JPH08232656A - シュラウドに対する防振部材の取付構造 - Google Patents

シュラウドに対する防振部材の取付構造

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JPH08232656A
JPH08232656A JP7040834A JP4083495A JPH08232656A JP H08232656 A JPH08232656 A JP H08232656A JP 7040834 A JP7040834 A JP 7040834A JP 4083495 A JP4083495 A JP 4083495A JP H08232656 A JPH08232656 A JP H08232656A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 防振部材の取付を容易にしかつ安価にする。 【構成】 平板状の防振部材10に取付穴20を形成
し、この取付穴20にシュラウド9から一体に突出する
係合突起17を押し込むことにより防振部材10をシュ
ラウド9へ仮止めする。この状態でシュラウド9をシリ
ンダヘッド8へ取付けることにより、防振部材10をシ
ュラウド9の内面とシリンダヘッド8のフィン22との
間で挟持する。防振部材10は帯状素材からパンチング
で連続して形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動2輪車等の空冷
エンジンに設けられたシュラウドに防振部材を取付ける
ための構造に関する。
【0002】
【従来の技術】実開昭59−139514号には、シュ
ラウドを設けた自動2輪車の強制空冷エンジンが示さ
れ、かつシリンダヘッドのフィンとシュラウドの内面と
の間に防振部材を挟み込む構造が示されている。
【0003】これとは別に、防振部材に突起を設けてお
き、この突起をシュラウドに形成されている係合穴へ押
し込むことにより防振部材をシュラウドへ取付けるもの
も公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記公開公
報に開示された防振部材を挟み込む方法は、防振部材の
正確な位置決めに手間がかかる場合がある。また、防振
部材に突起を形成する方法は、防振部材が突起を一体に
型成形されなければならないので、コストアップになる
とともに、突起が弾性体であるため取付に手間取る場合
がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本願発明に係るシュラウドに対する防振部材の取付
構造は、少なくともシリンダヘッドの周囲を囲むシュラ
ウドを設け、このシュラウドとシリンダヘッドとの間に
弾性体からなる防振部材を介装した空冷エンジンにおい
て、シュラウドの内面に係合突起を突出させるととも
に、この係合突起を予め防振部材に形成した取付穴へ押
し込むことにより防振部材をシュラウドへ取付けること
を特徴とする。
【0006】
【作用】シュラウドの係合突起を防振部材に予め形成さ
れている取付穴へ押し込むと、防振部材をシュラウドへ
取付できる。このとき、係合突起はシュラウドと一体で
あって比較的剛性があり、かつ取付穴は弾性体である防
振部材に形成されているので、係合突起の押し込みが容
易であり、迅速簡単に取付け作業ができる。そのうえ防
振部材をシュラウドへ仮止めできるので、防振部材を正
確に位置決めできる。
【0007】しかも、防振部材には取付穴を開口形成す
るだけであるから、防振部材を平板状に成形し、この成
形と同時又は後工程で取付穴を形成することができ、従
来のように突起部分の成形部を含む高価な成形型を不要
にすることもできる。
【0008】
【実施例】図面に基づいて一実施例を説明する。図2は
スクータのスイング式パワーユニットの平断面図であ
る。このスイング式パワーユニットは、2サイクルエン
ジン1と、クランクケース2を横断するクランク軸3の
一端に接続して設けられたVベルト式変速機4と、他端
に設けられた強制空冷ファン5とを備える。
【0009】強制空冷ファン5はダクトカバー6で周囲
を囲まれ、かつ2サイクルエンジン1のシリンダ7及び
シリンダヘッド8はシュラウド9で周囲を囲まれてい
る。シュラウド9内面には防振部材10が取付けられて
いる。
【0010】ダクトカバー6とシュラウド9は連続して
おり、ダクトカバー6のスリットから取り込まれた外気
は、矢示のように強制空冷ファン5によりダクトカバー
6とシュラウド9内側のシリンダ7及びシリンダヘッド
8の周囲へ送られ、これらを強制空冷するようになって
いる。
【0011】図1はシリンダヘッド8の周囲部分を拡大
して示す図であり、シュラウド9の断面は図4の1−1
線に略沿っている。図3は防振部材10の平面図、図4
はシュラウド9の平面図である。
【0012】図1及び図4に明らかなように、シュラウ
ド9は頂部にプラグ11を通すためのプラグホール12
及びシュラウド9をシリンダ7のボス13へ取付けるた
めの複数のボルト通し穴15が設けられ、シールラバー
はボルト14に予め取付けられているのでボルト通し穴
