JPH09171023A - 試料攪拌・吸引装置 - Google Patents

試料攪拌・吸引装置

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JPH09171023A
JPH09171023A JP7350708A JP35070895A JPH09171023A JP H09171023 A JPH09171023 A JP H09171023A JP 7350708 A JP7350708 A JP 7350708A JP 35070895 A JP35070895 A JP 35070895A JP H09171023 A JPH09171023 A JP H09171023A
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庸介 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器内に試料が少量しかないときであって
も、複数回の吸引採取が可能であるとともに、処理時間
の短縮化、効率化を図ることのできる試料攪拌・吸引装
置を提供する。 【解決手段】 試料攪拌・吸引装置Dは、第1ピペット
1、第2ピペット2、攪拌チャンバ3、ポンプ4、サン
プリングバルブ5、ポンプ6、洗浄用スピッツ9、廃液
チャンバ10および制御部(図示略)を備えてなる。第
1ピペット1は内径が2.0mmであり、容器としての
試験管13に入れられた試料である原尿の吸排攪拌を行
う。第2ピペット2は内径が0.7mmであり、吸排攪
拌の終了後に試験管13から原尿の吸引採取を行う。両
ピペット1・2は接着により外壁どうしで接合状に一体
化されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、容器内の液体試料
を攪拌・吸引するための試料攪拌・吸引装置に関するも
のであり、さらに詳しくは、たとえば自動分析装置にお
いて容器内に収納された液体試料を均一化する目的で攪
拌し次いで所定の分析に供する目的でその液体試料を吸
引するための試料攪拌・吸引装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、尿や血液などの液体試料を攪拌・
吸引するための試料攪拌・吸引装置としては、容器内の
試料を一定量吸引し再びその容器内へ吐出状に排出する
という動作を数回繰り返す吸排攪拌を行って試料中の有
形成分の分布状態を均一化した後に、その容器内から一
定量の試料を吸引採取するように構成されたものが知ら
れている。
【0003】このような試料攪拌・吸引装置は、垂直状
に配されたピペットを1本備えており、そのピペットで
試験管などの容器から試料を吸排攪拌し、次いで試料を
吸引採取するようにされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような試料攪拌・
吸引装置にあっては、吸排攪拌により試料中の有形成分
の分布状態を均一化しようとすると、同ピペットにより
吸い上げて吐出する試料の量は、攪拌後に吸引採取すべ
き試料の量に比べて多くする必要がある。しかも、吸い
上げ・吐出は比較的短時間に行う必要がある。したがっ
て、ピペットの内径は一定以上の寸法に設定されてい
る。
【0005】ピペットがこのように構成されているた
め、このようなピペットを用いて試料の吸引採取を行う
と、攪拌に必要な量と同程度の試料が吸引されてしま
う。
【0006】このため、容器内に試料が多量にあるとき
には問題はないが、容器内に試料が少量しかないときに
は、複数回の吸引採取が不可能になるというおそれが生
じることがあった。
【0007】また、1本のピペットで試料の吸排攪拌と
吸引採取とを行うため、吸引採取およびそれに付随する
動作が完全に終わらないとピペットの洗浄を行うことが
できない。このため、処理時間を短縮することや効率化
が困難であるという問題があった。
【0008】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、容器内に試料が少量しかな
いときであっても、複数回の吸引採取が可能であるとと
もに、処理時間の短縮化、効率化を図ることのできる試
料攪拌・吸引装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、容器に
入れられた液体試料の吸排攪拌を行うための第1ピペッ
