JPS5841196Y2 - 換気扇の梱包用緩衝材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、換気扇の保管あるいは輸送中に発生する損
傷、汚損を防ぐための梱包用゛衝緩材の改良に関するも
のである。

従来、換気扇の梱包用衝緩材は、外箱内に収容された換
気扇の輸送時の移動による損傷を防止するために、外箱
と換気扇との間の空間に衝緩材を充填している。

また、衝緩材としては、発泡樹脂の成形面あるいは段ボ
ール材を適当な寸法に切断したものを組合せ、接着など
により所定の形状にしたものが使用されている。

しかし、前記のように構成された従来の衝緩材は、発泡
樹脂の成形面からなるものが使用後の廃棄処理に当って
公害発生の恐れがあり、段ボール材の切断、接着などに
より所定の形状にしたものは、製造原価が割高になるな
どの欠点があった。

また、近年量産工場では、梱包の生産性を高めるために
、自動包装装置を採用するようになっているが、この装
置によって自動包装を行なう場合には、換気扇と衝緩材
とを一体化する必要があり、このため、換気扇と衝緩材
とをテープあるいはバンドなどで結束する必要があり、
作業性が悪いという欠点があった。

この考案は、１枚の板状材料から折り曲げによって形成
することにより、安価に提供でき、また、ホルダーと兼
用させて換気扇の左右に挿入してこれと一体化させ得る
ようにして自動梱包が容易にできるようにした梱包用衝
緩材を提供しようとするものである。

そのためこの考案は１枚の平板１の底板２一端辺から突
出した一端壁形成用の片３，４，５．６および底板２他
端辺から突出した支持壁形成用の片７゜８．９．１０を
折り曲げて角筒状と一端壁ａおよびこれと換気扇１９の
突出部を嵌める凹状の底壁ｄを介して対向する扁平角筒
状の支持壁すとを底板２上に形成すると共に、底板２の
両端辺から突出した側壁形成用の第１の片１１及びこの
片１１における前記支持壁形成用の片７，８，９．１０
と同一側端辺から突出した側壁形成用の複数の第２の片
１２゜１３．１４をそれぞれ設け、前記側壁形成用の第
１の片１１を底板２の境界部から折り曲げるとともに、
側壁形成用の第２の片１２，１３．１４を順次内側に折
り曲げて少なくとも前記支持壁す両側に突出する部分が
角筒状の両側壁Ｃを形成するように構成し、梱包状態で
前記支持壁す及びこれの両側にある前記両側壁Ｃの各内
側面を換気扇の固定用側面に対面させた構成としたもの
である。

以下この考案の一実施例を図面に基いて説明する。

第１図において、１は段ボール、厚紙などを打ち抜いた
平板で、この平板１は次のように構成されている。

基準面となる底板２の一端辺には一端壁形成用の片３，
４．５および舌片６がこの順にけい線１６を介して外周
側に向って連設されている。

前記底板２の他端辺には支持壁形成用の凹形片７、この
片７の中央溝部から突出する中央片８，９および凹形片
７と等しい幅の広幅舌片１０がこの順にけい線１６を介
して外周側に向って連設されていると共に、前記凹形片
７の両側突起部から他端側部形成用片１７．１８がこの
順にけい線１６を介してそれぞれ連設されている。

また、底板２の両側辺には側壁形成用の第１の片１１．
これらの片１１の一方の端辺から凹形片７、中央片８，
９、広幅舌片１０と同一方向外方に向って突出する側壁
形成用の第２の片１２，１３．１４および１５がけい線
１６を介してそれぞれ連設されている。

以上のように構成された平板１をけい線１６部から第２
図に示すように折り曲げて、ホルダーを兼ねた衝緩材が
形成される。

すなわち、底板２の一端辺から一端壁形成用片３を直立
させ、この片３から片４を水平に内側に折り曲げ、この
片４から片５を垂下させ、この片５から舌片６を外側に
折り曲げて底板２に重ね、これに接着することにより、
角筒状の一端壁ａが底板２上に形成される。

底板２の他端辺から支持壁形成用の凹形片７を直立させ
、この片７から中央片８を水平に内側に折り曲げ、この
片８から中央片９を垂下させ、この片９から広幅舌片１
０を折り曲げて底板２上に重ね１．これに接着すること
により、扁平な角筒状の支持壁すが底板２上に形成され
る。

