JPH08232325A - トイレ用洗浄装置 - Google Patents

トイレ用洗浄装置

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JPH08232325A
JPH08232325A JP6677895A JP6677895A JPH08232325A JP H08232325 A JPH08232325 A JP H08232325A JP 6677895 A JP6677895 A JP 6677895A JP 6677895 A JP6677895 A JP 6677895A JP H08232325 A JPH08232325 A JP H08232325A
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JP
Japan
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temperature
water
cleaning
hot water
thermistor
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Application number
JP6677895A
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English (en)
Inventor
Takahiro Yanagawa
恭廣 柳川
Tsukasa Murakami
司 村上
Yasushi Inma
康 因間
Shigeru Niki
滋 仁木
Keiichi Sekizawa
恵一 関澤
Motoki Moroi
基規 諸井
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Toto Ltd
Koito Industries Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Koito Industries Ltd
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  • Bidet-Like Cleaning Device And Other Flush Toilet Accessories (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 衛生洗浄装置において、洗浄動作時以外の所
定期間の高温吐水回避動作を、洗浄動作時の動作と異な
らせる。 【構成】 衛生洗浄装置が備える保護回路210は、洗
浄水の温度を検出するリミッタサーミスタ158と、高
温検知切換回路240と、コンパレータ220と、コン
パレータ220から出力される信号に基づき洗浄水の流
動を司る主電磁弁60を閉弁するリレー230とを備え
る。高温検知切換回路240が備える抵抗242とリレ
ー246の接点244は並列に設置され、リレー246
は、局所の洗浄処理時はオフ(接点244は閉)、吐水
開始から洗浄処理に至るまではオン(接点244は開)
とされる。この結果、洗浄処理前は、洗浄処理時に比し
て洗浄水の温度が高くなるまでオンオフでコンパレータ
220の出力信号は反転せず、主電磁弁60は閉弁され
ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トイレ用洗浄装置に関
し、詳しくは温水を洗浄用ノズルから噴出して局所を洗
浄するトイレ用洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のトイレ用洗浄装置として
は、湯水を混合する混合弁から温水を噴出して局所を洗
浄する洗浄用ノズルに至る管路に温度センサを設け、こ
の温度センサにより検出される温水の温度が所定温度以
上となったとき、洗浄用ノズルからの温水の噴出を停止
させるものが知られている。この装置では、水道水を貯
湯タンクへ供給し、ヒータで加熱して所定温度の湯を貯
湯する。そして、この貯湯タンクからの湯と水道水(冷
水)とを混合弁で混合し、温度センサで検出した混合し
た温水の温度が目標設定温度となるまで、局所の洗浄以
外の用途(例えば、洗浄用ノズルの洗浄等)に使用し、
その後に洗浄用ノズルから噴出させて局所を洗浄する。
【0003】この装置では、吐水開始から洗浄終了ま
で、所定時間毎に温度センサで温水の温度を検出し、目
標設定温度とに偏差が生じた場合には、その偏差を打ち
消す方向に湯水の混合比を調整するよう混合弁を駆動す
る。そして、外乱等により湯水の混合比が変わり、温度
センサにより検出した温水の温度が所定温度以上となる
と、管路に設けられた電磁弁を閉弁して洗浄用ノズルか
らの噴出を停止して、非所望の高温の温水が洗浄用ノズ
ルから噴出するのを防止している。なお、この場合の所
定温度(電磁弁を閉弁する温度)は、この装置により温
水が局所に直接接触することから、人が我慢できる程度
の温度(例えば、45℃)に設定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このト
イレ用洗浄装置では、吐水開始直後の湯水の混合比が正
確でなく温度センサの動作が不安定なときに、温水が一
時的に所定温度以上となった場合でも電磁弁が閉弁して
しまい、洗浄できないという問題があった。吐水開始直
後は、まず管路に停滞している水が混合され、その後こ
の停滞水と温度を異にする水道水が混合される。このた
め、水道水の温度に基づいて混合比を定めると、吐水さ
れる温水の温度は、停滞水が混合されている間は目標設
定温度に一致せず、停滞水の温度によっては、温水が一
時的に所定温度以上になることもある。また、吐水開始
直後は、温度センサ自体も暖められていないから、温水
の正確な温度の測定も困難となり、場合によっては、温
水が一時的に所定温度以上になることもある。このよう
な場合でも、水道水が混合され、温度センサが暖められ
れば、ほぼ目標設定温度の温水が吐水される。
【0005】また、高温の湯を貯湯するタイプのトイレ
用洗浄装置では、湯を吐水したい場合(例えば、洗浄用
ノズルを湯で洗浄する場合など)もあるが、上記トイレ
用洗浄装置では、湯を吐水することができないという問
題もあった。また、高温水を貯湯しているため、特に夏
季は製品内部の温度が上昇し、前記所定温度を超えてし
まい、前記高温水回避手段が誤動作するという問題も確
認された。
【0006】本発明のトイレ用洗浄装置は、こうした問
