JPH08227890A - 半導体基体の保護絶縁膜形成方法 - Google Patents

半導体基体の保護絶縁膜形成方法

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JPH08227890A
JPH08227890A JP3246795A JP3246795A JPH08227890A JP H08227890 A JPH08227890 A JP H08227890A JP 3246795 A JP3246795 A JP 3246795A JP 3246795 A JP3246795 A JP 3246795A JP H08227890 A JPH08227890 A JP H08227890A
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JP
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insulating film
protective insulating
forming
film
semiconductor substrate
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JP3246795A
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Masakazu Muroyama
雅和 室山
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】段差基体上にステップカバレージの良好な保護
絶縁膜を形成する。 【構成】半導体装置における段差基体12上の保護絶縁
膜5aの形成方法であって、窒素を含有する有機Si化
合物を用いて段差基体上に保護絶縁膜5を形成する工程
と、第1の熱処理により保護絶縁膜5を流動させる工程
と、第2の熱処理により保護絶縁膜5中の不純物を除去
する工程を含む。第1の熱処理を施して窒化シリコン凝
固層の融点以上の温度に半導体基体を加熱するので、窒
化シリコン凝固層が融解・流動して段差基体の低部側
(溝部側)に流れ込み、配線層間の段差溝を埋め込むこ
とができる。第2の熱処理を行うことによって膜中のメ
チル基等の不純物が気化して除去される。これによって
ステップカバレージの優れた保護絶縁膜が形成される。
膜質も良好なものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体装置の最終保
護膜としての保護絶縁膜の形成方法、特に成膜反応時に
高分子化することによってステップカバレージの良好な
保護絶縁膜を形成できるようにした保護絶縁膜の形成方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体基体(半導体装置)におけるパッ
シベーション技術は半導体基体の表面に、ある種の処理
を施して基体表面特性の安定化を図る技術である。
【0003】パッシベーション技術の1つに、基体表面
を保護するために絶縁膜の一種であるパッシベーション
膜を形成することが知られている。このパッシベーショ
ン膜は近くに配されている金属配線例えばアルミニウム
配線等の信頼性を劣化させないように、低温での成膜が
要求される。
【0004】そのためこれまではSiH4とNH3との混
合ガスやSiH4ガスとN2ガスの混合ガスを原料ガスと
して使用しても成膜可能なプラズマCVD法を用いてパ
ッシベーション膜を形成する方法が最も広く用いられて
いる。
【0005】しかしながら、超LSIの高密度集積化に
伴い、半導体装置の配線パターンが微細化してくると、
上述した方法により成膜されたパッシベーション膜(C
VD膜)では配線間の埋め込み特性やステップカバレー
ジなどが悪いため、良好なパッシベーションを形成する
ことができないことが判明した。図3を用いて説明す
る。
【0006】図3aに示すように、例えばシリコンから
なる半導体基体(半導体基板)1の上面に例えばSiO
2からなる層間絶縁膜2を形成した後、アルミニウム配
線層(Al配線層)4を微細パターンに形成する。この
パターニングによって半導体基体1の上面側はこのアル
ミニウム配線層による段差が生ずる。このような構造を
段差基体12と呼称する。その後、同図bに示すように
アルミニウム配線層間及びアルミニウム配線上に保護絶
