JPH08232327A - 衛生洗浄装置 - Google Patents

衛生洗浄装置

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JPH08232327A
JPH08232327A JP6677795A JP6677795A JPH08232327A JP H08232327 A JPH08232327 A JP H08232327A JP 6677795 A JP6677795 A JP 6677795A JP 6677795 A JP6677795 A JP 6677795A JP H08232327 A JPH08232327 A JP H08232327A
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JP
Japan
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temperature
water
hot water
control
sanitary washing
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Withdrawn
Application number
JP6677795A
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English (en)
Inventor
Takahiro Yanagawa
恭廣 柳川
Tsukasa Murakami
司 村上
Toshinao Haraguchi
俊尚 原口
Shigeru Niki
滋 仁木
Keiichi Sekizawa
恵一 関澤
Motoki Moroi
基規 諸井
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Toto Ltd
Koito Industries Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Koito Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 貯湯タンクに高温水を貯湯し低温水と混合し
て洗浄用ノズルに吐水する衛生洗浄装置において、吐水
初期における低温水温度の検出のずれに起因する制御の
遅れを回避する。 【構成】 吐水開始後所定期間混合弁90の混合の割合
を目標温度T*と低温水温度TCと高温水温度THとか
ら定めるフィードフォワード制御を行なうものにおい
て、吐水開始から所定の補正期間、低温水温度TCが貯
湯タンク70に貯湯された高温水の影響で高めに検出さ
れることを考慮して、低温水温度TCを低めに補正す
る。等価な処理としては、目標温度T*を高めに設定す
るものなどがある。また、補正期間は混合湯水温度TM
が目標温度T*に略一致するまでとする。この他、低温
水温度TCを推定したり、水温サーミスタ152を高温
水から断熱することでも同様の効果を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、貯湯タンク内の高温水
と水道水等の低温水とを混合して洗浄用ノズルから噴出
する衛生洗浄装置に関し、混合湯水の吐出開始直後の制
御の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の衛生洗浄装置として、水
道水を貯湯タンクへ供給し、貯湯タンクのヒータで所定
温度まで加熱し、この貯湯タンクからの高温水と水道等
の冷水とを混合弁で混合すると共に、混合湯水の温度を
サーミスタで検出して適宜混合比を変えることにより、
洗浄に適した温度の洗浄水を吐水するものが知られてい
る。
【0003】こうした衛生洗浄装置では、洗浄用の温水
の温度より高温の温水を貯湯タンク内に貯えているの
で、タンクの容量を小さくでき、装置の小型化が可能で
ある。しかも、高温水と冷水との混合比を変えるだけで
混合湯水の温度を変えることができるので、洗浄水を直
接加熱して適温とするものや適温の湯水を貯湯しておく
ものと較べて、洗浄水の温度を応答性よくかつ広範囲に
変化させることができるという利点がある。
【0004】混合湯水の温度制御は、混合湯水の温度を
サーミスタなどの検出手段により検出し、目標温度に対
してフィードバック制御を実施することにより行なわれ
るが、混合の初期において単純なフィードバック制御で
は、適温の混合湯水を得るまでにかなりの時間がかかっ
てしまう。そこで、湯水混合栓用のミキシングバルブで
は、目標温度と高温水および低温水の温度に基づいて混
合弁の開度を決定するオープン制御も取り入れられてい
る。こうした制御は、目標温度と実際の混合湯水の温度
との偏差に基づく制御(フィードバック制御)に対し
て、制御対処の目標値からの偏差を帰還することなく制
御を行なうことからオープン制御と呼ばれる。オープン
制御の中で、特に制御対象に変動を引き起こす要因の変
化に基づいて制御対象の変動を先取りし、これを打ち消
す制御量を予め与える制御を行なうものを、フィードフ
ォワード制御と呼ぶ。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、衛生洗浄装置
では、湯水混合栓用のミキシングバルブで採用されたオ
ープン制御を単純に適用したのでは、吐水開始初期にお
いて制御がうまく機能しないことがあるという問題が指
摘された。衛生洗浄装置では、一度使用されてから次に
装置が使用されまでの間隔は、極めて多様である。連続
して使用される場合もあれば、夜間のように数時間以上
使用されない場合も存在する。特に後者の場合に吐水初
期のオープン制御(フィードフォワード制御)がうまく
機能しないことがあった。
【0006】本発明は、上記問題を解決するものであ
り、貯湯タンクに高温水を貯湯し低温水と混合して洗浄
用ノズルに吐水する衛生洗浄装置において、吐水初期の
制御を適正なものとすることを目的としてなされた。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた請求項1の発明は、給水源から供給される水
をヒータにより加熱し、高温水として貯留する貯留タン
クと、該貯留タンクからの高温水と給水源からの低温水
とを、混合比を変更可能に混合する混合弁と、該混合弁
における混合比を可変する混合比可変手段と、該混合弁
から吐水される混合湯水を洗浄用に噴出する洗浄用ノズ
ルと、前記混合弁により混合された混合湯水の温度を検
出し、前記混合比可変手段を制御して該混合湯水の温度
を目標温度に近づけるフィードバック制御を行なう第1
の制御手段と、前記低温水の温度を検出する低温水温検
出手段と、前記混合湯水の吐出開始後の所定期間、少な
くとも前記目標温度および前記検出された低温水の温度
を基に演算される理論混合比で、前記混合比可変手段を
オープン制御し、前記混合湯水の温度を所定の制御温度
に制御する第2の制御手段と、前記第2の制御手段によ
るオープン制御の初期において、前記混合弁における湯
水の混合比が、前記理論混合比より湯側開放方向になる
よう該オープン制御を補正する補正手段とを備えたこと
要旨とする。
【0008】また、請求項2の発明は、請求項1におけ
る補正手段が、第2の制御手段がオープン制御に用いる
目標温度を、第2の制御手段により設定可能な範囲で、
高い温度に補正する手段であることを特徴とするもので
ある。
【0009】請求項3の発明は、請求項1における補正
手段が、第2の制御手段がオープン制御に用いる低温水
の温度を低い温度に補正する手段であることを特徴とす
るものである。
【0010】請求項4の発明は、請求項1記載の衛生洗
浄装置において、第2の制御手段が、オープン制御に、
目標温度や低温水の温度に加えて高温水の温度を用いる
ものであり、補正手段が、第2の制御手段に用いる高温
水を低い温度に補正する手段であることを特徴とするも
のである。
【0011】請求項5の発明は、請求項1ないし4にお
ける補正手段が、補正を実施する期間を定める補正期間
設定手段を有することを特徴とする。
【0012】請求項6の発明は、請求項5における補正
期間設定手段が、この期間を、混合弁から吐水される混