トと、その容器から試料の吸引採取を行うための第2ピ
ペットとを備え、第1ピペットと第2ピペットとが、相
異なる内径寸法を有し、一体化されてなる試料攪拌・吸
引装置が提供される。
【0010】攪拌・吸引すべき液体試料が収納される容
器としては、各種の大きさ・形状および材質からなるも
のが適宜選択されて用いられる。その一例としては、試
料となる尿や血液などが5〜10ミリリットル程度収納
される先細試験管と称されるものがある。
【0011】第1ピペットは、容器に入れられた試料を
一定量吸引して再びその容器内へ吐出状に排出する。こ
れにより、容器内の試料はいったん第1ピペット内へ吸
い上げられた後に容器の底に吐出され、容器の底壁ない
し側壁に沿って拡がる。このような動作が数回繰り返さ
れて、第1ピペットによる吸排攪拌が終わる。第1ピペ
ットの吸排動作はたとえばダイアフラム型ポンプによる
吸排動作により行われる。
【0012】第2ピペットは、第1ピペットによる吸排
攪拌が終わった後、その容器から試料を吸引し、例えば
サンプリングバルブなどの試料定量手段により、定量採
取を行う。第2ピペットの吸引動作はたとえばシリンジ
型ポンプによる吸引動作により行われる。
【0013】第1ピペットおよび第2ピペットは例えば
ステンレス鋼やプラスチックからなるものが用いられ
る。両ピペットは相異なる内径寸法を有している。通常
は、吸排攪拌用の第1ピペットが大径であり、吸引採取
用の第2ピペットが小径である。これは、一般に、吸排
攪拌に必要な試料の量が吸引採取に必要な試料の量より
も多いからである。
【0014】両ピペットは、接着、接合、融着などによ
り一体化されたり、成形により一体化される。その際、
両ピペットは、細い試験管などにも支障なく入れること
ができるようにするため、外径をできるだけ小さくする
のが好ましい。
【0015】本発明による試料攪拌・吸引装置は、前記
の試料定量手段、吸排ポンプ、吸引ポンプの他に、通
常、両ピペットの内外や所望の流路を洗浄するための洗
浄手段、廃液を収納する廃液チャンバ、攪拌・採取・洗
浄を制御する制御部などを備えてなる。
【0016】制御部は、第1ピペットによる攪拌が終了
すると直ちに第2ピペットによる採取が開始されるよう
に制御するものであるのがより好ましい。ここで、「直
ちに」とは、同時にという意味、またはこれに相当する
程度の短時間のうちにという意味である。このような制
御部によれば、前記のような第1ピペットと第2ピペッ
トとを備えたことによる本発明の効果をよりいっそう効
率的に奏することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の1つの実施の形態
を図面に基づいて説明する。なお、これによって本発明
が限定されるものではない。
【0018】図1は本発明の1つの実施の形態に係る試
料攪拌・吸引装置Dの構成説明図である。図1におい
て、試料攪拌・吸引装置Dは、第1ピペット1、第2ピ
ペット2、攪拌チャンバ3、吸排用ポンプとしてのダイ
アフラム型ポンプ4、サンプリングバルブ5、シリンジ
型ポンプ6、洗浄用流体供給ライン7、洗浄用スピッツ
9、廃液チャンバ10、第1廃液ライン11、第2廃液
ライン12および制御部(図示略)を備えてなる。
【0019】13は試料容器としての先細試験管であ
る。この試験管13には、液体試料としての原尿が約
4.0ミリリットル〜最大10.0ミリリットル収納さ
れている。
【0020】第1ピペット1は、ステンレス鋼製であっ
て、試験管13に入れられた原尿の吸排攪拌を行うため
のものである。第2ピペット2は、ステンレス鋼製であ
って、第1ピペット1による吸排攪拌の終了後に試験管
13から原尿の吸引採取を行うためのものである。図2
および図3に拡大して示すように、第1ピペット1は大
径(内径が2.0mm)であり、第2ピペット2は小径
(内径が0.7mm)である。また、図4(a)に拡大
して示すように、両ピペット1・2は熱可塑性樹脂によ
る接着により、外壁どうしで接合状に一体化されてい
る。図4(a)における14はその接合部である。な
お、図4(a)におけるピペット1・2に代えて、図4
(b)に示すような、樹脂成形によるピペット1・2
(円柱状外形)を用いることもできる。
【0021】攪拌チャンバ3は、第1ピペット1の上方
に接続状に設けられた主チャンバ15と、主チャンバ1
5の横に設けられた副チャンバ16とを備えている。
【0022】主チャンバ15の内部空間は、上部内壁に
おいて円形の水平断面形状を有しており、その下部内壁
