JPH08223975A - モータ駆動装置 - Google Patents

モータ駆動装置

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JPH08223975A
JPH08223975A JP7029883A JP2988395A JPH08223975A JP H08223975 A JPH08223975 A JP H08223975A JP 7029883 A JP7029883 A JP 7029883A JP 2988395 A JP2988395 A JP 2988395A JP H08223975 A JPH08223975 A JP H08223975A
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pulse width
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gate
motor
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JP7029883A
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Masaji Tanina
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 センサレス方式のモータ駆動装置において、
ロジック部9が、小電流時はショートブレーキを用いて
3相モータ1をブレーキ制御し、電流が大きくなったと
きは逆方向通電ブレーキを用いて3相モータ1をブレー
キ制御する。 【効果】 2つのブレーキに関連性を持たせ、場合に応
じて切り換えて用いることができ、上記3相モータ1の
細かな回転制御を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば磁気ディスク,
光磁気ディスク,コンパクトディスク等の円盤状記録媒
体の記録装置,再生装置,記録再生装置や、ビデオテー
プレコーダ装置,ビデオカメラ装置,カメラ装置等のモ
ータを有するあらゆる機器に適用して好適なモータ駆動
装置に関し、特に、モータの回制電流を利用して逆トル
クを発生させるショートブレーキと、モータに積極的に
電流を流して逆トルクを発生させる逆方向通電ブレーキ
を切り換えて使用することにより、モータのより細かな
回転制御等を図ったモータ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図24に示すようなセンサレスド
ライブ方式のモータ駆動装置が知られている。例えば3
相モータ500のU相コイル500U及びV相コイル5
00Vに電流を供給すると、該U相コイル500U及び
V相コイル500Vはトルクを発生するように働くため
モータとして作動するが、残るW相コイル500Wは逆
に発電機となり逆起電圧を発生する。上記センサレスド
ライブ方式のモータ駆動装置は、このようにして各相コ
イル500U,500V,500Wにそれぞれ発生する
逆起電圧に基づいてロータの回転位置を検出し、該各相
コイル500U,500V,500Wの通電状態を切り
換え制御して回転制御を行うものである。
【0003】すなわち、上記各相コイル500U,50
0V,500Wから発生する逆起電圧Uin,Vin,
Winは、それぞれフィルタ回路501を介して比較器
502に供給される。また、3相モータ500の中性点
の電圧であるコモン端子500aのコモン電圧COM
は、上記フィルタ回路501を介して比較器502に供
給される。
【0004】上記フィルタ回路501は、図25に示す
ような構成を有しており、上記U相コイル500Uから
の逆起電圧Uinは、抵抗515a及びコンデンサ51
5bで構成されるローパスフィルタ515に供給され
る。また、上記V相コイル500Vからの逆起電圧Vi
nは、抵抗516a及びコンデンサ516bで構成され
るローパスフィルタ516に供給され、上記W相コイル
500Wからの逆起電圧Winは、抵抗517a及びコ
ンデンサ517bで構成されるローパスフィルタ517
に供給される。また、上記コモン端子500aからのコ
モン電圧COMは、抵抗518a及びコンデンサ518
bで構成されるローパスフィルタ518に供給される。
【0005】ここで、当該センサレスドライブ方式のモ
ータ駆動装置は、上記各相コイル500U,500V,
500Wからの逆起電圧Uin,Vin,Winに基づ
いてロータの回転位置を検出し、この回転位置検出結果
に応じて該各相コイル500U,500V,500Wの
通電タイミングを切り換え制御することにより、3相モ
ータ500を回転駆動するわけであるが、図26(a)
に示すように各相コイル500U,500V,500W
の通電切り換え時のオフのタイミングで、ノイズである
キックバックノイズが発生する。このキックバックノイ
ズは、上記各相コイル500U,500V,500Wの
逆起電圧Uin,Vin,Win及びコモン電圧COM
に重畳してしまうため、このままでは後段の信号処理に
支障をきたす。
【0006】このため、上記各ローパスフィルタ51
5,516,517は、上記各逆起電圧Uin,Vi
n,Winから上記キックバックノイズを除去し、これ
を比較器519,520,521にそれぞれ供給する。
また、上記ローパスフィルタ518は、上記コモン電圧
COMから上記キックバックノイズを除去し、これを基
準電圧として上記各比較器519,520,521に供
給する。
【0007】上記各比較器519,520,521は、
それぞれ上記コモン電圧COMと、各逆起電圧Uin,
Vin,Winとを比較し、図26(b)〜(d)に示
すような各比較出力U,V,Wをロジック部508に供
給する。
【0008】一方、両波整流回路503には、上記3相
モータ500の回転状態に基づいて回転サーボ系で形成
された回転サーボ信号(Vcntrol)が供給されて
いる。上記両波整流回路503は、基準電圧を中心とし
てプラスマイナス入力される上記回転サーボ信号を両波
整流し、これを基準値Vrecとして比較器504に供
給する。また、例えば上記3相モータ500の回転数が
規定以上に速くなると、上記回転サーボ信号は、回転数
を落とすためにマイナス入力となる。このため、上記両
波整流回路503は、マイナス入力の回転サーボ信号が
供給されると、回転ブレーキをかけるためのリバース信
号を形成し、これを上記ロジック部508に供給する。
【0009】電流検出抵抗511(Risens)は、
後に説明するドライバ部510から各相コイル500
U,500V,500Wに供給する通電電流を電圧のか
たちで検出する。この検出値(Current Sense )は、抵
抗505a及びコンデンサ505bで積分処理され上記
比較器504に供給される。
【0010】上記比較器504は、上記基準値Vrec
と、上記電流検出抵抗511で検出された検出値(Curr
ent Sense )の積分値とを比較し、この比較出力Ver
rをパルス幅変調回路(PWM回路)506に供給す
る。
【0011】上記PWM回路506は、上記比較出力V
errをパルス幅変調することによりパルス幅変調信号
(PWM Carrier)を形成し、これを電圧変換回路50
7に供給する。なお、これは、パルス幅変調を用いた電
流駆動を行っていることを示す。
【0012】上記電圧変換回路507は図27に示すよ
うな構成を有しており、電源電圧Vccに接続されるト
ランジスタ515を上記パルス幅変調信号でスイッチン
グ駆動することにより、該パルス幅変調信号に応じたパ
ルス幅変調電圧を形成し、これをコイル517及び平滑
コンデンサ517により供給電圧VSに変換し、これを
ドライバ部510に供給する。
【0013】次に、上記ロジック部508は、上記比較
器502から供給される上記図26(b)〜(d)に示
すような各比較出力U,V,Wの排他的論理和(Exo
r)を検出して図26(e)に示すようなExor信号
を形成する。図26(a),(e)に示すように、上記
Exor信号の立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジ
は、それぞれ上記各逆起電圧Uin,Vin,Winと
コモン電圧COMとのゼロクロスポイントを示す。この
ため、上記ロジック部508は、上記Exor信号の立
ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジを検出し、この検
出タイミングで上記各逆起電圧Uin,Vin,Win
の取り込みを行う。そして、各逆起電圧Uin,Vi
n,Winに基づいて、図26(f),(g)に示すよ
うなU相コイル500U用の上層トランジスタコントロ
ール信号Uu及び下層トランジスタコントロール信号U
iと、同図(h),(i)に示すようなV相コイル50
0V用の上層トランジスタコントロール信号Vu及び下
層トランジスタコントロール信号Viと、同図(j),
(k)に示すようなW相コイル500W用の上層トラン
ジスタコントロール信号Wu及び下層トランジスタコン
トロール信号Wiとを形成し、これらを上記ドライバ部
510に供給する。
【0014】また、上記ロジック部508は、上記両波
整流回路503からリバース信号が供給されると、上記
各コントロール信号Uu,Ui,Vu,Vi,Wu,W
iを極性反転して上記ドライバ部510に供給する。
【0015】上記ドライバ部510は、図28に示すよ
うにU相コイル500U用の上層,下層トランジスタ5
21,522と、V相コイル500V用の上層,下層ト
ランジスタ523,524と、W相コイル500W用の
上層,下層トランジスタ525,526と、上記各トラ
ンジスタ521〜526の各ベースにそれぞれ接続され
たバッファアンプ及び抵抗等で構成されている。
【0016】上記各上層用トランジスタ521,52
3,525の各コレクタには、それぞれ上記電圧変換回
路507からの供給電圧VSの入力端子に接続されてい
る。また、上記各下層トランジスタ522,524,5
26の各エミッタは、それぞれ上記電流検出抵抗511
に接続されている。そして、上記各上層トランジスタ5
21,523,525の各エミッタは、上記各下層トラ
ンジスタ522,524,526の各コレクタに接続さ
れており、この各接続点から各相コイル500U,50
0V,500Wに供給する駆動電圧を取り出すようにな
っている。
【0017】このような構成を有するドライバ部510
は、上記ロジック部508からの各コントロール信号U
u,Ui,Vu,Vi,Wu,Wiが、それぞれ上記各
上層,下層トランジスタ521〜526のベースに供給
される。これにより、上記各上層,下層トランジスタ5
21〜526が、それぞれ上記各コントロール信号U
u,Ui,Vu,Vi,Wu,Wiに応じてオンオフ制
御され、このオンオフ制御に応じた供給電源VSが上記
各接続点から取り出される。この各接続点から取り出さ
れる供給電源VSは、駆動電圧U,V,Wとして上記3
相モータ500の各相コイル500U,500V,50
0Wにそれぞれ供給される。
【0018】なお、上記各相コイル500U,500
V,500Wにそれぞれ供給される供給電源VSの値
は、上述のように上記電流検出抵抗511で検出され
る。そして、上記比較器504において上記基準値Vr
ecと比較され、この比較出力Verrに基づいて間接
的なPWM駆動がなされる。これにより、上記各相コイ
ル500U,500V,500Wの通電状態を一定に保
つことができる。
【0019】このように当該センサレスドライブ方式の
モータ駆動装置は、上記各相コイル500U,500
V,500Wがそれぞれ発生する逆起電圧によりロータ
の回転位置を検出して該各相コイル500U,500
V,500Wへの通電状態を切り換え制御することがで
きるため、ホール素子等の回転位置検出手段を設けるこ
となく、3相モータ500を回転制御することができ
る。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のセンサ
レス方式のモータ駆動装置は、モータの回制電流を利用
して逆トルクを発生させるショートブレーキと、外部か
らモータに積極的に電流を流し込んで逆トルクを発生さ
せる逆方向通電ブレーキとを行うことができるのである
が、この2つのブレーキに動作上の関連性はなく、それ
ぞれ別々に用いるようにしていたため、細かなブレーキ
制御を行うことができなかった。
【0021】本発明は上述の問題点に鑑みてなされたも
のであり、ショートブレーキ及び逆方向通電ブレーキに
動作上の関連を持たせ、場合に応じて切り換え制御する
ことにより、細かなブレーキ制御を可能とすることがで
きるようなモータ駆動装置の提供を目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明に係るモータ駆動
装置は、複数相を有するモータの各相にあらわれる各逆
起電圧と、モータの中性点の電圧であるコモン電圧とを
それぞれ比較する比較手段と、外部から供給される上記
モータの回転エラー信号に基づいて、モータに電流を流
して逆トルクを発生させる逆方向通電ブレーキをかける
