JP3752653B2 - 試料希釈方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、試料採取管に1回吸引した試料液と希釈液とで希釈率或は希釈液が異なる複数の希釈試料を順に調製する試料希釈方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平11−218538号公報によれば、血液試料を針状の試料採取管中に吸引する第1の動作ステップと、吸引された血液試料の一部を試料採取管を通して試薬流中に分配して希釈試料を形成する第2の動作ステップと、この希釈試料を混合用及び/又は計測用容器の中に採取する第3の動作ステップと、同じ血液試料の別の一部と別の試薬流について第2の動作ステップ及び第3の動作ステップを少なくとも一度繰り返す動作ステップとを有する血液試料の分配方法が周知となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この方法は、1回の血液試料の吸引動作により複数の希釈試料を効率よく調製することができるが、試薬は通常通り試料採取管とは別経路を通して供給しており、したがって試料採取管内の洗浄には追加の動作ステップが必要になる。
【0004】
本発明は、このような点に鑑みて、試料採取管による1回の試料液の吸引に対して複数の希釈試料を調製する際に、希釈試料の調製過程で同時に希釈液により試料採取管内に付着した試料液も洗い落とすことのできる試料希釈方法及び装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、この目的を達成するために、請求項1により、試料採取管に試料液を吸引し、試料採取管から吐出した所定量の試料液と所定量の希釈液を混合して共通の混合部で複数の希釈試料を順に調製する試料希釈方法において、混合部に試料採取管から一部の所定量の試料液を吐出すると共に、混合部の希釈液供給口から所定量の希釈液を供給して第1の希釈試料を調製し、次いで、混合部に試料採取管から残りの試料液を吐出すると共に試料採取管を通して所定量の希釈液を供給して第2の希釈試料を調製することを特徴とする。又は、請求項2により、試料採取管に試料液を吸引し、試料採取管から吐出した所定量の試料液と所定量の希釈液を混合して複数個の混合部に複数の希釈試料を調製する試料希釈方法において、第1の混合部に試料採取管から一部の所定量の試料液を吐出すると共に、混合部の希釈液供給口から所定量の希釈液を供給して第1の希釈試料を調製し、第2の混合部に試料採取管から残りの試料液を吐出すると共に試料採取管を通して所定量の希釈液を供給して第2の希釈試料を調製することを特徴とする。
【0006】
共通の混合部又は別の混合部に、第1の希釈試料に対して希釈率もしくは希釈液を異にするか或は同一種の第2の希釈試料が調製される。この第2の希釈試料の調製過程で試料採取管は生食水等の希釈液で洗い落とされる。
【0007】
同一希釈率もしくはさらに希釈率の高い第3の希釈試料を調製するには、請求項3により、第2の希釈試料を調製するための混合部に混合状態で貯えられた第2の希釈試料の一部の所定量を吸引すると共に、第3の希釈試料を調製するための混合部に吸引した所定量を吐出するのに続いて試料採取管を通して所定量の希釈液を供給して第3の希釈試料を調製する。
【0008】
複数の希釈試料の調製に際して直前の調製時の試料液の残留を回避するには、請求項4により、第1の希釈試料を調製するための試料希釈方法であって、希釈試料を調製するための混合部を、上方から試料採取管が挿入され、かつ少なくとも希釈試料を貯え得る容積を有すると共に、周壁に希釈液供給口を備えた合流チャンバと、この合流チャンバに細管を通して接続し、かつ希釈試料を混合状態で貯える混合チャンバとで構成すると共に、この混合チャンバ内を負圧にして合流チャンバから細管を通して混合チャンバに希釈試料を吸引するための負圧発生手段を付属させ、希釈液供給口から所定量の希釈液を予め合流チャンバに供給してこの合流チャンバの中央部に試料採取管を浸漬し、次いで吐出された試料液が希釈液で包囲されるように試料液を吐出させ、続いて混合チャンバ内に負圧により合流チャンバから希釈液及び試料液を吸引する。その際、合流チャンバの試料液による汚染をより確実に回避するには、請求項5により合流チャンバの中央部に試料採取管を浸漬した状態で試料を吐出する際に、吐出された試料液が筋状になるように試料採取管を希釈液中で徐々に引き上げつつ試料液を吐出させる。合流チャンバを用いて調製回数を3回以上に増やすには、請求項6により第1の希釈試料を調製した後に、希釈液供給口から所定量の希釈液を逐次合流チャンバに供給し、その都度試料採取管から残りのうちの一部の試料液を吐出して合流チャンバでの調製後に混合チャンバに負圧により排液することにより、順に3回以上の調製を行う。
