JPH0996636A - 分注ノズル洗浄方法 - Google Patents

分注ノズル洗浄方法

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JPH0996636A
JPH0996636A JP25366095A JP25366095A JPH0996636A JP H0996636 A JPH0996636 A JP H0996636A JP 25366095 A JP25366095 A JP 25366095A JP 25366095 A JP25366095 A JP 25366095A JP H0996636 A JPH0996636 A JP H0996636A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 免疫測定を行うことにより分注ノズルに付着
したタン白質、抗原などを簡単に、短時間で、かつ確実
に除去し、キャリーオーバー性能の低下を防止する。 【解決手段】 反応槽の内部にリガンドが予め固定され
ている測定用キュベットに代えて、少なくとも1つの槽
に洗浄液が収容された洗浄用キュベットを所定位置にセ
ットし、この状態において、分注ノズルの先端部を洗浄
液に浸漬し、次いでキャリーオーバー性能を維持させる
べく洗浄液の吸引、吐出を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は分注ノズル洗浄方
法に関し、さらに詳細にいえば、免疫測定を行うために
反応槽の内部に測定対象溶液、試薬溶液を注入し、また
は吸引するための分注ノズルを洗浄するための方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、測定用キュベットの反応槽の
内部に予め固定されたリガンド(抗原、抗体など)との
間で抗原−抗体反応を行わせるべく分注ノズルを用いて
測定対象溶液、試薬溶液を反応槽に注入し、これらの溶
液を注入することにより抗原−抗体反応を行って反応槽
の内面近傍に拘束される標識物質の量を光学的に測定
し、この測定結果を検量線に適応させることにより免疫
反応の程度(測定対象溶液中の測定対象物質の濃度)を
測定する免疫測定装置が提案されている。ここで、標識
物質の量を光学的に測定するための構成として、例え
ば、反応槽の1区画面を構成するスラブ型光導波路(平
板状の光導波路)を用い、スラブ型光導波路内を全反射
しながら伝播するように励起光を導入することにより、
スラブ型光導波路の全反射面の近傍にエバネッセント波
成分を発生させ、このエバネッセント波成分によって標
識物質を励起し、標識物質が放射する光のうち、スラブ
型光導波路に侵入して全反射しながら伝播する成分を受
光して光強度を測定する構成が採用される。
【0003】このような構成を採用すれば、測定対象溶
液中の測定対象物質のみを反応槽の内面近傍に拘束する
ことができ、拘束された測定対象物質の量に対応する標
識物質を反応槽の内面近傍に拘束することができるの
で、標識物質が放射する光のうち、スラブ型光導波路に
侵入して全反射しながら伝播する成分を受光して光強度
を測定することにより、免疫反応の程度を正確に測定す
ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、多数の測定対
象溶液を用いて順次免疫測定を行う場合には、測定対象
物質の濃度が通常の濃度である測定対象溶液だけでな
く、測定対象物質の濃度が通常の濃度よりも著しく高い
(例えば、107倍程度)測定対象溶液が存在する可能
性がある。これは、前者が正常な人の場合に相当し、後
者が病気の人の場合に相当する。また、1回の測定毎に
分注ノズルを交換すると、著しいコストアップを招くの
で、一般には、同じ分注ノズルを用いて多数回の免疫測
定を行うようにしている。
【0005】したがって、免疫測定を行う毎に分注ノズ
ルにタン白質などが付着し、付着したタン白質などの上
に測定対象物質が付着しやすくなる。この結果、測定対
象物質の濃度が通常の濃度よりも著しく高い測定対象溶
液の測定を行った場合には、分注ノズルにかなり多量の
測定対象物質が付着することになり、その後に、測定対
象物質の濃度が通常の濃度である測定対象溶液の測定を
行った場合には、分注ノズルに付着していた測定対象物
質が混入してしまうことになり、測定対象物質の濃度が
実際の濃度よりも高い濃度として測定されてしまうこと
