JPS6037339Y2 - 換気扇の包装装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は換気扇の保管あるいは輸送中に発生する汚損
、損傷を防ぐための包装装置に関するものである。

従来、この種換気扇の包装装置においては、輸送時に外
箱内に収容された換気扇の移動による損傷を防止するた
め、外箱と換気扇との間の空間に緩衝体が充填されてお
り、緩衝体としては発泡樹脂による成形品あるいは、ダ
ンボール材を適当な寸法に切断し、これを組合せ、接着
等により所定の形状としたものが使用されていた。

然し、このように構成された従来の緩衝体は例えば発泡
樹脂によるものは、使用後の廃棄処理において公害発生
の恐れがあり、ダンボール材を切断・接着等により所定
形状としたものは原価が割高となるなどの欠点があった
。

また、近年量産工場においては、梱包の生産性を高める
ために自動包装装置を採用するようになったが、自動梱
包を行う場合には換気扇と緩衝体とを一体化する必要が
あり、そのためには換気扇と緩衝体とをテープあるいは
紐などで緊縛する必要があって作業性が悪い欠点があっ
た。

また、上述した欠点を解消するものとして、実開昭５４
−１３６１８７号公報に示すものが知られている。

この換気扇の包装装置は、第６図に示すように、外箱６
内で換気扇前部２を支持する前部ホルダー４と、換気扇
後部３を支持する後部ホルダー５とを備え、上記後部ホ
ルダー５を、紙製板材の折曲げにより、換気扇後部３の
背面を支持する底板５ａと、底板５ａの両側から立上が
って換気扇後部３の一方の対向側面を側面で支持する一
方の第１の側板５ｂおよび他方の対向側面を端面て支持
する他方の第２の側板５ｃと、これらの側板５ｂ、５ｃ
の先端外側に突出して換気扇前部２の背面を支持する上
板５ｄとから構成したものてある。

しかし、この包装装置では、外箱６内における底板５ａ
の部分を外箱６内に位置決めする構成がないため、換気
扇１の横振れ防止は外箱６に接する上板５ｄの部分だけ
となり、強い衝撃等を受けたとき換気扇１のとくに後部
３が横振れを起こしてしまうという問題があった。

この考案は、上述した実開昭５４−１３６１８号公報に
記載されたものを改良して、換気扇を外箱の内部にしっ
かりと保持させることができる包装装置を提供すること
を目的としたものである。

以下、この考案の一実施例を第１図〜第５図により説明
する。

図において、１は換気扇、２は換気扇１の前部、３は換
気扇１の後部、４は換気扇前部２を支持する前部ホルダ
ー、５は換気扇後部３を支持する後部ホルダーで、後部
ホルダー５は切込み５ｓに接する部分を折曲げて形成し
た底板５ａ、一対の第１の側板５ｂ、一対の第２の側板
５ｃ、上板５ｄからなり、これを二重に結合し構成され
、上板５ｄには前部ホルダー４の突起４ａがはめ込まれ
る凹部５ｅが設けられる。

また、底板５ａと第１の側板５ｂ間の折曲げ線５ｆから
側方にコ字状に切込み５ｇを形成することにより、折曲
げたとき底板５ａから両側方にそれぞれ延長される突起
片５ｈが形成される。

なお、底板５ａから両側部に延長された突起片５ｈの端
部間の寸法Ａを換気扇１を収容する外箱６の内側部寸法
Ｂに一致するように突起片５ｈの寸法を設定する。

以上のように構成され、換気扇１の後部３を後部ホルダ
ー５に支持させた上、換気扇１の前部２に前部ホルダー
４をかぶせ、突起４ａを後部ホルダー５の凹部５ｅには
め込むことにより、換気扇１と前部および後部ホルダー
４，５とを一体化する。

ついで、自動梱包装置（図示せず）によりホルダー４，
５とともに一体化された換気扇１を第６図に示すように
平らな外箱６の一部に載せ、この部分の外箱の罫線６ａ
と後部ホルダー５の突起片５ｈ先端とを合致させて、外
箱６の他の一部を罫線６ａから上板５ｄに当接するまで
折曲げることにより、罫線６ａの位置から直角に正確に
折曲げることができ、自動包装装置を故障させることな
く、包装箱６を組立てることができる。

そしてその後に封緘して梱包を完了させる。

このような構成であるから一対の突起片５ｈの外側先端
と上板５ｄの外側先端とがそれぞれ外箱６の内側面に当
接するので、換気扇１は側方への移動が一対の突起片５
ｈと一対の上板５ｄとによって防止されるので、換気扇
１の横揺れが防止されるものである。

以上説明したように、この考案によるときは、後部ホル
ダーの底板から側方のその上板と同じ長さに突起片を延
長させたので、後部ホルダーの第１の側板にコ字状切込
みを設けるだけで、底板の両側からそれぞれ外側に突起
片を形成することができ、後部ホルダーの構造および組
立を複雑にすることなく、上記突起片が容易に得られ、
さらに突起片が外箱の内側面に当接して後部ホルダーが
支持されるので、輸送時に換気扇が横揺れすることもな
いという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図はこの考案の一実施例を示すもので、第
１図は換気扇の斜視図、第２図は前部ホルダーの斜視図
、第３図は後部ホルダーの斜視図、第４図は外箱内の換
気扇の収容状態を示す説明図、第５図は外箱の組立動作
の説明図、第６図は従来例を示す外箱の組立動作の説明
図である。 各図において、同一符号は同一または相当部分を示し、
１は換気扇、２は換気扇前部、３は換気扇後部、４は前
部ホルダー、５は後部ホルダー、５ａは底板、５ｂは第
１の側板、５Ｃは第２の側板、５ｄは上板、５ｈは突起
片、６は外箱である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外箱６内で、換気扇前部２を支持する前部ホルダー４と
   、換気扇後部３を支持する後部ホルダー５とを備え、上
   記後部ホルダー５を、紙製板材の折曲げにより、上記換
   気扇後部３の背面を支持する底板５ａと、底板５ａの両
   側からそれぞれ立上がって換気扇後部３の一方の対向側
   面を側面でそれぞれ支持する一対の第１の側板５ｂおよ
   びその他方の対向側面をそれぞれ端面で支持する一対の
   第２の側板５ｃと、これらの側板５ｂ、５ｃの先端外側
   に突出して換気扇前部２の背面を支持する一対の上板５
   ｄとから構成した換気扇の包装装置において、上記後部
   ホルダー５の一対の第１の側板５ｂにそれぞれ設けたコ
   字状切込み５ｇにより底板５ａから両側方に上板５ｄと
   同じ長さに延長させた２つの突起片５ｈをそれぞれ形威
   し、この各突起片５ｈと上記各上板５ｄの外側端部が外
   箱６の内側面に当接する構成である換気扇の包装装置。