JP2531989Y2 - 気密容器 - Google Patents

気密容器

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JP2531989Y2
JP2531989Y2 JP1990026884U JP2688490U JP2531989Y2 JP 2531989 Y2 JP2531989 Y2 JP 2531989Y2 JP 1990026884 U JP1990026884 U JP 1990026884U JP 2688490 U JP2688490 U JP 2688490U JP 2531989 Y2 JP2531989 Y2 JP 2531989Y2
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康勝 滝沢
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  • Packaging Of Annular Or Rod-Shaped Articles, Wearing Apparel, Cassettes, Or The Like (AREA)
  • Packaging Frangible Articles (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、アスパラガス等の水分を多く含んで傷みや
すく、又、上方側が下方側に比較して相対的に小さい長
尺の野菜類又は果実類を効率よく収容できるとともに、
長時間にわたって鮮度を維持させうるようにした気密容
器に関する。
〔従来の技術〕
従来、アスパラガスは、例えば発泡合成樹脂製の容器
本体と蓋体とよりなる気密容器の容器本体内に上下方向
をそろえて縦にして収容したのち、閉蓋してその状態の
まま保管や運搬をしている。この容器本体内に横にして
アスパラガスを収容しない理由は、アスパラガスは水分
を多く含んで重さがあって下位のものが上方から付加さ
れる重みで傷んだり、上方側が上に向き、又、下方側が
下に向いた曲がった状態となって商品価値が低下した
り、更にはこの曲がった状態になるのにエネルギーを消
耗して鮮度が低下する場合があるからである。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかし、このようにアスパラガスの上下方向をそろえ
て縦にして容器本体内に収容する作業は手間がかかるだ
けでなく、収容したのち閉蓋し、再度蓋体を取外して容
器内部のアスパラガスを取出すときに、アスパラガスは
水分を多く含んで組織が柔らかいものであることから、
下方側から上方側が分離して商品価値を失してしまうこ
ともある。
こうした従来の問題点に鑑みて考案されたのが本考案
に係る気密容器であって、アスパラガス等の水分を多く
含んで傷みやすく、しかも上方側が下方側に比較して相
対的に小さい長尺の野菜類又は果実類を効率よく収容で
きるとともに、長時間にわたって鮮度を維持させうるよ
うにした気密容器を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
このような目的を達成するため、本考案の請求項1で
は、発泡合成樹脂製の一面が開口した容器本体とこの容
器本体の開口を閉止する同じく発泡合成樹脂製の蓋体と
よりなり、容器本体の側壁上端面と蓋体下面との接合面
の一方と他方に互いに嵌合する凸条と凹条とを設けてな
る気密容器であって、前記容器本体の一対の相対向した
側壁の内面側における間隔を一側側より他側側にかけて
順次大きく形成し、かつ、この一対の側壁の外面側にお
ける間隔をその一側側から他側側にかけて略同一に形成
するとともに、前記一対の相対向した側壁の内面側にお
ける間隔が小さい一側側の容器本体の底壁と蓋体とに相
対向して容器内部に凹ませて取手部を設けて該取手部の
背後の底壁と蓋体の内面側における間隔を該一側側より
他側側を大きく形成してなり、前記容器本体の開口を上
方に向けた状態で内部に果菜類を収容して開口を蓋体で
閉止した後、前記相対向する一対の側壁及び底壁と蓋体
との内面側における間隔を小さくした一側側が上方に向
くように向きを変えた状態で保管又は輸送に供する気密
容器とした。そして、請求項2では、前記容器本体の少
なくとも一対の相対向した側壁の内面側における間隔が
小さい一側側のこれら一対の側壁と底壁の外面側にこの
一対の側壁の間の側壁に沿った溝を設けるとともに、蓋
