JPH08226917A - 血液検査における検体粒子の洗浄方法および装置 - Google Patents

血液検査における検体粒子の洗浄方法および装置

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JPH08226917A
JPH08226917A JP7333744A JP33374495A JPH08226917A JP H08226917 A JPH08226917 A JP H08226917A JP 7333744 A JP7333744 A JP 7333744A JP 33374495 A JP33374495 A JP 33374495A JP H08226917 A JPH08226917 A JP H08226917A
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cleaning
filter
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particles
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JP7333744A
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Hirohisa Nakano
裕久 中野
Yoshiro Kinoshita
芳郎 木下
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検体と試薬との免疫学的凝集反応を原理とす
る血液検査において、洗浄液の残存や検体粒子の吸引排
出による洗浄不良や検査精度の低下を招かない検体粒子
の洗浄方法および装置を提供する。 【解決手段】 検体と試薬を免疫学的凝集反応させた反
応液を入れた反応セル2または検体管2’内に、噴射ノ
ズル3からの洗浄液の噴射とフィルター付ノズル4によ
る前記洗浄液の吸引排出とを交互または連続的に行うよ
うにする方法と装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は血液検査における検
体粒子の洗浄方法および装置に関し、さらに詳しくは検
体粒子の洗浄不良を解消し、かつ自動化を可能にした検
体粒子の洗浄方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】血液検査には、血液型検査、梅毒検査、
ウィルス検査、血球計数検査などがある。このうち血液
型検査としては、ABO式血液型判定検査、Rh式血液
型判定検査、その他の血液型判定の抗体スクリーニング
検査などがあり、さらに抗体スクリーニング検査には、
生食法、ブロメリン法、クームス検査がある。しかし、
このうちのクームス検査だけは、未だに全自動化された
検査法等がないのが実情である。
【0003】このようにクームス検査の全自動化が採用
されていない理由としては、検体粒子(血球粒子)の洗
浄方法として信頼性の高い方法がなく、そのため自動化
しても検査精度の低いものしか得られないためであっ
た。一般にクームス検査は、検体血清分注、試薬血球分
注、混和、感作、洗浄、クームス血清分注、混和、遠
心、読取りの各工程を順に行うことによって実施する
が、この工程中の洗浄工程は、感作後の反応液に対し
て、生食分注→混和→遠心→上澄み液廃棄の各
工程を数回にわたり何度も繰り返すことにより行ってい
る。
【0004】すなわち、図6は、上述した従来の洗浄工
程を示すもので、まず検体血清と試薬血球とを混和(mi
xing)、感作(incubation)して免疫学的凝集反応させ
る。この反応によって得た反応液を検査プレート1上の
多数の反応セル2に入れ、これら反応セル2に、図6
(A)のように吐出ノズル53から上記工程の生理食
塩水(洗浄液)の分注を行い、次いで図6(B)のよう
に工程の混和を行い、さらに図6(C)のように遠心
分離機11に掛けて工程の遠心分離を行って、反応セ
ル2の底部に検体粒子(血球粒子)を集め、最後に、図
6(D)のように工程の吸引ノズル54による上澄み
洗浄液の吸引排出を行うのであるが、以後上記、、
、を数回にわたり繰り返さなければならない。
【0005】すなわち、従来洗浄方法では、検体粒子
(血球粒子)を所望の洗浄度まで上げるには、上記、
、、の工程を数回にわたり何度も繰り返す必要が
あり、洗浄効率が必ずしもよくないという問題があっ
た。また、工程において、上澄み洗浄液を吸引ノズル