はテーパ状に次第に細くされ、下端部が第1ピペット1
の上端に接続されている。主チャンバ15がこのような
内部空間を有しているため、第1ピペット1により吸引
された原尿は主チャンバ15に流入して拡がり、充分に
攪拌される。
【0023】副チャンバ16の内部空間も主チャンバ1
5と同様に構成されている。副チャンバ16の内部空間
は、その上端部が主チャンバ15のそれと同一高さにな
るようにされている。そして、副チャンバ16の容積は
主チャンバ15のそれの約5分の1にされている。
【0024】主チャンバ15の上端部と副チャンバ16
の上端部とは、接続部としてのU字状接続管17により
連通状に接続されている。また、主チャンバ15の上端
部側壁には1つの接続口15aが設けられている。この
接続口15aは、その軸が主チャンバ15の上端部にお
ける内壁に対して水平接線状となるように構成されてい
る。
【0025】ポンプ4の吸排動作によって、第1ピペッ
ト1による原尿の吸排が行われる。
【0026】サンプリングバルブ5は、第2ピペット2
により吸引された原尿を定量採取する。ポンプ6はモー
タ18で駆動され、その吸引動作によって、第2ピペッ
ト2による吸引が行われる。
【0027】洗浄用流体供給ライン7は、主チャンバ1
5の接続口15aに接続されている。この流体供給ライ
ン7にはT型分岐部8が設けられ、洗浄用流体として
の、加圧洗浄液(0.5kg/cm2 )と加圧空気
(0.5kg/cm2 )との所定割合の混合体またはい
ずれか一方の流体を主チャンバ15に供給できるように
なっている。加圧洗浄液は第1供給ライン19から、加
圧空気は第2供給ライン20からそれぞれ導入される。
分岐部8と主チャンバ15の接続口15aとの間におけ
る流体供給ライン7には、洗浄液ライン開閉用バルブ3
0aおよび加圧空気ライン開閉用バルブ30bが設けら
れている。
【0028】洗浄用スピッツ9は、第1ピペット1およ
び第2ピペット2の内外両面を洗浄する際に用いられ
る。スピッツ9は、洗浄により発生した廃液を受ける廃
液受部21と、この廃液受部21の上方に連なって設け
られた洗浄部22と、廃液受部21の側方に廃液受部2
1に連通状に設けられた空気排出部23とを備えてな
る。洗浄部22の上部には1つの洗浄液導入口22aが
水平に設けられている。この導入口22aは、その軸が
洗浄部22の接線方向を向くように構成されている。導
入口22aからは前記と同様の加圧洗浄液(0.5kg
/cm2 )が洗浄部22に導入される。洗浄部22の内
壁の下部には空気吸引口22bが8つに分岐されて水平
放射状に設けられている。空気吸引口22bは400m
mHgの真空ポンプ(図示略)に接続されている。
【0029】廃液チャンバ10には大気開放用バルブ2
4が設けられている。廃液チャンバ10は第1廃液ライ
ン11によりスピッツ9の廃液受部21に接続されてい
る。
【0030】副チャンバ16の上端部側壁には1つの接
続口25が水平に設けられている。この接続口25は吸
排攪拌ライン26を介してポンプ4に接続されている。
吸排攪拌ライン26にはライン開閉用バルブ27が設け
られている。
【0031】副チャンバ16の下端部側壁には1つの接
続口28が水平に設けられている。この接続口28は第
2廃液ライン12を介して廃液チャンバ10に接続され
ている。第2廃液ライン12にはライン開閉用バルブ2
9が設けられている。
【0032】次に、この試料攪拌・吸引装置Dの各種動
作について、図5のタイミングチャートを参照しながら
説明する。試料攪拌・吸引装置Dの各種動作は前記の制
御部によりすべて制御される。なお、図5のタイミング
チャートにおける横軸の数字は、試料攪拌・吸引装置D
の運転開始からの秒数を表すものである。例えば165
とは、同作動開始から16.5秒経過した時点を意味す
る。
【0033】試料攪拌・吸引装置Dの運転開始ととも
に、試験管13の上方外部の初期位置に位置していた第
1ピペット1および第2ピペット2が一定速度で下降
し、試験管13の内部に入れられる。3.0秒後に下降
が停止し、ポンプ4の吸排動作が行われ、1.0秒ごと
に第1ピペット1による原尿の吸排が5回行われる。
【0034】すなわち、制御部が、バルブ27を
「開」、バルブ29を「閉」、バルブ30を「閉」に
し、ポンプ4に「吸引」動作を行わせる。これにより、
第1ピペット1が吸引動作を行い、試験管13から原尿
が2.0ミリリットル吸い上げられて主チャンバ15に
