの他に、処理中又は処理後にハロゲン
化銀乳剤が外部光によってカブるのを防止するためにTi
O2、カーボンブラック、pH指示色素のような吸光性物質
や、米国特許3,579,333号に記載されているような減感
剤を含有していることが特にモノシートフイルムユニッ
トの場合に有利である。さらに処理液組成物中にはベン
ゾトリアゾールの如き現像抑制剤を添加することができ
る。
上記の処理組成物は、米国特許2,543,181号、同2,64
3,886号、同2,653,732号、同2,723,051号、同3,056,491
号、同3,056,492号、同3,152,515号等に記載されている
ような破裂可能な容器に入れて使用することが好まし
い。
本発明の感材を拡散転写写真法に用いる場合、その感
材はフイルムユニットの形態である事が好ましい。写真
フイルムユニット、すなわち、一対の並置された押圧部
材の間にそのフイルムユニットを通過せしめることによ
り処理を行ない得るようにされているフイルムユニット
は、基本的には下記の三要素: からなる。
本発明の感材がカラー拡散転写法に用いられる場合、
写真乳剤は受像層が塗布されている支持体と同一の支持
体上に一体として塗布されていてもよいし、又別の支持
体上に塗布されていてもよい。またハロゲン化銀写真乳
剤層(感光要素)と受像層(受像要素)とはフイルムユ
ニットとして組合わされた形態で提供されてもよいし、
又分離独立した写真材料として提供されてもよい。フイ
ルムユニットとしての形態は、露光、現像、転写画像の
鑑賞を通じて終始一体化されたものでもよいし、或いは
現像後、剥離するタイプのものでもよい。
また、フイルムユニツトとしての好ましい形態の一つ
として、特開昭63−226649号および特願昭63−120200号
等を参考にする事ができる。
(実施例) 実施例1 乳剤Aの調製 臭化カリウム10gおよび3,4−ジメチル−1,3−チアゾ
リン−2−イオン36mgを含有する6重量%のゼラチン溶
液1に、それを攪拌しながらダブルジェット法で75℃
で約40分を要して、0.33M/lの硝酸銀溶液と0.35M/lの臭
化カリウム溶液と各々360cc添加し、平均粒径が約1μ
mの八面体の単分散乳剤を得た。これに続けて、チオ硫
酸ナトリウム1.4mg、塩化金酸ナトリウム0.5mgを加え
て、75℃で80分間加熱することにより化学増感処理を行
った。
こうして得た臭化銀粒子をコアとして、臭化カリウム
15gを加えた後、ダブル・ジェット法で75℃で約60分を
要して1.3M/lの硝酸銀溶液と1.00M/lの臭化カリウム溶
液を各々600cc添加する。この乳剤を通常のフロキュレ
ーション法で洗浄し、分散ゼラチンと30g添加し、最終
的な粒径(平均)が約1.5μmの単分散八面体のコア/
シエル乳剤1200gを得た。
粒子サイズの変動係数は10%であった。(1200g当り
の銀量は77gゼラチン量は60gである。) 乳剤Bの調製 乳剤Aの調製法において、コア粒子の化学増感処理工
程に使用するチオ硫酸ナトリウムおよび塩化金酸カリウ
ムを添加しないで調製したものを乳剤Bとする(内部増
感核を有しない乳剤) 乳剤A−1〜A−5、B−1〜B−5の調製 乳剤Aもしくは乳剤Bを60℃でpAg調整した後、チオ
硫酸ナトリウム、およびポリ(N−ビニルピロリドン)
で、60分間表面化学増感を施した乳剤を調製した。各乳
剤の調製条件は第1表の通りである。
各乳剤サンプルは、セルローズアセテートフイルム支
持体上に銀400mg/ft2、ゼラチン656mg/ft2の割合で塗布
した。サンプルA−1〜A−5には、下記に示すカブら
せ剤を銀1モル当り6.8mg添加した。
各被覆サンプルを光学くさびを通して400ルックスの
タングステン光で1/10秒間露光した。
それらの各被覆サンプルと下記の現像液Xで処理し
た。各被覆サンプルに対して、Dmax値とDmin値、および
DmaxとDminの中間濃度での写真感度の相対値S1/2を測定
した。尚、乳剤A−1〜A−5を用いたサンプルは反転
像を示し、乳剤B−1〜B−5を用いたサンプルは、ネ
ガ状態を示す。
上記の実験は、各被覆サンプルを60℃、10%RHの条件
下で3日間保存した強制経時サンプルも使用して行っ
た。結果を第1表に示す。
カブらせ剤 現像液X 亜硫酸ソーダ 30g ハイドロキノン 10g 1−フエニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3
−ピラゾリジノン 0.75g リン酸三ナトリウム 40g 水酸化ナトリウム 10.7g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.02g 水を加えて 1 第1表から次のようなことがわかる。pAg8.5で表面化
学増感を行なうと経時によるDmaxの減少は0.15である
(実験No.1)pAg8.5のままチオ硫酸ナトリウム量を増加
させるとDmaxの減少は0.10と若干良化するが(実験No.
