JPH0868096A - 吐水装置 - Google Patents

吐水装置

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JPH0868096A
JPH0868096A JP20240094A JP20240094A JPH0868096A JP H0868096 A JPH0868096 A JP H0868096A JP 20240094 A JP20240094 A JP 20240094A JP 20240094 A JP20240094 A JP 20240094A JP H0868096 A JPH0868096 A JP H0868096A
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water
hot water
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water discharge
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JP20240094A
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English (en)
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Shinji Sakurai
信治 櫻井
Yasuhiro Kunitake
康裕 國武
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 捨湯過程を持つ吐水装置において、捨湯と実
際の洗浄温水の吐水のそれぞれの制御が最適に実行で
き、吐水装置の誤動作を無くすと共に安定した温度の洗
浄用の温水が得られるようにすること。 【構成】 人体またはその一部を洗浄対象として温水を
噴出する流路系と、吐水の温度を検出する温度検出手段
とを備え、吐水開始初期の温度検出手段からの検出値が
所定温度以下である過渡期に、所定温度以下の湯を捨湯
として排出する温度制御手段を備えた吐水装置におい
て、過渡期における温度検出手段からの検出値に基づい
て温度制御手段の制御内容を変更する。この変更は、過
渡期において温度検出手段が或る閾値を検出した後は、
好適上限温度を越える高温を検出したとき、捨湯の停止
や温度検出手段による検出周期を長くすることである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、適切な温度の湯を人体
の洗浄等のために吐出する吐水装置に係り、特に操作の
初期において低温水を人体に浴びせることがないように
低温の湯を捨てるようにした制御に関する。
【0002】
【従来の技術】温水を供給するための各種の吐水装置
は、たとえば水と湯とが供給される湯水混合水栓を備
え、その下流の吐水端までの間に湯の温度を検出するた
めの温度センサを設けるというものが一般に広く使用さ
れている。温度センサは、吐水温度を検出し設定温度と
比較する制御によって、湯水混合水栓が電動式であれば
その温度制御弁を作動させたり、供給側への吐水を停止
したままとしておいて設定温度を外れているときには系
外に捨てたりする等の処置が行われる。
【0003】このように、湯を供給する装置では、温度
センサによる実際の吐水温度を検出することによって、
湯と水との混合比等の設定の変更や供給のオン,オフを
制御するというものが従来の通常の方式である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】吐水開始後の初期の時
間域では、吐水温度はその設定温度を指向していくが、
この設定温度に定常的に安定するまでには或る程度の時
間がかかる。すなわち、吐水開始後では温度センサは吐
水温度の急速な立ち上がりを検出し、吐水温度は設定温
度域でのハンチングの繰り返しを経過して設定値へと次
第に安定化していき、温度センサはこれらの温度変化を
逐次検出する。
【0005】たとえば吐水開始の時点での湯の量が多過
ぎたような場合には、設定温度に対するオーバーシュー
トが大きくなり、温度センサもこれを検出してしまう。
そして、吐水温度がその設定温度に安定していく過程で
このような高温が検出されるので、高温吐水を防止する
ために吐水を停止させる等の制御が行われる。
【0006】このように、温度センサは吐水温度がその
設定温度に安定して定常化していく前の過程で、異常高
