JPH0823130B2 - 水域矢板壁構造物 - Google Patents
水域矢板壁構造物Info
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- JPH0823130B2 JPH0823130B2 JP28302389A JP28302389A JPH0823130B2 JP H0823130 B2 JPH0823130 B2 JP H0823130B2 JP 28302389 A JP28302389 A JP 28302389A JP 28302389 A JP28302389 A JP 28302389A JP H0823130 B2 JPH0823130 B2 JP H0823130B2
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- pile
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Description
る水域矢板壁構造物に関するものである。
図に示すように、多数の鋼製矢板1が相互に噛み合わさ
れた状態で水底地盤2に打設されて、矢板壁3が構成さ
れ、かつ多数の前方杭7が、矢板壁3から離れた位置に
おいて矢板壁長手方向に間隔をおいて配置されて、水底
地盤2に打設され、矢板壁3にほぼ直角な垂直面上で矢
板壁3の上部から水底地盤2に向かって斜め下向きに延
長する多数の斜杭9が、矢板壁長手方向に間隔をおいて
配置されて水底地盤2に打設され、前記矢板壁3の上端
部および斜杭9の上端部と、前方杭7の上端部とが、コ
ンクリートスラブからなる連結部材8を介して連結さ
れ、前記矢板壁3の裏側に裏込土10および埋立土11が充
填されている構造のものが知られている。
用する裏込土10等による横方向外力により、矢板壁3に
は曲げモーメントだけでなく過大な引抜力が作用すると
ともに斜杭9には過大な押込力が発生する。
持力すなわち杭先端支持力と杭周面摩擦力とで抵抗する
ことになるが、押込力が過大であるので、杭先端支持力
を確保するために、硬質な支持層24に対する斜杭9の打
込長さを相当長くする必要がある。
方向支持力(周面摩擦力)で抵抗することになるが、引
抜力が過大であるので、周面摩擦力を確保するために、
硬質な支持層24に対する矢板壁3の打込長さを相当長く
する必要がある。
9および矢板壁3に発生する過大な軸方向力を支持する
ために硬質な支持層24に相当な長さにわたって打込む必
要があり、そのため材料費が嵩むだけでなく施工時間が
長くなったり、また斜杭9や鋼製矢板1が座屈したりす
るなどの問題があった。
角(通常10°〜20°)をあまり大きくできないので、斜
杭9に発生する押込力を低減させることが不可能であっ
た。さらに斜杭9の部材長が長くなると、斜めにまっす
ぐに打設することが難しくなり、途中で曲がってしまう
こともあり、所定の支持力を確保できないばかりか、曲
げによる2次応力が発生するなどの問題があった。
ど抵抗しておらず、上部コンクリート工の自重や上載荷
重などの鉛直下向きの荷重を支持している程度であり、
断面に無駄があるという問題があった。さらに矢板壁3
の前面に盛土をする場合には、盛土重量により斜杭9に
過大な曲げモーメントが発生するので、斜杭9には相当
な断面剛性が必要となり材料費,施工費が嵩むという問
題もあった。
平方向外力に対して主に斜杭9および矢板壁3の軸方向
支持力で抵抗する構造となっており、地盤の有する支持
力機能中、横方向支持力を充分に活用していなかった。
支持力および横方向支持力を無駄なく活用できる水域矢
板壁構造物を提供することを目的とするものである。
造物においては、多数の鋼製矢板1が相互に噛み合わさ
れた状態で水底地盤2に打設されて、矢板壁3が構成さ
れ、矢板壁3の上部から水底地盤2に向って斜め下向き
に延長する多数の耐圧縮斜材4が矢板壁長手方向に間隔
をおいて配置され、前記耐圧縮斜材4の下端部に連結さ
れている杭挿通用下部筒体6に挿入された前方杭7は水
底地盤2に打設され、前記下部筒体6が前方杭7の中間
部に結合されて、結合部が構成され、前記前方杭7の上
端部と前記矢板壁3の上端部と耐圧縮斜材4の上端部と
が、連結部材8により連結されている。
り耐圧縮斜材4に作用する圧縮力は、前述した従来の水
域矢板壁構造物のように、そのまま硬質な支持層に伝達
されず、結合部において、前方杭7に対する押込力,曲
げモーメントおよびせん断力に変換される。この時、前
方杭7に発生する押込力は、従来の斜杭9に発生する押
込力よりも相当小さくなる。また曲げモーメントおよび
せん断力に対しては地盤の横方向支持力により抵抗する
ことになる。
板壁3に発生する引抜力も相当小さくなる。また鉛直線
に対する耐圧縮斜材4の傾斜角を大きく設定できるの
で、前方杭7や矢板壁3に発生する軸方向力をさらに小
さくすることもできる。