合湯水の温度が、目標温度に略同一となるまでの期間と
して設定する手段であることを特徴とするものである。
【0013】請求項7の発明は、請求項5記載における
補正期間設定手段が、この期間を、供給源からの低温水
の温度が安定するまでの期間としての設定する手段であ
ることを特徴とするものである。
【0014】請求項8の発明は、請求項5記載の補正期
間設定手段が、その期間を、低温水の温度変化が所定未
満となった時までとして設定する手段であることを特徴
とするものである。
【0015】請求項9の発明は、請求項5の補正期間設
定手段が、その期間を、予め定めた所定時間として設定
する手段であることを特徴とするものである。
【0016】請求項10の発明は、請求項1ないし9記
載の衛生洗浄装置において、少なくともオープン制御の
初期において、混合弁から吐水される混合湯水を洗浄用
ノズルから噴出する経路以外の経路に吐水する吐水手段
を備えたことを特徴とする。
【0017】請求項11の発明は、請求項10記載の吐
水手段が、混合弁から吐水される混合湯水を、少なくと
も排水用水路または便器の洗浄水路,前記洗浄用ノズル
の洗浄水路のいずれか一つに吐水する手段であることを
特徴とする。
【0018】請求項12の発明は、給水源から供給され
る水をヒータにより加熱し、高温水として貯留する貯留
タンクと、該貯留タンクからの高温水と給水源からの低
温水とを、混合比を変更可能に混合する混合弁と、該混
合弁における混合比を可変する混合比可変手段と、該混
合弁から吐水される混合湯水を洗浄用に噴出する洗浄用
ノズルと、前記混合弁により混合された混合湯水の温度
を検出し、前記混合比可変手段を制御して該混合湯水の
温度を目標温度に近づけるフィードバック制御を行なう
第1の制御手段と、前記混合湯水の吐出開始後の所定期
間、前記供給源からの低温水の温度を推定する低温水温
推定手段と、少なくとも前記所定期間、少なくとも前記
目標温度および前記推定された低温水の温度に基づい
て、前記混合比可変手段をオープン制御し、前記混合湯
水の温度を所定の制御温度に制御する第2の制御手段
と、を備えたことを要旨とする。
【0019】請求項13の発明は、請求項12記載の衛
生洗浄装置において、供給源からの低温水の温度を検出
する低温水温検出手段を備えると共に、第2の制御手段
が、この低温水温検出手段により検出される温度が実際
の低温水の温度に略同一となった後は、低温水温推定手
段により推定された温度に代えて、低温水温検出手段に
より検出された温度を用いることを特徴とするものであ
る。
【0020】また、請求項14の発明は、給水源から供
給される水をヒータにより加熱し、高温水として貯留す
る貯留タンクと、該貯留タンクからの高温水と給水源か
らの低温水とを、混合比を変更可能に混合する混合弁
と、該混合弁における混合比を可変する混合比可変手段
と、該混合弁から吐水される混合湯水を洗浄用に噴出す
る洗浄用ノズルと、前記混合弁により混合された混合湯
水の温度を検出し、前記混合比可変手段を制御して該混
合湯水の温度を目標温度に近づけるフィードバック制御
を行なう第1の制御手段と、前記貯留タンクに貯留され
た高温水から熱的に絶縁された位置に設けられ、前記給
水源からの低温水の温度を検出する低温水温検出手段
と、前記混合湯水の吐出開始後の所定期間、少なくとも
前記目標温度および前記検出された低温水の温度に基づ
いて、前記混合比可変手段をオープン制御し、前記混合
湯水の温度を所定の制御温度に制御する第2の制御手段
とを備えたことを要旨とする。
【0021】請求項15の発明は、請求項12または1
4記載の衛生洗浄装置において、少なくともオープン制
御の初期において、前記混合弁から吐水される混合湯水
を洗浄用ノズルから噴出する経路以外の経路に吐水する
吐水手段を備えたことを特注とするものである。
【0022】
【作用】本発明は、混合弁からの吐水初期におけるオー
プン制御がうまく行かない理由を追求することから生ま
れた。即ち、吐水初期のオープン制御がうまく行かない
場合を検討したところ、貯湯タンクに高温水を貯めた状
態で所定期間待機した後の吐水において、オープン制御
では、混合湯水の温度を目標温度まで近づけるのに時間
がかかるという現象が見られた。この点を更に検討した
ところ、高温の貯留タンクからの伝熱により低温水の温
度の検出がうまくできない場合があることが見い出され
た。例えば、低温水の温度をサーミスタなどの温度検出
手段により検出している場合、サーミスタの取り付け箇
所の環境温度が上昇し、サーミスタや停滞している低温
水自体が温められる。この場合、目標温度と低温水の温
度とからオープン制御を行なうと、低温水の温度を誤っ
て高く検出するため、混合弁の制御にあっては水側をよ
り開く制御になってしまい、混合湯水の温度は低くな
る。と同時に、洗浄開始後には、低温水温度が急激に低
下するため、吐水初期において、オープン制御が非所望
な動きを示すことが有り得た。
【0023】そこで、互いに関連したいくつかの発明が
なされたが、これは大きくは、従来技術に対する3つの
改良として把握することができる。即ち、第1はオープ
ン制御の初期においてオープン制御を補正することによ
り混合湯水の温度を適正に制御しようとするものおよび
その改良に関するものであり(請求項1ないし11)、
第2は混合湯水の吐出開始後の所定期間におけるオープ
ン制御において低温水の温度を推定することで混合湯水
の温度を適正に制御しようとするものであり(請求項1
2および13)、第3は低温水の温度を検出する低温水
温検出手段を貯留タンクの高温水から熱的に絶縁された
位置に設けることで低温水の温度を正しく検出しようと
するものである(請求項14および15)。
【0024】第1の改良であるオープン制御において補
正を行なうものは、混合弁における湯水の混合比を理論
混合比より湯側開放方法となるよう補正する。従って、
低温水の温度を実際の水温より高い温度に誤認した場合
でも、混合湯水の温度は速やかに目標温度に向けて上昇
する。こうした補正を実現する手法は少なくとも3つあ
り、一つはオープン制御に用いる目標温度を高い温度に
補正するものであり、かつその温度を実際の制御で設定
可能な範囲とするものである(請求項2)。この場合に
は、目標温度を変更するだけなので、僅かな補正で済
み、かつ変更した目標温度が実際の制御で設定可能な温
度であることから、吐水停止後すぐの再出湯等を行なっ
ても、問題となるような高温水が吐水されることはな
い。第2の手法では、低温水の温度を低い温度に補正す
る(請求項3)。高温貯湯により、低温水温検出手段が
低温水の温度を誤って高い温度に検出しても、補正手段
により補正することで、正しい制御を行なうことができ
る。更に、第3の手法では、オープン制御において高温
水の温度をも用いるものにおいて、この高温水の温度を
低い温度に補正する(請求項4)。高温水の温度は、サ
ーミスタ等で検出するものとしても良いし、高温貯湯に
より出湯する高温水の温度が一定に制御されているので
あれば、検出することなくその制御温度を用いるものと
してもよい。この温度を低い温度に補正することで、低
温水の温度を高めに誤認しても、混合湯水の温度のオー
プン制御は高温水の割合を高める側になされるから、吐
水開始後のオープン制御を適正に行なうことができる。
【0025】低温水がながれ始めると、低温水温検出手
段の環境温度は低温水の温度にいずれ近づく。そこで、
オープン制御の初期における上記補正を行なう期間を特
定する新規な発明がなされた(請求項5)。更に、この
期間を混合弁から吐水される混合湯水の温度が目標温度
に略同一となるまでの期間とすれば、補正が不要な状態
に上記補正を行なってしまうことがない(請求項6)。
また、この期間を、供給源からの低温水の温度が安定す
るまでの期間として設定すれば、目標温度などを見るこ
となく、低温水の温度のみから補正が必要な期間を決定
することができる(請求項7)。あるいは、低温水の温
度変化自体が所定未満となった時まで行なうものとすれ
ば、低温水の絶対的な温度を検出する必要もない(請求
項8)。もとより、この期間にさほど大きな変動はない
と考えられるから、予め定めた所定の期間とすること