になる。このような現象をキャリーオーバーと称し、キ
ャリーオーバーされる測定対象物質の量が多い状態をキ
ャリーオーバー性能が低い状態と称する。
【0006】一般に免疫測定は、人体の病気などの診断
のために採用されるのであるから、キャリーオーバー性
能が低くなると、健康な人を病気であると診断してしま
うことになる。また、分注ノズルを用いて各種溶液の吸
引、吐出を行うシステムにおいては、図3に示すよう
に、緩衝液、純水などのほかにボトルに収容された洗浄
液を備えているが、この洗浄液は分注ノズルに対する液
体流路内部の気泡を排除することを主目的としているの
であるから、上述のような物質を効率よく除去するよう
な機能がなく、上述の不都合は殆ど解消されない。もち
ろん、上記の洗浄液に代えて、上述のような物質を効率
よく除去できるような洗浄液を採用することが考えられ
るが、この場合には、図3中に実線矢印で示す経路でシ
リンジ内に洗浄液を吸引し、図3中に一点鎖線矢印で示
す経路でシリンジから洗浄液を吐出することになるの
で、洗浄後に分注ノズルに対する液体流路の内部に洗浄
液が残留してしまう可能性が高く、また、このような洗
浄液は免疫測定の精度に影響を及ぼす可能性があるの
で、洗浄液を液体流路、分注ノズルから完全に排除しな
ければならず、この結果、分注ノズルを洗浄するための
作業が繁雑化するとともに、所要時間が長くなり、しか
も洗浄液の必要量が多くなってしまうなどの新たな不都
合を生じてしまう。
【0007】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、簡単な作業で、かつ少ない量の洗浄液
で、短時間に分注ノズルを洗浄することができ、しかも
洗浄液が免疫測定の精度に与える影響をほぼ完全に排除
することができる分注ノズル洗浄方法を提供することを
目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の分注ノズル洗
浄方法は、少なくとも反応槽を有する測定用キュベット
を所定位置にセットし、分注ノズルによって反応槽に測
定対象溶液、試薬溶液を分注して、反応槽の内部に予め
固定されているリガンドと、測定対象溶液中の測定対象
物質、試薬溶液中の、標識物質で標識されたリガントと
の間で抗原−抗体反応を行わせ、抗原−抗体反応によっ
て拘束された標識物質の量を光学的に検出して免疫反応
の程度を測定する免疫測定装置において、反応槽の内部
にリガンドが予め固定されている測定用キュベットに代
えて、少なくとも1つの槽に洗浄液が収容された洗浄用
キュベットを所定位置にセットし、この状態において、
分注ノズルの先端部を洗浄液に浸漬し、次いでキャリー
オーバー性能を維持させるべく洗浄液の吸引、吐出を行
う方法である。
【0009】請求項2の分注ノズル洗浄方法は、測定用
キュベットを用いる免疫測定を所定回数行う毎に、測定
用キュベットに代えて洗浄用キュベットを所定位置にセ
ットする方法である。請求項3の分注ノズル洗浄方法
は、洗浄液として界面活性剤を含むものを採用する方法
である。
【0010】請求項4の分注ノズル洗浄方法は、洗浄液
として酸性溶液を含むものを採用する方法である。請求
項5の分注ノズル洗浄方法は、洗浄液としてアルカリ性
溶液を含むものを採用する方法である。
【0011】
【作用】請求項1の分注ノズル洗浄方法であれば、反応
槽の内部にリガンドが予め固定されている測定用キュベ
ットに代えて、少なくとも1つの槽に洗浄液が収容され
た洗浄用キュベットを所定位置にセットし、この状態に
おいて、分注ノズルの先端部を洗浄液に浸漬し、次いで
キャリーオーバー性能を維持させるべく洗浄液の吸引、
吐出を行うのであるから、洗浄液として分注ノズルに付
着した物質を効率よく除去できるものを採用することが
でき、しかも、測定用キュベットに代えて洗浄用キュベ
ットを用いるだけで簡単に、かつ短時間で分注ノズルの
洗浄を達成することができる。この結果、分注ノズルに
タン白質などが付着していない状態におけるキャリーオ
ーバー性能を維持することができる。もちろん、分注ノ
ズルを洗浄するだけの洗浄液で足りるのであるから、洗
浄液の必要量を少なくすることができる。
【0012】請求項2の分注ノズル洗浄方法であれば、
測定用キュベットを用いる免疫測定を所定回数行う毎
に、測定用キュベットに代えて洗浄用キュベットを所定
位置にセットするのであるから、キャリーオーバー性能
が低下しすぎることを確実に防止することができる。請