温や低温を検出することによって吐水の停止等が行われ
る。しかし、吐水開始の初期に温度変動が生じていて
も、或る適当な時間幅の間で最終的には設定温度へと安
定化していく温度パターンが実際には多いので、このよ
うに一時的な温度変動を捉えて吐水を停止ロックさせる
ような制御では、吐水装置の作動安定性に欠けるほか、
使用者にも混乱を招く。
【0007】このような温度の制御に関連する問題は、
操作の初期に低温の湯を系外へ排出し、洗浄に適した設
定温度に吐水温度が安定するまでこの排出を継続させる
捨湯動作を実行する吐水装置においても同様である。そ
して、この捨湯の場合では、操作初期の温水の温度から
洗浄温度へ向けての温度上昇と、この洗浄温度に収束し
て安定化していくまでの過程を踏むことになる。このた
め、捨湯の過程での温度上昇の制御及び洗浄温度への定
常化までの温度の制御の二様の制御が必要となり、それ
ぞれの制御をたとえば同じ周期での温度検出等で実行す
るような場合には、捨湯の時間等の遅延を招いたりし、
実際の洗浄までの要する時間が長引いて使い勝手に影響
する等の障害もある。
【0008】本発明において解決すべき課題は、捨湯過
程を持つ吐水装置において、捨湯と実際の洗浄温水の吐
水のそれぞれの制御が最適に実行でき、吐水装置の誤動
作を無くすと共に安定した温度の洗浄用の温水が得られ
るようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、人体またはそ
の一部を洗浄対象として温水を噴出する流路系と、吐水
の温度を検出する温度検出手段とを備え、吐水開始初期
の前記温度検出手段からの検出値が所定温度範囲で安定
する以前である過渡期に、前記所定温度以下の湯を洗浄
対象から外れた系外に捨湯として排出する温度制御手段
を備えた吐水装置において、前記過渡期における前記温
度検出手段からの検出値に基づいて前記温度制御手段の
制御内容を変更してなることを特徴とする。
【0010】温度制御手段は、過渡期において前記温度
検出手段が或る閾値を検出した後は、人体に対して好適
上限温度を越える高温を所定時間継続して検出したと
き、捨湯を停止させる系としたり、温度検出手段による
検出周期を長くしたりする構成とすることができる。
【0011】
【作用】過渡期での捨湯温度の制御を、捨湯温度の変化
状況に応じて、たとえば捨湯開始直後の過程での湯の温
度の検出や設定吐水温度に安定していく過程での検出
を、それぞれの過程に適合したパターンによって行うこ
とで、捨湯時間に遅延がない適正な時間枠に収めること
ができるほか、吐水温度の適正化が可能となる。
【0012】過渡期での湯の温度の制御の変更を、最適
洗浄温度域の下限値を閾値として実行させることによ
り、冷たい水による洗浄が回避される。また、過渡期に
おいて、好適洗浄温度範囲の上限を越える高温が検出さ
れても、ロックモードとせずに捨湯を継続させるように
しておけば、高温吐水はなくまた不要なロックもなくな
る。
【0013】更に、捨湯温度が閾値を境として変化する
とき、温度検出手段による検出周期を長めに変更すれ
ば、設定温度へ次第に収束していく温度変化の推移を大
局的に把握でき、適正温度への設定が実行されているか
の確認が可能となる。
【0014】
【実施例】図1は本発明の吐水装置を備えた局部洗浄用
の衛生洗浄装置を水洗式便器に付設した例を示す図であ
る。
【0015】図において、便器本体50に固定した衛生
洗浄装置のケーシング1には、便座1a及び便蓋1bを
開閉自在に取り付け、ノズル装置の駆動や洗浄水の供給
等の操作のための操作盤2を側部に備えている。
【0016】図2はケーシング1の内部機構を示す概略
図である。
【0017】ケーシング1の内部には、外部からの給水
管及び給湯管(図示せず)に接続されるサーモスタット
ミキシングバルブ3を備え、その下流には流路を2系統
に分けてそれぞれ吐水用バルブユニット4及び捨湯用バ
ルブユニット5を接続する。これらの吐水用及び捨湯用
バルブユニット4,5は、いずれも流路を開閉する吐水
用電磁弁4c及び捨湯用電磁弁5cや逆止弁等を組み込
んだものである。
【0018】ケーシング1の中央部にはノズルハウジン
グ6を配置し、その基端部に連接したノズルモータ6a
によって伸縮ノズル6bをノズルハウジング6から出没
動作可能とする。そして、ノズルハウジング6には吐水
用バルブユニット4から洗浄水供給管4aを介して後述
するニードル弁により流量調整された洗浄水の供給管6
cを接続する。この供給管6cはノズルハウジング6の
先端部に連通し、洗浄前に伸縮ノズル6bの表面を洗い