ためのリバース信号を出力するリバース信号出力手段
と、上記モータの回転エラー信号に基づいて、該モータ
を回転駆動するためのパルス幅変調信号を出力するパル
ス幅変調手段とを有する。また、上記パルス幅変調手段
からのパルス幅変調信号のパルス幅が最小となる位置を
検出する最小パルス幅検出手段と、上記最小パルス幅検
出手段により上記パルス幅変調信号の最小パルス幅が検
出されるタイミングで、上記比較手段からの各比較出力
をサンプリングするサンプリング手段とを有する。ま
た、上記リバース信号出力手段からリバース信号が供給
された場合、上記サンプリング手段によりサンプリング
された各比較出力に基づいて、各逆起電圧の変化があら
われる相を検出する変化相検出手段と、上記サンプリン
グ手段からの各比較出力のうち、上記変化相検出手段に
より検出された逆起電圧の変化のあらわれる相以外の相
の比較出力をホールドして出力するホールド手段と、上
記ホールド手段からの各サンプルホールド出力に基づい
て、上記モータをブレーキ制御するモータ駆動手段とを
有する。
【0023】また、本発明に係るモータ駆動装置は、上
記パルス幅変調手段からのパルス幅変調信号のパルス幅
が最大となる位置を検出し、該最大パルス幅が検出され
るタイミングで、上記比較手段からの各比較出力をサン
プリングする最大パルス幅検出手段を有する。この場
合、上記モータ駆動手段は、上記最大パルス幅検出手段
により上記パルス幅変調信号の最大パルス幅が検出され
るまでは、モータの回制電流に基づいて該モータに逆ト
ルクを発生させるショートブレーキにより上記モータを
ブレーキ制御し、上記パルス幅変調信号の最大パルス幅
が検出されたときに、上記逆方向通電ブレーキにより上
記モータをブレーキ制御する。
【0024】
【作用】本発明に係るモータ駆動装置は、複数相を有す
るモータから得られる各逆起電圧に基づいてロータの回
転位置を検出し、このロータの回転位置に応じて通電状
態を切り換え制御する、いわゆるセンサレス方式のモー
タ駆動装置であり、比較手段が上記モータの各相にあら
われる各逆起電圧と、モータの中性点の電圧であるコモ
ン電圧とをそれぞれ比較する。また、パルス幅変調手段
が、上記モータの回転エラー信号に基づいて、該モータ
を回転駆動するためのパルス幅変調信号を形成して出力
する。
【0025】最小パルス幅検出手段は、上記パルス幅変
調手段からのパルス幅変調信号のパルス幅が最小となる
位置を検出する。このパルス幅が最小となる位置は、パ
ルス幅変調信号がオンする期間を示す。サンプリング手
段及びホールド手段は、パルス幅変調信号の最小パルス
幅が検出されるタイミングで、上記比較手段からの各比
較出力をサンプルホールドすることにより逆起電圧を検
出する。そして、モータ駆動手段が、この各サンプルホ
ールド出力である各相の逆起電圧に基づいて、上記モー
タを回転駆動する。
【0026】これにより、パルス幅変調信号により直接
モータを駆動するダイレクトPWM駆動を行うことがで
きる。
【0027】ここで、リバース信号出力手段は、外部か
ら供給される上記モータの回転エラー信号に基づいて、
モータに電流を流して逆トルクを発生させる逆方向通電
ブレーキをかけるためのリバース信号を出力する。変化
相検出手段は、上記リバース信号出力手段からリバース
信号が供給された場合、上記サンプリング手段によりサ
ンプリングされた各比較出力に基づいて、各逆起電圧の
変化があらわれる相を検出する。上記ホールド手段は、
上記サンプリング手段からの各比較出力のうち、上記変
化相検出手段により検出された逆起電圧の変化のあらわ
れる相以外の相の比較出力をホールドして出力する。そ
して、上記モータ駆動手段は、上記ホールド手段からの
各サンプルホールド出力に基づいて、上記モータをブレ
ーキ制御する。
【0028】これによりダイレクトPWM駆動における
逆方向通電ブレーキを可能とすることができる。
【0029】次に、本発明に係るモータ駆動装置は、最
大パルス幅検出手段が、上記パルス幅変調手段からのパ
ルス幅変調信号のパルス幅が最大となる位置を検出し、
該最大パルス幅が検出されるタイミングで、上記比較手
段からの各比較出力をサンプリングする。そして、上記
モータ駆動手段が、上記最大パルス幅検出手段により上
記パルス幅変調信号の最大パルス幅が検出されるまで
は、モータの回制電流に基づいて該モータに逆トルクを
発生させるショートブレーキにより上記モータをブレー
キ制御し、上記パルス幅変調信号の最大パルス幅が検出
されたときに、上記逆方向通電ブレーキにより上記モー
タをブレーキ制御する。
【0030】これにより、場合に応じて上記ショートブ
レーキ及び逆方向通電ブレーキを切り換えて使用するこ
とができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明に係るモータ駆動装置の実施例
について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0032】本発明の実施例に係るモータ駆動装置は、
いわゆるセンサレス方式のモータ駆動装置であり、図1
に示すように3相モータ1の中性点に発生する電圧であ
るコモン電圧COMを基準として、U相コイル1U,V
相コイル1V,W相コイル1Wに発生する各逆起電圧U
in,Vin,Winをそれぞれ比較する比較器2と、
上記3相モータ1の回転サーボ信号(Vcontrol )を両
波整流し、これを基準信号Vrecとして出力するとと
もに、上記回転サーボ信号のマイナス入力時に3相モー
タ1に回転ブレーキをかけるためにリバース信号を出力
する両波整流回路3とを有している。
【0033】また、上記モータ駆動装置は、上記基準信
号Vrec及び後に説明する上記3相モータ1を回転駆
動するための駆動電圧を抵抗5及びコンデンサ6で積分
処理した値を比較する比較器4と、上記比較器4からの
比較信号Verr に基づいてパルス幅変調信号(PWM Carr
ier )を出力するPWM回路7とを有している。
【0034】また、上記モータ駆動装置は、上記PWM
回路7からのパルス幅変調信号,上記比較器2からの各
比較信号U,V,W及び上記両波整流回路3からのリバ
ース信号に基づいて、上記PWM回路7を駆動するとと
もに、ドライバ10を駆動するためのコントロール信号
Uu,Ui,Vu,Vi,Wu,Wiを形成して出力す
るロジック部9と、上記ロジック部9からのコントロー
ル信号Uu,Ui,Vu,Vi,Wu,Wiに応じて上
記3相モータ1を駆動するドライバ10と、上記3相モ
ータ1の駆動電流を電圧のかたちで検出し、これを上記
抵抗5及びコンデンサ6からなる積分回路を介して比較
器4に供給する電流検出抵抗11とを有している。
【0035】次にこのような構成を有する本実施例に係
るモータ駆動装置の動作説明をする。まず、上記3相モ
ータ1において、例えばU相コイル1U及びV相コイル
1Vに電流を供給すると、該U相コイル1U及びV相コ
イル1Vはトルクを発生するように働くためモータとし
て作動するが、残るW相コイル1Wは逆に発電機となり
逆起電圧を発生する。本実施例に係るモータ駆動装置
は、この各相コイル1U,1V,1Wに発生する逆起電
圧に基づいてロータの回転位置を検出し、この検出結果
に応じて通電状態を切り換え制御し3相モータ1を回転
駆動するものである。
【0036】具体的には、上記各相コイル1U,1V,
1Wから発生する図2(a)に示すような逆起電圧Ui
n,Vin,Win及び3相モータ1の中性点の電圧で
あるコモン端子1aのコモン電圧COMは、それぞれ比
較器2に供給される。
【0037】上記比較器2は、図3に示すようにU相
用,V相用,W相用の3つの比較器2a〜2cで構成さ
れており、上記コモン電圧COMは基準電圧として該各
比較器2a〜2cに供給される。また、上記逆起電圧U
inは抵抗を介してU相用の比較器2aに供給され、上
記逆起電圧Vinは抵抗を介してV相用の比較器2bに
供給され、上記逆起電圧Winは抵抗を介してW相用の
比較器2cに供給される。上記各比較器2a〜2cは、
図2(a)に示すように上記コモン電圧COMを基準と
して各逆起電圧Uin,Vin,Winを比較し、同図
(b)〜(d)に示すような各比較信号U,V,Wを形
成しこれらをロジック部9に供給する。
【0038】なお、上記各比較信号U,V,Wには、上
記各相コイル1U,1V,1Wへの通電切り換えのタイ
ミングで図2(b)〜(d)に示すようなキックバック
ノイズが重畳している。
【0039】一方、両波整流回路3は、図4に示すよう
な構成を有しており、第1の比較器3aにおいて、上記
3相モータ1の回転状態に基づいて回転サーボ系或いは
デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)等で形成さ
れた回転サーボ信号(Vcntrol)と、基準電圧発
生回路3bからの基準電圧とを比較し、第2の比較器3
cにおいて、上記第1の比較器3aからの比較出力と、
上記基準電圧とを比較することにより、上記回転サーボ
信号を両波整流する。そして、この両波整流した回転サ
ーボ信号を基準電圧Vrecとして出力する。
【0040】ここで、上記3相モータ1の回転数が規定
以上に速くなると、上記回転サーボ信号は、回転数を落
とすためにマイナス入力となる。このため、上記両波整
流回路3は、第3の比較器3dにおいて、上記基準電圧
と上記回転サーボ信号とを比較し、マイナス入力の回転
サーボ信号が供給されたときに3相モータ1に回転ブレ
ーキをかけるためのリバース信号(Reverse)を形成
し、これを後に説明するロジック部9に供給する。
【0041】電流検出抵抗11(Risens )は、後に説
明するドライバ部10から各相コイル1U,1V,1W
に供給する通電電流を電圧のかたちで検出する。この検
出信号(Current Sense )は、抵抗5及びコンデンサ6
からなる積分回路で積分処理され上記比較器4に供給さ
れる。
【0042】上記比較器4は、上記両波整流回路3から
の基準信号Vrecと、上記電流検出抵抗11で検出さ
れた検出信号(Current Sense )の積分信号とを比較
し、この比較出力Verrをパルス幅変調回路(PWM
回路)7に供給する。
【0043】上記PWM回路7は、上記比較出力Ver
rをパルス幅変調することによりパルス幅変調信号(P
WM Carrier)を形成し、これをロジック部9に供給す
る。なお、これは、パルス幅変調を用いた電流駆動を行
っていることを示す。
【0044】上記ロジック部9は、図5に示すような構
成を有しており、上記比較器2からのキックバックノイ
ズの重畳した各比較信号U,V,Wは、排他的論理和回
路(Exor回路)20及び3フェーズロジック部28
に供給される。
【0045】上記Exor回路20は、上記各比較信号
U,V,Wの排他的論理和をとることにより、図2
(e)に示すようなExor信号を形成し、これをマス
ク回路21に供給する。なお、上記各比較信号U,V,
Wにはキックバックノイズが重畳しているため、上記E
xor信号にも当然のことながらキックバックノイズが
重畳している。また、上記Exor信号の立ち上がりエ
ッジ及び立ち下がりエッジは、それぞれ図2(a)に示
す各逆起電圧Uin,Vin,Winとコモン電圧CO
Mとのゼロクロスポイントを示すようになっている。
【0046】上記マスク回路21は、図6に示すように
上記キックバックノイズの重畳したExor信号、及
び、インバータ21cを介した第1のマスク信号(Ma
sk1)が供給される第1のANDゲート21aと、上
記第1のANDゲート21aの出力及び第2のANDゲ
ート21bの出力が供給されるORゲート21dと、上
記第1のマスク信号及びORゲート21dの出力が供給
される第2のANDゲート21bと、上記ORゲート2
1dからの出力を同期化するDフリップフロップ21e
とで構成されている。
【0047】上記第1のマスク信号は、後に説明するタ
イムディレイ回路23により通電切り換えのタイミング
で形成されるものであり、図2(j)に示すように後に
説明するタイミングコントローラ27からの図2(h)
に示すインターナルクロックの例えば2クロック分のパ
ルス幅を有している。また、上記Dフリップフロップ2
1eは、上記インターナルクロックに基づいて上記OR
ゲート21dの出力を同期化する。
【0048】すなわち、上記マスク回路21は、上記第
1のマスク信号がハイレベルのときにExor信号の以
前の状態をホールドし、該第1のマスク信号がローレベ
ルのときにExor信号をそのまま出力する。これによ
り、上記Exor信号からキックバックノイズを除去し
た図2(f)に示すようなMasked Exor 信号を形成す
ることができる。このMasked Exor 信号は、図5に示
すエッジディテクタ22に供給される。
【0049】なお、上記第1のマスク信号のパルス幅
は、上記インターナルクロックの2クロック分のパルス
幅であることとしたが、これは、この場合におけるキッ
クバックノイズが上記2クロックのパルス幅以下で生ず
るためである。このキックバックノイズのパルス幅は、
回転制御しようとするモータにより異なる。このため、