54により吸引排出するとき、洗浄液が反応セル内に残
存したり、また完全に洗浄液を吸引しようとすると、検
体粒子(血球粒子)まで吸引してしまう等の問題が生じ
がちであった。また、このような微妙な操作を伴うた
め、そのまま自動化すると検査精度の高い洗浄操作はほ
とんど不可能になることがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、検体
と試薬との免疫学的凝集反応を原理とする血液検査にお
いて、洗浄液の残存や検体粒子の吸引排出による洗浄不
良や検査精度の低下を招かない検体粒子の洗浄方法およ
び装置を提供することにある。本発明の他の目的は、洗
浄液の残存や検体粒子の吸引排出を確実に防止する洗浄
法を確立することにより、自動化を容易にする検体粒子
の洗浄方法および装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、検体と試薬を免疫学的凝集反応させた反応液を入
れた反応セルまたは検体管内に、噴射ノズルからの洗浄
液の噴射とフィルター付ノズルによる前記洗浄液の吸引
排出とを交互または連続的に行うことを特徴とするもの
である。
【0008】このように噴射ノズルから洗浄液を噴射し
て水流力を検体粒子に作用させることにより洗浄操作を
行うため洗浄能力がアップし、短時間に高い洗浄効果を
得ることができる。また、洗浄液の吸引排出をフィルタ
ー付ノズルによって行うため、単純に吸引を行うだけで
検体粒子を吸引することなく洗浄液のみを確実に吸引す
ることができるため、洗浄不良を起こすことがない。
【0009】本発明において、噴射ノズルからの洗浄液
の噴射とフィルター付ノズルによる洗浄液の吸引排出と
は交互に行ってもよく、或いは連続的に行ってもよい
が、好ましくは交互に行うのがよい。さらに、洗浄液の
噴射と吸引排出との交互操作を間欠的に複数回繰り返す
ようにするとよく、このような間欠的な洗浄操作により
短時間に所望の洗浄効果を得ることができる。
【0010】また、本発明において、噴射ノズルとフィ
ルター付ノズルとによる洗浄操作を行う場合、フィルタ
ー付ノズルとによる吸引排出に先立って、反応セルを遠
心分離操作して底部に検体粒子を集め、その上澄み液を
上記フィルター付ノズルにより吸引排出する操作を付加
するようにしてもよい。このような遠心分離操作工程を
付加することにより、一層洗浄効果を向上することがで
きる。
【0011】また、本発明において、上記洗浄方法を実
施する洗浄装置としては、多数の反応セルを備えた検査
プレートまたは多数の検体管をセットしたラックを載置
した振動又は揺動装置の上方に、前記反応セルまたは検
体管に対向するように、洗浄液噴射用の噴射ノズルと洗
浄液吸引用のフィルター付ノズルとを対にして支持した
ノズルヘッドを設置し、或いは洗浄液噴射用の噴射ノズ
ルを支持したノズルヘッドと洗浄液吸引用のフィルター
付ノズルを支持したノズルヘッドとを設置することによ
って構成することができる。また必要により、この洗浄
装置には前記振動又は揺動装置とは別に遠心分離機を設
けるようにすることもできる。
【0012】この洗浄装置には、噴射ノズルおよびフィ
ルター付ノズルと検査プレートとの間にシャッターを開
閉自在に設けるとよい。このようにシャッターを設け、
噴射ノズルからの洗浄液の噴射やフィルター付ノズルに
よる吸引排出を行わないときは、検査プレートの反応セ
ル上面をシャッターで閉じれば、汚染された洗浄液の反
応セル内への混入を防止することができる。
【0013】また、洗浄装置には、噴射ノズルおよびフ
ィルター付ノズルを洗浄するためのノズル洗浄槽を付設
するとよい。噴射ノズルやフィルター付ノズルは、検体
粒子の洗浄操作を繰り返すと汚れてくるので、そのまま
で使用を継続していると検体の汚染や検査精度の低下を
招く。そのため、上記ノズル洗浄槽を付設して随時ノズ
ルの洗浄を行えば、検体の汚染や検査精度の低下を防止
することができる。
【0014】本発明において、フィルター付ノズルに設
けるフィルターとしては、その孔径が500Å〜10μ
m、さらに好ましくは0.4〜8μmの範囲の細孔集合
体を使用するとよい。このような細孔集合体の材質とし
ては、血液に対して不活性なものであればよく、例えば
ガラス、セラミック、プラスチック、ステンレスなどの
多孔体、或いは天然繊維や合成繊維などの不織布や編織
物を使用することができる。
【0015】また、噴射ノズルおよびフィルター付ノズ
ルはノズルヘッドに対して着脱自在でディスポーザブル