縁膜としてのパッシベーション膜5をプラズマCVD法
により成膜する。プラズマCVD法によって成膜したこ
のパッシベーション膜5はアルミニウム配線層4,4間
でボイド6が生じてしまう場合があるのでステップカバ
レージが悪い。
【0007】そのため近年、プラズマCVD法による成
膜時においてプラズマ状態をコントロールすることによ
りステップカバレージを改善する試みがなされている。
プラズマ状態をコントロールするには、プラズマCVD
装置に設けられた平行平板電極の両電極に印加される高
周波電圧(RF電圧)をコントロールすればよい。例え
ば半導体基体(ウェハ)載置側の電極に低周波を印加
し、他方の電極には高周波を印加し、それらの周波数と
電圧などを適宜コントロールすることによってプラズマ
をコントロールする。
【0008】このように半導体基体載置側の電極に低周
波を印加すると、パッシベーション膜として使用される
窒化シリコン(SiN)を半導体基体表面に堆積させる
ときのイオン衝突量(低エネルギーの下での衝突)が増
大してスパッタ効果が大きくなり、これでカバレージが
改善されることになる。しかし、このプラズマ放電手法
によってもステップカバレージの改善効果は充分ではな
い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、プラズマC
VD法によるパッシベーション膜の原料ガスとしては上
述したようにSiH4系ガスが使用されているが、この
原料ガスに代え例えばSi(OC254等で代表され
る有機シリコン化合物(有機Si化合物)を原料ガスと
して使用する場合には、成膜時に形成される中間生成物
の付着確率が低くなるため、ステップカバレージの大幅
な改善が期待できると考えられる。
【0010】しかし、有機Si化合物を原料ガスとして
保護絶縁膜であるパッシベーション膜(プラズマCVD
膜)を成膜する場合でも、有機Si化合物の分子構造中
に成膜時の重合反応が進行する官能基が少ないために、
所定の分子量に達せず、ステップカバレージの改善効果
が期待した程ではなかった。
【0011】一方原料ガスとして有機Si化合物などの
高分子化合物を用いるときは、原料ガス中に含まれるア
ルキル基(Cn2n+1−)の存在によってステップカバ
レージが改善される反面、成膜種の付着確率が低くなり
良好な膜質が得られない。膜質を改善するには比較的高
プラズマ密度の条件で成膜すればよいが、今度はガス分
子の分解が進行してしまうため成膜種の付着確率が高く
なって、逆にステップカバレージを劣化させてしまう。
【0012】比較的低いプラズマ密度で成膜すると、ス
テップカバレージの改善効果は期待できるものの、未反
応の原料ガス分子中に含有するアルキルアミノ基が大気
中の水分と反応して、シラノール基(−H2SiOH)
またはシロキサン(−SiO)結合を作るため成膜の耐
透水性が低下してしまう。
【0013】そこで、この発明は段差基体上に絶縁膜を
形成する工程において、成膜反応時にパッシベーション
膜を高分子化することによってステップカバレージの良
好な保護絶縁膜を形成すること、および保護絶縁膜の耐
透水性を改善できるようにした半導体基体の保護絶縁膜
形成方法を提案するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、請求項1に記載したこの発明に係る半導体基体の
保護絶縁膜形成方法では、窒素を含有する有機シリコン
化合物を用いて上記段差基体上に保護絶縁膜を形成する
工程と、第1の熱処理により上記保護絶縁膜を流動させ
る工程と、第2の熱処理により上記保護絶縁膜中の不純
物を除去する工程を含むことを特徴とするものである。
【0015】また請求項6に記載したこの発明に係る半
導体基体の保護絶縁膜形成方法では、比較的低いプラズ
マ密度の下で、窒素を含有する有機シリコン化合物を用
いて上記段差基体上に保護絶縁膜を形成する工程と、非
酸化性雰囲気中で窒化処理を行う工程を含むことを特徴
とするものである。
【0016】
【作用】第1の発明によれば、窒素を含有する有機Si
化合物を用いて保護絶縁膜を形成する工程では、導入し
た原料ガスの凝固点以下に冷却することが可能となるの
で段差基体上に高分子化合物である窒化シリコン凝固層
を形成することが可能となる。
【0017】また、窒化シリコン凝固層を形成した後、
第1の熱処理を施して窒化シリコン凝固層の融点以上の
温度に半導体基体を加熱すれば、窒化シリコン凝固層が