【0009】
請求項1の試料希釈方法の実施に際して、自動的に試料希釈を行う試料希釈装置としては、請求項7により、試料液及び希釈液を所定の希釈率で混合させる混合部と、試料液の採取位置及び混合部への試料液の供給位置に搬送機構により移動させられる試料採取管と、この試料採取管に対して吸引及び吐出を行わせる吸引・吐出手段と、混合部にその希釈液供給口又は試料採取管から選択的に希釈液を供給する希釈液送出手段と、搬送機構、吸引・吐出手段及び希釈液送出手段をシーケンス制御する制御手段とを備え、この制御手段が、採取位置で試料採取管に試料液を吸引させ、次いで第1の希釈試料を調製するように混合部の供給位置で試料採取管から一部の所定量の試料液を吐出させると共に、希釈液供給口から所定量の希釈液を供給させ、続いて第2の希釈試料を調製するように供給位置で試料採取管から残りの試料液を混合部に吐出させるのに続いて試料採取管を通して所定量の希釈液を供給させる。
【0010】
請求項2の試料希釈方法の実施に際して、自動的に試料希釈を行う試料希釈装置としては、請求項8により、試料液及び希釈液を所定の希釈率で混合させる第1及び第2の混合部と、試料液の採取位置及び混合部への試料液の供給位置に搬送機構により移動させられる試料採取管と、この試料採取管に対して吸引及び吐出を行わせる吸引・吐出手段と、第1の混合部の希釈液供給口又は第2の混合部に在る試料採取管から選択的に希釈液を供給する希釈液送出手段と、搬送機構、吸引・吐出手段及び希釈液送出手段をシーケンス制御する制御手段とを備え、この制御手段が、採取位置で試料採取管に試料液を吸引させ、次いで第1の希釈試料を調製するように第1の混合部の供給位置で試料採取管から所定量の一部の試料液を吐出させると共に、希釈液供給口から所定量の希釈液を供給させ、続いて第2の希釈試料を調製するように第2の混合部の供給位置に試料採取管を移動させた状態で試料採取管から残りの試料液を吐出させるのに続いて試料採取管を通して所定量の希釈液を供給させる。
【0011】
これらの装置において、希釈試料を確実に混合させるには、請求項9により、第1の希釈試料を調製するための混合部が、上方から試料採取管が挿入され、かつ周壁に希釈液供給口を備えた合流チャンバと、この合流チャンバに細管を通して接続し、かつ希釈試料を混合状態で貯える混合チャンバと、この混合チャンバ内を負圧にして合流チャンバから細管を通して混合チャンバに希釈試料を吸引するための負圧発生手段とを備える。細管により合流チャンバに保持された合流液は、負圧発生に伴って吸引され、混合チャンバに吐出させられる際に合流液の確実な混合が行われる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1を基に本発明の試料希釈方法の実施の形態による試料希釈装置を説明する。この装置は、試料液である血液試料及び希釈液を所定の希釈率で混合させる混合部1と、試料管3内の採取位置及び混合部1内の試料液の供給位置間を搬送機構2aにより移動させられる試料採取管2と、この試料採取管に対して吸引及び吐出を行わせる後述の吸引・吐出手段と、混合部1に希釈液タンク5に貯えられた生食水である希釈液を供給する後述の希釈液送出手段とを備えている。
【0013】
混合部1は試料採取管2が上方から侵入し、かつ所定の希釈試料を貯え得る容積を有するチャンバとして構成され、その周壁に希釈液供給口1aが供給されている。この混合部1の底部の出口には三方向弁V4が接続し、第1の測定部及び第2の測定部に希釈試料を選択的に供給し得るようになっている。
【0014】