な構造にしてもよい。このようにディスポーザブルな構
造にすることにより、ノズルが汚れたときは新しいノズ
ルに交換するようにして、上記ノズル洗浄槽を省略する
ことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明を説明
する。図1は、本発明により血球粒子(検体粒子)を洗
浄する方法の一例を工程順に示したものである。図1
中、(B)〜(G)は予備洗浄工程、(H)〜(K)は
本洗浄工程である。本発明の実施に当たっては、本洗浄
工程に先立って予備洗浄工程を行うことが望ましいが、
予備洗浄工程は必ずしも必要ではないので、本洗浄工程
(H)〜(K)だけを実施するようにしてもよい。
【0017】図1において、(A)は、前工程の検体血
清と試薬血球との免疫学的反応工程で得られた感作血球
を含む反応液を入れた反応セル2を示す。図では1個の
反応セル2だけを示すが、この反応セル2は、図6に示
すように多数個が検査プレート内に設けられたものの一
つである。予備洗浄工程(B)〜(G)では、まず工程
(B)で反応セル2に噴射ノズル3から洗浄液を供給
し、次いで工程(C)で反応セル2に振動及び/又は揺
動を与える。この振動及び/又は揺動操作により、
(D)に示すように反応セル2内の反応液と洗浄液との
混合液中に血球粒子が浮遊状態になる。
【0018】次いで、検査プレートを遠心分離機に掛け
て、反応セル2を遠心分離操作すると、工程(E)のよ
うに比重の大きな血球粒子が反応セル2の底部に集めら
れるので、次の工程(F)で洗浄液(上澄み液)のみを
フィルター付ノズル4により吸引排出し、さらに工程
(G)で振動及び/又は揺動操作を与えて予備洗浄工程
を終了する。
【0019】なお、上記洗浄工程において、工程(E)
と(J)との遠心分離操作を省略し、混合液中に血球粒
子が浮遊した状態のままでフィルター付ノズル4により
洗浄液を吸引排出するようにしてもよい。遠心分離操作
を省略することにより、遠心分離機が不要になるため、
洗浄装置がコンパクトに、かつ安価になるという特長が
得られる。
【0020】本洗浄工程(H)〜(K)は、まず工程
(H)により、上記予備洗浄工程を終えた反応セル2
に、噴射ノズル3からの洗浄液の噴射とフィルター付ノ
ズル4による吸引排出とを交互または連続的に行うこと
によって血球粒子の洗浄を行う。後者の噴射と吸引排出
を連続的に行う場合には、洗浄液排出の際のノズル詰ま
りの危険を防止することができる利点がある。
【0021】上記洗浄操作は間欠的に複数回行うとよ
く、少なくとも3回繰り返すとよい。この洗浄操作によ
って、(I)に示すように、反応セル2内の反応液と洗
浄液との混合液中に血球粒子が再浮遊状態になる。或い
は、前述したように、遠心分離操作工程(J)を省略
し、工程(I)の状態のままで、フィルター付ノズル4
により洗浄液のみを吸引排出し、反応セル2には血球粒
子だけ残して本洗浄工程を終了するようにしてもよい。
【0022】(I)で血球粒子を浮遊状態にした反応セ
ル2は、次いで遠心分離機にかけて遠心分離操作し、
(J)に示すように血球粒子を反応セル2の底部に集め
る。次いで、フィルター付ノズル4により洗浄液(上澄
み液)のみを吸引排出し、反応セル2には血球粒子だけ
を残して本洗浄工程を終了する。図2は、本発明に使用
される洗浄ノズルを示すものである。
【0023】図2に示すように、洗浄ノズルは、対をな
す噴射ノズル3とフィルター付ノズル4とをノズルヘッ
ド5に固定して構成されている。噴射ノズル3は洗浄液
を下方の反応セルに向けて噴射し、またフィルター付ノ
ズル4は反応セルから洗浄液を吸引排出する。フィルタ
ー付ノズル4は、下端が噴射ノズル3の下端よりもやや
下方に延長するようにノズルヘッド5に取り付けられて
いる。かつ、フィルター付ノズル4の下端にはフィルタ
ー6が接着剤により装着されている。フィルター6は、
前述したように血液に対し不活性な多孔体からなり、そ
の孔径が500Å〜10μm、好ましくは0.4〜8μ
mの細孔集合体となっている。そのためフィルター付ノ
ズル4は洗浄液は通すが、血球粒子は通さないようにな
っている。このような構成において、フィルター付ノズ
ル4の外径Dは3〜5mm、フィルター6の外径dは2
〜4mmにするとよい。
【0024】検査プレート1には、図6に示すように多
数の反応セル2が設けられているので、これら全数の反
応セル2内の検体粒子を効率的に洗浄するには、図3
(A),(B)に示すように、ノズルヘッド5に複数対
の洗浄ノズルを設けるようにするのがよい。ノズルヘッ