題を解決し、局所を洗浄する洗浄動作時以外の所定期間
の高温検知動作を、洗浄動作時の高温検知動作と異なら
せることを目的とし、次の構成を採った。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のトイレ用洗浄装
置は、温水を洗浄用ノズルから噴出して局所を洗浄する
トイレ用洗浄装置であって、前記洗浄用ノズルへ流れる
温水の温度を検出する温度検出手段と、該検出された温
度が第1の所定温度以上になったとき、前記洗浄用ノズ
ルへの温水の流れを停止する高温吐水回避手段と、前記
洗浄用ノズルから温水を噴出して局所を洗浄する洗浄動
作時以外の所定期間のとき、前記高温吐水回避手段に拘
わらず、前記検出された温度が少なくとも前記第1の所
定温度より高い第2の所定温度以上となるまで前記洗浄
用ノズルへの温水の流れを許容する高温吐水許容手段と
を備えたことを要旨とする。
【0008】ここで、前記トイレ用洗浄装置において、
前記所定期間は、吐水開始から前記洗浄動作開始までの
間の一定期間である構成とすることもできる。また、前
記トイレ用洗浄装置において、前記所定期間は、前記洗
浄動作終了後の一定時間である構成とすることもでき
る。
【0009】
【作用】以上のように構成された本発明のトイレ用洗浄
装置は、温度検出手段により検出された洗浄用ノズルへ
流れる温水の温度が第1の所定温度以上になったとき、
高温吐水回避手段が、洗浄用ノズルへの温水の流れを停
止する。高温吐水許容手段は、洗浄用ノズルから温水を
噴出して局所を洗浄する洗浄動作時以外の所定期間のと
き、高温吐水回避手段に拘わらず、温度検出手段により
検出された温度が少なくとも第1の所定温度より高い第
2の所定温度以上となるまで洗浄用ノズルへの温水の流
れを許容する。ここで、高温吐水許容手段には、温水の
温度が第1の所定温度より高い第2の所定温度となった
ときに洗浄用ノズルへの温水の流れ停止するものを含む
他、温水の温度がいくら高くなっても洗浄用ノズルへの
温水の流れを停止しないものも含まれる。
【0010】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。図1は本発明の好適な一実施例である衛生洗浄
装置5およびこの衛生洗浄装置5を装着した洋式便器1
2の外観図、図2は図1の洋式便器12及び衛生洗浄装
置5の一部における断面図、図3は衛生洗浄装置5の構
成の概略を示すブロック図である。
【0011】衛生洗浄装置5は、図1に示すように、洋
式便器12に装着されるものであり、図3に示すよう
に、水道水の圧力を減圧する減圧弁50と、水道水の供
給をその開閉により司る主電磁弁60と、水道水を一時
貯水するサブタンク74と、水道水を所定温度(例え
ば、60℃)に加熱して貯湯する貯湯タンク70と、貯
湯タンク70からの湯と水道水とを混合する混合弁90
と、混合弁90により混合された洗浄水を局部に噴出す
る洗浄用ノズル装置16と、洋式便器12の内壁面に向
けて吐水するプレ洗浄用ノズル17(図2)と、操作を
行なう操作パネル18を備えた操作部20と、操作部2
0からの信号や後述する各種センサからの検出信号を入
力して主電磁弁60や混合弁90等を駆動制御する電子
制御装置200と、洗浄用ノズル16aから高温の温水
が吐水するのを回避する保護回路210とを備える。な
お、実施例では、便座22および便蓋24も衛生洗浄装
置5に開閉自在に取り付けられている。
【0012】また、洋式便器12の後上部には、洗浄水
タンク26が装着されており、この洗浄水タンク26に
は、洗浄水を供給する水道配管が接続されている。ま
た、水道配管は、図示しない分岐金具及び連結管を介し
て衛生洗浄装置5に接続されており、これに給水してい
る。
【0013】減圧弁50は、一次側水主流路32の水源
の急激な上昇に対し、衛生洗浄装置5自体を保護するた
めに設けられた調圧弁で、その上流側は水道配管に接続
され、下流側は一次側水主流路32により主電磁弁60
に接続されている。主電磁弁60は、ソレノイドコイル
62への通電のオンオフにより開閉するソレノイドバル
ブとして構成されている。主電磁弁60は、湯側分岐流
路34およびサブタンク74を介して貯湯タンク70に
接続されている。また、主電磁弁60は、水側分岐流路
35により混合弁90に接続されている。なお、主電磁
弁60のソレノイドコイル62は、導電ラインにより電
子制御装置200および保護回路210に接続されてい
る。
【0014】貯湯タンク70およびサブタンク74は造
成樹脂により形成されている。貯湯タンク70は、貯留
した水を加熱するヒータ72と、貯留した水の温度を検
出する湯温サーミスタ154を備える。ヒータ72は、
貯湯タンク70に並設された温度調節装置73によりオ
ンオフ制御され、貯留した水を所定温度(例えば、60
℃)に調節する。温度調節装置73および湯温サーミス
タ154は、導電ラインにより電子制御装置200に接
続されている。
【0015】貯湯タンク70は、高温水を流出させるた
めの湯側流出流路36により混合弁90に接続されてい
る。湯側流出流路36には、第1バキュームブレーカ8
0が貯湯タンク70の水位より高い位置に設けられてい
る。第1バキュームブレーカ80は、図示しないが、内
部に備える弁体が着座する弁座に切欠が設けてあり、貯
湯タンク70の圧力が低下して弁体が弁座に着座する
と、その後外部から貯湯タンク70内に空気を導入し、
貯湯タンク70内にエアギャップを形成する。こうした
エアギャップを形成することにより、非吐水時に高温水
が熱伝導や対流現象により混合弁90側へ流出するのを
防止している。
【0016】混合弁90は、湯側流出流路36に接続さ
れた湯側流路と水側分岐流路35に接続された水側流路
の流路面積を変更することにより湯水混合比を変えるモ
ータ駆動によるロータリ式の電磁弁である。混合弁90
は、導電ラインにより電子制御装置200に接続されて
おり、電子制御装置200による駆動制御を受ける。混
合弁90は、混合流路38および吐水流路42により洗
浄用ノズル装置16に接続されている。また、混合弁9
0は、混合流路38およびバイパス流路44によりプレ
洗浄用ノズル17に接続されている。
【0017】混合流路38には、第2バキュームブレー
カ100が貯湯タンク70の上面と同一の水位に設置さ
れている。第2バキュームブレーカ100は、第1バキ
ュームブレーカ80とほぼ同様な構成であるが、弁座に
切欠きが形成されていない点が異なる。この第2バキュ