流す前洗浄を行なうと共に、伸縮ノズル6bがその洗浄
位置に到達したときにはこれに連通して洗浄水を供給可
能とする。
【0019】また、捨湯用バルブユニット5には排出管
5aを接続し、その流路端を伸縮ノズル6bに沿って位
置する2本の捨湯管5bを便器本体50のボール部に向
けて配置する。
【0020】洗浄水の温度や伸縮ノズル6bの作動及び
捨湯のタイミングや時間幅等はケーシング1内に配置し
た温度制御手段としてのコントローラ7によって全て制
御される。そして、このコントローラ7は便座1aに人
が着座している間のみ機能部が作動し、人が便座1aか
ら離れるとオフ操作しないでも機能部を停止させる着座
スイッチ7aを備えたものである。この着座スイッチ7
aは、たとえば便座1aに圧力検知型の着座センサやケ
ーシング1の前面側から赤外線を投光する赤外線センサ
等からの信号を受けてコントローラ7に信号を入力す
る。
【0021】伸縮ノズル6bの作動及び停止は、操作盤
2に設けた2種類の洗浄スイッチ2a,2b及び停止ス
イッチ2cによって行なう。これらのスイッチ2a〜2
cによる操作をしたとき、コントローラ7によって伸縮
ノズル6bの進出や後退及び吐水用,捨湯用バルブユニ
ット4,5の作動が制御される。
【0022】また、操作盤2には伸縮ノズル6からの洗
浄水の噴出力を変えるための回転式の水勢調節摘み2d
を設ける。この水勢調節摘み2dはニードル弁11に連
接され、その回転角度によって流路面積を変更すること
により、伸縮ノズル6bからの洗浄水の水勢を調節する
ことが可能である。
【0023】更に、操作盤2には、作動状況を表示する
ためのLEDを利用した表示灯2fを設ける。この表示
灯2fは、たとえば赤のLEDと緑のLEDを備え、機
能部の表示又は作動状態を色分けしてそれぞれ表示可能
としたものである。
【0024】図3はサーモスタットミキシングバルブ3
からの洗浄水の流れの系を示す概略図である。
【0025】サーモスタットミキシングバルブ3から吐
水用及び捨湯用バルブユニット4,5の間の流路には、
通過する温水の温度を検知するための温度センサ8を組
み込む。この温度センサ8は、たとえば温度によって抵
抗値が変わるサーミスタを利用したもので、検知された
温度に関しての信号をコントローラ7に入力する。そし
て、サーモスタットミキシングバルブ3から出た温水の
温度を検知することによって、捨湯用バルブユニット5
による捨湯過程がコントローラ7によって制御され、こ
の捨湯が完了した時点で伸縮ノズル6bによる洗浄過程
へと移行するように制御する。
【0026】なお、ニードル弁11は、伸縮ノズル6b
への流路とは別に、吐水用バルブユニット4から供給管
4aを介して流入する水量に対し伸縮ノズル6bに供給
する水量がニードル弁11によって絞られたときにその
一部を便器本体50のボール部に排出するための捨水管
4bを接続する。
【0027】ここで、伸縮ノズル6bによって洗浄する
ときには、まずサーモスタットミキシングバルブ3から
供給される温水の温度を温度センサ8によって検知しな
がら捨湯用バルブユニット5によって捨湯を継続する。
そして、温水温度が適正定常温度に達して安定し始めた
時点で、吐水用バルブユニット4から伸縮ノズル6bに
洗浄水を供給する。
【0028】図4は人が便座1aに座った後の捨湯過程
の開始から終了までの間の捨湯用電磁弁5cの動作と温
度センサ8による検知温度の推移等とを合わせて示す図
である。
【0029】人が便座1aに座ると着座スイッチ7aが
オンしてコントローラ7に信号が入力され、これによっ
て捨湯用バルブユニット5の捨湯用電磁弁5cが開くと
同時に表示灯2fの緑のLEDが点滅し、捨湯中である
ことを使用者に知らせる。
【0030】一方、捨湯の開始時刻では、たとえば環境
温度が30℃程度以下であるとき、サーモスタットミキ
シングバルブ3に残っている温水も30℃以下に冷えて
いる。したがって、サーモスタットミキシングバルブ3
では、弁体が湯側を開く方向に感温体を移動させている
ので、図中の湯温は捨湯の開始時期から次第に上昇して
いき、その後洗浄に適切な定常温度へと変化していく。
【0031】この例では、温度センサ8によって湯温が
32.5℃が検出された後には、温度値を1秒周期でチ
ェックしていき、温度変動が2.1degの範囲内に連
続する4秒の間で検出されたときに定常温度に達したと
判断し、コントローラ7によって捨湯用バルブユニット
5が閉じると同時に表示灯2fの点滅もなくなって、捨
湯過程が終了する。