体の外面側に前記容器本体の溝に連続する溝を設けた。
更に、請求項3では、前記容器本体の少なくとも一対の
相対向した側壁の内面側における間隔を小さくしたこれ
ら側壁の一側側及び/又は間隔を大きくした他側側の内
面側に相対向して仕切板支持用の支持溝を設けた。
〔作用〕
而して、上記のような本考案に係る気密容器に、例え
ばアスパラガスを収容するには以下のようにする。ま
ず、容器本体の開口を上方に向け、アスパラガスを上下
方向をそろえてその相対的に小さい上方側を、内面側に
おける間隔を小さくした一対の相対向した側壁の一側側
に向けて横にした状態で順次収容していく。所要の数量
や重量のアスパラガスを容器本体内に収容したのち、予
冷操作を行なう等して冷却し、次いで蓋体で容器本体を
閉蓋する。そして、保管や運搬するときには曲がった状
態になって商品価値が低下したり、鮮度が低下するのを
防止するため、内部のアスパラガスが上下方向を向くよ
うに、内面側における間隔を小さくした一対の相対向し
た側壁および底壁と蓋体の一側側が上方に向くように容
器の向きを変える。このとき、前記内面側における間隔
を小さくした容器本体の一対の相対向した側壁及び容器
本体の底壁と蓋体との一側側に相対向して容器内部に凹
ませて設けた取手部の背後が立起状態にあるアスパラガ
スの相対的に小さい上方側の支持部となる。そして、容
器内部のアスパラガスを取出すときには再度蓋体側を上
方に向けた状態で開蓋して、横になっているアスパラガ
スを順次取出すのである。
又、請求項2の気密容器では、前記容器本体の一対の
相対向した側壁と底壁および蓋体の一側側の外面側に設
けた溝がこの一対の側壁の一側側が上方に向くための位
置決め部分となる。
更に、請求項3の気密容器では、容器内部に入れるア
スパラガスの長さが短いときには、容器本体の一対の側
壁の内面側に相対向して設けた仕切板支持用の支持溝を
利用して仕切板を装着させるものである。
上記のような本考案に係る気密容器では、アスパラガ
スの他、水分を多く含んで傷みやすく長尺の野菜類又は
果実類を好適な状態で収容できる。
〔実施例〕
本考案に係る気密容器の詳細を添付の図面にもとづき
更に説明する。
図中1は発泡合成樹脂製の一面が開口2した長方体状
の容器本体であり、3はこの容器本体1の開口2を気密
状態で閉止する同じく発泡合成樹脂製の蓋体である。そ
して、この容器本体1は長尺のアスパラガス等の野菜類
又は果実類を収容するのに適するようにその開口2側か
ら見たときに細長い長方形状に形成された深さが深い角
函状に形成されている。図中4として示すこの長辺側に
おける一対の相対向した側壁の内面側における間隔を第
1図中左側の一側5側から図中右側の他側6側にかけて
順次大きくなるように、しかも、この一対の側壁4,4の
外面側における間隔は、その一側5側から他側6側にか
けて略同一となるように側壁4の厚みを第2図に示すよ
うに一側5側から他側6側にかけて順次薄くしている。
又、その容器本体1のこの一対の側壁4側端とこれらの
側壁4に隣接したもう一対の側壁7側端の内面側に沿っ
た位置に連続した凸条8を設け、内面側における間隔を
順次変化させた側壁4の一側5側と他側6側にはこの側
壁4の外面側に沿うとともに、凸状8に連がる支持凸部
9を設けている。そして、図中10は支持凸部9を設け
た、即ち長辺側の一対の側壁4の一側5側と他側6側の
内面側から底壁11内面側にかけて設けた図中12として示
す通気用の開口を多数開設した発泡合成樹脂等からなる
板状の仕切板13支持用の支持溝である。この支持溝10に
は容器内の収容部分の大きさに対して収容するアスパラ
ガス等の長尺の野菜類又は果実類の長さが短い場合に一
側5側と他側6側の双方又はいずれか一方に図示したよ
うな仕切板13又は図示しない開口12を開設しない仕切板
を装着させて内部の収容物が運搬中等に動いて傷むこと
がないようにするものである。そして、この仕切板13で
区画された空間14には開口12を開設したものを用いると
きには蓄冷材等を入れ、開口12を開設しないものを用い
るときには、内部のアスパラガス等といっしょに食する
チーズやバター等を入れておくものである。この支持溝
10は長辺側の側壁4の一側5側と他側6側のいずれか一
方にのみ設けたり、又は設ける必要のないときには設け
ない場合もある。
尚、図中15はもう一対の側壁7の一側5側に位置する
側壁7の外面側に設けた後述するこの容器の向きを変え