求項3の分注ノズル洗浄方法であれば、洗浄液として界
面活性剤を含むものを採用するのであるから、界面活性
剤によってタン白質などを分注ノズルから分離しやすく
することができ、この状態で洗浄液の吸引、吐出を行う
ことにより分注ノズルの洗浄を効率よく達成することが
できる。
【0013】請求項4の分注ノズル洗浄方法であれば、
洗浄液として酸性溶液を含むものを採用するのであるか
ら、酸によってタン白質などを溶かすことができ、この
状態で洗浄液の吸引、吐出を行うことにより分注ノズル
の洗浄を効率よく達成することができる。請求項5の分
注ノズル洗浄方法であれば、洗浄液としてアルカリ性溶
液を含むものを採用するのであるから、アルカリによっ
てタン白質などを溶かすことができ、この状態で洗浄液
の吸引、吐出を行うことにより分注ノズルの洗浄を効率
よく達成することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながらこ
の発明の実施の形態を説明する。図2はこの発明の分注
ノズル洗浄方法に適用される洗浄用キュベットの一例を
示す斜視図である。この洗浄用キュベットは、免疫測定
に供される測定用キュベットとほぼ同じ構成であり、中
央部にほぼ垂直に配置されているとともに、長手方向に
延びるスラブ型光導波路(図示せず)を有しているとと
もに、このスラブ型光導波路に励起光を導入し、スラブ
型光導波路から信号光を導出する入出射プリズム1aを
有している。そして、スラブ型光導波路を境界として、
一方の側に抗原−抗体反応を行わせるための反応槽に相
当する長尺の槽1b、測定誤差の原因となる迷光を吸収
させるための吸光性物質を収容する吸光槽に相当する槽
1cがこの順に配置されているとともに、他方の側に、
試薬溶液収容槽、希釈溶液収容槽、希釈処理などの前処
理を行う前処理槽などに相当する複数の槽1dが順に配
置されている。そして、長手方向における入出射プリズ
ム1aと反対側の端部に測定対象溶液を一時的に収容
し、あるいは希釈処理を行うための広幅の槽に相当する
槽1eが配置されている。また、以上の構成の洗浄用キ
ュベットは、測定用キュベットと同じく、透明な合成樹
脂を用いて一体成形されている。
【0015】また、洗浄液の必要量は比較的少なくても
よいので、少なくとも1つの槽1dに収容しておき、運
搬時の液洩れなどを防止するために、槽1eを除く全て
の槽1b,1c,1dの開口部を覆うようにシール用薄
板材1fが設けられている。図3は分注ノズルによる溶
液の吸引、吐出を行うシステムの構成の一例を概略的に
示す図である。
【0016】このシステムは、分注ノズル11と、内径
が互いに異なる大シリンジ12、小シリンジ13と、洗
浄液タンク14と、純水タンク15と、緩衝液タンク1
6と、これらの間を接続する配管17と、配管17の所
定位置に設けられた複数の切換弁とを有している。第
1、第2の切換弁18a,18bは洗浄液タンク14、
純水タンク15、緩衝液タンク16の何れかを第3の切
換弁(三方弁)18cと接続するものである。また、大
シリンジ12に対して第4の切換弁18dが接続されて
いるとともに、小シリンジ13に対して分岐管路18f
が接続されている。この第4の切換弁18dは、大シリ
ンジ12を第3の切換弁18cの一方の弁口または分岐
管路18fと選択的に接続するものである。また、分注
ノズル11を第3の切換弁18cの他方の弁口または分
岐管路18fと接続する第5の切換弁18eが設けられ
ている。
【0017】図1はこの発明の分注ノズル洗浄方法の一
実施形態を説明するフローチャートである。ステップS
P1において、洗浄用キュベットを測定用キュベットが
セットされるべき位置にセットし、ステップSP2にお
いて分注ノズルの洗浄を行うべきことを指示する。次い
で、ステップSP3において、第3図中、二点鎖線で示
すように配管17を通して両シリンジ12,13に純水
タンク15内の純水を吸引させ、次いで、図3中に一点
鎖線で示すように両シリンジ12,13から純水を吐出
させることにより、配管17の内部を純水で置換する。
この処理は、純水以外の溶液が洗浄液と混合されること
に起因して洗浄液の洗浄能力を最大限に発揮させられな
くなってしまう可能性を殆ど皆無にするためのものであ
る。
【0018】その後、ステップSP4においてシール用
薄板材1fを突き破って分注ノズル11を洗浄用キュベ
ットの洗浄液(例えば、界面活性剤、酸性溶液、アルカ