ームブレーカ100は、混合流路38からの水圧で開弁
するが、仮に混合流路38に負圧が生じた場合にも、混
合流路38へ流体は流れない。
【0018】また、混合流路38の混合弁90の下流側
近傍には、混合温サーミスタ156およびリミッタサー
ミスタ158が設置されており、第2バキュームブレー
カ100の下流側には、吐水温サーミスタ159が設置
されている。混合温サーミスタ156および吐水温サー
ミスタ159は、導電ラインにより電子制御装置200
に接続されており、リミッタサーミスタ158は、導電
ラインにより保護回路210に接続されている。
【0019】吐水流路42には、流量調節ユニット11
0が設置されている。流量調節ユニット110は、おし
り洗浄とビデ洗浄とを切り換えると共に、洗浄用ノズル
16aから噴出する洗浄水の流量を調節するものであ
る。ここで、流量調節ユニット110を混合弁90の下
流側に設けているが、これは以下の理由による。流量調
節ユニット110における流量調節に伴う一次側圧力と
二次側圧力の変動値は、一次側圧力の方が小さい。混合
弁90は、湯側流路と水側流路の開口面積を変更するこ
とにより高温水と低温水の混合比を変える弁であるが、
その圧力変動により混合比に大きな影響を受ける。そこ
で流量調節ユニット110の圧力変動の小さい一次側流
路に混合弁90を接続したのである。なお、流量調節ユ
ニット110は、導電ラインにより電子制御装置200
に接続されている。
【0020】洗浄用ノズル装置16は、局部に向けて洗
浄水を噴出するものであり、モータ16bより洗浄用ノ
ズル16aが洗浄使用時に進出し、非使用時やノズル洗
浄時に後退するものである。
【0021】バイパス流路44には、非通電時が開とな
る電磁式のバイパス弁130が設置されている。バイパ
ス弁130は、導電ラインにより電子制御装置200に
接続されており、その開閉によりプレ洗浄用ノズル17
からの吐水を司る。プレ洗浄用ノズル17は、図2に示
すように、洗浄水を洋式便器12の内壁面に向けて噴出
するよう噴出口が設けられている。
【0022】操作部20には、各種のスイッチが設けら
れている。すなわち、後述する図4に示すように、おし
り洗浄ボタン174、ビデ洗浄ボタン176、停止ボタ
ン177、吐水温度の調節用の温度設定ボタン178及
び水量調節用の水量調節ボタン182等が設けられてい
る。また、便座22には、人の便座22への着座を検出
する着座センサ162が設けられている。着座センサ1
62としては、例えば、便座22の内部に設けた圧力セ
ンサを用いることができる。なお、操作部20および着
座センサ162は、導電ラインにより電子制御装置20
0に接続されている。
【0023】図4は、衛生洗浄装置5の電気的な構成を
電子制御装置200を中心として示すブロック図であ
る。電子制御装置200は、マイクロコンピュータを中
心とする論理演算回路として構成されており、詳しく
は、予め設定された制御プログラムに従って洗浄水の温
度等を制御するための各種演算処理を実行するCPU2
02と、CPU202で各種演算処理を実行するのに必
要な制御プログラムや制御データ等が予め格納されたR
OM204と、同じくCPU202で各種演算処理を実
行するのに必要な各種データが一時的に読み書きされる
RAM206と、上記各センサからの検出信号や操作部
20の各種スイッチからの信号を入力してCPU202
の処理可能な信号に変換する入力処理回路207と、C
PU202での演算結果に応じて主電磁弁60や温度調
節装置73,リレー246等に駆動信号を出力する出力
処理回路208等を備えている。
【0024】図5は、保護回路210の構成を例示する
回路図である。図示するように、リミッタサーミスタ1
58には、高温検知切換回路240および抵抗212が
直列に接続されており、リミッタサーミスタ158およ
び高温検知切換回路240と抵抗212との分圧が抵抗
214及びコンデンサ216から構成されるノイズ防止
用の積分回路218に加えられる。積分回路218の電
圧は、コンパレータ220のマイナス端子に加えられ
る。コンパレータ220のプラス端子には、抵抗222
と抵抗224の分圧が基準電圧として加えられている。
コンパレータ220の出力端子は、リレー230のリレ
ーコイル232に接続され、リレー230のスイッチ2
34は、主電磁弁60のソレノイドコイル62に直列に
接続されている。なお、ダイオード236は、リレーコ
イル232の逆起電力吸収用ダイオードである。
【0025】高温検知切換回路240は、抵抗242
と、リレー246と、ノーマルクローズのリレー246
の接点244とから構成されている。抵抗242とリレ
ー246の接点244は、並列に配列されており、それ
ぞれの一方の端子はリミッタサーミスタ158に接続さ
れており、それぞれの他方の端子は抵抗212に接続さ
れている。したがって、リレー246がオフのときに
は、リレー246の接点244は閉じているから、リミ
ッタサーミスタ158と抵抗212とを短絡結線し、リ
レー246がオンのときには、リレー246の接点24
4は開いているからリミッタサーミスタ158,抵抗2
42および抵抗212がシリーズに接続された状態とな
る。なお、リレー246は、導電ラインにより電子制御
装置200に接続されており、電子制御装置200によ
るオンオフ制御を受ける。
【0026】こうした構成により保護回路210は、次
のように動作する。まず、リレー246がオフのときの
動作について説明する。いま、リミッタサーミスタ15
8が第1所定温度TH1(例えば、45℃)以下の場合
には、コンパレータ220のマイナス端子には、基準電
圧より低い電圧が加えられているから、出力端子は、H
レベルに保持されてリレーコイル232は励磁されず、
スイッチ234は閉成している。よって、主電磁弁60
は、電子制御装置200の出力によりオンオフ制御され
る。なお、電子制御装置200自体にも、混合温サーミ
スタ156および吐水温サーミスタ159の検出温度T
1,T2と、第1所定温度TH1(例えば、45℃)と
を比較して、高温検出時には主電磁弁60を閉弁し、吐
水を停止するフローが組み込まれている。
【0027】一方、リミッタサーミスタ158が第1所
定温度TH1以上になった場合には、その負抵抗特性か
らコンパレータ220のマイナス端子にプラス端子より
高い電圧が入力される。これにより、コンパレータ22
0の出力端子はLレベルに反転し、リレーコイル232
に電流が流れるから、スイッチ234が開く。これによ
り、主電磁弁60のソレノイドコイル62が非通電状態