なお、この場合に広幅舌片１０の端縁が一端壁ａの垂下
した片５に当接される。

底板２の両側辺から側壁形成用の第１の片１１を直立さ
せ、これらの片１１から底板２上および凹形片７の内側
に側壁形成用の第２の片１２を折り曲げ、これら第２の
片１３．１４を順次内側に折り曲げ、さらに残りの第２
の片１５を折り曲げて側壁形成用の第１の片１１の内側
に重ね、これらに接着することにより、第２図の上方か
゛開口する角筒状部Ｃ１と、側壁形成用の第１の片１１
．１５が密接した２重壁部Ｃ２とをもった両側壁Ｃが形
成される。

前記凹形片７の両側突起部から突出した他端部形成周片
１７．１８を側壁Ｃ形成用の第２の片１１゜１３間に差
し込んで折り曲げ、側壁Ｃ形成用の第２の片１２が包み
込まれる。

以上のように構成された衝緩材は、一端壁ａに密接した
２重壁からなり、両側に側壁Ｃの密接した２重壁部Ｃ２
をもった凹状の底壁ｄを介して、扁平な角筒状の支持壁
すの両側に側壁Ｃの角筒状部Ｃ工が立ち上がっている。

この衝緩材を、第３図に示すように、換気扇１９の左、
右に挿入し、その突出部１９ ａを底壁８部に嵌め込ん
で、換気扇１９と左、右衝緩材とを一体化し、この一体
化したものを自動包装装置により機械的に外箱２０内に
挿入して結束し、外箱２０を封緘して梱包を完了する。

以上説明したようにこの考案の衝緩材は、紙製材料だけ
で構成したので、使用後の廃棄処理に当って公害発生の
恐れがなく、また、１枚の平板材料を折り曲げて、一端
壁、支持壁および側壁の大部分が角筒状をなす形状に構
成したので、材料費ならびに組立費用を節減することが
でき、かつ組立前および使用後は平板状にできるため、
材料保管に必要な空間が少なくてすみ、しかも緩衝性も
良好であり、さらに一端壁および側壁で囲まれた凹状の
底壁に換気扇の突出部を嵌めてこれと一体化してホルダ
ーと兼用させることができ、るので、自動梱包が容易と
なり梱包費用の節減をはかることができる効果がある。

また、側壁Ｃは角筒状部Ｃ１は直立した平板状のもので
あるから換気扇１９を嵌込んだとき、これと平行に対接
し、ダンボールの切断面で押えるものでないから製品に
キズがつかないなどの優れた利点を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を示す展開平面図、第２図
は同組立状態の斜視図、第３図は使用状態説明用の縦断
面図である。 ａ・・・・・・一端壁、ｂ・・・・・・支持壁、Ｃ・・
・・・・側壁、ｄ・・・・・・底壁、１・・・・・・平
板、２・・・・・・底板、３，４，５．６・・・・・・
一端壁形成用の片、７，８，９．１０・・・・・・支持
壁形成用の片、１１・・・・・・側壁形成用の第１の片
、１２．１３，１４．１５・・・・・・側壁形成用の第
２の片、１９・・・・・・換気扇。 なお、図中同一符号は同一部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. １枚の平板１の底板２一端辺から突出した一端壁形成用
   の片３，４，５，６および底板２他端辺から突出した支
   持壁形成用の片７，８，９．１０を折り曲げて角筒状の
   一端壁ａおよびこれと換気扇１９の突出部を嵌める凹状
   の底壁ｄを介して対向する扁平角筒状の支持壁すとを底
   板２上に形成すると共に、底板２の両側辺から突出した
   側壁形成用の第１の片１１及びこの１１における前記支
   持壁形成用の片７．８，９．１０と同一側端辺から突出
   した側壁形成用の複数の第２の片１２，１３．１４をそ
   れぞれ設け、前記側壁形成用の第１の片１１を底板２の
   境界部から折り曲げるとともに、側壁形成用の第２の片
   １２．１３．１４を順次内側に折り曲げて、少なくとも
   前記支持壁す両側に突出する部分が角筒状の両側壁Ｃを
   形成するように構威し、梱包状態で前記支持壁す及びこ
   れの両側にある前記両側壁Ｃの各内側面を換気扇の固定
   用側面に対面させたことを特徴とする換気扇の梱包用衝
   緩材。