融解・流動して段差基体の低部側(溝部側)に流れ込む
ので配線層間の段差溝を埋め込むことができる。
【0018】窒化シリコン層を段差低部側に流動させた
後、300℃以上の第2の熱処理を行うことによって膜
中のメチル基等の不純物が気化して除去される。これに
よってステップカバレージの優れた保護絶縁膜が形成さ
れる。
【0019】次に、第2の発明によれば、窒素を含有す
る有機Si化合物を用いて保護絶縁膜を形成する工程で
は、成膜種の付着確率低減効果が大きいアルキル基を原
料ガス分子中に多く含有させることにより、段差基体上
でのステップカバレージが改善される。プラズマ密度が
比較的低い状態で原料ガスを分解するので成膜の膜質が
良好となる。
【0020】非酸化雰囲気中で窒化処理を行っているた
め、耐透水性を劣化させる原因となる保護絶縁膜中への
酸素の混入を抑制できる。また第2の熱処理によって保
護絶縁膜中の不純物(アルキル基など)が除去される。
【0021】
【実施例】続いて、本発明における半導体基体の保護絶
縁膜形成方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
【0022】保護絶縁膜の形成方法の実施例を説明する
前に、実施例で使用できる平行平板型のプラズマCVD
装置(容量結合型プラズマCVD装置)について図2を
参照しながら説明する。
【0023】図2において、半導体基体11は基板支持
台を兼用する下部電極12の上に配置される。下部電極
12の上方にはこれと対向して上部電極13が配置され
る。上部電極13には多数の穴がその全面に略均一に設
けられたシャワー電極である。下部電極12と上部電極
13とで平行平板型電極が構成される。下部電極12に
は低周波電圧が印加され、上部電極13には高周波電圧
が印加される。
【0024】下部電極12の筐体内にはヒータ及び冷却
装置15が内蔵され、これをコントロールすることによ
って半導体基体11の基体温度を任意の温度に設定でき
るようになされている。以下の処理工程では膜質の劣化
がない限りできるだけ低温下で処理されるものとする。
【0025】成膜用ガス(原料ガスなど)18はチャン
バー19に連通する導入管20を用いてA方向から反応
室16内に導入される。反応室16内への原料ガスの導
入はシャワー電極としての上部電極13の穴から行なわ
れるが、反応室16の内部に原料ガスが均一に分散でき
るようにするため、導入管20の近くにはガス分散板1
7が設けられている。
【0026】この発明ではこのように構成された平行平
板型プラズマCVD装置を使用して半導体基体上に保護
絶縁膜が成膜される。第1の発明に係る成膜過程は、窒
素を含有する有機シリコン化合物を用いて段差基体上に
保護絶縁膜を形成する工程と、第1の熱処理により保護
絶縁膜を流動させる工程と、第2の熱処理により保護絶
縁膜中の不純物を除去する工程を含む。以下にその具体
例を説明する。
【0027】(実施例1)本実施例は、半導体集積回路
製造の過程で生ずる配線層による段差をもった半導体基
体に対して保護絶縁膜を形成する場合、特にアルミニウ
ム配線上に保護絶縁膜を成膜する場合に適用した。半導
体基体としてはシリコン基体を例示する。最終的な保護
絶縁膜としては窒化シリコン膜(SiN)である。
【0028】図1aに示すようにシリコンからなる半導
体基体1上にSiO2からなる層間絶縁膜2を形成し、
その上面にパターン化されたアルミニウム配線層4を形
成する。このパターニングによって半導体基体1の上面
側はこのアルミニウム配線層による段差が生ずる。この
ような構造を段差基体12と呼称する。
【0029】次に、窒化シリコン凝固膜を形成するため
の原料ガスとして、この例ではジメチルアミノ基を有す
る窒素含有の有機Si化合物(高分子化合物)であるテ
トラジメチルアミノシラン([(CH32N]4Si)
を用いる。そして、半導体基体1の基板温度(基体温
度)を原料ガスの融点(−2℃)以下の温度、この例で
は−5℃まで冷却する。この冷却状態で原料ガスを反応
室16内に送給して図1bのように窒化シリコン凝固膜
5を形成する。原料ガスの凝固点以下に冷却することに
よって段差基体12上に凝固膜5を形成できるからであ
る。凝固膜5の形成条件例を下記に示す。
【0030】 [(CH32N]4Siガス流量:100sccm 圧力 :1200Pa 基板温度 :−5℃
【0031】その後基板温度を加熱して第1の熱処理を