上記第1のマスク信号のパルス幅は、回転制御しようと
するモータのキックバックノイズのパルス幅に応じて設
定することが好ましい。
【0050】上記エッジディテクタ(同期微分回路)2
2は、図7に示すようにインターナルクロックに基づい
て上記Masked Exor 信号を同期化する第1のDフリッ
プフロップ22aと、インターナルクロックに基づいて
上記第1のDフリップフロップ22aにより同期化され
たMasked Exor 信号を再度同期化する第2のDフリッ
プフロップ22bとを有している。
【0051】また、上記エッジディテクタ22は、上記
第1のDフリップフロップ22aからのMasked Exor
信号,インバータ22dにより極性反転された後に説明
する第2のマスク信号及びインバータ22cにより極性
反転された上記第2のDフリップフロップ22cからの
Masked Exor 信号の論理積をとる第1のANDゲート
22fと、インバータ22eにより極性反転された第1
のDフリップフロップ22aからのMasked Exor 信
号,上記第2のマスク信号,上記第2のDフリップフロ
ップ22bからのMasked Exor 信号の論理積をとる第
2のANDゲート22gと、上記第1,第2のANDゲ
ート22f,22gからの各出力の論理和をとる第1の
ORゲート22hとを有している。
【0052】また、上記エッジディテクタ22は、上記
第1のDフリップフロップ22aからのMasked Exor
信号,上記第2のマスク信号及びインバータ22dによ
り極性反転された上記第2のDフリップフロップ22c
からのMasked Exor 信号の論理積をとる第3のAND
ゲート22iと、インバータ22eにより極性反転され
た第1のDフリップフロップ22aからのMasked Exo
r 信号,インバータ22dにより極性反転された第2の
マスク信号,上記第2のDフリップフロップ22bから
のMasked Exor 信号の論理積をとる第4のANDゲー
ト22jと、上記第1,第2のANDゲート22i,2
2jからの各出力の論理和をとる第2のORゲート22
kとを有している。
【0053】上記第2のマスク信号は、後に説明するデ
コータ部29が3相モータ1の各相コイル1U,1V,
1Wの通電状態に基づいて予測形成されたものである。
すなわち、上記3相モータ1は、通常方向の回転時の場
合、図2(k)〜(m)に示す各逆起電圧Ures ,Vre
s ,Wres の、ハイレベル(H),ローレベル(L),
ハイレベル(H)の組合せである第1の通電パターン
と、H,L,Lの組合せである第2の通電パターンと、
H,H,Lの組合せである第3の通電パターンと、L,
H,Lの組合せである第4の通電パターンと、L,H,
Hの組合せである第5の通電パターンと、L,L,Hの
組合せである第6の通電パターンとの計6パターンで回
転駆動される。なお、H,H,H及びL,L,Lの組合
せは用いられない。このため、上記デコーダ部29は、
上記各逆起電圧Ures ,Vres ,Wres の現在の通電パ
ターンを検出(デコード)することにより、次の通電パ
ターンを予測することができる。この予測出力が上記第
2のマスク信号である。
【0054】上記各逆起電圧Ures ,Vres ,Wres の
極性は、通常方向の回転時と逆方向の回転時とで反転す
る。このため、通常方向の回転時と逆方向の回転時とで
は、上記通電パターンのあらわれる順序が逆となる。こ
のようなことから、上記エッジディテクタ22は、通常
方向の回転時と逆方向の回転時とでSD Exor 信号とInve
rt信号を切り換えて出力するようになっている。
【0055】すなわち、上記Masked Exor 信号は第1
のDフリップフロップ22aに供給される。上記第1の
Dフリップフロップ22aは、上記インターナルクロッ
クを1カウントして上記Masked Exor 信号を第1,第
3のDフリップフロップ22f,22iに供給するとと
もに、これをインバータ22eを介して第2,第4のA
NDゲート22g,22jに供給する。上記第2のDフ
リップフロップ22bは、上記インターナルクロックを
1カウントして上記Masked Exor 信号をインバータ2
2cを介して第1,第3のANDゲート22f,22i
に供給するとともに、これを第2,第4のANDゲート
22g,22jに供給する。
【0056】これにより、通常方向の回転時には上記第
2のマスク信号により、第3,第4のANDゲート22
i,22jでMasked Exor 信号の立ち上がり及び立ち
下がりのタイミングで1インターナルクロック分のパル
ス幅を有する図2(g)に示すようなSD Exor 信号が形
成される。このSD Exor 信号は、第2のORゲート22
kを介して上述のマスク回路21に供給されるととも
に、タイムディレイ回路23,スタータ部24及びフェ
ーズ・ロックド・ループ回路(PLL回路)25にそれ
ぞれ供給される。
【0057】また、逆方向の回転時には上記第2のマス
ク信号により、第1,第2のANDゲート22f,22
gでMasked Exor 信号の立ち上がり及び立ち下がりの
タイミングで1インターナルクロック分のパルス幅を有
するInvert信号が形成される。このInvert信号は、第1
のORゲート22kを介して後に説明する3フェーズロ
ジック部28に供給される。
【0058】ここで、上記3相モータ1は例えば鉄芯モ
ータであり、図2(a)に示すように電気角で120度
通電駆動となっている。このような鉄芯モータ(3相モ
ータ1)を駆動する場合は、コイルインダクタンスによ
る駆動電流の遅れを補正するために通電位相を多少進め
ることが好ましい。このため、上記タイムディレイ部2
3は、上記SD Exor 信号を、電気角で例えば30度遅延
させている。すなわち、上記SD Exor 信号の1周期は電
気角で60度であり、例えば上記インターナルクロック
の周波数が該SD Exor 信号の8倍の周波数であったとす
ると、インターナルクロックの1周期は60度÷8パル
ス=7.5度となる。従って、上記電気角30度の遅延
を施すためには、上記インターナルクロックを4カウン
トすれば良いこととなる。
【0059】具体的には、上記タイムディレイ部23
は、図8に示すような構成を有しており、第1〜第6の
シフトレジスタ23a〜23fは、上記SD Exor 信号の
立ち上がりエッジでリセットされ、1インターナルクロ
ック毎にハイレベルの信号を次段のシフトレジスタに転
送する。第1のANDゲート23hには、第4のシフト
レジスタ23dの出力と、第5のシフトレジスタ23e
からのインバータ23gにより反転された出力が供給さ
れている。このため、上記第1のANDゲート23hか
らは、上記SD Exor 信号を4インターナルクロック分カ
ウントしたタイミングで1パルス幅の図2(i)に示す
ようなDelayT信号を形成する。上述のように、上記イ
ンターナルクロックの1周期は7.5度であるため、上
記インターナルクロック4カウントすることにより、上
記SD Exor 信号を電気角30度分遅延させた上記Delay
T信号を形成することができる(図2(a)参照)。こ
のDelayT信号は、上記各相コイルU,V,Wへの通電
切り換えのタイミングでハイレベルとなり、上記3フェ
ーズロジック部28に供給される。そして、後に説明す
るがこの3フェーズロジック部28において、上記各逆
起電圧Uin,Vin,Winのサンプリングパルスと
して用いられる。
【0060】第2のANDゲート23jには、第4のシ
フトレジスタ23dの出力と、第6のシフトレジスタ2
3fからのインバータ23iにより反転された出力が供
給されている。このため、上記第2のANDゲート23
jからは、図2(j)に示すように2インターナルクロ
ック分のパルス幅を有する上記第1のマスク信号が形成
されて出力される。上記第1のマスク信号のパルス幅を
大きくしすぎると逆起電圧のゼロクロスポイントまでマ
スク処理されてしまい、モータの通電タイミングに支障
をきたす。このため、本実施例の場合、上記第1のマス
ク信号のパルス幅は2インターナルクロック分、すなわ
ち、電気角で15度となるように設定されている。この
第1のマスク信号は、上述のように上記マスク回路21
に供給され、キックバックノイズのマスク処理に用いら
れる。
【0061】また、このタイムディレイ部23におい
て、第6のシフトレジスタ23fからの出力は、上記第
1のマスク信号がローレベルとなると同時にハイレベル
となり、以下に説明するスタータ部24を動作させるた
めのトリガ(Flug信号)として該スタータ部24に
供給される。
【0062】上記スタータ部24は、図9に示すように
上記SD Exor 信号でリセットされ上記インターナルクロ
ックをカウントする第1〜第5のカウンタ24a〜24
eと、第1,第2のカウンタ24a,24bからの各出
力の論理積をとって第3のカウンタ24cに供給する第
1のANDゲート24fと、第1〜第3のカウンタ24
a〜24cからの各出力の論理積をとって第4のカウン
タ24dに供給する第2のANDゲート24gとを有し
ている。また、第1〜第4のカウンタ24a〜24dか
らの各出力の論理積をとって第5のカウンタ24eに供
給する第3のANDゲート24hと、第1〜第5のカウ
ンタ24a〜24eからの各出力の論理積をとって出力
する第4のANDゲート24iと、上記第4のANDゲ
ート24iからの出力をインターナルクロックに基づい
て同期化し、これを通電パターンを切り換えるためのS
tep 信号として出力するDフリップフロップ24jとを
有している。
【0063】上記3相モータ1が回転している場合、上
記Flug信号は周期的にスタータ部24に供給される
はずである。しかし、例えば誤った相コイルに通電した
場合や回転が停止している状態では上記Flug信号は
スタータ部24に供給されなくなる。このような状態で
は、同じ相コイルに連続して通電を行うこととなるた
め、いつまでも起動されないうえ、該通電される相コイ
ルが損傷する等の不都合を生ずる。このため、上記スタ
ータ部24は、上記ハイレベルのFlug信号が供給さ
れるタイミング、すなわち、逆起電圧をサンプリングし
通電を切り換えた直後から始動し、上記各カウンタ24
a〜24eにより上記インターナルクロックを例えば3
2カウントする。そして、上記インターナルクロックを
32カウントするまでにSD Exor 信号が供給されない場
合は、上記3相モータ1が停止しているものとみなし、
次の通電パターンとするためのStep 信号を出力する。
このStep 信号は、上記3フェーズロジック部28に供
給される。
【0064】また、このスタータ部24は、上記逆起電
圧のゼロクロスポイントが検出され上記SD Exor 信号に
よって各カウンタ24a〜24eがリセットされること
により動作が停止する。
【0065】なお、上記インターナルクロックのカウン
ト数(この場合32カウント)は、3相モータ1のトル
ク定数や負荷となるイナーシャに応じて設定される。こ
のため、この数値に限定されることなく設計に応じた任
意の値を設定すればよい。
【0066】次に、上記3フェーズロジック部28は、
後に詳しく説明するが、上記DelayT信号に基づいて各
逆起電圧U,V,Wをサンプリングし、この各サンプル
出力である逆起電圧Ures ,Vres ,Wres を形成し、
これらをデコーダ部29に供給する。
【0067】上記デコーダ部29は、図10に示すよう
な構成を有しており、図1に示すドライバ10に設けら
れているU相コイル用の上層トランジスタをオンオフ制
御するための第1のコントロール信号Uuを形成するU
u信号形成部35と、U相コイル用の下層トランジスタ
をオンオフ制御するための第2のコントロール信号Ui
を形成するUi信号形成部36と、V相コイル用の上層
トランジスタをオンオフ制御するための第3のコントロ
ール信号Vuを形成するVu信号形成部37と、V相コ
イル用の下層トランジスタをオンオフ制御するための第
4のコントロール信号Viを形成するVi信号形成部3
8と、W相コイル用の上層トランジスタをオンオフ制御
するための第5のコントロール信号Wuを形成するWu
信号形成部39と、W相コイル用の下層トランジスタを
オンオフ制御するための第6のコントロール信号Wiを
形成するWi信号形成部40とを有している。また、上
記デコーダ部29は、各相コイルU,V,Wの逆起電圧
の変化があらわれるタイミングで所定期間ハイレベルと
なるU相用,V相用,W相用の第3のマスク信号(Mas
k3-U,Mask3-V,Mask3-W)を形成する第1〜第3のO
Rゲート29a〜29cと、上記3フェーズロジック部
28からの逆起電圧Ures ,Vres ,Wresをそれぞれ
反転して出力する第1〜第3のインバータ29d〜29
fを有している。
【0068】上記Uu信号形成部35は、上記逆起電圧
Ures ,第2のインバータ29eにより反転された逆起
電圧Vres 及び第3のインバータ29fにより反転され
た逆起電圧Wres が供給されるANDゲート35aと、
上記逆起電圧Ures ,第2のインバータ29eにより反
転された逆起電圧Vres 及び逆起電圧Wres が供給され