2)Dminは経時前から増大しており、経時による変化も
大きいことがわかる。一方、pAg8.0で表面化学増感する
と(実験No.4および5)、Dmax経時による変動を著しく
小さくすることができ、かつ、Dminの上昇も抑えること
ができることがわかる。さらに、内部潜像型でない乳剤
については、本発明による効果が全く無いことがわかる
(実験No.6〜10のDmaxおよびS1/2の経時による変化を参
照)。
実施例2 実施例1で調製した乳剤A−1およびA−5を第2表
に示すように、pAg調節した後に、セルローズアセテー
トフイルム支持体上に銀400mg/ft2、ゼラチン656mg/ft2
の割合で塗布した。各被覆サンプルは、実施例1の実験
No.1〜5の各被覆サンプルと同様の写真性能試験を実施
した。結果を第2表に示す。
第2表から、pAg8.0で表面化学増感を施した乳剤を塗
布時にpAg調節しても、経時性の良さは、失なわれてい
ないことがわかる(実験No.13)。
実施例3 乳剤Cの調製 臭化カリウム0.06Mを含有する3.0重量%のゼラチン溶
液1に、それを攪拌しながらダブル・ジェット法で、
30℃で0.7M/lの硝酸銀溶液と0.7M/lの臭化カリウム溶液
とを30cc、15秒間添加する。この後、75℃に昇温し10重
量%のゼラチン溶液400ccを添加する。
上記一段目添加終了後0.6M/lの硝酸銀溶液80ccを30分
間かけて添加する。
その後、1.47M/l硝酸銀溶液と1.47M/l臭化カリウム溶
液をダブル・ジェット法で加速かれた流量で(終了時の
流量が開始時の19倍)で各々200cc添加する。
その際、pBrは2.8に保持された。この乳剤を通常のフ
ロキユレーション法で洗浄し、分散ゼラチンと添加し、
400gのコア乳剤を得た。得られた平板粒子は、90%が最
小の長さを有する辺の長さに対する、最大の長さを有す
る辺の長さの比が、2以下である六角平板粒子で占めら
れており、その変動係数は15%である。またこの粒子は
平均投影面積円相当直径が0.4μmであり、平均の厚さ
は0.08μmであった。
上記コア乳剤200gにH2O800ccとゼラチン30gと添加
し、溶解後75℃に昇温する。さらに3,4−ジメチル−1,3
−チアゾリン−2−チオンを30mg添加し、チオ硫酸ナト
リウム3mg、塩化金酸カリウム1mgを加えて70℃で70分間
加熱することにより化学増感処理を行った。このように
して化学増感したコア乳剤に、コア調製時と同様に1.47
M/l硝酸銀溶液と1.47M/l臭化カリウム溶液を70℃におけ
るpBrを2.8に保持しながら、ダブル・ジェット法で加速
された流量(終了時の流量が開始時の5倍)で各々520
cc添加する。この乳剤を通常のフロキユレーシヨン法で
洗浄し、分散ゼラチンを50g添加し、1500gのコア/シエ
ル乳剤を得た。得られた平板粒子は、平均投影面積円相
当直径が0.8μmで平均の粒子厚さは0.13μmであっ
た。また得られた平板粒子は、85%が最小の長さを有す
る辺の長さに対する、最大の長さを有する辺の長さの比
が、2以下である六角平板粒子で占められており、その
変動係数は14%であった。
乳剤C−1〜C−4の調製 乳剤Cを60℃でpAg調整した後、チオ硫酸ナトリウム
およびポリ(N−ビニルピロリドン)で40分間表面化学
増感を施した乳剤を調製した。各乳剤の調製条件は第3
表の通りである。
各乳剤サンプルは、実施例1の実験No.1〜5と同様の
塗布を行ない、さらに同様の写真性能試験を実施した。
結果を第3表に示す。
第3表から次のことがわかる。平板状の内部潜像型コ
ア/シエルハロゲン化銀粒子を使用した場合にも、本発
明による表面化学増感法によって、経時によりDmax低下