流入して拡がる。このとき、原尿の液面は主チャンバ1
5の深さの約2分の1の位置に来る。主チャンバ15に
流入した原尿は、主チャンバ15内で拡がることで充分
に攪拌される。第1ピペット1の吸引動作により、勢い
余って接続管17を経て副チャンバ16に流入した原尿
(通常、水滴状)は、副チャンバ16の底に溜まる。な
お、副チャンバ16に一定量、溜まった原尿は、バルブ
29およびバルブ24を「開」にすることで、廃液チャ
ンバ10へ導かれる。
【0035】第1ピペット1による吸引動作の後に、制
御部がポンプ4に「排出」動作を行わせる。これによ
り、第1ピペット1が排出動作を行い、主チャンバ15
内の原尿は、試験管13の底に吐出され、試験管13の
底壁ないし側壁に沿って拡がり、試験管13の内部でも
充分に攪拌される。
【0036】以上のような吸排動作が5回繰り返されて
第1ピペット1による吸排攪拌が終わる(運転開始から
13.0秒経過時)。
【0037】第1ピペット1による吸排攪拌が終わる
と、1.0秒後に、ポンプ6の吸引動作が行われ、第2
ピペット2の吸引動作により、2.0秒かけて試験管1
3の底付近から原尿が0.8ミリリットル吸い上げられ
る(第1段吸引)。その0.5秒後に、第1ピペット1
および第2ピペット2が一定速度で上昇を始める。この
上昇が開始してから1.0秒後に、第2ピペット2の再
度の吸引動作が行われる。すなわち、空気のみを約0.
8ミリリットル吸引し(第2段吸引)、第1段吸引で得
た原尿をこの空気で試料攪拌・吸引装置Dのより内部へ
導く。この第2段吸引の間も、第1ピペット1および第
2ピペット2の上昇は続いている。
【0038】このような2段階の吸引によりサンプリン
グバルブ5に導入された原尿は定量に供される。
【0039】上昇を続けていた第1ピペット1および第
2ピペット2は上昇開始時から3.0秒後に停止して、
初期位置にもどる(運転開始から19.5秒経過時)。
次いで、第1ピペット1および第2ピペット2は初期位
置から後方へ移動されて、分析装置内に設けられた洗浄
用スピッツ9の上方に位置される。
【0040】その後、第1ピペット1および第2ピペッ
ト2は運転開始から22.0秒経過時からスピッツ9内
へ下降し始める。そして、2.0秒かけて、それらの下
半部の外面が洗浄される。すなわち、第1ピペット1お
よび第2ピペット2の下半部がスピッツ9の洗浄部22
から廃液受部21へ下降していく間に、洗浄部22の導
入口22aから前記加圧洗浄液が吐出状に洗浄部22へ
導入される。これにより、第1ピペット1および第2ピ
ペット2の下半部の外面が洗浄される。
【0041】この間、第1ピペット1および第2ピペッ
ト2はスピッツ9内を下降し続けている。そして、第1
ピペット1および第2ピペット2の下半部の外面の洗浄
が終了する(運転開始から24.0秒経過時)と同時
に、主チャンバ15、副チャンバ16および第1ピペッ
ト1の内部の洗浄が行われる。
【0042】すなわち、制御部が、バルブ27を
「閉」、バルブ29を「閉」、バルブ30を「開」に
し、前記の加圧洗浄液と加圧空気との混合体を流体供給
ライン7に2.0秒間、供給する。すると、この混合体
は、接続口15aから主チャンバ15の上端部における
内壁に沿って主チャンバ15に導入される(運転開始か
ら26.0秒経過時まで)。そして、内壁をらせん状に
洗浄しながら流下した後、第1ピペット1の内部に入り
その内面を洗浄しながら流下する。スピッツ9内におけ
る、第1ピペット1および第2ピペット2の下降は、運
転開始から26.0秒経過時に停止する。
【0043】次いで、制御部が、バルブ29を「開」に
し、混合体を流体供給ライン7に2.0秒間、供給す
る。すると、この混合体は、その大部分が接続口15a
から主チャンバ15の上端部における内壁に沿って主チ
ャンバ15に導入されるとともに、その一部分が接続管
17から副チャンバ16に導入される。主チャンバ15
に導入された混合体は、前記と同様に、主チャンバ15
の内壁および第1ピペット1の内面を洗浄する。副チャ
ンバ16に導入された混合体は、その内壁を洗浄した
後、副チャンバ16に溜まり、次いで廃液チャンバ10
へ導かれる。
【0044】主チャンバ15および第1ピペット1の内
部の洗浄により生じた廃液は、スピッツ9の廃液受部2
1に溜められる。
【0045】以上のような、混合体による主チャンバ1
5、副チャンバ16および第1ピペット1の内部の洗浄
が終了すると、運転開始から28.0秒経過時から8.