るANDゲート35bと、上記各ANDゲート35a,
35bの各出力の論理和を上記第1のコントロール信号
Uuとして出力するORゲート35cとで構成されてい
る。
【0069】上記Ui信号形成部36は、上記第1のイ
ンバータ29dにより反転された逆起電圧Ures ,上記
逆起電圧Vres 及び第3のインバータ29fにより反転
された逆起電圧Wres が供給されるANDゲート36a
と、上記第1のインバータ29dにより反転された逆起
電圧Ures ,上記逆起電圧Vres 及び逆起電圧Wresが
供給されるANDゲート36bと、上記各ANDゲート
36a,36bの各出力の論理和を上記第2のコントロ
ール信号Uiとして出力するORゲート36cとで構成
されている。
【0070】上記Vu信号形成部37は、上記第1のイ
ンバータ29dを介した逆起電圧Ures ,逆起電圧Vre
s 及び第3のインバータ29fにより反転された逆起電
圧Wres が供給されるANDゲート37aと、上記逆起
電圧Ures ,上記逆起電圧Vres 及び上記第3のインバ
ータ29fにより反転された逆起電圧Wres が供給され
るANDゲート37bと、上記各ANDゲート37a,
37bの各出力の論理和を上記第3のコントロール信号
Vuとして出力するORゲート37cとで構成されてい
る。
【0071】上記Vi信号形成部38は、上記第1のイ
ンバータ29dにより反転された逆起電圧Ures ,上記
第2のインバータ29eにより反転された逆起電圧Vre
s 及び逆起電圧Wres が供給されるANDゲート38a
と、上記逆起電圧Ures ,上記第2のインバータ29e
により反転された逆起電圧Vres 及び逆起電圧Wresが
供給されるANDゲート38bと、上記各ANDゲート
38a,38bの各出力の論理和を上記第4のコントロ
ール信号Viとして出力するORゲート38cとで構成
されている。
【0072】上記Wu信号形成部39は、上記第1のイ
ンバータ29dにより反転された逆起電圧Ures ,上記
第2のインバータ29eにより反転された逆起電圧Vre
s 及び逆起電圧Wres が供給されるANDゲート39a
と、上記第1のインバータ29dにより反転された上記
逆起電圧Ures ,上記逆起電圧Vres 及び上記逆起電圧
Wres が供給されるANDゲート39bと、上記各AN
Dゲート39a,39bの各出力の論理和を上記第5の
コントロール信号Wuとして出力するORゲート39c
とで構成されている。
【0073】上記Wi信号形成部40は、上記逆起電圧
Ures ,上記第2のインバータ29eにより反転された
逆起電圧Vres 及び上記第3のインバータ29fにより
反転された逆起電圧Wres が供給されるANDゲート4
0aと、上記逆起電圧Ures,上記逆起電圧Vres 及び
上記第3のインバータ29fにより反転された逆起電圧
Wres が供給されるANDゲート40bと、上記各AN
Dゲート40a,40bの各出力の論理和を上記第6の
コントロール信号Wiとして出力するORゲート40c
とで構成されている。
【0074】上記第1のORゲート29aには、Vu信
号形成部37のANDゲート37bの出力と、Wu信号
形成部39のANDゲート39aの出力とが供給されて
おり、該各出力の論理和をとることにより第3のマスク
信号(Mask3-U)を形成して出力するようになってい
る。
【0075】上記第2のORゲート29bには、Uu信
号形成部35のANDゲート35aの出力と、Wu信号
形成部39のANDゲート39bの出力とが供給されて
おり、該各出力の論理和をとることにより第3のマスク
信号(Mask3-V)を形成して出力するようになってい
る。
【0076】上記第3のORゲート29cには、Vu信
号形成部37のANDゲート37aの出力と、Uu信号
形成部35のANDゲート35bの出力とが供給されて
おり、該各出力の論理和をとることにより第3のマスク
信号(Mask3-W)を形成して出力するようになってい
る。
【0077】このような構成を有するデコーダ部29
は、上記各逆起電圧Ures ,Vres ,Wres で構成され
る上述の第1〜第6の通電パターンに基づいて上記各相
の上層トランジスタ及び下層トランジスタをオンオフ制
御する第1〜第6のコントロール信号Uu〜Wiを形成
する。
【0078】すなわち、デコーダ部29に供給される各
逆起電圧Ures ,Vres ,Wres が図2(k)〜(m)
に示す第1の通電パターン(H,L,H)及び第2の通
電パターン(H,L,L)であるときは、上記Uu信号
形成部35からこの間ハイレベルとなる同図(r)に示
すような第1のコントロール信号Uuが出力される。同
じく、上記デコーダ部29に供給される各逆起電圧Ure
s ,Vres ,Wres が図2(k)〜(m)に示す第4の
通電パターン(L,H,L)及び第5の通電パターン
(L,H,H)であるときは、上記Ui信号形成部36
からこの間ハイレベルとなる同図(s)に示すような第
2のコントロール信号Uiが出力される。
【0079】また、デコーダ部29に供給される各逆起
電圧Ures ,Vres ,Wres が図2(k)〜(m)に示
す第3の通電パターン(H,H,L)及び第4の通電パ
ターン(L,H,L)であるときは、上記Vu信号形成
部37からこの間ハイレベルとなる同図(t)に示すよ
うな第3のコントロール信号Vuが出力される。同じ
く、上記デコーダ部29に供給される各逆起電圧Ures
,Vres ,Wres が図2(k)〜(m)に示す第1の
通電パターン(H,L,H)及び第6の通電パターン
(L,L,H)であるときは、上記Vi信号形成部38
からこの間ハイレベルとなる同図(u)に示すような第
4のコントロール信号Viが出力される。
【0080】また、デコーダ部29に供給される各逆起
電圧Ures ,Vres ,Wres が図2(k)〜(m)に示
す第5の通電パターン(L,H,H)及び第6の通電パ
ターン(L,L,H)であるときは、上記Wu信号形成
部39からこの間ハイレベルとなる同図(v)に示すよ
うな第5のコントロール信号Wuが出力される。同じ
く、上記デコーダ部29に供給される各逆起電圧Ures
,Vres ,Wres が図2(k)〜(m)に示す第2の
通電パターン(H,L,L)及び第3の通電パターン
(H,H,L)であるときは、上記Wi信号形成部40
からこの間ハイレベルとなる同図(w)に示すような第
6のコントロール信号Viが出力される。
【0081】このようにして形成された各コントロール
信号Uu〜Wiは、それぞれ後に説明するアウトプット
コントローラ30に供給される。
【0082】また、上記第1のORゲート29aは、V
u信号形成部37のANDゲート37bの出力と、Wu
信号形成部39のANDゲート39aの出力との論理和
をとることにより、図2(o)に示すような上記逆起電
圧Ures の変化のタイミングで所定期間ハイレベルとな
る第3のマスク信号(Mask3-U)を形成し、これを上記
3フェーズロジック部28に供給する。
【0083】上記第2のORゲート29bは、Uu信号
形成部35のANDゲート35aの出力と、Wu信号形
成部39のANDゲート39bの出力との論理和をとる
ことにより図2(p)に示すような上記逆起電圧Vres
の変化のタイミングで所定期間ハイレベルとなる第3の
マスク信号(Mask3-V)を形成し、これを上記3フェー
ズロジック部28に供給する。
【0084】上記第3のORゲート29cは、Vu信号
形成部37のANDゲート37aの出力と、Uu信号形
成部35のANDゲート35bの出力との論理和をとる
ことにより図2(q)に示すような第3のマスク信号
(Mask3-W)を形成し、これを上記3フェーズロジック
部28に供給する。
【0085】すなわち、上記各ORゲート29a〜29
cは、それぞれ各通電パターンに基づいて、次に逆起電
圧Ures ,Vres ,Wres のどのエッジがくるのかを予
測し、これを上記各第3のマスク信号(Mask3-U,Mas
k3-V,Mask3-W)として3フェーズロジック部28に供
給する。
【0086】次に、上記3フェーズロジック部28は、
図11に示すように上記図1に示した比較器2からの各
比較出力である逆起電圧U,V,Wのうち、該逆起電圧
UをサンプリングするUサンプリング回路45と、上記
Uサンプリング回路45でサンプリングされた逆起電圧
Uを保持するU用レジスタ28iと、3相モータ1の逆
回転が検出されたときに上記エッジディテクタ22から
のInvert信号によりU用レジスタ28iの内容を反転制
御し、或いは、ロータが回転しなかった場合に上記スタ
ータ部24からのStep 信号によりU用レジスタ28i
の通電パターンを次の通電パターンとする(ステップ送
り)U用レジスタ制御回路46とを有している。
【0087】また、上記3フェーズロジック部28は、
上記逆起電圧VをサンプリングするVサンプリング回路
47と、上記Vサンプリング回路47でサンプリングさ
れた逆起電圧Vを保持するV用レジスタ28jと、3相
モータ1の逆回転が検出されたときに上記Invert信号に
よりV用レジスタ28jの内容を反転制御し、或いは、
ロータが回転しなかった場合に上記Step 信号によりV
用レジスタ28jの通電パターンを次の通電パターンと
する(ステップ送り)V用レジスタ制御回路48とを有
している。
【0088】また、上記3フェーズロジック部28は、
上記逆起電圧WをサンプリングするWサンプリング回路
49と、上記Wサンプリング回路49でサンプリングさ
れた逆起電圧Wを保持するW用レジスタ28kと、3相
モータ1の逆回転が検出されたときに上記Invert信号に
よりW用レジスタ28kの内容を反転制御し、或いは、
ロータが回転しなかった場合に上記Step 信号によりW
用レジスタ28kの通電パターンを次の通電パターンと
する(ステップ送り)W用レジスタ制御回路50とを有
している。
【0089】また、上記3フェーズロジック部28は、
上記デコーダ部29からの第3のマスク信号(Mask3-
U)及びタイムディレイ部23からのDelayT信号に基
づいて上記Uサンプリング回路45におけるサンプリン
グのタイミング制御を行う第1のANDゲート28a
と、上記デコーダ部29からの第3のマスク信号(Mas
k3-V)及び上記DelayT信号に基づいて上記Vサンプリ
ング回路47におけるサンプリングのタイミング制御を
行う第2のANDゲート28bと、上記デコーダ部29
からの第3のマスク信号(Mask3-W)及び上記DelayT
信号に基づいて上記Wサンプリング回路49におけるサ
ンプリングのタイミング制御を行う第3のANDゲート
28cと、上記各レジスタ制御回路46,48,50の
ステップ送りを制御するORゲート28gとを有してい
る。
【0090】上記Uサンプリング回路45は、上記逆起
電圧U,第1のANDゲート28aの出力及びインバー
タ45cを介したORゲート28gからの反転出力が供
給されるANDゲート45aと、インバータ45cを介
した第1のANDゲート28aからの反転出力,U用レ
ジスタ28iからの出力及びインバータ45eを介した
ORゲート28gからの反転出力が供給されるANDゲ
ート45dとで構成されている。
【0091】上記U用レジスタ制御回路46は、インバ
ータ46cを介したW用レジスタ28kからの反転出
力,ORゲート28gの出力及び上記Step 信号が供給
されるANDゲート46aと、上記Invert信号,ORゲ
ート28gの出力及びインバータ46dを介したU用レ
ジスタ28iの反転出力が供給されるANDゲート46
bとで構成されている。
【0092】上記Vサンプリング回路47は、上記逆起
電圧V,第2のANDゲート28bの出力及びインバー
タ47cを介したORゲート28gからの反転出力が供
給されるANDゲート47aと、インバータ47dを介
した第2のANDゲート28bからの反転出力,V用レ
ジスタ28jからの出力及びインバータ47eを介した
ORゲート28gからの反転出力が供給されるANDゲ
ート47dとで構成されている。
【0093】上記V用レジスタ制御回路48は、インバ
ータ48cを介したU用レジスタ28iからの反転出
力,ORゲート28gの出力及び上記Step 信号が供給
されるANDゲート48aと、上記Invert信号,ORゲ
ート28gの出力及びインバータ48dを介したV用レ
ジスタ28jの反転出力が供給されるANDゲート48
bとで構成されている。
【0094】上記Wサンプリング回路49は、上記逆起
電圧W,第3のANDゲート28cの出力及びインバー
タ49cを介したORゲート28gからの反転出力が供
給されるANDゲート49aと、インバータ49dを介
した第3のANDゲート28cからの反転出力,W用レ
ジスタ28kからの出力及びインバータ49eを介した
ORゲート28gからの反転出力が供給されるANDゲ
ート49dとで構成されている。
【0095】上記W用レジスタ制御回路50は、インバ
ータ50cを介したV用レジスタ28jからの反転出
力,ORゲート28gの出力及び上記Step 信号が供給
されるANDゲート50aと、上記Invert信号,ORゲ
ート28gの出力及びインバータ50dを介したW用レ
