JPH08227U - 気密容器 - Google Patents

気密容器

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JPH08227U
JPH08227U JP003679U JP367995U JPH08227U JP H08227 U JPH08227 U JP H08227U JP 003679 U JP003679 U JP 003679U JP 367995 U JP367995 U JP 367995U JP H08227 U JPH08227 U JP H08227U
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勝四郎 河下
豊 大屋
康勝 滝沢
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一面が開口した容器本体と、容器本体の開口
を閉止する蓋体とよりなり、容器本体の側壁上端面と蓋
体下面との接合面の一方と他方に互いに嵌合する凸条と
凹条とを設けてなり、容器本体の開口を上方に向けて内
部に果菜類等を収容し開口を蓋体で閉止した後、相対向
する一対の側壁の一側側が上方に向くように向きを変え
て保管又は輸送に供するようにした発泡合成樹脂製気密
容器。 【効果】 容器本体の開口を上にして果菜類等を収容す
るので、長尺の果菜類等を大きな開口部から効率よく、
上下方向をそろえて横に収容でき、収容効率もよく、収
納後は閉蓋して容器の一側側が上方に向くように向きを
変えて保管又は輸送するので、内部の収容物は上下方向
を向いた状態で、保管や運搬時に長尺な果菜類が曲がっ
たりすることなく、長時間にわたる鮮度の維持が可能
で、更に、果菜類等を取出す時には、容器を横して面積
の大きな開口部から、果菜類を傷めずに効率よく取出す
ことができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えばアスパラガス等のような水分を多く含んで傷みやすく、又、 長尺の果菜類等を効率よく収容できるとともに、長時間にわたって鮮度を維持さ せうるようにした気密容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アスパラガスは、例えば発泡合成樹脂製の容器本体と蓋体とよりなる気 密容器の容器本体内に上下方向をそろえて縦にして収容したのち、閉蓋してその 状態のまま保管や運搬をしている。このようにアスパラガスを容器本体内に横に 寝かした状態で収容しない理由は、アスパラガスは水分を多く含んで重さがあっ て下位のものが上方から付加される重みで傷んだり、上方側が上に向き、又、下 方側が下に向いた曲がった状態となって商品価値が低下したり、更には、この曲 がった状態になるのにエネルギーを消耗して鮮度が低下する場合があるからであ る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、このようにアスパラガスを、上下方向をそろえて縦にして容器本体内 に収容する作業は手間がかかるだけでなく、収容したのち閉蓋し、再度蓋体を取 外して容器内部のアスパラガスを取出すときに、アスパラガスは水分を多く含ん で組織が柔らかいものであることから、下方側から上方側が分離して商品価値を 失してしまうこともある。そこで、本考案では、例えばアスパラガス等の如く長 尺な果菜類等を効率よく収容できるとともに、長時間にわたって鮮度を維持させ うるようにした気密容器を提供せんとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る気密容器は、発泡合成樹脂製で 一面が開口した容器本体と、前記容器本体の開口を閉止する同じく発泡合成樹脂 製の蓋体とよりなり、容器本体の側壁上端面と蓋体下面との接合面の一方と他方 に互いに嵌合する凸条と凹条とを設けてなり、前記容器本体の開口を上方に向け た状態で内部に果菜類等を収容して開口を蓋体で閉止した後、容器本体の相対向 する一対の側壁の一側側が上方に向くように向きを変えた状態で保管又は輸送に 供するように構成した。
【0005】 又、請求項2では、前記気密容器において、容器本体の一側側の相対向する一 対の側壁と底壁の外面側にこの一対の側壁の間の側壁に沿った溝を設けるととも に、蓋体の外面側に前記容器本体の溝に連続する溝を設けた。