られる筒体付き耐圧縮斜材12を示すものであって、鋼管
からなる耐圧縮斜材4の下端部に垂直な鋼製円筒体から
なる杭挿通用下部筒体6が溶接により固着され、かつそ
の下部筒体6には、その内部を耐圧縮斜材4内に連通さ
せる開口部が設けられ、さらに耐圧縮斜材4の上端部に
垂直な鋼製円筒体からなる矢板本体嵌込用上部筒体13が
溶接により固着され、その矢板本体嵌込用上部筒体13の
上部の周囲に多数のスリット14が間隔をおいて設けられ
ている。また前記下部筒体6内の上端部および下端部に
ゴム製シールリング15が固定され、かつ前記下部筒体6
内には、鉄筋等が溶接により固着されて突起によるジベ
ル23が形成され、さらに前記耐圧縮斜材4の上端側の上
面に注入孔21が設けられている。
付き前方杭16を示すものであって、鋼管杭からなる前方
杭7における前記杭挿通用下部筒体6に挿入される部分
の外周に、複数のジベル鉄筋17が溶接により固着されて
いる。
杭16を使用したこの発明の実施例に係る水域矢板壁構造
物の施工例について説明する。
体5とその一側部および他側部に固着されたスリットパ
イプ製継手18およびT形鋼製継手19とからなる鋼管矢板
を鋼製矢板1として使用し、多数の鋼製矢板1を相互に
噛み合わせて水底地盤2に打設して矢板壁3を構成す
る。
水側に離れた位置において、多数のジベル付き前方杭16
を矢板壁長手方向に間隔をおいて配置して水底地盤2に
打設し、かつ筒体付き耐圧縮斜材12における杭挿通用下
部筒体6を、ジベル付き前方杭16に挿込んで水底地盤2
に載置するか、または水底地盤面付近に配置し、さらに
筒体付き耐圧縮斜材12における耐圧縮斜材4を矢板壁3
に直角な垂直面上に位置するように配置し、前記筒体付
き耐圧縮斜材12における矢板本体嵌込用上部筒体13を、
矢板本体5の上端部を囲むように嵌込む。
13の周囲の各スリットに鋼製連結板20を嵌合すると共
に、その連結板20を矢板本体5の外面に当接した状態
で、連結板20を前記上部筒体13および矢板本体5に対し
溶接により固着する。
の上端に設けられている注入孔21からコンクリートまた
はモルタル等の経時硬化性充填材料22を注入して、杭挿
通用下部筒体6と前方杭7との間に前記経時硬化性充填
材料22を充填し、次いで矢板本体嵌込筒13と矢板壁3の
上端部,耐圧縮斜材4の上端部および前方杭7の上端部
とを連結する補強されたコンクリートからなる連結部材
8を施工し、かつ矢板壁3の裏側に裏込土10および埋立
土11を充填する。
体付き耐圧縮斜材12の下部筒体6を前方杭7に挿込んで
いるが、これと逆に、筒体付き耐圧縮斜材12の下部筒体
6を適宜の手段により水底地盤2に載置すると共に、筒
体付き耐圧縮斜材12の上部筒体13を矢板本体5の上端部
に嵌込んだのち、前方杭7を前記下部筒体6に挿入して
水底地盤2に打込んでもよい。
内に、予め下部筒体6内に開口するグラウト注入管が挿
入され、そのグラウト注入管と耐圧縮斜材4との間にコ
ンクリート等の経時硬化性充填材が充填されていてもよ
い。また鋼管からなる耐圧縮斜材4の内面に、せん断力
を伝達する突起等のジベルを設けてもよい。
断面形状であってもよく、また鋼製矢板としては、鋼管
矢板に代えて溝形,Z形あるいはH形の鋼矢板またはその
他の任意断面の鋼製矢板を使用してもよい。さらにま
た、耐圧縮斜材4の上端部に矢板本体嵌込用上部筒体13
を固定しないで、耐圧縮斜材4の上端部を、矢板本体5
の上端部または矢板壁の上端部に対し直接溶接等により
結合するか、あるいは鋼板や形鋼等を介する等その他の
適当な手段により結合してもよい。
するピンにより結合してもよい。
に記載するような効果を奏する。
と前方杭7との結合部において、前方杭7に対する押込
力,曲げモーメントおよびせん断力に変換されるので、
前方杭7に発生する押込力を相当小さくすることができ
るため、硬質な支持層24への根入れ深さが小さくて済み
施工能率が向上するとともに、前方杭7の局部座屈の問
題も解消できる。
い矢板壁3に発生する引抜力も相当小さくなるため、硬
質な支持層24への根入れ深さが小さくて済み施工能率が
向上するとともに、鋼製矢板1の局部座屈の問題も解消
できる。
定することができるので、前方杭7や矢板壁3に発生す
る軸方向力をさらに小さくすることができる。
前方杭7および矢板壁3によって抵抗することになる
が、その際、地盤の軸方向支持力と横方向支持力の両方
を無駄なく活用でき、かつ耐圧縮斜材4の鉛直線に対す
る傾斜角を任意に設定できるので、地盤条件,外力条件
等に応じて軸方向力を調整でき、設計の自由度が飛躍的
に向上する。
的な設計が可能となり、使用材料を少なくすることがで
き、また施工能率も向上するので、建設コストを大幅に
低減することができる。
に配置されているため、魚が集まりやすいとちう蝟集効
果をも発揮することができる。
壁構造物を示すものであって、第1図は全体を示す縦断