ジスタ28kの反転出力が供給されるANDゲート50
bとで構成されている。
【0096】そして、上記3フェーズロジック部28
は、上記Uサンプリング回路45のANDゲート45
a,45d及びU用レジスタ制御回路46のANDゲー
ト46a,46bの各出力の論理和をとって上記U用レ
ジスタ28iに供給する第1のORゲート28dと、上
記Vサンプリング回路47のANDゲート47a,47
b及びV用レジスタ制御回路48のANDゲート48
a,48bの各出力の論理和をとって上記V用レジスタ
28jに供給する第2のORゲート28eと、上記Wサ
ンプリング回路49のANDゲート49a,49b及び
W用レジスタ制御回路50のANDゲート50a,50
bの各出力の論理和をとって上記W用レジスタ28kに
供給する第3のORゲート28fとを有している。
【0097】このような構成を有する3フェーズロジッ
ク部28は、上記各サンプリング回路49により、図2
(i)に示す電気角で30度遅れたDelayT信号と、同
図(o)〜(q)に示す各第3のマスク信号(Mask3-
U,Mask3-V,Mask3-W)とが一致したタイミングで各
逆起電圧U,V,Wをサンプリングし、これらを各OR
ゲート28d〜28fを介して各レジスタ28i〜28
kに供給する。これにより、変化があらわれる相コイル
の逆起電圧のみをサンプリングすることができ、これ以
外の相コイルの逆起電圧は、上記各レジスタ28i〜2
8kにより保持される。従って、上記各レジスタ28i
〜28kからは、以下に説明するInvert信号或いはSte
p 信号が供給されない限り、それぞれ保持されている図
2(k)〜(m)に示すような逆起電圧U,V,Wのサ
ンプル出力である逆起電圧Ures,Vres,Wres がそのま
ま出力されることとなる。
【0098】上記各逆起電圧U,V,Wの取り込みを上
記コモン電圧COMとのゼロクロスポイントで行うと、
モータの起動時や低回転時等の逆起電圧の値が小さいと
きに誤った相コイルに通電しモータがいつまでも回転し
なかったり、回転数が減少或いは停止する等の不都合を
生ずるのであるが、当該モータ駆動装置は、上記各逆起
電圧U,V,Wの取り込みを上記DelayT信号によりゼ
ロクロスポイントから電気角で30度遅れたタイミング
で行うようにしているため、該各逆起電圧U,V,Wを
正確に取り込むことができ、このような不都合を防止す
ることができる。
【0099】次に、誤った相コイルに通電した場合や回
転が停止している状態では、上述のようにスタータ部2
4に上記Flug信号が供給されないため、該スタータ
部24の各カウンタ24a〜24eにより上記インター
ナルクロックが32カウントされ、次の通電パターンと
するためのStep 信号が出力される。
【0100】上記3フェーズロジック部28は、このS
tep 信号が供給されると、上記各レジスタ制御回路4
6,48,50がそれぞれ動作状態となり、インバータ
46cを介した上記W用レジスタ28kからの反転出力
がU用レジスタ制御回路46からU用レジスタ28iに
供給され、インバータ48cを介した上記U用レジスタ
28iからの反転出力がV用レジスタ制御回路48から
V用レジスタ28iに供給され、インバータ50cを介
した上記V用レジスタ28jからの反転出力がW用レジ
スタ制御回路50からW用レジスタ28kに供給され
る。
【0101】これにより、上記各レジスタ28i〜28
kからの出力を次の通電パターンの出力とすることがで
きる(ステップ送り)。このようなステップ送りは、上
記3相モータ1が起動され、上記Step 信号が供給され
なくなるまで続けられる。これにより、起動時に確実に
回転を開始させることができ、起動特性を改善すること
ができる。
【0102】次に、上記エッジディテクタ22におい
て、通常とは逆方向の回転時であることが検出されると
上記Invert信号が出力される。上記3フェーズロジック
部28は、このInvert信号が供給されると、上記各レジ
スタ制御回路46,48,50がそれぞれ動作状態とな
り、インバータ46dを介した上記U用レジスタ28i
からの反転出力が該U用レジスタ28iに供給され、イ
ンバータ48dを介した上記V用レジスタ28jからの
反転出力が該V用レジスタ28jに供給され、インバー
タ50dを介した上記W用レジスタ28kからの反転出
力が該W用レジスタ28Wに供給される。
【0103】これにより、上記各レジスタ28i〜28
kからの出力を全て逆方向の回転用に反転して出力する
ことができる。従来は、逆方向回転時となると、検出さ
れた各逆起電圧とコモン電圧COMとの比較出力を単に
極性反転して出力していたため、正確な通電タイミング
に支障をきたす問題があった。しかし、当該モータ駆動
装置では、DelayT信号によりゼロクロスポイントから
30度遅れたタイミングで各逆起電圧をサンプリングす
るようにしているため、逆方向回転時においても正確な
タイミングで各逆起電圧をサンプリングして各レジスタ
28i〜28kに保持することができる。そして、該逆
方向回転時に、上記Invert信号に基づいて各レジスタ2
8i〜28kの内容を極性反転して出力するようにして
いるため、該逆方向回転時に正確なタイミングで検出さ
れた逆起電圧Ures ,Vres ,Wres を出力することが
でき、正確な通電タイミングで3相モータ1を逆方向回
転制御することができる。
【0104】このように上記3フェーズロジック部28
で形成された上記各逆起電圧Ures,Vres ,Wres
は、それぞれ上述のデコーダ部29に供給され、該デコ
ーダ部29において、上記各相の上層トランジスタ及び
下層トランジスタをオンオフ制御するための第1〜第6
のコントロール信号Uu〜Wiに分離されアウトプット
コントローラ30に供給される。
【0105】ここで、図5に示すように上記タイミング
コントローラ27は、上記両波整流回路3からのリバー
ス信号(Reverse),中央演算ユニット(CPU)等で
形成されたモータのオンオフ制御するためのモータオン
オフ制御信号(MON/OFF),PLL回路25からのシス
テムクロック(PLL Out 信号),オシレータ26からの
例えば500KHzのメインクロック(Main Clock)及
びPWM回路7からのPWM信号(PWM in)に基づい
て、各種タイミング信号を形成するようになっている。
【0106】上記PLL回路25は、図12に示すよう
な構成を有しており、位相比較器55において、上記エ
ッジディテクタ22から供給されるSD Exor 信号の位相
と、電圧可変型発振器(VCO)57から出力されるシ
ステムクロック(PLL Out 信号)を、1/Nカウンタ5
8で例えば8分周或いは16分周した分周信号(Fi
n)の位相とを比較する。そして、この位相比較出力を
ローパスフィルタ56を介してVCO57に供給して該
VCO57を発振駆動する。これにより、上記SDExor
信号に同期したPLL Out 信号を形成して上記タイミング
コントローラ27に供給することができる。
【0107】上記タイミングコントローラ27は、図1
3に示すようにオシレータ26からのメインクロックを
2カウントする第1のカウンタ61aと、上記第1のカ
ウンタ61aからのカウント出力Q1を2カウントする
第2のカウンタ61bと、上記第1のカウンタ61aか
らのカウント出力Q1及び第2のカウンタ61bからの
カウント出力Q2との論理積をとるANDゲート62a
と、上記ANDゲート62からの出力を2カウントする
第3のカウンタ61cと、上記カウント出力Q1,Q2
及び第3のカウンタ61cからのカウント出力Q3の論
理積をとるANDゲート62bと、上記ANDゲート6
2bからの出力を2カウントしてカウント出力Q4を出
力する第4のカウンタ61dとを有している。この各カ
ウンタ61a〜61dは、全体で16進むカウンタを構
成しており、最終的に得られるカウント出力Q4は、メ
インクロックを16分周したものとなっている。
【0108】また、上記タイミングコントローラ27
は、上記カウント出力Q1,インバータ63aにより反
転されたカウント出力Q2,カウント出力Q3及びカウ
ント出力Q4の論理積をとるANDゲート64aと、イ
ンバータ63bにより反転されたカウント出力Q1及び
カウント出力Q2〜Q4の論理積をとるANDゲート6
4bと、カウント出力Q1〜Q4の論理積をとるAND
ゲート64cとを有している。
【0109】また、上記タイミングコントローラ27
は、上記PWM回路7からのPWM信号(PWM in )
及び上記ANDゲート64bの出力の論理積をとるAN
Dゲート65aと、インバータ65cにより反転された
ANDゲート64bの出力及びDフリップフロップ66
の出力との論理積をとるANDゲート65bと、各AN
Dゲート65a,65bの論理和をとるORゲート65
dと、該ORゲート65dの出力をメインクロックに基
づいて同期化するDフリップフロップ66と、該Dフリ
ップフロップ66の出力及びDフリップフロップ74に
おいて上記両波整流回路3からのリバース信号に基づい
て形成された逆方向通電を行うためのRev信号の論理
和をとることにより、後に説明するショートブレーキと
逆方向通電ブレーキとを切り換えるためのブレーキ切り
換え信号(PWM反転Short/Rev )を形成して出力する
ORゲート68とを有している。
【0110】また、上記タイミングコントローラ27
は、上記モータオンオフ制御信号(MON/OFF)及びAN
Dゲート64cの出力の論理積をとるANDゲート69
aと、インバータ69cにより反転されたANDゲート
64cの出力及びDフリップフロップ70の出力の論理
積をとるANDゲート69bと、各ANDゲート69
a,69bの各出力の論理和をとるORゲート69d
と、該ORゲート69dの出力をメインクロックに基づ
いて同期化するDフリップフロップ70と、該Dフリッ
プフロップ70からの出力及びインバータ72fからの
反転出力の論理積をとることにより、後に説明する貫通
電流を防止するためのアウトプットオープン信号を形成
して出力するANDゲート71とを有している。
【0111】また、上記タイミングコントローラ27
は、インバータ72cにより反転されたDフリップフロ
ップ74からの反転Rev信号及びDフリップフロップ
75からの出力の論理積をとるANDゲート72aと、
上記Dフリップフロップ74からのRev信号及びイン
バータ72dにより反転されたDフリップフロップ75
からの反転出力の論理積をとるANDゲート72bと、
各ANDゲート72a,72bの各出力の論理和をとる
ORゲート72eと、上記ORゲート72eの出力を反
転して上記ANDゲート71に供給するインバータ72
fとを有している。
【0112】また、上記タイミングコントローラ27
は、両波整流回路3から供給されるリバース信号及びA
NDゲート64aの出力の論理積をとるANDゲート7
3aと、インバータ73cにより反転されたANDゲー
ト64aの反転出力及び上記Rev信号の論理積をとる
ANDゲート73bと、上記各ANDゲート73a,7
3bの各出力の論理和をとるORゲート73dと、上記
メインクロックに基づいて上記ORゲート73dからの
出力を同期化することによりRev信号を形成するDフ
リップフロップ74と、同様に上記メインクロックに基
づいて上記Dフリップフロップ74からのRev信号を
同期化するDフリップフロップ75とを有している。
【0113】また、上記タイミングコントローラ27
は、上記ANDゲート64bからの出力をメインクロッ
クに基づいて同期化することによりSaw WaveL信号を形
成するDフリップフロップ76と、上記Dフリップフロ
ップ76からのSaw WaveL信号を反転することによりSa
w WaveH信号を形成して出力するインバータ77とを有
している。このSaw WaveL信号及びSaw WaveH信号は、
Saw Waveタイミング信号として上記PWM回路7に供給
される。
【0114】また、上記タイミングコントローラ27
は、上記PLL回路25からのPLL Out 信号及びAND
ゲート64からの出力の論理積をとるANDゲート78
aと、インバータ78cにより反転されたANDゲート
64cの反転出力及びDフリップフロップ79の出力の
論理積をとるANDゲート78bと、上記各ANDゲー
ト78a,78bの論理和をとるORゲート78dと、
該ORゲート78dの出力をメインクロックに基づいて
同期化するDフリップフロップ79とを有している。
【0115】また、上記タイミングコントローラ27
は、上記Dフリップフロップ79の出力をメインクロッ
クに基づいて同期化するDフリップフロップ80と、上
記Dフリップフロップ79からの出力及びインバータ8
1bにより反転されたDフリップフロップ80からの反
転出力の論理積をとることにより、逆起電圧を検出する
ためのPWM on 信号を形成して出力するANDゲート
81aと、該ANDゲート81aからのPWM on 信号
を反転することによりインターナルクロックを形成して
出力するインバータ81cとを有している。
【0116】このような構成を有するタイミングコント