で、制御を簡素なものとすることも可能である(請求項
9)。
【0026】オープン制御の初期おいて、混合弁からの
混合湯水の温度を素早く目標温度に近づけるために上記
の補正が行なわれるが、吐水初期においてはその温度は
一般に低く、不安定である。そこで、オープン制御の初
期において混合弁から吐水される混合湯水を洗浄用ノズ
ルから噴出する経路以外の経路に吐水する新たな発明が
なされた(請求項10)。この発明によれば、温度が不
安定な混合湯水を洗浄用ノズルから噴出させず、かつ混
合湯水の無駄を減らすことができる。更に、洗浄用ノズ
ルから噴出する経路以外の経路を、排水用水路、便器の
洗浄水路あるいは洗浄用ノズルを洗浄する水路のいずれ
か一つにすれば、洗浄用ノズルから噴出する経路以外に
吐水される混合水の経路を明確にすることができる(請
求項11)。特に後二者にあっては、洗浄用ノズルから
の噴出に用いられない混合湯水を他の洗浄用に使用する
から、無駄にすることがない。
【0027】第2の改良である請求項12記載の衛生洗
浄装置は、混合湯水の吐出開始後の所定期間におけるオ
ープン制御において低温水の温度を推定することで混合
湯水の温度を適正に制御する。低温水の温度は、前回の
定常的な制御時における低温水の温度を用いても良い
し、室温から推定してもよい。また、所定量以上低温水
が流れた後は、低温水の検出温度は正常値に戻っている
から、低温水の温度を検出する低温水温検出手段を設
け、検出温度が実際の低温水の温度に略同一となった後
は、推定された温度に代えて低温水温検出手段により検
出された温度を用いることで、制御の精度を高めること
ができる(請求項13)。
【0028】第3の改良である請求項14の衛生洗浄装
置は、低温水の温度を検出する低温水温検出手段を貯留
タンクの高温水から熱的に絶縁された位置に設けてお
り、低温水の温度を貯湯タンクの高温水の温度の影響を
受けることなく正しく検出する。熱的に絶縁された位置
としては、低温水温検出手段を供給源から貯湯タンクに
至る水路に設けられたバルブの上流側等が考えられる。
また、低温水温検出手段を断熱材等で周りの環境から熱
的に絶縁する構成をとっても差しつかない(請求項1
5)。
【0029】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。図1は本発明の一実施例に係る衛生洗浄装置を
装着した洋式便器の外観図、図2は図1の洋式便器12
及び本体14等の部分における断面図である。
【0030】まず、図1に示す衛生洗浄装置5の全体構
成について説明する。この衛生洗浄装置5は、図示する
ように、洋式便器12に装着されるものであり、洗浄水
を加熱して設定温度で吐水するための温水調節装置が内
蔵された本体14、洗浄水を局部に噴出する洗浄用ノズ
ル装置16、洋式便器12の内壁面に向けて洗浄水を吐
水するプレ洗浄用ノズル17(図2)、各種操作を行な
う操作パネル18を備えた操作部20などから構成され
ている。なお、実施例では、便座22および便蓋24も
本体14に、跳ね上げ自在に取り付けられている。
【0031】次に、上水道から所定水圧の水の供給を受
けて、洗浄用ノズル装置16から洗浄水を噴射するまで
の水路構成について説明する。図3は、水路構成を中心
に示す説明図であり、図4はこれを電気的な部品と共に
示す概略構成図である。水道配管は、通常洋式便器12
の近傍に設けられた洗浄水タンク26に洗浄水を供給す
るべく接続されているが、実施例の衛生洗浄装置5を取
り付ける場合には、図3に示すように、水道配管に分岐
金具27を設けて、水道水を衛生洗浄装置5にも導入可
能とする。分岐金具27により分岐された水道配管は、
連結用のフレキホース28、更には給水アダプタ29を
介して温水調節装置10に接続されており、温水調節装
置10に上水を給水している。
【0032】温水調節装置10は、図3,図4に示すよ
うに、大きくは、ミキシングユニットA、熱交換ユニッ
トB、流調バイパスユニットC、ノズルユニットDから
構成されている。ミキシングユニットAは、給水アダプ
タ29から水道水の供給を受け、これを熱交換ユニット
Bに分配すると共に、熱交換ユニットBからの高温水と
水道からの低温水とを混合するユニットである。熱交換
ユニットBは、貯湯タンク70を有し、小量の水を高温
(実施例では約60℃)に加熱・維持し、ミキシングユ
ニットAに供給するユニットである。流調バイパスユニ
ットCは、ミキシングユニットAにより混合され適温に
制御された混合湯水の流量を調整すると共に混合湯水を
ノズルユニットDに供給するものである。ノズルユニッ
トDは、供給された混合湯水を所望のノズルから噴出せ
るユニットである。
【0033】図3および図4を参照しつつ、温水調節装
置10の構成について説明する。図示するように、温水
調節装置10において水道配管に対して最も上流側に設
けられたミキシングユニットAは、水道水の供給を受け
て動作する。ミキシングユニットAには、主要部品とし
て減圧弁50,主電磁弁60および混合弁90が、ハウ
ジング52(図5参照)に組み込まれている。ミキシン
グユニットAの概略形状を図5に示す。減圧弁50や主
電磁弁60をつなぐ水路(ハウジング52の内部に構成
されている)を一次側水主流路32と呼ぶ。減圧弁50
は、一次側水主流路32の水源の圧力から、温水調節装
置10自体を保護するための調圧弁として設けられてい
る。減圧弁50の二次側には、主電磁弁60が接続され
ている。主電磁弁60の二次側流路は、湯側分岐流路3
4及び水側分岐流路35に分岐している。湯側分岐流路
34には、出口52Aを介して、熱交換ユニットBに含
まれるサブタンク74及び貯湯タンク70に接続されて
いる。
【0034】熱交換ユニットBの貯湯タンク70で加熱
され温められた温水は、図5に示すように、入口52B
からミキシングユニットAに戻り、ハウジング52に内
蔵された混合弁90に流入する。他方、湯側分岐流路3
4を介して、低温水も混合弁90に流入する。混合弁9
0は、ミキシングモータ92により駆動され、貯湯タン
ク70からの高温水と水道水である低温水との混合の割
合を可変する。混合弁90の内部構造を図6ないし図8
に示す。図8は、ロータ95とステータ96の分解斜視
図である。混合弁90は、ハウジング91、ミキシング
モータ92により回転されるシャフト93、このシャフ
ト93に連結さればね94により付勢されたロータ9
5、ロータ95がばね94により押圧されるステータ9
6から構成されている。ステータとハウジング91との
間には、ステータ96に設けられた連通孔97,98と
高温水用入り口,低温水用入り口とをそれぞれ連通させ
るべく区画するパッキング99が設けられている。ま
た、ロータ95のステータ96側の表面は、図7および
図8に示すように、一部えぐられており、湯水の通路9
5aを形成している。
【0035】固定されているステータ96に対してロー
タ95は、ミキシングモータ92により回転されるか
ら、通路95aが高温水側の連通孔97にのみ一致して
いる状態では、混合弁90からは高温水のみが吐水さ
れ、通路95aが低温水側の連通孔98にのみ一致して
いる状態では、混合弁90からは低温水のみが吐水され
る。その中間の状態では、高温水と低温水とが、ロータ
95の回転角度により決まる混合の割合で混合され、吐
水される。
【0036】次に、ミキシングユニットAを介して流れ
込む水道水を加熱し、高温水としてミキシングユニット
Aに供給する熱交換ユニットBの構成について説明す
る。熱交換ユニットBに設けられた貯湯タンク70内に
は、図3,図4に示したように、貯留した水を加熱する
ヒータ72が設けられている。このヒータ72は、温度
調節装置73によりオンオフ制御され、貯留した水を所
定温度(実施例では、60℃)に加熱し、その温度に維
持する。なお、貯留した温水が流れ出せば、水温が低下
するからヒータ72は通電され水を加熱する。なお、貯
湯タンク70内部にはフロートスイッチ75が、また貯
湯タンク70の近傍には温度ヒューズ76が、それぞれ
設けられており、貯湯タンク70内の水量が所定以下と
なったり、環境温度が所定温度以上となれば、ヒータ7
2による加熱は行なわない構成となっている。