リ性溶液の何れかを含む洗浄液)が収容された槽1d内
に侵入させ、両シリンジ12,13を往復動作させるこ
とにより、図3中に実線で示す経路にしたがう洗浄液の
吸引および一点鎖線で示す経路にしたがう洗浄液の吐出
を所定回数だけ反復させ、分注ノズル11の内面、外面
に付着しているタン白質などを除去する。
【0019】その後、ステップSP5において、図3中
に二点鎖線で示す経路で両シリンジ12,13に純水を
吸引し、図3中に一点鎖線で示す経路で分注ノズル11
を通して両シリンジ12,13から純水を吐出させる動
作を所定回数だけ反復することにより、分注ノズル11
の内面、外面に付着している洗浄液を洗い流す。なお、
この処理を行うに先立って、分注ノズル11を洗浄液が
収容されていない槽に侵入させておく。
【0020】その後、ステップSP6において、両シリ
ンジ12,13に緩衝液を吸引し、分注ノズル11を通
して両シリンジ12,13から緩衝液を吐出させる動作
を行うことにより、配管17および分注ノズル11の内
部を緩衝液で置換し、ステップSP7において洗浄用キ
ュベットを排出し、そのまま一連の処理を終了する。
【0021】
【実施例】洗浄液として界面活性剤と次亜塩素酸との混
合溶液(5%)を採用し、洗浄液の吸引、吐出を各槽9
回×3槽回反復し、純水で洗浄液を洗い流した場合に
は、分注ノズル11に付着しているタン白質などの量
(免疫測定の出力値から換算した量)は、当初の付着量
1.5〜1.1ng/mlに対し0.8〜0.6ng/
ml(HBsAgカットオフ値1ng/ml)であり、
良好な洗浄を達成できたことが分かる。具体的には、測
定対象物質(HBsAg)の濃度が高い測定対象溶液を
用いて免疫測定を行ったところ、測定値(免疫測定の出
力値から換算した値、以下、同じ)として534.1n
g/ml、567.9ng/ml、555.8ng/m
l、543.8ng/mlが得られた。そして、前2者
の測定の直後に分注ノズル11の洗浄を行うことなく、
測定対象物質(HBsAg)の濃度が0ng/mlの測
定対象溶液を用いて免疫測定を行ったところ、測定値と
して1.5ng/ml、1.1ng/mlが得られ、後
2者の測定の後に分注ノズル11の洗浄を行い、その
後、測定対象物質(HBsAg)の濃度が0ng/ml
の測定対象溶液を用いて免疫測定を行ったところ、測定
値として0.6ng/ml、0.8ng/mlが得られ
た(表1の2段目および3段目参照)。
【0022】
【表1】
【0023】また、測定対象物質(CRP)の濃度が高
い測定対象溶液を用いて免疫測定を行ったところ、測定
値として16.08ng/ml、16.91ng/m
l、16.36ng/ml、16.60ng/ml、1
6.73ng/ml、16.79ng/mlが得られ
た。そして、前3者の測定の直後に分注ノズル11の洗
浄を行うことなく、測定対象物質(CRP)の濃度が0
ng/mlの測定対象溶液を用いて免疫測定を行ったと
ころ、測定値として0.04ng/ml、0.02ng
/ml、0.02ng/mlが得られ、後3者の測定の
後に分注ノズル11の洗浄を行い、その後、測定対象物
質(CRP)の濃度が0ng/mlの測定対象溶液を用
いて免疫測定を行ったところ、測定値として0.00n
g/ml、0.01ng/ml、0.00ng/mlが
得られた(表2の3段目および4段目参照)。
【0024】
【表2】
【0025】なお、表1、表2において単位はng/m
lであり、Hは測定対象物質が高濃度であることを示し
ている。また、表2においては、最も上段の測定の前、
および3段目の測定の後に、右側の3つについてのみ分
注ノズル11の洗浄が行われている。したがって、この
発明の実施態様にしたがって分注ノズル11の洗浄を行
うことによりキャリーオーバー性能が低下しすぎること
を防止することができる。
【0026】図4は免疫測定回数に対するHBsAg濃
度の推移を示す図である。この図においては、免疫測定
回数が500回を越えることによりHBsAg濃度が急
激に上昇し、カットオフ値である1ng/mlを越えて
いる。そして、分注ノズル11の洗浄を行うことなく免
疫測定を行えば、図4中に破線および白丸で示すように
HBsAg濃度が一層上昇するのであるが、分注ノズル
11の洗浄を行えば、図4中の最も右側の黒丸で示すよ
うにHBsAg濃度を1ng/mlよりも低くすること
ができる。
【0027】なお、以上の実施の態様においては、分注
ノズルの洗浄を行うタイミングがオペレータに委ねられ