になり、主電磁弁60が閉じることになる。したがっ
て、リミッタサーミスタ158が第1所定温度TH1以
上を検出したときに、ハード的な回路の動作により主電
磁弁60が閉じられる。
【0028】次にリレー246がオンのときの動作につ
いて説明する。リミッタサーミスタ158が第1所定温
度TH1以上となっても、リミッタサーミスタ158に
抵抗242が直列に接続されているから、リミッタサー
ミスタ158と抵抗242との合成抵抗が第1所定温度
TH1のリミッタサーミスタ158における抵抗値以下
になるまでは、コンパレータ220のマイナス端子に
は、基準電圧より低い電圧が加えられる。したがって、
コンパレータ220の出力端子は、Hレベルに保持され
てリレーコイル232は励磁されず、スイッチ234は
閉成した状態を保つ。リミッタサーミスタ158が第1
所定温度TH1より高い第2所定温度TH2(例えば、
50℃)となり、リミッタサーミスタ158と抵抗24
2との合成抵抗が第1所定温度TH1のリミッタサーミ
スタ158における抵抗値以下になると、コンパレータ
220のマイナス端子にはプラス端子より高い電圧が入
力されるから、コンパレータ220の出力端子はLレベ
ルに反転し、リレーコイル232に電流が流れ、スイッ
チ234は開く。
【0029】ここで、抵抗242の抵抗値は次のように
決定する。図6は、リミッタサーミスタ158の温度と
抵抗値との関係の一例を示すグラフである。図示するよ
うに、リミッタサーミスタ158は負抵抗特性をしめす
から、抵抗242の抵抗値は、第1所定温度TH1のと
きのリミッタサーミスタ158の抵抗値R1と第2所定
温度TH2のときのリミッタサーミスタ158の抵抗値
R2との差である値△Rに設定すればよい。そして、抵
抗212,抵抗222および抵抗224の抵抗値は、リ
レー246の接点244が閉じている状態で、リミッタ
サーミスタ158が第1所定温度TH1になったとき、
即ちリミッタサーミスタ158の抵抗値が値R1になっ
たときに、コンパレータ220のマイナス端子に基準電
圧より低い電圧が加えられるように選ぶ。すると、リレ
ー246の接点244が開いている状態では、リミッタ
サーミスタ158が第2所定温度TH2になったとき
に、リミッタサーミスタ158と抵抗242の合成抵抗
値が値R1となって、コンパレータ220の出力端子が
Lレベルに反転する。
【0030】次に、こうして構成された衛生洗浄装置5
の動作、すなわち衛生洗浄装置5の電子制御装置200
により実行されるプログラム洗浄処理について説明す
る。プログラム洗浄処理は、着座センサ162がオンを
検出しているときに操作パネル18のおしり洗浄ボタン
174かビデ洗浄ボタン176が押されたときに実行さ
れ、前洗浄処理、本洗浄処理及び後洗浄処理から構成さ
れている。図7は前洗浄処理を例示するフローチャー
ト、図8は前洗浄処理の最中に所定時間毎に繰り返し実
行されるフィードフォワード制御ルーチンを例示するフ
ローチャート、図9は本洗浄処理を例示するフローチャ
ート、図10は後洗浄処理を例示するフローチャートで
ある。また、図11は、これらの処理が実行されたとき
の主電磁弁60,バイパス弁130,洗浄用ノズル装置
16,流量調節ユニット110および混合弁90の動作
のを示すタイミングチャートである。図11に示すよう
に、プログラム洗浄処理が開始される前、すなわち着座
センサ162がオンを検出する前は、主電磁弁60は閉
じており、バイパス弁130は開いている。また、流量
調節ユニット110は止の位置となっている。また、混
合弁90は、前回このプログラム洗浄処理が終了したと
きの開度となっている。以下に、着座センサ162がオ
ンを検出しているときに操作パネル18のおしり洗浄ボ
タン174が押されたときの動作について説明する。
【0031】おしり洗浄ボタン174が押されると、プ
ログラム洗浄処理のうち、まず、前洗浄処理が実行され
る。この処理が実行されると、CPU202は、出力処
理回路208を介してリレー246に駆動信号を出力
し、リレー246をオン(接点244は開)とする(ス
テップS100)。続いて、同じく出力処理回路208
を介して主電磁弁60に駆動信号を出力し、ソレノイド
コイル62に通電することにより主電磁弁60を開弁す
る(ステップS105)。このとき、流量調節ユニット
110が止の位置にあり、バイパス弁130が開弁され
ていることからプレ洗浄用ノズル17から吐水が開始さ
れる。
【0032】続いて、水温サーミスタ152の検出温度
TCと湯温サーミスタ154の検出温度THを入力処理
回路207を介して読み込むと共に(ステップS11
0)、現在設定されている目標設定温度TmをRAM2
06から読み込む(ステップS120)。ここで読み込
む目標設定温度Tmは、前回このプログラム洗浄処理を
終了したときに設定されていた目標設定温度Tmであ
り、前回のプログラム洗浄処理から今回の処理までに電
源オフされた場合には、予め設定された温度(例えば、
40℃)が用いられる。読み込んだ検出温度TCと検出
温度THと目標設定温度Tmとから次式(1)に基づい
て混合弁90の混合比を演算し、その混合比となるよう
混合弁90を駆動する(ステップS130)。
【0033】 V=(Tm−TC)/(TH−TC) …(1)
【0034】そして、バイパス弁130を閉じ(ステッ
プS140)、流量調節ユニット110をおしり洗浄側
へ開弁する(ステップS150)。このとき、プレ洗浄
用ノズル17からの吐水が停止され、洗浄用ノズル16
aから洗浄水が噴出するが、洗浄用ノズル16aは進出
しておらず後退位置にあり図示しないシリンダに収納さ
れた状態にあるため、噴出された洗浄水は、シリンダに
よって反射し、ノズル噴出口を洗浄する。
【0035】こうしたノズル噴出口の洗浄を所定時間
(例えば、2秒)行なうと(ステップS160)、ノズ
ル噴出口の洗浄が終了したと判断して、流量調節ユニッ
ト110を止の位置に駆動する(ステップS170)。
そして、バイパス弁130を開き(ステップS18
0)、再び、プレ洗浄用ノズル17からの吐水を開始す
る。続いて、洗浄用ノズル16aを所定の位置まで伸出
させて本洗浄の準備をする(ステップS190)。そし
て、リレー246をオフ、即ちリレー246の接点24
4を閉として(ステップS191)、前洗浄処理を終了
する。
【0036】このように、前洗浄処理の最中は、リレー
246をオン(接点244は開)として、保護回路21
0の動作温度を第2所定温度TH2としておくのは次の