【0037】貯湯タンク70には、高温水を流出させる
ための湯側流出流路36が接続されている。湯側流出流
路36の途中には、逆止弁を兼ねる第1バキュームブレ
ーカ80が貯湯タンク70の水位より高い位置に設けら
れている。第1バキュームブレーカ80は、貯湯タンク
70の高温水の圧力が所定以上に高まると開弁して湯側
流出流路36へと高温水を流し、他方、高温水の圧力が
この所定圧以下になると閉弁する。このとき、図示しな
い切欠きを通じて空気が導入され、貯湯タンク70内に
エアギャップが形成される。こうして第1バキュームブ
レーカ80は、貯湯タンク70内の圧力が低下したとき
の温水の逆流を防止している。
【0038】次に、混合弁90からの吐水側に設けられ
た流調バイパスユニットCについて説明する。混合弁9
0の出口には、図3,図4に示すように、逆止弁を兼ね
る第2バキュームブレーカ100が接続されている。第
2バキュームブレーカ100は、貯湯タンク70の上面
と同一の水位に設置されている。第2バキュームブレー
カ100は、第1バキュームブレーカ80とほぼ同様な
構成であるが、大気を導入する機構を有しない点で第1
バキュームブレーカ80とは異なる。この第2バキュー
ムブレーカ100は、混合流路38側の水圧が高くなれ
ば開弁するが、混合流路38が負圧になった場合には閉
弁し、逆流の発生を防止している。
【0039】第2バキュームブレーカ100の二次側入
力路には、吐水流路42とバイパス流路44が接続され
ている。吐水流路42側は、流量調節ユニット110を
経て洗浄用ノズル装置16に至るものであり、洗浄時
に、混合弁90から、混合流路38、第2バキュームブ
レーカ100、流量調節ユニット110を経て、洗浄用
ノズル装置16から洗浄用の温水を吐出する流路を構成
する。流量調節ユニット110は、流調モータ112に
より駆動され、電子制御装置200の制御によりその流
量を調節する。流量調節ユニット110の二次側流路に
は、ノズルユニットDが接続されている。他方、第2バ
キュームブレーカ100に接続されたバイパス流路44
側は、非通電時に開いている電磁式のバイパス弁130
を経て、ノズルユニットDのプレ洗浄用ノズル17に至
るものであり、バイパス弁130が開弁している時に
は、プレ洗浄用ノズル17の噴出口から、図2に示すよ
うに、洋式便器12の内壁面に向けて洗浄水が噴出す
る。
【0040】ノズルユニットDは、洗浄用ノズル装置1
6とプレ洗浄用ノズル17とから構成されている。洗浄
用ノズル装置16は、局部に向けて洗浄水を噴出するも
のであり、ノズルモータ116より洗浄用ノズル16a
が洗浄使用時に進出し、非使用時やノズル洗浄時に後退
するものである。また、ノズルモータ116は、局部を
洗浄するおしり吐水と、ビデ吐水の流路を切り換える役
目も果たしている。
【0041】以上温水調節装置10の流路構成について
概観したが、この温水調節装置10は貯湯タンク70に
貯留された高温水と上水道からの低温水を混合弁90に
より混合して適正温度の洗浄水を得る構成なので、流路
には、各水温を検出するためのサーミスタが複数個設け
られている。すなわち、水側分岐流路35には水温サー
ミスタ152が設けられ、貯湯タンク70には湯温サー
ミスタ154が設けられ、混合流路38には混合温サー
ミスタ156及びリミッタサーミスタ158が設けられ
ている。以下の説明では、水温サーミスタ152が検出
する水道水の温度を低温水温度TC、湯温サーミスタ1
54が検出する貯湯タンク70内の温水の温度を高温水
温度TH、混合温サーミスタ156が検出する混合湯水
の温度を混合湯水温度TM、リミッタサーミスタ158
が検出する混合湯水の温度をリミット温度Thと呼ぶ。
【0042】次に、これらの各サーミスタの検出信号等
を取り込んで、上述した混合弁90を初めとする各弁お
よび流調モータ112、ノズルモータ116などを制御
する構成について説明する。図9は、電子制御装置20
0を中心に、電気的な接続関係を示すブロック図であ
る。電子制御装置200は、マイクロコンピュータを中
心とする論理演算回路として構成され、その内部に、予
め設定された制御プログラムに従って洗浄水の温度等を
制御するための各種演算処理を実行するCPU202
と、CPU202で各種演算処理を実行するのに必要な
制御プログラムや制御データ等が予め格納されたROM
204と、同じくCPU202で各種演算処理を実行す
るのに必要な各種データが一時的に読み書きされるRA
M206と、上記各センサからの検出信号やスイッチか
らの信号を入力してCPU202の処理可能な信号に変
換する入力処理回路207と、CPU202での演算結
果に応じて主電磁弁60等に駆動信号を出力する出力処
理回路208等を備えている。
【0043】出力処理回路208には、上述した主電磁
弁60(ソレノイドコイル62),温度調節装置73,
混合弁90(ミキシングモータ92),流量調節ユニッ
ト110(流調モータ112),洗浄用ノズル装置16
(ノズルモータ116),バイパス弁130等が接続さ
れている。
【0044】また、入力処理回路207には、操作部2
0に設けられた各種スイッチや上述した各サーミスタ1
52,154,156,158が接続されている。図1
に示した操作部20に設けられ入力処理回路207に接
続された各種のスイッチとしては、おしり洗浄ボタン1
74、ビデ洗浄ボタン176、停止ボタン177、吐水
温度の調節用の温度設定ボタン178及び水量調節用の
水量調節ボタン182等がある。また、便座22に設け
られ、人の便座22への着座を検出する着座センサ16
2も接続されている。着座センサ162は、例えば、便
座22の内部に設けた圧力センサにより構成することが
できる。
【0045】なお、上記リミッタサーミスタ158から
の検出信号は、保護回路210に入力されている。保護
回路210は、図10に示す構成を備えている。図10
に示すように、リミッタサーミスタ158には、抵抗2
12が直列に接続されており、その分圧が抵抗214及
びコンデンサ216から構成されるノイズ防止用の積分
回路218に加えられる。積分回路218の電圧は、コ
ンパレータ220のマイナス端子に加えられる。コンパ
レータ220のプラス端子には、抵抗222と抵抗22
4の分圧が基準電圧として加えられている。コンパレー
タ220の出力端子は、リレー230のリレーコイル2
32に接続され、リレー230のスイッチ234は、主
電磁弁60のソレノイドコイル62に直列に接続されて
いる。なお、ダイオード236は、リレーコイル232
の逆起電力吸収用ダイオードである。
【0046】次に、保護回路210の動作について説明
する。いま、リミッタサーミスタ158が所定温度(例
えば、50℃)以下の場合には、コンパレータ220の
マイナス端子には、基準電圧より低い電圧が加えられて
いるから、出力端子は、Hレベルに保持されてリレーコ
イル232は励磁されず、スイッチ234は閉成してい
る。よって、主電磁弁60は、電子制御装置200の出
力によりオンオフ制御される。
【0047】一方、リミッタサーミスタ158の環境が
上昇すると、サーミスタは負抵抗特性を有するため抵抗
値が低減し、抵抗器212とにより分圧される電圧(即
ちコンパレータ220のマイナス端子の電圧)は高ま
る。リミッタサーミスタ158が所定温度以上となる
と、コンパレータ220のマイナス端子の電圧は、つい
にはプラス端子より高い電圧となり、コンパレータ22
0の出力端子はLレベルに反転する。この結果、リレー
コイル232に電流が流れるから、スイッチ234が開
く。これにより、主電磁弁60のソレノイドコイル62
が非通電状態になり、主電磁弁60が閉じることにな
る。したがって、リミッタサーミスタ158が所定温度
以上を検出したときに、ハード的な回路の動作により主
電磁弁60が閉じられる。つまり、電子制御装置200
が故障した場合でも、保護回路210が作動して高温の
洗浄水の吐水が行われず、安全性が一層高まる。なお、
スイッチ234は、ノーマルクローズの接点として説明
したが、安全装置として考えれば、ノーマルオープンの
接点を用い、リミッタサーミスタ158が所定温度未満
でリレーコイル232が動作し(接点はクローズ)、所