ローラ27において、まず、図14(a)に示すような
メインクロックが第1のカウンタ61aに供給される
と、該第1のカウンタ61aは、これを2カウントして
同図(b)に示すようなメインクロックを1/2分周し
たカウント出力Q1を形成し、これを第2のカウンタ6
1bに供給する。上記第2のカウンタ61bは、上記カ
ウント出力Q1を2カウントすることにより、図2
(c)に示すようなメインクロックを1/4分周したカ
ウント出力Q2を形成し、これをANDゲート62aを
介して第3のカウンタ61cに供給する。上記第3のカ
ウンタ61cは、上記カウント出力Q2を2カウントす
ることにより、図2(d)に示すようなメインクロック
を1/8分周したカウント出力Q3を形成し、これをA
NDゲート62bを介して第4のカウンタ61dに供給
する。上記第4のカウンタ61dは、上記カウント出力
Q3を2カウントすることにより、図2(e)に示すよ
うなメインクロックを1/16分周したカウント出力Q
4を形成する。この各カウント出力Q1〜Q4は、それ
ぞれANDゲート64cに供給される。また、上記カウ
ント出力Q1は、インバータ63により反転されAND
ゲート64bに供給され、残るカウント出力Q3〜Q4
は、そのまま該ANDゲート64bに供給される。
【0117】このように、第1〜第4のカウンタ61a
〜61bを用いてメインクロックを分周することによ
り、メインクロックに同期した異なる周波数のカウント
出力Q1〜Q4を形成することができる。このため、メ
インクロックに同期した所望のタイミングを簡単に得る
ことができる。
【0118】上記ANDゲート64bは、上記インバー
タ63により反転されたカウント出力Q1及び各カウン
ト出力Q3〜Q4の論理積をとり、これをDフリップフ
ロップ76に供給する。上記Dフリップフロップ76
は、上記ANDゲート64bからの出力をメインクロッ
クに基づいて同期化し、該ANDゲート64bからの出
力がローレベルとなるタイミングでSaw WaveL信号を出
力するとともに、これをインバータ77に供給する。上
記インバータ77は、上記Saw WaveL信号を反転するこ
とにより、上記ANDゲート64bからの出力がハイレ
ベクとなるタイミングでSaw WaveH信号を出力する。こ
のようなSaw WaveL信号及びSaw WaveH信号は、図14
(f)に示すようにカウント出力Q4の立ち下がりエッ
ジから1メインクロック分の立ち下がり幅を有するSaw
Wave Timming信号として図1に示すPWM回路7に供給
される。
【0119】上記PWM回路7は、その内部に鋸波発生
部を有しており、上記Saw Wave Timming信号が供給され
ると、これに基づいて該Saw Wave Timming信号のパルス
幅間に鋸波形状となる、図14(g)に示すような鋸波
(Saw Wave)を形成する。この鋸波の周波数は、上記メ
インクロックの1/16周期となる。そして、上記PW
M回路7は、図14(g)に示すように、上記鋸波と上
記比較器4からの比較出力Verrとを比較し、この比
較結果を同図(k)に示すようなPWM in 信号(PW
M Carrier)として図5に示すアウトプットコントロー
ラ30に供給するとともに、上記図13に示すANDゲ
ート65aに供給する。なお、このPWM回路7におけ
る比較処理は、上記比較出力Verrを上記Saw Wave T
imming信号によりパルス幅変調していることを示す。
【0120】一方、上記ANDゲート64cは、上記各
カウント出力Q1〜Q4の論理積をとることにより、メ
インクロックを16カウントする毎に(カウント値が1
となる毎に)ハイレベルとなる図14(h)に示すよう
な同期タイミング信号(Syncronus Timming 信号)を形
成して出力する。
【0121】インバータ78c,ANDゲート78a,
78b,ORゲート78d,Dフリップフロップ79,
80,インバータ81d及びANDゲート81aは、上
記同期タイミング信号により、上記PLL回路25から
供給される図14(i)に示すようなPLL Out 信号を同
期化する。これにより、上記ANDゲート81aを介し
て、図14(g),(k)に示すようにPWM in 信号
のパルス幅が最小となるタイミング(上記メインクロッ
クのカウント値が1となるタイミング)で1インターナ
ルクロック分ハイレベルとなる、図14(l)に示すよ
うなPWM on信号が出力される。このPWM on 信号
は、PWMがオン区間であることを示すものであり、後
に説明するアウトプットコントローラ30に供給され、
逆起電圧のサンプルホールドに用いられる。
【0122】また、このPWM on 信号は、インバータ
81cに供給される。上記インバータ81cは、上記P
WM on 信号を反転することにより、図14(j)に示
すようなインターナルクロックを形成し、これを上記マ
スク回路21,エッジディテクタ22,タイムディレイ
部23,スタータ部24及び3フェーズロジック部28
に供給する。
【0123】なお、上記PWM on 信号(及びインター
ナルクロック)のパルス幅は、上記図1に示す逆起電圧
の比較器2の追従可能となるようなパルス幅(スピー
ド)に設定されている。
【0124】次に、上述のように上記3相モータ1の回
転数が規定以上に速くなり、例えばサーボ制御系等から
供給される回転サーボ信号が、回転数を落とすためにマ
イナス入力となると、上記両波整流回路3からこの間、
図15(i)に示すようなリバース信号(Reverse)が
出力される。このリバース信号は、逆方向通電を行い3
相モータ1に回転ブレーキをかけるための信号であり、
ANDゲート64aの出力が供給されるANDゲート7
3aに供給される。
【0125】上記ANDゲート73a,73b,インバ
ータ73c,ORゲート73d及びDフリップフロップ
74は、上記リバース信号から、図15(a)に示すメ
インクロックを16カウントするタイミングに同期した
信号である同図(j)に示すようなRev信号を形成
し、これを上記アウトプットコントローラ30に供給す
る。なお、このRev信号は、図15(g)に示す鋸波
(Saw Wave)の最大点に同期したタイミングの信号とな
る。
【0126】また、このDフリップフロップ74からの
Rev信号は、Dフリップフロップ75,インバータ6
7,インバータ72c及びANDゲート72bにそれぞ
れ供給される。上記Dフリップフロップ75は、メイン
クロックに基づいて上記Rev信号を同期化し、これを
ANDゲート72a及びインバータ72dを介してAN
Dゲート72bに供給する。
【0127】なお、この際におけるカウント出力Q1〜
Q4,Saw Wave Timming信号及びPWM in 信号の各タ
イミングは、それぞれ図15(b)〜(f)及び(h)
に示すようになっている。
【0128】次に、上記Rev信号は、3相モータ1に
逆方向通電を行い各相コイル1U,1V,1Wに電源供
給を行う各上層トランジスタ及び各下層トランジスタを
オンオフ制御するための信号であるが、該各上層トラン
ジスタ及び各下層トランジスタをRev信号によりオン
オフ制御すると、上層トランジスタ及び下層トランジス
タのスイッチングスピードの違いにより両トランジスタ
が共にオンする期間ができ、電流が該両トランジスタを
介して貫通するように流れる貫通電流が発生する。上記
各トランジスタの電流値は、各相コイル1U,1V,1
Wに供給する電流値として検出され、上記比較器4にお
いて比較出力Verrの形成に用いられるため、上記貫
通電流が発生すると3相モータ1の正確な回転駆動制御
に支障をきたす。このため、上記タイミングコントロー
ラ27は、このような場合に、上記各トランジスタを同
時にオフすることにより、上記貫通電流を防止するため
のアウトプットオープン信号(Output Open 信号)を形
成する。
【0129】すなわち、ANDゲート69a,69b,
インバータ69c,ORゲート69d,Dフリップフロ
ップ70,ANDゲート71,ANDゲート72a,7
2b,インバータ72c,72d,ORゲート72e,
インバータ72fは、CPU等から供給されるモータの
オンオフ制御をするためのモータオンオフ制御信号(M
ON/OFF)及び上記Rev信号に基づいて、該Rev信号
をメインクロックで同期微分することにより、該Rev
信号の立ち上がり及び立ち下がりのタイミングで2メイ
ンクロック分ハイレベルとなる図15(k)に示すよう
なOutput Open信号を形成し、これを上記アウトプット
コントローラ30に供給する。
【0130】なお、本実施例に係るモータ駆動装置で
は、上記各上層トランジスタ及び各下層トランジスタと
してバイポーラトランジスタを使用している。このた
め、上記Output Open 信号のパルス幅は、上記バイポー
ラトランジスタの特性に合わせて、例えば2μsec〜
4μsecとなるように設定されている(上記メインク
ロックの2パルス分)。
【0131】次に、上記タイミングコントローラ27
は、ANDゲート65a,65b,インバータ65c,
ORゲート65d,Dフリップフロップ66,Rev信
号を反転するインバータ67及びORゲート68によ
り、上記PWM回路7から供給される図16(h)に示
すようなPWM in 信号を、同図(a)〜(g)に示す
メインクロックを16カウントするタイミングでサンプ
リングすることにより、同図(i)に示すような3相モ
ータ1をブレーキ制御するためのPWM 反転Short/Rev 信
号を形成し、これを上記アウトプットコントローラ30
に供給する。後に説明するが、このPWM 反転Short/Rev
信号がローレベルのときには、モータの回転電流を利用
して逆トルクを発生させるためのショートブレーキが掛
かり、ハイレベルのときには、モータ外部より積極的に
電流を流して逆トルクを発生させる逆方向通電ブレーキ
が掛かるようになる。なお、上記PWM in 信号のサン
プリングタイミングは、図16(g)に示すようにPW
M変調におけるパルス幅が最大となるタイミングとなっ
ている。
【0132】次に上記アウトプットコントローラ30
は、図17に示すように上記デコーダ部29からの第1
〜第6のコントロール信号Uu〜Wiがそれぞれ供給さ
れ、これらをデコードして出力するUu信号形成部8
5,Ui信号形成部86,Vu信号形成部87,Vi信
号形成部88,Wu信号形成部89,Wi信号形成部9
0と、上記タイミングコントローラ27からのRev信
号を反転して出力するインバータ30aと、PWM in
信号及びPWM on 信号の論理和をとるORゲート30
bと、上記Output Open 信号を反転して出力するインバ
ータ30cと、上記PWM on 信号及びPWM 反転Short/
Rev 信号の論理和をとるORゲート30dと、上記第1
〜第6のコントロール信号Uu〜Wiの出力段にそれぞ
れ設けられたANDゲート91a,91b、ANDゲー
ト92a,92b及びANDゲート93a,93bで構
成されている。
【0133】上記Uu信号形成部85は、上記デコーダ
部29から供給される第1のコントロール信号Uu及び
上記インバータ30aを介したRev信号の論理積をと
るANDゲート85aと、上記デコーダ部29から供給
された第2のコントロール信号Ui及び上記Rev信号
の論理積をとるANDゲート85bと、上記各ANDゲ
ート85a,85bの各出力の論理和をとるORゲート
85cとで構成されている。
【0134】上記Ui信号形成部86は、上記デコーダ
部29から供給される第1のコントロール信号Uu及び
上記Rev信号の論理積をとるANDゲート86aと、
上記デコーダ部29から供給された第2のコントロール
信号Ui及び上記インバータ30aを介した上記Rev
信号の論理積をとるANDゲート86bと、上記各AN
Dゲート86a,86bの各出力の論理和をとるORゲ
ート86cとで構成されている。
【0135】上記Vu信号形成部87は、上記デコーダ
部29から供給される第3のコントロール信号Vu及び
上記インバータ30aを介したRev信号の論理積をと
るANDゲート87aと、上記デコーダ部29から供給
された第4のコントロール信号Vi及び上記Rev信号
の論理積をとるANDゲート87bと、上記各ANDゲ
ート87a,87bの各出力の論理和をとるORゲート
87cとで構成されている。
【0136】上記Vi信号形成部88は、上記デコーダ
部29から供給される第3のコントロール信号Vu及び
上記Rev信号の論理積をとるANDゲート88aと、
上記デコーダ部29から供給された第4のコントロール
信号Vi及び上記インバータ30aを介した上記Rev
信号の論理積をとるANDゲート88bと、上記各AN
Dゲート88a,88bの各出力の論理和をとるORゲ
ート88cとで構成されている。
【0137】上記Wu信号形成部89は、上記デコーダ
部29から供給される第5のコントロール信号Wu及び
上記インバータ30aを介したRev信号の論理積をと
るANDゲート89aと、上記デコーダ部29から供給
された第6のコントロール信号Wi及び上記Rev信号
の論理積をとるANDゲート89bと、上記各ANDゲ
ート89a,89bの各出力の論理和をとるORゲート