ド5に取り付ける数は、検査プレート1上の反応セル2
と同一数、かつ同一ピッチで並べるように設けるか、或
いは検査プレート上の反応セル数よりは少ない数を同一
ピッチに並べ、残りの反応セルに対してはノズルヘッド
5を順次移動させるようにしてもよい。
【0025】このようにして一つのノズルヘッド当たり
に取り付ける洗浄ノズルの数としては、8個、10個、
12個、96個、120個などの単位が考えられる。な
お、図2,3に示した実施例では、噴射ノズル3とフィ
ルター付ノズル4とが共通のノズルヘッド5に対をなし
て取り付けられているが、これを各ノズル3,4をそれ
ぞれ独立のノズルヘッドに取り付け、噴射ノズル3を取
り付けたノズルヘッドとフィルター付ノズル4を取り付
けたノズルヘッドとを、交互に検査プレート上に移動さ
せるようにした構造にしてもよい。
【0026】図4は、本発明の洗浄方法を実施する装置
の一例を示すものである。図4において、多数の反応セ
ル(図示せず)を設けた検査プレート1は、振動装置1
0(または揺動装置或いは振動・揺動装置)の上に載置
されている。また、この振動装置10の側部に遠心分離
機11が設置されている。遠心分離機11は、振動装置
10上の検査プレート1を移して遠心分離操作し、遠心
分離操作後に再び振動装置10上に戻すことようになっ
ている。また、振動装置10は前述した予備洗浄工程の
予備洗浄を行うときに作動するようになっている。
【0027】振動装置10の上方には、噴射ノズル3と
フィルター付ノズル4を装備したノズルヘッド5が設け
られている。図では、簡単のため一対だけの噴射ノズル
3とフィルター付ノズル4を図示しているが、実際には
前述したように複数対が設けられている。ノズルヘッド
5は、検査プレート1の上方を水平方向に移動可能であ
ると共に、上下方向にも移動可能であり、この移動操作
によって、対をなす噴射ノズル3とフィルター付ノズル
4の先端部を、検査プレート1上の多数の反応セルに順
次対応できるようにしている。
【0028】また、検査プレート1と、噴射ノズル3お
よびフィルター付ノズル4との間には、シャッター12
が開閉可能に挿入されている。シャッター12は、噴射
ノズル3とフィルター付ノズル4が洗浄液の噴射吸引を
行うときは側方に移って開状態になるが、噴射吸引操作
しないときは再び両者の間に介在して閉状態になる。こ
のように閉状態になることにより、洗浄で汚れた洗浄液
が反応セル2側に滴下するのを防止する。
【0029】ノズルヘッド5上の噴射ノズル3には電磁
弁12を介して三方弁13が接続され、この三方弁13
を介してプランジャ型の洗浄ポンプ14と2個の洗浄液
タンク15A,15Bとに分岐するようになっている。
さらに2個の洗浄液タンク15Aと15Bは、上記三方
弁13に対して三方弁16を介して、それぞれ逆止弁1
7A,17B、電磁弁18A,18B、フィルター19
A,19Bの管路に分岐している。
【0030】一方、ノズルヘッド5上のフィルター付ノ
ズル4には、逆止弁20、電磁弁21を介してアスピレ
ータ22が連結され、そのアスピレータ22に真空ポン
プ23が連結されている。振動装置10の近傍にはノズ
ル洗浄槽24が設置されている。このノズル洗浄槽24
により、噴射ノズル3およびフィルター付ノズル4を、
その非使用時に洗浄できるようになっている。このノズ
ル洗浄槽24で使用する洗浄液は、洗浄液タンク15C
からポンプ24によりフィルター19C、圧力計25、
流量調節弁26、電磁弁27を介して供給される。ま
た、ノズル洗浄槽24には、その排出側に電磁弁28を
介して廃液ピット29が接続されている。
【0031】上述した洗浄装置において、洗浄ポンプ1
4のプランジャ14pが上方(吸込み側)へ移動する
と、三方弁16を介して2個の洗浄液タンク15A,1
5Bのいずれか一方の洗浄液が、三方弁13を経て洗浄
ポンプ14に吸い込まれ、次いでプランジャ14pが下
方(吐出側)へ移動すると、上記洗浄ポンプ14内の洗
浄液が三方弁13を経て噴射ノズル3に加圧供給され
る。したがって、噴射ノズル3から洗浄液が反応セル2
内に勢いよく噴射され、その水流力によって検体粒子を
洗浄するようになっている。
【0032】一方、フィルター付ノズル4には、アスピ
レータ22を介して真空ポンプ23の吸気負圧が作用し
ている。したがって、上記検体粒子の洗浄を終わった洗
浄液が吸引され、アスピレータ22内に排出される。フ
ィルター付ノズル4による吸引は、フィルター6が検体
粒子の通過を阻止するため、洗浄液のみを吸引排出す
る。