【0006】 更に、請求項3では、前記気密容器において、容器本体の底壁の一側側と蓋体 の一側側に相対向して容器内部に凹ませて取手部を設けた。
【0007】 そして、請求項4では、前記気密容器において、容器本体の一対の相対向した 側壁の内面側に相対向して仕切板支持用の支持溝を設けた。
【0008】
【作用】
上記のような気密容器に、例えばアスパラガス、ネギ等の長尺な果菜類等を収 容するには以下のようにする。まず、容器本体の開口を上方に向け、長尺な果菜 類を上下方向をそろえて横にした状態で順次収容していく。所要の数量や重量の 果菜類等を容器本体内に収容したのち、予冷操作を行なう等して冷却し、次いで 蓋体を容器本体に外嵌させて閉蓋する。そして、保管や運搬するときには曲がっ た状態になって商品価値が低下したり、鮮度が低下するのを防止するため、内部 の果菜類等が上下方向を向くように一対の相対向した側壁の一側側が上方に向く ように容器の向きを変える。そして、容器内部から再び果菜類等を取出すときに は、再度蓋体側を上方に向けた状態で開蓋して、横になっている果菜類等を順次 取出すのである。
【0009】 前記のように容器内に果菜類等を収容して閉蓋した後、容器の向きを変えるに 際して、請求項2に係る気密容器では、容器本体の一対の相対向した側壁と底壁 の一側側の外面側、及び底体の外面側に設けた溝が、容器の一側側が上方に向く ための位置決め部分となる。
【0010】 更に、請求項3に係る気密容器では、前記容器本体の底壁と蓋体の一側側に相 対向して容器内部に凹ませて設けた取手部の背後が立起状態にある果菜類等の支 持部となる。
【0011】 又、請求項4に係る気密容器では、容器内部に入れる果菜類等の長さが短いと きには、容器本体の一対の側壁の内面側に相対向して設けた仕切板支持用の支持 溝を利用して仕切板を装着させるものである。
【0012】 上記のような本考案に係る気密容器では、アスパラガス、ネギの他、長尺の果 菜類を容器内で立てた好適な状態で保管、運搬でき、果菜類等の鮮度の低下を防 止しうる。
【0013】
【実施例】
本考案に係る気密容器の詳細を添付の図面にもとづき更に説明する。図1は本 考案に係る気密容器の一実施例であり、図中1は発泡合成樹脂製で一面が開口2 した長方体状の容器本体であり、3はこの容器本体1の開口2を気密状態で閉止 する同じく発泡合成樹脂製の蓋体である。そして、この容器本体1は長尺のアス パラガス等の果菜類等を収容するのに適するようにその開口2側から見たときに 細長い長方形状に形成された深さが深い角函状に形成されている。この実施例で は、図中4として示すこの長辺側における一対の相対向した側壁の内面側におけ る間隔を図1中左側の一側5側から図中右側の他側6側にかけて順次大きくなる ように、一方、この一対の側壁4、4の外面側における間隔はその一側5側から 他側6側にかけて略同一となるように、側壁4の厚みを図2に示すように一側5 側から他側6側にかけて順次薄くしている。
【0014】 又、前記容器本体1の一対の側壁4、4側端とこれらの側壁4、4に隣接した もう一対の側壁7、7上端の内面側に沿った位置に連続した凸条8を設け、内面 側における間隔を順次変化させた側壁4、4の一側5側と他側6側にはこの側壁 4、4の外面側に沿うとともに、凸条8に連がる支持凸部9を設けている。そし て、図中10は支持凸部9を設けた、即ち長辺側の一対の側壁4、4の一側5側と 他側6側の内面側から底壁11内面側にかけて設けられ、通気用の開口12を多数開 設した発泡合成樹脂等からなる板状の仕切板13を支持するための支持溝である。 この支持溝10には容器内の収容部分の大きさに対して収容するアスパラガス等の 長尺の果菜類等の長さが短い場合に一側5側と他側6側の双方又はいずれか一方 に図示したような仕切板13を装着することで内部に収容された果菜類等が運搬中 等に動いて傷むことがないようにするものである。そして、この仕切板13で区画 された空間14には、仕切板13として開口12を開設したものを用いるときには蓄冷 材等を入れたり、又、開口12を有しない仕切板13を用いるときには、内部のアス パラガス等といっしょに食するチーズやバター等を入れておくこともできる。こ の支持溝10は長辺側の側壁4、4の一側5側と他側6側のいずれか一方にのみ設 けたり、又は設ける必要のないときには設けない場合もある。