89cとで構成されている。
【0138】上記Wi信号形成部90は、上記デコーダ
部29から供給される第5のコントロール信号Wu及び
上記Rev信号の論理積をとるANDゲート90aと、
上記デコーダ部29から供給された第6のコントロール
信号Wi及び上記インバータ30aを介した上記Rev
信号の論理積をとるANDゲート90bと、上記各AN
Dゲート90a,90bの各出力の論理和をとるORゲ
ート90cとで構成されている。
【0139】そして、上記ANDゲート91aは、上記
Uu信号形成部85のORゲート85c及び上記各OR
ゲート30b,30dの論理積をとって第1のコントロ
ール信号Uuを出力し、上記ANDゲート91bは、上
記Ui信号形成部86のORゲート86c及び上記各O
Rゲート30b,30dの論理積をとって第2のコント
ロール信号Uiを出力するようになっている。
【0140】また、上記ANDゲート92aは、上記V
u信号形成部87のORゲート87c及び上記各ORゲ
ート30b,30dの論理積をとって第3のコントロー
ル信号Vuを出力し、上記ANDゲート92bは、上記
Vi信号形成部88のORゲート88c及び上記各OR
ゲート30b,30dの論理積をとって第4のコントロ
ール信号Viを出力するようになっている。
【0141】また、上記ANDゲート93aは、上記W
u信号形成部89のORゲート89c及び上記各ORゲ
ート30b,30dの論理積をとって第5のコントロー
ル信号Wuを出力し、上記ANDゲート93bは、上記
Wi信号形成部90のORゲート90c及び上記各OR
ゲート30b,30dの論理積をとって第6のコントロ
ール信号Wiを出力するようになっている。
【0142】このような構成を有するアウトプットコン
トローラ30は、上記各ANDゲート91a,91b、
ANDゲート92a,92b及びANDゲート93a,
93bにおいて、上記PWM回路7から供給されるPW
M in 信号に基づいて、上記第1〜第6のコントロール
信号Uu〜WiにPWM変調をかけて出力する。また、
これとともに、各相コイル1U,1V,1Wの各逆起電
圧を検出するためのPWM on 信号,貫通電流を防止す
るためのOutput Open 信号,ショートブレーキと逆方向
通電ブレーキとを切り換えるためのPWM 反転Short/Rev
信号及び逆方向通電を行うためのRev信号もPWM変
調をかけて出力する。
【0143】この第1〜第6のコントロール信号Uu〜
Wi(及びPWM on 信号,OutputOpen 信号,PWM 反
転Short/Rev 信号及びRev信号)は、それぞれ図1に
示すドライバ部10に供給される。
【0144】上記ドライバ部10は、図18に示すよう
に上記アウトプットコントローラ30からの第1〜第6
のコントロール信号Uu〜Wi(及びPWM on 信号,
Output Open 信号,PWM 反転Short/Rev 信号及びRev
信号)をそれぞれ所定の利得で増幅するバッファアンプ
94a〜94fと、各バッファアンプ94a〜94fの
出力段に設けられた抵抗95a〜95fとを有してい
る。
【0145】また、上記ドライバ部10は、上記抵抗9
5aにベースが接続された第1のコントロール信号Uu
用の上層トランジスタ96aと、上記抵抗95bにベー
スが接続された第2のコントロール信号Ui用の下層ト
ランジスタ96bと、上記抵抗95cにベースが接続さ
れた第3のコントロール信号Vu用の上層トランジスタ
97aと、上記抵抗95dにベースが接続された第4の
コントロール信号Vi用の下層トランジスタ97bと、
上記抵抗95eにベースが接続された第5のコントロー
ル信号Wu用の上層トランジスタ98aと、上記抵抗9
5fにベースが接続された第6のコントロール信号Wi
用の下層トランジスタ98bとを有している。
【0146】上記各上層トランジスタ96a,97a,
98aの各コレクタは、それぞれ電源電圧VCCに接続
されており、各下層トランジスタ96b,97b,98
bは、3相モータ1の各相コイル1U,1V,1Wに供
給する電流値を検出するための電流検出用抵抗11にそ
れぞれ接続されている。また、上記各上層トランジスタ
96a,97a,98aの各エミッタは、それぞれ各下
層トランジスタ96b,97b,98bのコレクタに接
続されており、各上層トランジスタ96a,97a,9
8aの各エミッタと、各下層トランジスタ96b,97
b,98bのコレクタとの接続点から3相モータ1の各
相コイル1U,1V,1Wに供給する駆動電圧を取り出
すようになっている。
【0147】このような構成を有するドライバ部10
は、上記第1〜第6のコントロール信号が供給される
と、これに応じて各上層トランジスタ96a,97a,
98a及び各下層トランジスタ96b,97b,98b
がそれぞれオンオフ制御される。そして、この各上層ト
ランジスタ96a,97a,98a及び各下層トランジ
スタ96b,97b,98bのオンオフ制御に応じた電
源電圧VCCが、上記各接続点から取り出され、これら
が駆動電圧U,V,Wとして図1に示す3相モータ1の
各相コイル1U,1V,1Wにそれぞれ供給される。
【0148】上記各相コイル1U,1V,1Wにそれぞ
れ供給される駆動電流は、それぞれ上記電流検出抵抗1
1により電圧のかたちで検出される。この電流検出抵抗
11により検出された駆動電圧は、それぞれ抵抗5及び
コンデンサ6からなる積分回路で積分処理され上記比較
器4に供給される。上記比較器4は、上述のように上記
積分処理された駆動電圧と上記基準値Vrecとを比較
し、この比較出力VerrをPWM回路7に供給する。
上記PWM回路7は、上述のように上記Saw Wave Timmi
ng信号に基づいて形成された鋸波と上記比較出力Ver
rとを比較し、この比較結果をPWM in 信号(PWM
Carrier)としてロジック部9に供給する。これによ
り、上記ロジック部9において、上記PWM in 信号に
応じた第1〜第6のコントロール信号を形成することが
でき、上記3相モータ1をPWM in 信号により直接的
に回転駆動するダイレクトPWM駆動を行うことができ
る。また、上記各相コイル1U,1V,1Wにそれぞれ
発生する逆起電圧に基づいてロータの回転位置を検出し
て該各相コイル1U,1V,1Wへの通電状態を切り換
え制御することができるため、ホール素子等の回転位置
検出手段を設けることなく、3相モータ1を回転制御す
ることができる(センサレス駆動)。
【0149】次に、本実施例に係るモータ駆動装置の動
作を通して説明すると、まず、通常回転時においては、
上記比較器2において上記図2(a)に示すような各逆
起電圧Uin,Vin,Winとコモン電圧COMとを比較
し、同図(b)〜(d)に示すような比較出力U,V,
Wを形成して上記図1に示すロジック部9に供給する。
上記ロジック部9は、上記各比較出力U,V,Wの排他
的論理和をとることにより図2(f)に示すようなExor
信号を形成する。Exor信号には、通電切り換えのタイミ
ングでキックバックノイズが重畳しているため、上記ロ
ジック部9は、このキックバックノイズの発生タイミン
グ(通電切り換えのタイミング)で形成した、図2
(j)に示すような所定パルス幅の第1のマスク信号に
よりこのキックバックノイズをマスク処理し、同図
(f)に示すようなMasked Exor 信号を形成する。
【0150】次に、上記ロジック部9は、図2(h)に
示すインターナルクロックを用いて上記Masked Exor
信号を同期微分し同図(g)に示すようなSD Exor 信号
を形成するとともに、このSD Exor 信号をトリガとして
電気角で30度遅れた図2(i)に示すようなDelayT
信号を形成し、このDelayT信号のタイミングで上記比
較器2からの各比較出力U,V,Wのいずれかをサンプ
リングしてUres ,Vres ,Wres を形成する。このU
res ,Vres ,Wres は、上記各レジスタ28i,28
j,28kに保持されるが、この際、Ures ,Vres ,
Wres をデコードして形成した図2(o)〜(g)に示
すような第3のマスク信号により逆起電圧を取り込む相
だけをサンプルホールドする。これにより、上記各レジ
スタ28i,28j,28kからは、図2(k)〜
(m)に示すようなUres ,Vres ,Wres が出力され
る。
【0151】次に、上記デコーダ部29が、上記Ures
,Vres ,Wres から各相コイルの上層トランジスタ
及び下層トランジスタをオンオフ制御するための、図2
(r)〜(W)に示すような駆動電圧Uu,Ui,V
u,Vi,Wu,Wiを形成してアウトプットコントロ
ーラ30に供給し、このアウトプットコントローラ30
が、上記駆動電圧Uu,Ui,Vu,Vi,Wu,Wi
に、上記Rev信号,Output Open 信号,PWM on 信
号及びPWM 反転Short/Rev 信号を重畳して上記ドライバ
部10に供給する。上記ドライバ部10は、上記駆動電
圧Uu,Ui,Vu,Vi,Wu,Wiにより各相用の
上層トランジスタ及び下層トランジスタがオンオフ制御
されることにより形成された駆動電圧U,V,Wにより
上記3相モータ1を回転駆動する。
【0152】次に、このような通常回転時におけるPW
M動作を説明すると、まず、上記3相モータ1の各相コ
イル1U,1V,1Wからは図19(a)に示すような
逆起電圧Uin,Vin,Winがそれぞれ発生する。このう
ち、上記逆起電圧Winを拡大してみると図19(b)に
示すようになっている。そして、ダイレクトPWM駆動
を行うと上記逆起電圧Winが、図19(d)に示すSaw
Wave Timming信号と、同図(e)に示す鋸波(Saw Wav
e)及び比較器4からの比較出力Verrにより形成さ
れた同図(f)に示すようなPWM in 信号(PWM C
arrier)により分断され、上記各逆起電圧Uin,Vin,
Winが供給される比較器2からの比較出力W(及びU,
V)もこれに応じて図19(g)に示すように分断され
る。
【0153】ここで、上記図19(c)に示すようにP
WM in 信号がオン状態のときには逆起電圧Win(及び
Uin,Vin)があらわれ、PWM in 信号がオフ状態の
ときには、W相端子電圧(及びU相,V相端子電圧)は
マイナスレベルに、また、コモン電圧COMはグランド
レベルまで落ち込む。このため、上記PWM in 信号が
オフ状態のときには逆起電圧の検出が不可能となるので
あるが、逆にいえば、これはPWM in 信号がオン状態
のときには逆起電圧の検出が可能であることを示してい
る。
【0154】そこで、上記タイミングコントローラ27
は、上述のようにPWM in 信号のパルス幅が最小とな
る位置で同期微分された図19(h)に示すようなイン
ターナルクロックを形成する。このインターナルクロッ
クは上記PWM in 信号のオン区間に同期している。そ
して、このインターナルクロックを用いて同図(g)に
示す比較出力W(及びU,V)をサンプリングするとと
もに、このサンプル出力を上記図11に示したW用レジ
スタ28k(及びU用レジスタ28i,V用レジスタ2
8j)でサンプルホールドして出力する。
【0155】これにより、上記比較出力W(及びU,
V)が上記PWM in 信号により分断されていても、図
19(i)に示すような分断の生じていない波形の比較
出力W(W用レジスタ28kの出力Wress)を形成する
ことができる。このため、PWM駆動にも関わらず逆起
電圧Uin,Vin,Winの検出を可能とすることができ、
当該モータ駆動装置のようなセンサレス方式のモータ駆
動装置においても、ダイレクトPWM駆動を可能とする
ことができる。このため、上記PWM in 信号を電圧に
変換する電圧変換回路を省略することができる。また、
起動時に自己発振して回転が開始されないような不都合
を防止して起動特性を改善することができる。
【0156】また、上記DelayT信号をに基づいて各逆
起電圧Uin,Vin,Winをサンプリングするようにして
いるため、各逆起電圧Uin,Vin,Winとコモン電圧C
OMとのゼロクロスポイントから所定時間の遅延された
位置で、該各逆起電圧Uin,Vin,Winをサンプリング
することができる。このため、ゼロクロスポイントで逆
起電圧の取り込みを行うよりも、確実に逆起電圧の取り
込みを行うことができ、スムーズに回転を立ち上がらせ
ることができる。
【0157】また、上記サンプリングにより逆起電圧が
検出されなかった場合、すなわち、3相モータ1が回転
しなかった場合は、上記Step 信号により通電パターン
を1つ進めて次の通電パターンに制御するようにしてい
るため、確実に3相モータ1を起動することができる。
【0158】また、上記第1のマスク信号によりキック
バックノイズをマスク処理してExor信号を形成するよう
にしているため、正確に各逆起電圧とコモン電圧COM
とのゼロクロスポイントを検出することができ、正確に
逆起電圧を取り込むことができ、該キックバックノイズ
による誤動作を防止することができる。また、上記マス
ク処理によりキックバックノイズを除去することができ
るため、該キックバックノイズを除去するためのフィル