たときのスタッキング用の凸部、又16は反対側の側壁7
外面側に設けた凸部15の内装用凹所である。一方、蓋体
3にはその容器本体1との接合面側に凸条8を密に内装
する凹条17を設け、この凹条17に連通させて支持凸部9
を内装する凹所18を設けている。又、図中19は容器本体
1の底壁11内面側と蓋体3外面側に盛り上げて又は凹ま
せて設けた矢印模様からなる収容物の収容方向を示した
り、容器の向きを変える場合の上方に位置づける方向を
示す指示部である。又、20は容器本体1の長辺側におけ
る側壁4と底壁11の一側5側の外面側に設けた短辺側の
側壁7に沿ったその全体がV字状になった又は図示しな
い他の形状にした溝であり、21は蓋体3の外面側に閉蓋
時その容器本体1の溝20に連続するようにして設けた同
じくその全体がV字状になった又は同じく図示しない他
の形状にした溝21である。更に、22は容器本体1の底壁
11の一側5側と蓋体3の一側5側に相対向して容器内部
に凹ませて設けた取手部であり、取手部22を容器内部に
凹ませて設けることで、該取手部22背後の底壁11と蓋体
3の内面側における間隔を一側5側より他側6側を大き
く形成してなる。尚、容器本体1に設ける凸条8と蓋体
3側に設ける凹条17の嵌合関係を強くするには第3図中
Pで示す部分の態様を、例えば第4図に示すように凸条
8の遊端側側面に係合凸条23、基端側の係合凸条23の反
対側側面に係合凹条24を設けるとともに、凹条17側には
係合凸条23を内装する係合凹条25、係合凹条24に内装さ
れる係合凸条26を設ける等するものである。ここで、27
は蓋体3側に設けた係合凸条23を案内するための案内凹
条である。
而して、こうした気密容器に、アスパラガスを収容す
るには以下のようにする。まず、容器本体1の開口2を
上方に向け、図中28として示すアスパラガスを上下方向
をそろえてその相対的に小さい上方側を容器本体1の底
壁11に設けた指示部19を見てその内面側における間隔を
小さくした長辺側の一対の側壁4の一側5側に向けて順
次横にした状態で収容していく。所要の数量や重量のア
スパラガス28を容器本体1内に収容したのち、予冷操作
を行なう等して冷却し、次いで蓋体3を容器本体1に外
嵌させて閉蓋する。そして、保管や運搬するときには曲
がった状態になって商品価値が低下したり、鮮度が低下
するのを防止するため、内部のアスパラガス28が上下方
向を向くように内面側における間隔を小さくした長辺側
の一対の側壁4の一側5側が上方に向くように容器の向
きを変える。このとき、これら長辺側の一対の側壁4,4
は、その外面側における間隔が一側5側より他側6側に
かけて略同一であることから、閉蓋後、どちら側を上に
すればよいか、判断しかねる恐れもあるが、その側壁4
と底壁11の一側5側の外面側に設けた溝20,21と蓋体3
の外面側に設けた指示部19がこれら側壁4の一側5側が
上方に向くための位置決め部分となる。又、容器本体1
の底壁11と蓋体3の一側5側に相対向して容器内部に凹
ませて設けた取手部22の背後は内面側の間隔が他側6側
より小さく形成されているので立起状態にあるアスパラ
ガス28の相対的に小さい上方側の支持部となる。そし
て、容器内部のアスパラガス28を取出すときには再度蓋
体3側を上方に向けた状態で開蓋して、横になっている
アスパラガス28を順次取出すのである。
又、容器内部に入れるアスパラガス28の長さが短いと
きには、容器本体1の長辺側の側壁4の内面側に相対向
して設けた支持溝10を利用して仕切板13を装着させるも
のである。
こうした気密容器では、アスパラガスの他、水分を多
く含んで傷みやすく長尺の野菜類又は果実類を好適な状
態で収容できる。
〔考案の効果〕
以上のようになる本考案に係る気密容器にあっては、
容器本体の少なくとも一対のの相対向した側壁の内面側
における間隔を一側側より他側側を順次大きくなるよう
に形成するとともに、前記一対の相対向した側壁の内面
側における間隔が小さい一側側の容器本体の底壁と蓋体
とに相対向して容器内部に凹ませて取手部を設けて該取
手部の背後の底壁と蓋体の内面側における間隔を一側側
より他側側を大きく形成したので、容器内に収容される
アスパラガス、ネギ等の野菜類、特に細長く、上下のサ
イズの異なる、例えば根菜類における相対的に小さい上
方側の支持部となり、又、アスパラガス等の水分を多く
含んで傷みやすく、しかも上方側が下方側に比較して相
対的に小さい長尺の野菜類又は果実類を、面積の大きな