定温度以上となったときにリレーコイル232が非動作
状態となる(接点はオープン)ものとしても良い。この
場合には、電源ラインの断線等によっても保護回路21
0が動作し、主電磁弁60を閉じるので、安全性は一層
高まる。
【0048】次に、上記温水調節装置10の動作につい
て説明する。一次側水主流路32の水道水は、減圧弁5
0により所定圧に減圧されて主電磁弁60に加えられ
る。いま、電源投入している状態にて、おしり洗浄ボタ
ン174またはビデ洗浄ボタン176をオンすると、主
電磁弁60が開く。主電磁弁60が開くと、水道水が湯
側分岐流路34からサブタンク74を通じて貯湯タンク
70に供給可能とされると共に、水側分岐流路35に供
給される。貯湯タンク70に既に貯留された水は、ヒー
タ72により所定温度(例えば、60℃)に加熱され
る。貯湯タンク70内の高温水の温度調節は、電子制御
装置200からの制御信号を受けた温度調節装置73に
よるヒータ72のオンオフ制御により行なわれる。主電
磁弁60が開いて元圧が加わると、貯湯タンク70の高
温水は、第1バキュームブレーカ80を通り混合弁90
に送られ、混合弁90により水側分岐流路35を通じて
流入する低温水と混合される。
【0049】混合弁90のミキシングモータ92は、電
子制御装置200からの制御信号を受けて回転し、湯側
流路と水側流路の流路面積を変更する。図6ないし図8
を用いて説明したように、ミキシングモータ92の回転
により、高温水と低温水の混合比が変わり、混合湯水の
温度が制御される。ここで、混合弁90の開度制御は、
湯温サーミスタ154、水温サーミスタ152からの検
出温度に基づいた電子制御装置200によるフィードフ
ォワード制御、及び/または混合温サーミスタ156か
らの検出信号に基づいた電子制御装置200によるフィ
ードバック制御により行なわれる。水温サーミスタ15
2が検出する低温水温度TCや湯温サーミスタ154が
検出する高温水温度THが変化すると、あるいは混合温
サーミスタ156が検出する混合湯水温度TMが変化す
ると、電子制御装置200は、こうした変化を打ち消す
ように、混合弁90のミキシングモータ92を制御す
る。これらの制御については、後で詳述する。また、温
度設定ボタン178の設定が変更されると、その信号は
電子制御装置200を介して混合弁90に出力され、そ
の混合比が変更されて洗浄用ノズル16aからの吐水温
度が変更される。なお、使用者により水量調節ボタン1
82の設定が変更されると、その信号は、電子制御装置
200を介して流量調節ユニット110へ出力され、洗
浄用ノズル16aからの流量が調節される。
【0050】次に、電子制御装置200により実行され
るプログラム洗浄処理について説明する。プログラム洗
浄処理は、実施例では、プレ洗浄、ノズル前洗浄、本洗
浄及びノズル後洗浄などの処理から構成されている。こ
れらの処理のうち、ノズル後洗浄を除く処理を図11の
フローチャートに示した。また、これらの全処理のタイ
ミングチャートを図12に示した。
【0051】図11に示す処理は、おしり洗浄ボタン1
74が操作された場合に開始され、まず着座センサ16
2がオンか否かの判断を行なう(ステップ300)。図
12に示したように、通常、使用者は、便座22に着座
した状態でおしり洗浄ボタン174を操作するから、ス
テップ300での判断は、通常「YES」となるが、子
供などが着座することなくおしり洗浄ボタン174を操
作したような場合には、ステップ300での判断は、
「NO」となり、主電磁弁60を閉じたままに維持し
(ステップ305)、本ルーチンを終了する。着座した
状態でおしり洗浄ボタン174が操作された場合には、
次に、入力処理回路207を介して各種検出信号を読み
込む処理を行なう(ステップ310)。各種検出信号と
しては、水温サーミスタ152,湯温サーミスタ15
4,混合温サーミスタ156からの低温水温度TC,高
温水温度TH,混合湯水温度TM、操作部20の各種ス
イッチの状態などがある。
【0052】次に、目標温度を読み込む処理を行なう
(ステップ320)。混合弁90からの吐水の目標温度
は、温度設定ボタン178により設定された温度であ
る。その後、現在の動作期間について判定する。電子制
御装置200は、前洗浄から後洗浄まで、一連の洗浄動
作を制御するから、洗浄動作がどこまで進んだかを常時
判断し、順次必要な処理を行なう。おしり洗浄ボタン1
74の操作直後であれば、前洗浄が行なわれるので、ま
ず主電磁弁60を開き(ステップ335)、次に主電磁
弁60を開いてから時間T1以内であるか否かの判断を
行なう(ステップ340)。図12に示すように、主電
磁弁60を開いてから時間T1以内は、フィードフォワ
ード制御を行なう期間として定められている。この期間
内であると判断された場合には、バイパス弁130を開
き(ステップ345)、混合弁90をフィードフォード
(F/F)制御する処理を行なう(ステップ350)。
【0053】主電磁弁60が開きバイパス弁130が開
くことで、流量調節ユニット110が止水位置に留まっ
たままでも、プレ洗浄用ノズル17から洗浄水が噴出し
始めるので、高温水および低温水が混合弁90で混合さ
れつつ吐水される。この期間には、電子制御装置200
は、読み込んだ目標温度T*、検出した低温水温度T
C、高温水温度THからミキシングモータ92の回転角
度を求め、混合湯水温度TMを参照することなく、即ち
混合湯水温度TMによるフィードバック(F/B)制御
を行なうことなく、吐水温度を制御する。F/Fによる
温度制御がなされた混合湯水は、バイパス弁130が開
いているので、プレ洗浄用ノズル17を通じて吐水され
て洋式便器12の内壁面を濡らし、内壁面に大便が付着
するのを防ぐ。
【0054】一方、主電磁弁60を開いてから時間T1
が経過すると、ステップ340での判断は「NO」とな
り、まずバイパス弁130を閉じ(ステップ355)、
続けて流量調節ユニット110を制御する処理を開始す
る(ステップ360)。この結果、プレ洗浄用ノズル1
7からの温水の噴出は停止され、洗浄用ノズル装置16
から温水が吐出される。この状態では、洗浄用ノズル装
置16は収納位置にあるから、温水は、洗浄用ノズル装
置16のノズル孔を通過してこれを洗浄する。プレ洗浄
用ノズル17からの洗浄水の噴出(プレ洗浄)と退避位
置での洗浄用ノズル装置16からの温水の吐出(ノズル
洗浄)とを併せて、前洗浄と呼んでいる。
【0055】時間T1が経過した後は、混合湯水の温度
制御として、低温水温度TC,高温水温度THに基づく
F/F制御に加えて、混合湯水温度TMを参照したF/
B制御も行なわれる(ステップ370)。即ち、混合湯
水温度TMと目標温度T*との温度偏差を零にするよう
に混合弁90のミキシングモータ92を駆動するF/B
制御を行ないつつ、低温水温度TCや高温水温度THに
変化が生じた場合には、いずれこの変化が反映される混
合湯水温度TMの変動を先取りし、この変動を打ち消す
ように、ミキシングモータ92を駆動する制御(F/F
制御)を行なうのである。
【0056】やがて、前洗浄の期間が終了すると、次に
ノズル伸出を行なう期間に至ったと判断し(ステップ3
30)、バイパス弁130を再度開き(ステップ37
5)、ノズルモータ116を制御する処理に移行する
(ステップ380)。バイパス弁130が開いている
が、この間、流量調節ユニット110は止水位置に制御
されているので、混合湯水の吐出は行なわれない。混合
湯水の温度制御を行ないつつ(ステップ370)、ノズ
ルを洗浄位置まで伸出していく処理のみが行なわれるこ
とになる。
【0057】ノズル伸出が完了すると、次に本洗浄処理
が開始される。本洗浄処理では、バイパス弁130を再
度閉じ(ステップ385)、流量調節ユニット110を
制御する処理を行なう(ステップ390)。この結果、
流量が制御された混合湯水が、洗浄用ノズル装置16か
ら局部に向けて噴出されることになる。混合弁90によ
る混合湯水の温度は、引き続き、F/F制御およびF/
B制御される(ステップ370)。従って、低温水温度
TCや高温水温度THあるいは目標温度T*が変化しな
ければ混合弁90の弁体位置は同じ位置に留まるが、こ
れらのうち一つでも変化すれば(図12では、目標温度
