JPH0339434Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は換気扇の保管あるいは輸送中に発生
する汚損、損傷を防ぐための包装装置の改良に関
するものである。

従来、工場で生産された換気扇は外箱内に収容
され、換気扇が外箱内において移動するのを防止
するため、外箱と換気扇間の空間に緩衝体を充填
する必要があり、緩衝体としてはダンボール材を
適当な寸法に切断し、これらを組合せ接着により
所定の形状としたもの、あるいは発泡樹脂の成形
品などが使用されていた。

然し、このように構成された従来のものは製造
原価が高いことと、使用後の廃棄処分において手
間がかかるとか、公害発生の原因となるなどの欠
点があつた。

この考案は上記の点に鑑みなされたもので、簡
単な構成により使用後の廃棄処分において公害発
の恐れのない換気扇の包装装置を安価に提供する
ことを目的とするものである。

以下、この考案の一実施例を第１図、第２図に
より説明する。図において１は長方形のダンボー
ル板、２は中央部の底板、３は底板２の両側部の
破線で示される折り線４ａから上方に直角に折曲
げられる側板、５は側部からのＬ字状の切込み６
ａ，６ｂにより側板３から切離され、側板３の外
側に折り線４ｂから直角に折曲げられる上板、７
は底板２、側板３、上板５からなり換気扇８の本
体８ａを保持するホルダー、９はホルダー７とと
もに換気扇８を収容する外箱、９ａは外箱９の内
ぶた、９ｂは外箱９の外ぶたである。なお、底板
２の幅寸法は換気扇８の本体８ａの幅寸法に一致
させてあり、折り線４ｂの寸法すなわち切込み６
ｂ間の寸法は本体８ａの奥行寸法に一致させてあ
り、折り線４ａ，４ｂ間の寸法は本体８ａの高さ
寸法に一致させてある。また、ダンボール板１の
奥行寸法は外箱９の内周部奥行寸法に一致させて
あり、底板２の幅寸法と折り線４ｂとダンボール
板１の側部端面間の寸法を２倍した寸法との合計
寸法は外箱９の内周部幅寸法に一致させてある。

つぎに、以上のように構成された包装部材によ
り包装装置を組立てる手順について述べる。まず
ダンボール板１の底板上に換気扇８を置き、側板
３を本体８ａの側面に沿つて立上らせ、上板５を
折り線４ｂから外側に直角に折曲げることにより
換気扇８の前部８ｂは上板５を介して側板により
支持される。ついでホルダ７により保持された換
気扇８を外箱９内に収容し、内ぶた９ａを換気扇
８の前部８ｂ上に折曲げ、さらに外ぶた９ｂを内
ぶた９ａと直角方向に折曲げ、合せ目を接着テー
プ等で封緘し包装を完了する。

以上のように、この考案によるときは外箱内に
おいて換気扇の移動を防止する緩衝部材として１
枚の紙製板材からスクラツプなしに形成されるも
のを用い、組立作業も折曲げだけで行うことがで
きるので、材料費ならびに作業費の節減をはかる
ことができ、使用後の廃棄処分に関しても公害発
生の恐れがない安価な換気扇の包装装置を提供す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図はこの考案の一実施例を示し、
第１図はホルダーの構成を示す展開図、第２図は
外箱内に収容された換気扇を示し、外箱を破断し
て示される正面図である。 図において、同一符号は同一または相当部分を
示し、１はダンボール板、２は底板、３は側板、
４ａ，４ｂは折曲げ線、５は上板、６ａ，６ｂは
切込み、７はホルダー、８は換気扇、８ａは本
体、８ｂは前部、９は外箱である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ダンボールなどの一枚の長方形紙製板材から
   なり、それの中央部で一対の折曲げ線によつて
   挟まれた、換気扇本体（以下本体という）の底
   面に接する底板と、この底板の両側部の折曲げ
   線から上方に直角に折曲げられ、上記本体の左
   右側面に接する一対の側板と、これら側板の外
   側部の折曲げ線から外方に直角に折曲げられ、
   これら折曲げ線の両端部に内側に向け設けられ
   たＬ字状切込みにより上記本体の前後を挟持す
   るとともに換気扇前部を支持する上板とによ
   り、外箱内に収容された換気扇の移動を防止す
   るホルダーを構成し、このホルダーにより上記
   換気扇と上記外箱の内側面との間に所定の空間
   を保持することを特徴とする換気扇の包装装
   置。 (2) 上記底板両側の折曲げ線間の幅寸法を上記本
   体の幅寸法と、上記側板の折曲げ線間の幅寸法
   を上記本体の高さ寸法に、上記側板の切込み間
   寸法を上記本体の奥行寸法に、それぞれ略一致
   させたことを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の換気扇の包装装置。