JP3356158B2 - トイレ用衛生洗浄装置 - Google Patents

トイレ用衛生洗浄装置

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JP3356158B2
JP3356158B2 JP2000130469A JP2000130469A JP3356158B2 JP 3356158 B2 JP3356158 B2 JP 3356158B2 JP 2000130469 A JP2000130469 A JP 2000130469A JP 2000130469 A JP2000130469 A JP 2000130469A JP 3356158 B2 JP3356158 B2 JP 3356158B2
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慶信 加藤
博之 徳永
広治 池田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、局部の洗浄機能
を備えたトイレ用衛生洗浄装置に係り、特に洗浄用のノ
ズルを掃除し易くしたトイレ用衛生洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、トイレ用衛生洗浄装置とし
て、局部の洗浄機能を備えたものが知られている。この
種のトイレ用衛生洗浄装置では、ノズル装置を備えてお
り、このノズル装置により、ノズルをお尻位置またはビ
デ用位置まで伸出させて、ノズルヘッドから洗浄水を噴
出する。
【0003】ところで、このノズル装置では、局部洗浄
を行なわないときには、ノズルをケーシング内に収めて
しまうので、ノズルを掃除する場合には、ノズルを強制
的に引き出す必要がある。そこで、特定の操作ボタンが
使用者により押されると、ノズルへの洗浄水の供給を停
止させた上でノズルを伸出させるトイレ用衛生洗浄装置
が提案されている(特開平4−209220号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記トイレ
用衛生洗浄装置では、そのノズルの掃除のために伸出さ
れたノズルは、停止ボタンが使用者により押されること
によってケーシング内に収納されるようになっている
が、使用者が停止ボタンを押し忘れた場合には、当然ノ
ズルは伸出したまま放置されてしまう。このため、ノズ
ルが伸出したままであることを使用者が気付かずに用便
を行なってしまうと、掃除したノズルが逆に汚れてしま
うといった問題があった。
【0005】この発明のトイレ用衛生洗浄装置は、使用
者がノズルの掃除をより簡単に行えるようにすることを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】このよう
な目的を達成すべく、本発明では、便器に備え付けられ
るトイレ用衛生洗浄装置であって、洗浄水を吐出する吐
水口を備えるノズルと、該ノズルをその収納位置と、前
記洗浄水の吐出方向が便座に着座した使用者に向かう方
向となる洗浄位置との間で進退させるノズル駆動手段
と、前記ノズルの吐水口からの洗浄水の吐出量を調整す
る吐水量調整手段と、所定の操作指令を受けたとき、
記ノズル駆動手段を駆動して前記ノズルを前記収納位置
から前記洗浄位置へ伸出させるとともに、前記洗浄水が
便器外に到達しないよう前記ノズルの伸出開始以降の前
記吐水口からの吐水量を微量とすべく前記吐水量調整手
段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
【0007】このトイレ用衛生洗浄装置によれば、所定
の操作指令を受けたとき、制御手段により、洗浄水が便
器外に到達しないように吐水量調整手段からの吐出量を
微量とするとともに、ノズル駆動手段を駆動して、ノズ
ルを収納位置から洗浄位置へ伸出させる。このため、ノ
ズルの先端から微量に吐水しながらノズルが伸出するの
で、伸出したノズルが濡れた状態となり、ノズル清掃
時、わざわざ布巾を濡らす必要が無く、掃除が簡単とな
る。
【0008】また、トイレ用衛生洗浄装置の別の態様と
して、洗浄水を吐出する吐水口を備えるノズルと、ノズ
ルをその収納位置と、洗浄水の吐出方向が便座に着座し
た使用者に向かう方向となる洗浄位置との間で進退させ
るノズル駆動手段と、ノズルの吐水口からの洗浄水の吐
出量を調整する吐水量調整手段と、所定の操作指令を受
けたとき、吐水量調整手段に対して、洗浄水が便器外に
到達しないようにその吐出量を抑制させるとともに、ノ