T*が変更された例を示した)、混合弁90のロータ9
6は回転される。目標温度T*が変更された場合には、
吐水される混合湯水の温度自体も変更される。
【0058】以上説明した各洗浄処理が行なわれている
状態で、洗浄の中止を希望する使用者は、停止ボタン1
77を操作する。停止ボタン177が操作されたか否か
は、ステップ395で検出しており、これを検出するま
では上述した各洗浄処理が順次なされ、本洗浄処理が継
続される。停止ボタン177の操作が検出された時に
は、主電磁弁60を閉じ、一連の洗浄処理を停止する
(ステップ395,305)。停止ボタン177操作後
の処理のフローチャートは特に示さないが、図12に示
すように、バイパス弁130を開き、洗浄用ノズル装置
16のノズルを収納位置に退避し、流量調節ユニット1
10を止水位置に制御する。この結果、プレ洗浄用ノズ
ル17から捨て水が行なわれ、洗浄用ノズル16aから
の吐水(いわゆる尻撫で吐水)を防止される。ノズルが
退避位置まで戻った後、バイパス弁130を閉じ、流量
調節ユニット110を開いて、ノズルの後洗浄を行な
う。なお、ノズルの退避後、後洗浄が始まるまでの間
に、混合弁90を原点位置に戻して、原点合わせの処理
を行なっている。その後、混合弁90は、原点位置合わ
せ前の位置までオープン制御により戻される。
【0059】以上の処理を前提として、次に本発明の要
点である補正処理、補正期間の決定処理などについて説
明する。図13は、洗浄初期に行なわれる期間T1の間
のフィードフォワード制御の要部を示すフローチャート
である(図11、ステップ350)。F/F制御では、
まず補正を行なう期間であるか否かの判断を行ない、吐
水開始後のある期間については補正期間として、補正処
理を行なう(ステップ410)。補正期間か否かの判断
および補正の内容については、後述する。その後、目標
温度T*,高温水温度TH,低温水温度TCに基づい
て、混合弁90の制御開度MVθを演算する処理を行な
う(ステップ415)。その後、ミキシングモータ92
を制御して混合弁90の制御開度をMVθまで駆動する
処理を行なってから(ステップ417)、「NEXT」
に抜けて本ルーチンを終了する。
【0060】ここで、補正期間の判定と補正処理の中身
については、本発明の要旨に沿った種々の対応が可能で
ある。まず補正処理(ステップ410)について説明す
ると、実施例では、読み込んだ目標温度T*を、若干高
めの温度に修正する補正処理を行なうものとした。即
ち、図14に示すように、T*←T*+△Taとするの
である。吐水開始直後は、水温サーミスタ152が貯湯
タンク70内の高温水からの伝熱により温められ、実際
の水温より高い水温を示す場合がある。この場合、補正
を行なわない場合には、低温水の温度を低めに誤認し
て、混合弁90の開度を低温水が多めになるように制御
してしまう。結果的にF/F制御によって混合湯水の温
度TMは目標温度T*より低い温度に制御されてしま
う。そこで、目標温度T*自体を高めに補正すること
で、係る問題を回避するのである。この場合、設定する
目標温度T*を、実際に温度設定ボタン178により設
定可能な範囲に抑えておけば、洗浄直後の再出湯のよう
な場合でも、洗浄用ノズル装置16から噴出される湯温
が高くなりすぎることがなく好適である。
【0061】また、低温水温度TCを検出した実際の低
温水温度TCから若干低めに補正することも有効であ
る。この実施例では、図15に示すように、低温水温度
TCから所定温度△Tcを減算している。この場合に
は、高温水の伝熱により実際の水温より高い温度を検出
している可能性のある水温サーミスタ152の検出温度
TCを実際の低温水温度TCに近づける方向に補正を行
なうから、吐水直後の温水のF/F制御による温度を目
標温度T*に近づけることができる。
【0062】更に、他の実施例として、図16に示すよ
うに、高温水温度THを△THだけ低く補正することも
有効である。この場合には、相対的に高温水側の混合湯
量を増加することになるから、結果的には第2実施例
(図15)の場合と同様、吐水直後の温水のF/F制御
による制御温度を目標温度T*に制御することができ
る。
【0063】補正期間の判定について説明する。図17
に示すように、実施例では、目標温度T*と実際に混合
弁90から吐水される混合湯水の混合湯水温度TMとの
偏差が所定値εT1未満となるまでの期間とした。補正
処理(ステップ410)は、フィードフォワード制御が
なされている吐水初期の水温検出のずれを補正するもの
であるが、その補正の期間を混合湯水の実際の温度TM
が目標温度T*にほぼ一致するまでとすることで、無要
な補正がいつまでも行なわれることがない。
【0064】また、他の実施例として、補正期間を、低
温水温度TCの変化が所定量εT2未満となるまでとす
ることも好適である。即ち、低温水温度TCのサンプリ
ングを所定時間毎に行なうものとし、今回検出した低温
水温度TCをTC(n)とし、サンプリング期間で一回
前の検出値をTC(n−1)とすると、図18に示すよ
うに、この差分が所定値εT2未満となるか否かを判断
する。吐水が開始されると、水温サーミスタ152が配
設された流路を水道からの低温水が流れ始め、水温サー
ミスタ152は冷却される。従って、仮に貯湯タンク7
0内の高温水で水温サーミスタ152が温められていた
とすると、その検出値は、実際の水温に向けて低下して
ゆき、やがて実際の水温となってその時間当たりの変動
は小さなものとなる。また、使用直後の再吐水時には、
水温サーミスタ152は特に温められてはいないから、
吐水直後から、低温水温度TCの検出値は特に変化しな
い。そこで、低温水温度TCの時間当たりの変動が所定
値εT2未満となるまで補正処理を行なうものとすれ
ば、必要な期間にのみ補正がなされることになる。
【0065】なお、補正処理を行なう期間は、図19に
示すように、単純に補正開始から所定時間Tdのみとし
ても良い。フィードフォワード制御は、通常数秒のうち
に完了するので、補正処理を行なう期間を予め定めても
おいても一定の効果を得ることができるからである。な
お、補正期間は、一定の時間としても良いし、流量調節
ユニット110により調整された流量下で所定量が吐水
されるまでの所定期間としても差し支えない。また、上
記補正期間中において吐水が進むにつれて低温水温度が
低下し、F/F制御によって、実際の制御温度が目標温
度T*より高くなることが考えられる。これを防止する
ために、制御温度は初期に補正された制御温度で固定し
ておくことも考えられる。
【0066】次に、水温サーミスタ152による低温水
温度TCの検出のずれという問題を解消する第2の構成
に対応した実施例について説明する。上記実施例では、
吐水開始後の所定期間には、水温サーミスタ152の検
出温度が実際の水温からずれる可能性があるという問題
を解決するために、その期間に亘って所定の補正処理を
行なった。これに対してこの実施例では、低温水温度T
Cを補正するのではなく、これを推定する。即ち、図2
0に示すように、F/F制御の処理(図11、ステップ
350)において、補正期間であるか否かを判断し(ス
テップ500)、補正期間であれば、混合弁90の開度
MVθを、目標温度T*,高温水温度THと温度データ
TDとから演算し(ステップ510)、補正期間でなけ
れば、開度MVθを、目標温度T*,高温水温度TH,
低温水温度TCから演算する(ステップ520)。ここ
で、温度データTDとは、前回に吐水を行ない低温水温
度TCが安定した時点でRAM206に記憶しておいた
低温水温度TCの実測値である。なお、補正期間である
か否かの判断は、上記実施例と同様、種々の手法で行な
うことができる(図17ないし図19参照)。こうして
開度MVθを演算した後、混合弁90のミキシングモー
タ92を制御する(ステップ530)。
【0067】水道から供給される低温水の温度は、季節
的な変動はあるものの、短期間ではほとんど変化しない
と考えて良い。従って、衛生洗浄装置5に電源が投入さ
れた状態で洗浄が行なわれた場合の低温水温度TCを、
その直後の洗浄時における水温と推定しても差し支えな
い。そこで、本洗浄が行なわれているタイミング等で取