理由による。前洗浄処理では、吐水開始時の温度の不安
定な混合湯水を吐水することになるから、場合によって
は、混合湯水の温度が第1所定温度TH1を越えてしま
うことがある。こうした吐水開始時の混合湯水の温度は
変化しやすいから、混合湯水の温度が第1所定温度TH
1を越えても直ちに第1所定温度TH1以下の温度にな
る場合も多い。こうした場合にも保護回路210の動作
温度を第1所定温度TH1として、混合湯水の温度が第
1所定温度TH1を越えたら直ちに主電磁弁60を閉
じ、本洗浄処理を行なわえないのは不合理だからであ
る。
【0037】こうした前洗浄処理の最中には、割込処理
で図8に示すフィードフォワード制御ルーチンが所定時
間毎(例えば、10msec毎)に実行されている。本
ルーチンが実行されると、CPU202は、水温サーミ
スタ152からの検出温度TCおよび湯温サーミスタ1
54からの検出温度THを入力処理回路207を介して
読み込むと共に(ステップS192)、RAM206か
ら目標設定温度Tmを読み込む(ステップS194)。
そして、読み込んだ検出温度TCと検出温度THと目標
設定温度Tmとから上記式(1)に基づいて混合弁90
の混合比を演算し(ステップS196)、その混合比と
なるよう混合弁90を駆動して(ステップS198)、
本ルーチンを終了する。
【0038】こうしたフィードフォワード制御が前洗浄
処理の最中に行なわれることにより、水側分岐流路35
を流れる水が停滞水から水道水に変わり、水温サーミス
タ152で検出される温度が変化しても、洗浄水の温度
を素早く目標設定温度Tm近傍にすることができる。ま
た、前洗浄処理の最中に目標設定温度Tmが変更されて
も、洗浄水の温度を目標設定温度Tm近傍にすることが
できる。
【0039】なお、実施例では、前洗浄処理の最中は、
混合温サーミスタ156および吐水温サーミスタ159
の検出温度T1,T2を無視することにより、電子制御
装置200自体に組み込まれた高温検知時に実行される
吐水停止フローは実行しないようになっている。このよ
うに高温検知時に実行される吐水停止フローを実行しな
い構成とする他、検出温度T1,T2と、第1所定温度
TH1よりも高い第2所定温度TH2(例えば、50
℃)とを比較し、検出温度T1または検出温度T2のい
ずれかが第2所定温度TH2より高くなったときに吐水
停止フローを実行する構成としてもよい。
【0040】前洗浄処理を終了すると、続いて図9に示
す本洗浄処理を行なう。この処理が実行されると、CP
U202は、まず、出力処理回路208を介して流量調
節ユニット110へ駆動信号を出力し、流量調節ユニッ
ト110をおしり洗浄側に開弁すると共に(ステップS
200)、バイパス弁130に駆動信号を出力し、バイ
パス弁130を閉じる(ステップS210)。この動作
により、洗浄水がノズル噴出口から人の局部に向かって
噴出して、洗浄を始める。
【0041】洗浄を開始すると、停止ボタン177が押
されるまで、ノズル噴出口から噴出する洗浄水の温度を
目標設定温度Tmで保つよう、混合温サーミスタ156
および吐水温サーミスタ159により検出される検出温
度T1,T2に基づいてなされる重み付きフィードバッ
ク制御が繰り返し行なわれる(ステップS220ないし
S300)。この重み付きフィードバック制御では、ま
ず、混合温サーミスタ156により検出される検出温度
T1と吐水温サーミスタ159により検出される検出温
度T2を入力処理回路207を介して読み込む(ステッ
プS220)。そして、読み込んだ検出温度T1および
検出温度T2を、それぞれ第1所定温度TH1(45
℃)と比較し(ステップS225)、検出温度T1また
は検出温度T2のいずれかが第1所定温度TH1より大
きいときには、非所望の高温水が流れていると判断して
主電磁弁60を閉弁し(ステップS227)、流量調節
ユニット110を閉弁すると同時にバイパス弁130を
開き(ステップS320)、洗浄用ノズル16aを洗浄
位置まで後退させて(ステップS330)、本洗浄処理
を終了する。検出温度T1および検出温度T2のいずれ
もが第1所定温度TH1以下のときには、現在設定され
ている目標設定温度TmをRAM206から読み込み
(ステップS230)、読み込んだ検出温度T1および
検出温度T2からそれぞれ目標設定温度Tmを減じて偏
差△T1および偏差△T2を算出する(ステップS24
0)。
【0042】偏差△T1および偏差△T2を算出する
と、偏差△T1の絶対値と閾値TRとを比較する(ステ
ップS250)。ここで、閾値TRは、偏差△T1の大
きさによって重み付きフィードバック制御における重み
を変える際の境界値であり、その値は、混合弁90の開
閉速度や混合弁90から混合温サーミスタ156までの
距離,混合弁90から吐水温サーミスタ159までの距
離,混合温サーミスタ156および吐水温サーミスタ1
59の性能等によって定まるものである。このように偏
差△T1の大小によって重み付きフィードバック制御に
おける重みを変えるのは、以下に説明するように、より
きめ細やかな制御を行なうためである。
【0043】なお、実施例では、偏差△T1の絶対値と
閾値TRとを比較したが、偏差△T2の絶対値と閾値T
Rとを比較する構成、偏差△T1の絶対値と偏差△T2
の絶対値とのうちいずれか大きい方と閾値TRとを比較
する構成等も好適である。
【0044】偏差△T1の絶対値と閾値TRとを比較し
て、偏差△T1の絶対値が閾値TRより大きいときに
は、重みm1および重みm2にそれぞれ値L1および値
L2を設定し(ステップS260)、偏差△T1の絶対
値が閾値TR以下のときには、重みm1および重みm2
にそれぞれ値S1および値S2を設定する(ステップS
270)。そして次式(2)により状態量△Tを算出す
る(ステップS280)。
【0045】 △T=m1・△T1+m2・△T2 …(2)
【0046】ここで、重みm1および重みm2は、偏差
△T1および偏差△T2に基づいて混合弁90の湯水の
混合割合をフィードバック制御する際に偏差△T1およ
び偏差△T2に付ける重みである。実施例では、値L
1,L2および値S1,S2は、L1>L2およびS1
<S2となるよう設定されている。偏差△T1の絶対値
が閾値TRより大きいときに重みm1(L1)を重みm
2(L2)より大きくするのは、混合弁90の近傍に設
置された混合温サーミスタ156により検出された検出
温度T1と目標設定温度Tmとの偏差である偏差△T1
の重み付きフィードバック制御の状態量△Tにおける比