【0032】この捨湯過程では、温度センサ8によって
45℃以上の湯温が検知されても、湯温が洗浄に適切な
温度となってこれが定常化されるまで捨湯が継続され、
捨湯過程の中途で洗浄機能がロックされることはない。
また、この捨湯の期間では、洗浄スイッチ2a,2bを
押してもこれは受け付けられない制御とすることによっ
て、吐水用バルブユニット4が開弁したり伸縮ノズル6
bが進出動作したりすることもない。
【0033】以上のように捨湯開始後の湯の温度の3
2.5℃を閾値として、温度センサ8による温度の読み
取りの周期が変更される。そして、このような読み取り
周期の変更に加えて、温度算出のためのサンプリング数
や算出方法も変更することによって、より一層正確な温
度検出を行う。
【0034】図4において、捨湯開始の時刻から捨湯温
度が閾値32.5℃を超えるまでの時間域をA,閾値を
超えて捨湯温度が安定していき捨湯電磁弁5cが閉じる
までの時間域をB及びこれ以後の時間域をCとして区分
する。
【0035】図5は時間域A及びCでの温度センサ8に
よる温度検知及び各時刻毎の温度の平均値の算出を示す
タイムチャート、図6は時間域Bに対応するタイムチャ
ートである。
【0036】時間域Aでは、温度センサ8は5msの間
隔で起動され、1回の起動の期間のほぼ中間時及び起動
終了間際に温度を2回読み取り、読み取られた温度
1 ,T2 の平均値Tを算出する。そして、温度センサ
8の各起動期間毎に算出された平均値Tをデータとして
入力していき、最初の検出から順に4個の平均値Tにつ
いて更に平均値Tnを算出する。すなわち、2回読み取
りによって算出した平均値Tのデータの番号を1,2,
・・・,N(N≧4)の順とするとき、データ番号N〜
(N−3)の4個の平均値を改めて求める。そして、こ
のときの平均値の算出では、4個の平均値Tのうちその
最大値及び最小値ではない残りの2個の算術平均をデー
タ番号N〜(N−3)の平均値Tとして算出する。
【0037】このように捨湯開始から閾値温度32.5
℃までの期間では、5ms間隔での起動の間に2回の読
み取りを行い、その平均値をデータとして用いることに
よって、読み取り値に大きな変動があってもそれが平均
されているため、大きな変動による悪影響を防止でき
る。また、温度センサ8による2回読み取りの温度値の
平均値の4個の連続するデータについては、その最大値
と最小値を除いたものの平均なので、極端に変動した温
度値は無視されることになり、精度の向上が図られる。
【0038】時間域Aでの温度センサ8による温度検知
により、データ番号N〜(N−3)の平均値が32.5
℃以上となるまで、図5に基づく動作を行わせ、これ以
後は図6に示すタイムチャートによる動作に移行する。
【0039】図6は時間域Bに対応させた温度センサ8
による温度検知及び各時刻毎の温度の平均値の算出を示
すタイムチャートである。
【0040】時間域Bでは、図5の場合と同様に、5m
s間隔で温度センサ8の1回の起動の期間による温度T
1 ,T2 の読み取りと平均値Tの算出とが行われ、4個
の平均値Tのうちその最大値及び最小値ではない残りの
2個の算術平均をデータ番号N〜(N−3)の平均値T
として算出する。これは、温度センサ8のサーミスタの
オープン及びショートの検出を目的としたものである。
【0041】そして、閾値温度32.5℃を越えた後の
捨湯温度自体は、1s間隔で温度センサ8によって検出
していき、時間域Aの場合と同様に温度を2回読み取
り、読み取られた温度T1 ,T2 の平均値Tを算出す
る。そして、これも先の例と同様であるが、2回読み取
りによって算出した平均値Tのデータの番号を1,2,
・・・,S(S≧4)の順とするとき、4個の平均値T
のうちその最大値及び最小値ではない残りの2個の算術
平均をデータ番号N〜(N−3)の平均値Tnとして算
出する。
【0042】また、図4における時間域Bを越えて時間
域Cでは、図5で説明したものと同様の制御が実行され
る。
【0043】図7から図12は以上の捨湯及び吐水温度
の制御を実行するフローである。
【0044】図7のフローは捨湯を行う前に捨湯温度を
検出する温度センサ8をチェックするために温度制御手
段の内部で実行されるルーチンである。すなわち、S1
0において使用者が便座1aに着座したことが検出され
ると、図5のタイミングチャートに示すように、初期デ
ータとして5ms間隔で4つのデータを読み込む(S1
2〜S28)。なお、S22の2度読み込み平均データ
とは、前述したように5msで起動された期間の中間時