り込んだ低温水温度TCを、予めRAM206に温度デ
ータTDとして記憶しておき、次の洗浄における吐水開
始直後の所定期間においては、実測した低温水温度TC
に代えて温度データTDを用いるのである。この結果、
貯湯タンク70内の高温水などの影響により水温サーミ
スタ152が低温水温度TCを高めに検出していても、
その影響を受けることなく、吐水初期のF/F制御を正
確に行なうことができる。
【0068】また、本実施例では、フィードフォワード
制御が行なわれており、上述した各種補正がなされてい
る吐水開始後の所定期間には、混合湯水を洗浄用ノズル
装置16から噴出することなく、プレ洗浄用ノズル17
または排出弁から洋式便器12内に吐水している。従っ
て、吐水開始直後の温度変動の有り得る混合湯水が使用
者の局部に噴出されることがない。更に、本洗浄の前に
はノズル洗浄も行なわれるので、ノズルが清潔に保たれ
るばかりでなく、これらの前洗浄による吐水を通じて、
本洗浄までに混合湯水の温度は極めて安定に制御される
という利点がある。
【0069】次に、本発明の他の構成に基づく実施例に
ついて説明する。図21は、第1実施例の説明に用いた
図4に対応する図面であり、この図に示すように、この
実施例では、水温サーミスタ152を水側分岐流路35
ではなく減圧弁50の更に上流側に設けた。水温サーミ
スタ152の配置場所としては、この他、減圧弁50と
主電磁弁60との間の一次側水主流路32でもよい。こ
の場合には、主電磁弁60および減圧弁50の存在によ
り、水温サーミスタ152は、低温水温度TCの検出に
おいて、貯湯タンク70内の高温水の影響を受けること
がない。従って、吐水開始直後においても特に低温水温
度TCの検出ずれに起因する補正処理や水温の推定処理
等を行なう必要がない。
【0070】なお、図21の例では、水温サーミスタ1
52の配設位置を熱源である貯湯タンク70から遠ざ
け、減圧弁50や主電磁弁60で熱的に遮断する構成と
してが、貯湯タンク70からに熱的に遮断されていれば
良く、水温サーミスタ152が水側分岐流路35に配設
されていても、例えば断熱材により配管からの伝熱が完
全に遮断されている構成、あるいは水道水が循環する循
環路を水温サーミスタ152の近傍に設けて水温サーミ
スタ152を水道水で冷却する構成等であっても差し支
えない。
【0071】以上、本発明のいくつかの実施例について
説明したが、本発明はこれらの実施例に何等限定される
ものではなく、例えば、ビデ洗浄のみの装置に適用した
構成、貯湯タンク70に貯留する湯温が60℃よりかな
り高い構成、あるいは本洗浄時にはフィードフォワード
制御を全く行なわない構成など、その要旨を逸脱しない
範囲内において、種々の態様で実施されるものであるこ
とは勿論である。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1な
いし11にかかる衛生洗浄装置によれば、オープン制御
において、混合弁における湯水の混合比を理論混合比よ
り湯側開放方向となるよう補正する。従って、低温水の
温度を実際の水温より高い温度に誤認した場合でも、混
合湯水の温度は速やかに目標温度に向けて上昇するとい
う優れた効果を奏する。
【0073】また、請求項12または13記載の衛生洗
浄装置によれば、混合湯水の吐出開始後の所定期間にお
けるオープン制御において低温水の温度を推定すること
で混合湯水の温度を適正に制御する。従って、吐水開始
直後に低温水の温度の検出の如何に関わらず、混合湯水
の温度を、目標温度に向けて速やかに制御することがで
きるという優れた効果を奏する。
【0074】更に、請求項14または15記載の衛生洗
浄装置は、低温水の温度を検出する低温水温検出手段を
貯留タンクの高温水から熱的に絶縁された位置に設けて
おり、低温水の温度を貯湯タンクの高温水の温度の影響
を受けることなく正しく検出する。従って、この衛生洗
浄装置によれば、吐水開始直後のオープン制御におい
て、混合湯水の温度を、目標温度に向けて速やかに制御
することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る衛生洗浄装置5を搭載
した洋式便器12を示す外観図である。
【図2】洋式便器12及びその周辺装置の断面図であ
る。
【図3】衛生洗浄装置5における湯水の流れを示す説明
図である。
【図4】温水調節装置10の構成を示す概略構成図であ
る。
【図5】ミキシングユニットAの概略構造を示す斜視図
である。
【図6】ミキシングユニットAにおける混合弁90の構
造を示す断面図である。
【図7】混合弁90におけるロータ95とステータ96
の形状を示す平面図である。
【図8】ロータ95とステータ96による湯水の混合の
様子を説明する分解斜視図である。
【図9】電子制御装置200を中心とする温水調節装置
10の電気的な構成を示すブロック図である。
【図10】保護回路210の構成例を示す回路図であ
る。
【図11】おしり洗浄ボタン174が操作された場合に
実行される一連の洗浄処理の内容を示すフローチャート
である。
【図12】同じくその場合の各部の動作を示すタイミン
グチャートである。
【図13】洗浄処理におけるフィードフォワード(F/
F)制御の概要を示すフローチャートである。
【図14】補正処理の一例を要部のみ示すフローチャー
トである。
【図15】補正処理の他の例の要部のみ示すフローチャ
ートである。
【図16】同じく補正処理の他の例の要部のみ示すフロ
ーチャートである。
【図17】補正期間を判断する処理の要部のみ示すフロ
ーチャートである。
【図18】補正期間を判断する他の処理例の要部のみ示
すフローチャートである。
【図19】同じく補正期間を判断する他の処理例の要部
のみ示すフローチャートである。
【図20】本発明の他の構成例におけるフィードフォワ
ード制御の概要を示すフローチャートである。
【図21】本発明の他の構成例を説明する概略構成図で
ある。
【符号の説明】
5…衛生洗浄装置 10…温水調節装置 12…洋式便器 14…本体 16…洗浄用ノズル装置 16a…洗浄用ノズル 17…プレ洗浄用ノズル 18…操作パネル 20…操作部 22…便座 24…便蓋 26…洗浄水タンク 27…分岐金具 28…フレキホース 29…給水アダプタ 32…一次側水主流路 34…湯側分岐流路 35…水側分岐流路 36…湯側流出流路 38…混合流路 42…吐水流路 44…バイパス流路 50…減圧弁 52…ハウジング 52A…出口 52B…入口 60…主電磁弁 62…ソレノイドコイル 70…貯湯タンク 72…ヒータ 73…温度調節装置 74…サブタンク 75…フロートスイッチ 76…温度ヒューズ 80…第1バキュームブレーカ 90…混合弁 91…ハウジング 92…ミキシングモータ 93…シャフト 94…ばね 95…ロータ 95a…通路 96…ステータ 96…ロータ 97,98…連通孔 97…連通孔 98…連通孔 99…パッキング 100…第2バキュームブレーカ 110…流量調節ユニット 112…流調モータ 116…ノズルモータ 130…バイパス弁 152…水温サーミスタ 154…湯温サーミスタ 156…混合温サーミスタ 158…リミッタサーミスタ 162…着座センサ 174…おしり洗浄ボタン 176…ビデ洗浄ボタン 177…停止ボタン 178…温度設定ボタン 182…水量調節ボタン 200…電子制御装置 202…CPU 204…ROM 206…RAM 207…入力処理回路 208…出力処理回路 210…保護回路 212…抵抗器 216…コンデンサ 218…積分回路 220…コンパレータ 222…抵抗器 224…抵抗器 230…リレー 232…リレーコイル 234…スイッチ 236…ダイオード A…ミキシングユニット B…熱交換ユニット C…流調バイパスユニット D…ノズルユニット MVθ…開度 T*…目標温度 TC…低温水温度 TD…温度データ TH…高温水温度 TM…混合湯水温度 Td…所定時間 Th…リミット温度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 司 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 原口 俊尚 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 仁木 滋 神奈川県横浜市戸塚区前田町100番地 小 糸工業株式会社内 (72)発明者 関澤 恵一 神奈川県横浜市戸塚区前田町100番地 小 糸工業株式会社内 (72)発明者 諸井 基規 神奈川県横浜市戸塚区前田町100番地 小 糸工業株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給水源から供給される水をヒータにより