重を大きくすることにより、洗浄水の温度を素早く目標
設定温度Tm近傍に変化させると共に、オーバーシュー
トを小さくするためである。また、偏差△T1の絶対値
が閾値TR以下のときに重みm1(S1)を重みm2
(S2)より小さくするのは、洗浄用ノズル16aの近
くに設置された吐水温サーミスタ159により検出され
た検出温度T2と目標設定温度Tmとの偏差である偏差
△T2の重み付きフィードバック制御の状態量△Tにお
ける比重を大きくすることにより、実際の吐水口である
洗浄用ノズル16a近傍の洗浄水の温度を目標設定温度
Tmに保つためである。
【0047】なお、値L1,L2および値S1,S2
は、混合弁90の開閉速度や混合弁90から混合温サー
ミスタ156までの距離,混合弁90から吐水温サーミ
スタ159までの距離,混合流路38および吐水流路4
2の断面積,洗浄用ノズル16aからの噴出流量等によ
って定まるものである。また、値L2および値S1は、
値0であってもかまわない。この場合、偏差△T1の絶
対値が閾値TRより大きいときには、混合温サーミスタ
156により検出された検出温度T1に基づいてフィー
ドバック制御され、偏差△T1の絶対値が閾値TR以下
のときには、吐水温サーミスタ159により検出された
検出温度T2に基づいてフィードバック制御されること
になる。
【0048】状態量△Tが算出されると、この状態量△
Tに制御ゲインKを乗じて混合弁90の駆動量△Sを演
算し(ステップS290)、この駆動量△Sに応じた駆
動信号を出力処理回路208を介して混合弁90に出力
し、混合弁90を駆動する(ステップS300)。そし
て、停止ボタン177が押されたか否かを判断し(ステ
ップS310)、停止ボタン177が押されていなけれ
ば、ステップS220に戻る。
【0049】この重み付きフィードバック制御(ステッ
プS220ないしS300)を繰り返し実行することに
より、本洗浄処理を開始した直後や、洗浄中に目標設定
温度Tmを閾値TRを越えて変更した場合、あるいは外
乱によって湯水の混合割合に変化が生じた場合などに、
偏差△T1の絶対値が閾値TRより大きくなっても、重
みm1および重みm2に値L1および値L2を設定し
て、素早く洗浄水の温度を目標設定温度Tmに近づけ、
偏差△T1を閾値TRより小さくして、重みm1および
重みm2を値S1および値S2に設定し直して、洗浄用
ノズル16a近傍の洗浄水の温度を目標設定温度Tmに
することができる。
【0050】こうした重み付きフィードバック制御は、
停止ボタン177が押されると終了し、CPU202
は、出力処理回路208を介して流量調節ユニット11
0およびバイパス弁130に駆動信号を出力して流量調
節ユニット110を閉弁すると同時にバイパス弁130
を開き(ステップS320)、洗浄用ノズル16aから
の吐水を終了する。流量調節ユニット110を閉じると
同時にバイパス弁130を開くことのは、洗浄終了時に
プレ洗浄用ノズル17から捨て水を行なうことにより、
流量調節ユニット110が完全に閉じるまでに吐水され
る、いわゆる尻撫で吐水を防止するためである。その後
に、洗浄用ノズル16aを洗浄位置まで後退させて(ス
テップS330)、本洗浄処理を終了する。
【0051】本洗浄処理が終了すると、続いて図10に
示す後洗浄処理が実行される。後洗浄処理が実行される
と、CPU202は、まず、混合弁90に出力処理回路
208を介して駆動信号を出力して、混合弁90を水側
いっぱいまで駆動して元の開度まで戻す混合弁90の0
点調整を行なう(ステップS400)。この0点調整
は、次回に実行されるプログラム洗浄処理のフィードフ
ォワード制御を行なうときの混合弁90の位置を調整す
るために行なうものである。したがって、実施例では、
本洗浄を終了した直後に0点調整を行なっているが、本
洗浄の終了から次回の前洗浄処理におけるフィードフォ
ワード制御が実行されるまでなら、何時行なってもよ
い。
【0052】続いて、CPU202は、流量調節ユニッ
ト110をおしり洗浄側に開弁すると共に(ステップS
420)、バイパス弁130を閉じ(ステップS42
0)、洗浄用ノズル16aから洗浄水を噴出させる。こ
のとき、洗浄用ノズル16aは、ノズル前洗浄処理のと
きと同様に、後退位置(図示しないシリンダに収納され
た状態)にあるから、噴出した洗浄水は、シリンダによ
って反射され、ノズル噴出口が洗浄される。こうしたノ
ズル噴出口の洗浄は所定時間(例えば、3秒間)行なわ
れ、所定時間経過すると(ステップS430)、主電磁
弁60を閉じると共にバイパス弁130を開く(ステッ
プS174)。そして、流量調節ユニット110を閉弁
して(ステップS450)後洗浄処理を終了し、プログ
ラム洗浄処理の全処理を終了する。
【0053】こうした本洗浄処理および後洗浄処理の間
は、リレー246はオフ(接点244は閉)であるか
ら、保護回路210の動作温度は第1所定温度TH1で
ある。即ちリミッタサーミスタ158が第1所定温度T
H1以上の温度を検出すると保護回路210が動作し、
主電磁弁60を閉弁して洗浄用ノズル16aから高温水
が吐水されるのを防止している。
【0054】また、こうした保護回路210による高温
吐水の回避の他、実施例では、混合温サーミスタ156
からの検出温度T1に基づいて、45℃以上の温度を検
出したときには、主電磁弁60を閉じると同時に、バイ
パス弁130を開いてプレ洗浄用ノズル17から吐水す
る。これにより貯湯タンク70の高温水を十分に低めて
いない高温水が吐水されるのを防止して安全性を高めて
いる。また、実施例の衛生洗浄装置5では、バイパス弁
130として非通電時に開いている常開弁を用いている
から、電子制御装置200等が故障しても、洗浄用ノズ
ル16aから高温水が吐水されることがなく、高い安全
性を備えたものとなっている。
【0055】以上説明した実施例の衛生洗浄装置5によ
れば、前洗浄処理の最中は、保護回路210の動作温度
を第1所定温度TH1より高い第2所定温度TH2とし
たから、吐水開始時の温度の不安定な混合湯水を吐水
し、一時的に混合湯水の温度が第1所定温度TH1を越
えても、混合湯水が第2所定温度TH2を越えなけれ
ば、処理を停止することがなく、本洗浄処理を行なうこ
とができる。しかも、本洗浄処理の最中は、保護回路2
10の動作温度を第1所定温度TH1とするので、本洗
浄処理中に第1所定温度TH1を越える温度の洗浄水が
洗浄用ノズル16aから噴出することがない。
【0056】また、実施例の衛生洗浄装置5によれば、
混合温サーミスタ156より検出される検出温度T1と