0秒間、これらの内部に残された水滴状液体の除去が行
われる。
【0046】すなわち、バルブ27が「閉」、バルブ2
9が「開」、バルブ30が「開」の状態で、前記加圧空
気を流体供給ライン7に2.0秒間、供給する。次い
で、バルブ27が「閉」、バルブ29が「閉」、バルブ
30が「開」の状態で、加圧空気を流体供給ライン7に
6.0秒間、供給する。以上の操作により、主チャンバ
15および副チャンバ16の内壁や第1ピペット1の内
面に残されていた液体が、加圧空気で吹き飛ばされて
(エアーブロー)、廃液チャンバ10とスピッツ9の廃
液受部21とに導かれる。
【0047】次に、第2ピペット2の内面の洗浄につい
て説明する。すなわち、制御部が図示しない洗浄機構を
作動させることにより、第2ピペット2の内部へ前記加
圧洗浄液を導入する。これにより、運転開始から26.
0秒経過時から3.5秒間、第2ピペット2の内面の洗
浄が行われる。
【0048】運転開始から30.0秒経過時に、第1ピ
ペット1および第2ピペット2の外面の洗浄が開始され
る。この時点で、第1ピペット1および第2ピペット2
はスピッツ9内の最低位置で停止している。すなわち、
第1ピペット1および第2ピペット2の下半部がスピッ
ツ9の廃液受部21にあり、上半部の下部が洗浄部22
にある。
【0049】この状態で、洗浄部22の導入口22aか
ら前記加圧洗浄液が2.0秒間、吐出状に洗浄部22へ
導入される。これにより、第1ピペット1および第2ピ
ペット2の上半部の下部の外面が洗浄される(運転開始
から32.0秒経過)。その後、直ちに第1ピペット1
および第2ピペット2は上昇し、スピッツ9内の一定位
置で速度を遅くしてその遅くした速度を保ちながら上昇
する。次いで、スピッツ9内の一定位置で速度を速くし
てその速くした速度を保ちながら上昇し、運転開始から
37.0秒経過時にその上昇が停止する。この時点で、
第1ピペット1および第2ピペット2はスピッツ9の外
部上方に位置する。
【0050】このような動作と並行して、洗浄後の第1
ピペット1および第2ピペット2の外面に残された水滴
状液体の除去が行われる。すなわち、制御部が前記真空
ポンプを作動させて、洗浄部22の空気吸引口22bか
ら空気を吸引することで、第1ピペット1および第2ピ
ペット2の外面に残されていた液体が廃液受部21へ落
ちる。
【0051】この試料攪拌・吸引装置Dにあっては、試
験管13に入れられた原尿を、大径の第1ピペット1に
より吸排攪拌するとともに、これとは独立して、小径の
第2ピペット2により吸引採取することができる。した
がって、試験管13に原尿が少量しかないときにも、吸
排攪拌用の第1ピペット1により吸排する量よりも少な
い量を吸引採取用の第2ピペット2により吸引すること
ができ、複数回の吸引採取が不可能になるという不都合
を解消することができる。
【0052】また、この試料攪拌・吸引装置Dにあって
は、第1ピペット1による吸排攪拌が終了すると直ちに
第2ピペット2による吸引採取が開始されるように制御
される。したがって、吸排攪拌後の第1ピペット1の洗
浄を行う前あるいはその洗浄の途中においても、吸排攪
拌後、直ちに第2ピペット2により次ステップの原尿吸
引採取を行うことが可能になり、攪拌・吸引処理に要す
る時間を短縮することができる。
【0053】
【発明の効果】本発明に係る試料攪拌・吸引装置は、前
記のように構成されているので、次のような顕著な効果
を奏する。
【0054】すなわち、請求項1記載の試料攪拌・吸引
装置にあっては、容器に入れられた液体試料の吸排攪拌
を行うための第1ピペットと、その容器から試料の吸引
採取を行うための第2ピペットとを備え、両ピペットが
相異なる内径寸法を有している。したがって、所望の吸
排攪拌量および吸引採取量に対応して両ピペットの内径
寸法を設定しておけば、目的に適合した試料の攪拌・吸
引を行うことが可能になり、容器内に試料が少量しかな
いときでも、複数回の吸引採取が不可能になるというお
それを防止することができる。