    加熱し、高温水として貯留する貯留タンクと、 該貯留タンクからの高温水と給水源からの低温水とを、
    混合比を変更可能に混合する混合弁と、 該混合弁における混合比を可変する混合比可変手段と、 該混合弁から吐水される混合湯水を洗浄用に噴出する洗
    浄用ノズルと、 前記混合弁により混合された混合湯水の温度を検出し、
    前記混合比可変手段を制御して該混合湯水の温度を目標
    温度に近づけるフィードバック制御を行なう第1の制御
    手段と、 前記低温水の温度を検出する低温水温検出手段と、 前記混合湯水の吐出開始後の所定期間、少なくとも前記
    目標温度および前記検出された低温水の温度を基に演算
    される理論混合比で、前記混合比可変手段をオープン制
    御し、前記混合湯水の温度を所定の制御温度に制御する
    第2の制御手段と、 前記第2の制御手段によるオープン制御の初期におい
    て、前記混合弁における湯水の混合比が、前記理論混合
    比より湯側開放方向になるよう該オープン制御を補正す
    る補正手段とを備えた衛生洗浄装置。
  2. 【請求項2】 前記補正手段は、前記第2の制御手段が
    前記オープン制御に用いる目標温度を、第2の制御手段
    により設定可能な範囲で、高い温度に補正する手段であ
    る請求項1に記載の衛生洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前記補正手段は、前記第2の制御手段が
    前記オープン制御に用いる前記低温水の温度を低い温度
    に補正する手段である請求項1記載の衛生洗浄装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の衛生洗浄装置であって、 前記第2の制御手段は、前記オープン制御に前記高温水
    の温度を用いるものであり、 前記補正手段は、該第2の制御手段に用いる前記高温水
    を低い温度に補正する手段である衛生洗浄装置。
  5. 【請求項5】 前記補正手段は、該補正を実施する期間
    を定める補正期間設定手段を有する請求項1ないし4記
    載の衛生洗浄装置。
  6. 【請求項6】 前記補正期間設定手段は、該期間を、前
    記混合弁から吐水される混合湯水の温度が、前記目標温
    度に略同一となるまでの期間として設定する手段である
    請求項5記載の衛生洗浄装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の衛生洗浄装置であって、 前記補正期間設定手段は、前記期間を、前記供給源から
    の低温水の温度が安定するまでの期間としての設定する
    手段である衛生洗浄装置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の衛生洗浄装置であって、 前記補正期間設定手段は、前記期間を、低温水の温度変
    化が所定未満となった時までとして設定する手段である
    衛生洗浄装置。
  9. 【請求項9】 前記補正期間設定手段は、前記期間を予
    め定めた所定時間として設定する手段である請求項5記
    載の衛生洗浄装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9記載の衛生洗浄装置
    であって、 少なくとも前記オープン制御の初期において、前記混合
    弁から吐水される混合湯水を前記洗浄用ノズルから噴出
    する経路以外の経路に吐水する吐水手段を備えた衛生洗
    浄装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の衛生洗浄装置であっ
    て、 前記吐水手段は、前記混合弁から吐水される混合湯水
    を、少なくとも排水用水路または便器の洗浄水路,前記
    洗浄用ノズルの洗浄水路のいずれか一つに吐水する手段
    である衛生洗浄装置。
  12. 【請求項12】 給水源から供給される水をヒータによ
    り加熱し、高温水として貯留する貯留タンクと、 該貯留タンクからの高温水と給水源からの低温水とを、
    混合比を変更可能に混合する混合弁と、 該混合弁における混合比を可変する混合比可変手段と、 該混合弁から吐水される混合湯水を洗浄用に噴出する洗
    浄用ノズルと、 前記混合弁により混合された混合湯水の温度を検出し、
    前記混合比可変手段を制御して該混合湯水の温度を目標
    温度に近づけるフィードバック制御を行なう第1の制御
    手段と、 前記混合湯水の吐出開始後の所定期間、前記供給源から
    の低温水の温度を推定する低温水温推定手段と、 少なくとも前記所定期間、少なくとも前記目標温度およ
    び前記推定された低温水の温度に基づいて、前記混合比
    可変手段をオープン制御し、前記混合湯水の温度を所定
    の制御温度に制御する第2の制御手段と、 を備えた衛生洗浄装置。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の衛生洗浄装置であっ
    て、 前記供給源からの低温水の温度を検出する低温水温検出
    手段を備えると共に、 前記第2の制御手段が、該低温水温検出手段により検出
    される温度が実際の低温水の温度に略同一となった後
    は、前記低温水温推定手段により推定された温度に代え
    て、前記低温水温検出手段により検出された温度を用い
    ることを特徴とする衛生洗浄装置。
  14. 【請求項14】 給水源から供給される水をヒータによ
    り加熱し、高温水として貯留する貯留タンクと、 該貯留タンクからの高温水と給水源からの低温水とを、
    混合比を変更可能に混合する混合弁と、 該混合弁における混合比を可変する混合比可変手段と、 該混合弁から吐水される混合湯水を洗浄用に噴出する洗
    浄用ノズルと、 前記混合弁により混合された混合湯水の温度を検出し、
    前記混合比可変手段を制御して該混合湯水の温度を目標
    温度に近づけるフィードバック制御を行なう第1の制御
    手段と、 前記貯留タンクに貯留された高温水から熱的に絶縁され
    た位置に設けられ、前記給水源からの低温水の温度を検
    出する低温水温検出手段と、 前記混合湯水の吐出開始後の所定期間、少なくとも前記
    目標温度および前記検出された低温水の温度に基づい
    て、前記混合比可変手段をオープン制御し、前記混合湯
    水の温度を所定の制御温度に制御する第2の制御手段と
    を備えた衛生洗浄装置。
  15. 【請求項15】 請求項12または14記載の衛生洗浄
    装置であって、 少なくとも前記オープン制御の初期において、前記混合
    弁から吐水される混合湯水を前記洗浄用ノズルから噴出
    する経路以外の経路に吐水する吐水手段を備えた衛生洗
    浄装置。
JP6677795A 1995-02-28 1995-02-28 衛生洗浄装置 Withdrawn JPH08232327A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013545908A (ja) * 2010-10-19 2013-12-26 プレザノ アクチェンゲゼルシャフト シャワートイレの水を加熱する装置
JP2016044413A (ja) * 2014-08-20 2016-04-04 Toto株式会社 衛生洗浄装置

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