ズル駆動手段を駆動して、ノズルを前記収納位置から洗
浄位置へ伸出させる制御手段と、使用者が前記便座に着
座しているか否かを判定する着座判定手段と、所定の操
作指令後に、着座判定手段により使用者が前記便座に着
座していると判定されたとき、ノズル駆動手段を駆動し
て、ノズルを前記収納位置に収納させるノズル収納制御
手段とを備えることができる。
【0009】また、別の態様として、洗浄水を吐出する
吐水口を備えるノズルと、ノズルをその収納位置と、洗
浄水の吐出方向が便座に着座した使用者に向かう方向と
なる洗浄位置との間で進退させるノズル駆動手段と、ノ
ズルの吐水口からの洗浄水の吐出量を調整する吐水量調
整手段と、所定の操作指令を受けたとき、吐水量調整手
段に対して、洗浄水が便器外に到達しないようにその吐
出量を抑制させるとともに、ノズル伸出手段を駆動し
て、ノズルを収納位置から洗浄位置へ伸出させる制御手
段と、制御手段の動作後の経過時間を計時するタイマ手
段と、タイマ手段により計時された経過時間が、予め定
めた所定時間以上となったとき、ノズル進退手段を駆動
して、ノズルを前記収納位置に収納させるノズル収納制
御手段とを備えることができる。
【0010】さらに別の態様として、洗浄水を吐出する
吐水口を備えるノズルと、ノズルをその収納位置と、洗
浄水の吐出方向が便座に着座した使用者に向かう方向と
なる洗浄位置との間で進退させるノズル駆動手段と、ノ
ズルの吐水口からの洗浄水の吐出量を調整する吐水量調
整手段と、所定の操作指令を受けたとき、吐水量調整手
段に対して、洗浄水が便器外に到達しないようにその吐
出量を抑制させるとともに、ノズル駆動手段を駆動し
て、ノズルを収納位置から洗浄位置へ伸出させる制御手
段と、所定の操作指令とは別の操作指令が使用者により
操作されたことを検出する検出手段と、所定の操作指令
後に、検出手段により別の操作指令が検出されたとき、
ノズル駆動手段に対して、ノズルを収納位置に収納させ
るノズル収納制御手段とを備えることをができる。
【0011】以上のような構成のトイレ用衛生洗浄装置
において、ノズル収納位置でノズルの吐水口の周囲を覆
う遮蔽部材を設けるとともに、ノズル収納制御手段は、
前記吐水量調整手段に洗浄水を吐出させる吐水量調整制
御部を備える構成としてもよい。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、トイレ用衛生洗浄装置1
0を装着した洋式便器の蓋3をした状態の外観図、図2
は、その洋式便器の蓋3をしない状態の外観図である。
トイレ用衛生洗浄装置(以下、単に衛生洗浄装置と呼
ぶ)10は、便器本体5に装着されるものであり、ケー
シング11と、ケーシング11の内部に組み込まれたノ
ズル装置12(図2)を備える。ノズル装置12は、ノ
ズル13を備えており、このノズル13を用いて洗浄水
(温水)を使用者の局部に噴出する。また、衛生洗浄装
置10には、手動操作を行なうための操作パネル14を
備えた操作部15が設けられている。
【0013】図3は、ケーシング11に備えられる温水
/ノズル制御装置18を示すブロック図である。温水/
ノズル制御装置18は、操作パネル14の操作に応じて
温水の吐水の有無やノズル装置12のノズル位置等の制
御を実行する。
【0014】外部水源は、便器本体5のボール面5aに
流す洗浄水を貯留する洗浄水タンク(図示省略)に配管
接続されるとともに、図3に示すように、途中の分岐金
具20から連結管21を介して衛生洗浄装置10にも配
管接続され、これに給水している。衛生洗浄装置10
は、上流側から、給水アダプタ22、減圧弁23、電磁
弁24、安全弁25からなるバルブユニット26と、供
給された水を温水用サーミスタ28aにより温度検出し
つつ洗浄水用ヒータ29で適温まで加熱する熱交換器3
0及び熱交換器内の水の有無を検出するフロートスイッ
チ31とからなる熱交換器ユニット32と、逆止弁3
3、流調モータ34により駆動される流調弁35を備え
た流調ユニット36と、第1開閉弁37aおよび第2開
閉弁37bを有する開閉弁ユニット37とを備え、その
先端には、ノズル装置12が接続されている。
【0015】図4は、ノズル装置12の要部を示す左側
面図である。ノズル装置12は、衛生洗浄装置10のケ
ーシング11の内部に固定したベース41を備え、この
ベース41にノズル本体13aがその軸線方向に移動可
能に組み込まれている。ベース41は、パイプ状のノズ
ル本体13aの下面を受ける凹曲面状のスライド面を形
成したもので、先端には、ノズルヘッド13bを洗うた