ているが、測定用キュベットを用いて免疫測定を行った
回数をカウントしておき、この回数が所定回数(例え
ば、200〜500回)に達したことを条件として分注
ノズルの洗浄を行うべきことを報知することが好まし
く、分注ノズルの洗浄間隔が長くなりすぎてキャリーオ
ーバー性能が低下するという不都合を未然に防止でき
る。また、洗浄液としては、酸性溶液(例えば、塩酸、
希硫酸、次亜塩素酸など)またはアルカリ性溶液(水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムなど)、界面活性剤の少
なくとも1種を含むものであれば、この発明の分注ノズ
ルの洗浄に適用することができる。
【0028】
【発明の効果】請求項1の発明は、洗浄液として分注ノ
ズルに付着した物質を効率よく除去できるものを採用す
ることができ、しかも、測定用キュベットに代えて洗浄
用キュベットを用いるだけで簡単に、かつ短時間で分注
ノズルの洗浄を達成することができ、ひいては、分注ノ
ズルにタン白質などが付着していない状態におけるキャ
リーオーバー性能を維持することができ、また、分注ノ
ズルを洗浄するだけの洗浄液で足りるのであるから、洗
浄液の必要量を少なくすることができるという特有の効
果を奏する。
【0029】請求項2の発明は、キャリーオーバー性能
が低下しすぎることを確実に防止することができるとい
う特有の効果を奏する。請求項3の発明は、界面活性剤
によってタン白質などを分注ノズルから分離しやすくす
ることができ、この状態で洗浄液の吸引、吐出を行うこ
とにより分注ノズルの洗浄を効率よく達成することがで
きるという特有の効果を奏する。
【0030】請求項4の発明は、酸によってタン白質な
どを溶かすことができ、この状態で洗浄液の吸引、吐出
を行うことにより分注ノズルの洗浄を効率よく達成する
ことができるという特有の効果を奏する。請求項5の発
明は、アルカリによってタン白質などを溶かすことがで
き、この状態で洗浄液の吸引、吐出を行うことにより分
注ノズルの洗浄を効率よく達成することができるという
特有の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の分注ノズル洗浄方法の一実施形態を
説明するフローチャートである。
【図2】この発明の分注ノズル洗浄方法に適用される洗
浄用キュベットの一例を示す斜視図である。
【図3】分注ノズルによる溶液の吸引、吐出を行うシス
テムの構成の一例を概略的に示す図である。
【図4】免疫測定回数に対するHBsAg濃度の推移を
示す図である。
【符号の説明】
1d 槽 11 分注ノズル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも反応槽を有する測定用キュベ
    ットを所定位置にセットし、分注ノズルによって反応槽
    に測定対象溶液、試薬溶液を分注して、反応槽の内部に
    予め固定されているリガンドと、測定対象溶液中の測定
    対象物質、試薬溶液中の、標識物質で標識されたリガン
    トとの間で抗原−抗体反応を行わせ、抗原−抗体反応に
    よって拘束された標識物質の量を光学的に検出して免疫
    反応の程度を測定する免疫測定装置において、 反応槽の内部にリガンドが予め固定されている測定用キ
    ュベットに代えて、少なくとも1つの槽(1d)に洗浄
    液が収容された洗浄用キュベットを所定位置にセット
    し、この状態において、分注ノズル(11)の先端部を
    洗浄液に浸漬し、次いでキャリーオーバー性能を維持さ
    せるべく洗浄液の吸引、吐出を行うことを特徴とする分
    注ノズル洗浄方法。
  2. 【請求項2】 測定用キュベットを用いる免疫測定を所
    定回数行う毎に、測定用キュベットに代えて洗浄用キュ
    ベットを所定位置にセットする請求項1に記載の分注ノ
    ズル洗浄方法。
  3. 【請求項3】 洗浄液が界面活性剤を含んでいる請求項
    1または請求項2に記載の分注ノズル洗浄方法。
  4. 【請求項4】 洗浄液が酸性溶液を含んでいる請求項1
    から請求項3の何れかに記載の分注ノズル洗浄方法。
  5. 【請求項5】 洗浄液がアルカリ性溶液を含んでいる請
    求項1から請求項3の何れかに記載の分注ノズル洗浄方
    法。
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