15にはシールラバー16が取付けられる。
【0013】さらに、プラグホール12を囲むように複
数(本実施例では4個)の係合突起17がボルト14を
通すための型抜き方向内方(シリンダヘッド8方向)へ
一体に突出形成されている。なお、シュラウド9は適宜
の合成樹脂を型成形して形成する。
【0014】図1及び図3に明らかなように、防振部材
10はゴムなど適宜弾性材料を用いてシリンダヘッド8
の頂部を覆うに足る程度の大きさでかつ平板状に形成さ
れたものであり、シュラウド9に対応してプラグホール
18、ボルト通し穴19及び取付穴20が形成されてい
る。符号21はボルトを通すために切欠かれた逃げ部で
ある。
【0015】各取付穴20は、係合突起17よりも小さ
な径にされ、係合突起17を押し込むことにより、取付
穴20の穴径が防振部材10の弾性変形で拡径するとと
もに、復元弾性で縮径しようとする力により係合突起1
7が抜け出さないようにして防振部材10をシュラウド
9の内面へ仮止めできるようになっている。
【0016】なお、シュラウド9の内面へ仮止めされた
防振部材10は、シュラウド9を2サイクルエンジン1
の周囲へ取付けたとき、複数のフィン22によってシュ
ラウド9との間で狭持されている。複数のフィン22は
シリンダヘッド8からシュラウド9へ向って並行に突出
形成されている。
【0017】次に、本実施例の作用を説明する。まず、
取付前のシュラウド9内面に防振部材10を沿わせ、取
付穴20に係合突起17を押し込むと、防振部材10が
シュラウド9の内面形状に沿って曲がりながら仮止めさ
れる。
【0018】このとき、係合突起17は比較的剛性があ
り、一方、防振部材10は弾性体であるので、係合突起
17は取付穴20へ容易に押し込み可能である。したが
って、従来のような弾性体の一部として形成された突起
を押し込む場合と比較して著しく容易である。
【0019】次に、このシュラウド9をシリンダ7及び
シリンダヘッド8の周囲へ被せると防振部材10の内面
がシリンダヘッド8のフィン22各上面に当接するの
で、ボルト14を用いてシュラウド9をシリンダヘッド
8へ固定すれば、防振部材10はシュラウド9とフィン
22の間へ押し付けられて挟持される。
【0020】この取付作業は、防振部材10をシュラウ
ド9へ仮止めしているため、部品の取扱付性が良く、し
かも正確に位置決めできるので、極めて作業性が良くな
る。しかも、シュラウド9の取付後は、係合突起17と
の係合並びにシュラウド9とプラグホール12の挟持に
よって位置づれせずに安定して固定される。
【0021】そのうえ、防振部材10は平板状に形成さ
れるので、帯板状原料をパンチングするだけで、プラグ
ホール18、ボルト通し穴19、取付穴20及び逃げ部
21を同時に形成しつつ連続して効率よく製造できる。
【0022】したがって、従来の突起を一体化したもの
のように、特別な成形型を用意する必要がなく、量産性
に富み、かつコストダウンできる。なお、取付穴20等
の形成はパンチング後の後加工でもよい。
【0023】しかも、取付穴20を防振部材10へ設け
ることにより、シュラウド9には係合突起17を設けれ
ばよいことになり、シュラウド9に形成する開口部の数
を少なくし、強制冷却用空気を効率的にシリンダ7及び
シリンダヘッド8の周囲へ導くことができる。
【0024】
【発明の効果】シュラウドの内面に係合突起を設け、防
振部材にこの係合突起が押し込まれる取付穴を設けたの
で、防振部材をシュラウドへ取付けるとき、係合突起は
シュラウドと一体であって比較的剛性があり、かつ取付
穴は弾性体である防振部材に形成されているから、係合
突起の押し込みが容易であり、シュラウドへ迅速簡単に
取付け作業ができる。そのうえ防振部材をシュラウドへ
仮止めできるので、防振部材を正確に位置決めできる。
【0025】しかも、防振部材には取付穴を開口形成す
るだけであるから、防振部材を平板状に成形し、この成
形と同時又は後工程で取付穴を形成することができ、従
来のように突起部分の成形部を含む高価な成形型を不要
にすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例に係る要部の拡大断面図
【図2】 実施例に係るスイング式パワーユニットの平
断面図
【図3】 防振部材の平面図
【図4】 シュラウドの平面図
【符号の説明】
1:2サイクルエンジン、8:シリンダヘッド、9:シ
ュラウド、10:防振部材、17:係合突起、20:取
付穴、22:フィン

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともシリンダヘッドの周囲を囲むシ
    ュラウドを設け、このシュラウドとシリンダヘッドとの
    間に弾性体からなる防振部材を介装した空冷エンジンに
    おいて、シュラウドの内面に係合突起を突出させるとと
    もに、この係合突起を予め防振部材に形成した取付穴へ
    押し込むことにより防振部材をシュラウドへ取付けるこ
    とを特徴とするシュラウドに対する防振部材の取付構
    造。
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