JPS6315135Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、大きさの異なる収納物に対してがた
付きなく収納可能な中仕切付収納箱に関する。

第１図に示すような従来からある立方体（平行
六面体）形状をした箱１に、例えば化粧容器２等
の収納物を入れる場合は、運搬中に容器２が箱１
内で踊つて箱１の内壁と擦れて傷付くのを防止す
る為、容器２の大きさに合つたそれぞれの寸法の
箱１を必要としていた。

また箱内に容器と共に付属品も入れる場合は、
容器と付属品との接触による擦傷を防ぐ為、第２
図に示すように例えば容器２より少し大きめの直
方体（平行六面体）形状の箱１ａを用い、これに
仕切板３を差し込んだり或はその両端を箱１ａの
側板に接着したりしていた。

言うまでもなく第２図に示したような場合も、
それぞれの容器２の大きさに合わせた箱１ａを作
らなければならず結果として何れの場合において
も箱１ａのコストが高くなりがちだつた。更に付
属品４が２つあるような場合だと、もう１つ仕切
板を設けなければ、同じ箇所に入れた２つの付属
品どうしが相互に擦れ合つて品質低下を招く虞が
あつた。

そこで本考案は、上述した欠点を解消し、大き
い容器でも入れられる箱に小さい容器でもそれぞ
れ安定に入れられしかもこの小さい容器と共に付
属品を１つ若しくは２つ入れても、容器と付属
品、或は付属品どうしの相互接触による擦れ傷の
発生を防止できる中仕切付収納箱を提供すること
を目的とし、これによつて箱のコスト低減を企図
したものである。

かかる目的を達成する為の本考案の構成は、相
対向する１対の蓋と４つの側板とから成る平行六
面体形状を成す箱の相隣り合う前記側板に前記蓋
に対して垂直となる中仕切板の両端部をそれぞれ
折り曲げ自在に固定し、前記中仕切板に前記相隣
り合う側板の角部に折り込まれる折り曲げ部と前
記箱内を仕切るように前記中仕切板が固定されて
いない側の相隣り合う前記側板の角部側に折り曲
げられる折り曲げ部とを形成したことを特徴とす
る。

以下本考案を第３図及び第４図に示す一実施例
を基に詳細に説明する。本実施例による立方体
（平行六面体）形状をした中仕切付収納箱１１の
大きさは、大きい容器が頂度収納できる大きさに
設計してあり、第４図が大きい容器１２の入れら
れる状態で第３図が小さい容器１２ａの入れられ
る状態である。つまり、図示されていないが、閉
じている状態にある底蓋に対して垂直となる中仕
切板１３の両端部が、相隣り合う側板１４，１４
ａに折り曲げ自在に固着されている。この中仕切
板１３の中央には、中仕切板１３が固着されてい
ない側の相隣り合う側板１４ｂ，１４ｃの角部１
５ａ側に折り曲げられ且つ角部１５に折り込まれ
る折り曲げ部１７が設けられている。尚本実施例
では、第５図に示すように側板１４と１４ａとの
角部１５から側板１４と中仕切板１３との固着部
１６までの距離ｌと、角部１５から側板１４ａと
中仕切板１３との固着部１６ａまでの距離l′とは
等しくなつている為、折り曲げ部１７は１箇所だ
けに設けられるが、ｌとl′とが等しくない場合は
２箇所になる。また当然のことながら中仕切板１
３の固着部１６から１６ａまでの長さは、ｌと
l′とを合わせた長さになつている。

従つて第３図のように折り曲げ部１７を角部１
５ａ側に折り曲げると、中仕切板１３と側板１
４，１４ａとで囲まれる中に小さい容器１２ａを
入れることができ、この容器１２ａと一緒に付属
品を収納する場合、その付属品は中仕切板１３と
側板１４ｂ及び１４ｃとの間に入れることができ
る。また第４図のように折り曲げ部１７を角部１
５に折り込めば、収納箱１１内に仕切りはなくな
り、収納箱１１の寸法に合つた大きな容器１２が
収納できる。

尚本実施例に示した収納箱１１の一展開図は、
第６図のように示され、中仕切板１３を側板１４
ｂに連結した型から組み立てることができ、これ
までの箱を作つていた生産ラインをほとんど変え
ることなく使用できる。

また本考案は、上述した実施例に限らず、第７
図及び第８図に示すような直方体形状をした収納
箱１１ａにも適用でき、この場合、中仕切板１３
ａには、角部１５ｂに折り込まれる折り曲げ部１
７ａと角部１５ｃ側に折り曲げられる折り曲げ部
１７ｂとが必要となることもあるが、中仕切板１
３ａで囲まれる内周形状を正方形にすれば、第３
図及び第４図に示したような中仕切板でも良い。
更に二点鎖線で示すように折り曲げ部１７ａから
角部１５ｃ側に突出する仕切突起１８を設けれ
ば、付属品は完全に仕切られるようになる。また
中仕切り板の高さは、側板に合わせることなく側
板より低いものであつても勿論良い。更に箱の形
状は、平行な６つの平行四辺形の面で囲まれた平
行六面体形状のものなら立方体や直方体以外のも
のでも良い。

以上説明したように本考案は、２種類の収納物
に対して選択的に仕切り可能な中仕切り板を収納
箱に設けたので、大きい収納物を収納することが
できる収納箱に小さい収納物が中仕切板によつて
安定に支持されるように入れることができる。そ
の結果多種類の収納箱を作ることもなく生産コス
トの低減が図れると共に収納箱内で小さい収納物
が踊つて傷付くこともなく、また小さい収納物と
共に付属品も入れることが可能である。更に付属
品を２つ入れるような場合も、一緒に入れず、分
けて入れることができるので付属品どうしの接触
による擦傷の発生の虞が殆んどない為、収納物の
品質が維持できる。また収納箱の製造は、１枚の
型紙を打ち抜くことで簡単に作れコストも低いと
いう多くのメリツトを有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の収納箱の斜視図、第２図は仕切
り板を取り付けた従来の収納箱の斜視図、第３図
〜第５図は本考案による中仕切付収納箱の一実施
例にかかり、第３図は中仕切板によつて小さい収
納物が付属品と共に入れられる状態を示した斜視
図、第４図は大きい収納物が入れられる状態を示
した斜視図、第５図は、第３図の平面図、第６図
は本実施例による中仕切付収納箱の一展開を示し
た展開図、第７図及び第８図は、本考案による中
仕切付収納箱の他の一実施例を示したそれぞれ斜
視図であり、第７図は仕切つた状態で第８図は仕
切つていない状態である。 図面中、１１，１１ａは中仕切付収納箱、１
２，１２ａは収納物、１３，１３ａは中仕切板、
１４，１４ａ，１４ｂ，１４ｃは側板、１５，１
５ａ，１５ｂ，１５ｃは角部、１７，１７ａ，１
７ｂは折り曲げ部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 相対向する１対の蓋と４つの側板とから成る平
   行六面体形状を成す箱の相隣り合う前記側板に前
   記蓋に対して垂直となる中仕切板の両端部をそれ
   ぞれ折り曲げ自在に固定し、前記中仕切板に前記
   相隣り合う側板の角部に折り込まれる折り曲げ部
   と前記箱内を仕切るように前記中仕切板が固定さ
   れていない側の相隣り合う前記側板の角部側に折
   り曲げられる折り曲げ部とを形成したことを特徴
   とする中仕切付収納箱。