前述の吸引・吐出手段はシリンジポンプ4で構成される。前述の希釈液送出手段は二方向弁V1〜V3が付属したシリンジポンプ4、6で構成され、二方向弁V2、V3の開放状態でシリンジポンプ6が所定量の希釈液を吸引して希釈液供給口1aから希釈液を供給するか、或は二方向弁V2の開放状態でシリンジポンプ6が所定量の希釈液を吸引して、二方向弁V1の開放状態で希釈液をシリンジポンプ4に圧送し、このシリンジポンプで試料採取管2から希釈液を吐出させる。
【0015】
搬送機構2a、シリンジポンプ4、6、二方向弁V1〜V3及び三方向弁V4等には、マイクロコンピュータ利用の制御手段9が付属することにより、これらの各部は内蔵のタイマのタイマ信号を基にメモリに格納されたプログラムに従いそれぞれ所定の順序で出力される制御信号により逐次作動させられる。
【0016】
このように構成された試料希釈装置の動作は次の通りである。スタート指令信号に応答して自動的にシーケンス動作を開始し、血液試料中の採取位置で試料採取管2が血液試料を所定量吸引し、次いで搬送機構2aにより混合部1の2点鎖線で示す供給位置に移動させられ、シリンジポンプ4の所定ストロークの往動により所定量の試料液を吐出すると共に、希釈液供給口1aからシリンジポンプ6の動作により所定量の希釈液が供給される。これにより、第1の希釈試料が自然混合状態に調製されて三方向弁V4を通して第1の測定部に供給される。
【0017】
続いて、試料採取管2はシリンジポンプ4の所定ストロークの往動により混合部1に残りの試料液を吐出し、さらにシリンジポンプ6の往復動及びシリンジポンプ4の往動により試料採取管2を通して所定量の希釈液を吐出して第2の希釈試料が調製され、三方向弁V4を通して第2の測定部へ供給される。試料採取管2の内部は、最終的に生食水が通流されたために血液試料が洗い落とされ、そのための洗浄が不要になる。
【0018】
尚、混合部1に貯えられた第2の希釈試料の一部を試料採取管2で吸引し、第2の希釈試料の排出後に吐出し、次いで試料採取管2を通して希釈液を供給して希釈率がさらに高くなった第3の希釈試料を調製することができる。その際、希釈液を供給せずに同一希釈率で単に分配しても良く、さらに同様な方法でより多くの希釈試料を順に調製することもできる。第1の希釈試料は、希釈液供給口1aから希釈液として生食液でなく、試薬を供給して調製することもできる。
【0019】
図2は本発明の別の試料希釈方法の実施の形態による試料希釈装置を示すもので、図1のものと同一もしくは同等部分は同一符号で説明する。混合部10は、上方から試料採取管2が挿入され、周壁に希釈液供給口11aを有する合流チャンバ11と、この合流チャンバにその液の保持作用を有する細管12aを通して接続し、かつ希釈試料を混合状態で貯える混合チャンバ12とを備える。この混合チャンバには、その内部を負圧にして合流チャンバ11から細管12aを通して希釈試料を吸引するための例えばシリンジポンプである負圧発生手段14と、シース流により包囲された白血球の光学的解析を行う測定部18と、赤血球を破壊する試薬を吐出する試薬吐出口12bを有する管路が付属している。
【0020】
細管12aの出口及び試薬吐出口12bは混合チャンバ12の最高液面の上方に位置するチャンバ内周壁に沿って位置し、一方負圧発生手段14の吸引口14aは最高液面の上方に位置することにより、細管12aの出口から吐出された混合液は、試薬と共に混合チャンバ12のチャンバ周壁に沿って拡散され、その過程で攪拌作用が生じる。尚、これらの細管12aの出口及び試薬吐出口12bの管路12dは、重力及び吸引力に応じて下方へ向かう旋回運動を有効に惹起させるために、図3に示すように、これらの出口近辺の管路を円管状チャンバ内周面の接線方向に配置することも考えられる。尚、細管12aの出口及び試薬吐出口12bは混合チャンバ12の最高液面より下方、例えば底部に位置しても負圧吸引による混合チャンバ12への細管12aからの吐出拡散により混合作用が惹起される。
【0021】
この混合部10の外に、測定部16a、16bが付属した混合部16及び測定部17aが付属した混合部17を備えている。混合部16では白血球分類用試薬が試薬吐出口16cから吐出混合されて測定部16aでヘモグロビンの色素濃度が測定され、測定部16bで白血球のインピーダンス測定が行われる。測定部17aでは赤血球及び血小板のインピーダンス測定が行われる。
【0022】