目標設定温度Tmとの偏差△T1と、吐水温サーミスタ
159により検出される検出温度T2と目標設定温度T
mとの偏差△T2とに重みm1および重みm2を設定し
て状態量△Tを算出し、この状態量△Tに基づいて混合
弁90での湯水の混合割合をフィードバック制御するか
ら、洗浄水の温度を混合弁90の近傍の温度と洗浄用ノ
ズル16a近傍の温度とにより制御することができ、目
標設定温度Tmで安定して吐水することができる。しか
も、検出温度T1と目標設定温度Tmとの偏差△T1の
絶対値が閾値TRより大きいときには重みm1を重みm
2を大きくするから、洗浄水の温度を素早く目標設定温
度Tm近傍に変化させると共に、オーバーシュートをよ
り小さくすることができる。また、偏差△T1の絶対値
が閾値TR以下のときには重みm1を重みm2より小さ
くするから、実際の吐水口である洗浄用ノズル16a近
傍の洗浄水の温度を目標設定温度Tmに保つことができ
る。
【0057】さらに、実施例の衛生洗浄装置5によれ
ば、洗浄用ノズル16aから洗浄水を噴出して局所を洗
浄する動作である本洗浄処理に移行する前に、水温サー
ミスタ152により検出された検出温度TCと、湯温サ
ーミスタ154により検出された検出温度THと、目標
設定温度Tmとに基づいて混合弁90における湯水の混
合割合を制御するフィードフォワード制御を行ない、本
洗浄処理に行なわれるフィードバック制御を行なわない
から、吐水開始直後の停滞水の温度を混合温サーミスタ
156や吐水温サーミスタ159で検出して混合弁90
の混合比を制御することにより、突然高温の混合湯水が
吐水されるといった不都合を生じることがなく、素早く
混合湯水の温度を目標設定温度Tm近傍にすることがで
きる。また、こうしたフィードフォワード制御時に吐水
される温度が不安定な混合湯水は、局所の洗浄に使用せ
ず、温度が安定した混合湯水を洗浄水に用いるから、非
所望の温度による洗浄を回避することができる。さら
に、このフィードフォワード制御時に混合温サーミスタ
156および吐水温サーミスタ159が暖められ、その
応答性が改善されるから、本洗浄処理に移行して際に、
きめ細かなフィードバック制御が可能となる。
【0058】なお、実施例の衛生洗浄装置5では、保護
回路210に高温検知切換回路240を設け、リレー2
46がオフ(接点244は閉)のときにはリミッタサー
ミスタ158が第1所定温度TH1以上になったときに
動作し、リレー246がオン(接点244は開)のとき
にはリミッタサーミスタ158が第2所定温度TH2以
上になったときに動作する構成としたが、図12の保護
回路210の変形例に示すように、保護回路210Bに
リレー246およびリレー246の接点244からなり
抵抗242の無い高温検知切換回路240Bを設け、リ
レー246がオフ(接点244は閉)のときにはリミッ
タサーミスタ158が第1所定温度TH1以上になった
ときに動作し、リレー246がオン(接点244は開)
のときにはリミッタサーミスタ158に拘わらず動作し
ない構成としてもよい。
【0059】図12に示す保護回路210Bでは、リレ
ー246がオン(接点244が開)のときには、コンパ
レータ220のマイナス端子には、基準電圧より低いグ
ランドレベルの電圧が加えられるから、その出力端子
は、Hレベルに保持されて反転することはない。したが
って、主電磁弁60は、保護回路210により閉弁され
ることはない。
【0060】この変形例の保護回路210Bを用いた衛
生洗浄装置によれば、前洗浄処理の最中では、高温の混
合水を吐出することができる。したがって、例えば、高
温水によりノズル噴出口を洗浄することも可能となる。
【0061】また、実施例の衛生洗浄装置5では、前洗
浄処理の最中のみ保護回路210の動作温度を第2所定
温度TH2としたが、後洗浄処理の最中も保護回路21
0の動作温度を第2所定温度TH2とする構成も好適で
ある。この場合、第2所定温度TH2を高い温度に設定
すれば、後洗浄処理におけるノズル噴出口の洗浄に高温
水を用いることも可能となる。
【0062】実施例では、高温検知切換回路240によ
り高温検知の温度を切り換えたが、図13の保護回路2
10の変形例に示すように、電子制御装置200により
高温検知の温度を切り換える構成としてもよい。保護回
路210Cでは、図示するように、リミッタサーミスタ
158と抵抗212との接点が電子制御装置200の入
力処理回路207に接続されており、電子制御装置20
0の出力処理回路208に主電磁弁60が抵抗248お
よびトランジスタ249とを介在させて接続されてい
る。
【0063】保護回路210Cに接続される電子制御装
置200では、リミッタサーミスタ158から入力した
検出温度が第1所定温度TH1(例えば、45℃)より
大きくなったときに出力処理回路208からLレベルの
信号を出力してトランジスタ249をオフとし、主電磁
弁60を閉弁する高温検知フローが本洗浄処理時に所定
時間毎(例えば10msec毎)に実行されている。ま
た、この保護回路210Cでは、リミッタサーミスタ1
58により検出された温度が第2所定温度TH2(例え
ば、50℃)となったときにコンパレータ220の出力
を反転させるよう抵抗212等が設定されている。
【0064】したがって、この保護回路210Cによれ
ば、本洗浄処理以外のとき、例えば前洗浄処理時や後洗
浄処理時には、リミッタサーミスタ158が第1所定温
度TH1以上の温度を検出しても第2所定温度TH2未
満であれば、高温検知フローが実行されていないので、
出力処理回路208からはHレベルの信号が出力され続
けるため、主電磁弁60を閉弁して吐水が停止されるこ
とはない。もとより、リミッタサーミスタ158が第2
所定温度TH2以上の温度を検出するとコンパレータ2
20の出力が反転し、主電磁弁60が閉弁される。一
方、本洗浄処理の最中は、高温検知フローが所定時間毎
に実行されるので、リミッタサーミスタ158が第1所
定温度TH1以上の温度を検出すれば、直ちに主電磁弁
60を閉弁して吐水を停止させることができる。即ち、
本洗浄処理以外のときには、高温の混合湯水を吐水する
ことができる。
【0065】実施例の衛生洗浄装置5では、前洗浄処理
の開始から終了までの間中、保護回路210の動作温度
を第2所定温度TH2としたが前洗浄処理の開始から途
中の処理まで、例えば、ステップS160での所定時間
経過が判断されるまでを保護回路210の動作温度を第
2所定温度TH2とし、その後第1所定温度TH1とす
る構成としても差し支えない。