【0033】
【実施例】下記の3種類洗浄方法(実施例1,2および
従来例)で血球の洗浄を行うと共に、それぞれについて
クームス検査を行った。なお、実施例1,2では、図5
に示す洗浄装置を使用して洗浄を行った。この図5の洗
浄装置は、下端にフィルター6を取り付けたフィルター
付ノズル4をスンド51で支持し、そのフィルター付ノ
ズル4を連結管56により調圧バルブ53とバルブ54
a,54b、圧力計55a,55bを介して真空ポンプ
52に接続された構成になっている。そのフィルター付
ノズル4が、ラック5’にセットされた検体管(試験
管)2’の中に挿入され、検体管2’内の検査液から洗
浄液を吸引排出するようになっている。
【0034】 まず、生理食塩水で2%に希釈したO
型スクリーニング血球100μlと、予め抗E抗体の存
在が確認されている血清200μlとを分注した3本の
検査官A,B,Cを用意し、各混合液を37℃で60分
感作した。次いで、これら検査管A,B,Cの混合液
を、それぞれ次の方法によって洗浄した。検査管Aの洗浄(実施例1) :図5のフィルター付ノズ
ル4を検査管Aに挿入セットすると共に、この検査管A
の中にピペットを噴射ノズルとして生理食塩水5.7c
cを洗浄液として噴射供給し、血球が浮遊した状態のま
ま、真空ポンプ52(元圧60mmHg)を作動させ
て、フィルター付ノズル4から液残量が400μlにな
るまで洗浄液を吸引排出した。さらに上記操作を2回繰
り返した。
【0035】検査管Bの洗浄(実施例2):実施例1と
同様に、検査管Bに生理食塩水5.7ccを噴射供給し
たのち、その検査管Bを遠心分離機に掛けて1500回
転×1分遠心操作後、実施例1と同様に図5の真空ポン
プ52(元圧60mmHg)を作動させて、フィルター
付ノズル4から液残量が400μlになるまで洗浄液を
吸引排出した。さらに上記操作を2回繰り返した。
【0036】検査管Cの洗浄(従来例):検査管Cに生
理食塩水5.7ccを洗浄液として供給し、この検査管
Cを遠心分離機に掛けて1500回転×1分遠心操作
後、用手法により洗浄液を廃棄した。さらに上記操作を
2回繰り返した。 上記各洗浄工程を終了した3本の検査管A,B,C
内に残された被洗浄液をよく攪拌したあと、それぞれ1
50μlだけを検査管内に残した。次いで、各検査管
A,B,Cにクームス血清を2滴添加し、3400回
転,15秒の遠心操作を行って凝集の有無を確認した。
また、陰性血清についても、上記と同じ各洗浄操作を行
って、非特異凝集のないことを確認した。
【0037】上記クームス検査の結果、実施例1,2の
方法で洗浄した抗E抗体感作血球は、いずれの場合も凝
集を確認することができた。また、凝集の強さも従来例
の方法と同程度の強さであり、本発明による洗浄方法の
有効性を確認することができた。また、陰性血清につい
ては凝集せず、非特異凝集の無いことを確認することが
できた。
【0038】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、噴射
ノズルから洗浄液を噴射して水流力を検体粒子に作用さ
せることにより洗浄作用を行うため洗浄能力がアップ
し、短時間に効率的に高い洗浄効果を発揮することがで
きる。また、洗浄液の吸引排出をフィルター付ノズルに
よって行うため、単純に吸引を行うだけで洗浄液のみを
吸引し、検体粒子を吸引することはないため、洗浄液を
残存したり、また検体粒子まで吸引して洗浄不良を起こ
すことはない。また、単純な洗浄操作で、検体粒子は吸
引せずに洗浄液のみを確実に吸引排出するため、自動化
を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄方法を実施する工程(A)〜
(K)を例示した説明図である。
【図2】本発明に使用する洗浄ノズルの要部を示す縦断
面図である。
【図3】本発明に使用する洗浄ノズルの全体を示し、
(A)は正面図、(B)は底面図である。
【図4】本発明の洗浄装置を配管と共に示す概略図であ
る。
【図5】本発明の洗浄方法を実施する他の洗浄装置を示
す概略図である。
【図6】(A)〜(D)は、従来の洗浄方法の工程を示
す説明図である。
【符号の説明】
1 検査プレート 2 反応セル 2’検体管 3 噴射ノズル 4 フィルター付ノズル 5 ノズルヘッド 10 振動装置 11 遠心分離機 14 洗浄ポンプ 15A,15B 洗浄液タンク

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検体と試薬を免疫学的凝集反応させた反