と起動終了間際に温度を読み込み、その平均値を算出す
ることを示す。そして、4つのデータが読み込まれた時
点で(S24Y)、S34〜S42に示す温度センサ8
のチェックに移行する。すなわち、S36にて読み込ま
れたデータを並び変え(このルーチンは図13に示
す)、前述したようにS38にてその4つのデータのう
ちで最大と最小データを除く2つのデータの平均を算出
してその算出値を基に、S40にて温度センサ8の短絡
故障を検出し、S42にて温度センサ8の開放故障を検
出する。
【0045】なお、このS40,S42にて温度センサ
8の故障が検出されると、異常処理としてに移行し
て、吐水用及び捨湯用電磁弁4c,5cの処理やタイマ
の設定値等を初期状態にクリア(図12におけるS26
2,S264)して動作をロックし、次に洗浄スイッチ
2a,2bが操作されても洗浄を開始せず、また再度便
座1aへの着座があっても捨湯を開始しない動作対応と
する。この場合、ロックモードは、たとえば装置の電源
プラグの抜き差しによってリセットされる。
【0046】以上の初期動作において温度センサ8の異
常が検出されなかった場合には、図8のルーチンに移行
してS52にて捨湯用電磁弁5cを開弁して捨湯を開始
し、その後S54〜S78に移行する。
【0047】ここで、データの読み取り方法やその処理
方法については前述した初期処理と同じであるため説明
は省略するが、重要な点としてはその捨湯温度が所定値
(32.5℃)以上であるか否かを判断する点である。
すなわち、S54にて捨湯温度が32.5℃以下であれ
ば、図5のタイミングチャートに基づいてS56Y以下
の動作を継続するが、32.5℃以上であることが検出
されると(S54Y)、そこで温度制御手段で実行され
るルーチンはに移行する点である。
【0048】なお、S80〜S84は、便座1aへの非
着座が検出されると、捨湯動作を停止するルーチンを示
す。ここで前述した温度センサ8の故障が検出された場
合に捨湯が終了されるときと異なるのは、機能をロック
しないため次の洗浄操作等を受け付ける点である。
【0049】図9は前述した捨湯温度が32.5℃以上
を検出した場合の動作状態を示すものであり、32.5
℃以上を検出すると図6に示したタイミングチャートに
基づいて温度制御処理が行われる。すなわち、S100
〜S126に基づいて5ms毎に温度センサ8の故障検
出が継続される。但し、この温度センサ8の検出はメイ
ンの動作ではなく、S126にて1秒経過して温度セン
サ8の検出値が読み込まれた値が32.5℃検出移行の
メイン動作となる。
【0050】図10はそのメインの制御ルーチンを示す
ものである。
【0051】まず、初期データとして4つのデータが読
み込まれるまでは、図9のに移行して温度センサの故
障を検知しながら1秒毎に温度の取り込みを行う。そし
て、32.5℃を検出後に初めて4つのデータが読み込
まれたことが検出されると(S158Y)、S162及
びS178の判断フローに入る。すなわち、まずS16
0にて図13に示すように4つの温度データの並び変え
が行われ、S162ではその中間の2つの値を用いて適
温を生成するためのサーモスタットミキシングバルブ3
が故障し異常な高温の湯が吐出されていないかを検出す
る。ここで、10秒間タイマを動作させて高温が10秒
以上継続されるか否かを判断するが、そのフローは後述
する。
【0052】高温吐出が検出されなかった場合には、S
178にて4つのデータが全て2.1degの範囲内に
収束しているか否かが判断され、4秒間に亘って2.1
degという小さな温度幅で温度が定常化されたことが
検出される。この検出によって、局部への吐水準備が終
了したこと判断され、最終的に捨湯動作を終了させる
(S180〜S184)。
【0053】また、2.1degの範囲内に温度が収束
しなかったときは、S166〜S176を経て図11に
示すルーチンに移行する。なお、図11はデータの取り
込みであり、図9及び図10に示すフローと実質的に同
じであり、図6に基づく温度検出を行うものである。但
し、既に最低4つのデータが読み込まれているため、新
たに4回データを読み取りを行う必要はなく、新規に1
秒毎にデータが読み込まれる度に2.1deg以内か否
かの判断に移行する点が図10と比べて異なる。
【0054】最後に図12のフローにおいて特徴的なの
は、前述した10秒タイマに基づいて10秒継続して温
度が45℃以上であることが検出されると(S260
Y)、吐水を停止してロックモードに移行する(S26
2,S264)点である。