が小さくなる。また、Dmin値および経時による変動はな
るべく小さいほうが望ましいので、最適なpAgは8.0であ
ることがわかる。
実施例4 透明ポリエチレンテレフタレートフイルム支持体上に
下記の層を、列挙した順に塗布し、感光シートIおよび
IIを作った。
(1)コポリ〔スチレン−N−ビニルベンジル−N,N,N
−トリヘキシルアンモニウムクロライド〕3.0g/m2とゼ
ラチン4.0g/m2を含有する受像層。
(2)二酸化チタン20g/m2とゼラチン2.0g/m2を含有す
る白色反射層。
(3)カーボーンブラック2.7g/m2とゼラチン2.7g/m2
含有する不透明層。
(4)下記構造のマゼンタDRR化合物0.45g/m2、N,N−ジ
エチルラウリルアミド0.10g/m2、2,5−ジ−t−ブチル
ハイドロキノン0.0074g/m2およびゼラチン0.76g/m2を含
有する層。
(5)下記に示す乳剤(銀の量で1.4g/m2)、緑感性増
感色素、実施例1で用いたカブらせ剤0.05mg/m2および
2−スルホ−5−n−ペンタデシルハイドロキノン・ナ
トリウム塩0.11g/m2を含有する層。
(6)ゼラチン0.5g/m2を含有する層。
上記感光シートIおよびIIと次に示す各要素を組み合
わせて処理を行った。
処理液組成 上記処理液を圧力で破壊可能な容器に充填した。
カバーシートの作製 ポリエチレンテレフタレート透明支持体上に以下の層
(1)〜(3)をこの順序で塗布して作成した。
(1)アクリル酸とアクリル酸ブチルの80対20(重量
比)の共重合体(11g/m2)および1,4-ビス(2,3-エポキ
シプロポキシ)−ブタン(0.22g/m2)を含有する層。
(2)アセチルセルロース(100gのアセチルセルロース
を加水分解して、36.6gのアセチル基を生成するもの)
(4.3g/m2)およびスチレンと無水マレイン酸の60対40
(重量比)の共重合体(分子量約5万)のメタノール開
環物(0.23g/m2)および5−(2−シアノ−1−メチル
チオ)−1−フエニルテトラゾールを0.65mmol/m2含む
層。
(3)スチレン−n−ブチルアクリレート−アクリル酸
−N−メチロールアクリルアミドの49.7対42.3対3対5
(重量比)の共重合体ラテックスとメチルメタアクリレ
ート−アクリル酸−N−メチロールアクリルアミドの93
対4対3(重量比)共重合体ラテックスを前者のラテッ
クスと後者のラテックスの固形分比が6対4になるよう
に混合し、塗布した厚さ2μmの層。
前記感光シートと上記カバーシートを重ね合わせ、カ
バーシートの側から2854°Kのタングステン光を用い、
濃度差0.2の光学くさびを通して露光(この時最大露光
量は10C.M.S.)した。
露光した各写真要素と上記処理液を1対の並置圧縮ロ
ーラーとの間を25℃で通過させることにより、感材シー
トとカバーシートの間に処理液を均一に展開した。展開
厚みは85μmであった。
処理液展開1時間後に得られたポジ像の濃度測定を行
ない、第4表の結果を得た。
上記の実験は、各感材シートを、60℃、10%RHおよび
45℃、80%RHの条件下で3日間保有した強制経時サンプ
ルも使用して行なった。この結果も第4表に示す。
第4表から、本発明による乳剤は、経時によるDmax低
下が小さいことがわかる。
実施例5 透明ポリエチレンテレフタレートフイルム支持体上に
下記の層を、列挙した順に塗布し、感光シートIIIおよ
びIVを作った。
(1)ゼラチン3.0g/m2、下記重合体ラテックス媒染剤
を3.0g/m2を含有する媒染層。
(2)二酸化チタン18g/m2、ゼラチン2.0g/m2を含有す
る白色反射層。
(3)カーボンブラック2.0g/m2とゼラチン1.0g/m2を含
有する層。
(4)下記のシアン色素放出レドックス化合物0.44g/