行なう。上述した原料ガスを使用したときには、基板温
度を−5℃から例えば20℃に加熱する。この熱処理に
よって窒化シリコン凝固膜5が融解して段差基体12の
表面膜が平坦化される。窒化シリコン凝固膜5の融解に
よる流動によって、アルミニウム配線層4間の低部(溝
部4a)側に窒化シリコンが流れ込み、溝部4aへの窒
化シリコンの埋め込みが行なわれる。
【0032】その後第2の熱処理工程に移る。上述した
原料ガスを使用した場合には300℃以上の温度によっ
て脱メチル基反応が起こる。本例では基板温度を350
℃として、数分間加熱した。この加熱処理によって窒化
シリコン凝固膜5内に含有するアルキル基を熱分解によ
り脱離させることができるので、膜中の不純物を除去で
きる。脱離処理によって成膜種の付着確率が大きくなる
から良好な膜質となる。
【0033】この脱離処理によって窒化シリコン凝固膜
5が分子量の多い保護絶縁膜に変質して窒化シリコン層
間絶縁膜5aが成膜される(図1c参照)。得られた窒
化シリコン層間絶縁膜5aは上述のパッシベーション膜
として機能する。
【0034】パッシベーション膜としての窒化シリコン
層間絶縁膜5aをフォーミングガス中でアニールした後
に塩酸(HCl)による腐食試験を行った。実験条件の
一例を下記に示す。その結果、アルミニウム配線層4の
腐食は見られず、膜質が良好であることがわかった。
【0035】(1)アニール条件 フォーミングガス流量:8l/min (N2希釈3%H2) アニール時間 :60min 圧力 :大気圧 アニール温度 :400℃ (2)腐食試験条件 塩酸濃度:5% 試験時間:5min 溶液温度:25℃
【0036】(実施例2)本実施例は実施例1と同様に
アルミニウム配線上に保護絶縁膜を形成した場合であ
る。また本実施例は窒化シリコン凝固膜の形成、熱処理
による流動及び膜中不純物の除去を2つ以上の異なる反
応室で行う例であり、これによってスループットが向上
する。
【0037】窒化シリコン凝固膜を形成するために使用
される原料ガスとしては、実施例1で使用したと同じ高
分子化合物したがって、ジエチルアミノ基を有する窒素
含有の有機Si化合物であるテトラジエチルアミノシラ
ン([(C252N]4Si)を用いた。
【0038】そして基板温度を凝固点以下の温度例えば
−10℃に冷却した状態で原料ガスを送給することによ
って窒化シリコン凝固膜5を形成する。窒化シリコン凝
固膜5の形成条件の一例を下記に示す。
【0039】 [(C252N]4Siガス流量:100sccm 圧力 :1200Pa 基板温度 :−10℃
【0040】次いで、第1の熱処理工程に移る。本例で
は基板温度を−10℃の状態から40℃に加熱して、窒
化シリコン凝固膜5を融解させて段差基体12表面の平
坦化と、溝部4aへの埋め込みを行なう(図1b参
照)。
【0041】第1の熱処理工程が終了した後は半導体基
体1を別の反応室に移して第2の熱処理工程を行なう。
この反応室も、同様に構成された平行平板型のプラズマ
CVD装置の反応室が使用される。そのときの基板温度
は上述したように不純物を除去し得る温度(300℃)
以上の温度、本例では400℃に設定される。
【0042】この加熱処理によって窒化シリコン凝固膜
中に含まれたアルキル基を熱分解により脱離させて保護
絶縁膜5を形成する。
【0043】その後実施例1と同様の条件で塩酸による
腐食試験を行った。その結果、アルミニウム配線層4の
腐食は見られず、膜質が良好であることがわかった。
【0044】次に、第2の発明に関する実施例を説明す
る。第2の発明に係る成膜過程は、比較的低いプラズマ
密度の下で、窒素を含有する有機シリコン化合物を用い
て段差基体12上に保護絶縁膜を形成する工程と、非酸
化性雰囲気中で窒化処理を行う工程を含む。本実施例で
も図2に示す平行平板型プラズマCVD装置を使用し
た。
【0045】(実施例3)この実施例は、半導体集積回
路製造の過程で生ずる配線層による段差をもった半導体
基体に対して保護絶縁膜を形成する場合、特にアルミニ
ウム配線上に保護絶縁膜を成膜する場合に適用した。半
導体基体としてはシリコン基体を例示する。保護絶縁膜
としては窒化シリコン膜(SiN)である。
【0046】図1aに示すようにシリコンからなる半導
体基体1上にSiO2からなる層間絶縁膜2を形成し、
その上面にパターン化されたアルミニウム配線層2を形
成する。このパターニングによって半導体基体1の上面