タ回路を省略することができる。そして、上記電圧変換
回路及びフィルタ回路を省略することができるため、部
品点数の削減及び構成の簡略化を通じて当該モータ駆動
装置のローコスト化を図ることができる。
【0159】さらに、上記通電パターンに基づいて次に
表れる通電パターンを予測し、実際に検出された通電パ
ターンが上記予測した通電パターンではなかった場合、
上記Invert信号で上記各レジスタ28(i)〜(k)の
内容を反転して出力するようにしているため、現在の回
転方向に応じた正確な通電を行うことができ、現在の回
転方向に対して逆方向に回転駆動してしまうような不都
合を防止することができる。
【0160】次に、このような通常回転制御から逆方向
通電ブレーキに切り換えたときの各部のタイミングは図
20に示すようになっている。
【0161】すなわち、上記両波整流回路3からリバー
ス信号が出力されると、上述のように上記リバース信号
に基づいて図20(b)に示すようなRev信号が形成
され、同図(a)に示すように上記Rev信号が立ち上
がるタイミングで逆方向通電ブレーキ動作に切り換わ
り、上記3相モータ1が逆方向通電されブレーキがかか
る。この逆方向通電ブレーキ時における各部の動作は、
図20(c)〜(x)及び図21(a)〜(w)に示す
ように、上述の通常回転時と何ら変わりはない。また、
この逆方向通電ブレーキ時におけるPWM動作も、図2
2(a)〜(i)に示すように上述の通常回転時と何ら
変わりはない。
【0162】従って、逆起電圧が変化するタイミングで
その相の逆起電圧のみをサンプリングし上記各レジスタ
28(i)〜(k)でサンプルホールドすることによ
り、正常な通電タイミングで逆方向通電ブレーキをかけ
ることができる。
【0163】次に、ショートブレーキと逆方向通電ブレ
ーキとの切り換えは、図16で説明したように、同図
(a)に示すメインクロックの16カウントのタイミン
グで(PWM変調でパルス幅が最大となるタイミング
で)、同図(h)に示すPWM in 信号をサンプリング
して行われる。そして、このサンプル出力である図16
(i)に示すPWM 反転Short/Rev 信号がローレベルのと
きにはショートブレーキが働き、該PWM 反転Short/Rev
信号がハイレベルのときには逆方向通電ブレーキが働
く。
【0164】具体的には、例えば図23においてUu用
の上層トランジスタ96a,Ui用の下層トランジスタ
96b及びVu用の上層トランジスタ97a,Vi用の
下層トランジスタ97bで説明すると、上記ショートブ
レーキ時には、V相コイル1Vから流れ出した電流は、
同図中実線で示すようにVi用の下層トランジスタ97
b,電流検出抵抗11及びダイオードDuを介してU相
コイル1Uに戻る。これにより、ショートブレーキがか
かることとなる。
【0165】また、逆方向通電ブレーキ時には、図23
中点線で示すように電源電圧VccからUu用の上層ト
ランジスタ96aを介して流れこんだ電流が、U相コイ
ル1U,V相コイル1V,Vi用の下層トランジスタ9
7b及び電流検出抵抗11を介して電源電圧Vccに戻
る。なお、いずれの場合でも電流は電流検出抵抗11を
通過するため、上述の電流制御は可能となる。
【0166】上記ショートブレーキは、モータの回転制
御用の電流を利用して逆トルクを発生させるパッシブな
ブレーキ方式であり、上記逆方向通電ブレーキは、モー
タの外部より積極的に電流を流し込んで逆トルクを発生
させるアクティブなブレーキ方式である。本実施例に係
るモータ駆動装置においては、このような特性の異なる
2つのブレーキを上記PWM 反転Short/Rev 信号により、
最初はショートブレーキを用いて徐々にブレーキをかけ
て回転速度を落とし、PWM変調でパルス幅が最大とな
ったときに逆方向通電ブレーキを用いて強力にブレーキ
をかけて回転速度を落とす等のようにスムーズに切り換
えて使用することができる。このため、リニアリティの
向上を図ることができ、例えば回転サーボのサーボロッ
クを高速化することができる等、応答特性の改善を図る
ことができる。
【0167】次に、上記図18に示すドライバ部10に
おいて、各層トランジスタ96a,96b,97a,9
7b,98a,98bは、それぞれ第1〜第6のコント
ロール信号Uu〜Wiによりオンオフ制御されるのであ
るが、それぞれオフ時に時間をかけて立ち下がる。これ
に対して立ち上がりも時間をかけて立ち上がればよいの
であるが、バイポーラトランジスタの特性上立ち上がり
は急峻に立ち上がる。このため、上層トランジスタ及び
下層トランジスタが同時にオンする期間が生じ、電源電
圧Vccからの電流が該上層トランジスタ及び下層トラ
ンジスタを介して一気に電流検出抵抗11に流れ込む貫
通電流が流れる。この貫通電流が流れると、当該モータ
駆動装置における正確な電流駆動に支障をきたす。
【0168】上記タイミングコントローラ27は、上記
貫通電流を防止するために、図15(i)に示す逆方向
通電ブレーキをかけるためのリバース信号に基づいて、
同図(a)に示すメインクロックの16カウントのタイ
ミングに同期した同図(j)に示すようなRev信号を
形成する。また、このRev信号を、PWM変調におけ
るパルス幅が最大となる位置で同期微分し、図15
(k)に示すようなOutputOpen 信号を形成する。このO
utput Open 信号は、上述のように第1〜第6のコント
ロール信号に重畳され各層トランジスタ96a,96
b,97a,97b,98a,98bに供給される。
【0169】これにより、上記ショートブレーキ時及び
逆方向通電ブレーキ時において、上層トランジスタ及び
下層トランジスタを共に、上記Output Open 信号がハイ
レベルとなる間、強制的にオフ制御することができ、上
記貫通電流を防止することができる。従って、正確な電
流駆動を行うことができる。
【0170】最後に、上述の実施例の説明では、本発明
に係るモータ駆動装置は3相モータ1を駆動制御するモ
ータ駆動装置であることとしたが、これは、例えば2相
モータ,4相モータ等、他の複数相のモータの回転駆動
装置に適用可能である。また、メインクロックは500
KHzであり、これを16カウントして各種のタイミン
グ信号を形成する等のように、具体的な数値を掲げて説
明したが、これは設計に応じて変更可能であり、この
他、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば
種々の変更が可能であることは勿論である。
【0171】
【発明の効果】本発明に係るモータ駆動装置は、ダイレ
クトPWM駆動を可能としたうえで、逆方向通電ブレー
キを可能とすることができる。
【0172】また、ショートブレーキと逆方向通電ブレ
ーキとを切り換えて使用することができる。このため、
この2つのブレーキに関連性を持たせ、場合に応じて切
り換えて用いることができる。従って、リニアリティの
向上を図ることができ、回転サーボ等のサーボロックの
高速化を図り、応答性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るモータ駆動装置の実施例のブロッ
ク図である。
【図2】上記実施例に係るモータ駆動装置の通常回転時
の動作説明をするためのタイムチャートである。
【図3】上記実施例に係るモータ駆動装置に設けられて
いる各相コイルの逆起電圧とコモン電圧とを比較する比
較器の回路図である。
【図4】上記実施例に係るモータ駆動装置に設けられて
いる両波整流回路の回路図である。
【図5】上記実施例に係るモータ駆動装置に設けられて
いるロジック部のブロック図である。
【図6】上記ロジック部に設けられているマスク回路の
回路図である。
【図7】上記ロジック部に設けられているエッジディテ
クタの回路図である。
【図8】上記ロジック部に設けられているタイムディレ
イ部の回路図である。
【図9】上記ロジック部に設けられているスタータ部の
回路図である。
【図10】上記ロジック部に設けられているデコーダ部
の回路図である。
【図11】上記ロジック部に設けられている3フェーズ
ロジック部の回路図である。
【図12】上記ロジック部に設けられているPLL回路
のブロック図である。
【図13】上記ロジック部に設けられているタイミング
コントローラのブロック図である。
【図14】本実施例に係るモータ駆動装置のPWM制御
時における逆起電圧の検出タイミングを説明するための
タイムチャートである。
【図15】本実施例に係るモータ駆動装置の貫通電流防
止動作を説明するためのタイムチャートである。
【図16】本実施例に係るモータ駆動装置のショートブ
レーキ及び逆方向通電ブレーキの切り換え動作を説明す
るためのタイムチャートである。
【図17】上記ロジック部に設けられているアウトプッ
トコントローラの回路図である。
【図18】本実施例に係るモータ駆動装置に設けられて
いるドライバ部の回路図である。
【図19】本実施例に係るモータ駆動装置の通常回転時
のPWM動作を説明するためのタイムチャートである。
【図20】本実施例に係るモータ駆動装置の通常回転か
ら逆方向通電ブレーキへの切り換え動作を説明するため
のタイムチャートである。
【図21】本実施例に係るモータ駆動装置の逆方向通電
ブレーキ時の動作を説明するためのタイムチャートであ
る。
【図22】本実施例に係るモータ駆動装置の逆方向通電
ブレーキ時のPWM動作を説明するためのタイムチャー
トである。
【図23】本実施例に係るモータ駆動装置の逆方向通電
ブレーキ時の電流パス及びショートブレーキ時の電流パ
スを説明するためのドライバ部の簡略的な回路図であ
る。
【図24】従来のモータ駆動装置のブロック図である。
【図25】従来のモータ駆動装置に設けられているフィ
ルタ回路及び比較器の回路図である。
【図26】従来のモータ駆動装置の通常回転時の動作説
明をするためのタイムチャートである。
【図27】従来のモータ駆動装置に設けられている電圧
変換回路の回路図である。ある。
【図28】従来のモータ駆動装置に設けられているドラ
イバ部の回路図である。ある。
【符号の説明】
1 3相モータ 1U,1V,1W 各相コイル 1a コモン電圧端子 2 比較器 3 両波整流回路 4 比較器 5 積分回路の一部を形成する抵抗 6 積分回路の一部を形成するコンデンサ 7 PWM回路 9 ロジック部 10 ドライバ部 11 電流検出抵抗 20 Exor回路 21 マスク回路 22 エッジディテクタ 23 タイムディレイ部 24 スタータ部 25 PLL回路 26 オシレータ 27 タイミングコントローラ 28 3フェーズロジック部 29 デコーダ部 30 アウトプットコントローラ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数相を有するモータの各相にあらわれ
    る各逆起電圧と、モータの中性点の電圧であるコモン電
    圧とをそれぞれ比較する比較手段と、 外部から供給される上記モータの回転エラー信号に基づ
    いて、モータに電流を流して逆トルクを発生させる逆方
    向通電ブレーキをかけるためのリバース信号を出力する
    リバース信号出力手段と、 上記モータの回転エラー信号に基づいて、該モータを回
    転駆動するためのパルス幅変調信号を出力するパルス幅
    変調手段と、 上記パルス幅変調手段からのパルス幅変調信号のパルス
    幅が最小となる位置を検出する最小パルス幅検出手段
    と、 上記最小パルス幅検出手段により上記パルス幅変調信号
    の最小パルス幅が検出されるタイミングで、上記比較手
    段からの各比較出力をサンプリングするサンプリング手
    段と、 上記リバース信号出力手段からリバース信号が供給され
    た場合、上記サンプリング手段によりサンプリングされ
    た各比較出力に基づいて、各逆起電圧の変化があらわれ
    る相を検出する変化相検出手段と、 上記サンプリング手段からの各比較出力のうち、上記変
    化相検出手段により検出された逆起電圧の変化のあらわ
    れる相以外の相の比較出力をホールドして出力するホー
    ルド手段と、 上記ホールド手段からの各サンプルホールド出力に基づ
    いて、上記モータをブレーキ制御するモータ駆動手段
    と、 を有するモータ駆動装置。
  2. 【請求項2】 上記パルス幅変調手段からのパルス幅変
    調信号のパルス幅が最大となる位置を検出し、該最大パ
    ルス幅が検出されるタイミングで、上記比較手段からの
    各比較出力をサンプリングする最大パルス幅検出手段を
    有し、 上記モータ駆動手段は、上記最大パルス幅検出手段によ
    り上記パルス幅変調信号の最大パルス幅が検出されるま
    では、モータの回制電流に基づいて該モータに逆トルク
    を発生させるショートブレーキにより上記モータをブレ
    ーキ制御し、上記パルス幅変調信号の最大パルス幅が検
    出されたときに、上記逆方向通電ブレーキにより上記モ
    ータをブレーキ制御することを特徴とする請求項1記載
    のモータ駆動装置。
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