めのクリーニングチャンバ43を備えている。また、ベ
ース41の基端側には駆動モータ45を備え、その出力
軸をベルト等の機械的手段によってノズル本体13aに
連接し、この出力軸の正逆回転によってノズル本体13
aを洗浄位置と収納位置との間で往復動作させる。な
お、ここで言う洗浄位置とは、便座6(図1,図2)に
着座した使用者の局部に対してノズルヘッド13bの噴
出孔が向かうような位置であり、局部に洗浄水を噴出す
るに最適な位置である。ノズル本体13aを収納位置に
戻したときには、先端のノズルヘッド13bはクリーニ
ングチャンバ43の中に納まるような軸線を持つ。
【0016】ノズル本体13aは、内部に二つの流路を
形成して、一方をお尻洗浄用とし、他方をビデ用の流路
としている。図3に示すように、これら流路は、流調ユ
ニット36の第1開閉弁37aおよび第2開閉弁37b
に続く2本の供給管47,49(図4も参照)に接続さ
れており、ノズルヘッド13bに開けた噴出孔から洗浄
水を噴出可能としている。なお、ノズル本体13aの動
きに追従させるため、供給管47,49は可撓性のもの
を用いる。
【0017】図5は、衛生洗浄装置10に内蔵される電
子制御装置100の内部構成とその周辺装置を示すブロ
ック図である。電子制御装置100は、予め設定された
制御プログラムに従って洗浄水の温度等を制御するため
の各種演算処理を実行するCPU102と、CPU10
2で各種演算処理を実行するのに必要な制御プログラム
や制御データ等が予め格納されたROM104と、同じ
くCPU102で各種演算処理を実行するのに必要な各
種データが一時的に読み書きされるRAM106と、非
通電状態でもデータを記憶しているバックアップRAM
107と、衛生洗浄装置10に付属する各種のセンサや
スイッチからの信号を入力してCPU102の処理可能
な信号に変換する入力処理回路108と、CPU102
での演算結果に応じて電磁弁24や洗浄水用ヒータ29
等に信号を出力する出力処理回路109等を備えてい
る。なお、上記バックアップRAM107は、内蔵電池
によりバックアップされるもの、フラッシュメモリなど
電気的に書込・読み出し可能なデバイスであり、電源遮
断時にもそのデータが消去されない各種の装置を適用で
きる。
【0018】なお、制御手段とノズル収納制御手段の機
能は、ソフトウェアプログラムをCPU102が実行す
ることによってそれぞれ実現されている。制御手段とノ
ズル収納制御手段をハードウェア回路で実現することも
可能である。
【0019】衛生洗浄装置10に付属する各種のセンサ
やスイッチとしては次のものがある。便座6には、該便
座6への着座を検出する、着座判定手段としての着座セ
ンサ6aが設けられている。着座センサ6aとしては、
例えば、便座6の表面の便座用ヒータ53について静電
容量の変化を測定して着座の有無を検出するセンサや、
圧力センサを用いることができる。
【0020】また、図6に示すように、操作パネル14
には、各種の機能に対応した種々の操作ボタンが備えら
れている。即ち、操作パネル14には、お尻洗浄ボタン
141、ビデ洗浄ボタン142、温風を吹き出すための
乾燥ボタン143、洗浄や乾燥等の機能を停止させる停
止ボタン144が設けられている。また、洗浄水の流量
を上げ下げする一組の水量調整ボタン145と、洗浄水
の温度を上げ下げする一組の水温調整ボタン147とが
設けられている。
【0021】また、熱交換器ユニット32には、前述し
たように温水用サーミスタ28aおよびフロートスイッ
チ31が備えられている。これら各種のセンサやスイッ
チは、図5に示すように、電子制御装置100の入力処
理回路108と電気的に接続され、これらからの信号を
入力したCPU102により、温水/ノズル制御装置1
8に設けられた各種のアクチュエータ(電磁弁24、洗
浄水用ヒータ29、流調モータ34、第1開閉弁37
a、第2開閉弁37b、駆動モータ45)と便座用ヒー
タ53等を制御して、ノズル装置12のノズル位置を調
整する処理、洗浄を行なう処理等を実行する。
【0022】電子制御装置100のCPU102で実行
される処理に基づく衛生洗浄装置10の大まかな動作は
次のようなものである。図1に示す便座6に使用者が座
ると、着座センサ6a(図5)からその旨の信号が出力
され、その後、使用者が操作パネル14を操作して、例
えばお尻洗浄ボタン141が押されると、駆動モータ4
5を駆動してノズル13を一体的に洗浄位置まで伸出
し、開閉弁ユニット37の第1開閉弁37aを開いてノ