側はこのアルミニウム配線層によって段差基体12とな
る。
【0047】次に、窒化シリコン凝固膜を形成するため
の原料ガスとして、アルキルアミノ基を有する窒素含有
有機Si化合物であるテトラジメチルアミノシラン
([(CH32N]4Si)ガスを用い、プラズマ窒化
シリコン膜(P−SiN膜)(便宜的に5として示す)
を形成する。
【0048】そしてプラズマ密度の比較的低い状態で原
料ガスを分解する。こうすると付着確率低減効果の高い
アルキル基を原料ガス分子中に多く含有させることがで
きるから、これによってステップカバレージが大幅に改
善される。成膜されたプラズマ窒化シリコン膜5は比較
的低いプラズマ密度の下で行なわれるため良好な膜質と
なる。プラズマ窒化シリコン膜5の形成条件の一例を下
記に示す。
【0049】 [(CH32N]4Siガス流量:100sccm 圧力 :1200Pa 基板温度 :400℃ RF出力 :100W 電極間距離 :10mm
【0050】次いで、連続的に非酸素雰囲気中で窒化反
応を起こさせる。窒化反応ガスとしてはNH3ガスなど
を使用でき、図2に示す導入管20からチャンバー19
内に送給される。高温下で窒化ガスのプラズマ処理を行
なうとプラズマ窒化シリコン膜5の膜中に含有するアル
キル基が脱離して、保護絶縁膜として機能する窒化シリ
コン層間絶縁膜(パッシベーション膜)5aが得られ
る。
【0051】このように成膜形成直後に非酸化雰囲気中
でアルキルアミノ基の窒化反応を進行させると、耐透水
性を劣化させる要因となる酸素の膜中への混入を抑制で
きる。また基板温度を高めることで膜中の不純物(アル
キル基)を除去できる。窒化処理条件の一例は下記の通
りである。
【0052】 NH3ガス流量:500sccm 圧力 :1200Pa 基板温度 :400℃ RF出力 :600W 電極間距離 :10mm
【0053】次いで、上記により得られたパッシベーシ
ョン膜としての窒化シリコン層間絶縁膜5aをフォーミ
ングガス中でアニールした後に塩酸による腐食試験を行
った。実験条件例を下記に示す。
【0054】(1)アニール条件 フォーミングガス流量:8l/min (N2希釈3%H2) アニール時間 :60min 圧力 :大気圧 アニール温度 :400℃ (2)腐食試験条件 塩酸濃度:5% 試験時間:5min 溶液温度:25℃
【0055】その結果、アルミニウム配線層4の腐食は
見られず、膜中酸素含有が少なく膜質が良好であること
がわかった。窒化反応を起こさせるための窒素を含有す
るガスとしては、上述したNH3ガスの他に、窒素ガ
ス、アルキルアミンガス、ヒドラジンガス、メチルヒト
ラジンガス、アルキルヒドラジンガスなどを使用するこ
とができる。
【0056】(実施例4)本実施例は実施例3と同様に
アルミニウム配線上に保護絶縁膜を形成した場合であ
る。本実施例はプラズマ窒化シリコン膜の形成と非酸化
性雰囲気での窒化処理を2つ以上の異なる反応室で行っ
た場合を示す。これによってスループットが向上する。
【0057】プラズマ窒化シリコン膜を形成するための
原料ガスとしては、アルキルアミノ基を含有する有機S
i化合物であるテトラジエチルアミノシランを用いた。
プラズマ窒化シリコン膜の形成条件例は下記に示す通り
である。
【0058】 [(C252N]4Siガス流量:100sccm NH3ガス流量 :50sccm 圧力 :1200Pa 基板温度 :400℃ RF出力 :100W 電極間距離 :10mm
【0059】プラズマ窒化シリコン膜5を形成した後
は、半導体基体1を非酸化性雰囲気を保持したまま別の
反応室に移つし、上述したと同じく連続的に非酸素雰囲
気中で窒素を含有するガス、例えばメチルヒドラジンガ
スを使用してプラズマ処理を行なう。このプラズマ処理
でプラズマ窒化シリコン膜5の膜中に含有するアルキル
基を脱離させ、パッシベーション膜としての窒化シリコ
ン層間絶縁膜5aが得られる。成膜用CVD装置は図2
に示す平行平板型のCVD装置を用いた。
【0060】次に、実施例1と同様の条件で塩酸による
腐食試験を行った。その結果、アルミニウム配線の腐食
は見られず、膜中酸素含有が少なく膜質が良好であるこ
とがわかった。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明によれ
ば、窒素を含有した有機Si化合物原料ガスとして使用
すると共に異なる熱処理によって最終的な保護絶縁膜を
形成しているため、段差基体におけるステップカバレー