側面図、第2図は第1図における前方杭と耐圧縮斜材と
の結合部を拡大して示す一部縦断側面図、第3図は第1
図における矢板壁の上部と耐圧縮斜材の上部と連結部材
との結合部を拡大して示す一部縦断側面図である。 第4図はこの発明の実施例において用いられる筒体付き
耐圧縮斜材の側面図、第5図はその筒体付き耐圧縮斜材
の下側部分を拡大して示す一部縦断側面図、第6図は筒
体付き耐圧縮斜材の上側部分を拡大して示す側面図、第
7図はその平面図、第8図はこの発明の実施例において
用いられるジベル付き前方杭の一部切欠側面図である。 第9図は矢板壁の平面図、第10図はその拡大平面図、第
11図は矢板壁の矢板本体と前方杭とに筒体付き耐圧縮斜
材を架設した状態を示す平面図、第12図はその一部縦断
側面図、第13図は矢板壁の矢板本体と矢板本体嵌込用上
部筒体とを連結した状態を示す平面図、第14図はその一
部縦断側面図である。第15図は従来の水域矢板壁構造物
を示す縦断側面図、第16図はその横断平面図である。 図において、1は鋼製矢板、2は水底地盤、3は矢板
壁、4は耐圧縮斜材、5は矢板本体、6は杭挿通用下部
筒体、8は連結部材、10は裏込土、12は筒体付き耐圧縮
斜材、13は矢板本体嵌込用上部筒体、14はスリット、15
はゴム製シールリング、16はジベル付き前方杭、17はジ
ベル鉄筋、20は鋼製連結板、22は経時硬化性充填材料で
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】多数の鋼製矢板1が相互に噛み合わされた
状態で水底地盤2に打設されて、矢板壁3が構成され、
矢板壁3の上部から水底地盤2に向って斜め下向きに延
長する多数の耐圧縮斜材4が矢板壁長手方向に間隔をお
いて配置され、前記耐圧縮斜材4の下端部に連結されて
いる杭挿通用下部筒体6に挿入された前方杭7は水底地
盤2に打設され、前記下部筒体6が前方杭7の中間部に
結合されて、結合部が構成され、前記前方杭7の上端部
と前記矢板壁3の上端部と耐圧縮斜材4の上端部とが、
連結部材8により連結されている水域矢板壁構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28302389A JPH0823130B2 (ja) | 1989-11-01 | 1989-11-01 | 水域矢板壁構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28302389A JPH0823130B2 (ja) | 1989-11-01 | 1989-11-01 | 水域矢板壁構造物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03147908A JPH03147908A (ja) | 1991-06-24 |
JPH0823130B2 true JPH0823130B2 (ja) | 1996-03-06 |
Family
ID=17660225
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28302389A Expired - Lifetime JPH0823130B2 (ja) | 1989-11-01 | 1989-11-01 | 水域矢板壁構造物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0823130B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06180006A (ja) * | 1992-12-14 | 1994-06-28 | Nippon Steel Corp | 水域構造物とその施工方法 |
WO2011052184A1 (ja) * | 2009-10-27 | 2011-05-05 | Jfeシビル株式会社 | 道路等の人工地盤及びその構築方法 |
CN103255742B (zh) * | 2013-05-23 | 2015-09-09 | 天津港航工程有限公司 | 框架壁桩式码头 |
JP7185499B2 (ja) * | 2018-02-28 | 2022-12-07 | 五洋建設株式会社 | 杭支持構造物の杭頭部接合構造 |
CN112049130B (zh) * | 2020-09-07 | 2021-11-02 | 核工业湖州勘测规划设计研究院股份有限公司 | 一种h型空心抗滑桩 |
-
1989
- 1989-11-01 JP JP28302389A patent/JPH0823130B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03147908A (ja) | 1991-06-24 |
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