ズル13のノズルヘッド13bから洗浄水の噴出を開始
する。そして、洗浄終了後、使用者が操作パネル14の
停止ボタン144を押すと、第1開閉弁37aを閉じて
洗浄水の噴出を終了し、その後、駆動モータ45を逆転
してノズル13を収納位置に退避する。なお、ビデ洗浄
ボタン142が押されると、ビデ洗浄位置までノズル1
3が進出して第2開閉弁37bを開いてノズルヘッド1
3bから洗浄水の噴出を開始し、停止ボタン144を押
すことにより洗浄を終了する。なお、便座6には、便座
用ヒータ53(図5)が設けられ、便座面を適温に保持
している。
【0023】さらに、使用者により操作パネル14の停
止ボタン144が3秒以上押し続けられると、ノズル1
3からの吐水を停止した状態で、駆動モータ45を駆動
してノズル13を洗浄位置まで伸出し、ノズルを掃除可
能な状態とする。その後、使用者により停止ボタン14
4が押されると、駆動モータ45を逆転してノズル13
を収納位置に退避する。このノズルの掃除に関連する処
理について、以下、説明する。
【0024】図7は、電子制御装置100のCPU10
2により実行されるノズル掃除ルーチンを示すフローチ
ャートである。このノズル掃除ルーチンは、使用者によ
り停止ボタン144が押されたときに、実行開始され
る。
【0025】CPU102は、処理が開始されると、ま
ず、着座センサ6aの検出信号がオン状態であるか否か
から、使用者が便座6に着座しているか否かを判定する
(ステップS100)。ここで、着座センサ6aがオフ
状態であると判定されると、以下の処理を実行し、一
方、オン状態であると判定されると、この掃除ルーチン
の実行を終了する。
【0026】着座センサ6aがオフ状態であると判定さ
れると、CPU102は、まず、CPU102の内部に
あるタイマをスタートして(ステップS110)、その
タイマにより求められる経過時間Tが、第1の所定時間
t1を越えたか否かを判定する(ステップS120)。
ここでは、第1の所定時間t1は3秒間である。ステッ
プS120で、その経過時間Tが第1の所定時間t1を
越えていないと判定されると、ステップS130に進
む。
【0027】ステップS130では、停止ボタン144
がオン状態であるか否かを判定する。ここで、オン状態
でない、即ち、オフ状態であると判定されると、上記タ
イマをリセットして(ステップS140)、この処理を
終了する。なお、ステップS130で停止ボタン144
がオン状態であると判定されたときには、処置をステッ
プS120に戻す。
【0028】一方、ステップS120で、経過時間Tが
所定値t1を越えたと判定されると、CPU102は、
処理をステップS150に進める。即ち、ステップS1
20およびS140の処理によれば、停止ボタン144
がオフ状態となるとタイマがリセットされることから、
停止ボタン144のオン状態が第1の所定時間t1以
上、継続した場合に限り、ステップS150に処理が進
められることになる。
【0029】ステップS150では、ノズル装置12の
ノズル位置を伸出させる処理を実行する。この処理で
は、駆動モータ45を駆動して、ノズル13を収納状態
から所定距離だけ伸出させて、洗浄位置に移動する。な
お、この際、ノズル13は伸出するのみであり、ノズル
13のノズルヘッド13bからの吐水はなされない。即
ち、開閉弁ユニット37の第1開閉弁37a,第2開閉
弁37bは、閉弁状態のままとする。また、ノズルヘッ
ド13bからの吐水がなされない構成に換えて、ノズル
ヘッド13bから洗浄水が便器本体5外部に到達しない
範囲で、微量の洗浄水を吐出する構成、即ち、第1開閉
弁37aもしくは第2開閉弁37bを少し開状態とする
構成としてもよい。
【0030】なお、上記したノズル伸出動作は、停止ボ
タン144のオン状態が第1の所定時間t1以上継続さ
れた場合に限り行なわれるものとしたが、上記構成に限
らず、ノズル伸出用の専用スイッチを設け、このスイッ
チが操作された場合にノズル13が速やかに伸出される
ようにしてもよい。
【0031】ステップS150の結果、使用者は、ノズ
ル13のノズル本体13aやその先端のノズルヘッド1
3bを拭き掃除を行なうことが可能となる。その後、こ
れまで押された状態にあった停止ボタン144がオフ状
態となったか否かを判定する(ステップS160)。こ
こで、オフ状態でない、即ち、オン状態のままであると
判定されると、CPU102は、処理をステップS17
0に進める。
【0032】ステップS170では、タイマにより求め
られる経過時間Tが、第2の所定時間t2を越えたか否