開口部から効率よく容器内に収容することができると同
時に、上下方向をそろえて横に収容でき、収容効率もよ
い。又、収容後、保管や運搬に際しては、閉蓋した容器
を立てることで容器内部の収容物を上下方向を向いた状
態に保持でき、収容物の長時間にわたる鮮度の維持が可
能になるとともに、前記一対の側壁の外面側における間
隔はその一側側から他側側にかけて略同一に形成したの
で、立てた容器を安定状態でスタッキングして、保管、
運搬作業を効率よく行うことができる。更に、容器から
収容物を取り出す際には、容器を再び横に寝かせること
で容器内の収容物も横になり、容器内部から、収容物を
傷めることなく取り出すことができ、しかも、面積の大
きな開口部から収容物を効率よく取り出すことができ
る。
又、請求項2に係る気密容器では、一対の相対向した
側壁と底壁の一側側の外面側とこれに連続する蓋体に設
けた溝が、容器のこの一側側が上方に向くための位置決
め部分となる。
更に、容器本体の少なくとも一対の相対向した側壁の
内面側における間隔を小さくしたこれら側壁の一側側及
び/又は他側側の内面側に相対向して仕切板支持用の支
持溝を設けた請求項3に係る気密容器では、前記支持溝
を利用して仕切板を挿着することで、容器内部に入れる
アスパラガス等の長さが短いときにも対応することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る気密容器の一例を示す斜視図、第
2図は容器本体の平面図、第3図は容器の向きを変えた
状態の縦断面図、第4図は第3図中のP部における別の
態様を示す説明図である。 1:容器本体、2:開口、3:蓋体、4:側壁、5:一側、6:他
側、7:側壁、8:凸条、9:支持凸部、10:支持溝、11:底
壁、12:開口、13:仕切板、14:空間、15:凸部、16:内装
用凹所、17:凹条、18:凹所、19:指示部、20,21:溝、22:
取手部、23,26:係合凸条、24,25:係合凹条、27:案内凹
条、28:アスパラガス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 入江 要 北海道札幌市西区山の手2―4―1―9 (56)参考文献 実開 昭55−53719(JP,U) 実開 昭60−161088(JP,U) 実開 昭62−200588(JP,U) 実開 昭63−156976(JP,U)

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】発泡合成樹脂製の一面が開口した容器本体
    とこの容器本体の開口を閉止する同じく発泡合成樹脂製
    の蓋体とよりなり、容器本体の側壁上端面と蓋体下面と
    の接合面の一方と他方に互いに嵌合する凸条と凹条とを
    設けてなる気密容器であって、前記容器本体の一対の相
    対向した側壁の内面側における間隔を一側側より他側側
    にかけて順次大きく形成し、かつ、この一対の側壁の外
    面側における間隔をその一側側から他側側にかけて略同
    一に形成するとともに、前記一対の相対向した側壁の内
    面側における間隔が小さい一側側の容器本体の底壁と蓋
    体とに相対向して容器内部に凹ませて取手部を設けて該
    取手部の背後の底壁と蓋体の内面側における間隔を該一
    側側より他側側を大きく形成してなり、前記容器本体の
    開口を上方に向けた状態で内部に果菜類を収容して開口
    を蓋体で閉止した後、前記相対向する一対の側壁及び底
    壁と蓋体との内面側における間隔を小さくした一側側が
    上方に向くように向きを変えた状態で保管又は輸送に供
    するようにしてなる気密容器。
  2. 【請求項2】容器本体の一対の相対向した側壁の内面側
    における間隔が小さい一側側のこれら一対の側壁と底壁
    の外面側にこの一対の側壁の間の側壁に沿った溝を設け
    るとともに、蓋体の外面側に前記容器本体の溝に連続す
    る溝を設けた請求項1記載の気密容器。
  3. 【請求項3】容器本体の少なくとも一対の相対向した側
    壁の内面側における間隔を小さくしたこれら側壁の一側
    側及び/又は間隔を大きくした他側側の内面側に相対向
    して仕切板支持用の支持溝を設けた請求項1又は請求項
    2記載の気密容器。
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