試料管3の上方には、試料採取管2の外周に付着した血液試料を洗浄するクリナ13が洗浄手段として配置されている。このクリナは、特公平7−119759号公報に開示された洗浄手段のように、上端にOリングが装着されて試料採取管2が挿通される挿通孔の周壁に上下に変位した洗浄液の注入口13a及び注出口13bを形成して構成されている。
【0023】
制御手段19は試料採取管2に対して混合部10から混合部16及び混合部17に順に移動させるように搬送機構2bをシーケンス制御し、この移動に同期して二方向弁V1〜V3、クリナ13、負圧発生手段14、薬剤注入手段等を作動させる。
【0024】
このように構成された試料希釈装置の動作は次の通りである。試料採取管2は例えば50μLの血液試料を吸引し、クリナ13でその外周面が洗浄されて合流チャンバ11に移動し、その供給位置で一部の20μLを吐出すると共に希釈液が希釈液供給口11aから供給される。その合流液を細い管径により保持する細管12aを通して試薬吐出口12bの試薬と共に吸引され、加速状態で吐出された混合チャンバ12のチャンバ内周壁に沿って拡散され、自然混合に加えて強制的に攪拌・混合され、数十倍に希釈された希釈試料が調製される。
【0025】
試料採取管2は、次いで混合部16の供給位置に移動して残りの30μLの血液試料を吐出すると共に試料採取管2を通して希釈液を所定量供給して例えば数百倍の希釈率に希釈試料を一旦調製し、その一部の30μLを吸引して混合部17の供給位置へ移動し、吸引した希釈試料を吐出すると共にさらに希釈液を試料採取管2を通して供給して数万倍のより希釈率の高い希釈試料を調製する。これにより、測定部18では白血球が計測され、混合部16ではヘモグロビンの色素濃度及び白血球のインピーダンス測定が行われ、混合部17では赤血球及び血小板のインピーダンス測定が行われる。
【0026】
図4は図1の混合部1に代えて機能が追加された混合部を示す。即ち、この混合部20は、上方から試料採取管2が挿入され、かつ第1及び第2の希釈液を貯え得るよりも大きな容積を有し、周壁に希釈液供給口21aを有する合流チャンバ21と、この合流チャンバの底部に細管22を通して接続し、かつ希釈試料を混合状態で貯える混合チャンバ23とを備え、この混合チャンバには、その上面のチャンバ内周壁に吸引口を有する負圧発生手段14が付属している。この吸引口に側方へ離間して細管22の出口がチャンバ上面のチャンバ内周壁に沿って位置することにより、前述した通り希釈試料にはチャンバ内周壁に沿った旋回運動による攪拌が生じる。
【0027】
図5は混合部20の動作を説明するもので、先ず希釈液供給口21aから合流チャンバ21に予め所定量の希釈液が供給される(同図A)。次いで、合流チャンバ21の中央部に試料採取管2が下降して浸漬され、折返して上昇する際に一部の血液試料を吐出する。その過程で血液試料の粘性及び相対的に大きな比重により、吐出された血液試料2cが筋状になり、希釈液で包囲される(同図B)。続いて、シリンジポンプ14により細管22を通して混合チャンバ23内に合流した血液試料及び希釈液が吸引・強制攪拌・混合される(同図C)。空になった合流チャンバ21に残りの血液試料を吐出し、次いで試料採取管2を通して希釈液を吐出することにより別の希釈試料が調製される(同図D)。その際、合流チャンバ21は自然混合の前に排液されるために、最初の血液試料の残留が回避される。混合チャンバ23の第1の希釈試料及び合流チャンバ21の第2の希釈試料は、それぞれの底部から測定部に供給されるか又は付属させられた測定部により直接測定される。
【0028】
尚、再度希釈液供給口21aから希釈液を供給し、その都度試料採取管2から残りのうちの一部の血液試料を前述の方法で吐出し、合流チャンバ21での測定終了後に測定の終了した混合チャンバ23に負圧吸引により排液する測定過程を繰返すことにより、3回以上の調製が可能となる。
【0029】
図2の希釈試料装置において、混合部10を混合部20と置換すると、合流チャンバ21の混合チャンバ23への排液後に、再度希釈液供給口21aから希釈液を供給すると共に試料採取管2から残りのうちの一部の血液試料を吐出して別の希釈試料を調製して混合部16へ移動することにより、調製回数を1回増やすことができる。また、再度希釈液供給口21aから逐次希釈液を供給し、その都度試料採取管2から残りのうちの一部の血液試料を吐出し、測定の終了した混合チャンバ23に排液する測定過程を繰返した後に混合部16へ移動することにより、調製回数をさらに増やすことができる。。