【0015】 尚、図中15は、容器本体の一側5側に位置する側壁7の外面側に設けたスタッ キング用の凸部、又、16は反対側の側壁7外面側に設けた、前記凸部15を内装す るための凹所である。
【0016】 一方、蓋体3には前記容器本体1との接合面側に容器本体1の凸条8を密に内 装する凹条17を設け、この凹条17に連通させて支持凸部9を内装する凹所18を設 けている。尚、図中19は容器本体1の底壁11内面側と蓋体3外面側に盛り上げて 、又は凹ませて設けた矢印模様からなる指示部であって、果菜類等の収容物の収 容方向を示したり、容器の向きを変える場合に上方に位置づける方向を示すもの である。
【0017】 又、図中20は、容器本体1の長辺側の一対の側壁4、4と底壁11における容器 の一側5側の外面側に短辺側の側壁7に沿って設けた、全体が図例のようなV字 状、又は他の適宜形状とした溝であり、21は、閉蓋時に前記容器本体1の溝20に 連続するように蓋体3の外面側に設けた同じくV字状、その他の形状とした溝で ある。更に、図中22は、容器内部に凹ませて容器本体1の底壁11の一側5側と蓋 体3の一側5側に相対向して設けた取手部である。
【0018】 尚、前記容器本体1に設ける凸条8と蓋体3側に設ける凹条17の嵌合関係を強 くするには、図3中Pで示す部分の態様を、例えば図4に示すように凸条8の遊 端側側面に係合凸条23、基端側の係合凸条23の反対側側面に係合凹条24を設ける とともに、凹条17側には係合凸条23を内装する係合凹条25、係合凹条24に内装さ れる係合凸条26を設ける等するものである。ここで、図中27は蓋体3側に設けた 係合凸条23を案内するための案内凹条である。
【0019】 上記のような本考案に係る気密容器に、例えばアスパラガスを収容するには以 下のようにする。まず、容器本体1の開口2を上方に向け、図中28として示すア スパラガスを上下方向をそろえてその相対的に小さい上方側を容器本体1の底壁 11に設けた指示部19を見てその内面側における間隔を小さくした長辺側の一対の 側壁4の一側5側に向けて横にした状態で順次収容していく。所要の数量や重量 のアスパラガス28を容器本体1内に収容したのち、予冷操作を行なう等して冷却 し、次いで蓋体3を容器本体1に外嵌させて閉蓋する。そして、保管や運搬する ときには、アスパラガスが曲がった状態になって商品価値が低下したり、鮮度が 低下するのを防止するため、内部のアスパラガス28が上下方向を向くように内面 側における間隔を小さくした長辺側の一対の側壁4の一側5側が上方に向くよう に容器の向きを変える。このとき、これら長辺側の一対の側壁4、4は、その外 面側における間隔が一側5側から他側6側にかけて略同一であることから、閉蓋 後、どちら側を上にすればよいか、判断がつきかねるおそれがあるが、この側壁 4、4と底壁11の一側5側の外面側に設けた溝20, 21と、蓋体3の外面側に設け た溝21や指示部19が、これら側壁4、4の一側5側が上方に向くための位置決め 部分となる。又、容器本体1の底壁11と蓋体3の一側5側に相対向して容器内部 に凹ませて設けた取手部22の背後が立起状態にあるアスパラガス28の相対的に小 さい上方側の支持部となる。
【0020】 尚、容器内部に入れるアスパラガス28の長さが短いときには、容器本体1の長 辺側の側壁4、4の内面側に相対向して設けた支持溝10を利用して仕切板13を装 着させるものである。
【0021】 又、容器内部のアスパラガス28を取出すときには、再度蓋体3側を上方に向け た状態で開蓋して、横になっているアスパラガス28を順次取出すのである。
【0022】 こうした気密容器では、アスパラガスの他、水分を多く含んで傷みやすく長尺 の野菜類又は果実類を好適な状態で収容できる。
【0023】 尚、上記実施例のアスパラガスのように、上部が下部に較べて小さい、あるい は細い果菜類等の場合には、一対の側壁4、4間の内面側の間隔が小さい一側5 側を上に向けて保管、運搬に供するが、上部が下部に較べて大きい、あるいは太 い果菜類等を収容する場合には、容器本体1の内面側の間隔が大きな一側6側に 果菜類等の上部がくるように収容して閉蓋後、前記内面側の間隔が大きな一側6 側が上になるように容器の向きを変えて保管、運搬する。