ジを改善できると共に良好な膜質を形成できる。したが
って、安定した保護絶縁膜を形成できる特徴を有する。
【0062】第2の発明によれば、比較的低いプラズマ
密度の下で成膜すると共に非酸化雰囲気中で窒化処理を
行なうようにしたものであるから、ステップカバレージ
が改善される他に膜質が良好でかつ耐透水性に優れた保
護絶縁膜を形成できる特徴を有する。したがって、この
発明は超LSIなどの半導体集積回路における保護絶縁
膜形成に適用して好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による半導体基体の保護絶縁膜形成方法
の一例を示す工程断面図である。
【図2】実施例で使用したプラズマCVD装置の構成図
である。
【図3】従来例を説明するための工程断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基体 2 層間絶縁膜(SiO2) 4 Al配線層 5 窒化シリコン凝固膜 5a 窒化シリコン層間絶縁膜

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基体の段差基体上に保護絶縁膜を
    形成する保護絶縁膜形成方法であって、 窒素を含有する有機シリコン化合物を用いて上記段差基
    体上に保護絶縁膜を形成する工程と、 第1の熱処理により上記保護絶縁膜を流動させる工程
    と、 第2の熱処理により上記保護絶縁膜中の不純物を除去す
    る工程を含むことを特徴とする半導体基体の保護絶縁膜
    形成方法。
  2. 【請求項2】 上記保護絶縁膜として窒化シリコン膜が
    使用されると共に、段差基体上にこの窒化シリコン膜を
    形成する方法として、該段差基体を原料ガスの凝固点以
    下に冷却することにより有機シリコン化合物の凝固層を
    形成することを特徴とする請求項1記載の半導体基体の
    保護絶縁膜形成方法。
  3. 【請求項3】 保護絶縁膜として使用される窒化シリコ
    ン膜を流動させる方法として、該段差基体温度を原料ガ
    スの凝固点以上沸点以下の温度で熱処理することを特徴
    とする請求項1記載の半導体基体の保護絶縁膜形成方
    法。
  4. 【請求項4】 保護絶縁膜として使用される窒化シリコ
    ン膜中の不純物除去方法として、該段差基体温度を30
    0℃以上で熱処理することを特徴とする請求項1記載の
    半導体基体の保護絶縁膜形成方法。
  5. 【請求項5】 凝固層の形成、熱処理による流動及び保
    護絶縁膜中の不純物除去を2つ以上の反応室で連続的に
    行うことを特徴とする請求項1記載の半導体基体の保護
    絶縁膜形成方法。
  6. 【請求項6】 半導体基体の段差基体上に保護絶縁膜を
    形成する形成方法であって、 比較的低いプラズマ密度の下で、窒素を含有する有機シ
    リコン化合物を用いて上記段差基体上に保護絶縁膜を形
    成する工程と、 非酸化性雰囲気中で窒化処理を行う工程を含むことを特
    徴とする半導体基体の保護絶縁膜形成方法。
  7. 【請求項7】 保護絶縁膜として使用される窒化シリコ
    ン膜を形成する方法として、アルキルアミノ基を含有す
    る有機シリコン化合物を用いることを特徴とする請求項
    6記載の半導体基体の保護絶縁膜形成方法。
  8. 【請求項8】 保護絶縁膜として使用される窒化シリコ
    ンの窒化処理方法として、少なくとも窒素を含有するガ
    スを用いて非酸化性雰囲気中で連続的にプラズマ処理を
    することを特徴とする請求項6記載の半導体基体の保護
    絶縁膜形成方法。
  9. 【請求項9】 窒素を含有するガスとして窒素、N
    3、アルキルアミン、ヒドラジン及びアルキルヒドラ
    ジンを用いることを特徴とする請求項6記載の半導体基
    体の保護絶縁膜形成方法。
  10. 【請求項10】 保護絶縁膜としての窒化シリコン層の
    形成と、非酸化性雰囲気中でのプラズマ処理を2つ以上
    の反応室で連続的に行うことを特徴とする請求項6記載
    の半導体基体の保護絶縁膜形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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