【0030】
【発明の効果】
請求項1又は請求項2の発明によれば、共通の混合部又は別の混合部に試料液の1回の吸引に対して希釈試料が2回調製される。2回目の調製時に最後に希釈液が試料採取管を通流するためにその内部が洗い落とされる。したがって、希釈液の使用量が軽減され、希釈に要する時間も節約できる。請求項3の発明によれば、直前に調製された希釈試液の一部を吸引して試料液として混合することにより3回調製することができ、最終的に同様に試料採取管の内部が洗浄される。
【0031】
請求項4の発明によれば、最初の調製時に試料液で汚されない合流チャンバに第2の希釈試料を造ることができる。その際、請求項5の発明によれば、合流チャンバの試料液による汚染が確実に回避される。また、請求項6の発明によれば、合流チャンバの液供給口からの希釈液の供給で直前の調製時の試料液による汚染を回避して調製回数を増やすことができる。
【0032】
請求項7又は請求項8の発明によれば、試料採取管の内部の試料液の洗い落とし工程を不要とし、かつ1回の吸引に対して希釈試液が2回自動的に調製される簡単な構成の試料希釈装置が実現される。その際、請求項9の発明によれば、混合チャンバへ合流液を負圧で吸引して吐出させることにより混合が行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の試料希釈方法の実施の形態による試料希釈装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の別の試料希釈方法の実施の形態による試料希釈装置の構成を示す図である。
【図3】図2による試料希釈装置の混合部の別の実施の形態を説明する図である。
【図4】図1及び図2による試料希釈装置の混合部のさらに別の実施の形態を説明する図である。
【図5】図4の混合部の動作を説明する図である。
【符号の説明】
1、10、16、17、20 混合部
1a、11a、21a 希釈液供給口
2 試料採取管
3 試料管
4、6、14 シリンジポンプ
11、21 合流チャンバ
12、23 混合チャンバ
12a、22 細管
12b 試薬吐出口
14 負圧発生手段
14a 吸引口
16a、16b、17a 測定部
Claims (9)
- 試料採取管に試料液を吸引し、試料採取管から吐出した所定量の試料液と所定量の希釈液を混合して共通の混合部で複数の希釈試料を順に調製する試料希釈方法において、
混合部に試料採取管から一部の所定量の試料液を吐出すると共に、前記混合部の希釈液供給口から所定量の希釈液を供給して第1の希釈試料を調製し、
次いで、前記混合部に前記試料採取管から残りの前記試料液を吐出すると共に前記試料採取管を通して所定量の希釈液を供給して第2の希釈試料を調製することを特徴とする試料希釈方法。 - 試料採取管に試料液を吸引し、試料採取管から吐出した所定量の試料液と所定量の希釈液を混合して複数個の混合部に複数の希釈試料を調製する試料希釈方法において、
第1の混合部に試料採取管から一部の所定量の試料液を吐出すると共に、前記混合部の希釈液供給口から所定量の希釈液を供給して第1の希釈試料を調製し、
第2の混合部に前記試料採取管から残りの前記試料液を吐出すると共に前記試料採取管を通して所定量の希釈液を供給して第2の希釈試料を調製することを特徴とする試料希釈方法。 - 第2の希釈試料を調製するための混合部に混合状態で貯えられた前記第2の希釈試料の一部の所定量を吸引すると共に、第3の希釈試料を調製するための混合部に吸引した前記所定量を吐出するのに続いて試料採取管を通して所定量の希釈液を供給して第3の希釈試料を調製することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の試料希釈方法。
- 第1の希釈試料を調製するための試料希釈方法であって、
前記希釈試料を調製するための混合部を、上方から試料採取管が挿入され、かつ少なくとも前記希釈試料を貯え得る容積を有すると共に、周壁に希釈液供給口を備えた合流チャンバと、この合流チャンバに細管を通して接続し、かつ前記希釈試料を混合状態で貯える混合チャンバとで構成すると共に、この混合チャンバ内を負圧にして前記合流チャンバから前記細管を通して前記混合チャンバに前記希釈試料を吸引するための負圧発生手段を付属させ、