【0055】また、両ピペットは一体化されているの
で、細い試験管などにも両ピペットを支障なく入れるこ
とができる。
【0056】さらに、両ピペットは互いに独立して設け
られているので、両者の洗浄工程をずらして行うことが
可能になり、攪拌・吸引処理に要する時間を短縮するこ
とができるとともに効率化を図ることかできる。
【0057】請求項2記載の試料攪拌・吸引装置にあっ
ては、第1ピペットの内径寸法がより大きく、第2ピペ
ットの内径寸法がより小さくされている。したがって、
請求項1記載の試料攪拌・吸引装置が奏する前記効果に
加えて、所望の吸排攪拌量が所望の吸引採取量より多く
かつ容器に試料が少量しかない場合に、吸排攪拌用の第
1ピペットにより吸排する量よりも少ない量を吸引採取
用の第2ピペットにより吸引することができ、複数回の
吸引採取が不可能になるという不都合を解消することが
できる。
【0058】請求項3記載の試料攪拌・吸引装置にあっ
ては、第1ピペットによる吸排攪拌が終了すると直ちに
第2ピペットによる吸引採取が開始されるように制御さ
れる。したがって、請求項1または2記載の試料攪拌・
吸引装置が奏する前記効果に加えて、攪拌・吸引処理に
要する時間をいっそう短縮することができる。
【0059】請求項4記載の試料攪拌・吸引装置にあっ
ては、第1ピペットの洗浄タイミングと第2ピペットの
洗浄タイミングとをずらして行うように制御される。し
たがって、請求項1〜3のいずれか1つに記載の試料攪
拌・吸引装置が奏する前記効果に加えて、攪拌・吸引処
理に付随する洗浄タイミングや洗浄時間を最適化するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施の形態に係る試料攪拌・吸
引装置の全体構成説明図。
【図2】図1の試料攪拌・吸引装置における要部を拡大
した構成説明図。
【図3】図1の試料攪拌・吸引装置における第1ピペッ
トおよび第2ピペットの下端部の拡大縦断面図。
【図4】図3における第1ピペットおよび第2ピペット
の下端部の拡大下面図。
【図5】図1の試料攪拌・吸引装置における各種動作を
説明するタイミングチャート。
【符号の説明】 1 第1ピペット 2 第2ピペット 3 攪拌チャンバ 4 ダイアフラム型ポンプ 5 サンプリングバルブ 6 シリンジ型ポンプ 7 洗浄用流体供給ライン 8 T型分岐部 9 洗浄用スピッツ 10 廃液チャンバ 11 第1廃液ライン 12 第2廃液ライン 13 試験管(容器) 14 接合部 15 主チャンバ 16 副チャンバ 17 接続管 18 モータ 19 第1供給ライン 20 第2供給ライン 21 廃液受部 22 洗浄部 23 空気排出部 24 バルブ 25 接続口 26 吸排攪拌ライン 27 バルブ 28 接続口 29 バルブ 30 バルブ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器に入れられた液体試料の吸排攪拌を
    行うための第1ピペットと、 その容器から試料の吸引採取を行うための第2ピペット
    とを備え、 第1ピペットと第2ピペットとが、相異なる内径寸法を
    有し、一体化されてなる試料攪拌・吸引装置。
  2. 【請求項2】 第1ピペットの内径寸法がより大きく、
    第2ピペットの内径寸法がより小さくされている請求項
    1記載の試料攪拌・吸引装置。
  3. 【請求項3】 第1ピペットによる吸排攪拌が終了する
    と直ちに第2ピペットによる吸引採取が開始されるよう
    に制御する制御部を備えている請求項1または2記載の
    試料攪拌・吸引装置。
  4. 【請求項4】 第1ピペットの洗浄タイミングと第2ピ
    ペットの洗浄タイミングとをずらして行うように制御す
    る制御部を備えている請求項1〜3のいずれか1つに記
    載の試料攪拌・吸引装置。
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