【0055】本実施例においては、以上のフローチャー
トに示すうように、32.5℃を閾温度として、その以
前には高温吐水検出を行わずまた5msという短い周期
で温度を検出している。これは、捨湯開始初期には装置
が正常に動作していても温度変動が激しいため、細かく
かつその変動を異常と見做すことがないように判断する
ことが必要となるからである。但し、その閾温度以後
は、高温検知による装置の異常検出は当然行うものと
し、また温度検出周期は1秒と比較的長い周期で行う。
これは、捨湯動作は次の人体への吐水を睨んで装置の故
障検知や人体に吐水される定常状態での温度変動検知を
行えるようにするためである。
【0056】なお、実施例では局部洗浄用の衛生洗浄装
置として説明したが、これに代えて浴室等に設備するシ
ャワー装置等にも本発明が適用できることは無論であ
る。
【0057】
【発明の効果】本発明では、操作開始後の捨湯から設定
吐水温度までの過渡期において、温水温度の変化状況に
対応して温水温度の制御を変更し、捨湯から定常吐水ま
でに要する時間の短縮や吐水温度の精度の高い設定が可
能となり、人体を洗浄対象とする吐水装置として好適に
利用できる。
【0058】また、捨湯開始から設定吐水温度までの温
度の検出を、温度の変化状況に対応してたとえばサンプ
リング数を増やしたり、複数の読み取り値を丸めた平均
値としたりして検出するので、一時的な温度変動に囚わ
れない大局的な温度の検出が可能となり、装置の無用な
ロック等を伴うことのない運転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の衛生洗浄装置を備えた便器設備を示す
図である。
【図2】衛生洗浄装置のケーシングの内部構造を示す概
略平面図である。
【図3】サーモスタットミキシングバルブからの捨湯及
び洗浄ノズルへの給水系統を示す概略図である。
【図4】便座への人の着座後に行われる捨湯に関しての
湯温とその他の機能の関係を示す図である。
【図5】操作開始から閾値温度まで及び吐水温度への設
定完了後における温度センサによる温度の読み取り及び
データの算出を説明するタイムチャートである。
【図6】閾値温度から吐水温度の設定完了までの温度セ
ンサによる温度の読み取り及びデータの算出を説明する
タイムチャートである。
【図7】捨湯を行う前の温度センサのチェックのための
フローである。
【図8】温度センサの異常がないときに捨湯を開始する
ときのフローである。
【図9】捨湯温度が32.5℃以上であることが検出さ
れたときのフローである。
【図10】捨湯温度の32.5℃検出に続くメインの制
御ルーチンのフローである。
【図11】温度の収束過程のフローである。
【図12】図11に続くフローを示す図である。
【図13】4つの温度データの並び変えを示すフローで
ある。
【符号の説明】
1 ケーシング 6
ノズルハウジング 1a 便座 6a
ノズルモータ 2 操作盤 6b
伸縮ノズル 2a 洗浄スイッチ 6c
供給管 2b 洗浄スイッチ 7
コントローラ 2c 停止スイッチ 7a
着座スイッチ 2f 表示灯 8
温度センサ 3 サーモスタットミキシングバルブ 11
ニードル弁 4 吐水用バルブユニット 5 捨湯用バルブユニット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人体またはその一部を洗浄対象として温
    水を噴出する流路系と、吐水の温度を検出する温度検出
    手段とを備え、吐水開始初期の前記温度検出手段からの
    検出値が所定温度範囲で安定する以前である過渡期に、
    前記所定温度以下の湯を洗浄対象から外れた系外に捨湯
    として排出する温度制御手段を備えた吐水装置におい
    て、前記過渡期における前記温度検出手段からの検出値
    に基づいて前記温度制御手段の制御内容を変更してなる
    吐水装置。
  2. 【請求項2】 前記温度制御手段は、前記過渡期におい
    て前記温度検出手段が或る閾値を検出した後は、人体に
    対して好適上限温度を越える高温を所定時間継続して検
    出したとき、捨湯を停止させる系としてなる請求項1記
    載の吐水装置。
  3. 【請求項3】 前記温度制御手段は、前記過渡期におい
    て前記温度検出手段が或る閾値を検出した後は、前記温
    度検出手段による検出周期を長くしてなる請求項1記載
    の吐水装置。
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