かを判定する。ここで、第2の所定時間t2は10秒間
で、第1の第1の所定時間t1より大きな時間である。
その経過時間Tが第2の所定時間t2を越えていないと
判定されると、処理をステップS160に戻す。一方、
経過時間Tが第2の所定時間t2を越えたと判定される
と、ノズル装置12のノズル位置を収納位置に後退させ
る処理を実行する(ステップS180)。この処理で
は、駆動モータ45を反転して、ノズルヘッド13bを
ケーシング11内に収納する。その後、前記タイマをリ
セットして(ステップS185)、この処理を終了す
る。
【0033】一方、ステップS160で、停止ボタン1
44がオフ状態であると判定されると、CPU102
は、処理をステップS190に進める。即ち、ステップ
S160およびS185の処理によれば、停止ボタン1
44がオン状態である状態が第2の所定時間t2以上継
続すると、ノズル13をケーシング11内に収納するよ
うにしている。これは、停止ボタン144がオン状態で
ある状態が第2の所定時間t2以上継続したときには、
そのボタンスイッチの短絡であると判断して、ノズル1
3の収納を行なうものである。
【0034】ステップS190では、後述する割込みル
ーチンの受付を開始する処理を行ない、その後、この処
理を終了する。
【0035】CPU102により実行される割込みルー
チンについて、図8のフローチャートに沿って詳しく説
明する。この割込みルーチンは、ステップS190で受
付が開始された以後、所定時間毎に繰り返し実行される
ものである。
【0036】CPU102は、処理が開始されると、ま
ず、停止ボタン144がオン状態であるか否かを判定し
(ステップS200)、着座センサ6aがオン状態であ
るか否かを判定し(ステップS210)、使用者により
停止ボタン144以外のボタン操作がなされて、操作パ
ネル14からそれら信号の入力があるか否かを判定し
(ステップS220)、前述したノズル掃除ルーチンに
より求められた経過時間Tが第3の所定時間t3を越え
たか否かを判定する(ステップS230)。ここで、第
3の所定時間t3は3分間で、第1の所定時間t1より
大きな時間である。
【0037】ステップS200ないしS230の内の全
てのステップで否定判定されたときには、「リターン」
に抜けてこの処理を一旦終了する。一方、ステップS2
00ないしS230の内のいずれかのステップで肯定判
定されたときには、ステップS240に進み、ノズル装
置12のノズル位置を収納位置に後退させる処理を実行
する。なお、処理では、駆動モータ45を反転して、ノ
ズルヘッド13bをケーシング11内に収納するが、そ
の収納位置で(ノズルヘッド13bがクリーニングチャ
ンバ43に位置する状態で)、ノズルヘッド13bから
洗浄水の噴出を行なうノズルセルフクリーニング処理を
加えた構成としてもよい。この構成により、収納位置で
噴出された洗浄水がクリーニングチャンバ43の内面に
反射されノズルヘッド13bの噴出口を洗浄することが
できる。続いて、この割込み処理ルーチンが以後、実行
されないように、割込み受付を終了するとともに、前記
タイマをリセットして(ステップS250)、その後、
この割込みルーチンを終了する。
【0038】以上詳述したように、この実施例のトイレ
用衛生洗浄装置10によれば、使用者により停止ボタン
144が3秒以上押し続けられると、ノズル13からの
吐水を停止した状態で、駆動モータ45を駆動してノズ
ル13を洗浄位置まで伸出する(ステップS100〜S
150)。この結果、使用者は、ノズル13のノズル本
体13aおよびノズルヘッド13bを容易に掃除するこ
とができる。この状態で、停止ボタン144が押される
と(ステップS200)、その掃除の作業は終わったも
のとして、ノズル13をケーシング11内に収納し(ス
テップS240)、また、使用者が便座6に着座してい
ることが検知されたときにも(ステップS210)、ノ
ズル13をケーシング11内に収納する。このため、使
用者が停止ボタン144の操作を忘れてノズル13を伸
出したまま用便をしようとした場合に、ノズル13はケ
ーシング11内に即座に収納されることから、用便によ
りノズルが汚れてしまうことはない。
【0039】また、ノズル13が伸出した状態が第3の
所定時間t3以上、続いたときには、ノズル13の長時
間の放置を防止することを目的として、ノズル13はケ
ーシング11内に即座に収納される。このため、ノズル
13への塵の付着を最小限に抑えることができる。
【0040】さらに、ノズル13が伸出した状態で、使