    応液を入れた反応セルまたは検体管内に、噴射ノズルか
    らの洗浄液の噴射とフィルター付ノズルによる前記洗浄
    液の吸引排出とを交互または連続的に行う血液検査にお
    ける検体粒子の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 前記フィルター付ノズルによる吸引排出
    に先立って、前記反応セルまたは検体管を遠心分離操作
    して底部に検体粒子を集め、その上澄み液を前記フィル
    ター付ノズルにより吸引排出する請求項1に記載の血液
    検査における検体粒子の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 前記噴射ノズルと前記フィルター付ノズ
    ルとによる洗浄操作を間欠的に複数回繰り返す請求項1
    または2に記載の血液検査における検体粒子の洗浄方
    法。
  4. 【請求項4】 前記噴射ノズルと前記フィルター付ノズ
    ルとによる本洗浄操作に先立って、前記反応セルまたは
    検体管内の反応液を洗浄液と共に振動または揺動させ、
    次いで遠心分離操作して検体粒子を反応セル底部または
    検体管底部に集め、その上澄み液を排出する予備洗浄操
    作を行うようにする請求項1〜3のいずれかに記載の血
    液検査における検体粒子の洗浄方法。
  5. 【請求項5】 前記フィルター付ノズルのフィルターが
    孔径500Å〜10μmの細孔集合体である請求項1〜
    4のいずれかに記載の血液検査における検体粒子の洗浄
    方法。
  6. 【請求項6】 多数の反応セルを備えた検査プレートま
    たは多数の検体管をセットしたラックを載置した振動又
    は揺動装置の上方に、前記反応セルまたは検体管に対向
    するように、洗浄液噴射用の噴射ノズルと洗浄液吸引用
    のフィルター付ノズルとを対にして支持したノズルヘッ
    ドを設置した血液検査における検体粒子の洗浄装置。
  7. 【請求項7】 多数の反応セルを備えた検査プレートま
    たは多数の検体管をセットしたラックを載置した振動又
    は揺動装置の上方に、前記反応セルまたは検体管に対向
    するように、洗浄液噴射用の噴射ノズルを支持したノズ
    ルヘッドと洗浄液吸引用のフィルター付ノズルを支持し
    たノズルヘッドとを設置した血液検査における検体粒子
    の洗浄装置。
  8. 【請求項8】 前記振動又は揺動装置とは別に遠心分離
    機を設けた請求項6または7に記載の血液検査における
    検体粒子の洗浄装置。
  9. 【請求項9】 前記噴射ノズルおよびフィルター付ノズ
    ルと前記検査プレートとの間にシャッターを開閉自在に
    設けた請求項6〜8のいずれかに記載の血液検査におけ
    る検体粒子の洗浄装置。
  10. 【請求項10】 前記振動又は揺動装置の近傍に前記噴
    射ノズルおよびフィルター付ノズルを洗浄するノズル洗
    浄槽を設置した請求項6〜9のいずれかに記載の血液検
    査における検体粒子の洗浄装置。
  11. 【請求項11】 前記噴射ノズルおよびフィルター付ノ
    ズルを着脱自在にディスポーザブルにした請求項6〜9
    のいずれかに記載の血液検査における検体粒子の洗浄装
    置。
  12. 【請求項12】 前記フィルター付ノズルのフィルター
    が孔径500Å〜10μmの細孔集合体である請求項6
    〜11のいずれかに記載の血液検査における検体粒子の
    洗浄装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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NL1005468C2 (nl) * 1997-03-07 1998-09-08 Vital Scient Automatische analyse-inrichting.
CN112798638A (zh) * 2020-12-29 2021-05-14 杭州新灵峰润滑油有限公司 一种机动车防冻液的防冻性能检测设备及其检测方法
CN114909282A (zh) * 2022-06-01 2022-08-16 南京伯纳德医疗设备有限公司 一种多通量细胞洗涤装置及洗涤方法

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