【0024】 更に、上記の実施例では、長辺側における一対の相対向した側壁の内面側にお ける間隔を一側5側から他側6側にかけて順次大きくなるように形成しているが 、上下の太さや大きさが均一な長尺の果菜類等を収容する場合には、図5に示す ように、長辺側における一対の相対向した側壁4、4の内面側における間隔が一 側5側から他側6側にかけて同一な容器であってもよい。この場合にあっても、 容器本体1内に長尺の果菜類等を収容して閉蓋した後、収容した果菜類の上部が 上に向くように容器の向きを変えて保管、輸送に供するものであり、又、容器内 から果菜類等を取り出す場合には、前記実施例と同様に、容器を再び横にして、 広い開口部から効率よく果菜類等を取り出すことができるのである。
【0025】
【考案の効果】
以上のように本考案に係る気密容器は、容器本体の開口を上方に向けた状態で 内部に果菜類等を収容して開口を蓋体で閉止した後、容器本体の相対向する一対 の側壁の一側側が上方に向くように向きを変えた状態で保管又は輸送に供するよ うにしたから、例えばアスパラガス等の如く水分を多く含んで傷みやすく、しか も長尺の果菜類等を、面積の大きな開口部から効率よく容器内に収容することが できると同時に、上下方向をそろえて横に収容でき、収容効率もよくなる。又、 保管や運搬に際しては内部の収容物を上下方向を向いた状態にでき、長尺な果菜 類が曲がったりすることもなく、又、果菜類等を上下に立てた状態で保管、運搬 するのは植物の生理作用にも合致しており、長時間にわたる鮮度の維持が可能に なる。又、容器内に収容した果菜類等を取出すときには、容器を再び横にするこ とで、横になった果菜類等を、面積の大きな開口部から傷めることなく、しかも 効率よく取出すことができるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案に係る気密容器の一例を示す斜視図。
【図2】 容器本体の平面図。
【図3】 容器の向きを変えた状態の縦断面図。
【図4】 第3図中のP部における別の態様を示す説明
図。
【図5】 本考案に係る気密容器の他例を示す容器本体
の平面図。
【符号の説明】
1:容器本体、2:開口、3:蓋体、4:側壁、5:一
側、6:他側、7:側壁、8:凸条、9:支持凸部、1
0:支持溝、11:底壁、12:開口、13:仕切板、14:空
間、15:凸部、16:内装用凹所、17:凹条、18:凹所、
19:指示部、20,21:溝、22:取手部、23, 26:係合凸
条、24, 25:係合凹条、27:案内凹条、28:アスパラガ
ス。

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡合成樹脂製で一面が開口した容器本
    体と、前記容器本体の開口を閉止する同じく発泡合成樹
    脂製の蓋体とよりなり、容器本体の側壁上端面と蓋体下
    面との接合面の一方と他方に互いに嵌合する凸条と凹条
    とを設けてなり、前記容器本体の開口を上方に向けた状
    態で内部に果菜類等を収容して開口を蓋体で閉止した
    後、容器本体の相対向する一対の側壁の一側側が上方に
    向くように向きを変えた状態で保管又は輸送に供するよ
    うにしてなる気密容器。
  2. 【請求項2】 容器本体の一側側の相対向する一対の側
    壁と底壁の外面側にこの一対の側壁の間の側壁に沿った
    溝を設けるとともに、蓋体の外面側に前記容器本体の溝
    に連続する溝を設けた請求項1記載の気密容器。
  3. 【請求項3】 容器本体の底壁の一側側と蓋体の一側側
    に相対向して容器内部に凹ませて取手部を設けた請求項
    1又は請求項2記載の気密容器。
  4. 【請求項4】 容器本体の一対の相対向した側壁の内面
    側に相対向して仕切板支持用の支持溝を設けた請求項1
    〜請求項3のいずれかに記載の気密容器。
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Cited By (3)

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