【0066】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々な
る態様で実施し得ることは勿論である。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明のトイレ用洗
浄装置によれば、洗浄用ノズルから温水を噴出して局所
を洗浄する洗浄動作時以外の所定期間のとき、高温吐水
許容手段が、高温吐水回避手段に拘わらず、温度検出手
段により検出された温度が少なくとも第1の所定温度よ
り高い第2の所定温度以上となるまで洗浄用ノズルへの
温水の流れを許容するから、洗浄動作時以外の所定期間
のときには、第1の所定温度より高い温度の温水を吐水
することができる。したがって、洗浄動作時以外の所定
期間のときに、温水が第1の所定温度より高くなっても
高温吐水回避手段により洗浄用ノズルへの温水の流れが
停止されることがない。また、貯湯された高温水の影響
により高温吐水回避手段が誤動作することもない。
【0068】吐水開始から前記洗浄動作開始までの間の
一定期間を所定期間としたトイレ用洗浄装置によれば、
吐水開始から洗浄動作開始直前までの期間内に第1の所
定温度より高い温度の温水を吐水することができる。し
たがって、吐水開始直後の湯水の混合比が正確でなく温
度センサの動作が不安定なときに、温水が一時的に第1
の所定温度以上となった場合でも、洗浄用ノズルへの温
水の流れを停止することがなく、その後に続く洗浄動作
をも行なうことができる。
【0069】洗浄動作終了後の一定時間を所定期間とし
たトイレ用洗浄装置によれば、洗浄動作終了後の一定時
間内に第1の所定温度より高い温度の温水を吐水するこ
とができる。したがって、このときに、洗浄用ノズルを
湯で洗浄する等の動作をすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施例である衛生洗浄装置5
およびこの衛生洗浄装置5を装着した洋式便器12の外
観図である。
【図2】図1の洋式便器12及び衛生洗浄装置5の一部
における断面図である。
【図3】本発明の衛生洗浄装置5の構成の概略を示すブ
ロック図である。
【図4】衛生洗浄装置5の電気的な構成を電子制御装置
200を中心として示すブロック図である。
【図5】保護回路210の構成を例示する回路図であ
る。
【図6】リミッタサーミスタ158の温度と抵抗値との
関係の一例を示すグラフである。
【図7】前洗浄処理を例示するフローチャートである。
【図8】前洗浄処理の最中に所定時間毎に繰り返し実行
されるフィードフォワード制御ルーチンを例示するフロ
ーチャートである。
【図9】本洗浄処理を例示するフローチャートである。
【図10】後洗浄処理を例示するフローチャートであ
る。
【図11】プログラム洗浄処理が実行されたときの主電
磁弁60,バイパス弁130,洗浄用ノズル装置16,
流量調節ユニット110および混合弁90の動作のを示
すタイミングチャートである。
【図12】保護回路210の変形例である保護回路21
0Bの構成を例示する回路図である。
【図13】保護回路210の変形例である保護回路21
0Cの構成を例示する回路図である。
【符号の説明】
5…衛生洗浄装置 12…洋式便器 14…本体 16…洗浄用ノズル装置 16a…洗浄用ノズル 16b…モータ 17…プレ洗浄用ノズル 18…操作パネル 20…操作部 22…便座 24…便蓋 26…洗浄水タンク 32…一次側水主流路 34…湯側分岐流路 35…水側分岐流路 36…湯側流出流路 38…混合流路 42…吐水流路 44…バイパス流路 50…減圧弁 60…主電磁弁 62…ソレノイドコイル 70…貯湯タンク 72…ヒータ 73…温度調節装置 74…サブタンク 90…混合弁 110…流量調節ユニット 130…バイパス弁 152…水温サーミスタ 154…湯温サーミスタ 156…混合温サーミスタ 158…リミッタサーミスタ 159…吐水温サーミスタ 162…着座センサ 174…おしり洗浄ボタン 176…ビデ洗浄ボタン 177…停止ボタン 178…温度設定ボタン 182…水量調節ボタン 200…電子制御装置 202…CPU 204…ROM 206…RAM 207…入力処理回路 208…出力処理回路 210…保護回路 240…高温検知切換回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 司 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 因間 康 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 仁木 滋 神奈川県横浜市戸塚区前田町100番地 小 糸工業株式会社内 (72)発明者 関澤 恵一 神奈川県横浜市戸塚区前田町100番地 小 糸工業株式会社内 (72)発明者 諸井 基規 神奈川県横浜市戸塚区前田町100番地 小 糸工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温水を洗浄用ノズルから噴出して局所を
    洗浄するトイレ用洗浄装置であって、 前記洗浄用ノズルへ流れる温水の温度を検出する温度検
    出手段と、 該検出された温度が第1の所定温度以上になったとき、
    前記洗浄用ノズルへの温水の流れを停止する高温吐水回
    避手段と、 前記洗浄用ノズルから温水を噴出して局所を洗浄する洗
    浄動作時以外の所定期間のとき、前記高温吐水回避手段
    に拘わらず、前記検出された温度が少なくとも前記第1
    の所定温度より高い第2の所定温度以上となるまで前記
    洗浄用ノズルへの温水の流れを許容する高温吐水許容手
    段とを備えたトイレ用洗浄装置。
  2. 【請求項2】 前記所定期間は、吐水開始から前記洗浄
    動作開始までの間の一定期間である請求項1記載のトイ
    レ用洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前記所定期間は、前記洗浄動作終了後の
    一定時間である請求項1記載のトイレ用洗浄装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018193764A (ja) * 2017-05-17 2018-12-06 アイシン精機株式会社 衛生洗浄装置

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