用者により停止ボタン144以外のボタンの操作がなさ
れると、ノズル13はケーシング11内に収納される。
このため、使用者は、停止ボタン144に限らず操作パ
ネル14内のどれかのスイッチを単に操作するだけで、
ノズルを収納させることができる。従って、ノズル13
の収容が容易であり、副次的には、ノズル13が洗浄位
置に伸出されて放置されることを防止することになる。
なお、この実施例では、操作パネル14の内のどれかの
スイッチが操作されたときに、伸出状態にあるノズル1
3の収納を行なっていたが、これらスイッチは必ずしも
操作パネル14内にあるものに限る必要はなく、使用者
により操作可能なものであればどのようなものでもよ
い。例えば、操作パネル14と同様のスイッチ群をリモ
コンとして備える構成の衛生洗浄装置10においては、
そのリモコンが操作された場合にも、ノズルの収納を行
なうように構成すればよい。
【0041】また、前記実施例のトイレ用衛生洗浄装置
10によれば、ステップS240でノズル13を収納位
置に収納したときに、ノズル13からの洗浄水の反射に
よりその吐水口を洗浄するように構成されている。ステ
ップS210ないしS230によってノズルが収納され
たときには、ノズルの掃除が完了して意図的にノズルを
収納したときと異なり、必ずしもノズルの掃除が完了し
ていないが、この構成により、装置自身でノズルの吐水
口を洗浄して、ノズル13の掃除の手助けを図ることが
できる。
【0042】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々な
る態様で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係るトイレ用衛生洗浄装
置10を装着した洋式便器の蓋3をした状態の外観図
【図2】 その洋式便器の蓋3をしない状態の外観図
【図3】 トイレ用衛生洗浄装置10の温水/ノズル制
御装置18を示すブロック図
【図4】 ノズル装置12の要部を示す左側面図
【図5】 トイレ用衛生洗浄装置10に内蔵される電子
制御装置100の内部構成とその周辺装置を示すブロッ
ク図
【図6】 操作パネル14の平面図
【図7】 電子制御装置100で実行されるノズル掃除
ルーチンを示すフローチャート
【図8】 電子制御装置100で実行される割込みルー
チンを示すフローチャート
【符号の説明】
5…便器本体 6…便座 10…トイレ用衛生洗浄装置 11…ケーシング 12…ノズル装置 13…ノズル 13a…ノズル本体 13b…ノズルヘッド 14…操作パネル 15…操作部 18…温水/ノズル制御装置 24…電磁弁 26…バルブユニット 34…流調モータ 35…流調弁 36…流調ユニット 37…開閉弁ユニット 37a…第1開閉弁 37b…第2開閉弁 41…ベース 43…クリーニングチャンバ 45…駆動モータ 47,49…供給管 100…電子制御装置 102…CPU 104…ROM 106…RAM 141…お尻洗浄ボタン 142…ビデ洗浄ボタン 143…乾燥ボタン 144…停止ボタン 145…水量調整ボタン 147…水温調整ボタン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−209220(JP,A) 実開 平5−10578(JP,U) 特公 平1−43101(JP,B2) 特公 昭61−23329(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E03D 9/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 便器に備え付けられるトイレ用衛生洗浄
    装置であって、洗浄水を吐出する吐水口を備えるノズル
    と、該ノズルをその収納位置と、前記洗浄水の吐出方向
    が便座に着座した使用者に向かう方向となる洗浄位置と
    の間で進退させるノズル駆動手段と、前記ノズルの吐水
    口からの洗浄水の吐出量を調整する吐水量調整手段と、
    所定の操作指令を受けたとき、前記ノズル駆動手段を駆
    動して前記ノズルを前記収納位置から前記洗浄位置へ伸
    出させるとともに、前記洗浄水が便器外に到達しないよ
    う前記ノズルの伸出開始以降の前記吐水口からの吐水量
    を微量とすべく前記吐水量調整手段を制御する制御手段
    とを備えるトイレ用衛生洗浄装置。
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