m2、トリシクロヘキシルホスフエート0.09g/m2、2,5−
ジ−t−ペンタデシルハイドロキノン0.008g/m2、およ
びゼラチン0.8g/m2を含有する層。
(5)下記に示す乳剤(銀の量で1.03g/m2)、赤感性増
感色素、ゼラチン1.2g/m2、実施例1で用いたカブらせ
剤0.04mg/m2および2−スルホ−5−n−ペンタデシル
ハイドロキノン・ナトリウム塩0.13g/m2を含有する層。
(6)2,5-ジ‐t-ペンタデシルハイドロキノン0.43g/
m2、トリヘキシルホスフエート0.1g/m2およびゼラチン
0.4g/m2を含有する層。
(7)下記構造のマゼンタ色素放出レドックス化合物
(0.40g/m2)、トリシクロヘキシルホスフエート(0.08
g/m2)、及びゼラチン(0.9g/m2)を含有する層。
構造式 (8)層(5)で使用したものと同様A−1,A−5各々
乳剤(銀の量で0.82g/m2)、緑感性増感色素ゼラチン0.
9g/m2、層(5)と同じカブらせ剤0.03mg/m2および2−
スルホ−5−n−ペンタデシルハイドロキノン・ナトリ
ウム塩0.08g/m2を含有する層。
(9)層(6)と同一層 (10)下記構造のイエロー色素放出レドックス化合物
(0.53g/m2)、トリシクロヘキシルホスフエート(0.13
g/m2)、およびゼラチン(0.7g/m2)を含有する層。
(11)層(5)で使用したものと同様A−1,A−5各々
の乳剤(銀の量で1.09g/m2)、青感性増感色素、ゼラチ
ン1.1g/m2、層(5)と同じカブらせ剤0.04mg/m2および
2−スルホ−5−n−ペンタデシルハイドロキノン・ナ
トリウム塩0.07g/m2を含有する層。
(12)ゼラチン1.0g/m2を含有する層。
上記感材シートIIIおよびIVと、実施例4に示した、
処理液およびカバーシートを組み合わせて処理を行っ
た。露光方法処理液展開方法、濃度測定方法は実施例3
と同一であった。
また、各感材シートの強制経時も実施例1と同一の条
件で行った。結果を第5表に示す。
なお、感材シートIIIおよびIVのDminは同じであっ
た。
第5表から、本発明による乳剤は経時性が良好である
ことがわかる。
(発明の効果) コア/シエルハロゲン化銀粒子表面を硫黄増感剤の存
在下で、pAg8.0以下好ましくは7.7〜8.0の範囲で化学増
感することにより、これらの粒子を含むハロゲン化銀写
真乳剤含有感材は、保存中におけるDmaxの低下が小さく
なり、安定な画像をうることができる。
とくに銀画像の場合にはDminの保存中の増加を小さく
することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属イオンをドープされたおよび/また
    は、化学増感されたハロゲン化銀の内部核と該内部核の
    少なくとも、感光サイトを被覆するハロゲン化銀の外部
    殻からなるハロゲン化銀粒子を含む内部潜像型ハロゲン
    化銀写真乳剤において、該粒子表面が硫黄増感剤の存在
    下、pAg8.0以下で化学増感されたことを特徴とする内部
    潜像型ハロゲン化銀写真乳剤。
JP63040479A 1988-02-23 1988-02-23 内部潜像型ハロゲン化銀写真乳剤 Expired - Fee Related JPH0823668B2 (ja)

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JP63040479A JPH0823668B2 (ja) 1988-02-23 1988-02-23 内部潜像型ハロゲン化銀写真乳剤

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