前記希釈液供給口から所定量の希釈液を予め前記合流チャンバに供給してこの合流チャンバの中央部に前記試料採取管を浸漬し、次いで吐出された試料液が前記希釈液で包囲されるように前記試料液を吐出させ、続いて前記混合チャンバ内に負圧により前記合流チャンバから前記希釈液及び前記試料液を吸引することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の試料希釈方法。 - 合流チャンバの中央部に試料採取管を浸漬した状態で試料を吐出する際に、吐出された試料液が筋状になるように前記試料採取管を希釈液中で徐々に引き上げつつ試料液を吐出させることを特徴とする請求項4記載の試料希釈方法。
- 第1の希釈試料を調製した後に、希釈液供給口から所定量の希釈液を逐次合流チャンバに供給し、その都度試料採取管から残りのうちの一部の試料液を吐出して前記合流チャンバでの調製後に混合チャンバに負圧により排液することにより、順に3回以上の調製を行うことを特徴とする請求項5記載の試料希釈方法。
- 請求項1の試料希釈方法を実施するための試料希釈装置であって、
試料液及び希釈液を所定の希釈率で混合させる混合部と、前記試料液の採取位置及び前記混合部への前記試料液の供給位置に搬送機構により移動させられる試料採取管と、この試料採取管に対して吸引及び吐出を行わせる吸引・吐出手段と、前記混合部にその希釈液供給口又は前記試料採取管から選択的に前記希釈液を供給する希釈液送出手段と、前記搬送機構、前記吸引・吐出手段及び前記希釈液送出手段をシーケンス制御する制御手段とを備え、
この制御手段が、前記採取位置で前記試料採取管に試料液を吸引させ、次いで第1の希釈試料を調製するように前記混合部の供給位置で前記試料採取管から一部の所定量の前記試料液を吐出させると共に、前記希釈液供給口から所定量の前記希釈液を供給させ、続いて第2の希釈試料を調製するように前記供給位置で前記試料採取管から残りの前記試料液を前記混合部に吐出させるのに続いて前記試料採取管を通して所定量の希釈液を供給させることを特徴とする試料希釈方装置。 - 請求項2の試料希釈方法を実施するための試料希釈装置であって、
試料液及び希釈液を所定の希釈率で混合させる第1及び第2の混合部と、試料液の採取位置及び前記混合部への前記試料液の供給位置に搬送機構により移動させられる試料採取管と、この試料採取管に対して吸引及び吐出を行わせる吸引・吐出手段と、前記第1の混合部の希釈液供給口又は前記第2の混合部に在る前記試料採取管から選択的に前記希釈液を供給する希釈液送出手段と、前記搬送機構、前記吸引・吐出手段及び前記希釈液送出手段をシーケンス制御する制御手段とを備え、
この制御手段が、前記採取位置で前記試料採取管に前記試料液を吸引させ、次いで前記第1の希釈試料を調製するように前記第1の混合部の前記供給位置で前記試料採取管から所定量の一部の前記試料液を吐出させると共に、前記希釈液供給口から所定量の前記希釈液を供給させ、続いて第2の希釈試料を調製するように第2の混合部の前記供給位置に前記試料採取管を移動させた状態で前記試料採取管から残りの前記試料液を吐出させるのに続いて前記試料採取管を通して所定量の希釈液を供給させることを特徴とする試料希釈装置。 - 第1の希釈試料を調製するための混合部が、上方から試料採取管が挿入され、かつ周壁に希釈液供給口を備えた合流チャンバと、この合流チャンバに細管を通して接続し、かつ希釈試料を混合状態で貯える混合チャンバと、この混合チャンバ内を負圧にして前記合流チャンバから細管を通して前記混合チャンバに前記希釈試料を吸引するための負圧発生手段とを備えることを特徴とする請求項7又は請求項8記載の試料希釈装置。
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JP2000014568A JP3752653B2 (ja) | 2000-01-24 | 2000-01-24 | 試料希釈方法及び装置 |
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